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  • Lord Byron (1788-1824) Aberdeenで育ち、Calvinismの影響を受ける 乳母の暴力と内反足(clubfoot)に苦しむ 1798年、男爵(Baron)の爵位を相続 熊をペットとして飼っていた 1805年、Cambridge大学Trinity Collegeに入学 1809年、貴族院(House of Lords)の議員になる 地中海諸国を放浪 1812年、Childe Harold's Pilgrimageの第一篇と第二篇を発表 社交界の寵児となる ‘I awoke one morning and found myself famous’. 1814年、異母妹Augusta LeighがByronの子であると言われている子を出産 1815年、Annabella (Anne Isabella) Milbankeと結婚 一年もたたないうちにAnnabellaはByronの元を去り離婚 1816年、イギリスを去る

  • George Gordon Byron (1788-1824)

  • スイスでPercy Bysshe Shelley、Mary Shelley、Maryの異母妹Claire Clairmontと合流 ClaireはByronの娘Allegraを産む 1817年Veniceに移り住む この時期200人の女性と関係、bisexualでもあった 1817年Manfredを発表 1818年Childe Harold Pilgrimageを完成する 1819年Don Juanの執筆を開始する 生涯にわたって書き続ける イタリアのナショナリズム運動に関心を寄せる 1822年Allegraの死とShelleyの死が重なる Genoaに移る イタリアの独立運動の失敗 ギリシャでトルコからの解放運動に関わる 1824年リウマチ熱で死去、心臓はギリシャに埋葬される 死体はイングランドに運ばれるがWestminster Abbeyへの埋葬を拒絶された結果Nottinghamshireの教会の地下納骨所に収められた

  • Lady Caroline Lamb

    Jane Elizabeth Scott

  • Augusta Leigh

    Anne Isabella Milbanke

  • Child Harold's Pilgrimage ピカレスク的な主人公が退屈ゆえに大陸を放浪する様子を描く物語詩 同時代の事件を風刺的に描く(ロマン派の詩人としては異質なスタイル) the Byronic heroという言葉を生む 社会からの追放者 ロマン主義に潜む悪魔的(=反社会的)な要素を表す Robert SoutheyはByronを ‘the Satanic school’ に属していると批判した

    Don Juan

    Don Juan伝説に依拠した物語詩 DrydenやPopeの伝統を意識した風刺性をもつ 1819年から1824年まで書き続けられた未完の作品 16篇(canto)からなる セビリア、ギリシャ、サンクト・ペテルブルク、イングランドで次々と美女の誘惑を受ける受動的な主人公の冒険

  • Percy Bysshe Shelley (1792-1822) Sussex州Field Place生まれ 父は国会議員 EtonからOxford大学のUniversity Collegeに入学 Eton時代は ‘Mad Shelley’ とか ‘Eton Atheist’ というあだ名をもらう 1810年、ゴシック小説Zastroziiを個人出版、その後も詩集やゴシック小説を出版 大学では友人とともに‘The Necessity of Atheism’というパンフレットを出版、即刻放校処分となる 1811年、16歳の少女Harriet Westbrookと駆け落ちしEdinburghで結婚 家族と断絶 1812年、アイルランドでカトリック教徒解放運動を支援 1813年、LondonでWilliam Godwinと知り合う 結婚生活の破綻

  • Percy Bysshe Shelley (1792-1822)

  • 1814年、またもや16歳の少女Mary Wollstonecraft(William GodwinとMary Wollstonecraftの娘)と大陸に駆け落ちする

    Maryの異母妹Jane ‘Claire’ Clairmontも同伴、三角関係は生涯続く

    1815年、祖父の遺産を相続、ロンドンに戻る

    1816年、ふたたび大陸に渡り、ジュネーヴ湖畔でByronと知り合う

    妻Harrietが自殺、ShelleyはMaryと正式に結婚

    1817年、John Keatsと出会う

    1818年、借金を逃れてイギリスを離れ、イタリア各地を転々とする

    1821年、Byronと合流

    1822年、地中海でヨットから転落、溺死する

    Byronらに見守られ浜辺で火葬に付される

  • Mary Shelley

    Claire Claimont

  • 主要著作

    Alastor; or the Spirit of Solitude (1816) truth、virtue、libertyを象徴するエロティックな女性の幻を追い求めて東洋を彷徨した末、失望して死ぬ詩人を描く

