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第5章 組立材料・手順と活用情報SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順 ― 1 ― 第5章 組立材料・手順と活用情報

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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第5章 組立材料・手順と活用情報 RV機体において使われる素材は、アルミニウム、スチールおよびファイバーグラスで、

以下に簡単に説明します。

■ アルミニウム RV航空機に使われるアルミニウム外板は、すべて2024-T3アルミニウム合金です。これは適正なサービスをすればペイントの必要は無い腐食に抵抗力がある素材です。しかし、

もし機内構造材に腐食保護の大きなマージンを要求するのであれば、プライマー塗布で耐食

をほどこすことを勧めます。 バー・アルミニウムに使用される2024-T4合金(訳者注記:アルミニウム合金棒=ベアー材)は耐食性ではありません。アングルおよびチューブには6061-T6合金が使わ

れ、これも同様に耐食性はありません。すべてのアルミニウム・バーおよびRVに使われる

チューブは耐食性を確保するために処理されなければなりません。 航空機アルミニウムに使用される代表的なプライマーの成分は、亜鉛クロム塩酸です。適

切な表面処理をすれば、これは最適なプライマーですが、最近ではより優れたプライマーも

たくさん利用できます。これらのほとんどは、2液混合式の塗料です。 DUPONT VERI-PRIMER(PRIMER #615 and CONVERTER#616S) DITZLER DP-40/50 EPOXY PRIMER TEMPO brand Chromate in a spray can PRATT & LAMBERT Vinyl Zinc Chromate, EX-ER-7 and T-ER-4 Reducer

SHERWIN WILLIAMS WASH PRIMER #P60G2 and Catalyst Reducer #R7K44

警 告 スプレー・ペイントをする時は、エリアの換気と極小ミストを除去できる炭素使用の UL承認マスクを使用してください。(訳者注記:UL承認マスクに替わりJIS安全規格品の塗装用マスクを使用することを推奨します。)

プライマー塗料の名前は「メタル・エッチング・プライマー」と言い、成分に酸を含んで

いて、もし吸い込むと危険です。同様に2液混合プライマーやペイントを塗布する時も注意

が必要です。正確な注意事項が必要な場合は、ペイント製造者に確認してください。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

― 2 ―

■ 打鋲(リベッテング) RVの組立には2つのタイプのリベットが使われています。「AN」リベットと「ブラインド」リベットです。

ブラインド・リベット、ポップ・リベット(「ポップ」はプラインド名)は荷重が小さいと

ころや標準ANリベットが使用できない所に用いられます。ファイバーグラス翼やテールコ

ーン、手荷物室、座席フロアー・スキン、外表面スキンのクローズドエリアなどの低強度の

ところに使用します。 ANリベットには2つのスタイルがあります。一般的な頭(AN470)と 100゜沈頭(AN

426)(訳者注記:AN470 は丸頭、AN326 は 100゜皿頭)です。一般的にRV機の外板のリベットは種々の沈頭鋲(皿頭鋲)で内部のリベットは一般的な頭(丸頭)の鋲です。 (訳者注記:以降はAN470または一般的な頭の場合は「丸鋲」、AN326または沈頭の場合は「皿鋲」と表示します。部品番号が必要の場合はAN470ADxx、AN326ADxxと表示します。)

丸鋲、皿鋲の径はAD3(3/32″)、AD4(1/8″)、AD6(3/16″)の3種類です。最初は番号や文字が紛らわしいかもしれませんが、このセクションの最後のスケッチに例示

するように必要な情報です。ANリベットはリベット・ガンやバッキング・バー(当板)ま

たはリベット・スクイザーで打鋲します。 AD3 径のリベットは最も一般的です。小さいサイズでは、外板のヘコミや表面平滑を保つため打鋲圧を低く設定する必要があります。機体内部のリベットはほとんどが 1/8″径で、使用するリベット種類を最小にしてあります。打鋲圧は通常の設定圧を維持する必要があり

ます。翼スパー組立には 3/16″径リベットが使用されて、打鋲には非常に高い設定圧を必要とし、高性能なリベット・ガンまたはかなり大きなリベット・スクイザーが必要です。

打鋲にはリベット頭径と一致している径のリベットセットが必要です。皿鋲打鋲には、平

らまたは「マッシュルーム」(訳者注記:先端のみが非常に大きく半円径をしていてマッシュ

ルームと同じような形状をしている。普通の平らなリベットセットは根元から先端までが同

じ形状で先端部(打鋲部分)が平たくなっている)リベットセットが使われます。リベット

穴の周りの外皮にくぼみ(ティンプリング)を作るか、または皿もみ(カウンターシンク)

加工されることが必要です。カウンターシンク加工は機械で金属を削って作ります。これは

ストップ・カウンターシンク・ツールやドリルモーターで加工します。カウンターシンク加

工は外板厚さが十分な部分でのみ使用してください。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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AD3リベットについては 0.032″板厚が最小許容板厚であり、AD4リベットは 0.050″が最小許容板厚です。

例 1 で示すように、板厚が不十分の場合はカウンターシンク穴が広がりリベット頭を正しく受け止めることができず、リベットグリップ(リベットの軸部)が十分に届きません。 (訳者注:1枚目の板厚が 0.020″の場合に 100°カウンターシンク(皿もみ)をするとリベット頭を 100%1枚目で受け止めることができません。皿鋲の頭が約半分乗るだけで本来の荷重をリベットが受け止められないからです。)

例 2では、リベット頭は完全に接触しているので許容できる最小の板厚です。 注:リベット頭が完全に接触している最初の穴(カウンターシンク穴)が拡大されないよう

に注意してください。(訳者注記:リベット穴やカウンターシンク穴が少しでも大きくなるとリベット頭を完全に接触させることができなくなり、不合格となります。)

