遺伝子組換え (GM) 農産物の行方と選択 ( 仮題 )
科目等履修生
学籍番号 2311803 木村征子
1
身の回りには遺伝子組換え食品は沢山ある?
2
世界の遺伝子組み換え農産物の栽培面積
3
4
5
6
7
2014/ 7/ 7バイテク情報普及会:調査結果・資料集・デター集 アクセスhttps:/ / www.cbijapan.com/wldgenetic/ cultivation
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
9,000
10,000
96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13
単位:万ha
先進国・途上国別遺伝子組み換え作物栽培面積
先進工業国 発展途上国
遺伝子組換えとは
8
http://www.s.affrc.go.jp/docs/anzenka/information/gizyutu.htm農林水産省技術会議 /遺伝子組換え技術の情報サイ トアクセス 2014/5/11
遺伝子組み換え技術とは
9
農林水産省 遺伝子組み換え作物の現状について アクセス2014/6/27 http://www.maff.go.jp/kanto/syo_an/seikatsu/iken/pdf/h250805siryou.pdf
遺伝子組換え農作物の例:除草剤耐性ダイズ
10
遺伝子組み換えによるサントリーの 青いバラとカーネーション
11
ブルーローズアプローズ://www.suntory.co.jp/sic/research/s_bluerose アクセス2014/6/11
ランドアップレディー ROUNDUP READY
*ランドアップは米国モンサント社が 1970年に開発した除草剤。*有効成分名はグリホサート。*遺伝子操作によってランドアップに耐性をもつ作物はランドアップレディー と総称される。日本ではダイズ・トウモロコシ・ナタネ・ワタ・てん菜・ アルファルファア・ジャガイモの使用が許可されている。*アグロバクテリウム土壌細菌はグリホサートに阻害されないため、 このバクテリアを利用し、トウモロコシ等の生物の細胞に導入する。*ランドアップ耐性雑草の世界的問題が発生し、耐性防除が難しくコストが かかるために通常の種子の需要が増えている。
12
日本の許可状況
13
カルタヘナ法に基ずき第一種使用規定を承認した遺伝子組み換え農産物2014 5 29年 月 日現在
種類数 隔離圃場での試験等 栽培 食用 飼料用 鑑賞用アルファルファ 3種 ○ ○ ○
1種 ○イネ 23種 ○カーネーション 12種 ○ ○セイヨーナタネ 12種 ○ ○ ○
3種 ○ダイズ 10種 ○ ○ ○
5種 ○ ○23種 ○
てん菜 1種 ○ ○ ○1種 ○
トウモロコシ 66種 ○ ○ ○2種 ○ ○23種 ○
バラ 2種 ○ ○2種 ○
パパイヤ 1種 ○ ○グリーピングペントグラス 1種 ○ワタ 23種 ○ ○
8種 ○合計 222種 87 100 122 121 10
カルタヘナ法に基づき承認・確認した遺伝子組換え生物のリスト(農林水産省関係)http:/ / www.maff.go.jp/ j/ syouan/ nouan/ carta/ c_list/ pdf/ list02_20140529.pdf 2014/6/ 16アクセス
14
カルタヘナ法に基づき承認・確認した遺伝子組換え生物のリスト(農林水産省関係)http:/ / www.maff.go.jp/ j/ syouan/ nouan/ carta/ c_list/ pdf/ list02_20140529.pdf 2014/ 7/ 12
0
5
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15
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25
30
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
承認された遺伝子組み換え農産物の年次推移(2014/5/29)
トーモロコシ ダイズ セヨーナタネ
ワタ イネ アルファルファ
てんさい パパイヤ カーネーション
バラ グリーピングペントグラス
15
遺伝子組換え承認済み「とうもろこし」の機能内訳
チョウ目 コウチュウ グリホ グリホ アリルオキシアル グリホサート誘 乾燥耐性 α -耐熱性 高リシン アセト乳酸 合計数 目 サート シネート カノエート系 発性雄性不稔 アミラーゼ 合成酵素阻害
