8
〔千葉室学 㐵ⴵ2 ㄹ㜹䨠 〔症樹坥来湥r 肉芽腫症の 1 特異な経過をとった 坥来湥r 肉芽腫症症例 石䩦 I 障料藤田洋諸⪔톐ò 諺本 金子敏郎* ⢏몘a9 貝受付⤀ 步礠 睯牤猺 坥来湥r 肉芽腫症,上下肢の壊死, 䵌F 症侯,パルス療法,血管炎 路語一覧: 均㨠 坥来湥r 肉芽撞 䵌䘺 浥摩慬 汯湧楴畤楮慬 晡獣楣畬畳 䝎㨠 浡汩杮慮琠 杲慮畬潭愠 潦 瑨攠 湯獥 偎㨠 灯汹 ⡯爠灥物⤠ 慲瑥物楴楳 湯摯獡 で,左方移動があれ赤沈比 エ時開値 ㄶ浭 で, i ま乙め i 尿所見は正常であった。抗生剤の投与をうけ,症状はや 全身の血管炎を基とした,上気道,姉の壊死性肉芽麓 や軽決したが, 1 月末に転居し,近くの耳鼻科医を 性病変と糸球体腎炎を許発する 坥来湥r 肉芽腫症 訪れ,同医により, 坥来湥r 肉芽腫症を疑われ 2 坥来湥爧猠 杲慮畬潭慴潳楳 ⡗䜩 比致死的で島る B 千葉大学耳鼻昭喉科を訪れた。 2 月初よ予弛張熱があ が騒な疾患とされている。千葉大学医学部耳鼻咽場科で ,夜には㌸ⴳ9 0 C を記録している。 は逼去数年にわた予,年約 2 倒平均の本症を経験して 初診時,両鼓膜には軽震の発赤があ担,詞傍 j 鼻麓は表 いる。 褐色㮂놎 ꎂ떂붉몍投こよって閉塞され,表直は,一部 ここに報告する症例は,血管炎が顕著で,それによる 肉芽彊増生をみ〈写真 ,鼻汁は車性膿性であったが, 手指,足指の壊死や,脳血管薄害等多彩な病患を呈した 悪臭誌なかった。上曜喉は発表し,左口蓋嘉桃辻中等度 稀な 1 例である。 に肥大し,表面が肉芽腫様に変化していた。喉頭には異 常所見なく,詞筐 J 頚部リンパ節は数ケづっ軽度の麗張辻 症例 あったが,軟かく正療はなかった。レ隷上,前涯の得た 昭和1 日生,男性,新聞販売症を兄と共に経 所見の如く,両俣Ⅼ副鼻躍には強い陰影を認めたが,初診 営,本人も重い蕎を運ぶ肉体労箋悎튂얂ꂂ 䊏겊瞐뚂첕o 時の絢部レ線官製で辻,異常を認めていない。臨沫検査成 主棄は, 白血球数な浭 3 ,好中球㜰% 啲䅣 㠮㡭朠 症はない。煙草は 1平均約本で,酒詰時々深語をし 弘, ㅮ倠 㐮㡭g 誌でやや高値を示し, 䍒P 剁敳琠 ていたとのことである。 共に揚性であった。鼻粘震の生検を直ちに行なった。そ 昭和月拐,南側の鼻出血および前頭部痛が発現 の病理組織所見は,好中球浸潤の強い肉芽彊で,㠺細躍 某病院耳鼻顎喉科を受診した。その時の所見は,鼻粘漢 を数多く認め,血管炎も顕著であった⢎쪐帀 の発赤と,膿性鼻汁が両勢 j 鼻控に認めちれ,鼻出血は南 典型的ではないが 坥来湥r 肉芽腫を強く疑い, 下平介粘膜からのものであったという。また, レ線上高 た,病状が急識に進行する状惑を呈したため, 額全副鼻腔に高震の陰影があり,急性高 鼻腔炎と診断さ より,副腎皮質ホノレモンを内膜投与したところ, ㌷⸵ 0 れている。この擦の検査成績は,白血球数 9 㔰な浭 3 前後への解熱,左下平介肉芽謹,肩挑肉芽腫の縮小を ネ千葉大学医学部耳鼻塑喉科学教室 料熊本大学医学部耳鼻堀場科学教室 呁䭅剕 田五䅗A 奏单䭅 䙕䩉呁 体䅍唠 䥉婕䴱 慮搠 呏午䥏 䭁久䭏㨠 䄠捡獥 潦 坥来- 湥爧猠 杲慮畬潭慴潳楳 睩瑨 愠灥捵汩慲 灲潣敳献 䍨楢愠 啮楶敲獩瑹 卣桯潬 潦 䵥摩捩湥 祮杯汯杹 牨楮漭 䑥灡牴浥湴 潦 佴o 䍨楢愠 ㈸〮 剥捥楶敤 景爠 灵扬楣慴楯n 卥灴敭扥爠 ㄹ㜸⸠

