Upload
matsumoto-takahiro
View
2.702
Download
5
Embed Size (px)
DESCRIPTION
心肺蘇生術インストラクターだけでなく、現場で患者安全な医療従事者を養成できる学習支援者への発展を目指して
Citation preview
インストラクター・コンピテンシーと デブリーフィング
JSISH-ITC ファカルティー
東京慈恵医科大学 麻酔科
まつもとたかひろ
インストラクター・コンピテンシー
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 2
今日の目標1
• コンピテンシーが分かる
• インストラクターコンピテンシーを使いたくなる
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 3
◎◎コンピテンシーがある人とは、 こんな人である
1. 個人技能・知識・態度が卓越状態
2. 個人技能・知識・態度が一人前
3. 社会組織の求める知識・技能・態度が卓越状態
4. 社会組織の求める知識・技能・態度が一人前
5. 分からない
2
2
6
8
5
1
2
3
4
5
1 2 3 4 5
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 4 0:00 投票数: 23 正解: 0 (0.0%)
「駆け出し」から「卓越者」へ
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 5
あなたの職場で、同じ職位なのに 「職員としての出来映え」に差がある (1:同意、2:差がない、3:不明)
25
0 3
賛成 反対 棄権
賛成 反対 棄権
0:00 投票数: 28 November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 6
何故、同じような学歴でも、 社会組織人としての出来が違うのか
• 【背景】外交官の職務能力にばらつき – 皆、高学歴なのに
• 【分析】組織の求める能力を高いレベルで示す職員はどんな行動特性があるのか?
• 【結果】組織で、高い成果を出す職員の行動を分析し、知識・技能・態度等で表現したものを、コンピテンシーと定義
• 【結論】社会組織人には、コンピテンシー発達が求められる
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 7
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 8
組織が求める組織人の行動レベル
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 9
組織が求める組織人の行動レベル
駆け出し
一人前
卓越者
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 10
組織が求める組織人の行動レベル
コンピテンシー項目に基づく訓練
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 11
技能 知識 態度
卓越した職務実践
コンピテンシー基盤型 トレーニング
駆け出し
一人前
卓越者
レベル1
•態度1,
•技能1,
•知識1,
レベル2
•態度a,
•技能a,
•知識a,
レベル3
•態度α,
•技能α,
•知識α, November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 12
駆け出し
一人前
卓越者
レベル1
•態度1,
•技能1,
•知識1,
レベル2
•態度a,
•技能a,
•知識a,
レベル3
•態度α,
•技能α,
•知識α,
古典的な意味での 「コンピテンシー」状態
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 13
◎◎コンピテンシーがある人とは、 こんな人である
1. 個人技能・知識・態度が卓越状態
2. 個人技能・知識・態度が一人前
3. 社会組織の求める知識・技能・態度が卓越状態
4. 社会組織の求める知識・技能・態度が一人前
5. 分からない
2
2
6
8
5
3
0
16
8
1
1
2
3
4
5
befor after
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 14 0:15 投票数: 28 正解: 16 (40.0%)
インストラクターにも コンピテンシーがある
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 15
あなたは自分の組織で コンピテンシー状態のインストラクター? 1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
1
7
1
11
7
1
1
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 16 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
駆け出し
一人前
卓越者
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 17
組織が求める組織人の行動レベル
ご注意ください! コンピテンシーの定義には
組織が定めた基準が必要!
駆け出し
一人前
卓越者
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 18
JSISI-ITCが求める学習支援者状態
JSISH-ITCの インストラクター基準は
あるでしょうか?