例 3 は、リベット頭が完全に接触しています。もし、カウンターシンクを大きくとりすぎても適合するリベットサイズのものにサイズを上げることで対応できます。

デンプリングや単に「くぼみ」はデンプル・ダイ・セットで作ります。これは、このセク

ションの最後で述べます。 RV機のすべての外板で、デンプリングするための手が届き、穴がずれていなければ、セ

クション3で紹介した作業台固定式の「手動リベット/デンプリング・ツール」は大きなス

キンのリベット穴をデンプリングするのに役立ちます。また、端部や細い部品には、デンプ

ル・ダイを標準ハンドスクイザーに装着して使用すると便利です。特別な箇所ではハンドブ

ロックまたはバッキングバー(当て板)をダイの支えとして使用することが必要です。どう

しても手が届かない場所で作業する場合は、雌側のダイを切断してバキングバーと組み合わ

せ、リベットと一緒に雄側のダイのように使うとよいでしょう。

例1、 例2、 例3、

スキン板厚不足 スキン最少許容板厚 スキン板厚十分

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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リベットの長さは適度な

長さであることに注意して

ください。もし長すぎると、

釘や「綱止め」のように曲

がってしまう傾向がありま

す。反対に短すぎると不十

分なカシメとなります。リベットの長さは決められたその場所にあった正しい方法を知った

上で決める必要があります。経験的には、板厚と同じ長さにプラス(+)リベットの直径の1.5倍の長さが必要です。

例えば、0.016″厚さのスキンと 0.032″厚さのリブを#3(3/32″)リベットで止めるとすると、材料板厚は 0.048″となります。リベット径の1.5倍の長さ(チャート

から 9/64=0.140″)が更に必要となりますので、0.048に 0.140を加え 0.188″長さのリベットが必要となります。リベット長さは1/16″単位なので、0.188″長さに最も近いAD3リベットは 3/16″または 0.1875″となります。より厚い材料(翼スパーなど)の場合は約 1/2″の長いリベットが必要です。

簡単なゲージは、ほ

んのわずかな時間で作

れます。(右図参照)経

験をつんでいくと、目

で正確に確認できるた

め、ゲージは時々必要

とするだけでしょう。 このセクションの終わりのページに図解によるリベット手順、リベット名称を説明します

ので再度見てください。いくつかの問題が解決できるでしょう。

高さゲージ 幅ゲージ

リベットカシメ頭最小径測定穴

約 .063″厚アルミニウム又は鉄

リベットカシメ頭の最

小幅と高さの測

定切り欠き

リベット頭測定ツール

リベット径の 0.5倍(最小)

リベット径の 1.5倍(最小)

訳者注記: 部材からさらにリベット径(グリップ径)の1.5倍を確保すると打鋲後のカシメ頭

は図に示すように 0.047″x0.140″を確保できます。#4(1/8″)リベットの場合は0.0625″x0.1875″のカシメ頭が必要、#6(3/16″)リベットの場合は 0.094″x0.280″のカシメ頭が必要となります。なお、打鋲時にできる頭(当板側の頭)を「カシメ頭」、製造時に作られる頭を「でき頭」と言います)

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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■ 端処理、穴周囲のバリ取り及び引掻き傷除去 T2024-T3アルミニウム薄板は比較的硬く、脆性のあるアルミニウム材です。この材料を使

用するにあたり高い強度を維持するには、その切断、曲げ及び仕上げ処理に注意しなければな

りません。硬い素材かもしれませんが、引掻き傷や切り欠きに大きく影響を受けます。

これは、鋭い或いは荒れた端や角、引掻き傷が原因となる応力集中によって、小さなクラ

ック等の局所疲労を起こすことを意味しています。小さなクラックが問題なのは、これらが直

ぐに大きなクラックになったり、一つのアルミニウム片が二つになったりすることがあるから

です。言うまでもなく、我々の機体にはこんなことは起こって欲しくはないし、頑丈な地上か

ら離れ大量の頼りない空気中に浮かんでいる時はなおさらです。

アルミニウム材の端や角は全て、この応力集中が発生しないように、滑らかに、そして丸め

なければなりません。手であろうが機械であろうが、剪断された端にはどれでも、鋭い角がで

き、また片方の縁にはバリができます。(下図参照)このバリは除去しなければなりませんし、

また鋭い角は丸めなければなりません。

これを実施するには幾つかの方法があります。やすり、スコッチブライト社ポリッシング

ホイール、紙やすり、あるいはバリ取り工具などです。大抵の場合、ベンチグラインダーに取

り付けたスコッチブライト社ホイールの上を1、2回なめた後、バリ取り工具を使うのが最も

良好で早い方法です。

アルミニウム薄板の端処理の良い確認方法の1つは、その端の上で自分の指を滑らせるこ

とです。どんな荒さも感じられず、また一筋の血も見られないようなら、その処理は上手くい

っています。素材についていた元来の切断の痕跡は見えなくなっているでしょう。

言い換えれば、薄板を(帯のこや弓のこを使用して)鋸引きしたら、平滑化処理によって

鋸引きの跡を除去しなければなりません。薄板を剪断した場合も、涙滴状の剪断痕を除去しな

ければなりません。

角、特に内側にできるものは、クラックが出来るのを避ける為に丸みを持たせて切断しなけ

ればなりません。この丸みの半径は、

0.016”厚のアルミニウム材で 1/16”、

0.040厚のアルミニウム材では1/8”とな

ります。そして、半径を持った角の端につ

いても、上記の直線部の端と同様に滑らか

に処理しなければなりません。こういった

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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作業には、小さな丸いやすりを使うと上手く