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〔千葉室学 55,45-52,1979J

〔症樹3 Wegener肉芽腫症の� 1例

特異な経過をとった� Wegener肉芽腫症症例

石JfI 障 料藤田洋諸*飯泉 諺本

金 子 敏 郎 *

(昭和53年� 9月26貝受付)�

key words: Wegener肉芽腫症,上下肢の壊死,� MLF症侯,パルス療法,血管炎

路語一覧:WG: Wegener肉芽撞

MLF: medial longitudinal fasciculus

区GN: malignant granuloma of the nose

PN: poly (or peri) arteriitis nodosa

で,左方移動があれ赤沈比 エ時開値� 16mmで,iま乙め� iこ

尿所見は正常であった。抗生剤の投与をうけ,症状はや

全身の血管炎を基とした,上気道,姉の壊死性肉芽麓 や軽決したが,� 52年� 1月末に転居し,近くの耳鼻科医を

性病変と糸球体腎炎を許発する� Wegener肉芽腫症� 訪れ,同医により,� Wegener肉芽腫症を疑われ2月9

Wegener's granulomatosis (WG) 比致死的で島る B千葉大学耳鼻昭喉科を訪れた。� 2月初よ予弛張熱があ�

が騒な疾患とされている。千葉大学医学部耳鼻咽場科で !J,夜には38-390C を記録している。

は逼去10数年にわた予,年約2倒平均の本症を経験して 初診時,両鼓膜には軽震の発赤があ担,詞傍j鼻麓は表

いる。 褐色;こ腫張した下甲分;こよって閉塞され,表直は,一部

ここに報告する症例は,血管炎が顕著で,それによる 肉芽彊増生をみ〈写真� 1),鼻汁は車性膿性であったが,

手指,足指の壊死や,脳血管薄害等多彩な病患を呈した 悪臭誌なかった。上曜喉は発表し,左口蓋嘉桃辻中等度

稀な� 1例である。 に肥大し,表面が肉芽腫様に変化していた。喉頭には異

常所見なく,詞{PJJ頚部リンパ節は数ケづっ軽度の麗張辻症 例

あったが,軟かく正療はなかった。レ隷上,前涯の得た

昭和22年1月11日生,男性,新聞販売症を兄と共に経 所見の如く,両俣!l副鼻躍には強い陰影を認めたが,初診

営,本人も重い蕎を運ぶ肉体労{義者である。小学生の賓 時の絢部レ線官製で辻,異常を認めていない。臨沫検査成

から鼻中編響曲を指請されていたが,その地特別な既~ 主棄は, 白血球数10,100jmm3,好中球70%,UrAc 8.8mg

症はない。煙草は� 113平均約40本で,酒詰時々深語をし 弘,� 1nP 4.8mg誌でやや高値を示し,� CRP,RA-test

ていたとのことである。 共に揚性であった。鼻粘震の生検を直ちに行なった。そ

昭和51年12月拐,南側の鼻出血および前頭部痛が発現 の病理組織所見は,好中球浸潤の強い肉芽彊で,8:細躍

某病院耳鼻顎喉科を受診した。その時の所見は,鼻粘漢 を数多く認め,血管炎も顕著であった(写真� 2)。

の発赤と,膿性鼻汁が両勢j鼻控に認めちれ,鼻出血は南 典型的ではないが� Wegener肉芽腫を強く疑い, ま

下平介粘膜からのものであったという。また, レ線上高 た,病状が急識に進行する状惑を呈したため,� 2)ヨ14呂

額.u全副鼻腔に高震の陰影があり,急性高IJ鼻腔炎と診断さ より,副腎皮質ホノレモンを内膜投与したところ,� 37.50C

れている。この擦の検査成績は,白血球数� 9,500jmm3 前後への解熱,左下平介肉芽謹,肩挑肉芽腫の縮小を

ネ千葉大学医学部耳鼻塑喉科学教室 料熊本大学医学部耳鼻堀場科学教室�

TAKERU IS田五AWA,YOSUKE FUJITA,OSAMU IIZUM1 and TOSHIO KANEKO: A case of Wege-

ner's granulomatosis with a peculiar process.

,Chiba University,School of Medicine,yngology主rhino-la・,� Department of Oto Chiba 280.