    自己批判であると同時に現実批判でもある詩

    ‘Ode to the West Wind' (1819) Florence近郊の森で得た着想にもとづく詩

    風は詩人の想像力を表象する

    死と再生の主題が多様なイメージによって表現されている

    風はまた現実世界を変革する力も象徴している

  • Prometheus Unbound (1820) 革命の寓喩として読める詩劇

    AeschylusのPrometheus BoundおよびMiltonのParadise Lost (特にSatanの描写)から影響を受けて書かれた

    天の火を盗み人間にあたえた罪で、Jupiterから岩につながれたままハゲワシに内蔵を食われるという罰を下されたPrometheusが、生命の力の体現者であるDemogorgonによって解放されるまでを描く

    Adonais (1821)

    Keatsの死を悼み彼の名声の不滅を讃える

    Keatsの詩を酷評した批評家をギリシャ神話に登場するAdnonisを殺したイノシシに例える

  • The Triumph of Life (1822) 執筆途中でShelleyは死亡

    triumphとはパレードのこと

    人間の希望や理想を打ち砕く生命の力を描く

    夢の中でRousseauの霊に導かれて、詩人は生命の力に屈服した人々(Plato、Alexander、Napoleonなど)を眺める

    イエス・キリストやSocratesは生命の力に抵抗した例外的な存在として描かれる

  • A Defense of Poetry (1840, 執筆1821) 工業化された社会における詩の役割を論じる

    詩は現代文明の破壊的な力に抗して愛と自由を訴える力を持つ

    想像力を絶対視する

    ‘the great instrument of moral good is the imagination’

    詩による世界変革の可能性を信じる

    詩人は ‘the unacknowledged legislators of the world’ であると断言する

    詩人の想像力は世界の隠された真実を明らかにする→詩人は未来の世界の予言者となる

  • John Keats (1795-1821) 貸し馬車屋の長男 非国教徒の学校でギリシャ神話の本に熱中する ラテン語の詩の翻訳を試みると同時に詩を書き始める 1810年、学校を終え、薬屋の徒弟になる 1816年、薬屋の免許状を取得するが薬屋を開業するつもりはなかった The Examinerの編集者Leigh Huntに才能を見いだされる Huntを通じてShelleyらと知り合いになる 1817年から1818年にかけてブリテン各地を旅行(ワイト島、オックスフォード、スコットランド、湖水地方) 友人、弟や妹などに宛てて数多くの手紙を書く 詩、愛、文学についての省察に富んでいる

  • John Keats (1795-1821)

  • 1818年、Endymionを刊行、保守的な雑誌で酷評を受ける 弟の一人がアメリカに渡り、別の弟が結核で死去、みずからにも結核の症状が出る Fanny Brawneへの報われない愛に苦しむ 1818年から1819年にかけて多くの傑作を書く Hyperion (いったん執筆を放棄し、のちにThe Fall of Hyperionとして改作) The Eve of St Agnes ‘Ode on a Grecian Urn’ ‘Ode to Psyche’ ‘Ode to a Nightingale’ ‘Ode on Melancholy’ ‘Ode to Autumn’ 1820年、詩集Lamia, Isabella, The Eve of St Agnes, and other Poemsが出版される 病状の悪化、イタリアへ移住 1821年、結核のためローマで死去 Shelleyは死を悼みAdonaisを執筆

  • Keats’s Grave in Rome

  • 主要著作 Endymion: A Poetic Romance (1818) 月の女神に恋をした羊飼いEndymionの遍歴を描く 理想的な美と現実的な美との相克

    Hyperion (1820) The Fall of Hyperion (1856)

    MiltonのParadise Lostに匹敵する叙事詩として構想された どちらも途中で執筆が中止された オリュンポス神族に征服された巨人族の運命を描く Hyperionに巨人族の復活の希望が託される

    Lamia, Isabella, The Eve of St Agnes, and other Poems (1820)


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