36
Ver.1.2

Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

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Page 1: Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

B1T100621T T-842-2 002688

Ver.1.2

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1 2

CONTENTSSC Hip System手術手技書発刊にあたり

関西医科大学 整形外科

教 授

SC Hip Systemの概要I1. ステム・デザイン2. 製品紹介3. 専用器具

……………………3~4……………………………5~8…………………………9~12

手術手技IV症例紹介III

1. 皮 切2. 大転子の前方骨切り3. 頸部前面の剥離4. 骨頭の摘出5. ピンレトラクターの設置6. 水平開創鉤の設置7. 臼蓋の展開8. 臼蓋のリーミング9. カップ・サイズの確認10. カップの設置11. 大腿骨髄腔のリーミング12. 大腿骨髄腔のラスピング13. ステムトライアルの挿入14. 髄外ガイドの準備15. 骨栓の作製16. セメント注入及び圧迫17. 大腿骨ステムの挿入18. 骨頭ボールの嵌合19. 大転子の整復固定20. 閉 創

…………………………………15…………………16

………………………17……………………………17

………………18……………………18

……………………………19……………………20…………………20

……………………21~22………………23………………23……………24

………………25~26……………………………27

…………………28……………………29……………………30……………………31

…………………………………32

術前計画II …………………………………13

…………………………………14

後 療 法V …………………………………33

 先人の多くの努力と研究、経験の蓄積により、人工股関節の

長期耐用性が向上してきました。これからの人工股関節には、

単に長期固定性の確保のみでなく、周囲骨量の維持や、将来

の再置換の容易さなどに加え安定した設置が行えるなどシステム

としての完成度が要求されています。

今回開発されたSC stem には、セメント固定人工股関節の長期

の経験から生まれた多くのノウハウに基づくコンセプトを盛りこん

で頂きました。また、ステムの正確な設置を確保するためのガイド

システムも開発しました。これにより手術手技が当初やや煩雑に

なると感じられますが、手技に熟達すれば、はるかに精密で安

定した手術が行えることが理解されると確信しています。

 「着眼大極、着手小局」(碁における広い視野と細心の注意)

という言葉があります。人工股関節においても、単に機種の選択

だけでなく注意深く正確な手術手技が成績向上に不可欠です。

この手術手技書には、私の今までの経験から最良と考えて行っ

ている手術の実際を紹介させて頂きました。この冊子が参考と

なり人工股関節の成績向上に役立てて頂ければ幸いです。

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1 2

CONTENTSSC Hip System手術手技書発刊にあたり

関西医科大学 整形外科

教 授

SC Hip Systemの概要I1. ステム・デザイン2. 製品紹介3. 専用器具

……………………3~4……………………………5~8…………………………9~12

手術手技IV症例紹介III

1. 皮 切2. 大転子の前方骨切り3. 頸部前面の剥離4. 骨頭の摘出5. ピンレトラクターの設置6. 水平開創鉤の設置7. 臼蓋の展開8. 臼蓋のリーミング9. カップ・サイズの確認10. カップの設置11. 大腿骨髄腔のリーミング12. 大腿骨髄腔のラスピング13. ステムトライアルの挿入14. 髄外ガイドの準備15. 骨栓の作製16. セメント注入及び圧迫17. 大腿骨ステムの挿入18. 骨頭ボールの嵌合19. 大転子の整復固定20. 閉 創

…………………………………15…………………16

………………………17……………………………17

………………18……………………18

……………………………19……………………20…………………20

……………………21~22………………23………………23……………24

………………25~26……………………………27

…………………28……………………29……………………30……………………31

…………………………………32

術前計画II …………………………………13

…………………………………14

後 療 法V …………………………………33

 先人の多くの努力と研究、経験の蓄積により、人工股関節の

長期耐用性が向上してきました。これからの人工股関節には、

単に長期固定性の確保のみでなく、周囲骨量の維持や、将来

の再置換の容易さなどに加え安定した設置が行えるなどシステム

としての完成度が要求されています。

今回開発されたSC stem には、セメント固定人工股関節の長期

の経験から生まれた多くのノウハウに基づくコンセプトを盛りこん

で頂きました。また、ステムの正確な設置を確保するためのガイド

システムも開発しました。これにより手術手技が当初やや煩雑に

なると感じられますが、手技に熟達すれば、はるかに精密で安

定した手術が行えることが理解されると確信しています。

 「着眼大極、着手小局」(碁における広い視野と細心の注意)

という言葉があります。人工股関節においても、単に機種の選択

だけでなく注意深く正確な手術手技が成績向上に不可欠です。

この手術手技書には、私の今までの経験から最良と考えて行っ

ている手術の実際を紹介させて頂きました。この冊子が参考と

なり人工股関節の成績向上に役立てて頂ければ幸いです。

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SC Hip Systemの概要1.ステム・デザイン

All Polished DesignSC Hip Systemは、JMMが有する金属の材料技術及び加工技術により生まれた、全く新しいコンセプトを有する人工股関節です。 JMMは、SC Hip Systemによりセメンテッド・ステムの更なる臨床成績の向上を目指しています。

Reduction of Stress Shielding 近位からの荷重伝達とセメント内応力不均一の低減を目的としたCurved Triple Taperデザインの採用により、Stress Shieldingの低減が期待できます。

Averaging of Hoop Stress Curved Triple Taperデザインの採用により、Straight Taperデザインと比較して、Hoop Stressの一様化が期待できます。

Physiologic Load Transfer Curved Triple Taperデザインの採用により、近位内側部から生理的な荷重伝達を図ることができます。

0

2

4

6

8

10

12

Curved Taper Straight Taper

スリップした場合にセメント内に発生するフープストレスのイメージ

STDタイプ (標準的な髄腔形態)

CDHタイプ (内側が急峻な髄腔形態)

3 4

1st Taper

3rd Taper

2nd Taper

(社内データ)

2種類の内側カーブを有する ステム・デザイン

The Shape of Internal Curve

● ラウンド・エッジを採用した断面デザインは、  回旋安定性に優れています。

The Shape of Transverse Plane回旋安定性を高めた断面デザイン

回旋安定性におけるステム断面形状の影響を検討する目的で回旋安定性試験を実施しました。 その結果、対象製品と比較して、SCステムでは高い荷重までセメントクラックが発生していないことから、高い回旋安定性を有していることが確認されました。

0

2

4

6

8

10

12

0 2 4 6 8 10

(社内データ)

クロスヘッド変位

対象製品

SCステム

(kN)

(mm)