● 6● 4
● ● 1● 4
● 3● 3
● ● 1● ● 3
● ● 15● ● ● 4● ● ● 7● ● 4
● ● 1● ● ● 6● ● ● ● 11
● ● 1● ● ● ● 1● ● ● ● ● 1● ● ● ● 1● ● ● ● 1● ● ● ● ● 1
● 2● 1
● ● 1● 2
● ● ● ● ● 1● ● 1
● ● ● 1農林水産省カルタヘナ法に基づき承認・確認した遺伝子組換え生物のリストより作成 0http:/ / www.maff.go.jp/ j/ syouan/ nouan/ carta/ c_list/ pdf/ list02_20140529.pdf2014/7/16アクセス
害虫抵抗性 除草剤耐性 機能性
16
遺伝子組換え承認済み「だいず」の機能内訳
害虫駆除グリホサート グリシネート アセト乳酸合成 イミダゾリン アリルオキシ ジカンバ イソキサ メソトリオン チョウ目 高オレイン酸 ステアリン酸 低飽和
酵素阻害剤 系 アルカノエート フルトール 産生 脂肪酸 合計● 3● ● 2
● 4● ● 2
● 2● ● 3
● 2● ● 2
● 1● 1
● ● ● 1● ● ● 1
● ● 1● ● 1
● 2● ● 1
● 3● ● 1● ● ● 3
● 1農林水産省カルタヘナ法に基づき承認・確認した遺伝子組換え生物のリストより作成http:/ / www.maff.go.jp/ j/ syouan/ nouan/ carta/ c_list/ pdf/ list02_20140529.pdf2014/7/16アクセス
除草剤 機能
遺伝子組み換え添加物一覧
17
2014/ 4/ 10安全性審査手続きを経た遺伝子組換え添加物一覧( )
17添加物( 品目)対象品目 性質 開発者 用途
α -アミラーゼ 生産性向上 ( )ノボザイムズジャパン株 でんぷんを糖に分解する酵素。コーンスターチ
6品 他 からコーンシロップ。パンの製造、液糖の製造
キモシン 生産性向上 ( )株ロビン レンネットと呼ばれる蛋白分解酵素
2品 他 チーズの製造
プルナーゼ 生産性向上 ( )ジェネンコア・インターナショナル株 でんぷんを糖化する酵素。 2品 清酒などのアルコール製造。リパーザ 生産性向上 ( )ノボザイムズジャパン株 脂質の加水分解酵素、 2品 製パン、卵黄・卵白の加工リボフラビン 生産性向上 ロッシュ・ビタミン・ジャパン 黄色系着色剤、栄養強化、清涼飲料グルコアミラーゼ 生産性向上 ( )ノボザイムズジャパン株 でんぷんの糖化。アルコール製造α -グルコシルトランスフェラーゼ 生産性向上・性質改変 ( )江崎グリコ株 デキストリン等の高分子糖質の製造
2品シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ 生産性向上・性質改変 ( )日本食品化工株 シクロデキストリン産生酵素
http:/ / www.mhlw.go.jp/ topics/ idenshi/ dl/ list.pdf 2014/ 7/ 7アクセス厚生労働省安全審査の手続きを経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品及び添加物一覧
全国各地で試験栽培されているGM作物
*日本モンサント・・・茨城県河内町(ダイズ・ワタ・ナタネ・トウモロコシ) 栃木県那須塩原市(低リグニンアルファルファ)*デュポン・・・・・・・・宇都宮市(トウモロコシ・ナタネ)*シンジェンタジャパン・・・静岡県島田市 (ダイズ )
*ダウ・ケミカル・・・・福岡県小郡市(ダイズ・ワタ)*バイエルクロップサイエンス・・・宮崎大学(ワタ)*農業資源研究所・・・つくば市(イネ・カイコ・たばこ)*筑波大学・・・つくば市(ユーカリ)*東北大学・・・宮城県大崎市(イネ)
有機農業ニュースクリップ2012 /8月の農と食 http://organic-newsclip.info/log/2012/12080539-1.html アクセス 2014/6/15
18
遺伝子組換え食品の表示 ①
19
8 2011 8義務表示の対象となる食品(作物) 年 月現在3[原料の重量に占める割合の高い原材料の上位 位までのもので、かつ原材料に占める割合が
5%以上のもの。]加工食品 原料となる農産物 加工食品 原料となる農産物
