Sound Engine Free の使い方
DAISY TOKYO 2010.09
Sound Engine Free の使い方
WAVE データの音量調整
目次
はじめに 1
1.Sound EngineFree の起動と「設定」 2
2.WAVE ファイルを「開く」 3
3.選択範囲の音量調整 4
4.波形全体の音量調整(オートマキシマイズ) 7
5.調整後の保存 8
5.1 上書き保存 8
5.2 名前を付けて保存 8
はじめに
Sound Engine Free は、音のデータを扱うための波形編集ソフト。日本製のフリー・ソフトウ
ェアです。インターネット上のウェブサイト http://www.cycleof5th.com から無料でダウンロード
することができます。 (2010 年 9 月現在の最新バージョンは 4.52) ここでは、Sound Engine Free を使って、
“既にデジタル録音された音声データについて、音量を調整する方法” について述べます。
(Sound Engine Free の詳しい使い方については、オンラインヘルプをご覧ください。)
<注意!>
※ DAISY 編集ソフトでは、音声を取り込んだ後で音量を変えることは出来ません。
デジタル録音したデータの音量を後から調整をしたい場合は、ここで述べるよう
に、波形編集ソフトを使って行うことになります。ただし、頼り過ぎは禁物。あく
までも録音の基本は、テスト録音をして、しっかり音量レベルを確認してから本録
音をすること。本末転倒にならないよう、先ずは波形編集ソフトを使う必要のない
録音を心がけましょう。 ※ 波形編集ソフトはもともと音楽製作用に開発されたもの。様々な機能が備わってい
ますが、DAISY の音声データには、音量調整以外の機能を使うことはお勧めしま
せん。補正には必ずデジタル処理を伴います。加工のし過ぎは弊害のもと。音量調
整についても必要最小限に留めるよう注意しましょう。調整後の音声を、きちんと
聞きなおして確認することも忘れないでください。
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1.Sound Engine Free の起動と「設定」
Sound EngineFree を起動すると右下の画面が開きます
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↑
Sound Engine Free のアイコン
● 「起動時更新のチェック」のチェックを外す
通常、録音はインターネットに接続されていない環境でおこないます。 そのような環境で Sound Engine を起動したとき、
「起動時更新のチェック」にチェックが付いていると、 「設定」メニューの初期値
「更新情報の取得に失敗しました。」
という警告メッセージが表示されます。
メッセージを表示させたくない場合は、
「設定」メニュー(右図)の
「起動時更新のチェック」のチェックを外しておきます。
↑このチェックをはずす
● 「開くと同時に再生」のチェックを外す
「演奏」メニューを開き、
「開くと同時に再生」のチェックも
外しておきましょう。
※通常「再生時に波形追跡」する設定になっているので、
「開くと同時に再生」にチェックが入っていると、
音声ファイルを開くと自動的に再生が始まり、画面上の波形がどんどん動いて行ってしまいます。
自分で再生ボタンを押して再生を開始する方が使いやすいように思います。
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2.WAVE ファイルを「開く」
「開く」ボタンを押すと、「ファイルを開く」画面になります。
調整したいファイルの場所を指定して、「開く」ボタンを押します。
指定したファイルが開き、波形が表示されます。
(DAISY の音声データはモノラル。
画面もモノラル表示になります。)
●レベルメータの表示を変えて見やすくする
(Sound Engine を閉じると表示は元に戻ります)
<レベルメータの表示変更>
レベルメータ上で右クリックし、
メニューから-24dBを選ぶ。
表示を変更すると、目安の範囲
-6dB ~ -12dB
が見やすくなります。
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3.選択範囲の音量調整
ここでは、範囲を指定して音量を調整する方法を述べます。 ※視覚的には波形に差があっても、聴感上はほとんど差がない場合があります。自分の耳を信
じて確認を怠らないこと、見た目の波形に惑わされないことが肝要です。 調整は必要な場合にだけするもの。前後を通して聞いて違和感がなければ、調整をする必要
はありません。 ※「録音前に十分モニターをし、適正な音量で録音する」が基本であることを忘れずに! 安易に録音後の調整に頼らないよう心掛けてください。
●調整する範囲を指定するには・・・
先ず、「表示」メニューの「通常拡大」で全体の波形を確認します。
選択したい範囲の片方の端で左クリックしたまま、もう一方の端までドラッグします。
(選択した範囲が反転表示されます)
次に、「表示」メニューの「選択範囲を拡大」で拡大表示し、
選択範囲の両端が音声に掛からないよう、必ず無音部分なるように設定します。 「表示」メニューの 「通常拡大」と「選択範囲拡大」
先ず、「通常拡大」で、大まかな範囲を選択 ⇒ 次に、「選択範囲を拡大」にして、正確に範囲を設定する
