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GDC2009で開催されたローカリゼーションサミットでのスライド日本語版1です。「フェイブルII」に関する事例です。
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Localization Localization SummitSummit
23 March, 2009
Jason ShirleyAudio Producer
Microsoft Games Studios - Irelandローカライズのケーススタディ
23 March, 2009
フェイブル II ローカライズ ケーススタディ
» Jason Shirley, オーディオプロデューサーマイクロソフトゲームスタジオ -アイルランド
» Will Braham, デザインプロデューサーライオンヘッド -イギリス
» Palma Cedele, プロダクションコーディネーターBinari Sonori – イタリア
23 March, 2009
フェイブル II の多国語のカットシーン
23 March, 2009
Jason ShirleyAudio Producer
Microsoft Games Studios - Ireland
Jason Shirleyオーディオプロデューサー
マイクロソフトゲームスタジオ
23 March, 2009
アジェンダ アイテム
» MGS アイルランド» フェイブル II ローカライズ» 成功点» ツール / テクノロジー» おすすめのポイント
23 March, 2009
マイクロソフト ゲームスタジオ アイルランド
» Xbox と Games for Windows 向けの MGS タイトルのローカライズを管理運営
» エンジニア、テスト、プロダクションマネージャー、オーディオ、管理
» 翻訳、テスト、オーディオを包括する 10 カ所のローカライズ専門業者と協力
» ギアーズオブウォー2 , ヘイロー 3, ヘイローウォーズ , Scene It?, マスエフェクト , フェイブル II
23 March, 2009
» ライオンヘッド Will Braham: デザインプロデューサー
» マイクロソフトゲームスタジオ Declan MacHugh: プロジェクトマネージャー Virginia Spencer: ローカライズプロジェクトマネージャー Jean-Philippe Chassagne: リードエンジニア Alan Davis: リードテスター Jason Shirley: オーディオプロデューサー
» Binari Sonori 翻訳 & オーディオプロダクション
» Logrus 翻訳 & オーディオプロダクション
フェイブル II ローカライズチーム
23 March, 2009
フェイブル II 言語
» 15 言語» 完全ローカライズ: 7 言語(フランス語・イ
タリア語・ドイツ語・スペイン語・メキシコ語・ロシア語・日本語)
» 部分ローカライズ: 5 言語(ポーランド語・チェコ /スロバキア語・ハンガリー語・韓国語・中国語)
» 限定ローカライズ: 3 言語(北欧 , ブラジル語 , アラビア語)=説明書とパッケージのみ
23 March, 2009
フェイブル II ローカライズ
» 42 万ワードを翻訳» 48,000 個のオーディオファイルを言語ごとに録
音» 言語ごとに 54 名の声優 » ゲーム内に 50 クエスト=1つの言語版ごとに
238 時間のテスト» 男性・女性の主人公» 各地域で同時発売
23 March, 2009
成功点
» コミュニケーション» テキスト管理» スムーズな音声収録作業» ビルドの簡便化» カスタムツールと技術開発
23 March, 2009
ツール / 技術
» テスト(チェック作業)の自動化» テキストコンテンツの管理
English 420,000
words .XML
Character1
Character2
Character3
Character4
Translator1
Translator2
Translator3
Translator4
Localized420,000
words .XML
23 March, 2009
言語サポートと言語インターフェースパック» ダッシュボードの言語選択でゲーム内言語の動
的な変更が可能に» ダウンロードコンテンツ( DLC )パックの自
動サポート» 発売後の追加言語の実装をサポート
23 March, 2009
おすすめしたい点» ローカライズチームとの綿密、丁寧なコミュニケーション 作業は、言ってみれば開発チームによって組みあがったジグソーパズルを
ローカライズチームに渡すことで始まる。ただほうり投げてしまうと…
23 March, 2009
