スパイス関連 Q&A

スパイス関連 Q&A

2013 年 2 月 5 日 ( 火曜日 )株式会社ビー・テクノロジー

http://www.beetech.info堀米　毅

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皆様から頂いた「 25 のご質問」にご回答致します。

http://www.beetech.info/

mailto:[email protected]

Q1いくつかのシュミレーション用プログラムがあると聞きました。プログラムによって優劣があったりするのでしょうか。処理可能規模等。

A1いくつかの回路解析シミュレータが存在します。シェアが大きい回路解析シミュレータは、下記の２種類です。処理可能規模はコンピュータ依存であり、ソフト上では制約はありません。

PSpice (1 ライセンス： 150 万円 )LTspice( 無償ライセンス )


Q2売れ筋のデータ。店舗で実際に販売している商品と同じ傾向なのか。

A2スパイスモデルの主な売れ筋は、下記のとおりです。【半導体部品】パワー半導体 ( パワー MOSFET,IGBT, 制御 IC 　 etc)【受動部品】トランス【バッテリー】リチウムイオン電池【その他】DC モーター、ステッピングモーター


Q3スパイスを学ぶにあたって、お勧めの書籍があれば。

A3


① 初心者が LTspice のオペレーションを学習する場合

② 初心者が LTspice のリファレンスを学習する場合

Q4購入者のライセンス範囲（社内での使いまわしなど）

A4基本は購入者本人に対するライセンスですが、製作所ベースで考えています。

例：三菱電機であれば、

三菱電機鎌倉製作所で 1 ライセンス三菱電機福山製作所で 1 ライセンス


Q5データの活用方法

A5データ＝スパイスモデル＝デバイスモデルは、回路解析シミュレーションに取り込みます。

現在、回路設計者は、回路図を描く場合、何らかの回路図 CADを使用しているはずです ( 手書きの方は少なくなりました ) 。

PSpice の場合回路図 CAD ： Capture ＋回路解析シミュレータ： PSpice

LTspice の場合回路図 CAD ： ? ＋回路解析シミュレータ： LTspiceIV


Q6データの出所（製造メーカーなのか、第三者なのか）

A6データ = スパイスモデル = デバイスモデルの出所は、ビー・テクノロジーです。デバイスモデリングは、Siam Bee Technologies Co.,Ltd. で行っております。

デバイスモデリングとは、スパイスモデルを作成する行為の事を言います。


Q7スパイスを使用することにより実験機を多く作らなくてよい、不具合がわかるというのはわかるのですが、その他にスパイスを使用する際のセールスポイントをいくつか教えていただけるとありがたいです。

A7

【回路設計・開発分野】試作前に回路動作を検証し、試作回数を削減したい。省エネ設計 ( エコ設計 ) をしたいので、損失計算をしたい。【トラブル対応及び原因不明クレーム対応】誤動作や異常波形の原因を解明し、再発防止に役立てたい。【代替品対応】代替品によって今までの性能がでるかどうか早く判断したい。代替品選定の時間を最小限にしたい。【パワーエレクトロニクス分野】大電流・大電圧を扱うため、回路実験を可能な限りなくしたい。【研究開発分野】アイディア段階の回路動作、デバイス動作を検証したい。【半導体及び電子部品販売分野】自社の半導体及び電子部品のスパイスモデルを整備し。お客様にご提供し、販促の機会を増やしたい。自社の半導体及び電子部品のアプリケーション回路のシミュレーションデータをお客様にご提供し、回路提案をしたい。


Q8逆にスパイスを使用することによる不具合？スパイスは実際のデモ機作成と比べてここが劣る、苦手ということがあるのでしょうか？

A8回路解析シミュレータは与えられた回路図情報及びスパイスモデルを元に正確にシミュレーションします。

(1) 回路図が誤っている場合は不具合が発生します。(2) スパイスモデルの解析精度に問題がある場合、不具合が発生します。

よって、回路図は正確に。スパイスモデルは再現性のある解析精度の良いものを採用しましょう。


Q9シュミレーション上で操作上で陥りやすいミスなどがありましたら例を教えていただきたいです。（ここの設定を変更し忘れて結果がおかしくなるなどのよくある例）

A9回路解析シミュレータのユーザーインターフェースは、解かりやすくなっています。シミュレーション上での操作上のミスは皆無です。


Q10スパイスデータを使って分析するあたりのメリット・デメリット

A10メリットは、 A7 をご参照下さい。

デメリットは、自分が解析したい回路についてスパイスモデルが揃わないと、解析できない。

スパイスモデルの情報流通はほとんどなく、簡単に入手できない。

スパイスモデルを入手したとしてもそのスパイスモデルの解析精度を確認する作業 ( スパイスモデルの評価 ) が必要であり、面倒である。


Q11スパイスで回路設計・分析する際の注意点・ポイント

A11

(1)採用するスパイスモデルは解析精度の高いモデルを使用する。

(2) 回路図に描かれていない見えない素子も考慮する。


Q12実際に納品されている企業でどのような企業がスパイスデータを活用されているのか？（差し支えなければ教えて頂きたいと思います）

A12

現状、大企業中心です。

http://www.bee-tech.info/about-us/customer/


http://www.bee-tech.info/about-us/customer/

Q13webshop で販売していないスパイスデータを新規で依頼する際の注意点（スパイスのデータ化するためのポイント。どの様なデータが必要か、もしくはどのようなデータがあった方が分析する際に有効か）