インストラクターコンピテンシー
• ibstpi instructor competency
• PRO-NET2000 – http://www.calpro-online.org/pubs/pdccsiiaep_73.pdf
• その他、数々あります。
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 19
あなたは自分の組織で インストラクターコンピテンシー欲しい? 1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
1
2
3
2
11
10
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 20 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 21
プロフェッショナルとしての基礎 1. 効果的なコミュニケーションを行う。 2. 専門分野の知識やスキルを常に磨いておく。 3. 規定の倫理や法を順守する。 4. プロフェッショナルとしての信用を確立する。 企画と準備 5. インストラクションと方法と教材を企画準備する。 6. インストラクションに必要な具体的な準備をする。 方法と戦略 7. 受講者が意欲的に、集中して学べるように働きかける。 8. プレゼンテーションを効果的に行う。 9. ファシリテ-ションを効果的に行う。 10. タイミングよく的確に質問をする。 11. 明確な説明とフィードバックを与える。 12. 学んだ知識やスキルが持続するように働きかける。 13. 学んだ知識やスキルが実際に使えるように働きかける。 14. メディアやテクノロジーを使って学習効果を高める。 評価 15. 学習成果とその実用性を評価する。 16. インストラクションの効果を評価する。 マネジメント 17.学習効率と学んだことの実践を促進する環境を維持する。 18.適切なテクノロジーを使って、インストラクションのプロセスを管理する。
ibstpi インストラクターコンピテンシー
日本語訳でお読みになりましたか?
• 論文「インストラクターコンピテンシーの医療者教育への応用」
– ibstpi インストラクターコンピテンシーの解説と応用提案
• 資料「ibstpi インストラクターコンピテンシー 第4章」
– 18項目の粗訳
22 JSISH-ITC第1回地方会
日本語訳でお読みになりましたか?
• 論文「インストラクターコンピテンシーの医療者教育への応用」
– ibstpi インストラクターコンピテンシーの解説と応用提案
• 資料「ibstpi インストラクターコンピテンシー 第4章」
– 18項目の粗訳
23 JSISH-ITC第1回地方会
内容が 分かりにくい
オンライン内容が省略されている
日本語訳 分かりにくい
ごめんなさい(訳者)
ibstpiインストラクターコンピテンシー 使いこなしたい
1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
0
0
1
6
12
10
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 24 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
学びの場を創るには
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 25
評価
学ばなきゃ
(学習必要性分析)
どこまで・どう学ぶ
教材
学ぶ・教える
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 26
専門的基礎 コンピテンシー 1:効果的なコミュニケーション コンピテンシー 2:自身の専門的知識とスキルの更新と改善 コンピテンシー 3:確立された倫理的/法的な標準への準拠 コンピテンシー 4:専門家としての信用の確立と維持 計画と準備 コンピテンシー 5:指導方法と教材の計画 コンピテンシー 6:指導のための準備。 指導方法と方略 コンピテンシー 7:学習者の動機付けと係り合い刺激の維持 コンピテンシー 8:効果的なプレゼンテーションスキルの実演 コンピテンシー 9:効果的な進行スキルの実演 コンピテンシー 10:効果的な質問スキルの実演 コンピテンシー 11:釈明とフィードバックの提供 コンピテンシー 12:知識とスキルの保持の促進 コンピテンシー 13:知識とスキルの伝達の促進 コンピテンシー 14:メディアとテクノロジーを活用した学習とパフォーマンスの促進 アセスメントと評価 コンピテンシー 15:学習とパフォーマンスのアセスメント コンピテンシー 16:指導効果の評価 管理 コンピテンシー 17:学習と実践を促進する環境の管理 コンピテンシー 18:テクノロジーを適切に使用して教授過程を管理する
ibstpiインストラクターコンピテンシーとISD
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 27