1.豆腐・油揚げ類 大豆 18.ポップコーン とうもろこし2.凍豆腐、おから及びゆば 大豆 19.冷凍とうもろこし とうもろこし3.納豆 大豆 20.とうもろこし缶詰および瓶詰 とうもろこし4.豆乳類 大豆 21.コーンフラワーを主な原料とするもの とうもろこし5.みそ 大豆 22.コーングリッツを主な原料とするもの とうもろこし6.大豆煮豆 大豆 23.とうもろこし(調理用)を主な原料とするもの とうもろこし7.大豆缶詰及び瓶詰 大豆 24.16 20~ )までに揚げるものを主な原料とするもの とうもろこし8.きな粉 大豆 25ポテトスナック菓子 ばれいしょ9.大豆いり豆 大豆 26.冷凍ばれいしょ ばれいしょ10.1 9~ までに揚げるものを原料とするもの 大豆 27乾燥ばれいしょ ばれいしょ11.大豆(調理用)を主な原料とするもの 大豆 28.ばれいしょでん粉 ばれいしょ12.大豆粉を主な原料とするもの 大豆 29.25 28~ までに揚げるものを主な原料とするもの ばれいしょ13.大豆たんぱくを主な原料とするもの 大豆 30ばれいしょ(調理用)を主な原料とするもの ばれいしょ14.枝豆を主な原料とするもの 枝豆 31.アルファルファを主な材料とするもの アルファルファ15.大豆モヤシを主な原料とするもの 大豆もやし 32.てん菜(調理用)を主な原材料とするもの てん菜16.コーンスナック菓子 とうもろこし 33.パパイヤを主な原料とするもの パパイヤ17.コーンスターチ とうもろこし
消費者庁 食品表示関係府省共通Q&Ahttp:/ / www.caa.go.jp/ foods/ qa/ kyoutsuu03_qa.html 2014/ 6/ 18アクセス
遺伝子組換え加工食品の表示 ②
20
表示が不要な加工品[遺伝子組み換え農作物を原料としているものであって、加工工程後も組み替えられたDNAまたは新たに生じたタンパク質が分解または検出不可能な食品]表示が不要な加工食品(例) (参考)対象農産物
しょうゆ 大豆大豆油コーンフレーク とうもろこし水あめ 水あめ使用食品(ジャム類等)液糖 液糖使用食品(シロップ等)デキストリン デキストリン使用食品(スープ類等)コーン油菜種油 菜種綿実油 綿実砂糖(てん菜を主な原料とするもの) てん菜
消費者庁 食品表示関係府省共通Q&Ahttp:/ / www.caa.go.jp/ foods/ qa/ kyoutsuu03_qa.html 2014/ 6/ 18アクセス
21
2008 .2013年~ 年東京都、スーパー・デパート等立ち入り調査結果[ ]安全性審査済みの遺伝子組み換え食品の含有量検査[ ]安全性未審査の遺伝子組み換え食品の混入の有無の確認検査
①[ ]安全性審査済みの遺伝子組み換え食品の含有量検査6年間合計 5%以下の 5%を超 検査
対象品目 検体数 検出せず の検出 える検出 不能農産物 大豆 280 266 14
とうもろこし 65 62 3農産物合計 345 328 17 0 0
加工品 きな粉 32 30 2大豆水煮 19 19豆腐 60 40 20凍り豆腐 17 2 15ゆば 7 7豆乳類 19 14 5煮豆 4 3 1おから 5 4 1その他の大豆加工品 56 38 17 1コーンフラワー 33 5 21 7コーンミール 1 1コーングリッツ 28 8 15 5スイートコーン 93 93コーンスープ 33 30 3ヤングコーン 5 5とうもろこし加工品菓子 66 52 12 2シリアル加工品 2 2冷凍コーン 6 6ポップコーン 11 10 1コーンスターチ 4 4その他のとーもろこし加工品 34 19 12 4加工品合計 535 391 125 0 20
総計 880 719 142 0 20
②安全性未審査の遺伝子組み換え食品の有無確認検査(各年とも米加工品 ビーフン・米粉等)、とうもろこしおよび加工品
(コーンフラワー、コーングリッツ等)、パパイヤの検体からは安全性未審査の遺伝子組換え食品は検出しなかった。
東京都福祉保健局「食品衛生の窓」遺伝子組み換え食品検査結果各年より作成http:/ /www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/ shokuhin/ idensi/ torikumi.html 2014/6/ 9アクセス
とうもろこし・大豆の需給表
22
[ ](2012 10 1食糧需給表 とうもろこし 年 月 日発表)1000t
年 国内生産量 輸入量 在庫量 国内仕向け量