回旋安定性試験結果

骨頭への荷重

セメントクラック発生

セメントクラック発生

● 2種類の内側カーブ・デザインにより、標準的な髄腔形態に加えて、近位内側が急峻な髄腔形態への適合性向上を図ることができます。

● プロポーショナルなサイズ・バリエーションを有しています。

I

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SC Hip Systemの概要1.ステム・デザイン

All Polished DesignSC Hip Systemは、JMMが有する金属の材料技術及び加工技術により生まれた、全く新しいコンセプトを有する人工股関節です。 JMMは、SC Hip Systemによりセメンテッド・ステムの更なる臨床成績の向上を目指しています。

Reduction of Stress Shielding 近位からの荷重伝達とセメント内応力不均一の低減を目的としたCurved Triple Taperデザインの採用により、Stress Shieldingの低減が期待できます。

Averaging of Hoop Stress Curved Triple Taperデザインの採用により、Straight Taperデザインと比較して、Hoop Stressの一様化が期待できます。

Physiologic Load Transfer Curved Triple Taperデザインの採用により、近位内側部から生理的な荷重伝達を図ることができます。

0

2

4

6

8

10

12

Curved Taper Straight Taper

スリップした場合にセメント内に発生するフープストレスのイメージ

STDタイプ (標準的な髄腔形態)

CDHタイプ (内側が急峻な髄腔形態)

3 4

1st Taper

3rd Taper

2nd Taper

(社内データ)

2種類の内側カーブを有する ステム・デザイン

The Shape of Internal Curve

● ラウンド・エッジを採用した断面デザインは、  回旋安定性に優れています。

The Shape of Transverse Plane回旋安定性を高めた断面デザイン

回旋安定性におけるステム断面形状の影響を検討する目的で回旋安定性試験を実施しました。 その結果、対象製品と比較して、SCステムでは高い荷重までセメントクラックが発生していないことから、高い回旋安定性を有していることが確認されました。

0

2

4

6

8

10

12

0 2 4 6 8 10

(社内データ)

クロスヘッド変位

対象製品

SCステム

(kN)

(mm)

回旋安定性試験結果

骨頭への荷重

セメントクラック発生

セメントクラック発生

● 2種類の内側カーブ・デザインにより、標準的な髄腔形態に加えて、近位内側が急峻な髄腔形態への適合性向上を図ることができます。

● プロポーショナルなサイズ・バリエーションを有しています。

I

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SC Hip Systemの概要2.製品紹介

5 6

I

■K-MAX SC ステム Polished STD

■K-MAX SC ステム Polished CDH

K-MAX SC HIPシステム[医療機器承認番号:21600BZZ00345000]

商品No. 品  名 C D E B A

  96

102

108

114

120

126

34

36

38

40

42

44

11

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17

15

17

19

21

23

25

123

129

135

141

147

153

32

SC ステム POLISHED STD-1

SC ステム POLISHED STD-2

SC ステム POLISHED STD-3

SC ステム POLISHED STD-4

SC ステム POLISHED STD-5

SC ステム POLISHED STD-6

F

SSCP-STD-1

SSCP-STD-2

SSCP-STD-3

SSCP-STD-4

SSCP-STD-5

SSCP-STD-6

K-MAX SC HIPシステム[医療機器承認番号:21600BZZ00345000]

商品No. 品  名 C D E B A

  96

102

108

114

120

126

31

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33

34

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15

16

17

123

129

135

141

147

153

32

SC ステム POLISHED CDH-1

SC ステム POLISHED CDH-2

SC ステム POLISHED CDH-3

SC ステム POLISHED CDH-4

SC ステム POLISHED CDH-5

SC ステム POLISHED CDH-6

F

SSCP-CDH-1

SSCP-CDH-2

SSCP-CDH-3

SSCP-CDH-4

SSCP-CDH-5

SSCP-CDH-6

(単位:㎜) 130°

50°

C

B

E

A

F

+3㎜ボール

D

(単位:㎜)

130°

50°

C

B

E

A

F

+3㎜ボール

D

材質はCo-Cr-Mo合金です。

材質はCo-Cr-Mo合金です。

■910メタルボール(22㎜/26㎜)

22 : +0㎜ボール

商品No.

22㎜ 骨頭径

ネック長

22 : +3㎜ボール 22 : +6㎜ボール

品 名910

メタルボール22 : +0

910メタルボール22 : +3

910メタルボール22 : +6

CMT90922 CMT90923 CMT90924

商品No.

26㎜骨頭径

ネック長

26 : +0㎜ボール 26 : +3㎜ボール 26 : +6㎜ボール 26 : +9㎜ボール

品 名910

メタルボール26 : +0

910メタルボール26 : +3

910メタルボール26 : +6

910メタルボール26 : +9

CMT90932  CMT90933 CMT90934 CMT90935材質はCo-Cr-Mo合金です。

PHYSIO-HIP SYSTEM ボールGA58[医療機器承認番号:16300BZZ00645000]

* K-MAX SC ステム POLISHEDはCo-Cr-Mo合金製のため、アルミナ・ボールとの組み合わせは、強度上の問題があり、使用できません。

* K-MAX SC ステム POLISHEDとジルコニア・ボールを組み合わせて使用する場合は、別途お問い合わせ下さい。

SC Stem Ball

d_sc-stem_p5-6.pdf 08.4.22 4:10:28 PM

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SC Hip Systemの概要2.製品紹介

5 6

I

■K-MAX SC ステム Polished STD

■K-MAX SC ステム Polished CDH

K-MAX SC HIPシステム[医療機器承認番号:21600BZZ00345000]

商品No. 品  名 C D E B A

  96

102

108

114

120

126

34

36

38

40

42

44

11

12

13

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17

15

17

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21

23

25

123

129

135

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153

32

SC ステム POLISHED STD-1

SC ステム POLISHED STD-2

SC ステム POLISHED STD-3

SC ステム POLISHED STD-4

SC ステム POLISHED STD-5

SC ステム POLISHED STD-6

F

SSCP-STD-1

SSCP-STD-2

SSCP-STD-3

SSCP-STD-4

SSCP-STD-5

SSCP-STD-6

K-MAX SC HIPシステム[医療機器承認番号:21600BZZ00345000]

商品No. 品  名 C D E B A

  96

102

108

114

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12

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15

16

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123

129

135

141

147

153

32

SC ステム POLISHED CDH-1

SC ステム POLISHED CDH-2

SC ステム POLISHED CDH-3

SC ステム POLISHED CDH-4

SC ステム POLISHED CDH-5

SC ステム POLISHED CDH-6

F

SSCP-CDH-1

SSCP-CDH-2

SSCP-CDH-3

SSCP-CDH-4

SSCP-CDH-5

SSCP-CDH-6

(単位:㎜)

130°

50°

C

B

E

A

F

+3㎜ボール

D

(単位:㎜)

130°

50°

C

B

E

A

F

+3㎜ボール

D

材質はCo-Cr-Mo合金です。

材質はCo-Cr-Mo合金です。

■910メタルボール(22㎜/26㎜)

22 : +0㎜ボール

商品No.

