13
Japanese Society of Management for Physical Education and Sports NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety of Management for Physioal Eduoation and Sports 43 〈原著論 文〉 運動 ライ フス イル 関係 井村 弘(大分大学) 博(長崎大学) 明(大 県立芸術 文化 短大) TheRelationBetween L ifestyl e and Sports Benefi ts of Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD Akihiro TAIMURA2 Masaaki SUGA3 Abstract This study was carried out by taking the concept of lifestyle and the theory and ethod of lifestyle segmentation into the field of sport marketing In order to clarify the sports consumers needs and wants for sports the concept of benefitwas also adopted The research was conducted in Oita city population 416 680 a prefecutural capital in the southern part of Japan The questionnaires were distributed to offices schools and houses with uniform distribution over the whQle area to maintain consistency in demographic featuresThey were collected one or two weeks later The research was conducted during 18 day fromJune 2 1993 In total1566 questionnaires were collected By examining the relation between these elements the following things were clarified 1 People s life values philosophy of life and trends of lifestyle exert influence on their levels of sportlife 2 People s levelsof spOrtlife exert influence on their sports benefits123 Faculty of Eduration Oita University700 DannoharuOita 870 ll Japan Faculty of LiberalArts Nagasaki University 1 14 Bunkyo Nagasaki852 Japan OitaPrefecuturalCollegeof Arts and Culture 1 11 Uenogaoka Higashi Oita 870 Japan N 工工 Eleotronio Library

lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Sooiety  of   Management  for  Physioal  Eduoation  and  Sports

43

〈原著論文〉

運動者の ラ イ フ ス タ イ ル と ベ ネ フ ィ ッ トの 関係

清 水

田井村

弘 (大分大学)

博 (長崎大学)

明 (大分県立芸術文化短大)

The Re lation Between L i festy l e and  Sports Benef i ts of Sports Consumers

Tomihiro  SHIMIZUDAkihiro  TAIMURA2,

Masaaki SUGA3}

Abstract

     This study  was  carried  out  by taking  the  concept  of l ifestyle  and  the theory and

皿ethod  of  lifestyle segmentation  into the  field of  sport  marketing .

     In order  to clarify  the sports  consumers’ needs  and  wants  for sports , the concept  of

benefit was  also  adopted .

     The research  was  conducted  in Oita city  (population 416,680), a prefecutural capital

in the southern  part of Japan. The questionnaires were  distributed to offices , schools  and

houses with  uniform  distribution over  the whQle  area  to maintain  consistency  in demographic

features. They were  collected  one  or  two  weeks  later. The research  was  conducted  during 18

day from June 2, 1993. In total, 1566 questionnaires .were  collected .

     By examining  the relation  between these  elements  the following things  were  clarified .

      (1) People’

s life values , philosophy of  life and  trends  of  lifestyle exert  influence

on  their levels of sportlife .

      (2) People’

s levels of spOrtlife  exert  influence on  their sports  benefits.

123Faculty of  Edu(ration , Oita University, 700 Dannoharu, Oita 870− ll, Japan

Faculty of Liberal Arts, Nagasaki University, 1−14 Bunkyo, Nagasaki 852, Japan

Oita Prefecutural College of Arts and  Culture, 1−11 Uenogaoka Higashi, Oita 870, Japan

N 工工一Eleotronio  Library  

Page 2: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

44清水 ・田井村 ・

洲 :運動者の ライフ ス タイル とベ ネフ ィ ッ トの 関係

1  緒 言

  現在の マー

ケ テ ィ ン グ論で は,市場の変化に対

応するため , 消費者の 生活上の 必要性か らくるニ

ーズ (needs )と,価値観 ・文化性か らくるウ t ン

ツ (wants )を明らかに し, いか な る商品 ・サービ

スを市場に提供す る の かを考える とい っ た消費者

 (顧客)志向の経営活動を問題 にす るこ とが主流

に な っ て きた30 )

  その ため,マーケテ ィ ン グの 基本と して ,消費

者行動や顧客満足を解明す る必要性が認識され よ

うに な っ た。こ の よ うな動きは,ス ポーツ経営学

やスポーツ ・

マー

ケ テ ィ ン グの 領域におい て も重

視 され るよ うに な っ て きた 。 原 田 (1991) は , ス

ポーツ 消費行動を 「単な る合理的な経済計算に も

とつ く消費意識によ っ て の み決定され る の で はな

く,そ こ には複雑な生活意識が か らん で くる 。 そ

れゆえ, ス ポーツ消費行動は,そ の 現象を独自に

現象 として 切り離して 捉える の で な く, 他の 生活

領域 との 関連の 中で 全体的な視点か ら捉えなけれ

ばな らない 」1>

と し, ス ポーツ消費行動の 研究 は ,

多面的 な生活現象の一

部 として 把握 しe》・ID

「ライ フ ス タイ ル ・ アプ ローチ」 の 分析手法が有

効で あ る こ とを報告 して い る。

 一般的 に ライ フ ス タイ ル は,生活,行動,価値

観 とい っ た多面的な生活シ ス テ ム を包括的に とら

え る概念で , 特定の 集団, 階層が共有す る もの と

され , 社会行動の 理解や整理を助ける とい う点か

ら, 近年マーケテ ィ ン グの分野で よ く用い られて

い る5 )’T )’14 )・29 )

。 こ の 背景に は,生活や経済

が豊かになるに つ れて人間の 行動 と価値観が多様

化 し,性,年齢 , 職業と い っ たデモ グ ラ フ ィ ッ ク

的変数だけを用い て ,人 々 の 消費行動を規定す る

こ とが徐 e に困難 に な っ て きたとい う問題が存在

す る。

 近年の ライ フ ス タイル研究は,特定の 商品の 所

有,使用あるい は期待効用 , 要求度 などを取り上

げて , 「ライ フ ス タイル変数」 を設定 し,質問紙

法に よる調査を行い , そ の 結果を多変量解析の 手

法に よ っ て処理 した もの が多 く,特に最近で は,

消費者を ラ イフ ス タイ ル 因子に よ っ て クラ ス ター

分析す る 「セ グメ ン テ ーシ ョ ン 調査」 が注 目を集

め るよ うに な っ て きたLS 》

  最近で は , 体育 ・ス ポーツ領域にお い て も,ラ

イ フ ス タイル に関す る分析手法を用い た研究が散

見で きるよ うにな っ て きたe)・s}・9)・12 )・13 )・1s )・

19 ) ・2 °)・23 》・ ss 》

。 しか し,そ のほ とん どは rA

IO ア プ ローチ」 を援用 して い る 。 こ れ は,北米

の マーケテ ィ ン グ研究者で あるWells and Tigert

(1971)28 )

および Plummer(1974)22 )

らによ っ て 提

唱された もの で , ラ イ フ ス タイ ル を 日 々 の 活動

(Activities), 周囲の 事物につ い て の 関心 (lnterests ),および社会的 ・ 個人的諸問題に っ い て の

意見 (Opinions) と い う三 つ の 領域 (51変数)か

ら捉えよ うとする方法で あり,従来の ライフ ス タ

イ ル研究で は頻繁に使用 されて きた1S )

が , 日本

の 文化 ・歴史に 対応 した質問項目で はな か っ た 。

  しか し,飽戸 (1989) は,Yankelovich (1964,1983) の ライ フ ス タ イル ・セ グメ ン テ ーシ ョ ン

31 》・S2 )

や,諸外国 との 比較を独 自の 長年の研究1)・2 )

