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- 84 - (2)ゾーンをつなぐ都心循環バス路線の設定 ○ 都心循環バスは、各ゾーン(旧東海道、原野谷川、公共公益施設、駅)を経由するなど、 主要な歩行空間との連携を重視して設定する。 (3)自転車走行空間の明確化 ○ 歩道部をユニバーサルデザインの観点から点検・改善することに加えて、自転車が快適 に走行できる空間を確保することも重要な視点である。自転車は徒歩と同じく環境に優し く、健康づくりにも寄与する交通手段であるとともに、4km 以内の移動では自動車より所 要時間が短くなる(参考1)。 ○ 幹線道路を中心に自転車レーンを設置することが望ましいが、それが困難な場合は自転 車の走行位置が明確になる対応を図る(参考2)。 (参考1)都市部における移動距離の所要時間 資料:国土交通省 (参考2)自転車道の明確化の例/幅員の拡幅なし 資料:国土交通省 整備前 整備後(概成区間) 例えば、2.5km 移動する場合の所要時間は =入出庫時間+移動時間 =4分+2.5km÷(15km/h÷60)=14 分

(2)ゾーンをつなぐ都心循環バス路線の設定 都心循環バスは、 … · 人協賛金で運行。 ・協賛企業には時刻表とポスターを配り、prの一翼を担っ

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(2)ゾーンをつなぐ都心循環バス路線の設定

○ 都心循環バスは、各ゾーン(旧東海道、原野谷川、公共公益施設、駅)を経由するなど、

主要な歩行空間との連携を重視して設定する。

(3)自転車走行空間の明確化

○ 歩道部をユニバーサルデザインの観点から点検・改善することに加えて、自転車が快適

に走行できる空間を確保することも重要な視点である。自転車は徒歩と同じく環境に優し

く、健康づくりにも寄与する交通手段であるとともに、4km 以内の移動では自動車より所

要時間が短くなる(参考1)。

○ 幹線道路を中心に自転車レーンを設置することが望ましいが、それが困難な場合は自転

車の走行位置が明確になる対応を図る(参考2)。

(参考1)都市部における移動距離の所要時間

資料:国土交通省

(参考2)自転車道の明確化の例/幅員の拡幅なし

資料:国土交通省

整備前 整備後(概成区間)

例えば、2.5km 移動する場合の所要時間は

=入出庫時間+移動時間

=4分+2.5km÷(15km/h÷60)=14 分

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(4)空閑地等を活用したフリンジ駐車場整備

○ 以下の2点に留意して駐車場の再配置をエリア全体で行う。

① 都心部への自動車アクセスの利便性を高める

② 歩行者の快適性を確保する

○ 都心地域では、南北幹線道路沿道に比較的大規模な空閑地等を活用して駐車場配置を行

うことにより、上記①②の対応が可能になる。

併せて、駐車場案内システムの導入により、自動車をフリンジ駐車場に誘導することで、

コア内部における歩行者の快適性が高まる。

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2)駅北側ゾーンにおける歩行環境の改善

○ 駅北側ゾーンは、都心地域のなかで商業機能が集積している一方、空き地・空店舗・駐

車場等が点在し、空間的な魅力に欠けている面がある。

○ 本ゾーンは袋井市の顔として魅力ある環境づくりが求められているが、既に土地区画整

理事業が実施済みであり、ゾーン全体を一気に再整備することは現実的でない。

そのため、『東通り及び沿道』をまちの顔となるメインストリートとして先導的に再構築

していくことが適切であり、以下の対応が考えられる。これらの検討・具体化は地権者が

主体的に行い、行政は必要に応じてバックアップする形態が基本となる。

① トランジットモール化

② 沿道の魅力形成

例. 空地・駐車場等の有効活用

例. 沿道土地利用の誘導

東通り

トランジットモール化

駐車場の有効活用

・既存駐車場機能を外側( )

に移し、東通り沿道の空いた

空間で、屋台、ナイトバザー

ルなどを展開

沿道土地利用の誘導

・建物共同化意向にある店舗

について、より賑わいを創出

する土地利用へと転換

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3.まちを造り、育て、持続的に発展させる仕組みづくり

1)個別ゾーンにおける持続的な地域運営

○ 既述した個別ゾーンごとの組織化・議論は、地元意向の集約だけでなく、以下の意義を

持っている。

― 地域の人々による問題意識の形成

― 人のネットワークづくり

― 関係者の参加による協調的な空間・環境整備

○ これらを通して、ゾーンごとにリーダーを発掘し、小さくても具体的な目に見える成果

につなげることにより、地元の機運を高め、継続的な維持・管理、地域マネジメントにつ

なげていく。

― 地域住民による市街地の維持・管理

― 地域の魅力づけ、活性化等に向けた活動

(イベントの企画運営、高齢者支援など各種サービスの提供等)