飼料 種子 加工用 減耗量2003 0 17,012 +417 16,595 12,997 3 3,783 32005 0 16,694 +434 16,260 12,343 0 3,866 32007 0 16,716 +352 16,364 12,570 0 3,686 32009 0 16,207 +222 15,985 12,525 0 3,357 32011 0 15,314 +71 15,243 11,510 2 3,621 32012 0 14,734 +309 14,425 10,857 2 3,453 3
[ ](2012 10 1食糧需給表 大豆 年 月 日発表)1000t
年 国内生産量 輸入量 在庫量 国内仕向け量
飼料 種子 加工用 減耗量2003 232 5,173 +94 5,311 124 8 4187 1342005 229 4,042 +52 4,354 125 5 3158 812007 227 4,161 +72 4,307 125 7 3223 832009 230 3,390 - 48 3,668 115 7 2655 682011 219 2,831 - 137 3,189 106 7 2228 572012 236 2,727 - 74 3,073 108 7 2,092 55
2014/ 6/ 29農林水産省食料需給表各年より作成 アクセスhttp:/ / www.maff.go.jp/ j/ tokei/ kouhyou/ zyukyu/
内 訳
内 訳
我が国への作物別主要輸出国と
最大輸出国における栽培状況の推移
23
我が国への作物主要輸出国と
最大輸出国における栽培状況の推移
24
食品安全モニターによる食品の安全性に関する意識調査
25
26
2012 2014/ 7/ 7食品安全ミニター課題報告「食品安全性に関する意識等について 年7月実施」 アクセスhttps:/ / www.fsc.go.jp/monitor/ 2407moni- kadai- kekka.pdf
2004(n=341)
2005(n=361)
2006(n=321)
2007(n=269)
2008(n=237)
2009(n=262)
2010(n=189)
2011(n=181)
2012(n=170)
1 47.2
44.0
40.5
46.5
45.6
49.2
48.7
55.2
49.4
12.3
11.6
14.0
10.8
12.2
12.2
5.3
3.9
12.4
4.1
8.9
5.3
3.7
3.4
4.2
4.2
3.3
8.2
2.3
1.4
2.2
1.9
1.3
1.1
12.7
8.3
8.8
10.9
8.0
8.1
8.9
6.3
9.2
5.3
6.6
2.4
7.9
7.5
8.1
8.9
6.3
5.0
2.1
3.3
2.4
14.4
17.5
18.1
17.1
23.2
19.1
13.8
13.3
11.8
0.9
1.1
3.7
2.2
1.7
0.0
5.3
5.0
2.4
2.6
1.1
2.4
「非常に不安」「ある程度不安」を選んだ人の不安理由① 安全性についての科学的根拠に疑問 ② 行政による規制が不十分
③事業者の法令違反や衛生管理がfy充分 ④ 行政からの食品の安全性に関する情報提供が不十分
⑤事業者からの食品安全性に関する情報提供が不十分 ⑥過去に問題になった事例があるために不安
⑦漠然とした不安 ⑧その他(具体的に記入)
⑨無回答・無効回答
27
2012 2014/ 7/ 7食品安全ミニター課題報告「食品安全性に関する意識等について 年7月実施」 アクセスhttps:/ / www.fsc.go.jp/monitor/ 2407moni- kadai- kekka.pdf
2009(n=139)
2010(n=203)
2011(n=202)
2012(n=170)
48.2
39.9
37.1
37.6
11.5
12.8
14.4
18.2
1.4
2.5
2.5
3.5
15.8
8.4
5.9
4.7
12.2
2.5
2.0
1.8
4.3
17.2
10.9
12.9
2.9
10.3
16.3
11.8
3.6
1.5
4.0
2.9
4.9
6.9
6.5
「あまり不安を感じない」「全く不安を感じない」を選んだ人の理由
① 安全性についての科学的根拠に納得 ② 行政による規制が充分
③事業者の法令順守や衛生管理が十分 ④ 行政からのよく品安全に関する情報提供が十分
⑤事業者からの食品安全性に関する情報が十分 ⑥過去に問題になった事例がないので安心
⑦漠然とした安心感 ⑧その他
⑨無回答