22㎜ 骨頭径

ネック長

22 : +3㎜ボール 22 : +6㎜ボール

品 名910

メタルボール22 : +0

910メタルボール22 : +3

910メタルボール22 : +6

CMT90922 CMT90923 CMT90924

商品No.

26㎜骨頭径

ネック長

26 : +0㎜ボール 26 : +3㎜ボール 26 : +6㎜ボール 26 : +9㎜ボール

品 名910

メタルボール26 : +0

910メタルボール26 : +3

910メタルボール26 : +6

910メタルボール26 : +9

CMT90932  CMT90933 CMT90934 CMT90935材質はCo-Cr-Mo合金です。

PHYSIO-HIP SYSTEM ボールGA58[医療機器承認番号:16300BZZ00645000]

* K-MAX SC ステム POLISHEDはCo-Cr-Mo合金製のため、アルミナ・ボールとの組み合わせは、強度上の問題があり、使用できません。

* K-MAX SC ステム POLISHEDとジルコニア・ボールを組み合わせて使用する場合は、別途お問い合わせ下さい。

SC Stem Ball

d_sc-stem_p5-6.pdf 08.4.22 4:10:28 PM

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材質はExcellink UHMWPEです。

SC Hip Systemの概要2.製品紹介

7 8

I

Cemented Cup Cemented Cup

材質はExcellink UHMWPEです。

■K-MAX CLHPカップ 22mm用 (セメントスペーサー付)

CLHPカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.SCLHP240SCLHP242SCLHP244SCLHP246SCLHP248SCLHP250SCLHP252SCLHP254SCLHP256SCLHP258SCLHP260

SCLHP646SCLHP648SCLHP650SCLHP652SCLHP654SCLHP656SCLHP658SCLHP660

CLHPカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。 K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

L R

材質はExcellink UHMWPEです。

SCLHO240SCLHO242SCLHO244SCLHO246SCLHO248SCLHO250SCLHO252SCLHO254SCLHO256SCLHO258SCLHO260

CLHOカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.

SCLHO646SCLHO648SCLHO650SCLHO652SCLHO654SCLHO656SCLHO658SCLHO660

CLHOカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

■K-MAX CLHOカップ 22mm用 (セメントスペーサー付)

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。 K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

L R

材質はExcellink UHMWPEです。

■K-MAX CLHPカップZ 22mm用 (セメントスペーサー無し)

CLHPカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.SCLHP240ZSCLHP242ZSCLHP244ZSCLHP246ZSCLHP248ZSCLHP250ZSCLHP252ZSCLHP254ZSCLHP256ZSCLHP258ZSCLHP260Z

SCLHP646ZSCLHP648ZSCLHP650ZSCLHP652ZSCLHP654ZSCLHP656ZSCLHP658ZSCLHP660Z

CLHPカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。

L R

K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

SCLHO240ZSCLHO242ZSCLHO244ZSCLHO246ZSCLHO248ZSCLHO250ZSCLHO252ZSCLHO254ZSCLHO256ZSCLHO258ZSCLHO260Z

CLHOカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.

SCLHO646ZSCLHO648ZSCLHO650ZSCLHO652ZSCLHO654ZSCLHO656ZSCLHO658ZSCLHO660Z

CLHOカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

■K-MAX CLHOカップZ 22mm用 (セメントスペーサー無し)

■K-MAX CLHPカップ 26mm用 (セメントスペーサー付)

■K-MAX CLHOカップ 26mm用 (セメントスペーサー付)

■K-MAX CLHPカップZ 26mm用 (セメントスペーサー無し)

■K-MAX CLHOカップZ 26mm用 (セメントスペーサー無し)

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。

L R

K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

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材質はExcellink UHMWPEです。

SC Hip Systemの概要2.製品紹介

7 8

I

Cemented Cup Cemented Cup

材質はExcellink UHMWPEです。

■K-MAX CLHPカップ 22mm用 (セメントスペーサー付)

CLHPカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.SCLHP240SCLHP242SCLHP244SCLHP246SCLHP248SCLHP250SCLHP252SCLHP254SCLHP256SCLHP258SCLHP260

SCLHP646SCLHP648SCLHP650SCLHP652SCLHP654SCLHP656SCLHP658SCLHP660

CLHPカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。 K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

L R

材質はExcellink UHMWPEです。

SCLHO240SCLHO242SCLHO244SCLHO246SCLHO248SCLHO250SCLHO252SCLHO254SCLHO256SCLHO258SCLHO260

CLHOカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.

SCLHO646SCLHO648SCLHO650SCLHO652SCLHO654SCLHO656SCLHO658SCLHO660

CLHOカップ ペグツキ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

■K-MAX CLHOカップ 22mm用 (セメントスペーサー付)

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。 K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

L R

材質はExcellink UHMWPEです。

■K-MAX CLHPカップZ 22mm用 (セメントスペーサー無し)

CLHPカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.SCLHP240ZSCLHP242ZSCLHP244ZSCLHP246ZSCLHP248ZSCLHP250ZSCLHP252ZSCLHP254ZSCLHP256ZSCLHP258ZSCLHP260Z

SCLHP646ZSCLHP648ZSCLHP650ZSCLHP652ZSCLHP654ZSCLHP656ZSCLHP658ZSCLHP660Z

CLHPカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。

L R

K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

SCLHO240ZSCLHO242ZSCLHO244ZSCLHO246ZSCLHO248ZSCLHO250ZSCLHO252ZSCLHO254ZSCLHO256ZSCLHO258ZSCLHO260Z

CLHOカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

22㎜

22ー40 22ー42 22ー44 22ー46 22ー48 22ー50 22ー52 22ー54 22ー56* 22ー58* 22ー60*

商品No.

SCLHO646ZSCLHO648ZSCLHO650ZSCLHO652ZSCLHO654ZSCLHO656ZSCLHO658ZSCLHO660Z

CLHOカップZ ペグナシ

ボール 品 名(内径ー外径:㎜)

26㎜

26ー46 26ー48 26ー50 26ー52 26ー54 26ー56* 26ー58* 26ー60*

商品No.