か ら検討し, 日本人独特の ライ フ ス タイル

をセ グメ ン トする分析手法を実証的に考案 した3 ,

これは,日本人の 実証 データをもとに検討 された

もの で ,  「一般的価値観」 と 「日本型 ヤ ッ ピー」

の 2 つ の 尺度か らな る。 ラ イ フ ス タイ ル を把握す

るため に は , 価値観 . 消費性向, レジ ャー行動 な

どに も密接な関連を もつ1 )

こ とか ら, こ の よ うな

要素を包含 した尺度で な くて はな らない 。 飽戸の

一般的価値観尺度は, 日本の 風土 に基づ く生活の

価値観 と行動を捉え よ うとするもの で あ り, 「日

本型ヤ ッ ピー」 尺度は,変化する ライ フ ス タイ ル

の 同行を把握するため に , 変化を導 く 「マー

ケ ッ

トリーダー」

3)

的要素が ど の程度備わ っ て い るか

とい う観点か ら把握するもの で ,北米の 消費者行

動の オ ピ ニ オ ン リーダーとして その行動分析 に重

要な役割を果 して きた 「ヤ ッ ピー(Yuppie)」 の

分析手法を参考に 日本人用に修正された3 )

もの で

ある 。 すなわち, 本研究で 用 い るヤ ッ ピーとは ,

革新的なライフ ス タイルを志向する度合いか ら類

型化を図る 日本人向けの測定手法で ある 。 以上の

2っ の 独立 した尺度か らの 測定結果を因子分析,

さ らに クラ ス ター分析を適用する こ とに よ っ て ,

日本人の ライ フ ス タイ ル を立体的に セ グ メ ン トす

る手法を試みた 。 本研究で は , 飽戸の 分析 モ デル

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 3: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

体育 ・ス ポーツ 経営学研究 第10巻 第 1号 1993年10月 45

が最近の 日本人の ライ フ ス タイル をセ グ メ ン トす

る有効な手法の ひとっ で ある こ とか ら, これを援

用 し,地域 におい て 質の 高い ス ポーツ ・サービ ス

を地域住民に提供するため に,ライ フ ス タイル の

概念か ら地域住民をセ グメ ン トする こ とを試みた 。

 また,地域住民の 「ス ポーツ に関す るニ ーズや

ウ ォ ン ツ 亅 を把握する方法と して , 本研究で は ,

将来の 購買行動を的確に 予想で きる技法の ひ とつ

とい われ る 「ベネフ ィ ッ ト ・ セ グメ ンテ ーシ ョ ン

(便益分析)」ff)’1S }

に着目す るこ とに した。ベ

ネ フ ィ ッ トとは , 消費者行動の 原因とな る要因そ

の もの で , 商品 に対する消費者の 欲求 , 価値t 意

識,態度とい っ た もの の 総称2e )

で あ り,「こ う

だ っ た ら自分に と っ て都合が良い とい う消費者に

と っ て の 利益」 を示す概念で ある 。 従 っ て , ス ポーツ に関するベ ネ フ ィ ッ ト・セ グ メ ンテ ーシ ョ ン

とは . 個性化 ・多様化す る ス ポーツ消費者を , 彼

らの ス ポーツ に 対す る様 々 なニ ーズやウ ォ ン ツ の

程度か ら,比較的同質な グル ープ に分割する技法

で ある 。 こ れ を用 い る こ とで , ス ポーツ 消費者の

ス ポーツ に 関するニ ーズ とウ ォ ン ツ の要因構造が

明 らか に な る こ とが期待され る 。

 こ の ス ポーツ に関するベネ フ ィ ッ トは , 運動者

満足S ° )

あるい は顧客満足とい う運動者の行動プ

ロ セ ス か らも, 運動者行動を説明するた めの 重要

な観点の ひ とっ で あると考え られる 。 と ころが ,

先行研究は Tatham 2 s 》の 野外 レクリエ ーシ ョ ン ,

中西 ら19 )

の ス イ ミン グス クール を対象と した も

の など注 目す べ き研究が 散見 され る もの の そ の 数

は非常に少 な く, 調査対象が限定24 )

され て い る 。

広 く運動者全般を対象 とした ス ポーツ に関するベ

ネ フ ィ ッ ト分析を実施 した研究 は.武隈の 報告24 )・2 fi)

以外にみ られない 。 また , ス ポーツ に関

す るベ ネフ ィ ッ ト要因は,公共的な場 ・ 職場 およ

び民間ス ポーツ施設の よ うに運動者の 主たる活動

領域 に よ っ て変化する ことが予想され るが,領域

を明確に した ス ポーツ ・ベ ネ フ ィ ッ トの 研究は未

だ み られない 。

 以上を踏まえて ,本研究の 目的は 「体育 ・ ス ポーツ事業の 需要創造か ら運動者満足の 遠成 に 至る

まで の プ ロ セ ス を問題 に し, 運動の場や機会を円

滑に,しか も最適な方法で 運動者に供給するため

の 一連の 活動 」S ° )

と い うス ポーツ ・ マーケテ ィ

ン グ論に依拠 した研究を地域 の 公共 ス ポーツ の 領

域に 限定 して検討す る もの で あり, その ために ,

運動者で ある地域住民の ラ イ フ ス タイ ル とス ポー

ツ ・ベ ネ フ ィ ッ トの関係を明 らか に するこ とで あ

る 。 すなわち , 運動者を生活 , 行動 , 価値観 志

向など の 多面的な生活 シ ス テ ム か ら類型化 した群

(クラ ス ター)において , 共通する特定の ス ポー

ツ に関す る ニ ーズや ウ ォ ン ツ を明 らか にす るこ と

に よ っ て , さまざまな運動者 に 対応 した体育 ・ス

ポーツ事業の 展開を検討する ことで ある 。

 また,同時に地域の 公共 ス ポーツ に 限定 した調

査 におい て も,飽戸の ライ フ ス タイル分析お よび

武隈の ス ポーツ に関するベ ネフ ィ ッ ト分析の 信頼

性 も検討す る もの で ある 。

H  方 法

1.ラ イ フ ス タイ ル ・セグ メ ン テ ーシ ョ ン の 方法

 飽戸の ライ フ ス タイ ル ・セ グメ ン テ ーシ ョ ン は,

18項目か らな る日本人 の一般的価値観および26項目か らなる 日本型ヤ ッ ピー

の 質問か ら行われ る 。

 日本人 の一般的価値観分析 とは,Yankelovich

(1964, 1983)が確立 した米国人の 価値観分析法3D ・32 )

を参考に して 日本人にあて はまる よ うに

翻訳 し, 日本人の 生活,仕事,余暇など人生に関

わる価値観の 質問内容で構成された尺度を用いた

手法で ある 。 従来の研究結果から,  「人生享受」 ,

「積極主流」 ,「伝統志向」 ,「自己充足 」 ,  「自

己犠牲」 の順で 5 つ の因子が抽出され て い る3 ,

 また,ヤ ッ ピーとは,  rYoung  Urban Profe−

ssionals 」 の 略で あり,男女,いずれ にせ よ下記

の 基準 にかな う者で ある とされて い る。  主要都

市あるい は都市近郊 に住み,  自称年齢は 25歳か

ら45歳まで ,  栄光, 威信 , 知名度 , 名声 , 社会

的地位,権力,金,または こ れ らの あ らゆる組み

合わせ を生涯の 目的とする 。   週末に はブ ラ ンチ

を と り, 残業に も励む 。 こ の 用語は人種,性別,

地域 , さらに 階級上 の 境界を越 えて 適用 され る

21 )

。 すなわち,ヤ ッ ピーとは ,「職業的に も,

社会的地位か らい っ て も成功者であ り,世界の オ

ピニ オ ン リーダー (マ ーケ テ ィ ン グの リーダー)

