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西尿西西+ 17 西18 尿退西尿尿西尿30 60 尿尿27 45 1 尿尿新型コロナウイルスの市中感染が拡大してお り、徳洲会グループの病院でも患者さんの受け 入れが増えている。こうしたなか、対応するスタッフの 精神的負担のケアを目的として、一般社団法人徳洲会 では新型コロナウイルスの感染患者さんに対応したグ ループの病院職員向けに、メンタルヘルスケア窓口を 開設しているが、あらためて周知するため通知を出した。 開設した窓口は、外部の医療従事者向けメンタルヘ ルス相談の実績がある企業に依頼し運用。対象は、新 型コロナウイルス感染症患者さんの対応に関連した相 談全般で、病院職員であれば誰もが利用できる。入院・ 外来診療などで感染患者さんに接する業務に従事した 医師や看護師、コメディカルだけでなく、直接対応し ていない職員も利用可能だ。匿名での相談も可能とし ており、原則として相談者個人の秘匿性は担保される。 利用はパソコンやスマートフォンで事前に予約し、電 話面談で相談を行う仕組み。相談者の許可が得られ た場合にのみ、病院側にフィードバックされる。窓口 の開設期間は7月31日までで、今後の状況次第で延長 する場合もある。この期間中、相談費用の自己負担 は発生しない。 一般社団法人徳洲会 メンタルヘルス相談窓口 開設をあらためて周知! 使使Japan Tria ge and Acuity Scale 10 15 30 60 29 使生体腎移植1例目を実施 和泉医療センター 質の高い移植医療提供目指す 外来看護師 8 人が JTAS プロバイダーコースを 受講 専用アプリケーションを使用しながらケーススタ ディ 西岡・特任病院長(右)と林部長 腎移植チームが一丸となり手術を完遂 救急外来 命だけは平等だ 令和 2 5 11 日 月曜日│No. 1235 511 月曜日 発行:一般社団法人徳洲会 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階 TEL:03-3262-3133 制作:一般社団法人徳洲会 広報部 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階 TEL:03-3288-5580 FAX:03-3263-8125  Email:news@tokushukai.jp No. 1235 11/MAY 2020 TOKUSHUKAI MEDICAL GROUP NEWS ALL LIVING BEINGS ARE CREATED EQUAL

発行:一般社団法人徳洲会 〒102-0074 東京都千代 …...Email:[email protected] 11/MAY 2020 No.1235 TOKUSHUKAI MEDICAL GROUP NEWS ALL LIVING BEINGS ARE CREATED EQUAL

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取り組むなど豊富な経験

をもつ。これまで約35

0例の移植経験がある西

岡・特任病院長は近畿大

学医学部泌尿器科学教室

臨床教授、約200例の

経験がある林部長は同教

室准教授を兼任している。

移植に向け具体的に動

き出したのは西岡・特任

病院長が着任してからだ。

「徳洲会グループの支援

により必要な資機材をそ

ろえ、手術室や透析にか

かわるさまざまな職種向

けに勉強会を開くなど準

備してきました。2年近

くかかりましたが、1例

目を実施できたことをと

ても嬉しく思います。麻

酔科の先生や看護師、薬

剤師、移植コーディネー

ター、管理栄養士など多

職種の協力があって初め

てできる医療ですので、

皆さんに感謝しています」

と西岡・特任病院長と林

部長は口をそろえる。手

術の1週間前からはシミ

ュレーションを行って段

取りを確認するなど、入

念に準備してきたという。

移植医療をめぐっては

ドナー不足が大きな問題

となっている。年間の腎

移植数(生体腎+

献腎)