Received for publication,September 26,1978.

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46 石)f! 拷・藤田洋祐・飯泉諺・金子敏郎

写真1.鼻角肉芽腫

写真� 2. 鼻内肉芽彊の組織議.著明な巨細胞反応をt

伴う肉芽麗性災.譲死性血管もみられる。

挿入国は多核匡締抱

みた。しかし� 3丹初になって,両大龍部の癌みと,シピレ

感が発現し,両手関節,両足関節および雨露関節請も加

わり,� 3月23日入読した。入院時所見では,錦部レ線写

真で,左中下肺野に,円形の肉芽謹様陰影を認め(写真�

3 )臨床検査で, 自皐球数� 16,000/mm3,好中球65%,�

RA test 2十であったが,rグロプリンは� 1340mg/dl

で大した増加は示していなかった。尿には変北なく,�

UrAc,InP は正常謹にもどっていた。� PPD史内テス

トは,� 4Ss寺障で,疑揚性であった。両大腿のシぜレ感は

増強し,右腕のシピレ感も加わるようになった。そして

手足の運動葎害も訴える援になったため,車管炎による

窮炎,神経炎を疑ったが,この時の窮電函にはまだ異嘗

所見を得ていない。腰痛もあったが, レ線上腰椎の異常

所見はなくやは予筋肉痛と判断した。� 4日中填から,プ

レドニゾロン50mg,エンドキサン50mgを与えたが症状

写真� 3.捕の肉芽腫

は軽くならず,むしろ左傑頭部痛,項蔀痛が加わった。

血圧は,� 150--100mmHg前後であった。また,この項よ

ラ異常眼球運動が生じてきた。上方視,下方視,右方携

は異常ないが,左方視の際,左患の単眼性水平鹿振,右践

の内転障害が認められたが,轄襲は保持されていた。す

なわち右� MLF(medial longitudinal fasciculus)症侯

群と考えられた。壊椎穿耗の結果は,初圧400mmH20,�

3 cc採取後の柊圧300mmH20,黄色謂,結抱数� 37/3,�

Queckenstedtは左でやや,上昇が援徐であった。穿郭

後頭嘉は軽快,食欲も増したが,� MLF症侯の京医(お

そらく� A.basilarisの枝の血管炎に続発した� micro-

thrombusの形成のため)もあわせ脳血管に炎症が及ん

でいることが考えられた。一方,題幹,両廓に粟粒大の

出血斑が多数出現したが,これは自然請退している。こ

の頃のレ譲像で,上顎洞陰影はやや改善していたが,試

みに上顎謂穿剰を行なったが,貯諮液は全く排出され

ず,上顎潟内肉芽彊増殖を思わせた。この賓(5月中旬〉

から再足指,再手指の車行障害が著しく,赤紫色4を呈し

たが,この時はまだ,マッサージによって改善する程度

であった。� 5月20員左足指(1指〉の壊死がはじまり,

急速に進行した。車管拡張剤,高圧酸素,技血液凝菌剤

等の治療も効果著明でなく,� 6月14日� methylpredon-

isolon (Sol誌� edrol③)� 1000mgを1自の点滴で静注,

隔日� 3包のいわゆる� steroidpulse therapy を試行し�

hrinogenderi ved prot-(五FDPた。思みに,試行前の�

ein) 40pgjml以下,五brinogen325mg/dl,prothrom-

bin 笹11.0秒であった。� 1クール経了� 2日自に辻右誤球

内転可能となヲ,手足の温惑がJ炭復し,シピレ感,疹痛

は軽減した。しかし� 1還後には手足のシピレ感が再び、増

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47

鼻の肉芽援

扇桃の肉芽麗

肢の肉芽重量

手足のシピレ感

手 足 の 痛 み

関節諸

手足の壊死

筋肉の萎綜

発熱

線援

高血圧

消失

一一一一諮失

消失

~円、J消失

進行止る

遂行止る

ペJザ"'~~ ~属品川. ..NvνM山胸、� 、'tIA/ ~._,~ ~

MLF

150-140

一消失

切断� ...