いきます。この処理は、折り曲げ線が、問題

になっている内側の角と交わるような箇所

では特に重要です。曲げ半径が十分にとって

あっても、クラックは薄板材の端から発生し

易いものです。

ドリルで開けられた穴は全て、同様にバリ取りをしなければなりません。この作業は簡単

ではありますが時間のかかるつまらない作業で、穴より大きいドリル用ビットを自分の指で挟

んで捩じることで実施できます。また、回転速度が可変なドリルであれば、非常にゆっくりし

た速度で回すことで同様の作業が出来ます。工具店から特別な回転式のバリ取り工具も入手が

可能です。こうした工具を使えば上手く作業できますし、はるかに早く仕上げられます。穴周

りのバリは、リベット打ちやディンプリング加工する際に問題が生じます。バリはリベット頭

を適切に取り付けることを妨げ、またディンプリング加工を難しく不正確な仕上げにしてしま

います。

前述の仕上げ処理には、全組み立て時間のかなりの部分をさくことになるでしょう。しか

し、これらの処理は、体裁だけではなく構造上の理由からも重要なことなのです。これらの穴

や端等の大部分は、機体が出来上がると、機体構造の内側になり見えなくなってしまいます。

だからといって、こうした処理が重要ではない訳ではありません。良好な端処理が必要なこと

を、航空機製作の常識に不慣れな新人に訴えかけることは難しいものです。

アルミニウム外板上の引掻き傷は、荒れた端、角や穴と同様に、弱体化させる効果があり

ます。使用するアルクラッド板材は、表面に非常に柔らかい純アルミニウムが薄く重ねられて

いるので、非常に容易に引掻き傷がつきます。この表層までの引掻き傷は強度にはそれほど影

響を与えませんが、もっと深くなると強度上に影響が出てきます。もっとも難しいのは、引掻

き傷により問題が発生する深さがどの程度のかを決めることです。

これに対する最良の方策は、引掻き傷が出来ないよう特別に注意を払い、そして如何に小

さな傷であろうと紙ヤスリで磨くか、或いはツヤ出しを行うことです。どんな軽微な傷でも、

600番の耐水ペーパーで除去することができます。より深い傷には400番(或いはもっと

粗い)の紙ヤスリを使ってから、仕上げに600番の紙ヤスリを使用します。一つ覚えて置か

なければならないのは、引掻き傷を除去する際には、同時にアルミニウム材のアルクラッド処

理表面、ひいては腐食防止処理も削っているということです。引掻き傷をヤスリがけで除去し

た後はこれらの再処置を行ってください。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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■ バック・リベッティング

薄いアルミニウム材の外板と軽量なリブやスティフナをリベット打ちする際、リベット周

りの外皮に僅かなへこみも無く止めることは難しいものです。特に光沢のある未塗装のアルミ

ニウム材では、光をかざしてみると、外板は実際より遙かに凸凹しているように見えるもので

す。この歪みを減らす一つの方法は“バック・リベッティング”です。リベットのファクトリ・

ヘッドに当て盤を固定し、リベット・ガンと平頭状のセットを使用してカシメ側からリベット

打ちする方法です。

残念なことに、大抵の機体構造ではこの手法は難しく適用できません。しかし、リベット

打ちによる歪み及び/或いは外板損傷の可能性が最も大きく、外板が軽い操縦舵面では、上手

くいく方法です。“バック・リベッティング”に関する詳しい情報は、操縦舵面組み立て説明

の箇所に記載しています。

■ 重ね継ぎ

重ね継ぎでリベット止めをするときは、設定圧によりアルミ材が伸びたり、板のはみ出し

た端がわずかに反り上がることによりリベットが伸びたりすることがあります。言うまでもな

く、これにより重ね継ぎ材が伸びたり、塗装が困難になったりします。この影響を最小にする

簡単な方法の一つは、材料の端1/4インチを前もって曲げておくことや、クレコ止めをして

リベットを打つ前に、スキンを数度下方へ曲げることです。このことにより、リベット止めを

した後は、スキンが平らになる傾向にあり、前もってセットしたとおりスキンの端はぴったり

と保持されます。この手順は以下の図に描かれています。ビルダーは、まずスクラップ材を使

って試験し、端を曲げすぎたり、前より悪くなったりしないように気をつけてください。

端をわずかに曲げる方法は次の3つを推奨します。 1つはベンド・シーマーを使用して板を積極的に押し下げ、

シーマーのグリップ間に曲げ傷を与えないようにわずかに曲

げる方法です。もう一つは、まっすぐな端のある机の上に、1

/4インチはみ出るように板を置き、硬い木やプラスチックブ

ロックを図のように端に当て、板が少し曲がるように丁度良い

力で押し下げることです。 SEC.3で述べるようなジャグリング・ツールを使う手

もあります。アルミ材の端を外側のベアリングセットの間に置

き、ツールの端を引き込むように曲げ力を加えます。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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■ アルミ板からの部品の作成 RV-6/6A のクイック・ビルト・キットでは、アルミニウムの平板からいくつかのリブやバルクヘッドを形成することが必要ですが、この技能は一般的なキットの製作においても有用なも

のとなるでしょう。板金は直線の曲げだけしかできませんから、曲線に沿ったフランジのある

部品は「成形型(フォーム・ブロック)」を使用して成形します。 フォーム・ブロックは硬い木材か高密度のパーティクルボードで作られています。フォーム・

ブロックは、部品材料の厚さを考慮した完成部品の輪郭にカットされています。フォーム・ブロ

ックの端は、部品をブロックのまわりの曲率に沿って曲げるように面取りされていますが、こ

れは余りに急激に曲げると割れてしまうからです。シート素材から製作されたフランジや、角

にノッチがあったりする部品の材料は、成形型と「ツール・キャップ」の間でサンドイッチさ

れます。このツール・キャップは成形型のように見えますが、そうではありません。その機能

は、フランジを屈曲する際に、部品が折れ曲がったりしないようにすることです。 フォーム・ブロックと材料とツール・キャップは、冶具穴を通したボルトにより位置決めされ

固定されます。成形型から出た材料端は、槌や鉛棒により成形型に沿って曲げられます。フラ

ンジへの最終的な微調整は、ハンド・シーマーやフルーティング・プライヤーで行います。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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■ リベット打ちの際におけるスキンの加熱 アルミニウムのスキンを希望どおりにピンと張って凹凸無く維持することは困難なものです。