専門的基礎 コンピテンシー 1:効果的なコミュニケーション コンピテンシー 2:自身の専門的知識とスキルの更新と改善 コンピテンシー 3:確立された倫理的/法的な標準への準拠 コンピテンシー 4:専門家としての信用の確立と維持 計画と準備 コンピテンシー 5:指導方法と教材の計画 コンピテンシー 6:指導のための準備。 指導方法と方略 コンピテンシー 7:学習者の動機付けと係り合い刺激の維持 コンピテンシー 8:効果的なプレゼンテーションスキルの実演 コンピテンシー 9:効果的な進行スキルの実演 コンピテンシー 10:効果的な質問スキルの実演 コンピテンシー 11:釈明とフィードバックの提供 コンピテンシー 12:知識とスキルの保持の促進 コンピテンシー 13:知識とスキルの伝達の促進 コンピテンシー 14:メディアとテクノロジーを活用した学習とパフォーマンスの促進 アセスメントと評価 コンピテンシー 15:学習とパフォーマンスのアセスメント コンピテンシー 16:指導効果の評価 管理 コンピテンシー 17:学習と実践を促進する環境の管理 コンピテンシー 18:テクノロジーを適切に使用して教授過程を管理する
ibstpiインストラクターコンピテンシーとISD
A D I E D
分析 → 設計 → 開発 → 実施 → 評価
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 28
専門的基礎 コンピテンシー 1:効果的なコミュニケーション コンピテンシー 2:自身の専門的知識とスキルの更新と改善 コンピテンシー 3:確立された倫理的/法的な標準への準拠 コンピテンシー 4:専門家としての信用の確立と維持 計画と準備 コンピテンシー 5:指導方法と教材の計画 コンピテンシー 6:指導のための準備。 指導方法と方略 コンピテンシー 7:学習者の動機付けと係り合い刺激の維持 コンピテンシー 8:効果的なプレゼンテーションスキルの実演 コンピテンシー 9:効果的な進行スキルの実演 コンピテンシー 10:効果的な質問スキルの実演 コンピテンシー 11:釈明とフィードバックの提供 コンピテンシー 12:知識とスキルの保持の促進 コンピテンシー 13:知識とスキルの伝達の促進 コンピテンシー 14:メディアとテクノロジーを活用した学習とパフォーマンスの促進 アセスメントと評価 コンピテンシー 15:学習とパフォーマンスのアセスメント コンピテンシー 16:指導効果の評価 管理 コンピテンシー 17:学習と実践を促進する環境の管理 コンピテンシー 18:テクノロジーを適切に使用して教授過程を管理する
ibstpiインストラクターコンピテンシーとISD
A D I E D
分析 → 設計 → 開発 → 実施 → 評価
D
A
D
I
E
I
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 29
専門的基礎 コンピテンシー 1:効果的なコミュニケーション コンピテンシー 2:自身の専門的知識とスキルの更新と改善 コンピテンシー 3:確立された倫理的/法的な標準への準拠 コンピテンシー 4:専門家としての信用の確立と維持 計画と準備 コンピテンシー 5:指導方法と教材の計画 コンピテンシー 6:指導のための準備。 指導方法と方略 コンピテンシー 7:学習者の動機付けと係り合い刺激の維持 コンピテンシー 8:効果的なプレゼンテーションスキルの実演 コンピテンシー 9:効果的な進行スキルの実演 コンピテンシー 10:効果的な質問スキルの実演 コンピテンシー 11:釈明とフィードバックの提供 コンピテンシー 12:知識とスキルの保持の促進 コンピテンシー 13:知識とスキルの伝達の促進 コンピテンシー 14:メディアとテクノロジーを活用した学習とパフォーマンスの促進 アセスメントと評価 コンピテンシー 15:学習とパフォーマンスのアセスメント コンピテンシー 16:指導効果の評価 管理 コンピテンシー 17:学習と実践を促進する環境の管理 コンピテンシー 18:テクノロジーを適切に使用して教授過程を管理する
ibstpiインストラクターコンピテンシーとISD
A D I E D
分析 → 設計 → 開発 → 実施 → 評価
D
A
D
I
E
I
インストラクターコンピテンシーは
ISDの実例
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 30
プロフェッショナルとしての基礎 1. 効果的なコミュニケーションを行う。 2. 専門分野の知識やスキルを常に磨いておく。 3. 規定の倫理や法を順守する。 4. プロフェッショナルとしての信用を確立する。 企画と準備 5. インストラクションと方法と教材を企画準備する。 6. インストラクションに必要な具体的な準備をする。 方法と戦略 7. 受講者が意欲的に、集中して学べるように働きかける。 8. プレゼンテーションを効果的に行う。 9. ファシリテ-ションを効果的に行う。 10. タイミングよく的確に質問をする。 11. 明確な説明とフィードバックを与える。 12. 学んだ知識やスキルが持続するように働きかける。 13. 学んだ知識やスキルが実際に使えるように働きかける。 14. メディアやテクノロジーを使って学習効果を高める。 評価 15. 学習成果とその実用性を評価する。 16. インストラクションの効果を評価する。 マネジメント 17.学習効率と学んだことの実践を促進する環境を維持する。 18.適切なテクノロジーを使って、インストラクションのプロセスを管理する。
ibstpi インストラクターコンピテンシー
IIC 15: 学習成果と その実用性を評価する
a. 評価基準を共有する.
b. 個人とグループの成果を監視する.