の 位置にい る人達で あり, そ の 影響力は甚大で ,

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 4: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

46清水 ・田井村 ・洲 : 運動者の ラ イ フ ス タイル とベ ネフ ィ ッ トの 関係

将来 の 消費動向を占う上で , 最も注 目に値する人

々2 )

」 と定義で きる e さて ,日本型 ヤ ッ ピー分析

とは, 米国人の調査で確立した ヤ ッ ピー分類の 因

子を参考に して , 日本人向けの 質問内容を加えた

日本人ヤ ッ ピー尺度を用いた手法で ある 。 日本型

ヤ ッ ピーは,従来の 研究結果か ら,  「一流志向」 ,

「ス ポーツ ・ 健康志向」 ,「個性化志向」 ,「出世

志向」 ,  「グル メ ・本物志向 」 の 順で 5 つ の 因子

が抽出されて いる3)。測定尺度は,日本人の

一般

的価値分析および日本型 ヤ ッ ピー分析 の 両者と も,

「あて はまる」 か ら 「あて はまらない 」 ま で の 4

段階選択肢に よ っ て 回答を求めた 。

  この両者の回答結果か ら因子分析 (主因子抽出

法,バ リマ ッ クス直交回転)を施 し,そ の 因子を

もとに クラ ス ター分析を試みた4)’1 °)

2.ベ ネ フ ィ ッ ト・セ グメ ン テ ーシ ョ ン の 方法

  ス ポーツ に関するベ ネフ ィ ッ トに つ い て は,武

隈 (1991)の 45項目か らなる質問尺度24 )・25 )

援用 した 。 これ は , あ らか じめ ス ポーツ の 効果,

ス ポーツ に よ る人的交流 , ス ポーツ 施設 , ス ポー

ツ プ ロ グラ ム,指導者, トレーニ ン グ, ス ポーッ

関連情報,ス ポーツ利用上の ア クセサ ビ リテ ィ,

ア メ ニ テ ィ ,フ ァ ッ シ ョ ン 性な ど多面的に ベ ネ フ

ィ ッ ト要因を提示 した質問項 目か ら構成 されるも

の で ある。

 ただ し本研究 は,公共ス ポーツ に 限定 した ベ ネ

フ ィ ッ トの 構造を把握する こ とが 目的で あるため ,

質問方法 は 「もしあなたが今後, 公共の ス ポーツ

に 関するさまざまなサービス を うける場合には ,

以下の 質問がそれぞれ どの程度重要で あると思 う

か」 とい う問い に した。また , その問い に つ い て

「非常 に重要で ある」 か ら 「ま っ た く重要で ない 」

まで の 5段階選択肢によ っ て 回答を求め た。

3 .調査の 概要

 調査は , 大分県の大分市(人口416,680人 : 1993

年 6月現在)全域 と した。 性 , 職業,年齢などの

デモ グラ フ ィ ッ ク特性が偏らない よ うにするため

に , 調査地域全域 に広 く分散するよ うに 注意 して ,

調査用紙を事業所 , 学校 , 民家等に対して 直接配

布 (2400部) し, 2週間後に 直接回収 した。調査

実施期間は , 1993年 6月 2 日か ら18日だ っ た 。 有

効回収標本数は 1566で あ り,有効回収率は 65.3%

で あ っ た 。 表 1は , 調査対象の構成で ある 。

皿  結 果 と 考 察

1.ライ フ ス タイ ル ・セグ メ ン テ ーシ ョ ン

 表 2 に , 今回調査 した 「一般的価値観」 の 因子

分析の 結果を示 した 。 飽戸の 結果3)と同じ 5因子

に分類され た 。 まず , 第 1因子 と関わ りが深 い項

目をみ る と , 「経済的に 恵まれて い な くて も気ま

まに 楽 し く暮 らせればよい と思 う」 , 「あまり収

入はな くて もや りが い の ある仕事を した い 亅 ,

「仕事で あまり認め られな くて も趣味や レ ジ ャー

で他人か ら尊敬されれ ばよ い 」 等で ある。 こ れ ら

は 自分の 人生をいかに楽 しく送 るか と い っ た価値

観に結びつ い て い ると思われるこ とか ら,  「人生

享受」 因子 と命名 した 。 第 2因子は 「配偶者以外

で も本当に話 し合える異性の 友人がい て もよ い 」 ,

「結婚 して も必ず しも子ど もを生む必要はな い 」 ,

「人は世間の 目など気に せず好 きな人生を送 る の

が よ い 」 と い っ た項 目と関わ りが深 い 。 これ らは

人生におい て快楽を求めるよ うな価値観 と関係が

深い こ とか ら 「自己充足」 因子と命名 した 。

 第 3因子は 「自分の ことを考え る前に他人の こ

とを考え る ほ うだ亅 ,「家族が うま くい くために

は自分の 気持 ちをおさえ るほ うだ」 と い っ た項目

で因子負荷量が 高い 。 また , 伝統文化 。 形式 をで

きるだけ継承 して い こ うとい う志向と も関わ り合

い が深い こ とか ら,他者志向を含む伝統的な考え

方 として まとめ られる と思われ ,「伝統志向」 因

子 と命名 した 。

 第 4因子は 「少し無理 だ と思われ る くらい の 目

標をた て て 頑張 る ほ うだ 」 ,  「小さ い こ ろか らお

山の大将になる の が好きなほ うだ っ た」 とい う立

身出世を志向す るよ うな項目と関わ り合い が深い。

それ で こ れ は 「積極主流」 因子 と命名 した 。

 第 5因子は 「頑張 っ て 出世 して か ら自分の や り

た い ことが で きるの だと思 う」 とい う項目と関わ

り合いが深 い 。 これは先憂後楽的な , まず目標の

ため に 自分を押えて や っ て い こ うと い う志向と考

え られた 。 これを 「自己犠牲」 因子 と命名 した 。

 表 3 に,今回調査した 「日本型ヤ ッ ピー」 の 因

子分析の 結果を示 した。まず第 1因子は 「自分を

表現する手段 と して フ ァ ッ シ ョ ンを重視する」 ,

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 5: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Sooiety  of   Management  for  Physioal  Eduoation  and  Sports

体育 。ス ポーツ 経営学研究 第 10巻 第 1号 1993年 10月47

表 1. 調 査 対 象 者 の 構 成N %

1.性  別 性

ハ◎

0餌

92371845

2,年  齢

(18歳以上 を対象)

10 代

20 代

30 代

40 代

50 代以上

37341529632715523.826.518,920.99

。93.職   業 自営業 農林漁業

商工 サービス 業

自由業

  811920

(147)

0.57.61

.3  (9.4)被傭者   管理職

      専門 ・技術職

      事務職

      技能 ・労務職

61164274153

 (652)

3.910.517

.59。8 (41.7)

無職 婦

26837534

(677)

17.12392

.2 (43.2)4 .休  日 月に 8 日以上

月に 6〜7 日

月に 4〜5 日

月に 3 日以下

615326377211 39.320.824

.113.5

5 .ゆ  と  り あ  る か なりあ る

あ る程度あ る

205778

 (983)

13A49.7 (62.8)

な い    あまりな い       410       26.2

      ほ とん どない      164 (574)   10.5 (36.7)6.世 帯 構 成 1人世帯

1世代世帯

2世代世帯

3世代世帯

そ の 他 の 世帯

219i698832295814.010.856.414

.63

.7ア.体  力 自身があ る

小   つ   つ

不安がある

2111010337 13.564.521

.58 .ス ポ

ーツ の 実施

(過去 1年間)

