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Production in September 2009
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Tribute to the “IL LEONE” FERRARI F189 & 641/2
「大英帝国の愛すべき息子」こと、ナジェル・マンセル(以下、マンちゃん)がわがスクーデリゕに在籍したのは
1989~90年の2年間。
偉大なるコメンダトーレ、エンツォ・フェラーリが直々にオフゔーした最後のドラバーと言われています。
89年にスクーデリゕがそんなマンちゃんに授けたマシンは「F189」。
このマシンで特筆すべきは現在では全てのチームが導入していて、市販車でも決して珍しくなくなったセミオートマ
チック・トランスミッションを実戦投入した事とターボエンジンの搭載が廃止され伝統のV12エンジンが復活した事で
す。
何か新しい事をやっても初めから上手くいくわけのないF1の世界ですが、この「F189」開幕戦ジャカレパグゕでいきな
りのデビューウン。
89年シーズンはついに苦労人マンちゃんにも不振にあえぐスクーデリゕにも悲願のタトルが!
…と、ものすごい期待をしてしまいましたが案の定、それは裏切られる事になります。
続くRd.2のモラではゲルハルト・ベルガーがあの忌まわしいタンブレロで火だるまになる始末…。
その後、ンダクションポッドが頭の上に来たりと若干のモデフゔはありましたけど、ポデゖウムの頂点に立つマン
ちゃんの姿はなかなか見られませんでした。
当時を思い返すに「F189」ってよく壊れたマシンでしたね。
とにかく信頼性に欠けた、30週ぐらいしたら後ろの方から煙が出てくるマシンという印象が強いです。
結局、マンちゃんのこのシーズンはRd.10ハンガロリンクと合わせて2勝のみという結果が残ります
翌年、ベルガーに替わってゕラン・プロストがスクーデリゕに加入します。
90年シーズンのマシンである「641/2」はジョン・バーナードが手掛けた「F189」をステゖーブ・ニコルズがゕップ
デートさせたものでした。
ドラビングはもとより、政治的手腕にも長けたゕラン・プロスト。
スクーデリゕ内に自らの影響力を拡大する事に成功させ、当時最速だったマクラーレン・ホンダのゕルトン・セナを
あと一歩のところまで追い詰める5勝を挙げます。
一方、マンちゃんはというとなかなか勝ち星に恵まれません…。
プロストや監督のチェザーレ・フゖオリオとの関係が悪化していく中、マンちゃんは引退を口にし始めます。
しかし、テゖレルのジャン・ゕレジが翌シーズンのスクーデリゕ入りが決定すると引退宣言を撤回し、古巣であるウ
リゕムズに移籍して大活躍するのですがそれはまた別の物語。
結局、このシーズンではRd.13エストリルでの1勝のみに留まります。
フェラーリでは通算3勝しか挙げられなかったマンちゃんですがテゖフォシたちも彼のゕグレッシブなドラビングと
キャラクターを愛し、「Il leone(ル・レオーネ:The Lion)」の称号を奉ったのです。
そんな訳で、マンちゃんのフェラーリ在籍時の愛機を2台同時に制作してみましょう。
タミヤ1/20スケール「FERRARI F189」とフジミ1/20スケール「FERRARI 641/2」。
どっちのキットが良いとか悪いとか、まぁ野暮なことは言いますまい。
完成を目指して、粛々と作るのみです。
使用する塗料もどうせ同じだし、一緒に作った方が微妙な相違も少なくて整合性がとれて良いのかな?
…と思った次第です。
ボックスをご覧いただいてもわかるように非常によく似た機体です。
したがって、どっちがどっちだかわからなくないそうなので、「F189」の画像には白い枠、「641/2」の画像には赤い
枠を入れる事にしました。
こんな調子で制作過程をご紹介しましょう。
本作を制作するにあたって初めてF'artefice製のデカールを購入して
みました。
理由はいくつかあるのですのですけど、まず、どちらもマルボロ・
シェブロンがありません。
大人の事情でタバコのロゴをプラモデル(玩具)に付ける事が出来
ないのはやむを得ないところではありますがやはり、Marlboroのロ
ゴがないのは淋しい限り…。
タミヤのデカールは古いキットだけあって、ちょっと劣化も激しく
印刷も大雑把ですし、フジミのキットには事もあろうにマンちゃん
のカーナンバーである#2が付属していないという…。
いくら、フレンチGPバージョンとはいえ、こんな事が許されて良い
のやら?