おすすめしたい点» ローカライズチームとの綿密、丁寧なコミュニケーション …壊れたピースを元に戻すだけで一苦労。データのやり取りは丁寧に、個別の
ピースの関係性が分かるように、崩さないように行うべき。ローカライズ
チームは、あなたの商品をそれぞれの国でより良いものにするために働いて
くれる。良いコミュニケーションはクオリティアップ、コストダウンにつながる。
23 March, 2009
おすすめしたい点
» UI とボイススクリプト向けのテキストを格納するデータベースの活用
Database
Design
Writers Geopolitical
ProductionEditors
Loc
23 March, 2009
おすすめしたい点
» ビルドの簡便化:ローカライズチームが独自にビルドを作成可能、開発チームへの負荷を軽減
» スクリプトの時系列的な整理:可能な限り文脈を理解しやすくする
» センテンスの不必要な分割を避ける:英語で分割可能な文章も、個別に翻訳すると意味を成さないことも
» エフェクトの記録:ボイスに加えられる SE やエフェクトは台本にも必ず記載する
23 March, 2009
おすすめしたい点
» 特殊効果のバッチ処理進行、またはリアルタイムなデジタル信号処理( DSP )
» プリレンダーのムービー向けには BGM/SE とは別に音声トラックを用意、言語ごとに差し替える
» カットシーンにレンダリングされたテキストや字幕を使うのを避ける
» 会話シーンに必要以上に音声を詰め込まない (他言語の音声は平均して英語音声より 20%長い)
23 March, 2009
Jason ShirleyAudio Producer
Microsoft Games Studios - Ireland
Will Brahamデザインプロデューサーライオンヘッドスタジオ
23 March, 2009
ライオンヘッド
» フェイブル II におけるローカライズの取り組み 過去の失敗から学ぶ ゲーム開発との衝突を最低限にする 泥縄式に陥らないための作業手順 ( MGS ダブリンと)共同で作業計画を構築
23 March, 2009
テキスト
» パイプライン 社内データベース .xml ファイルへの書き出し ゲームフォーマットへのコンパイル
» .xml ファイルへの書き出しを利用 Loc Studio (履歴が残る翻訳ツール) ローカライズチームは翻訳済みテキストを必ず保存
しておく 利用や処理が容易
23 March, 2009
大量の .xml ファイル
» .xml の分割ツール 5 万行 (10 MB) の .xml ファイルを分割 男性と女性の主人公~性別によって翻訳が異なる場合にローカライズチームがルールに従って1つのテキストに2つの翻訳をアサインする事が可能
MGS ダブリンによって制作・管理
23 March, 2009
ローカライズされたアセットのビルドとコンパイル» ビルド
毎日ビルドして提供 ビルドされたデータはまず社内で動作確認テストをしてからロー
カライズチームに送られる(時々ビルドが失敗することがあり、無駄を避けるため)。
» ローカライズされたアセットのコンパイル 不要な要素を排除、テスト用に特化されたビルド作成システム テキストは言語ごとにパッケージ化され、事前に組み込まれたイ
ンターフェースが個別の言語として認識する – 開発チームでの追加作業無しに、発売以降も新しい言語を追加することが可能に
» ローカライズチームが独自にビルドを作成、テストすることが可能になったことで、チェック効率が劇的に向上した
23 March, 2009
テキストパイプラインの概要
ライオンヘッドのテキストデータべース
ライオンヘッドのテキストデータべース
英語版book.xml
英語版book.xml
英語版Char1.xmlChar2.xmlChar3.xml
英語版Char1.xmlChar2.xmlChar3.xml
分割ツール
分割ツール
ローカライズスタジオを用いたローカラ
イズ
ローカライズスタジオを用いたローカラ
イズ翻訳版Char1.xmlChar2.xmlChar3.xml
翻訳版Char1.xmlChar2.xmlChar3.xml
分割ツール
分割ツール
翻訳版book.xml
翻訳版book.xml
英語版テキストとビルド
英語版テキストとビルド 翻訳版テキ
ストとのビルド
翻訳版テキストとのビ
ルド
アセットのビルドアセットのビルド
アセットのビルドアセットのビルド
23 March, 2009
サポートとコミュニケーション
» サポート ローカライズされたアセットのビルド 可能な限り文脈を保ったテキストデータ
» コミュニケーション すべてのコミュニケーションは全世界の MGS
ローカリゼーションチームに回覧、時差も有効活用し作業の効率化を図った