行  っ   た

行わなか っ た

1118443 4ハ

己−

072

9 .現在の 運動生活 CA

+PLPSS313207388649 20.013

.224

.841.5

10.ス ポーツ の 費用

(過去 1年間)

10万円以 上

5万円以上 10万円未満

1万円以上 5万円未満

1万円未満

使わ なか っ た

174110334330514i1.17.021.321.132.8

(注)N.A.は省略 してい る 。

N 工工一Eleotronio  Library  

Page 6: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Sooiety  of   Management  for  Physioal  Eduoation  and  Sports

48清水 ・田井村 ・洲 :運動者の ライフ ス タイル とベ ネ フ ィ ッ トの 関係

表 2 . 一般的価値観 に 関する 因子構造

                 (バ リマ ッ クス 回転後の 因子 負荷量}

第 1因子 :人生享受 (甞与率 16.OQ/。)

経済的 に恵 まれてい なくて も気ま ま に楽 しく暮 らせ れ ば よ い と思う

あま り収入 は な く て も、や り が い の あ る仕事を した い

仕事で あ ま り認 め ら れ なくて も、趣味 や レ ジャー

で他人 か ら尊敬 さ れ れ ばよ い

自分 の 欲望 に で きる だけ忠実に生きるの が、本当の生き方だ と思う

.792.539.451.418

第 2 因子 :自己充足 (寄与率 12.6%)配偶者以外で も本当に 話 し合える異性の 友人 が い て もよい

結婚して も、必ずしも子供 を生む必要はない

人は世間の 目など気に せ ず、 好きな人生 を送 るの が よい と思 う

出世 よ りは 、自分の 人生 をエ ン ジ ョ イ する 生活 を送 りた い

家族の た め、会社 の た め 、自分 が犠 牲 に な っ て頑 張 るの は すば ら しい こ とだ

.651.616.539.529−.415

第 3因子 :伝統志向 (寄与率 8.5% )

自分の こ とを考える 前 に他人 の こ と を考え る ほ うだ

家族 が うま く い くた め に は、自分の気持ちをおさえる ほうだ

古 い もの は、長 い 間ず っ と受 け継が れ残っ て きた とい う良さが あるのだか ら

できるだけ残そうとする ほ うだ

1875ハ◎

ハ◎

                                   .623第 4 因子 :積極主流 (寄与率 7.6% )

リー

ダーに な っ て苦労す る よ り は、の ん きに 人に従 っ て い る ほ うが気楽でよい 一.705少 し無 理 だ と思 わ れ る く らい の 目標 をた て て頑張 る ほ うだ          .628小さい こ ろ か ら、お 山の 大将 に な るの が 好 きな ほ うだ っ た          .592第 5 因子 :自己犠牲 (寄与率 6,6%)

頑張 っ て出世 してか ら、自分の や り た い こ とが できるのだと思う .757

表 3 .  日本型ヤ ッ ピーに 関する因子 構造

                                  (バ リマ ッ ク ス 回転穫の 因子負荷量 )

第 1 因子 :個性化志向 (寄与率 25.0%)自分を表現する 手段 と して フ ァ ッ シ ョ ン を重視する

洋服 な ど買うと き目立 つ もの を買うほ う だ

フ ァ ッ シ ョ ンの た め に 金や時間 をか け て お し く ない

皆 と同 じような生活をする の は つ ま ら ない

服装 や 装身具は一流銘柄の もの をつ け る

今の 世 の 中、知恵 を働 か せ れ ば成 功 で き る

グルー

プの中で注目の 的 に な りた い

.756.720.671.564.534.479.479

第 2因子 :ス ポーツ ・健康志向 (寄与率 12.1%)

月に何回 か は ス ポー

ツや趣味 の こ と をする

好きで、よくする ス ポーツ や趣味 が ある

ス ポ ーツ で、疲 れた 神経 を ス カ ッ と さ せ る

ス ポ ーツ で丈夫 な身体づ くり に 励 む

.815.808.792.787

第 3 因子 : 出世 志向 (寄与率 8.1%)同 じ一生 な ら、苦労 して も成功者 に なりたい

出世 する た め に は あ らゆる 努力をお し ま ない

早い 機会に 、ひとか どの (優秀な)人物に な りた い

今の世の 中、努力すれば成功 で きる

.797.774.622.537

第 4因子 : グル メ志向 (寄与率 6.4% )

フ ラ ン ス 料理 や懐石料理など、ご ち そうに は 目が ない

食べ る もの に は、大 変 凝 る ほ うで あ る

96自

9987

第 5因 子 :一流志向 (寄与率 5.5%)

名もない 銘柄やイミテー

シ ョ ン は恥ずか しい

皆 が 認め る 銘柄 品 をつ け て い ない と不安だ

に》

iQ

》566

第 6因子 :本物志向 (寄与率 4.8%}

イ ン ス タ ン ト食品 は 食べ な い

部屋 に 観 葉 植物 をい つ も置い てい る

.726.716

N 工工一Eleotronio  Library  

Page 7: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

体育 ・ス ポーツ経営学研究 第10巻 第 1号 1993年 10月49

r洋服など買うとき目立つ もの を買うほ うだ 」 ま

たは,  「皆と同じよ うな生活をするの はっ まらな

い 」 とい っ た項目と関連 して い た 。 これ は 「個性

化志向」 因子で あると考え られた 。

 第 2因子は,  「月に何回かは ス ポーツ や趣味の

こ とをする 」 か ら 「ス ポーツ で 丈夫な身体づ くり

に励む」 まで す べ て ス ポーツを楽 しむと同時に 自

分自身の 健康に 対して もしっ か り注意 して い る と

い う志向で ,  「ス ポーツ ・健康志向」 と命名した。

なお,項目の 内容か らわか るよ うに , こ こで い う

ス ポーツ に は趣味活動 も含まれて い る 。

 第 3因子は 「同 じ一生な ら苦労 して も成功者 に

な りた い 」 ,  「出世するため に はあらゆ る努力を

お しまな い 」 と い う た項 目と関連 して い た 。 これ

らは こ の 世の 中で の 出世 , 成功の 志向を反映 して

い るとこ ろか ら,  「出世志 向」 因子と考えるこ と

がで きた 。

  第 4因子は 「フ ラ ン ス 料理や懐石料理などごち

そ うに は目がない 」 ,  「食 べ る もの に は大変凝 る

ほ うで ある 」 と い っ た項目と関連が あり, 「グル

メ志向」 因子 と命名 した 。

 第 5因子は 「名もな い 銘柄や イ ミテ ーシ ョ ン は

恥ずか しい 」 ,  「皆が認め る銘柄品を っ けて い な

い と不安だ」 とい っ た項 目と関連 して い た 。 これ

は 「一流志向」 因子で あると考え られ た 。

  第 6因子 は 「イ ン ス タン ト食品は食 べ な い 」 ,

「部屋に観葉植物をい つ も置い て い る 」 と い っ た

項 目に 因子負荷量が高い こ とか ら 「本物志向」 因

子と命名した。

 飽戸は 5因子に分類s}

で きたが , 本調査は 6因

子にな っ た。 これ は,飽戸 の 第 5因子で ある 「グ

ル メ ・本物志向」 因子が , 本研究で は 「グル メ志

向」 と 「本物志向」 の両因子に 分かれたため で あ

っ た 。

 ライ フ ス タイルの セ グメ ン テーシ ョ ンを行うた

めに , 抽出された 「一般的価値観類型」 5因子と

「日本型 ヤ ッ ピー」 6因子の 合計 ll因子の サ ンプ

ル毎に算出された因子得点を もとに クラ ス ター分

析を適用 した。そ の 結果, 5 つ の ライ フ ス タイ ル

群がセ グメン トされた 。 こ の クラ ス ター数の決定

に は , まず非階層的方法に よ っ て 2 か ら 8の クラ

ス ター数で 分析を繰 り返 し,見出された クラ ス タ

ーと諸要因との 関係に よ っ て妥当性や 予測可能性

の 高い と考え られる クラ ス ター数を採用す るとい

う試行錯誤的な方法を採 う た 。 すなわち, 各分析

で 得られた ク ラ ス ターに つ い て ク ラ ス ターサ イズ

に 極端な偏 りが ない こ とや各クラス ターとデモ グ

ラ フ ィ ッ ク要因や運動生活の 階層 との 対比 (クロ

ス集計等)に おい て そ の 関係が イ コ ール で ない こ

となどを検討 した結果 , 最終的に クラ ス ター数が

5 つ の 分析結果を採用 した 。 なお, クラ ス ター数

を最高 8 に止あ た理由は , それ以上 の クラ ス ター

が 見出され た と して も, セ グメ ン トの意味を持た

な くな ると い う判断24 )

