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咽喉頭聴診所見です。吸気時に500-‐750Hzに達する漸増性の気道狭窄音が常に聴取されました。閉塞性喉頭疾患が疑われます。
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閉塞性喉頭疾患が疑われますが、持続性努力性呼吸を示したので閉塞性中枢気道疾患も念頭にいれて診察をすすめることにしました。
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血液検査では、肝酵素の一部にわずかに上昇がみられたに過ぎませんでした。
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動脈血ガス分析では、高炭酸ガスおよび低酸素血症が認められ、AaDo2は30mmHg未満であることから、典型的な肺胞低換気であり、やはり喉頭または中枢気道の閉
塞性疾患と考えられました。
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頭部X線lateral像です。巨舌および喉頭陰影の増強が認められました。気管上部には問題ないようでした。
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胸部X線lateral像、吸気です。
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同じく呼気です。気管に圧迫、狭窄、マス、虚脱などの閉塞性疾患は認められませんでした。肺野には異常ありませんでした。
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X線透視所見です。厚い舌根が咽頭を狭くし、吸気時間の延長と吸気時に喉頭の後退がみられます。気管虚脱、気管気管支軟化症は認められませんでした。中枢気道
性疾患は除外され、閉塞性喉頭疾患が疑われました。
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気管支鏡所見です。仰臥位で喉頭をみています。ヒレツ軟骨の楔状突起が内転し交差していました。喉頭虚脱ステージ3と診断されました。
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同じく気管支鏡所見の気管分岐部です。問題ありませんでした。
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喉頭虚脱ステージ3は不可逆的な喉頭の変形と考えられています。それ自体を矯正する外科療法はなく、永久気管切開術の適応となります。術後経過良好でしたが、
初診より83日後に気管孔の狭窄が生じました。
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初診より636日が経過したところの様子です。気管孔狭窄なくとても元気でした。現在では4年が経過しましたが、狭窄は生じず自宅で元気に過ごしております。
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