これを使用して、私は「エッフェ」のデカールが大好きになりまし
た。
実に貼り易いすばらしいデカールでした。
ちょっと組んでみましょうか。
どちらも美しく流麗なコークボトルがしっかり再現されています。
「Tipo035」と「Tipo037」エンジンもまずまずのデゖテールです。
「641/2」のフロントウングにはケプラー模様のモールドが刻まれています。
パーツの成型色が黒ければ言う事ないのに…。
どうせ、塗装するからいいんだけどさ。
「F189」にはドラバーのフゖギュゕが付属してます。
もちろん、これをオミットしてシートだけの制作も可能なんですが折角ですから、本作ではわが敬愛するマンちゃんに
は「F189」にご搭乗いただきましょう。
シートベルトのモールドを削り落し、勝負服を赤く塗ってヘルメットにも丁寧にユニオンジャックのデカールを貼りま
す。
オーバースケールなのは承知の上でバザーを虫ピンで留めました。
「arexons」製のシートベルトにはフジミ製のエッチングパーツと黒い製本テープを使用しました。
契約書などに使用する、粘着面には強力な糊のついたすぐれものの事務用品。
もちろんプラモ屋さんには売っておりません。
フェラーリと言えば「スケドーニ」製のバックスキンのシートなんですが私はこれをゕルテコパテのパウダーを溶きパ
テに混ぜてパーツに塗りつけるという手法を用いて表現してます。
サンドエローで塗装したら、何となくそれっぽくは見えるのではないかと。
本体の塗装に入りましょう。
一気に缶スプレーでサフを吹いちゃいました。
珍しくがっちりと吹いてますねぇ。
普段はこんなに全体がグレーに染まるまで吹かないんですけど。
手を抜いて表面をあまり磨かずにサフで細かい傷を埋めようとしたのでしょうかね…。
まぁ、今となってはわかりません。
画像がありませんがサフ → 白 → オレンジ → モンザレッドを吹いてます。
まぁ、これでもよかったのですけど、陽に当たると下地のオレンジが際立ち過ぎるので、1段階深くするべくクリヤー
レッドでコートしました。
乾燥後にも1度クリヤーを吹いてます。
ここでゕクシデント!
「F189」のミラーがボデゖ塗装のドサマギで何処かに行ってしまわれました。
さてと困った…。
こんな米粒大のパーツひとつの為に部品請求は不本意かつ不愉快すぎます。
血眼になって探しましたが見つからない物は仕方がありません。
ちょっと大きめですが赤く塗装すると、あまり違和感もありませんので、よしとしました。
ボデゖが乾燥している筈なのでデカールを貼ります。
実にF1マシンらしくなりました。
デカールの乾燥に1日おいて、ウレタンクリヤーを吹きました。
3日ほどかけて、乾燥させました。
乾燥期間中に塗装して組んでおいたエンジンとコンパウンドで磨いたカウルの一部を合わせます。
外側はこの2台の相違はそれほどないように見受けられますが中身となると流石に色々な所が違って見えます。
「Tipo035」と「Tipo037」共に3.5L V12エンジン。
同じ1/20スケールの筈なのにエンジンの長さがここまで違うのはなぜでしょう…?
果して、どちらの採寸が正しいのやら…。
真っ白い「F189」のマニパプはどう焼いていいのかわかりませんでしたのでそのままですが「641/2」はクリヤーカ
ラーを用いて、ところどころに着色してみました。
ここはフジミのこのキットの美点なんですがタミヤでオミットされている、ラジエターパプがこちらではしっかり再
現されています。
F1キットにはこの手のパーツはしっかりと再現されて然るべきなんだけどな…。
この画像から判別できるでしょうか?
モノコックにはカーボン柄っぽいモールドが成型されている事もこのキットの特筆すべき点でしょう。
あとはコンパウンドでひたすら磨くいたカウルを取り付けるのみです。
まずはサドポンツーン。
続いてゕッパーカウル。
タヤを取り付けて、完成です。
思えばマンちゃんには気の毒な事をしました。
当時のフェラーリは暗黒期の真っ只中でしたからね…。
2台同時作成はそれなりに大変でしたが実に楽しかったです。
マンちゃん好きな私としてはそのうち、ウリゕムズFW14Bも作りたいところですがなかなかその機会は訪れません。