■K-MAX CLHOカップZ 22mm用 (セメントスペーサー無し)

■K-MAX CLHPカップ 26mm用 (セメントスペーサー付)

■K-MAX CLHOカップ 26mm用 (セメントスペーサー付)

■K-MAX CLHPカップZ 26mm用 (セメントスペーサー無し)

■K-MAX CLHOカップZ 26mm用 (セメントスペーサー無し)

*オプション:在庫については、別途お問い合わせ下さい。

L R

K-MAX CLPEカップ [医療機器承認番号:21200BZZ00374000]

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No. B-1 B-2 B-3 B-4 B-5 B-6 B-7 B-8 B-9 B-10 B-11 B-12

数量 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

      品 名 カップ押し棒 HDPカップホルダー フランジ押さえプレート フランジ切断用ハサミ カップトライアル 40 カップトライアル 42 カップトライアル 44 カップトライアル 46 カップトライアル 48 カップトライアル 50 カップトライアル 52 カップトライアル 54

■ リーマトレー(R) No.

R-1

R-2

R-3

R-4

R-5

R-6

R-7

R-8

R-9

R-10

R-11

R-12

R-13

R-14

R-15

R-16

R-17

R-18

R-19

R-20

R-21

数量

2

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

      品 名

カップリーマハンドル

カップリーマ38

カップリーマ39

カップリーマ40

カップリーマ41

カップリーマ42

カップリーマ43

カップリーマ44

カップリーマ45

カップリーマ46

カップリーマ47

カップリーマ48

カップリーマ49

カップリーマ50

カップリーマ51

カップリーマ52

カップリーマ53

カップリーマ54

カップリーマ56

カップリーマ58

カップリーマ60

No.

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

数量

1

2

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

      品 名

開創器用フレーム

ピンレトラクター

ピンレトラクターハンドル

幅広ノミ 40

水平開創鉤

ボーンインパクションロッド φ6

ボーンインパクションロッド φ8

ボーンインパクションロッド φ10

ガーゼ挿入棒

フリーラスプ

アンカーホール用ドリルガイドφ3.2

アンカーホール用ドリルφ3.2

アンカーホール用ドリルガイドφ6.0

アンカーホール用ドリルφ6.0

短ブレードS

短ブレードL

長ブレードS

長ブレードL

ホーマン鉤S

ホーマン鉤L

臼底レトラクターS30

臼底レトラクターS35

臼底レトラクターM35

大腿骨用レバー

■ 基本トレー(B)

● 1

● 1

● 2

● 2

● 7 ● 8 ● 9

● 3 ● 4 ● 5 ● 6

● 3 ● 4

● 5

● 9

● 6 ● 7 ● 8

● 10

● 10 ● 11 ● 12

● 13 ● 14 ● 15 ● 16 ● 17

● 18 ● 19 ● 20 ● 21

● 11 ● 12

(オプション品:開創用器具*)

* 開創用器具はオプション品です。SCステム専用器具セットの中に準備しておりません。  ご必要の際は、別途お問い合わせ下さい。

26mmボール用器具セットも用意されています。 ご必要の際は、別途お問い合わせ下さい。

● 6

● 2 ● 3

● 7 ● 8 ● 9

● 14

● 15

● 16

● 17

● 18

● 19 ● 20

● 21 ● 22 ● 23 ● 24

● 11

● 10

● 12

● 13

● 1

● 4

● 5

SC Hip Systemの概要3.専用器具

臼蓋側専用器具

9 10

I

d_sc-stem_p9-10.pdf 08.4.22 4:47:39 PM

Page 11: Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

No. B-1 B-2 B-3 B-4 B-5 B-6 B-7 B-8 B-9 B-10 B-11 B-12

数量 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

      品 名 カップ押し棒 HDPカップホルダー フランジ押さえプレート フランジ切断用ハサミ カップトライアル 40 カップトライアル 42 カップトライアル 44 カップトライアル 46 カップトライアル 48 カップトライアル 50 カップトライアル 52 カップトライアル 54

■ リーマトレー(R) No.

R-1

R-2

R-3

R-4

R-5

R-6

R-7

R-8

R-9

R-10

R-11

R-12

R-13

R-14

R-15

R-16

R-17

R-18

R-19

R-20

R-21

数量

2

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

      品 名

カップリーマハンドル

カップリーマ38

カップリーマ39

カップリーマ40

カップリーマ41

カップリーマ42

カップリーマ43

カップリーマ44

カップリーマ45

カップリーマ46

カップリーマ47

カップリーマ48

カップリーマ49

カップリーマ50

カップリーマ51

カップリーマ52

カップリーマ53

カップリーマ54

カップリーマ56

カップリーマ58

カップリーマ60

No.

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

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20

21

22

23

24

数量

1

2

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

      品 名

開創器用フレーム

ピンレトラクター

ピンレトラクターハンドル

幅広ノミ 40

水平開創鉤

ボーンインパクションロッド φ6

ボーンインパクションロッド φ8

ボーンインパクションロッド φ10

ガーゼ挿入棒

フリーラスプ

アンカーホール用ドリルガイドφ3.2

アンカーホール用ドリルφ3.2

アンカーホール用ドリルガイドφ6.0

アンカーホール用ドリルφ6.0

短ブレードS

短ブレードL

長ブレードS

長ブレードL

ホーマン鉤S

ホーマン鉤L

臼底レトラクターS30

臼底レトラクターS35

臼底レトラクターM35

大腿骨用レバー

■ 基本トレー(B)

● 1

● 1

● 2

● 2

● 7 ● 8 ● 9

● 3 ● 4 ● 5 ● 6

● 3 ● 4

● 5

● 9

● 6 ● 7 ● 8

● 10

● 10 ● 11 ● 12

● 13 ● 14 ● 15 ● 16 ● 17

● 18 ● 19 ● 20 ● 21

● 11 ● 12

(オプション品:開創用器具*)

* 開創用器具はオプション品です。SCステム専用器具セットの中に準備しておりません。  ご必要の際は、別途お問い合わせ下さい。

26mmボール用器具セットも用意されています。 ご必要の際は、別途お問い合わせ下さい。

● 6

● 2 ● 3

● 7 ● 8 ● 9

● 14

● 15

● 16

● 17

● 18

● 19 ● 20

● 21 ● 22 ● 23 ● 24

● 11

● 10

● 12

● 13

● 1

● 4

● 5

SC Hip Systemの概要3.専用器具

臼蓋側専用器具

9 10

I

d_sc-stem_p9-10.pdf 08.4.22 4:47:39 PM

Page 12: Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

No.R-1R-2R-3R-4R-5R-6R-7R-8R-9R-10R-11R-12R-13R-14

数量11111111111112

      品 名リーマーハンドルストレートリーマーφ8ストレートリーマーφ9ストレートリーマーφ10大転子リーマーストレートリーマーφ11ストレートリーマーφ12ストレートリーマーφ13ストレートリーマーφ14フリーラスプ箱ノミ骨切りガイドハンマーブローチハンドル

■ ブローチ&トライアル トレー(B) No.