c. 学習者の態度と反応を評価する.
d. 学習結果を評価する.
e. 学習者に自己評価の機会を提供する. (資料参照:p59, 医療職の能力開発1:53-62、2011)
JSISH-ITC第1回地方会 31 November 11, 2012
それぞれの学習内容では、 どんな評価方法を計画しますか?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 32
個人ワーク1:評価項目を作る
• 心肺蘇生術コース経験のある方
– 「除細動器」時限の評価項目
• 心肺蘇生術コース経験のない方
– 経験した◎◎コースの、ある時限評価項目
• その時限に「学習結果があった」と判定できる評価項目を作りましょう(5分間)
JSISH-ITC第1回地方会 33 November 11, 2012
グループワーク1:評価項目を作ろう
• 4-5名のグループを作ります。
– 1名:司会者
– 1名:記録・発表者
• 各人が作った評価項目を共有
• 誰が評価しても、評価が異ならないか検討
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 34
学習成果の評価が出来ると
評価項目
•学習内容を分析
•学習内容に適切な評価項目を作成
チェックリスト作成
•評価項目からチェックリスト作成
•評価者間の差をなくす練り上げ
訓練
•訓練実施
•学習成果を検討、再び評価項目改善
JSISH-ITC第1回地方会 35 November 11, 2012
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 36
プロフェッショナルとしての基礎 1. 効果的なコミュニケーションを行う。 2. 専門分野の知識やスキルを常に磨いておく。 3. 規定の倫理や法を順守する。 4. プロフェッショナルとしての信用を確立する。 企画と準備 5. インストラクションと方法と教材を企画準備する。 6. インストラクションに必要な具体的な準備をする。 方法と戦略 7. 受講者が意欲的に、集中して学べるように働きかける。 8. プレゼンテーションを効果的に行う。 9. ファシリテ-ションを効果的に行う。 10. タイミングよく的確に質問をする。 11. 明確な説明とフィードバックを与える。 12. 学んだ知識やスキルが持続するように働きかける。 13. 学んだ知識やスキルが実際に使えるように働きかける。 14. メディアやテクノロジーを使って学習効果を高める。 評価 15. 学習成果とその実用性を評価する。 16. インストラクションの効果を評価する。 マネジメント 17.学習効率と学んだことの実践を促進する環境を維持する。 18.適切なテクノロジーを使って、インストラクションのプロセスを管理する。
ibstpi インストラクターコンピテンシー
使いこなすには、
チェックリストが欲しい
小まとめ1【提案】: インストラクター技能発展のために
• ibstpiインストラクターコンピテンシー(IIC)を応用しよう。
• IIC チェックリストを創ってみよう – 自分で創ってみる
– 自分の組織で創ってみる
– JSISH-ITCで創ってみる
• IIC 応用して指導者養成を実施しよう – AHA コアインストラクターコース
– IIC応用型 ICLS指導者ワークショップ
– 現場で、IICミニコース
JSISH-ITC第1回地方会 37 November 11, 2012
ibstpiインストラクターコンピテンシー (IIC)使いこなしたい
1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
0
0
1
6
12
10
0
0
0
0
4
11
14
1
2
3
4
5
6
7
before after
JSISH-ITC第1回地方会 38 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
IICに基づいたチェックリスト創りに 参加してみたい
1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
0
1
4
7
13
4
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 39 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
デブリーフィング
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 40
今日の目標2
• インストラクターの限界を記述できる
• 現場での学習支援者技能を列挙出来る
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 41
「◎◎コース」でインストラクターは、守られている
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 42
コースでは、あなたは指導者、 私は受講生
インストラクターの言うことは、受け入れられる
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 43
死んだふりするウサギ
受講生は、分かった振り、 見た目は、実技が出来る
コースで「インストラクター役」が 可能な理由
1350年代の講義 説教、演説と類似
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 44
人は、言って教える(teaching by telling)ことができる、と 信じられている、のではないでしょうか?
個人ワーク2: コースでのインストラクター
インストラクターが可能な理由
インストラクターの限界
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 45
グループワーク2: 目的は、コースインストラクター?
• 4-5名のグループを作ります。
– 1名:1回目と異なる司会者
– 1名:1回目と異なる記録・発表者
• 各人が分析した内容を共有
• 議論の焦点
– 「コースでインストラクターになる」で十分?