に よ る もの で あ る 。

 抽出された各クラ ス ターの 特徴を検討す るた め

に , 各クラ ス ター毎に 「一般的価値類型 」 ,  「日

本型ヤ ッ ピー」 各因子 の 因子得点 の 平均値を算出

した (表 4)。

 第 }ク ラ ス ター

は , 全因子に お い て ほぼ平均値

レベ ル に存在 し, 顕著な特徴が ないため r平凡型』

と命名 した 。 第 2 クラ ス ター

は , 積極主流因子が

極めて 低い こ とと,ほ とん どの 因子におい て 因子

得点が 平均値以 下で あ る こ とが 特徴で あるた め

 r消極 ・無関心型』 と命名 した。第 3 クラ ス ター

は,  「ス ポーツ ・健康 」 ,  「一流志 向」 お よ び

「積極主流」 因子に 高い 因子得点を得た 。 また ,

表 4 . ラ イ フス タイル類型別の 因子得点

一般  的 価  値 観  因 子 日  本 型   ヤ ッ    ビ ー 因 子

人 生享愛 自己充足 伝紐志 向 租極 主流 自己犠牲 餌性化志 向 スポ ーツ但 康 出 世志向 グル メ志向

一流志向 本絢志向

志  向

n 因  子 悶   子 因   子 因   子 因  子 因   子 因   子 因   子 因   子 因   子 因  子

平   凡   型 σ90[ 一.1575 ・.1856 .1929 .3520 .0150 ,1480 ・0621 一.1335 .2161 .1843 .2292

消極 ・無閣 心型   481 .0126 .2184 ・.2730 一.9313 ・.4236 ・.2888 ・.5667 ・.33¶3 .0121 ・.5η 1 一.3751積極

・頑張 り型 ⊂133} ,0830 .1055 ・7843 .3645 ・,4151 ・,3893 .9522 ・2849 ・.4283 .6639 ・.8062

エンシ’ヨイ ・ライ7型 {1281 .6302 .4683 .8257 一.32383326 ,1935 .9525 ・,4357 一.7301   2367 ,3377

出 世 志 向 型 {1021 .3220 一.0231 ・.6594 .46601 .3218 .2332 .10501 .2920 一,4195 ・.1907 ・.0108

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 8: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

