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  • Osaka University The 21st Century COE Program Interface Humanities Research Activities 2004-2006

  • 大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」 研究報告書2004-2006 文学研究科 人間科学研究科 言語文化研究科 コミュニケーションデザイン・センター

  • 第6巻 言語の接触と混交

    Language Contact and Admixture

  • 005言語の接触と混交

    目 次

    007 総括論文 コミュニケーションの様相からみた多言語共生社会:ちがいを豊かさに 津田 葵

    第 I部 共生を紡ぐ日本社会

    02 日本人の共生意識

    外国人イメージ・言語意識・言語サービスに関するインタビュー調査から

    布尾勝一郎/佐藤誠子/WOO WAI SHENG

    059 共生を育む地域日本語活動に向けて

    西口光一/新庄あいみ/服部圭子

    099 外国人生徒の学校教育環境:高等学校を中心に

    髙阪香津美/津田 葵

    37 「共生」の時代における民族と言語、学校

    呉 恵卿/植田晃次

    第Ⅱ部 言語接触論からみた日本語:そのさまざまな姿

    75 複数の日本語への視点

    工藤真由美

    87 「言語」をめぐる移民史

    ブラジル日系人の言語状況に関する民族誌的考察

    森 幸一

    273 ブラジル日系移民社会と日本語観

    山東 功

  • Interface Humanities Research Activities 2004-2006006

    35 ブラジル日系移民社会における言語生活

    ブラジル日系人の言語能力意識と意識にかかわる諸要因

    中東靖恵

    第Ⅲ部 東アジアに残留する日本語

    337 残留日本語の調査研究について

    真田信治

    347 台湾におけるリンガフランカとしての日本語

    簡 月真

  • 007言語の接触と混交

    総括論文 コミュニケーションの様相からみた多言語共生社会: ちがいを豊かさに

    津田 葵

                                           | 1. はじめに  私たちは、実に、この世に生を受けてからことばを媒介としたコミュニケーションに従

    事している。家庭にはじまり、学校、職場、地域社会という場で、お互いに意思の疎通を

    行うために、ことばを駆使し、社会生活を営んできた。世界のすみずみから流されてくる

    ニュースもことばを媒介として私たちのもとに瞬時に、また、的確に届く。今日に至るま

    で積み上げられてきた学問の進歩もことばの力を借りずに後代に伝えていくことは至難の

    業であろう。ここでは、日本社会の現実、とくに日本が直面している課題を多言語共生社

    会という立場に立って、コミュニケーションの側面から考えてみたい。

    | 2. コミュニケーションと現代生活  近年、グローバリゼーションの波にのって日本社会もその大きなうねりの中でさまざま

    な課題に直面している。一言で言えば、「IT」、「少子高齢」というキーワードであらわさ

    れそうである。IT革命は経済だけでなく、政治、文化、ライフスタイルにまで影響を及

    ぼしている。そして、それが生み出す新しい行動の出現が従来の社会生活のあり方や既存

    の社会システム自体を変えていく。まず、これらの新技術の開発に伴って、新しい語彙の

    流入はおびただしい数にのぼっている。そして、ニュー・メディアの驚異的な発展によっ

    て、それらの語彙が外来語として際限なく日本の社会に入ってくる。外来語、カタカナ語

    に加えて、それぞれの頭文字を取って成り立つ「頭字語」も語彙の仲間入りをする。事実、

    そうした頭字語は経済性、効率性の観点からメリットがあり、専門用語から流行語に至る

  • Interface Humanities Research Activities 2004-2006008

    まで広く用いられている。

     一方、日本企業の海外投資は加速度的に発展し、従来とは質的に異なった国際化の段

    階、つまり、グローバリゼーションの様相を呈している。このような企業とは別に、政府

    の「留学生10万人の受け入れ」も日本における外国人の人口増加に拍車をかけている。ま