― 地域のまちづくりルールの策定・運営 等

2)都心地域全体のマネジメントに向けた活動

○ 都心地域全域で「歩いて暮らすまちづくり」を展開するために、行政が主体となって以

下の取り組みを行う。

「歩く」コンセプトの明確化、ゾーン間の調整

・個別ゾーンの取り組みを方向づける全体コンセプトづくり

・全体コンセプトに基づいたゾーン間の連携、調整

公共交通網再編に向けた運動

・基幹バスの路線変更、都心循環バスについては、社会実験等によりその意義を地域で

確認・共有していく。

・併せて、運営の仕組みも検討する。

― 地域が単独で運営するケース

― 地域が運営し公共が補助するケース

― 交通事業者に対し地域が一定の負担を行うケース

(参考事例)多数の市内企業等の協賛を受けて運行する市街地循環バス/鈴の音バス(松阪市)

・平成 17年 4 月 20 日から市街地循環バスを運行。市運営

のバスであるが、多数の企業・市民からの協賛金で運営

経費の 1/3 をまかなう。公的負担・沿線企業協賛金・個

人協賛金で運行。

・協賛企業には時刻表とポスターを配り、PR の一翼を担っ

てもらうかわりに、ラッピング・車内広告・停留所広告

を掲載。

・運賃は 100 円、30 分間隔。左回り、右回りの 2両で運行。

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3)分野横断的な行政内部の連絡調整機能の強化

○ 「歩く」ことに対しては、歩行空間の質的な向上を図ること以上に、人々の生活に密着

した商業・福祉・医療・サービス・居住などの諸機能の充実が求められる。これらへの対

応は多分野にわたるため、総合的な取り組みが求められる。

○ このため、「歩く」市街地整備の具体化に向けては、行政内部での分野横断的な協議・調

整が不可欠になる。

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§3 まちづくりフォーラムの開催

1.開催概要

タイトル:「歩く」を核とした健康増進ライフスタイル形成フォーラム

~健康文化の定着と「歩く」を核としたまちづくり~

日 時:平成20年3月15日(土)13:30~17:00

場 所:袋井市月見の里学遊館うさぎホール

入 場 者 数:380名

プログラム:

○開会挨拶

袋井市長 原田英之

○来賓挨拶

厚生労働省大臣官房参事官 樽見 英樹

○「健康チャレンジ!すまいる運動」表彰式

○特別講演「いつも何かにときめいていよう」

女優 藤田弓子

○調査検討委員会からの報告

健康増進のライフスタイル形成支援・連携方策に関する調査検討委員会

倉田直道委員長(工学院大学建築都市デザイン学科教授)

○パネルディスカッション「21世紀の地方都市再生と健康文化へのチャレンジ」

コーディネーター 倉田直道(工学院大学建築都市デザイン学科教授)

パネリスト 秋岡榮子(経済エッセイスト)

跡見順子(東京大学名誉教授)

五十嵐誠(静岡県都市公園懇話会会長)

森野栄一(地域通貨ゲゼル研究所主宰)

原田英之(袋井市長)

(敬称略)

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2.開催状況

フォーラム会場風景

開会挨拶: 袋井市長 原田 英之 氏

「健康チャレンジ!すまいる運動」表彰式

特別講演: 女優 藤田 弓子 氏

来賓挨拶: 厚生労働省大臣官房参事官 樽見 英樹 氏

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調査検討委員会からの報告: 工学院大学建築都市デザイン学科教授 倉田 直道 氏

パネルディスカッション:

コーディネーター: 工学院大学建築都市デザイン学科教授 倉田 直道 氏

パネリスト: 東京大学名誉教授(教育学博士) 跡見 順子 氏

パネリスト: 静岡県都市公園懇話会会長 五十嵐 誠 氏

パネリスト: 地域通貨ゲゼル研究所主宰 森野 栄一 氏

パネリスト: 経済エッセイスト 秋岡 榮子 氏

パネリスト: 袋井市長 原田 英之 氏

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Ⅳ 「歩く」市街地整備の方策

§1 「歩く」まちづくりが目指す都市像

1.都市空間形成の基本的視点

「歩く」まちづくりは単に「歩く」という行為を移動手段として再評価しようとするだけ

のものではない。移動手段として「歩く」ことを再評価することは勿論、「歩く」という生活

行動がもたらす様々な効用と意義を評価・認識し、「歩く」ことを主要な生活行動として位置

づけた都市空間の将来の姿とそこでの生活像を描き、それを実現するための都市空間の再

生・創造にチャレンジすることである。

(1) 持続可能な地域コミュニティ

歩行は万人に保証された移動手段であり、人々の生活は歩くことを基本に成り立っていた。

鉄道やバスが新しい移動手段として我々の生活の中に登場したが、これら公共交通は歩行

を補完する都市間や地区間を繋ぐ移動手段であり、日常の生活行動は、依然として、歩く行

為を基本としたものであった。

20 世紀中頃に自動車が個人の新しい交通手段となったことで、人々の生活スタイルと都市

の構造が大きく変化した。車社会は、人々の生活に多くの利便性と機会の拡大といった豊か

さをもたらした一方で、車社会の進行は、市街地の急激な拡大、都市における人々の交流機

会の減少といった弊害ももたらし、さらに過度な車への依存が、環境、社会、経済などの側

面で都市や社会の持続可能性を危ういものにする大きな要因といわれるようになってきてい

る。

地球環境問題において、大気汚染、CO2による地球温暖化やエネルギー消費の課題は、新燃

料の開発などの科学技術の進歩により日々改善されてはいるが、地球全体の車利用の増大に

対して科学技術の進歩だけでは対処できないことも事実である。

車社会の進行は、車のための道路や駐車場など、車交通のための都市空間の増大や市街地

の無秩序な拡大を招き、その結果、郊外地の農地や豊かな自然環境の一部を失うことになっ

た。

「歩く」まちづくりは、過度に車に依存した都市から持続可能な都市への転換を図るだけ

でなく、そこに生活する全ての住民が生き甲斐を持って健康な生活を送れる公正な地域コミ

ュニティの構築を目指すものである。

そのため、歩行者・自転車・公共交通を優先した生活スタイルへの転換を図るとともに、

自然環境との調和に向けた地域風土の保全、自然エネルギーの積極的な活用などにより、省

資源、省エネルギー型の社会システムを構築していくことが必要である。

持続可能な地域の発展に向けて、住民主体のまちづくりを推進し、生活者が各々の価値観

を尊重しながら相互に支え合うことにより、心身ともに健康な生活を送れる安全なコミュニ

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ティを構築するとともに、歴史・伝統・文化等の地域個性を護り育み、地域資源を公平に享