– コースでインストラクター上手くいっても現場で大丈夫?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 46
コースのインストラクター限界が 理解できた
1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
1
0
1
3
11
13
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 47 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
コースのインストラクターで いいのか?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 48
日本医療教授システム学会(JSISH)の使命
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 49
日本医療教授システム学会(JSISH)の使命
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 50
ならば、JSISH-ITCのインストラクターは、どうあるべきでしょうか?
JSISH-ITCインストラクターの使命
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 51
【背景】AHA(アメリカ心臓協会)の
ECC(救急心臓血管治療)のプログラムは
教授システム学(ISD)を応用している
【初期】AHA ECCコースで
ISDを応用した学習システム創りを訓練する
【発展】現場でISDを応用して、
患者安全な医療実践者を養成する
何故、組織での訓練が 上手くいかない?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 52
何故、組織での訓練が 上手くいかない?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 53
It’s just like school. (Roger Schank, p7, Designing World-Class E-
Learning)
何故、組織での訓練が 上手くいかない?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 54
It’s just like school. (Roger Schank, p7, Designing World-Class E-
Learning)
学校みたいにやると上手くいかない
何故、組織での訓練が 上手くいかない?
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 55
It’s just like school. (Roger Schank, p7, Designing World-Class E-
Learning)
学校みたいにやると上手くいかない
人は言われて学ぶのではなく、やりながら学ぶ (teaching by tellingではなく、learning by doing)
人は「言われて学べない」から、 「実践して振り返って学ぶ」のが効果的
• 振り返り(デブリーフィング)学習とは
– 2~数名での会話
– イベントや行動について振り返る
– 行動や思考過程、感情、情報を分析
– 目標は将来のパフォーマンス改善 • (http://www.harvardmedsim.org/debriefing-assesment-simulation-
healthcare.php
• 構造化(手順化)デブリーフィングが注目
– GAS 法、GREAT法など
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 56
人は「言われて学べない」から、 「実践して振り返って学ぶ」のが効果的
• 振り返り(デブリーフィング)学習とは
– 2~数名での会話
– イベントや行動について振り返る
– 行動や思考過程、感情、情報を分析
– 目標は将来のパフォーマンス改善 • (http://www.harvardmedsim.org/debriefing-assesment-simulation-
healthcare.php
• 構造化(手順化)デブリーフィングが注目
– GAS 法、GREAT法など
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 57
医療従事者のためのフィードバック・デブリーフィング学習会@慈恵医大開発中です。興味のある方は、ご連絡下さい
パフォーマンスギャップ (MGH: マサチューセッツ総合病院)
JSISH-ITC第1回地方会 58 November 11, 2012
パフォーマンスギャップ (MGH: マサチューセッツ総合病院)
JSISH-ITC第1回地方会 59
パフォーマンスギャップの図。 フレームは見えないが質問をつうじて可視化できる。フレームが学習者の行動を左右する。Action(発言を含む)は観察できる。「パフォーマンスギャップ」は「望ましい行動」と学習者の「実際の行動」の差違であり、「望ましい行動」と比べ高度だったり不足だったりする。
November 11, 2012
フレーム (知識、感情思い込み)
現場での 実践における 実際の行動 パフォーマンス
ギャップ
望ましい 行動
みかけの「行動を変える」くらいはできる
JSISH-ITC第1回地方会 60 November 11, 2012
フレーム (知識、感情思い込み)
現場での 実践における 実際の行動 パフォーマンス
ギャップ
望ましい 行動
インストラクター(とにかく、あれこれ言う指導者)でも、「目に見える行動」は、変えることが出来る可能性は高い。
行動はFrameに由来する
JSISH-ITC第1回地方会 61 November 11, 2012
パフォーマンスギャップの図。 フレームは見えないが質問をつうじて可視化できる。フレームが学習者の行動を左右する。Action(発言を含む)は観察できる。「パフォーマンスギャップ」は「望ましい行動」と学習者の「実際の行動」の差違であり、「望ましい行動」と比べ高度だったり不足だったりする。
フレーム (知識、感情思い込み)
現場での 実践における 実際の行動 パフォーマンス
ギャップ
望ましい 行動
中堅とベテランは扱いにくい
• 訓練では手順どおりに実施出来る – 例)ガイドラインどおりの手順は実施可能
• 実際の現場では、自分の知識技術に基づく – 例)ガイドラインは知っていても、「あくまでガイドライン
であり、現場の裁量が重要」と自分の意思で行動
• (Knowles MS. Application in continuing education for
the health professions: ch5, Andragogy in Action. Mobius 1985; 5: 80-100.)