37'C

ステロイド

白血球増�

RA.困仙�

CRP'''''ム

7亙1増一一一一一一 低蛋白血

図1.主な経過

Wegener肉芽麗症の� 1例�

初 診 入 院�

S52 ↓ i 2 fl 3月� 4月� 5月� 6 fl 7月� S月 号月� 10月

写真� 4. 講釈患者車清を正常横紋筋凍結切片と長応

させ,抗ヒト� IgG抗体-FITCで開接的

;こ染めた壁光写真(挿入図は第線誰の績断

面)。特異聾売は筋鞍部に主として認めら

れる。

強してきた。� 4還後第2回目の� pulsetherapy を行な

った。この効果は著明で,壊死の進行は止ま歩,車行改

善がみられ,弛張熱も治ま歩,シピレ感,疹癌の訴えも

なくなった。第� 1回自の� pulsetherapy亘後から低K

血症,抵蛋白血症が超ム点満によりこれらを祷った。�

9月中旬以降には,筋萎縮と壊死部をのぞき,也の著明

な症状は認めず,良好な状態が緩いたので,� 10月11日壊

死部の切新を行なった。なお,血請中には横紋筋の務轄

に対する抗体が存在していることが,蓋光抗体法で確懇

された(写真4)。切新当時のステロイド量は,� methyl-

predonisolon 24mg/日内服であった。 切断部位の創傷

治憲は良好だったが,術後約2遅詞で排尿痛出現,尿中

赤血球数約80/視野,白血球数多数,蛋由� 28mg/dlであ

った。� Pyelogramは正常,尿道感染と判断して治療

し,軽快している。�

Steroid高単位治療で,高� Ca京症から結石形成も疑

ったが,尿中� Ca12.6mg/dl と著変はみられていない。

その後,現在迄,大きな変化はなく経過しているが,筋

萎縮が顕著なため,起立歩行が不可能であり,右握力が

殆んど� 0で,社会復揮は絶望的であるといえる。

考 接�

1. 血管炎:1939年� Wegener1)によって報告された

3症伊iは,すべて血管炎の顕著な倒であ!J,組織学的に�

Polyarteri tisまたは� periarteritis nodosa (PN) とい

えるものである。� WGは� alle主gicarteritisに分類され

るもので,� PNあるいは� PN類援の変化をもっ血管炎

が主徴の� 1つである。鼻内増生肉芽腫の試験湧片からみ

ると,典型的� PN,necrotizing angiitisを呈する例か

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--

48 石� )11 埠・藤田洋祐・鉱泉修・金子敏郎

表一

E---入院詩�

明� TBC

RBC

Hb

耳t

EミA

CRP

Na

瓦�

Cl

SGOT

SGPT

LDH

Alk.P

Alb

Creat.

Ur. Ac

BUN

Chol.

InP.

Ca

T.P.

M.G.

Alb.

α1 gl.

α2 gl.

sgl.

rgl.

13,700

460

13.9

41.6

2十�

2h(+), 24h径十〉�

140

4.1

101

20

41

138

102

3.7

0.9

5. ]

14

225

2.9

9.6

6.7

5

50.8%

5.5

11.6

11.6

20.3

ZJ

-

19,700

480

14.4

44.2

2h(十),� 24h(6+)

134

3.3

94

審問一

,花

17

170

五一

2+

21

73

主一

3.5

0.6

2.9

8

206

2.8

9.0

5.9

4

61.0

5.8

7.7

10.9

14.2

査一

検一活 期 緩解期�

16,500

480

15.6

47.3

141

3.1

104

42

55

214

56

3.7

0.3

5.3

12

270

2.5

9.6

6.0

4

61.9

4.5

9.9

12.2

11.3

Urine

pH

protem

sugar

Hematuria

7.0 7.0

÷

÷十� Ca : 12. 6mgfdl

WBC: -t+

6:0

Cortisol conc.

ln serum

Prothrombin time

Fibrinogen

FDP

BSR 98mm (1 hr.)