ピンと張ったスキンは見栄えが良く、「キャン音」を減らし、機体の強度を高めます。しばしば、

リベットの伸び、微小なリブやバルクヘッドの位置のずれ、あるいは熱による部材の伸縮は、

スキンのたるみの原因となります。 私たちは、機体を作る間に熱による伸縮現象を有利に利用できることを知りました。一般に、

スキンはスパーや内部構造よりも伸縮しやすい傾向があります。このため、金属製の飛行機は

熱い日差しの中に駐機した場合、スキンが弛んだように見えます。さて、このことを逆に利用

することにより、私たちは弛みの無いスキンとすることができます。これは、リベット結合の

間に出来るだけスキンを熱することにより可能となります。加熱ランプや電気的なヒーターな

どが役に立つでしょう。それらを椅子、箱あるいはテーブルに置くだけでなく、必要なときに

移動することで一度にできるだけ大きなエリアを熱するべきです。 別々に加熱することにより張りをもたらす効果が得られることを覚えておいてください。要

するに、内部の骨格構造ではなくスキンだけを熱してください。スキンが熱され伸びた状態で

リベット固定されることで、冷えることにより収縮するため弛みが無くなる効果が得られるの

です。 伸縮量はほとんど測れない程度なので、たとえスキンが冷えた状態で穴が空けられたとして

も、熱したことによる穴の微小な位置のずれは、数フィートの長い部材においてもほとんど顕

著ではなく、それらはリベット止めすることが可能です。しかしながら、スキンの張りに対す

る影響は非常に顕著です。これを完全に理解するには経験を積まなければなければなりません。 内部構造を冷やしておくことができる場合、熱い太陽の下でリベット打ちをすることにより、

ほぼ同じような効果を得ることができるかもしれません。反対に、スキンが構造より冷たい間

にリベット打ちした場合、逆の結果が起こるでしょう。リベット打ちの際の熱膨張の利用は、

翼の主スキンのように平なスキンの場合にはとても有効です。胴体スキンでも部分によっては

効果を得ることができます。操縦翼面のスキンは平らですが、内部構造がほとんどないので余

り効果がありません。 ■ カウンターシンクとディンプリング

AN426AD3 (3/32”)リベットの場合、機械によるカウンターシンクは 0.032インチ程度の薄さまで許容していますが、0.040 以下の板厚ではディンプリングすることを推奨します。これには 2 つの理由があります。第一に、RV はカウンターシンクによる結合を許容する設計となっていますが、ディンプリングしたリベット結合力の方がより強力であるということです。第二

には、ディンプリングはリベットの皿頭部に穴の厚い部分が接することとなりますが、金属を

削ると穴の厚みが薄くなり、結果的に有効なリベット部分が少なくなる可能性があるためです。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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この推薦はガイドライン的な意味合いであり、絶対的な規則ではありません。0.032 インチ厚の部材でもカウンターシンクすることで仕事をより容易にし、確実に作業ができるようにな

るかもしれません。一例としては、一つの部材が他の 2 つの部材に挟まれている場合です。この場合、リベットの加工側(ヘッド部分)に接する部材はディンプリングし、これを受け止め

るために2枚目の部材はカウンターシンクされますが、第 3 の部材は本来の厚さを保っています。

AN426AD4 (1/8”)リベットを使用する場合、0.050以上の肉厚では機械加工カウンターシンクを行います。これより厚い金属はディンプリングするのが難しいためで、AD4リベットを使用する場合は機械加工カウンターシンクをすることが一般的です。

■ ビニール・コーティング 部品の多くは引っ掻き傷を防ぐための薄いビニール・コーティングされた状態で供給されま

す。これは、穴あけやディンプリングする間は残したままでも構いませんが、プライミングや

最終組立の際には取り除かなければなりません。 ■ 鉄

RVの設計の中で、少量の鉄が構造部材として使用されます。しかし量的に少ないだけで、鉄製の部材が重要でないということではありません。使用される鉄はすべて 4130 の等級で、薄いプレートおよび薄いシームレスの管材料の形をしています。4130は強度が高く、高炭素鋼が使用され比較的良い加工性のため、航空機製造では広範囲に使われます。

RVの中で使用されているように、鉄製の部品はほとんどすべてが溶接を必要とします。ただ、ほとんどの飛行機があらかじめ溶接された部品を含んだキットから製造されること、また溶接

は高度な技術を要することを考え、ここでは溶接に関する指示は記載しません。航空機溶接に

関する技術は CAM-18の中に記述されています。(推奨されたテキストを参照)。 4130は高強度合金鋼なので、一般に供給される鉄板は標準状態でも、航空機以外に使用される低強度の軟鋼よりとても硬く、はるかにひび割れや疲労破壊に強いといえます。注意すべき

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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点は、熱処理されたアルミニウム合金ように、最小の屈曲半径が付けられ、端が滑らかに処理

されなければならないということです。この曲げの半径は、アルミニウムのために規定された

値の 2分の 1となります。 ■ ファイバーグラス ガラス繊維強化プラスチック(FRP)は、「ファイバーグラス」として一般的に知られていますが、RVでは非強度部材として多くの場所で使用されています。カウル、スピンナー、翼と尾翼の先端、車輪フェアリングおよびその他のフェアリング等です。 これらの部品は、様々な厚さの産業用又は海洋用の双方向 9 オンスの繊維ガラス布およびポリエステル樹脂で作られます。これは、今日のコンポジット・ホームビルド機の中でファイバ

ーグラスが強度部材として使用されるのと対照的ですが、強度部材として使用されるファイバ

ーグラスはエポキシ樹脂および特殊な繊維ガラス布の組み合わせのために、より高価で加工が

困難です。 RVのキャノピースカートは、エポキシ樹脂を要求する唯一の部品です。ポリエステル樹脂ではプレキシガラスに細かいひびを発生させるため、ここにはエポキシ樹脂が必要となります。

VAN'S AIRCRAFT から供給される成型済みのファイバーグラス部品は、外表面をポリエステル・ゲル・コートされたポリエステル・ファイバーグラスです。この部品は、型から取り外さ

れた時の表面状態のままで発送しています。従って、部品表面は非常に薄いワックスの層で覆

われており、塗装の前に取り除かなければなりません。塗装の前には、#400 とその後に#600のウェット又はドライ・サンドペーパーで、すべての表面をサンディングすることを推奨しま