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 62
「行動を変える」くらいはできても、
JSISH-ITC第1回地方会 63 November 11, 2012
フレーム (知識、感情思い込み)
現場での 実践における 実際の行動 パフォーマンス
ギャップ
望ましい 行動
「フレーム(価値観・人格)を変えろ」と、言われても、大人は通常受け入れない。(インストラクターでは無理) より高度な学習者支援技能が必要
「振り返り」は 「行動調整」と「再フレーム」に関わる
JSISH-ITC第1回地方会 64 November 11, 2012
フレーム (知識、感情思い込み)
現場での 実践における 実際の行動 パフォーマンス
ギャップ
望ましい 行動
振り返りを通じて、 1)とりあえず、行動が変わり、パフォーマンスギャップが小さくなる 2)フレームを見つめ直す可能性もある
あるヒヤリハット事例検討 「取り違え、思い込み」
JSISH-ITC第1回地方会 65 November 11, 2012
フレーム (知識、感情思い込み)
現場での 実践における 実際の行動 パフォーマンス
ギャップ
望ましい 行動
不適切とされる行動も、本人には、 1)この選択が正しい(取り違え例) 2)この行動が正しい(思い込み) など「正しいというフレーム」に基づく
患者安全の鍵は、 フレームを見つめなおすこと
• 患者安全の促進には、「ヒヤリハット」改善
• 「ヒヤリハット」の要因に「思い込み」
– (小松原明哲、ヒューマンエラー、丸善、2003)
• 通常訓練では行動を変えるのが関の山
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 66
患者安全の鍵は、 フレームを見つめなおすこと
• 患者安全の促進には、「ヒヤリハット」改善
• 「ヒヤリハット」の要因に「思い込み」
– (小松原明哲、ヒューマンエラー、丸善、2003)
• 通常訓練では行動を変えるのが関の山
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 67
フレームを見つめ直すために デブリーフィングが非常に重要
個人ワーク3: デブリーフィング支援者技能
• 「デブリーフィング学習方法で学ぶ」学習者を支援するには、あなたは何が出来ればいいでしょうか?
– ヒント:IICの18項目を参考に
– (資料参照:p52, 医療職の能力開発1、2011)
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 68
グループワーク3: デブリーフィング支援者とインストラクターの違い
• 4-5名のグループを作ります。
– 1名:1,2回目と異なる司会者
– 1名:1,2回目と異なる記録・発表者
• 各人が分析した内容を共有
– デブリーフィング支援者技能
– IICの応用項目
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 69
まとめ2:デブリーフィング
• 「言う」インストラクターには限界がある
– 人は、言われても学べない
• 現場での患者安全教育で活躍しよう
– 振り返って学ぶ学習方法が効果的
• デブリーフィング支援技能を身につけよう
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 70
現場でのデブリーフィング学習者 支援技能を列挙出来る
1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
0
1
3
10
13
2
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 71 November 11, 2012 0:30 投票数: 29
現場でのデブリーフィング学習支援者を 目指して訓練を続けたい
1. 全くそう思わない(0)
2. 10/100(かなり否定)
3. 30/100(少し否定)
4. 50/100(びみょ~)
5. 70/100(少し肯定)
6. 90/100(かなり肯定)
7. 非常にそう思う(100)
0
0
0
0
4
8
16
1
2
3
4
5
6
7
1 2 3 4 5 6 7
JSISH-ITC第1回地方会 72 November 11, 2012 0:30 投票数: 28
Take Home Messages
• 指導者技能の発展に明確な基準をもとう
– IICは一つの基準として応用可能
• コースのインストラクターから現場での患者安全教育へ
– インストラクターの限界を知ろう
– デブリーフィング支援者技能を身につけよう
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 73
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 74
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 75
November 11, 2012 JSISH-ITC第1回地方会 76
コースではライオンだけど、 現場ではマウス