50清水 ・田井村 ・洲 : 運動者 の ラ イ フ ス タイル とベ ネ フ ィ ッ トの関係

逆 に 「伝統志向」 ,  「本物志向」 因子が 極め て 低

い得点で あ っ た。これ らの こ とか ら古い 伝統に束

縛 されず,流行の イ ン ス タ ン ト食品も利用する生

活の 中で ス ポーツ ・ 趣味活動, 健康づ くりに積極

的で ある こ とが特徴的で あるこ とか ら r積極 ・頑

張り型』 と命名した 。 第 4 クラ ス ターは ,「ス ポ

ーツ ・ 健康」, 「伝統志向」 および 「人生享受」

因子の 得点が極めて 高か っ た 。 この こ とか ら, 伝

統を重視 しながらも, 趣味ある い は ス ポーツ活動

を好み , 人生を楽 しむ グル ープ と解釈で き,  rエ

ン ジ ョ イ ・ ラ イ フ 型』 と命名 した 。 ただ しこ の ク

ラ ス ターは, 「グル メ志向」 の 因子得点が極めて

低い こ とか ら,食事にお金をかける ことは しない

傾向が み られた 。 第 5 クラ ス ターは,  「自己犠牲亅

と 「出世志向」 の 両因子が極めて高い因子得点を

得て い る反面,  「伝統志向」 と 「グ ル メ志向」 の

両因子得点が比較的低い こ とか ら, 出世す るこ と

が最優先で あり今は 伝統的な もの に とらわれず食

文化を我慢 して も, 成功者 になる こ とをめざす人

と解釈で き r出世志向型』 と命名 した 。

 飽戸は , 7 クラ ス ターに 分類がで きたが,本研

究で は 5 クラ ス ターに収束 された。 こ の原因とし

て は , 飽戸の 調査が 日本の 都市部を中心 に広範囲

にわた っ て 調査 して い るの に対して ,本調査は人

ロ40万人以上 50万人以下の 地方小都市部 に調査範

囲を限定 したため , 回答者の志向が比較的限定さ

れて い た こ とが推察された 。

2 ,スポーツ に関する ベ ネ フ ィ ッ トの因子構造

 表 5 に,本調査 の データか ら 「ス ポーツ に 関す

るベ ネ フ ィ ッ ト」 の因子構造を示 した 。ベ ネフ ィ

ッ トの 因子は , 順に 「ア クセ サビ リテ ィ 」 ,  「ス

ポーツ情報」 ,  「ス ポーツ仲間」 ,「ス ポーツ施

設 ・ス ポ ーツ クラ ブ 」 ,  「トレ ン ド」 ,  「個別的・ 合理 的 トレーニ ン グ」 ,  「ス ポーツ の 効用」 ,

「指導者 ・ ス ポーツ プ ロ グラ ム 」 ,  「技能向上」

と命名した 。 武隈の 報告と比較する と, 第 1因子

が 「ア クセ サ ビ リテ ィ 」 で あり, それが非常に高

い寄与率 (武隈26.2% , 本結果29.7%)で あ っ た

ことが大きな共通点で あ っ た 。 また , 因子の 順序

や因子 に包含される内容 (項 目)にわずかな相違

がみ られる もの の ,因子数に は変化が なか っ た 。

また, ベ ネフ ィ ッ ト因子構造は , 公共ス ポーツ の

利用と い っ た運動者の 需要を限定した場合で も大

きな変化はみ られなか っ た 。 さらに , データを性,

年齢 , 職業等様 々 な属性で分割 して もそ の 構造に

は,ほ とん ど変化はな く強力な構造を して い た 。

これ らの こ とか ら,武隈の ス ポーツ に関する ベ ネ

フ ィ ッ ト分析は , 調査対象 に 適合 した質問方 法

(ワーディ ン グ等)を検討するこ とで , 今後の ス

ポーツ ・マーケテ ィ ング研究におけるス ポーツ消

費者の ニ ーズ やウ ォ ン ツ に関わる研究に広く応用

で きる もの と思われ る。

  また ,こ の ベ ネ フ ィ ッ ト因子得点 と運動者の さ

まざまな要因 との関係を検討 した結果,性 ・年齢

と い っ たデモ グラ フ ィ ッ ク要因および運動生活の

階層 とベ ネフ ィ ッ トとの 間に は有意な関係 (分散

分析)がみ られた 。 こ の 結果に つ い て も,武隈の

報告21 }

と一致 した 。

3.ラ イ フ ス タイ ル別 にみた

        ス ポーツ ・ ベ ネフ ィ ッ ト

 先に抽出され た 9 っ の ス ポーツ ・ベ ネ フ ィ ッ ト

因子を も っ て , ス ポーツ に 関す るニ ーズとウ ォ ン

ツ を捉え る指標の ひ とつ と考え るこ とがで きる。

したが っ て こ こ で は , クラ ス ター分析の 結果か ら

得られ た 5 つ の ラ イフ ス タイル ・セ グメ ン トとス

ポーツ ・ベ ネフ ィ ッ トとの 関係を検討 した 。 そ こ

で,セ グメ ン トされ た ラ イ フ ス タイ ル の クラ ス ター別の 各ベ ネ フ ィ ッ ト因子得点を算出 し , 平均値

を比較するた め に分散分析によ る有意差の 検定を

行 っ た 。

 図 1は ,ライ フ ス タイ ル の クラ ス ター別にみた

ベ ネ フ ィ ッ ト因子得点の プ ロ フ ィール で あ る。

「ス ポーツ の効用」 因子を除い て , すべ て の 因子

に統計学上 の有意差がみ られ た 。

 特に , ライ フ ス タイル に よ っ て顕著な有意差が

認め られた の は ,「ス ポーツ情報」 , 「ス ポー

仲間」 , 「トレ ン ド」 , 「技能向上 」 の 4 因子で

あ っ た 。 こ の 4因子すべ て において欲求が最も低

い クラ ス ターは,  r消極 ・無関心型』 で あ っ た 。

こ の クラ ス ター

は , 前述 したよ うに , 積極主流因

子が極めて 低い こ とや因子得点が平均値以下の 因

子が多い こ とが特徴で あ り,革新的なライ フ ス タ

イル を創出す る グル ープ リーダー

的な存在か らか

け離れた位置に ある。しか し, こ の グル ープ の 人

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 9: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Sooiety  of   Management  for  Physioal  Eduoation  and  Sports

体育 ・ス ポーツ 経 営学 研 究 第 10巻 第 1号 1993年 10月

51

表 5 . 便 益 の 因 子 構 造                                    (バ リマ ッ ク ス回転後 の 因子負荷 量)

第 1 因子 :ア クセ サ ビ リテ ィ (寄与率 29.7% )シ ャ ワ

ー・ロ ッ カー ・更衣室 ・トイ レ などが 充実 して い る こ と

施設 が混み すぎて い な い こ と

施設 の職員や従業員の 態度が 良 い こ と

ス ポー

ツ をす る場の雰囲気が快適である こ と

ス ポー

ツ をするためにあま り お金が か か ら な い こ と

安全に ス ポーツ を行える こ と

ス ポ ーツ をす る 施設や場所 ま での交通 の 便が よい こと

,788.769.767.754.692.661.635

第 2 因子 :ス ポ ーツ情報 (寄与率 8.2%)

い つ どん なス ポー

ツ教室や ス ポーツ行事が行われるの か とい う情報’

どこに どんなクラブや同好会がある の か とい う情報

ど こ に どん な指導者 が い る の か とい う情報ど こ に どん な ス ポ ー

ツ 施設 が あ る の か とい う情報

練習 や トレーニ ン グの 方法 、ス ポーツ に 関 す る 科 学的 な知識 などの情報

健康 や 体力 に関す る ス ポ ーツ 医学的 な検査 や 相談が気軽に でき る こ と

.812.789.684.682.672.512

第 3 因子 :ス ポ ーツ仲間 (寄与率 7.4% )

ス ポーツ に よ り地域 ・近隣の 人 々 と の 交流 を深 め る こ と

ス ポー

ッ により友人 ・知人との親睦を図る こ と

ス ポー

ツ により職場 ・仕事関係の 人 々 と交流を深 め る こ と

ス ポーツ により家族との ふ れ合 い を増 や すこ と

.797.784.762.695

第 4 因子 :ス ポ ーツ 施 設 ・ス ポ ーツ クラ ブ (寄与率 5.8%)

ス ポーツ す る場所 くス ポ ーツ 施設) が 身近 に あ る こ と

場所 (施設)探 しで苦労 しなくてす む こ と一緒に ス ポ ーツ をする仲間の集 ま り (クラブや同好会)が身近にある こ と

施設に ス ポーツ用具や器具 が整 っ て い る こ と

.761.755.694.593

第 5因子 : トレ ン ド (寄与率 4.2%)最近流行 してい る、あ る い は流行 し そうなス ポー

ツ を行 う こ と

流行や ブラ ン ドもの の ス ポー

ツ ウ ェ ア や ス ポ ーツ 用品

・用具 でス ポ

ーツ をす る こ と

ス ポ ーツ を行うこ とによ っ て 、 高級感を感じることができるこ と

ス ポ ーツ をした後に 、 仲間とお しゃ べ りを したり 、 お茶やお酒を飲んだりする こ と

.858.857.845.438

  6    :  llWt・口 理 ・トレーニ ン ク

自分の ペ ース で練習や トレー

ニ ン グが で きる こ と

自分 に あ っ た 内容 の練習や トレ ーニ ン グがで きる こ と

練習や トレーニ ン グを継統的に行 うこ と

練習や トレー

ニ ン グを計画的 に行 うこ と

3.4%

.773.764.666.646

  7   : ス ’・一ツ の         3.2%ス ポ ー

ツ に よ っ て体力 を維持 ・向上 させ る こ と

ス ポー

ツ に よ っ て健康 を保 つ こ と

ス ポーツ に よ る美容や肥満解消 (シ ェ イプア ッ プ)ス ポーツ に よ っ て ス トレ ス の解消や気晴 ら し をする こ と

.794.794.653.570

  8    : 日     ・ス ’・一ツ   ロ クラム         2.9%指導者が技術的 に す ぐれ 、積極的 に技術指導 して くれ る こ と

指導者が 、健康 ・体力づ くりなどに つ い て実際的な方法を指導 して くれ る こ と

24」

976指導者が仲間づ くりな ど面倒み がよ く、グル

ープ活動の 楽 しさを指導 して くれ る こ と .673気軽に参加で きる ス ポーツ教室 や ス ポ ー

ツ 行事 が 開 か れる こ と .486  9    :  n 口        _e  2.5%

ス ポー

ツ の技能や記録 を向上 させ る こ と (うまくな る こ と)ひ とつ の ス ポー

ツ 種目を徹底的に行 うこ と

競技成績や一定の技能水準に対 して、表彰や認定を受ける こ と

.692.622.569

N 工工一Eleotronio  Library  

Page 10: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

52清水 ・田井村 ・

洲 :運動者 の ラ イ フ ス タ イル とベ ネ フ ィ ッ トの 関係

                因  子  得  点

   一.4 −.3 −.2 −.1 0  .1  .2  .3  .4  .5

ア ク セ サ ビリ テ ィ

ス ポ ー ツ情報

  ス ポ ー ツ仲 間  …・… …@… … ・・・… …                          ■                         

                          

                           t

リ     ノ

・ボ ーvva設 ・・ボー” ラ・ … 一一 一 麺 N

             の,

●の■σ

   ⊂≡⊃…鋳 ;辷鰍

              丶

丶.                                ■

气◎

”.°

鱒’

ノ…

メ塾

11量

゜ ■賈

゜▲

、覧

……………

!…

\、

契 

 

 …

 

