医学部4年生を対象としたBSL前研修における、態度・接遇研修としての患者体験の実施と成果報告
自治医科大学淺田義和, 天谷恵美子, 鈴木義彦
なぜ「患者体験」に?
• 各師長より、「医学生に何を学んでもらいたいか」の予備調査→ 患者対応・接遇やマナー が多数※ 日本医療マネジメント学会で発表
目的• 医学部4年生に対する
BSL前研修において、患者体験を通じて病棟で必要となる接遇・マナー等を習得させる
• アンケートによる検証(主に満足度)
• 次年度へ向けた改善プラン作り
内容(1コマ目)• ベッド臥床体験• 電動ベッド体験、ベッド周りの機器説明
• ストレッチャー移動体験
• 病院地下の研修室から6Fまで
• 車いす移動体験
• ベッド → 車いす
内容(2コマ目)• 輸液ポンプ・シリンジポンプ
• コミュニケーショントラブルのDVD
• 師長のアンケートを参考に、ミニ講義
• 振り返り・アンケートの実施
アンケート(自由記述)
• ベッド昇降
• 移乗・移送
• 患者対応(接遇・マナー)
• 看護師(師長)の評価を下げないために
ベッド昇降
• 患者の不快感
• 立ち位置による感覚の違い
• 安全面
• 床ずれの感覚
移乗・移送
• 声かけの重要性
• 周囲の器具との兼ね合い
• 立ち位置による感覚の違い
• 移動する(させられる)事の怖さ
患者対応・マナー• 目線合わせ
• 言葉遣い
• 声かけ・説明
• 不安を軽減する
• 傾聴する
• あいさつ
• 身だしなみ
• 患者視点からの思考
• 「学ばせてもらう」という立場の理解
看護師長からの評価
• 身だしなみ
• あいさつ
• 遅刻をしない
• 師長の名前を覚える
• 指導後の返事と意識の改善
• コミュニケーション
• 「学ばせてもらう」という立場の理解
担当看護師より• 服装の統一規定が無く、指導しづらい※大まかな基準はあるが、ネクタイ着用の有無など、診療科ごとの基準が複雑。
• 体力的・内容的に厳しい(3時間x8回)
• 5分前行動・挨拶励行を伝え、2日目からの実施状況を確認
考察・今後の課題• 直後のアンケートからは、学習項目の理解が見て取れる
• 師長からのフィードバックとして、「最初の挨拶はできている」との事→ 研修直後は効果あり
考察・今後の課題
• 学習内容が身についたか否か、確認するためのチェックリスト作成
• 1年間を経て、師長に再度アンケート
• 今回の学生の動向
• 今回の結果を踏まえ、次年度の希望
作成中のCheck List• 知識(抜粋)• ベッド周りにある器具の名称を口頭で答えられる• 車いすでの移動に際し、注意すべき点を答えられる
• スキル(抜粋)
• ストレッチャーへの移乗が正しく実施できる• シリンジポンプを正しく動作させる事ができる