B-1B-2B-3B-4B-5B-6B-7B-8B-9B-10B-11B-12B-13B-14B-15B-16B-17B-18B-19B-20B-21B-22B-23B-24

数量

111111111111111111111111

      品 名

ブローチ STD-1ブローチ STD-2ブローチ STD-3ブローチ STD-4ブローチ STD-5ブローチ STD-6ブローチ CDH-1ブローチ CDH-2ブローチ CDH-3ブローチ CDH-4ブローチ CDH-5ブローチ CDH-6ステムトライアル STD-1ステムトライアル STD-2ステムトライアル STD-3ステムトライアル STD-4ステムトライアル STD-5ステムトライアル STD-6ステムトライアル CDH-1ステムトライアル CDH-2ステムトライアル CDH-3ステムトライアル CDH-4ステムトライアル CDH-5ステムトライアル CDH-6

■ リーマー トレー(R)

■ 髄外ガイド トレー(G)

S-1 S-2 S-3 S-4 S-5 S-6 S-7 S-8 S-9 S-10 S-11 S-12 S-13 S-14 S-15 S-16 S-17 S-18 S-19 S-20 S-21 S-22 S-23 S-24 S-25 S-26 S-27 S-28 S-29 S-30 S-31

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

ネックトライアル 22+0 ネックトライアル 22+3 ネックトライアル 22+6 ネックトライアル 26+0 ネックトライアル 26+3 ネックトライアル 26+6 ネックトライアル 26+9 ボールトライアル 22+0 ボールトライアル 22+3 ボールトライアル 22+6 ボールトライアル 26+0 ボールトライアル 26+3 ボールトライアル 26+6 ボールトライアル 26+9 着脱式カラー 0 着脱式カラー 2 着脱式カラー 4 着脱式カラー 6 着脱式カラー 8 着脱式カラー 10 ボールインパクター(SC) 芯出しゲージφ8 芯出しゲージφ9 芯出しゲージφ10 芯出しゲージφ11 芯出しゲージφ12 芯出しゲージφ13 芯出しゲージφ14 芯出しゲージφ15 芯出しゲージφ16 芯出しゲージφ17

■ 芯出しゲージ トレー(S) ● 1 ● 2 ● 3 ● 4 ● 6

● 5

● 7 ●8●9

● 10

● 11 ● 12

● 13● 14

No. 品 名 数量

G-1G-2G-3G-4G-5G-6G-7G-8G-9G-10G-11G-12G-13G-14G-15

111111111111111

骨把持器固定クランプシャフトホルダーガイドシャフトRガイドシャフトLハンドルレバーステムホルダーボーンインパクションロッドφ6ボーンインパクションロッドφ8ボーンインパクションロッドφ10ネックキャップAネックキャップBブローチ STD-7ブローチ CDH-7ステム押し棒

No. 品 名 数量

●1●2●3●4●5●6 ●7

●8

●9

●10●11

●12 ●13●14●15●16●17●18 ●19

●20●21

●22●23

●24

● 1 ● 2 ● 3

● 4 ● 5 ● 6

● 7

● 8 ● 9 ● 10

● 11

● 15 ● 17

● 16 ● 18 ● 20

● 19

● 12

● 13

● 14

● 21

● 31

● 30

● 29

● 28

● 27

● 26

● 25

● 24

● 23

● 22

● 1 ● 2

● 3

● 4 ● 5

● 6

●7●15

● 9 ● 8

● 10

●13

●14● 11 ● 12

SC Hip Systemの概要3.専用器具

大腿骨側専用器具

11 12

I

d_sc-stem_p11-12.pdf 09.3.24 10:41:57 AM

Page 13: Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

No.R-1R-2R-3R-4R-5R-6R-7R-8R-9R-10R-11R-12R-13R-14

数量11111111111112

      品 名リーマーハンドルストレートリーマーφ8ストレートリーマーφ9ストレートリーマーφ10大転子リーマーストレートリーマーφ11ストレートリーマーφ12ストレートリーマーφ13ストレートリーマーφ14フリーラスプ箱ノミ骨切りガイドハンマーブローチハンドル

■ ブローチ&トライアル トレー(B) No.

B-1B-2B-3B-4B-5B-6B-7B-8B-9B-10B-11B-12B-13B-14B-15B-16B-17B-18B-19B-20B-21B-22B-23B-24

数量

111111111111111111111111

      品 名

ブローチ STD-1ブローチ STD-2ブローチ STD-3ブローチ STD-4ブローチ STD-5ブローチ STD-6ブローチ CDH-1ブローチ CDH-2ブローチ CDH-3ブローチ CDH-4ブローチ CDH-5ブローチ CDH-6ステムトライアル STD-1ステムトライアル STD-2ステムトライアル STD-3ステムトライアル STD-4ステムトライアル STD-5ステムトライアル STD-6ステムトライアル CDH-1ステムトライアル CDH-2ステムトライアル CDH-3ステムトライアル CDH-4ステムトライアル CDH-5ステムトライアル CDH-6

■ リーマー トレー(R)

■ 髄外ガイド トレー(G)

S-1 S-2 S-3 S-4 S-5 S-6 S-7 S-8 S-9 S-10 S-11 S-12 S-13 S-14 S-15 S-16 S-17 S-18 S-19 S-20 S-21 S-22 S-23 S-24 S-25 S-26 S-27 S-28 S-29 S-30 S-31

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

ネックトライアル 22+0 ネックトライアル 22+3 ネックトライアル 22+6 ネックトライアル 26+0 ネックトライアル 26+3 ネックトライアル 26+6 ネックトライアル 26+9 ボールトライアル 22+0 ボールトライアル 22+3 ボールトライアル 22+6 ボールトライアル 26+0 ボールトライアル 26+3 ボールトライアル 26+6 ボールトライアル 26+9 着脱式カラー 0 着脱式カラー 2 着脱式カラー 4 着脱式カラー 6 着脱式カラー 8 着脱式カラー 10 ボールインパクター(SC) 芯出しゲージφ8 芯出しゲージφ9 芯出しゲージφ10 芯出しゲージφ11 芯出しゲージφ12 芯出しゲージφ13 芯出しゲージφ14 芯出しゲージφ15 芯出しゲージφ16 芯出しゲージφ17