1. 総務省の人口推計によると、 2050 年の世界人口は95億5千100万人、 現在でも10億人以上が栄養不足、飢餓状態。今後深刻化する。 2. 食料不足に向けて、乾燥・塩害等の不良環境でも栽培可能な作物の 開発。3. 害虫に対する抵抗性を持った作物により、農薬使用の減少。
4. 除草剤に抵抗性を持った作物により、除草作業の効率化。
5. 汚染物質を吸収する植物の開発により、環境保全や修復に役立つ。
6 . 遺伝子組み換え技術は医療・工業など様々な分野での利用が期待。
(農林水産技術会議:遺伝子組み換え技術の情報サイト)
遺伝子組換え作物(GM)は 21 世紀の救世主
(推進派の主張 ①)
28
遺伝子組み換え農作物に対する懸念 ①
1 .生物多様性への影響 *遺伝子組み換え農産物が有害物質を産生し、他の生物に 影響を与えることはないか。 *遺伝子組み換えにより、元の農産物より繁殖力が強まったり 雑草化がしやすくならないか。 *遺伝子組み換え作物が自生し、同種の植物と交雑し、 植物多様性に影響する。 *害虫抵抗性の遺伝子組み換え作物を使い続けると、 抵抗性の強い害虫が発生しないか。
(農林水産技術会議:遺伝子組み換え技術の情報サイト)
29
2.食品として摂取した場合の人体への影響 *遺伝子組換え食品がアレルギーを引き起こさないか。 *遺伝子組換え食品を食べ続けても大丈夫か、子や孫の代で 影響はないのか。 *害虫が死んでしまうような遺伝子組み換え作物はヒトに対して 影響はないのか? *遺伝子組換え農作物を含んだ飼料を与えられた動物の 肉・乳・卵を食べても健康に影響はないのか。
(農林水産技術会議:遺伝子組み換え技術の情報サイト) http://www.s.affrc.go.jp/docs/anzenka/ アクセス 2014/5/11
遺伝子組換え農作物に対する懸念 ②
30
日本学術会議の主張 ①
1 .遺伝子組換え(GM, Genetically Modified)技術は、自然界に 既に存在する生物現象を、人類が一部加工してより効率を上げる もので、今では世界的標準技術となっている。
2 .遺伝子組換え植物の実用化は世界規模で進行し、今後、地球規模 の食糧・環境・エネルギーに関する諸問題解決の突破口となる。
3.遺伝子組み換え作物の研究と開発を促進し、農業生産を向上させる 新技術を取り入れ、新品種の良否を科学的に評価する。
31
日本学術会議の主張 ②
4 .資源に乏しい日本は、科学技術立国を目指し、基礎研究は世界を先導 する実績が植物科学においても蓄積されている。5.世界では 25カ国で遺伝子組換え作物は栽培されているが、花卉を除き、 自国で実用化・栽培・収穫されていない。6.日本では諸外国から大量に輸入し利用されている。 日本の高度な基礎 研究の成果を社会に還元し、今後深刻となる環境問題・食料問題等の 地球規模の問題解決に活用したい。7.遺伝子組換え植物に対する不安は根強い、これまでの科学的調査を 社会の構成員に研究成果を平等にアクセスできるようにし、利用に対して 合意形成の体制に整える。(日本学術会議基礎生物学委員会・総合生物学委員会・農学委員会合同植物科学委員会) http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-t99-2.pdf アクセス 2014/5/11 32
FAO(世界農業機関)のGMOに対する発言 ①
1.遺伝子組換え作物の開発は、未来人口の増加に対応するために推奨され ている。FAOでは2030年(人口80億超)までの増加人口は、在来の農業手 法によって養える。
2.食料不足の主たる原因は、農業生産力の不足ではなく、経済の不均衡 発展による貧困にある。
3.飢餓問題は大半は食料生産よりも貧困によるものである。
4.FAOの食糧増加の量的な予測は遺伝子組換え技術を全く考慮していない、 遺伝子組換え作物が、在来作物よりも農民の状況を悪化させていることに 注意しなければならない。
33
1.遺伝子組換え作物による環境資源影響評価に関するガイドラインが必要 野外栽培後のモニタリング(土・水・生物多様性)を行い、組み換え作物 導入の全過程が信頼できるものである必要がある。( 2005)2.遺伝子組換えは本質的に良いか悪いかとか言えるものではない(樹木) ケース・・バイケースで研究や実用化を規制する必要がある。( 2005)3.GM作物の普及が、輸入される食料・飼料に低レベルの遺伝子組み換え 体(GMO)が発見される事例が増加。 2002年~ 2012年で 198件発生、 近年に急増。輸出国が販売許可されていても、輸入国が未許可の場合 は廃棄するか、輸出国に返送。 26か国が輸入を止めた。貿易量は僅か であるが、コストは大きく、問題である。貿易問題を議論しGM作物につい ては議論しない( 2014) http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/gmo/news/14031501.htmアクセス2014/5/24