す。これにより、表面のすべての不純物が取り除かれ、ペンキが付着し易い表面を作ることが

できます。 成型されたファイバーグラスは、金属加工に使用する同じ工具で切断・やすり掛け・穴あけ

をすることができます。鉄やアルミニウムより柔らかいですが、ガラス繊維は非常に研磨性が

高く、工具を直ぐに鈍くさせるでしょう。 溶接の時のように、ファイバーグラス成型には専門技術が必要です。ファイバーグラス部品

は他のどの部品を使うより製作手順を簡単にすることができますので、VAN'S AIRCRAFT では可能な限り成型済みのファイバーグラス部品を提供します。もし、ビルダー自身が成型しな

ければならない部品があったり、何人かのビルダーが自分達で成形したい場合は、このマニュ

アルの当該部品に関係するセクションの中で記述します。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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【 参考資料 】

RV-6 Section 5 組立材料と組立手順の補足説明

セクション5では RV-6 の製作に必要な共通事項が説明されています。このセクションを理解すればほとんど本機を組み立てることができますが、穴あけは各セクションで説明されており本

セクションにはありませんので、文献等で説明されていることを含めて簡単にまとめます。 ■ 穴あけ(ドリリング) ドリルは特に図面等で指定された箇所以外は穴をあけようとする部材の表面(被穿孔材表面)

に直角に穴を明けます。もし斜めに穿孔されると当然リベットは斜めに打鋲されます。しかし、

小さな斜め穴なら無視できるかもしれませんが、大きな傾きではデキ頭の一部に隙間ができます。

(Section5の 16ページ 表 にあるように 0.002″(0.05ミリ)以上の隙間ゲージ(フィラー・ゲージ)がリベットの軸(シャンク)までとどくと問題です)しかし、斜めにあいた穴を再度ドリルすると穴径は間違いなく大きくなるか重複穴(ダブルホール)になり不具合を増加させます。

必ず下穴(パーロット・ホール)をあけて、何段にも分けて目的の大きさの穴にすると早く・確

実な穴をあけることができます。(0.05ミリ=PPC用紙の 1/2枚厚さ程度) ドリル(穴あけ刃)には「標準ドリル」、「ダブル・マージン・ドリル」、「ねじ付ドリル」など

があります。それぞれ使用箇所が違いますので、作業前に確認をしてください。 標準ドリル表で確認をして最適のドリルを使用して穴あけをします。

≪ 参 考 表 ≫

鋲 径 穴 径 鋲番号

3/32 0.0938 #40(0.0938)[2.49ミリ] AN470AD3-xx

1/8 (4/32) 0.125 #30(0.125) [3.264ミリ] AN470AD4-xx

5/32 0.1562 #21(0.159) [4.039ミリ] AN470AD5-xx

3/16(6/32) 0.1875 #11(0.191) [4.851ミリ] AN470AD6-xx

1/4 (8/32) 0.250 F (0.257) [6.528ミリ] AN470AD8-xx

穴径は鋲の軸径に対して 0.002~0.004″(0.05~0.10ミリ)大きく穴あけします。 ■ 鋲間隔と端部までの距離(リベット・スペースとエッジ・ディスタンス) 普通の場合は図面に指示されますが、RV-6の場合は往々にして図面に指示がないので、一般的な寸法を説明します。(当然ですが、図面に指示がある場合は図面寸法が優先します)

E.D.

部材端部と穴の距離(Edge Distance)=E.D.

最小 E.D.=鋲径 x 2

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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部材端部と穴の間の最小距離 鋲と鋲の間隔 注意: 穴が貫通したとき、貫通先に人(特に身体、手のひら)がいる場合は特に配慮が必

要です。また、穴位置の中心に穴をあけたい意識が先行すると、つい長いドリル刃

(ロング・ドリル)を使用しますが、これは大変に危険ですので是非やめてくださ

い。場所にあった長さのドリル刃を使い必ず貫通時にドリル・モーターをその位置

で保持できるようなドリリングをすることが大切です。 特にダブル・マージ・ドリルや超高速回転ドリルを使用するときは、普通のドリ

リング速さ以上の速さで穿孔され、また食い込み力が大きいので特に注意をしてく

ださい。

■ 鋲の部品番号(参考)

RV図面 では AN(ARMY NAVY)470(or 426)で呼び出しされていますが、日本国内の航空機製造会社ではほとんどがMS(Military Standard)20470(or 20426)が使用されている。 AN470ADx-xx = MS20470ADx-xx AN426ADx-xx = MS20426ADx-xx

最小間隔=鋲径 x 4

鋲と鋲の間隔(Space)

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■ ブラインド・リベット(Blind Rivet=盲目(もうもく)鋲) 部品番号(MS20600、MS20601、USAF460、USAF461 etc.)

「盲目鋲」は鋲が盲目ではなく、見えない場所を意味します。すなわちクローズド・エリアに

使用される鋲です。標準リベットでは無理な部分、つまり当板は勿論手も入れることができない

ような箇所には大変有効な鋲です。(剪断力や引張力が弱いので AN リベットの代用はできません) プル(Pull=引っ張り)後も状況を確認することはできないので、事前に長さを正確に計測して最適な長さのものを使用してください。(測定工具を使うことを推奨します)

手を入れることができない。 ①

② ③ ステムをトリムした状態でプラグは4kgの力に耐えること。

≪目安としてのブラインド・リベット径と穴の公差≫

部品番号や国産品では多少違いますので目安として参考にしてください。

鋲 径 穴 公 差

1/8 (4/32) 0.124~0.128 #30(0.128~0.132)

5/32 0.155~0.159 #21(0.160~0.164)

3/16(6/32) 0.186~0.190 #11(0.192~0.196)

1/4 (8/32) 0.249~0.253 F (0.256~0.261)

プラグが出ること。 ステムをトリムした。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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■ 電気配線の注意事項

VFRで飛行するホームビルト航

空機の基本的な電気系統の概要を右

図に示します。

これは、バッテリー、スターター、

交流発電機、マグネット(高圧発電機)