■ 芯出しゲージ トレー(S) ● 1 ● 2 ● 3 ● 4 ● 6

● 5

● 7 ●8●9

● 10

● 11 ● 12

● 13● 14

No. 品 名 数量

G-1G-2G-3G-4G-5G-6G-7G-8G-9G-10G-11G-12G-13G-14G-15

111111111111111

骨把持器固定クランプシャフトホルダーガイドシャフトRガイドシャフトLハンドルレバーステムホルダーボーンインパクションロッドφ6ボーンインパクションロッドφ8ボーンインパクションロッドφ10ネックキャップAネックキャップBブローチ STD-7ブローチ CDH-7ステム押し棒

No. 品 名 数量

●1●2●3●4●5●6 ●7

●8

●9

●10●11

●12 ●13●14●15●16●17●18 ●19

●20●21

●22●23

●24

● 1 ● 2 ● 3

● 4 ● 5 ● 6

● 7

● 8 ● 9 ● 10

● 11

● 15 ● 17

● 16 ● 18 ● 20

● 19

● 12

● 13

● 14

● 21

● 31

● 30

● 29

● 28

● 27

● 26

● 25

● 24

● 23

● 22

● 1 ● 2

● 3

● 4 ● 5

● 6

●7●15

● 9 ● 8

● 10

●13

●14● 11 ● 12

SC Hip Systemの概要3.専用器具

大腿骨側専用器具

11 12

I

d_sc-stem_p11-12.pdf 09.3.24 10:41:57 AM

Page 14: Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

カップ・サイズの決定

ステム・サイズの決定

ペグ高さは全サイズ3mm

各サイズはドーム外径を示す。

0 5 10 (100%)

拡大率110%

0 5 10

(110%)

φ40

φ42

φ44

φ46

φ48

φ54

φ52

φ50

骨頭用 φ22

K-MAX CLHOカップもしくはK-MAX CLHPカップのテンプレートを利用して、あらかじめ使用するインプラントのサイズ、及び設置位置を検討します。

K-MAX CLHOカップテンプレート

・ K-MAX CLHOカップ及びK-MAX CLHPカップには、それぞれ22mm内径及び26mm内径の製品が用意されており、外径は22mm内径においては40~54mm、26mm内径においては46~54mmの製品が用意されています。 ・ カップ・サイズの決定においては、過度の内方設置を避けるため、腸骨内板からの厚みを考慮し、カップの外縁が骨性に被覆されていることが重要となります。 ・ 臼蓋外側に骨欠損が生じる場合は、骨移植を考慮することになりますが、その際、移植骨がカップの頂点を越えて内側に及ばないようにすることが重要となります。

SCステム Polished STDテンプレート

SCステム Polished STDもしくはSCステム Polished CDHのテンプレートを利用して、あらかじめ使用するインプラントのサイズ、及び設置位置を検討します。

・ SCステム Polished STD及びSCステム Polished CDHには、それぞれ1から4まで、計8サイズが用意されています。 ・ ステム・サイズの決定においては、大腿骨髄腔の形態に応じて、標準的な髄腔形態の症例ではSTDタイプ、近位内側が急峻な症例ではCDHタイプから最適なサイズを選択して下さい。 ・ 通常、正常な骨頭中心は大転子の頂点の高さであることから、骨頭中心と大転子の頂点の高さを合わせてテンプレートを重ね、術前後の小転子の位置を確認して、脚延長もしくは短縮の程度を確認します。更に、左右の小転子の位置を確認して、左右の脚長差を確認します。 ・ 設置位置の決定後、大腿骨頸部の骨切り位置を確認します。

■59歳 女性 左変形性股関節症

約1年前より長距離歩行が困難となり、日常生活動作においても股関節痛を生じるようになった。亜脱臼性股関節症であり、臼蓋縁骨移植を併用して人工股関節置換術を施行した。

以前より右股関節痛を自覚していたが、2‐3年前より疼痛増悪し歩行距離が低下した。片脚起立できず屋内でもT字杖を使用するようになったため、当科受診した。4cmの脚長差を認め、骨頭の著しい変形を認めた。臼蓋縁骨移植を併用し、人工股関節置換術を施行した。右下肢は約3cm脚延長され、歩容歩行障害とも著しく改善した。

■68歳 女性 右変形性股関節症

術前計画

13 14

II 症例紹介 III

SCステム Polished STD使用例

SCステム Polished CDH使用例

Page 15: Ver.1 · 2017-04-01 · SC Hip Systemの概要 2.製品紹介 5 6 I K-MAX SC ステム Polished STD K-MAX SC ステム Polished CDH K-MAX SC HIPシステム [医療機器承認番号

カップ・サイズの決定

ステム・サイズの決定

ペグ高さは全サイズ3mm

各サイズはドーム外径を示す。

0 5 10 (100%)

拡大率110%

0 5 10

(110%)

φ40

φ42

φ44

φ46

φ48

φ54

φ52

φ50

骨頭用 φ22

K-MAX CLHOカップもしくはK-MAX CLHPカップのテンプレートを利用して、あらかじめ使用するインプラントのサイズ、及び設置位置を検討します。

K-MAX CLHOカップテンプレート

・ K-MAX CLHOカップ及びK-MAX CLHPカップには、それぞれ22mm内径及び26mm内径の製品が用意されており、外径は22mm内径においては40~54mm、26mm内径においては46~54mmの製品が用意されています。 ・ カップ・サイズの決定においては、過度の内方設置を避けるため、腸骨内板からの厚みを考慮し、カップの外縁が骨性に被覆されていることが重要となります。 ・ 臼蓋外側に骨欠損が生じる場合は、骨移植を考慮することになりますが、その際、移植骨がカップの頂点を越えて内側に及ばないようにすることが重要となります。

SCステム Polished STDテンプレート

SCステム Polished STDもしくはSCステム Polished CDHのテンプレートを利用して、あらかじめ使用するインプラントのサイズ、及び設置位置を検討します。

・ SCステム Polished STD及びSCステム Polished CDHには、それぞれ1から4まで、計8サイズが用意されています。 ・ ステム・サイズの決定においては、大腿骨髄腔の形態に応じて、標準的な髄腔形態の症例ではSTDタイプ、近位内側が急峻な症例ではCDHタイプから最適なサイズを選択して下さい。 ・ 通常、正常な骨頭中心は大転子の頂点の高さであることから、骨頭中心と大転子の頂点の高さを合わせてテンプレートを重ね、術前後の小転子の位置を確認して、脚延長もしくは短縮の程度を確認します。更に、左右の小転子の位置を確認して、左右の脚長差を確認します。 ・ 設置位置の決定後、大腿骨頸部の骨切り位置を確認します。