109 (2 hrs.)

7.6忌1CGfDL

11.0 sec.

325 mg/dl

<40 pgfdl

22mm (1 hr.)

58 (2 hrs.)

Spinal fluid

cell number

protem

sugar

Pandy

Nonne Ape1t

1505/3

180 mgfdI

24 mgfdl

十�

37/3

65 mgfdl

26 mgfdl

十�

÷

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49 Wegener肉芽麗症の 1耕i

ら,血管内壁の肥厚と,周屈の白血球浸謂をみる程度の 表 3.Allergic A主teritisと Buerger's Disease

軽い血管炎を示すのみの症弼まで,非常に変化に富んで の特徴

eer-r

C-

tEL ぉ

口巴・� 1ム�

ユ・AA

'za--vL

V'る。 噌.,� Bue主ger'ss-

Disease動脈炎の病理学的分類は, Anderson & Kissane2) rこ従うと,表 2のま日くで、ある。この分類によれば,報告剖

は, allergic arteritisに相当するが,その臨床経過から

thromboangiitis oblite主ans(Buerger's disease) との

関捺を考察するべきで島る。すなわち, WGには, 上

下設の壊死,脳血管の変化等は典型的症長ではないかち

である。報告備は手足指切瞬時の組織橡辻,壊死部のみ

表 2.車管炎の分類 (Andersonより)

病理主旦議所見

血管炎

巨細飽

j受 i間報抱

症状及び病変の拡がり

PNあるいは Thromboangiitis PN様 obliterans

右有

リンバ球,多形核白血球, 多形核白血球, ヲ好警告球,紐網 ンパ球細抱等

手足の譲亮 手最

ARTERITIS 上気道 i有 芽 麓 有

Endoarteritis obliterans 肺禽芽麗 有

Speci五cforms of arteritis 脳血管癌変 持にあり

践の症状 有a. syphilis

b. tuberclosis (誤球突出腕)運動障害,視力

c. rheumatic 障害

Alle培 ic arteritis 腎 炎

a. polyarteritis nodosa 麓炎

b. Wegener's granulomatosis 持経炎

Arteritis of unknown cause 性・年齢

a. giant cell (temporal) arteritis '[生 男女差なし 男に多

b. thromboangiitis obliterans (Buerger's di- 年 齢 30---40議に多 35歳>

sease) 不明〈免疫異

c. pulseless diseases 病 菌 砂によるとさ 不明 (heavysmo・

れている) ke乙労働者に多〉

ステロイド,

で,血管の変化を確認できていない。 Andersonによれ 治療 抗撞療弗l免疫 ステロイド,外科

において詰,車管炎の進行過程のdisease位、Buergば 抑制売j

初期を捉えることはかなりむずかしいとされている。

(表 3)