    た、海外で育ち、外の空気を吸って帰国する子供たちの数も相当数にのぼると言われてい

    る。しかし、日本に帰ってきても全員がうまくコミュニケーションを駆使できるとは誰も

    保障できない。さらに、1990年の入管法改正で単純労働者の中でも唯一合法化されるよ

    うになったブラジル人、ペルー人などの存在も忘れてはならない。私たちはもはや、「日

    本には日本語のみを話す日本人しか生活していない」と簡単に決めつけることはできない。

     ひと昔前までは、国語問題と関連して、漢字に対する知識に秀でていることが、日本人

    の言語能力を測定する一つの尺度となっていた。つまり、文語を用いてのやりとりが暗黙

    のうちに、インテリとそうでない人とを区別するパラメーターであった。しかし、今や、

    特定の人間関係を維持するための手段として、国際社会において真に相手とコミュニケー

    ションができるかどうかということがそれに代わるステイタス・シンボルになりつつある

    ように思われる。

    | 3. 少子高齢化がすすむ日本社会  従来、日本は「単一言語」、「単一文化」、「単一民族」から成る社会であることが自明の

    こととされ、そういった概念が学問をするうえでも無意識のうちに前提として進められて

    きた経緯がある。しかしながら、在日朝鮮・韓国人、アイヌ、琉球系、小笠原の人々とそ

    の存在は以前より人々の知るところであり、この事実を考えただけでも、単一国家である

    という定義が日本全体の現状を的確に表現していないことが容易にわかる。歴史的にみれ

    ば、そのうちの相当数は日本の植民地支配と深い関わりを持っている、いわば旧来の外国

    人(オールド・カマー)である。しかしながら、ニュー・カマーといった「外国人労働者」

    は今や急激な勢いで増加の一途をたどっている。日本の総人口の1.55%を占める外国人の

    数はこれからもどんどん増え続けていくと思われる。具体的な外国人登録者数は2005年

    の時点で200万人を突破した。([表1]参照)

  • 009言語の接触と混交

     2000年3月、国連人口部が発表した「補充移民」

    に関する報告書によるとこういった状況の変化はま

    さに少子高齢化が進む日本社会と密接に連動してい

    ることが理解できる。その報告書によると、本格的

    な少子化、加速度的な高齢化の影響で、日本社会の

    労働力補充のために、日本は今後50年間にわたっ

    て毎年60万人以上の移民受け入れが必要であると

    いう。つまり、64歳の勤労世代人口の維持のため

    には毎年平均61万人、65歳以上の老後世代人口に

    対する勤労世代人口の比率(老齢人口比率)の維持

    のためには毎年平均1006万人の移民を受け入れる

    必要があると説明されている。また、OECD(経済

    協力開発機構)が行った老齢人口の予想と労働力維

    持に必要な人口純流入の試算でも日本は2010年ま

    でに2235万人という大量の数が必要であると示さ

    れている。([表2]参照)

    国 2010年の老齢人口 比率(%)

    2020年の老齢人口 比率(%)

    2010年の老齢人口 比率を維持するの に必要な人口純流 入(千人)

    1985年から1995年 までの人口純流入 (千人)

    アメリカ 19.2 25.4 66,401 5,800 イギリス 25.0 30.1 7,640 720 イタリア 30.4 36.4 6,760 850 オーストラリア 19.0 24.6 4,380 930 オランダ 22.4 31.0 4,040 340 カナダ 20.4 28.0 8,600 1,490 スウェーデン 27.9 34.2 1,290 280 スペイン 26.2 30.6 4,280- -80 ドイツ 27.7 30.0 4,700 4,560 日本 32.3 42.0 22,350 -140 フランス 25.6 33.0 10,950 630 ベルギー 25.1 31.3 1,620 150

    [表1] 外国人登録者数と総人口に占める割合 (朝日新聞2006.6.10)

    [表2] 各国の老齢人口の予想と労働力維持に必要な人口純流入の規模(OECDの資料をもとに作成)

  • Interface Humanities Research Activities 2004-200600

    | 4. 地域社会における日系ペルー人家族のコミュニケーション  2002年の幕が閉じ

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