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15 Ⅰ 研究主題の設定 日々の授業において、自分の生活から課題 を見出し(もとめ)、人や環境とかかわり(か かわり)、生活や学びに生かす(いかす)た めの指導を工夫していくことで、学んだこと を生かし、よりよい生活を創り上げていく子 どもたちの姿を目指すことが大切であると考 え、研究主題を設定した。 Ⅱ めざす子ども像 『  学びを生かし、自らの生活を豊かに創造す る子ども』 Ⅲ 研究の目標 学びを生かし、自らの生活を豊かに創造す る子どもを育成する指導の在り方を、授業実 践を通して明ら かにする。 Ⅳ 授業実践 1 研究の視点:確かな学びを支える学習指導 2 題 材 名:  じょうずに使おう 物やお金 ~めざせ、買い物名人~ 3 指 導 者:  宮城県大崎市立古川第四小学校 教諭 滝野澤 純子 4 指導の工夫 ⑴  生活を見直し、課題を見出す学習指導の 工夫 模擬的な買い物場面を設定し、買う目的 をとらえさせ個人で選択し、どんな視点で 選んだのか考えさせる学習をした。ハムを 選択するときには、実際に商品を手にとっ て、書かれた情報を読み、判断の材料にし た。 ⑵ 見通しをもたせる工夫 買う目的にあった商品を選び、その選択 理由を考えさせるために、ワークシートを 活用した。ワークシートの活用によって、 言語活動を充実させることができ、授業の 見通しをもたせるためにも有効な手立てと なった。 ⑶ 基礎・基本を大切にした学習過程の工夫 ねらいを達成させるために基礎・基本を 大切にした学習過程を、生活経験→課題→ 体験・話合い→全体での交流→まとめ→実 践へという流れで行った。 ロールプレイを取り入れた導入で学習課 題をとらえさせ、その後、体験的な活動と して模擬的な買い物を行った。 Ⅴ 研究の成果と今後の課題 ○  自分の生活を振り返らせる活動を取り入 れることで、課題を見つけ、家庭のよさや 改善する点を見つけることができた。 ○  身近な題材を扱ったり教材の工夫や実践 的、体験的な活動を取り入れたりしたこと で、家族や地域社会とのかかわりをもつこ とができ、実感を伴った理解につなげるこ とができた。 ◦  より地域や生活に密着した題材や教材の 工夫を行うとともに、2年間を見通したス トーリー性のある指導計画を工夫してい く。 ◦  教科領域との関連、小中連携など他との つながりを意識した指導を心がける。 学びを生かし、自らの生活を豊かに創造する子どもの育成 ― もとめ、かかわり、いかす 家庭科学習 ― 第28回北海道・東北地区小学校家庭科教育研究大会 宮城大会 平成25年度宮城県小学校家庭科教育研究大会大崎大会 公開授業より シリーズ「授業」

シリーズ「授業」 - Teachers-net買う目的にあった商品を選び、その選択 理由を考えさせるために、ワークシートを 活用した。ワークシートの活用によって、

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Page 1: シリーズ「授業」 - Teachers-net買う目的にあった商品を選び、その選択 理由を考えさせるために、ワークシートを 活用した。ワークシートの活用によって、

― 15 ―

Ⅰ 研究主題の設定

   日々の授業において、自分の生活から課題

を見出し(もとめ)、人や環境とかかわり(か

かわり)、生活や学びに生かす(いかす)た

めの指導を工夫していくことで、学んだこと

を生かし、よりよい生活を創り上げていく子

どもたちの姿を目指すことが大切であると考

え、研究主題を設定した。

Ⅱ めざす子ども像

 『 学びを生かし、自らの生活を豊かに創造す

る子ども』

Ⅲ 研究の目標

   学びを生かし、自らの生活を豊かに創造す

る子どもを育成する指導の在り方を、授業実

践を通して明ら かにする。

Ⅳ 授業実践

 1 研究の視点:確かな学びを支える学習指導

 2 題 材 名: じょうずに使おう 物やお金

 ~めざせ、買い物名人~

 3 指 導 者: 宮城県大崎市立古川第四小学校

教諭 滝野澤 純子

 4 指導の工夫

 ⑴ �生活を見直し、課題を見出す学習指導の

工夫

    模擬的な買い物場面を設定し、買う目的

をとらえさせ個人で選択し、どんな視点で

選んだのか考えさせる学習をした。ハムを

選択するときには、実際に商品を手にとっ

て、書かれた情報を読み、判断の材料にし

た。

 ⑵ 見通しをもたせる工夫

    買う目的にあった商品を選び、その選択

理由を考えさせるために、ワークシートを

活用した。ワークシートの活用によって、

言語活動を充実させることができ、授業の

見通しをもたせるためにも有効な手立てと

なった。

 ⑶ 基礎・基本を大切にした学習過程の工夫

    ねらいを達成させるために基礎・基本を

大切にした学習過程を、生活経験→課題→

体験・話合い→全体での交流→まとめ→実

践へという流れで行った。

    ロールプレイを取り入れた導入で学習課

題をとらえさせ、その後、体験的な活動と

して模擬的な買い物を行った。

Ⅴ 研究の成果と今後の課題

 ○  自分の生活を振り返らせる活動を取り入

れることで、課題を見つけ、家庭のよさや

改善する点を見つけることができた。

 ○  身近な題材を扱ったり教材の工夫や実践

的、体験的な活動を取り入れたりしたこと

で、家族や地域社会とのかかわりをもつこ

とができ、実感を伴った理解につなげるこ

とができた。

 ◦  より地域や生活に密着した題材や教材の

工夫を行うとともに、2年間を見通したス

トーリー性のある指導計画を工夫してい

く。

 ◦  教科領域との関連、小中連携など他との

つながりを意識した指導を心がける。

学びを生かし、自らの生活を豊かに創造する子どもの育成―もとめ、かかわり、いかす 家庭科学習―

第28回北海道・東北地区小学校家庭科教育研究大会 宮城大会平成25年度宮城県小学校家庭科教育研究大会大崎大会 公開授業より

シリーズ「授業」