 …

ξ・

°

串*

..._・...._.....・.ホ*串

        ......・._一・一・・●璽・9 ●・・鱒。・*導*

八一噌◎ン

▲”…

   鞠b

軸 贈軸 噛

、、 鞠 吻

 ’… … °圏… ’°… ”匿’圏

ヲβ ’… … °艸 串

 馬

  馬

個 別的 ’ 合理的 トレーニン゜

’)一’’’”

噌… ’’”一■ ’

ス ポー

ツ の 効 用

指 導 者 ・スポ ー・ア ・・ ラム ・・・…縄 {憾

晶ク

凾凾凾

 

‘騒

.・

9…

◎……

           ■一

            ,’

         ノ’

        ノ

o ・一… −   L)▲・一・一一・・・・・… 一・・一・・

        ノ      ’

技 能向上

7,

柑必 … … …

  ...■ ,..,層..ロ.甼.昌一一・齟■。一一.■.■・冒■■冒■・

串零

_ .._ 一誌   二為管 料 寧

Note : *Pく .05 * *

Pく .Ol ***Pく .OOI

図 1.ラ イ フ ス タ イ ル 別 に み た ス ポ ー ツ ・ベ ネ フ ィ ッ トの

   因 子得点 プ ロ フ ィー

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 11: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Soolety  of   Management  for  Physloal  Eduoatlon  and  Sports

体育 ・ス ポー

ツ 経営学研究 第10巻 第 1号 1993年 10月53

数は , 平凡型に つ い で 多 く, 全体の 約23%を 占あ

て い る 。

 その 他の 特徴として, rエ ン ジ ョ イ ・ライ フ型s

は 「ス ポーツ情報」 ,  「ス f・ 一一ツ仲間」 因子の因

子得点が高 くt  咄 世志向型』 は 「トレ ン ド」 ,

「技能向上」 因子の 因子得点におい て 顕著に高い

傾向がみ られた 。 また , 人との コ ミ ュ ニ ケーシ ョ

ン ・交流を重視する 「ス ポーツ仲間」 因子で は,

r消極 ・無関心型 1 だ けが マ イ ナ ス の 値を示 した

こ とが極めて 特徴的で あ っ た 。

4.ラ イ フ ス タ イ ル 別にみた運動生活の 階層

 図 2 は,ライフ ス タイル の クラ ス ター別に みた

運動生活の 階層別2 ’)

の 割合を示 した もの で ある。

こ の 図か ら,  r平凡型 S に属する人 々 は運動生活

の 各階層がほぼ均等に 分布 して い る こ とや,  r消

極 ・無関心 型』 は過半数が S運動者で ある こと,

r積極 ・頑張り型』 と rエ ン ジ ョ イ ・ ラ イ フ 型 』

には C 階層 と A + P 、 階層の 占め る割合が高い こ

平 凡 型

消 極 ・無 関心 型

積極 ・頑 張 り型

エンジ ョイ・ライフ型

出 世 志 向 型

となど, ライフ ス タイル 別の 運動生活の 階層の特

徴がみ られた 。

 スポーツ ・ベ ネ フ ィ ッ トの因子得点にお いて ,

全体的に低得点が特徴で あ っ たの が r消極 ・無関

心型』 群で あ っ たこ と, さらに r消極 ・無関心型』

群 に S運動者が過半数を占めたことか ら,ス ポー

ツ に関するニ ーズや ウ ォ ン ツ が比較的低い グル ー

プは , ライ フ ス タイル にお い て は人生の 価値意識

や生活志 向の 革新性が乏 しく, また豊かな運動生

活を享受 して い な い傾向に ある こ とが推察された。

 以上か ら ・体育 ・ス ポーツ経営学で従来か ら論

議されて い る S 運動者に つ い て検討する際に , 運

動者の ライ フ ス タイ ル ・セ グメ ン テーシ ョ ン や ス

ポーツ ・ベ ネ フ ィ ッ トが 有効な手法と して 援用で

きる こ とが示唆された 。 また同時に , 運動者満足

とい う行動プロ セ ス か ら運動者行動を説明す る際

に , S運 動者の 特性を検討する こ とが重要な課題

で あ る こ とが 推察され た 。

■ C

闥 A +PL

口 Ps

図 S

0  10 20 30 40  50  60  70  80 90  100  (% )

図2 . ラ イ フ ス タ イル 別 に み た 運 動生活の 階層

IV  結 語

 本稿は , 運動者の ス ポーツ消費行動プ ロ セ ス を

明 らかにす るため の 基礎研究 と して , 領域を地域

の 公共的な場 と限定 した うえ で , 運動者の ラ イ フ

ス タイル とス ポーツ に 関す るベ ネフ ィ ッ トの 関係

を検討 した。なお,調査対象地域の 人口規模は41

万人で あ っ た 。

 研究の アプ ローチとして , まず , 運動者の ライ

フ ス タイ ル を類型化するために,飽戸の 「一般的

価値観因子 」 および 「日本型ヤ ッ ピー因子」 か ら

なるライ フ ス タイ ル 変数を援用 しセ グ メ ン トした 。

そ の 結果 , 5 つ の クラ ス ターに 分けられた 。

 次に , 運動者の ス ポーツ に 関する ニ ーズや ウ ォ

ン ツ の 要因構造を明 らか に す るため に , 武隈の

「ス ポーツ に 関す るベ ネ フ ィ ッ ト因子」 を援用 し

た 。 そ の 結果, 9っ の異 なる便益構造が抽出され

た 。 こ の 結果 は, 領域を限定 しな か っ た武隈の報

N 工工一Eleotronlo  Llbrary  

Page 12: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Sooiety  of   Management  for  Physioal  Eduoation  and  Sports

清水 ・田井村 ・洲 : 運動者の ラ イ フ ス タ イル とベ ネ フ ィ ッ トの 関係

告24 》・25 )

との 相違 はみ られ なか っ た 。

  そ して,運動者で ある地域住民の ライ フ ス タイ

ル とス ポーツ に関す るベ ネフ ィ ッ トの 関係を検討

した結果 ,  「ス ポーツ の 効用」 因子を除く全 て の

ス ポーツ に関する ベ ネ フ ィ ッ ト因子 (8因子)と

セ グメ ン トされた ライ フ ス タイ ル 群の 間に有意な

関係が み られた 。 また,こ の 結果は ライ フ ス タイ

ル の クラ ス ターに よ っ て運動生活の 階層が異なる

こ とが影響 して い る こ とが示唆された 。

 以 上の ことか ら , 運動者の 生活 , 行動,価値観,

志向な どの多面的な生活 シ ス テ ム の 違 いが , 運動

生活の 階層に 変化を及ぼ し,さ らに それが , ス ポ

ーツ に関す るニ ーズや ウ ォ ン ツ に影響を与えて い

る こ とが推察 された。

  また今回は , ス ポーツ に関するベ ネフ ィ ッ トと

い う運動者満足の 観点を通 して ,運動者の ス ポー

ツ消費行動プ ロ セ スを検討 した が ,ベ ネフ ィ ッ ト

が低 い 運動者と S 運動者に共通するラ イ フ ス タイ

ルが 存在す るこ とが示唆された 。 こ の こ とか ら,

本研究を遂行する過程で , 従来か ら重要な視点2 ‘)・

a ’ )とされて きた CAPS 論,特に S 運動者行動

論が地域の運動者の 弁別に関係が深 い こ とが再確

認 され た と考え る 。

 今後の研究課題 と して は . ス ポーツ ・ベ ネ フ ィ

ッ トに関わ る要因の 構造化におい て ,地域,職場 ,

民間ス ポーツ施設などの 領域の 相違 , さらに地域

に お い て も近隣運動施設 と自然的運動施設等の タ

イプ論 による相違を明らかに して い く必要がある

と思われ る 。

文 献

1)飽戸 弘 (1985),消費文化論一

新 しい ラ イ フ ス タ

イ ル からの 発想一,中央経済社.