受し、その保全・再生に努めることで、地域への帰属意識や誇りを醸成していくことも必要

である。

(2) 多様な交流機会と豊かなパブリックライフ

車社会の進行により、人々はそれぞれの家から職場など目的地まで、いわゆるドア・ツウ・

ドアで効率的に移動することが可能となり、その結果、近隣の人々との交流機会が著しく減

少している。古今東西、街を楽しむことの基本は、街を歩くことから始まる。歩くことで人

との出会いや発見があり、賑わいやコミュニケーションも生まれる。

中心市街地の活性化とは、商業活動の再生だけでなく、街をパブリックライフの場として

再興することである。ここでいうパブリックライフとは、家庭や職場でのプライベートライ

フに対して、様々な人々との交流・社交活動を指し、言葉を交わすといった人と人の間の直

接のやりとりだけではなく、場や空間、人の行為を介しての、人と人の豊かな関係性、コミ

ュニケーションのことである。多様で密度の高いコミュニケーションが構築されたとき、パ

ブリックライフの豊かさを実感することができる。成熟社会における生活の質を支える要素

として、豊かなパブリックライフは不可欠なものである。こうしたインフォーマルなパブリ

ックライフの場が、都市のパブリックスペースと呼ばれるものであり、街路はその中心に位

置づけられる。

我が国における伝統的な賑わい空間、そしてパブリックライフの場は街路であった。街路

空間は、西欧の広場と異なり、線状の空間形態を有しており、人間の移動に伴う継起的な空

間体験が特徴である。伝統的な都市の街路空間は、階層的な空間構造を有しており、それは、

大路といわれる大通りから小路、小路から路地というような空間のヒエラルキーを構成し、

これが奥行きのある歩行者の回遊性を支えている。伝統的な街路空間には、建物に沿って内

部とも外部とも規定し得ない、軒下やアーケードといった空間が存在し、それが空間の伸縮

性を生み出している。こうした空間構造や空間の伸縮性は、街路空間に固有の活動やパブリ

ックライフの場を保証すると同時に、街路空間固有の情緒を形成している。特に伝統的な街

路空間は、ハレとケ、非日常性と日常性の反転装置であることがその特質である。日本の祭

において、街路という空間を通して、ケからハレ、ハレからケへの反転が連続的に行われ、

朝市、縁日などの市においても、非日常性と日常性の反転が連続的に行われている。都市に

おける界隈と呼ばれる領域においても、同様の反転がめまぐるしく繰り返されている。

中心市街地の街路の多くは、単なる移動空間になってしまっている。歩道の一部に滞留の

ためのスペースとベンチなどを設ける、民地のセットバック空間やオープンスペースと一体

的な歩道を創造する、歩道と敷地内路地との空間的な繋がりを良くするなどの工夫をするこ

とで、街をもう一度歩行者の手に取り戻し、滞留や遊びの場、コミュニケーションの場、ハ

レとケの反転装置としての街路、豊かなパブリックライフのある街路空間を再興する。

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2.健康増進ライフスタイル形成を支える市街地整備方策のあり方

1)環境に配慮したコンパクトな都市構造

車での移動が前提の拡散した都市構造を見直し、過度な成長の抑制とバランスの取れた発展に

向け、歩行を移動の選択肢の一つとして捉え直したコンパクトな都市構造への再編を目指す。

複合的な土地利用の推進により生活に必要な諸機能を徒歩圏内に集積させるとともに、歩行圏内

にない生活サービスへのアクセスは公共交通で補完し、歩いて暮らせる生活環境を創造する。

2)選択の多様な移動手段を備えた都市

歩行は万人に保証された移動手段であり、権利でもある。車中心の社会においては、移動を制

約される、運転免許証を持たない(持てない)、車を持たない(持てない)子供、高齢者、障害者、

低所得者などの交通弱者と呼ばれる人々に対して、人間の基本的な移動手段である自由な歩行(車

椅子等による移動も含む)の権利を保証する必要がある。これは移動の自由の確保と保障という

考え方を人権の一つとして位置づけた「交通権」という概念に統合されている。

車中心の交通政策や市街地整備では、多くの交通弱者が移動の制約を受け犠牲になっている。

今後の高齢社会の進行を考えると、こうした交通弱者に対して車の利用者と同等の移動手段を提

供することは社会の責務である。子供・高齢者・障害者を含む全ての人が、行きたいところへ自

由に移動できる、社会的に公正な移動の選択性を備えた都市空間の形成が必要である。

公正な移動の選択性の創出に向けては、年齢、性別、文化、経済状態、免許の有無に関わらず

人に本来備わる「歩く」を最も公正な移動手段と位置づけ、自転車や公共交通など「歩く」を補

完する移動の選択肢を増やしていくことが重要となる。さらに、歩行者・自転車・公共交通のリ

ンクにより移動の連続性を確保するとともに、物理的、心理的側面から誰もが自由に移動できる

都市構造へ転換していくことが求められる。

コンパクトな都市構造への再編

○土地利用を通して、適度に用途が混在する歩行圏サイズのコンパクトな地区の集合として、

都市全体を再編する。 ○公共交通のネットワークの整備と公共交通ルート沿道の土地利用を一体的に推進する。 ○交通静穏化の手法を活用し、既存の市街地を歩行者に優しい生活環境として改善する。 ○歩行ネットワークと緑のネットワークを重ね合わせ、歩行環境改善と都市の生態系の再生を

戦略的に進める。

歩行と公共交通のネットワーク

○都市全域の歩行空間のネットワーク及び自転車路のネットワークを構築する。 ○広・中・狭のサービス圏域のサイズに配慮した公共交通とするともに、利用者や目的地の

特性など地区固有の状況を勘案し、フレキシブルでシームレスな乗り換え体系とする。

○歩行者ネットワークの結節点とリンクさせた公共交通ネットワークを整備する。 ○公共施設、商業施設、レクリエーション施設等、都市内の拠点施設と公共交通ネットワ

ークをリンクさせる。