/スターターS/W、燃料ポンプと無線

機を含んでいます。

この概要図は、基本事項を説明するた

めに、他の電気装置も含んでいますが、

航空機の電気系統に必要な全ての装

置を表示している訳ではありません。

(末尾の概要図を参照のこと)

≪ 電気配線 ≫

航空機の配線をに上手く行うためには、次の 3つの主要事項を熟知しなければなりません。そ

れは、電圧、電流、電力です。

私達が取り扱うバッテリーは12ボルトバッテリーです。良好なチャージ状態のバッテリーの

端子間電圧は12~13ボルトの範囲です。バッテリーが機体に取り付けられて、発電機が作動

している状態では、系統電圧は13.5~14.5ボルトになるでしょう。ここでの説明ではノ

ミナル電圧として、14ボルトを使用します。

2つ目はアンペア(A)の単位で測定される電流です。電流は配線を流れる電子流の値として表

現されます。類似したものとしては、ガロン/hourで表現されるエンジンへの燃料流量がありま

す。回路を流れる電流(A)の総量は、サーキットブレーカ-(又はフューズ)のサイズで決定さ

れ、使用されるスイッチの型式や配線のサイズによって制限されます。

最後の事項として、ワット(W)で測定される消費電力について理解しなければなりません。例

として、ワットで表示される電球があります。

さて、これから私達は電気技術者となり、

使用するブレーカーと配線のサイズの決定

を始めましょう。左図から決定できること

は、着陸灯を100ワットの出力で使用す

るためには約8Aが必要となります。

練習のために端数切り上げて10アンペア

にしましょう。(決して端数切り下げてはな

りません)100Wの着陸灯のためには1

0Aのブレーカーが必要となります。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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タクシー灯についても注意を払ってください。タクシー灯は固有のブレーカーが必要となりま

す。そうでなければ、照明灯用のブレーカーのサイズを増大させるか、着陸灯とタクシー灯が同

時に作動しないように配線する必要があります。図では、別個のブレーカーが装備されています。

これは、安全のための予防策です。

電球が焼き切れた時に、時々回路が短絡し大量の電流が流れることがあります。この場合は、

サーキットブレーカーが飛び出し、着陸灯への配線が燃損するのを防止します。もし、タクシー

灯と着陸灯が同一のブレーカーであったならば、両方ともに使用不能となってしまいます。しか

しながら、賢明な私達は照明灯用に別々のブレーカーを装備しているので、違う方向を照らすか

も知れませんが、少なくともどちらかの灯火で地面を視認することができます。

灯火配線の次のステップは、使用する配線のサイズを決めることです。灯火を翼に取り付けた

場合、バッテリーから翼までの距離はスイッチとブレーカーを経由して約15フィートとなりま

す。末尾の概要図左下の「配線長VS配線サイズ」を参照にすることによって16ゲージ配線が1

0A電流を10フィート運べることがわかりますが、私達が必要な15フィートには少し短いで

す。一つ上の配線サイズは14ゲージで10A電流を16フィート運ぶことができます。ビン

ゴ・・・!!大当たり!!これこそが適切なサイズの配線なのです。この方法で殆どの配線サイ

ズを決定することができます。大きなサイズの配線(14ゲージは16ゲージより大きい)は使

用してもいいですが、小さなサイズの配線は決して使用しないでください。

このように、ブレーカーの設置で配線を保護しますが、保護できない装置(無線機、ストロボ

灯、電灯等)のことも心に留めておいてください。灯火の電流に対して余裕を持つために一つ上

のサイズのブレーカーを使用する場合は、チャートで使用する配線のサイズに注意が必要です。

もし、15Aブレーカを装備してショートが発生したら、14ゲージ配線ではブレーカーが回路

を「開」にする前に溶けてしまうか、燃えて断線されてしまいます。愉快なことではない話です。

≪ アビオニクス ≫

概要図には、エンジン始動時や停止時にはアビオニクス系統の電源をOFFにする、Radio Master

(スイッチ andブレーカー)が示されています。これにより、発生する可能性のある電圧スパイ

クからこれらの機器を保護します。このスイッチの下流には2つのサーキットブレーカーがあり

ます。1つ目はNAVCOMとインターコムにつながる配線を保護し、2つ目はLORAN、ト

ランスポンダー及び高度エンコーダーへの配線を保護します。全ての機器はスイッチを直接OF

Fにすることで安全に操作制御することができます。20Aブレーカーが全体の配線を保護して

います。下流の2つのブレーカーにより、機器への電力供給をより細い配線で可能とし、また万

が一装置のどれかに短絡が発生したときに、他の装置を継続して運用できるようになります。こ

のように、スイッチの下流に2つのブレーカーを使用する場合は、スイッチと一緒に20Aブレ

ーカーを使用する必要性はなく、より安価なスィッチを使用することもできます。

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ブレーカーと配線のサイズを決定する際には、アビオニクス機器の規格をよく調べてください。