2)飽戸 弘 (1986),日本的 「ヤ ッ ピー」 の 実証的研

究,消費と流通,IO−2,  pp.13−32.

3)飽戸 弘・松田義幸 (1989),  「ゆとり」 時代の ラ

イフ ス タイル,日本経済新聞社.

4) Claycamp, H. 」. and Massy, W. F. (1968), A

TheDry of Market Segmentation, Journalof Marke−

ting Reseatch, 5, pp.388−394.

5) Haley, R. J.(1968), Benefit Seg皿entation   : A

Decision−Oriented Resear己h Tool, Journal of

 睡arketing, 32, pp.30−35.

6)原田宗彦 ・ 菊池秀夫 (1990),ス ポー

ツ 参加者の ラ

 イフ ス タイル に 関する研究, 体育学研究 , 35, pp.241

  −−251.

7)原田 宗彦 (1991),ス ポーツ の 経済学的側面

一ス ポ

 ーツ 消費者に っ い て 一,Japan Journa 且 of Sports

 Sciences, 10−4, pp.248−252.

8)川西正志 ・菊池秀夫 ・北村尚浩 (1991), 成人男性

 の Agingとバ ケーシ ョ ン ・ラ イ フ ス タ イ ル,鹿 屋体育

 大学研究紀要,6,pp.45−56.

9)川西正志 ・菊池秀夫 ・北村尚浩 (1992),成人男性

 の 年齢と レ ジ ャー・ラ イ フ ス タイル , 鹿屋体育大学研

 究紀要,7,pp. 9−19.

10) Kik山chi , H. (1987), A Methodological Study on

 Leisure Service Marketing, Annals ef Fitness and

 SPorts Sciences, 2, National Institute of  Fit−

 ness  and Sports in KanOya, PP.73−81.

11)菊池秀夫 (1987),ス ポーツ経営の 方法論的課題一

 マーケ テ ィ ン グ ・セ グメ ン テーシ ョ ン に み る ス ポーツ

 消費者の 実証的類型化一, 日本体育学会第38回大会号,

  P.229.

12)菊池秀夫 ・原田宗彦 (1988), 民間ス ポーツ ク ラ ブ

 会員の ラ イ フ ス タ イル に関す る研 究 一特に,そ の構造

 と世代差 に つ い て 一, 日本体育学会第 39回大会号,

 P.110.

13)菊池秀夫 ・原田宗彦 (1989),民間 ス ポー

ツ クラ ブ

 会員の ラ イ フ ス タイル の 構造一性差と結婚 の 有無 に よ

  る差異 にっ い て一,鹿屋体育大学研究紀要 t4 ,  pp.97

 一正07.

14)菊池秀夫 (1991),ス ポーツ ・マ ーケテ ィ ン グとそ

 の 研究動向, Japan Journal of  Sports Seiences,10

 −4, pp.26G−265.

15) Kotler, P. (1980), Marketing Management:Analy−

 sis , Planning, and  Control [Fourth edition ],

 Prentice−Hall, Inc,

16) Kotler, P. (1980), PrinCiples of Marketing,

  Prentice−Hall, Inc.

17) Kotler, P. (1982), Marketing for Nonprofit

 Organizations [second  edition ],  Prentice−Hali,

  Inc.

18)中西純司 ・浪越一

喜 (1989),ラ イ フ ス タイル ・セ ・

 グメ ン テー

シ ョ ン に み る ス ポー

ツ消費者 の 実証的類型

N 工工一Eleotronio  Library  

Page 13: lation Between l Sports Consumers Tomihiro SHIMIZUD

Japanese Society of Management for Physical Education and Sports

NII-Electronic Library Service

Japanese  Sooiety  of   Management  for  Physioal  Eduoation  and  Sports

体育 ・ス ポー

ツ 経営学研究 第 10巻 第 1 号 1993年 10月 55

 化,体育 ・ス ポー

ツ 経営学研究,6−1,pp,21−35.

19)中西純司・浪越一喜 (1990),ペ ネフ ィ ッ ト・セ グ

 メ ン テ ーシ ョ ン に よるス ポーツ消費者の 実証 的類型 化

 一

ス イ ミン グス クー

ル 経営 へ の 実践的示唆一, い ばら

 き体育 ・ス ポーツ科学, 5, pp.20−30.

20)中西純司 ・八代 勉 (1991),民間ス ポーツ ク ラ ブ

 に おけるクラ ブ ・マ ネ ジ メン トの 方法論的課題一特に

 ブ ラ ン ド。ロ イ ヤル テ ィ マ ネ ジ メ ン トとマーケ テ ィ ン

 グ戦略の視点か ら一,筑波大学体育科学系紀要,14,

 pp.21−37.

21) Piesma皿, D, and  Hart 且ey, h乱 (1984), The YUPPIE

 Handbeok, Pocket BOOks,

22)Plu  er,」.  T.(1974),  The Co皿cept and  Appli−

 catien  of Lifestyte Segmentation, Journal of

 』larketing, 38, pp.33−37.

23) Shimizu, 「r.,Taimllra  A,.and  Suga,鳳(1993), A

 Structure of Sport Participation : From a View−

 point of Life Values and  Lifestyle, Paper pre−

 Pared for Proceedings of 36th

  ICHPER (Internationa! Council for Health, Physi−

 Cal EdllCation and  Recreation) in YOkOha皿a, Aug.

  18−22, now  printing.

24)武隈晃 (1991) , ス ポー

ツ に 関す る運動者の便益構

 造一

ス ポ ーツ 事業へ の 対応化を中心と して 一, 鹿児島

 大学教育学部研究紀要,42,pp.79−97.

25)武隈晃 (1991),ス ポーツ ・フ ィ ッ トネス に おける

 消費者ニー

ズの 実態,Sports Industry,6−3,  pp.38−

  44.

26)鳥居直隆,近 藤礼一

(1974),ベ ネ フ ィ ッ ト・セ グ

  メ ン テーシ ョ ン,ダイヤモ ン ド社.

27)宇土正彦 (1970),体育管理学, 大修館書店.

28)Wells, W. D. and  Tigert, D. J.(1971), Activi−

  ties, Interests, and  Opinions, Journat  of Adver−

 tising Research, 11(4), pp.27−35.

29) Yamaguchi, Y,(1987), Cu董tural Values and  Ino−

 volvement  in Physical Activity:A Cross−Cultural

 Analysis, Annals of Fitness and  Sports Sciences,

  2, h「ational  Institute of  Fitness and  Sports in

 Kanoy亀  pp.101−110.

30)山下秋二 (1985),ス ポーツ ・マー

ケティ ン グ論の

 展開,体育 ・ス ポー

ツ 経営学研究,2−1,pp. 1−11.

31) Yanke且evich, D. (1964), New Criteria for Mar−

 ket Segmentation, Harvard Business Revew, 42, pp.

  83−90.

32) Yankelovich, D. (1983), New Rulest Searching

  for Self−fulfill皿ent  in a World Turned Upside

  Down, Rande皿 House。

33) 八 代 勉 ・中西純司 ・浪越一

喜 (1990),ス ポーツ

  マーケ テ ィ ン グ に 関す る研究

一バ ッ ク ワー

ド・セ グメ

  ン テーシ ョ ン に よるス ポー

ツ市場分析一,筑波大学体

 育科学系紀要,13,pp.11−23.

N 工工一Eleotronio  Library