34
FAO(世界農業機関)のGMOに対する発言 ②
遺伝子組換え食品いらない!キャンペーン (市民運動)
キャンペーンが目指すもの 1 .遺伝子組み換え食品を買わない。食べない。売らせない。 作らせない。 2.遺伝子組み換え食品の表示の義務づけ。 3.食料の自給、農業の再生。 4.種子の保存。GMOフリーゾーン(遺伝子組み換え作物拒否地域)運動のすすめ 欧州ではMGOフリーゾーンが拡大、大豆畑トラスト運動 市民が大豆畑の一定区画にお金を出し、生産者と共に大豆を作り、 出来た大豆を食べる。全国 54か所に生産地が拡大している。 http://gmo-iranai.lolipop.jp/ アクセス20145/30
35
生活クラブ連合会の安全性の問題などからGM食品を扱わないという姿勢を堅持
1.GM由来原料を一貫して排除 GM作物・食品は取り扱わない。
取り扱わざるを得ない時は、組合員に情報を公開する。
2. 「GM食品いらない」運動で商業栽培を阻止 安全性の問題、環境汚染の問題、種子の独占的支配の問題。
3.予防原則に基づいた長期臨床試験などの対応を 開発業者の申請時に、長期間の動物実験が行われていない。
4. 安全・安心は市民自らが確保する
5. 国内で自生するGMなたね 油脂原料・飼料としてGM栽培国のカナダ・オーストラリアから輸入、輸入
港から陸揚げされたなたねが工場までの間にこぼれて発芽し、雑草化する。
HTTP://WWW.JACOM.OR.JP/SERIES/GMO/2012/GMO120607-17081.PHP
アクセス 2014/5/24
36
イオントップバリュウ GM食品の情報表示
1.法律制定以前の2000年 9月よりGM食品情報を表示している。
2.表示基準は表示範囲を拡大して、任意表示にも表示している。
3.対象商品 (分別品 )は内容確認のため、毎年DNAの検査を実施。
*遺伝子組換え物を使用している「大豆:遺伝子組み換え大豆を使用」 *遺伝子組み換え物が含まれている可能性がある場合「大豆:不分別大豆」 *遺伝子組み換え物を使用していない「大豆:遺伝子組換えではありません」
http://www.topvalu.net/brand/safety/display/gene.html アクセス 2014/6/1
37
フランスGMトウモロコシ長期毒性試験の衝撃
http://www.afpbb.com/articles/-/2902178?pid=9546114 アクセス 2014/5/21
セラニーニ「組み換えトウモロコシでラットに 発がん性」論文
*フランス・カーン大学セラニーニ博士らによる2年間ラットの給餌試験論文 2012年9月にFood and Chemical Toxicologyに発表。
*モンサントの除草剤ランドアップ耐性遺伝子組み換えコーン(NK603)を 長期にわたって与えられたラットが、早い時期に死亡したり腫瘍が多発し、 外から見てもわかるような大きさで、初の長期給餌試験であった。
*論文発表後、GM企業、EUを含む各国の規制機関が研究結果を否定す る見解を公表した。2013年11月に論文は取り消し処分にした。
*2014年6月にEnviromental Sciences Europeに再掲載された。
39
セラニーニ論文に対する日本の食品安全委員会の見解 2012 年 11 月 12日
*本論文について、食品安全委員会遺伝子組換え食品等専門調査会で 審議が行われ見解が報告された。
*発がん性があると判断するためには、1郡 50匹で試験を行うことが国際 機関で定められているが、この実験は各郡ラットの数が 10匹であること。
*遺伝子組換えトウモロコシでない餌を与えたラットが 1郡しか用意されて いないため、群間での比較ができないこと。
*トウモロコシNK 603の安全性を再評価する必要性を示唆する知見とは なりえないと考えています。 除草剤グリホサート耐性トウモロコシNK 603系統の毒性発現に関する論文に対する見解 食品安全委員会
アクセス 2014/7/9
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