ここではサンプルとしてKING社KX155(NAVCOM機器)を用いて説明します。電流

の要求値は受信モードで0.7A、送信モードで8.5Aです。機内通話モードは0.1Aにす

ぎません。最大電流要求値は8.6Aで、これは無線機の送信と機内通話の組み合わせです。ここ

では、端数切り上げて10Aのブレーカーが必要となります。バッテリーから無線機までは5フ

ィート以内なので、概要図から、18ゲージか16ゲージを使用することにします。この配線は

10Aブレーカーから無線機へとつながります。Radio Masterスイッチ/20Aブレーカーから

10Aブレーカーまでの短い回路では、12ゲージ配線を使用するべきです。

スイッチ内部にあるメインブレーカーの容量は、下流にある2つのブレーカーの合計値又はそ

れ以上であることを確認してください。例えば、スイッチ/ブレーカーに10Aのものを使用し

たとします。下流のNAVCOMに不具合が発生したとすると、NAVCOMを保護する10A

ブレーカーが作動する前に、メインの10Aスイッチ/ブレーカーが作動してしまうでしょう。

この結果、全てのアビオニクス機器が使用できなくなってしまいます。

交流電源回路は、電気系統の中ではかなりシンプルです。Alternator(交流発電機)は、使用

する電流の合計によって決定されます。エンジンが運転されている間、交流発電機は機上の装備

品に電気を供給します。そして余った電流は電流計を経由してバッテリーに充電されます。交流

発電機から BUS-bar(詳細はこの章の後に記載)まで、また BUS-barからバッテリーまでの配線

とサーキットブレーカーは、使用電流量に対して十分な大きさの容量を確保しなければなりませ

ん。一般的に、交流発電機とバッテリー間には大電流が流れるためスイッチ類は設置しません。

交流発電機の制御メカニズムは Regulator(調整器)によるスイッチングのみです。これは、

交流発電機の出力制御をする低電流回路で、交流発電機を停止したり出力電圧を調整したりしま

す。交流発電機が断になると、発電機からの電流は0Aに低下し、系統電圧はバッテリーから供

給されるようになり、14Vから12Vに低下します。交流発電機はノイズ(電気的雑音)が多

いため、多くのビルダーは交流発電機にシールドされた配線を用いています。シールドされてい

ない配線を用いるとオーディオの品質が低下する可能性があります。

≪ 電流計と電圧計 ≫

電気系統をモニターするための計器として、電流計を好むパイロットと、電圧計を好むパイロ

ットがいます。システム図のように配置された電流計は、交流発電機が運転中に余った電流がメ

ータを経由してバッテリーへと(左側へ)流れていく充電状態を示します。もし、交流発電機が

発電していない状態(スイッチが OFF又はエンジンが運転されていない)で着陸灯のスイッチを

ONにするとバッテリーから電流が流れ出し、電流計の左から右へと流れ着陸灯を点灯させます。

電流計は放電状態を指示する。このように電流計はバッテリーに出入りする電流の流れを表しま

す。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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電圧計は BUS-bar又は電気系統の電圧を示します。バッテリーだけの場合、電圧は12~13

ボルトを示します。交流発電機が運転している時は、13.5~14.5ボルトを指示します。

電圧計で交流発電機が作動しているかどうかを判断することができますが、バッテリーに出入す

る実際の電流量は判断できません。もし、電圧計を装備する必要がなければ、取り去ってくださ

い。電流計が必要ない場合は、システム図に表示されているように、Master relay(主リレー)

からBUS-barの間にジャンパーを必ず装備してください。

リレーは、大電流に対応した電気的制御スイッチです。一般的に、飛行機では2種類のリレー

が使用されます。

マスターリレーは、3端子式の連続作動するリレーです。2つの端子は大きくて、エンジン始

動時の大電流が流れます。3つ目の端子は制御端子です。マスタースイッチはこの端子に接続さ

れていて、リレーを励磁させるために一方の端子をアースしています。2つの大きな端子は左右

逆にしてはいけないことに注意してください。(つまり:バッテリーは特定の端子に接続しなけれ

ばなりません)そうしないと、マスタースイッチをONにしてもリレーが作動しないことがありま

す。この形式のリレーは、スターター運転時などの継続的な用途のみで使用されます。

スターターリレーは、多くの種類が売られています。通常、スターターモーターのために大電

流を供給する2つの大きな端子と、一つ以上の小さな端子があります。このリレーの大きな端子

は左右交換できます。小さな端子のひとつは、リレーを制御するものです。リレーを作動させる

ためには、この端子に12Vを供給しなければなりません。このリレーにはいくつかの形式があ

り、あるものはコイルをアースにするのに容器を通じて行い、又ある形式ではリレーを作動させ

るために2番目の端子をアースに接続する必要があります。

≪ 再び無線機器 ≫

アンテナは同軸ケーブルで無線機とつながっています。適切なインピーダンスのケーブルを用

いることに注意してください。(75オームではなく、50オーム(RG-58)を使用してくだ

さい)アンテナは機体の金属表面(機体のグランド)に取り付けなければなりません。送信アンテ

ナを有効に使用するためには、ケーブルの網状部分をアンテナ装着場所の近くの機体グランドに

アースします。アンテナ端が腐食または破損して接続されている状態であると、センターコンダ

クターもしくはケーブルのグランド部分が、受信機能は正常なのに、送信機能に不具合を生じさ

せることになります。

無線機を上下に積み重ねる時には、無線機間の上下の熱の流れが機能障害を起こすので、冷却

が必要となります。かなりの無線機は、航法用NAVアンテナを無線機の受信アンテナとしても

使用しています。従って、航法NAV機能を使用しなくても、通信COM運用のために両方のア

ンテナを装着しなければなりません。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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≪ 衝突防止灯/ストロボ灯 ≫

これらの灯火は、パイロットの視界を邪魔しない場所に取り付けなければいけません。

ストロボ灯は1分間に40~100回閃光します。ストロボのエネルギーは、管から発生する光

を測定するカンデラ単位によってジュールとして定義されます(最低でも20ジュール)。ストロ

ボは閃光管を発光させるために、航空機の14ボルトを350ボルトに変換するパワーパックを

使用します。ストロボとアンチコリジョン灯は、光が霧や雲に反射して航空機に戻ってくる時、

眩しくて一時的にパイロットの視力が低下するので、作動停止する別々のスイッチが必要です。

≪ 配線 ≫

標準の配線としては、単線より撚線が好まれます。単線による配線では、航空機の一般的な振

動によって損傷などの影響を受け易いと考えられます。ほとんどの場合、自動車用の配線も使用

できます。ただし、例外としてシールド線が要求される場合もあります。

配線は、たわんだりぶらぶら揺れないように固定しなくてはなりません。バルクヘッドを通す

場合は、配線が傷ついて飛行中にショートしないように、グロメットやサポートを用いて穴の中

心に配線をクランプで固定してください。

配線は束にしても構いませんが、感度の高い回路と雑音の多い配線を一緒にしないようにして

ください。例えば、トランスポンダーアンテナのリード線やストロボ電源用リード線を、マイク

用配線やヘッドセット用リード線と一緒に束ねたとします。この場合、トランスポンダーやスト

ロボで発生するパルスノイズがオーディオ配線に拾われて悪い影響を与えます。

≪ その他の情報 ≫

以下の説明は、システム図のNOTE番号と一致する場所の情報です。

1.サーキットブレーカーは配線のみを保護します。他の装置は保護しません。

2.図示されたようなブレーカー付スイッチでも、スイッチとサーキットブレーカー(フューズ)