は17年に1742例。こ

れに対して献腎移植希望

登録数は同年末で1万2

449人に上る。そのた

め臓器提供に対する理解

を深める啓発活動にも積

極的に取り組んでいく。

生体腎移植に加え、今後

は献腎移植も手がけられ

るよう、日本臓器移植ネ

ットワークの献腎移植の

施設認定を目指す考えだ。

ターは、腎移植を希望さ

れる地域の方々が身近な

医療機関で移植を受ける

ことができるよう、移植

術を開始しました」とア

ピール。今まで移植希望

者は近畿大学病院や大阪

市内の病院に紹介してい

たが、和泉医療センター

内で移植術まで完結でき

る体制が整った。

林部長は2017年4

月、西岡・特任病院長は

18年4月に和泉医療セン

ターに着任。それまでふ

たりとも近畿大学病院に

在籍し、多くの腎移植に

動脈のクランプ(血流を

遮断するための鉗か

子し

)を

開放し、阻血していた血

流を再開。その8分後に

初尿を確認できた。

最後に、吻合部から漏

れがないか確かめたり、

移植した腎臓の血流をエ

コーで確認したりしたう

えで、手術創を閉鎖し腎

移植術を無事に終了した。

術後の経過は良好で、術

後約3週間で退院した。

西岡・特任病院長は「ド

ナーから提供された腎臓

の状態がとても良く、手

術手技も適切に行えまし

た。その結果、すぐに初

尿も確認できました。1

例目としては想定以上に

円滑に手術ができたと思

います。手術にかかわっ

たすべてのスタッフのお

かげです」と振り返る。

献腎移植の実施も視野

林部長は「大阪府南部

では、これまで腎移植を

手がける施設は大阪狭山

市にある近畿大学病院の

みでした。和泉医療セン

紮さつ

・切離して摘出。レシ

ピエントのいる手術室に

持ち込み、シャーベット

状に凍らせた生理食塩水

にガーゼを敷き、その上

に載せてトリミング(腎

臓の表面についた脂肪を

取り除いたり、血管を吻ふ

合ごう

しやすいように整えた

りする作業)を実施。手

際よくトリミングを終え、

丁寧にドナー腎とレシピ

エントの尿管や膀ぼ

うこう胱、動

静脈の吻合を行った。腎

が執刀医を務め、西岡伯・

特任病院長をはじめ泌尿

器科スタッフ、手術室ス

タッフ、麻酔科医など腎

移植チームが一丸となり

移植術に取り組んだ。

レシピエントは30代男

性で、ドナーは60代の父

親。レシピエントは糸球

体腎炎によって慢性腎不

全となり、2カ月ほど前

に透析導入となっていた。

同日午前9時にドナー

が手術室に入室し、腹ふ

くくう腔

鏡きょう

下でふたつある腎臓の

片方を摘出する手術を開

始。その後、隣の手術室

でも移植に向けレシピエ

ントの手術をスタート。

ドナー腎の尿管、腎動

静脈を剝は

離り

したうえで結け

「初尿がでました」――。

2月27日午後零時45分、

和泉医療センターの手術

室に響き渡った。この日、

同院は1例目の生体腎移

植を実施。初尿はドナー

(臓器提供者)から摘出

しレシピエント(臓器受

給者)に移植した腎臓が、

体内で機能し始めたこと

を示す大切なサインだ。

泌尿器科の林泰司部長

和泉市立総合医療センター(大阪府)は1例目の生体腎移植を実施した。これま

で大阪府南部(堺市や富田林市以南)で腎移植を実施できる施設は大学病院1

カ所に限られていたが、新たに和泉医療センターが開始したことで、地域の移植

医療体制が強化された。地域の患者さんにとっては、より身近な医療機関で腎移

植術を受けられるようになり朗報と言えよう。同院は質の高い移植医療を提供し、

今後、献腎移植(死体腎移植)も手がけられるよう、日本臓器移植ネットワーク

の献腎移植の施設認定を目指す。

新型コロナウイルスの市中感染が拡大しており、徳洲会グループの病院でも患者さんの受け入れが増えている。こうしたなか、対応するスタッフの精神的負担のケアを目的として、一般社団法人徳洲会では新型コロナウイルスの感染患者さんに対応したグループの病院職員向けに、メンタルヘルスケア窓口を開設しているが、あらためて周知するため通知を出した。開設した窓口は、外部の医療従事者向けメンタルヘ