MGS ダブリンのチームが定期的に Lionheadを訪問、ローカライズ作業に限らず作業の効率化に大きく貢献
23 March, 2009
サマリー
» (開発チームが)ローカライズチームと共同で作業し、プロセスを合理化する
» 「消火作業」を避けるために計画設計と向き合う
23 March, 2009
Jason ShirleyAudio Producer
Microsoft Games Studios - Ireland
Palma Cedeleプロダクションコーディネーター
Binari Sonori (イタリア)
23 March, 2009
早期のキックオフ
» 的確な計画フェーズ マテリアルの容量と属性の事前情報 一度にまとめられる(バッチ処理できる)作業の数を定義し、ディベロッパーとパブリッシャーとローカライズ業者との間で正確な共通認識とさせる
マイクロソフトとの経験でプリプロダクションフェーズでの原則が培われた
23 March, 2009
専門特化されたチーム作り
» 国際調整センター 国際的なプロジェクトマネージメント
3 名のプロダクトマネージャー ( テキスト /オーディオ /管理 )
国際的な言語コーディネーション 国際オーディオチーム
オーディオプロジェクトリード オーディオマネージャー 13 名のサウンドエンジニア
国際的な品質保証 国際的なエンジニアチーム
23 March, 2009
専門特化されたチーム作り
» ローカライズプロジェクトチーム 各地域でのプロジェクト管理 各地域での言語的なコーディネーション 各地域での翻訳
6名の翻訳者 2名のレビューアー
各地域でのサウンドチーム キャスティングマネージャー アテレコ監督 サウンドエンジニア
23 March, 2009
» 大規模にして大成功のローカライズチーム
130 名以上!( 声優は含まない )
専門特化されたチーム作り
23 March, 2009
ゲーム開発とのパイプライン構築
» MGS ダブリン 開発とローカライズへの深い知識と経験
» 国内での制作ユニット 翻訳とオーディオを同時に処理、進行できるチーム
» ライオンヘッド プロジェクトを通しての素晴らしいサポート
23 March, 2009
ローカライズ工程の概要
» 作業のバッチ(小単位)への分割、必要に応じて さらにサブバッチに分割» アセットとは別に、全てのセリフが 時系列で収録された台本を用意» キャラクターの性別に伴う問題点
23 March, 2009
ローカライズプロセスの概要
» 翻訳作業
23 March, 2009
ローカライズプロセスの概要
» 文脈内での修正構造
23 March, 2009
ローカライズプロセスの概要
» 性別の制御
23 March, 2009
ローカライズプロセスの概要
» エクセル書式でのスクリプト
23 March, 2009
ローカライズプロセスの概要
» オーディオ 専門のキャスティング / アテレコ監督
オーディオのポストプロダクション
(25 万個のオーディオファイル ) 各言語ごとの音声チェック担当を アサイン、収録された音声の内容、 品質を全てチェック
23 March, 2009
ローカライズプロセスの概要» 録音容量
Batch (volumes for 1 language)
N° of words In-game
N° of words Time Constrain
N° of words SoundSynch
N° of actors
N° of audio files
Recording Batch 1 43.000 23.000 7 7.400
Recording Batch 2 52.000 3.000 40 3.350
Recording Batch 3 Part 1 117.000 2.700 9 15.120
Recording Batch 3 Part 2 24.000 45 3.240
Recording Batch 3 Part 3 158.000 4.000 18 20.176
Batch (volumes for 5 languages)
N° of words In-game
N° of words Time Constrain
N° of words SoundSynch
N° of actors
N° of audio files
Recording Batch 1 215.000 115.000 35 37.000
Recording Batch 2 260.000 15.000 200 16.750
Recording Batch 3 Part 1 585.000 13.500 45 75.600
Recording Batch 3 Part 2 120.000 225 16.200
Recording Batch 3 Part 3 790.000 20.000 90 100.880
23 March, 2009
Q&A