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●音量調整をするには・・・
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「音量」メニューから、
「ボリューム(音量調整)」を選択します。
「ボリューム(音量調整)」画面の「ライブラリー」から調整の仕方を選びます。
少し音量を上げる 3dB
少し音量を下げる -3dB
標準 0dB
音量を2倍に 6dB
音量を半分に -6dB
「音量」欄に数値が入ります。 ※ダイヤルを回して設定する方法は、
ダイヤルの位置に応じてレベルメータの振れが
変化していく様子がよくわかりますが、
操作が難しく位置が定まりにくいのが難点です。
そこで、前述のように「ライブラリー」から選択する
と良いでしょう。
※「音量」欄をクリックして、直接手入力することもできます。
「プレビュー」で、必ず音量レベルを確認します。
レベルの数値を微調整したいときは、
「音量」欄をクリックして、
手入力で適当な数値に変更します。 「選択範囲のみ」にチェックが入っていることを確認して、OK ボタンを押します。
「処理中」になります。
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処理が終わると、調整後のデータが表示されます。
<今やった処理をキャンセルしたいとき>
「元に戻す」ボタンを押すと、1つ前の状態に戻ります
音量調整が済んだら、忘れずにデータを保存しましょう。
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<波形全体を範囲指定したいとき>
波形全体に対して「ボリューム(音量調整)」することもできます。
「編集」メニューから「すべて選択」を選ぶと、波形全体が範囲指定されます。
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4.波形全体の音量調整(オートマキシマイズ)
ここでは、ファイル毎の音量にバラツキがある場合の調整方法について述べます。
●音声ファイルの平均音量を知るには・・・
「音量」メニューから「オートマキスマイズ」を選択します。
「オートマキシマイズ」画面の「情報」欄に、
そのファイルの「オートマキシマイズ平均音量」の数値が表示されます。
この数値が -20dB ~ -22dB 位のとき、
波形は画面の太線の範囲
-6dB ~ -12dB (DAISY での適正音量の目安)
におさまるようです。 (平均音量 -20.98dB)
※右例は適正範囲に収まっています。 適正音量の例
このようなときは何もする必要はありません。 -6dB
※複数のファイルの音量を揃えたいときは、
適正な音量のファイルを見つけ、
ファイルの平均音量の数値を基準にして -12dB
他のファイルを調整すると良いでしょう。
●音量を調整するには・・・
「レベル」欄に、オートマキシマイズ平均音量を設定します。
数値を手入力するか、「ライブラリー」から「-20dB(クラシック)」等を選んで適当な数値に直す。
(例では平均音量 -17dB) (例では平均音量 -25.1dB)
音量が大きい場合 音量が小さい場合
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レベルを設定 レベルを設定
(例では 21.0dB) (例では 21.0dB)
必ず「プレビュー」を押して、調整後の状態をレベルメータで確認します。
OKボタンを押すと、「処理中」になります。
処理が終わったら、調整後のデータが表示されます。
調整後のデータを忘れずに保存しましょう!
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5.調整後の保存
5.1 上書き保存
「ファイル」メニューから「上書き保存」を選びます。
元のデータは無くなり、 調整後のデータに書き換わります。
<注意!> 次のような場合は、絶対に上書き保存しないでください
サウンドエンジンで DAISY のプロジェクトフォルダ内の WAVE ファイルを直接開いたとき、
音量調整以外の補正を加えてしまった場合は、絶対に「上書き保存」をしないでください!
DAISY のデータは音声ファイルだけではありません。プロジェクトフォルダ内には、関連しあった
何種類ものデータが存在しています。もし、音声データの並び順や時間長さが違ってしまうような
処理(音声の削除や追加など)をしたデータを上書き保存すると、DAISY のデータとしての整合性
が壊れてしまいます。ご注意ください。
※行った処理が「音量調整」だけのときは、元のプロジェクトフォルダ内に「上書き保存」できます。
5.2 名前を付けて保存
「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選びます。
下の画面になります。
「保存する場所」を指定し、
「ファイル名」を入力して、「保存」ボタンを押します。
①保存する場所を指定
②ファイル名を入力 ③保存ボタンを押す
上例では、「保存する場所」に、あらかじめ作成したフォルダ「WAVE データ」を指定し、
その中に、「test02」というファイル名でデータを保存しています。
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