ルス相談の実績がある企業に依頼し運用。対象は、新型コロナウイルス感染症患者さんの対応に関連した相談全般で、病院職員であれば誰もが利用できる。入院・外来診療などで感染患者さんに接する業務に従事した医師や看護師、コメディカルだけでなく、直接対応していない職員も利用可能だ。匿名での相談も可能としており、原則として相談者個人の秘匿性は担保される。利用はパソコンやスマートフォンで事前に予約し、電

話面談で相談を行う仕組み。相談者の許可が得られた場合にのみ、病院側にフィードバックされる。窓口の開設期間は7月31日までで、今後の状況次第で延長する場合もある。この期間中、相談費用の自己負担は発生しない。

一般社団法人徳洲会

メンタルヘルス相談窓口開設をあらためて周知!

新型コロナ対策

を使いこなせるようにな

り、楽しく学ぶことがで

きました」と効果を実感

していた。

ていきたいです」と意欲

的。別の受講者は「救急

外来でトリアージする際、

判断が難しく不安があり

ましたが、今回の研修と

JTASのアプリケーシ

ョンを使用することで、

今までよりも質の高いト

リアージができるように

なると思います。たくさ

んの事例をもとにトレー

ニングをすることで、少

しずつアプリケーション

名古屋徳洲会総合病院

はJTAS(Japan Tria

ge and Acuity Scale

)プ

ロバイダーコースを初開

催した。同コースでのト

レーニングにより、救急

外来トリアージ(緊急度・

重症度選別)の質向上と

標準化を目指す。

JTASとは、カナダ

で10年以上の運用実績が

ある救急外来での「緊急

度判定支援システム」で

あるCTASの日本版。

JTASでは救急外来に

来た患者さんをⅠ・蘇生、

Ⅱ・緊急(15分以内の診

療開始)、Ⅲ・準緊急(30

分以内の診療開始)、Ⅳ・

低緊急(60分以内の診療

開始)、Ⅴ・非緊急に選

別する。

2月29日に開いた同コ

ースでは坂本宣弘・総合

診療科医長が講師を担当。

成人のトリアージ、小児

のトリアージ、二次補足

因子に関し、それぞれ概

念を説明、さらにJTA

Sの専用アプリケーショ

ンを使用しながらケース

スタディを実施した。二

次補足因子とは、特定の

主訴が適応される傷病者

に、適切な緊急度が割り

あてられるよう一次補足

因子(バイタルサインな

ど)を補足するもの。

同院の外来看護師8人

が受講し、全員が修了証

を手にした。コース終了

後に受講者は「短時間の

研修でしたが、とても多

くの学びがありました。

JTASを学んだことで、

来院した患者さんをみる

時の視野がさらに広がっ

たと思います。今後も学

習を深め、質の高い看護

を提供できるよう心がけ

大阪府南部で2番目の腎移植施設

生体腎移植1例目を実施和泉医療センター

質の高い移植医療提供目指す

外来看護師8人がJTASプロバイダーコースを受講

専用アプリケーションを使用しながらケーススタディ

西岡・特任病院長(右)と林部長

腎移植チームが一丸となり手術を完遂

JTASプロ

バイダーコース

名古屋病院が初

トリアージ標準化

救急外来

徳 洲 新 聞徳 洲 新 聞 生い の ち

命だけは平等だ❶ 令和 2 年 5 月11日 月曜日 │ No.1235

5月11日 月 曜 日

発行:一般社団法人徳洲会  〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階

TEL:03-3262-3133制作:一般社団法人徳洲会 広報部 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-3-1 東京堂千代田ビル14階 TEL:03-3288-5580 FAX:03-3263-8125  Email:[email protected]

No.123511/MAY 2020

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