A13

新規のスパイスモデルのご依頼に必要な情報は、対象となる電子部品のデータシート (PDF) です。

データシートより、電子部品の振る舞い、等価回路、モデリング工数を見積もり、納期及び価格をお知らせ致します。

データシートを参照し、情報が不足の場合、個別にご対応致します。14All Rights Reserved Copyright (C) Bee Technologies Inc.2013

Q14お客様ご依頼の部品をスパイスデータにする作業の納期はどのくらいか？（前回東京で伺った時はタイの洪水の影響があったので、現在の場合はどうかを確認したいと思います。）

A14

短納期のものですと、 3-4 日、平均的には、 1-2週間、 IC レベルだと１ヶ月程度かかります。

電子部品によって、様々です。


Q15こんな部品はどうしてもスパイスデータにできないなど、スパイスの弱点はありますでしょうか？

A15

CPU です。 CPU になると回路解析シミュレータではなく、伝送線路解析シミュレータになり、シミュレータ自体が異なります。そこで必要なモデルは、 IBIS モデルです。

インテルは IBIS モデルでユーザーに提供していますが、活用できている方は世界のごく一部だと思います。

IBIS モデルは、入出力 (I/O バッファ ) のみを表現した非常に簡易的なモデルです。


Q16スパイスデータを納品して、何かトラブルになった事例などはございませんでしょうか？

A16

スパイスモデル自体には問題はないが、回路に組み込んだ場合、うまく動作しない場合があります。

そのような事を回避するためにも、電子部品１個のスパイスモデルではなく、回路図全体をシミュレーションできる「カスタム・デザインキット・サービス」がお勧めです。

スパイスモデルの問題だけではなく、回路解析シミュレータ自身の問題である「収束エラー」がトラブルになる事が多いです。


Q17データ 1個につき 1 ライセンスのような使い方になるのでしょうか？　データを 1個買えば、買った本人が使う分には、どのパソコンにも　インストールが可能なのか？　それとも、最初にインストールしたパソコン以外に再インストールが　出来ないものなのか ? 　 WEBSHOP 上にもスパイスの簡単な説明はあるものの、データの取り扱いに関する説明が見つけられませんでした。 A17

基本的には、購入者本人の１ライセンスです。しかし、現状は、職場で活用しますので、 Q4 の回答をご参照下さい。


Q18回路サイズや部品点数による概算費用の出し方などがあれば知りたいです。回路によって様々なのはわかるのですが、接客の際に概算でも出せないと中々お客様が食いついてきません。

A18

回路図の材料表ベースで、お見積書を作成します。電子部品、１個１個の電気的特性を把握しなければならないため、データシートを読みこなさなくてはなりません。

大規模回路のお見積書の場合、 2 日間、かかることがあります。


Q19スパイスモデルの実際の使用例、使用場所、使用職種などの情報が欲しいです。売り込みをかける際に、実際に使用している方の情報があれば、お客様の食いつきも違ってきます。お客様の目の前でデモができるような環境があると営業の際に大分変わってくると思います。宜しくお願いいたします。

A19そこまでの具体的な営業案件であれば、一緒に営業戦略を考えたいので、ご連絡下さい。

下記の具体的なお客様の情報を頂ければ、具体的なご提案ができます。

【事例】DC モーター制御回路の設計AC モーター制御回路の設計ステッピングモーター制御回路の設計PFC 回路方式の回路設計


Q20回路一式のシュミレーションの見積をお願いする際何をお客様で用意するものは？（デバイス、回路図など）

A20

(1) 回路図(2)材料表 (BOM)(3)材料表 (BOM) を構成する電子部品のデータシート


Q21お客様にスパイスに興味を持っていただける説明はどのように行えばよろしいでしょうか？

A21

スパイスは、回路設計を楽にしたり、設計品質を向上させたり、問題解決を行うツール (道具 ) です。それ自体に興味を持つお客様は皆無です。高度な関数電卓みたいなものです。

興味を持っていただくのは、お客様の回路設計上で困っている事を聞きだし、それを解決できる道具として、スパイスがあることをお伝えすれば興味を持って頂けると思います。


Q22量産ではないメーカー様（お客様）に使っていただく方法はありますでしょうか？

A22

現状では、大企業の研究所及び開発部門の方のご利用がほとんどです。量産前の試作の段階です。


Q23回路シュミレータはＬＴＳｐｉｃｅの他にどんな解析方法があり違いはあるのか？

A23

他の回路解析シミュレータも SPICE エンジンを使用していますので、基本的な解析方法は変わりません。ユーザー・インターフェースに違いがあります。詳細は次ページに掲載します。

トランジスタ技術　 2010 年 12 月号　 160 ページより抜粋



Q24実際に設計した場合の回路とシュミレーションとでの誤差はあるものなのか？

A24

回路解析シミュレーションの精度＝採用するスパイスモデルの精度

誤差は、「スパイスモデル」の解析精度に依存します。


Q25ＬＴＳｐｉｃｅを始めとした回路シュミレータを始める場合用意する物は何か？初期費用はどの位するものなのか？（マイコンであればパソコン、ライターキットを始めとした開発ツールなど）

A25

LTspice の場合、フリーソフトですので、初期費用は「 0 」です。パソコンとネット回線があれば、今すぐにでもはじめられます。

PSpice の場合、初期投資が 150 万円、次年度から年間保守が約30 万円かかります。 PSpice の最大の特徴は、オプションツールで最適化ができます。 PSpice AAO の場合、初期投資が 300 万円、次年度から年間保守が約 60 万円かかります。

現状では、日本の大企業でも「 PSpice 」から「 LTspice 」の流れがあります。



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