が分離されたタイプでも使用可能です。

3.レギュレーターは、バッテリーの近くか、少なくともバッテリーと同一温度の区画に搭載し

てください。バッテリー温度は変化するので、バッテリーを適性に充電するためには異なる

電圧が必要となります。レギュレーターがバッテリーと同じ温度であれば、バッテリーを適

切に充電する電圧に調整できます。

4.シールドされた配線は、電気的雑音を生じる装置から発生した雑音を除去しますが、これは

オプションです。電気的雑音が生じる端子に自動車用のコンデンサーを装着した上で、普通

の配線を使用することもできます。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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5.バッテリーからスターターをつなぐ配線と、バッテリーの負端子からエンジンケースにグラ

ンドする配線は、同じサイズを使用しなければなりません。グランド側は、理想的には2つ

に分けてください。1つ目がバッテリーから機体のファイアーウォールまで、2つ目がファ

イアーウォールからエンジンケースまでです。(ファイアーウォールに挿入したボルトの両端

を使用してください)ファイアーウォールへグランドすることによって、灯火や無線機等か

らの全てのグランドラインが機体グランドを経由してバッテリーに戻ります。

6.端子類はしっかりと締め付けますが、ハンダ付けする必要はありません。もし、端末をハン

ダ付けするなら、ハンダ付け接合部付近で動かないように配線をしっかりと固定してくださ

い。配線が固定されず普通の振動や曲げ等により揺れるようであれば、ハンダ付け接合部の

配線が破損する可能性があります。

7.クイック・ディスコネクターやターミナルブロックは、将来配線を分岐する必要がある箇所

に設置してください。ただし、そのような結合部は故障の原因となったり、高価で重量が重

くなったりします。

8.マグスイッチとスタータースイッチの共用タイプと、システム図の左側のボックスで示され

るような個別のスイッチ方式のどちらでも使用することができます。もし、個別スイッチ方

式を使用するならば、エンジン始動において LEFT MAG(衝撃電流によりマグが接続されま

す)だけをONにする手順を記入したプラカードを掲示してください。一旦エンジンが始動さ

れたら右マグはオンとなります。

9.シャント付の電流計が好まれます。スターターを除くバッテリーに流れる全電流は、シャン

トを通じて流れます。これにより、僅かな電圧降下が生じます。このシステムが優れている

点は、短絡回路がバッテリーや BUS-barの近くに設定できることです。全電流がメーターを

通過する必要はありません。

概要図に示される BUS-barは機内電源を分配するための共通接続点です。ある方法では、ブレ

ーカーに付属する銅端子を使用し、またある方法では端子から端子へジャンプすることにより結

線します。別の方法としては、スイッチやサーキットブレーカーを固定する長ねじ、または電源

分配器の絶縁ボルトなどが使用されます。

機体配線の最良の方法は、図面のあるページの裏に計画図を描くことです。まず、計画図には

航空機に装備される全ての部品(無線機、計器類、灯火等)を記入します。それから、サンプル

の完成した図面の接続を参考に計画図へ複写し始め、マイク、ヘッドセット、PTT(押して話すス

イッチ)、12~15本の線を持つ高度計エンコーダーなどに至るまで、全ての配線を追加します。

それぞれの無線機から出てくる全てのコネクターを描き、各々の配線を各無線機の正しいピンに

接続します。このレイアウトを元に、配線サイズやルーティングが決まり、手際のいいプロフェ

ッショナルな配線作業を完了することができます。

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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SECTION 5 CONSTRUCTION MATERIAL & PROCESSES セクション 5 組立材料と手順

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【 参考資料 】

RV-6 Section 5 電気配線の補足説明

電気配線では初めて聞いたり、見たりする言葉が出てきます。電気は目で見ることができない

し、(+)、(-)を間違えただけでも、機能を果たさないばかりか故障の原因にもなります。また、

一度配線をすると、その後に誤配線を見つけるには大変な労力と時間が要ります。慎重の上にも

慎重に作業をする必要があります。 セクション5では RV-6/6A機の配線の詳細が説明されていますので、十分に理解してから作業にかかりたいものです。以下は本書で使用されている専門用語の簡単な解説です。本書を読む

ときの参考にしてください。

≪用語の解説≫

省略字 省略字の意味 解 説

VFR Visual Flight Rules 有視界飛行方式 NAV Navigation 航法 COM Communication 通信(NAVCOMは両方を含む) COMM Common 共通 LORAN Long Range Navigation System 長距離無線航法装置(ロラン航法装置) Joule Joule 熱の単位(1カロリー=4.186 ジュール)

Transponder TRANSmitter resPONDER (トラポンと呼ぶことがある)

合成語(送信機・応答機)中継器、応答機

Ground Ground 地面、接地

MAG Magneto

マグネットとは、エンジンに内部にある磁気発電機のことで、フライオイルに埋め込まれたマグネットを回転させ発電し、この電気を高圧(2~3万ボルト)に変換してスパークプラグに供給します。

LEFT MAG Left Magneto 左側の磁気発電機

Alternator Alternator

オルタネーターは交流発電機のことです。似たような用語でジェネレータがありますが、これは発電機全般を意味します。オルタネーターは、発電効率の良い交流で発電しますが、内蔵してあるレクチファイヤー(整流器)で直流に変換して出力します。

PTT Push to Talk(Switch) 押して話す(スイッチ=切り替え器) Ω(記号) Ohm 抵抗(値)

BUS-bar BUS-bar 大電流を流すための板状の配線のことで、自動車などでも銅を素材として使用しています。