■59歳 女性 左変形性股関節症

約1年前より長距離歩行が困難となり、日常生活動作においても股関節痛を生じるようになった。亜脱臼性股関節症であり、臼蓋縁骨移植を併用して人工股関節置換術を施行した。

以前より右股関節痛を自覚していたが、2‐3年前より疼痛増悪し歩行距離が低下した。片脚起立できず屋内でもT字杖を使用するようになったため、当科受診した。4cmの脚長差を認め、骨頭の著しい変形を認めた。臼蓋縁骨移植を併用し、人工股関節置換術を施行した。右下肢は約3cm脚延長され、歩容歩行障害とも著しく改善した。

■68歳 女性 右変形性股関節症

術前計画

13 14

II 症例紹介 III

SCステム Polished STD使用例

SCステム Polished CDH使用例

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手術手技IV

15 16

1. 皮切皮切は、大転子を中心とした通常の外側縦切開で約

12cmを標準とする。皮切の前後の位置決めは非常

に重要である。前方寄りになると大腿筋膜の展開時に

後方の筋膜が緊張して大腿骨の後方移動が不十分に

なり、大腿骨側の操作に支障をきたす。一方、後方すぎ

ると近位部において大殿筋線維の一部を横切するか、

筋肉の線維方向、すなわち後方へ展開が偏りすぎるこ

とになる。なお、切開長を短縮する場合は、前下方から

後上方への斜切開とする(図1)。

大腿筋膜を切開し、initial retractorを設置して創を

開大する。

通常、大転子先端はわずかだが二頂性の形状をしてお

り、この二頂性の中央を触診で確認し、この中央を通

るように中殿筋を約2cm、外側広筋を約5cm各々前

後縁のほぼ中央で線維方向に切開する。中殿筋を切

開すると、小殿筋との間に脂肪組織が現れる。小殿筋

の走行を確認するが、この時点では切開を加えない。

中殿筋については大転子直上部分にのみ電気メスで

縦切開を加えるのみで、近位部は鈍的に、自然に分離

することができる。

2. 大転子の前方骨切り大転子先端の二頂性の中央を起点として、その幅の

ほぼ中央を通るように骨切りラインを設定する。設定

した骨切りラインの延長で外側広筋を縦切開し、骨膜

下に前方を剥離して大腿骨前面を確認し、幅広ノミを

大転子骨切りラインにあて、大腿骨前面の延長線に向

かって骨切りを行う(図2)。

大転子前方骨片の厚さは1cm程度を目標とすれば、

実際には7~8mmとなり適度な厚さとなる。骨切りは

最後まで行わずに少し手前でノミをこじることにより、

骨切り面を不整にして段差を作っておいた方が、最後

に骨片を整復固定する時に安定した確実な固定を行

うことができる(図3)。

大腿筋膜張筋

大殿筋

中殿筋

骨切り部

図1. 皮切位置

図2. 大転子の前方骨切り

図3. 大転子前方の骨切り位置

d_sc-stem_p15-16.pdf 08.4.22 5:04:00 PM

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手術手技IV

15 16

1. 皮切皮切は、大転子を中心とした通常の外側縦切開で約

12cmを標準とする。皮切の前後の位置決めは非常

に重要である。前方寄りになると大腿筋膜の展開時に

後方の筋膜が緊張して大腿骨の後方移動が不十分に

なり、大腿骨側の操作に支障をきたす。一方、後方すぎ

ると近位部において大殿筋線維の一部を横切するか、

筋肉の線維方向、すなわち後方へ展開が偏りすぎるこ

とになる。なお、切開長を短縮する場合は、前下方から

後上方への斜切開とする(図1)。

大腿筋膜を切開し、initial retractorを設置して創を

開大する。

通常、大転子先端はわずかだが二頂性の形状をしてお

り、この二頂性の中央を触診で確認し、この中央を通

るように中殿筋を約2cm、外側広筋を約5cm各々前

後縁のほぼ中央で線維方向に切開する。中殿筋を切

開すると、小殿筋との間に脂肪組織が現れる。小殿筋

の走行を確認するが、この時点では切開を加えない。

中殿筋については大転子直上部分にのみ電気メスで

縦切開を加えるのみで、近位部は鈍的に、自然に分離

することができる。

2. 大転子の前方骨切り大転子先端の二頂性の中央を起点として、その幅の

ほぼ中央を通るように骨切りラインを設定する。設定

した骨切りラインの延長で外側広筋を縦切開し、骨膜

下に前方を剥離して大腿骨前面を確認し、幅広ノミを

大転子骨切りラインにあて、大腿骨前面の延長線に向

かって骨切りを行う(図2)。

大転子前方骨片の厚さは1cm程度を目標とすれば、

実際には7~8mmとなり適度な厚さとなる。骨切りは

最後まで行わずに少し手前でノミをこじることにより、

骨切り面を不整にして段差を作っておいた方が、最後

に骨片を整復固定する時に安定した確実な固定を行

うことができる(図3)。

大腿筋膜張筋

大殿筋

中殿筋

骨切り部

図1. 皮切位置

図2. 大転子の前方骨切り

図3. 大転子前方の骨切り位置

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17 18

3. 頸部前面の剥離骨切り後は大腿骨頸部からcalcar部を骨に接して剥

離する。中殿筋には切り込むことなく、その下の脂肪

組織、小殿筋を上方に圧排しながら、できるだけ関節

包のみを下からのぞきこむようにしながら縦切開す

る。calcar部分は小転子に向かって剥離し、腸骨大腿

靱帯の付着部を剥がすことにより、指で小転子が確認

できる(図4)。

4. 骨頭の摘出下肢を軽度屈曲、外旋、内転しながら骨頭を外方へ引

き出すことで脱臼させることができる。通常脱臼は容

易であるが、RAの中心性脱臼等で困難な場合、外旋

強制による骨折を防ぐために、頸部に単鋭鉤をかけて

補助すれば安全である。

頸部の骨切りを術前計画の予定線近くで行い、骨頭を

摘出する。頸部が残りすぎると臼蓋後方の展開が少し

悪くなることがある(図5)。

5. ピンレトラクターの設置展開した股臼に、前方の関節包、中殿筋の前半部を前

上方にretractするようにピンレトラクターを打ち込