2. 肉芽麗 :WGの肉芽彊の特徴は, 上気道特に鼻

粘漢の壊亮を{辛う肉芽腫と,肺における自形状多発性の

肉芽腫形成で,組織学的には,上記 PNあるいは PN様車

管炎と,好中球, リンパ球,単球,結締親臨,好酸球の

浸潤巨細胞の出現である3,4,5)。豆紹抱は,異物性巨額胞

(中心核)も詩々みられるが,そのほとんどは Langhans

type (周造核)である。一方,婦の肉芽震にもこの型の

巨細胞はみられるが,鼻ほど顕著で誌ない。鼻の場合,

容易に生検材料を得ることができ,治療前の状態のまま

組識像を捉えることができるが,蹄の肉芽腫の場合は殆

んどが剖検によって得た材料であって,各種の治療によ

って修飾されたものを観察しているため,両者の組織像

を比較するのは無理なのかもしれない。レ線上みられる

臆の円形肉芽麗の中心が壊死にも F缶入っていることは剖

検到の所見から判断できる。もし徹患した治療でレ線上

の円形詮影が消えれば,隷絵性変北を残すのみで治癒し

ていると考えられる。報告例の現在の肺レ線所見詰,国

い線維性陰影をみるのみで,活動性の変化は全くみてい

ない。一般に本疾患の腎生検及び剖検剖経識所見は,白

血球j受潤を伴なう糸球体腎炎の像である c 報告例は,組

の WG症例に比し,尿の異常所見は著しくなし腎生

検は未撞行である。

3. 筋炎,神経炎:報告例は,発症後約 5カ月で手足

のシゼレ感,疹嘉,運動障害等が起っている。 Bl.民主ger's

diseaseには, angiitisに続く,二次的変化として筋炎,

神経炎が起る。この倒の場合,血清に抗横紋筋抗体が,

壁光抗体法によって証明されているが(写真 4)やはり,

主な変化は, PNに続発する interstitial myositisと

考えることができる〈表 4)汽一般的に PNにおいて

は臨床的に現われなくても, 50%の症例にこの interst-

itial myositisがあるとされている。血管炎はさらに神

経をまきこみ,二次的な神経炎を超す。報告例は前述の

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50 石川� 時・藤田洋祐・飯泉 修・金子敏郎

表� 4.筋炎の分類� (Andersonより)

MYOSITIS

Known etiology

a. bacterial

b. fungal

c. parasitic

d. viral

e. mechanical,physi-

cal,chemical agents

Unknown etiology

a. polymyositis

(Dermatomyositis)

b. acute rhabdomyo・�

lysis

c. interstitial myosi-

tis

1. collagen disease

polyarteritis no・�

dosa

2. sarcoidosis

如く,現在進行性の篤炎,神経炎はないが,高度の四肢

の筋萎縮を残している。�

4. 脳車管症状および摂症状:WGにおける践球突

出は誤寵内の肉麗形成によるものがほとんどで,再側性

であること才i多い。一方視力誌比較的よく謀たれている

が,勿論肉芽腫増生が高度となれば視力障害も{半なう。

摂球運動聾害も,この肉芽腫によって起る。しかし,本

報告側の初期に起った眼球運動障害は,前述の如く,右�

MLF症設群と考えられ,左方視の擦認められた右誤の

内転葎害が� steroidを含めた薬剤治療によって緩解して

いることから,それは血管性i毒害と考えられた。報告例

は,高単{立の� steroid治療によるものと思われるが,

摂寵内肉芽腫は出現していない。�

5. その他の症状:一般に� WGには難惑を伴うこと

が多い。鼻内の痕変のための二次的な諺出性中耳炎で起

る場合や, 中耳内の肉芽彊増生によって超る難聴があ

る。これらの伝音系,難聴;こ加えて,明らかな感音性難

聴を示す場合も少なくない。原菌は明らかではないが,

これも血管炎による内耳への血行障害によるものと想像

される。�

Allergic arteritis,吉田rger's disease の特徴は表� 3

の如くである。� PNあるいは� PN様血管炎を主病変と

する� WGは,全身いたるところで車管炎に起因する病

変を起してても納得はされるであろうが,本報告例の如

く多彩な病態を示す症例は請であり,� Buerger'sdisease

の特徴をも合わせもった症例と考えられる。年齢,性,

および� heavy smokerであったこと, 肉体労働者であ

ったことなど,� Buerger's diseaseに一致する点がいく�

っかある。

5. 進行性鼻壊痘� (Malignant granuloma of the

nose: MGN) との鑑別� :WGとMGNの鑑別は,現

在些程問題にはならなくなっているとはいえ,未だその

発症初期において詰,病態,病理組織学的誘見からも鑑

別の国難なこともある。再者は勿論,異なった疾患であ

るふ8)。即ち,� WGは車管炎を主体とした全身的系統的

疾患であ予, ヲワマチ因子の同定をもととした自己免疫

疾患の範曜にあり,よって治療は,免疫抑棋剤,消炎に

焦点が合わされる。一方� MGNは,紹網結抱の浸?曹を

主とする壊死化性の� reticulosisで,血管炎は二次的変

化である。浸潤綿欝細Eきには, ところどころ核の異型を

示す紐抱を見出すことがあるが,全身ジンパ組織の腫脹

という形では,臨床的に表現されない。すなわち,いわ

ゆる� malignantreticulosisの議であるり0,11)。 しかし

治療にあたって辻ステロイドが主体ではなく,放射線,�

VEMP等親縞肉腫iこ対する治療が有効であることが,

現在迄の臨床経験から判っている。千葉大学耳鼻咽喉科

で経験した� WG20例,� MGN 20例を,その寵床経過,

組織像,部検所見等から整理してみると,表5""'9とな�

表 5.WG と� MGNの性及び発症年齢

羽TG 主主GN Reticulosarcoma Age

male female male female male female

ム2

2

4

7

6

つ山�

ハ� 守よ�

0

0

2

4

A

V

A

V

-

A

V

A

V

A

U

A

V

A

V

A

V

A

υ

A

V

A

U

<lOy. G 0

10-15 I 1

16-20 0

21-30 1

31-40 2 U

A

V

。 。41-50 2 1 工�

50く� 工 2 3 2

10 10 14 6 5 4

20 20 9

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51 Wegener肉芽腫症の� l例

表� 6.WGと� MGNと鼻肉芽腫の組織学的梧違� たかも癌彊の如き所見であった。死圏は,話GNが大部

分出血死で,それも胃からの出血が多い。病理解部ではWG 主主GN

結締肉腫の胃転移と診断されることもしばしばある。� Vasculitis PN necrotizing angiitis 6. ステロイドパルス療法について:難治性糸球f本腎Giant cells found in all occasionally

炎に対し,最近,メチルプレドニゾロンの大量療法が試

Necrosis

cases

not so signi- signi五cant

五cant

行され,効果をあげている12,13)。また,腎移植に際し,

免疫持制を居的とした同療法が応用されつつある。本報

LyIZlph&ocytes 告例記,メチルプレ� Fニゾロン1000mg/日の隔日静注を

lymph.>RC RC>lymph. 試み,著明な効果をみたが,� WGに対するこのような治Reticulum cells

療法試,未だ報告されていない。この薬効の機序は不明

表� 7. WGと� MGNの臨床検査成績の主な違い

1可G

MGN

G

β

A

O

O

-←一

九一お

7

19G↑ IgM↑ α-glob.i CRP(+) RA(+) T cellよ�

17/20 18/20 12/20 20/20 17/20 1/7

5/20 4/20 4/20 8/20 3/20 2/2

表� 8.WGと� MGNの病変の誌がり�

WG MGN

Proteinuria found in the not found in the

earlier earlier stage

stage

Arthritis signifi.cant not so signi五cant

Pathological

五ndingsof the signi五cant not signi五cant

lung

General vasculitis signi五cant not signi五cant

表� 9.亮司(剖検による〉

百TG MGN

Bleeding 4/13 8/10

Pneumositis 5/13

Uremia 工113

Peritonitis 工113 1/10

Meningitis 2/13 1/10

る。年静的には,� WGNの方が� MGNよりやや若い

屠にピークがある。� WGが男女差なくみちれるのに対

し,� MGNはやや男性に多い。組織学的特徴は前述の如

くである。免疫皐清学的変化辻� WGに顕著で,全身的

進展は,両者の比較的早期における比較で,� WGに顕

著であり,� MGN拭局所での識しい病変はあっても全身

進展ほみられないことが多い。本報告例のような下設の

壊死巣をみた� MGNもあったが,血管炎の先行してそ

の支記野に壊死をみるのではなく,大腿部や2 上腕部等

に円形の壊死巣が出現してそれが拡大してゆくというあ

であるが,①大量療法及び窃爵腎皮費iこ対する� shock療

法等がねらいであろう。勿論,� WGの如き致命的疾患

に対しては,この� pulsetherapy後もある程衰の量の�

steroidで維持せざるを得ない。症例を重ねて, 確立さ

れた,ステロイド療法となりうるかどうか検討の予地が

残っている。

まとめ

車管炎に基づくと思われる多彩な症状を呈した� We-

gener肉芽腫症� (30歳,男性〉の� 1例を報告し,ステロ

イド療法,鑑別診断等本症をめぐる開題点につき考察を

加えた。

文 戴�

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52 石JII 嘩・藤田洋祐・鼓泉修・金子穀豊5

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