むが、この位置が非常に重要である。右股関節の場合

は1時半方向、左股関節の場合は10時半方向で、上

前腸骨棘方向に向けて打ち込む。ピンレトラクターを

やや遠位方向に傾斜させて打ち込むことにより、水平

開創鉤を安定させることができる(図6)。

6. 水平開創鉤の設置大腿骨の屈曲と回旋を調節して最も展開が良い肢

位を決定する。通常、20~30度屈曲軽度外旋位が

良い。ピンレトラクターの基部と大腿骨頸部切断面に

水平開創鉤をかけて、上下よりもむしろ前後に開く

ように開大し、大腿骨を後方に圧排する。開大が不十

分であれば腸腰筋腱の奥の臼蓋下方関節包、高位

亜脱臼であれば恥骨大腿靱帯をそれぞれ切離する。

再度水平開創鉤を開大するが、それでも展開が不十

分であれば一旦水平開創鉤をはずし、臼蓋と頸部後方

との間の関節包、及び坐骨大腿靱帯を切離する。頸部

の短縮や外旋拘縮がない場合、通常この操作は必要

ではない(図7)。

恥骨大腿靱帯

上前腸骨棘

腸骨大腿靱帯

坐骨大腿靱帯

骨切り部

図4. 頸部前面の剥離

図6. ピンレトラクターの設置

図7. 水平開創鉤の設置図5. 骨頭の摘出

d_sc-stem_p17-18.pdf 08.4.22 5:04:40 PM

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17 18

3. 頸部前面の剥離骨切り後は大腿骨頸部からcalcar部を骨に接して剥

離する。中殿筋には切り込むことなく、その下の脂肪

組織、小殿筋を上方に圧排しながら、できるだけ関節

包のみを下からのぞきこむようにしながら縦切開す

る。calcar部分は小転子に向かって剥離し、腸骨大腿

靱帯の付着部を剥がすことにより、指で小転子が確認

できる(図4)。

4. 骨頭の摘出下肢を軽度屈曲、外旋、内転しながら骨頭を外方へ引

き出すことで脱臼させることができる。通常脱臼は容

易であるが、RAの中心性脱臼等で困難な場合、外旋

強制による骨折を防ぐために、頸部に単鋭鉤をかけて

補助すれば安全である。

頸部の骨切りを術前計画の予定線近くで行い、骨頭を

摘出する。頸部が残りすぎると臼蓋後方の展開が少し

悪くなることがある(図5)。

5. ピンレトラクターの設置展開した股臼に、前方の関節包、中殿筋の前半部を前

上方にretractするようにピンレトラクターを打ち込

むが、この位置が非常に重要である。右股関節の場合

は1時半方向、左股関節の場合は10時半方向で、上

前腸骨棘方向に向けて打ち込む。ピンレトラクターを

やや遠位方向に傾斜させて打ち込むことにより、水平

開創鉤を安定させることができる(図6)。

6. 水平開創鉤の設置大腿骨の屈曲と回旋を調節して最も展開が良い肢

位を決定する。通常、20~30度屈曲軽度外旋位が

良い。ピンレトラクターの基部と大腿骨頸部切断面に

水平開創鉤をかけて、上下よりもむしろ前後に開く

ように開大し、大腿骨を後方に圧排する。開大が不十

分であれば腸腰筋腱の奥の臼蓋下方関節包、高位

亜脱臼であれば恥骨大腿靱帯をそれぞれ切離する。

再度水平開創鉤を開大するが、それでも展開が不十

分であれば一旦水平開創鉤をはずし、臼蓋と頸部後方

との間の関節包、及び坐骨大腿靱帯を切離する。頸部

の短縮や外旋拘縮がない場合、通常この操作は必要

ではない(図7)。

恥骨大腿靱帯

上前腸骨棘

腸骨大腿靱帯

坐骨大腿靱帯

骨切り部

図4. 頸部前面の剥離

図6. ピンレトラクターの設置

図7. 水平開創鉤の設置図5. 骨頭の摘出

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19 20

7. 臼蓋の展開前方の股臼縁を確認し、骨に接してホーマン鉤を挿入

して、前方の視野を確保する。ホーマン鉤はinitial

retractorに固定し、self-retainingとする。

下方関節包と腸腰筋腱の間の間隙を消息子で確認

し、臼底レトラクターの先端を閉鎖孔に挿入する。臼

底レトラクターにて、下方に軟部組織を圧排すること

により、腸腰筋腱は容易に圧排され、下方の視野が大

きく改善する。その結果、視野の確保のため、新たに軟

部組織の解離を行う必要はなくなる。臼底レトラクタ

ーも同様にself-retainingとする。

残存する下方関節包及び臼底軟部組織を切除し、必

要なら水平開創鉤を再度開大して術野の展開が終了

する(図8)。

8. 臼蓋のリーミング臼蓋の病態を観察した後、リーミングを行う。その際、

骨盤の後傾と臼蓋の前開きを意識したオリエンテーシ

ョンを行うことが重要である。前壁が欠損気味の場合、

亜脱臼性股関節症等で臼蓋前方の形成不全が強い場

合、リーミングの方向は後方よりに行う。高齢者で著し

い骨粗鬆症があり、坐骨や腸骨後方の海綿骨が指で

容易に刺入できるほど脆弱である場合は、摘出した骨

頭より多数の骨片を作成し同部にパッキングする。リ

ーミングは小径リーマより開始し、順次リーマサイズ

を大きくしていく(図9)。

9. カップ・サイズの確認カップトライアルにて設置位置を確認し、臼蓋前壁の

被覆が十分であること、後壁や坐骨部分の張り出しが

過剰でないことを確認し、カップ・サイズを決定する。

その際、ステムを挿入したことを想定して股関節伸展

位でネック・カップ・インピンジメントが後方で生じない

かを意識して決定することが重要である(図10)。

図9. 臼蓋のリーミング

図10. カップ・サイズの確認図8. 臼蓋の展開

d_sc-stem_p19-20.pdf 08.4.22 5:05:22 PM

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7. 臼蓋の展開前方の股臼縁を確認し、骨に接してホーマン鉤を挿入

して、前方の視野を確保する。ホーマン鉤はinitial

retractorに固定し、self-retainingとする。

下方関節包と腸腰筋腱の間の間隙を消息子で確認

し、臼底レトラクターの先端を閉鎖孔に挿入する。臼

底レトラクターにて、下方に軟部組織を圧排すること

により、腸腰筋腱は容易に圧排され、下方の視野が大

きく改善する。その結果、視野の確保のため、新たに軟

部組織の解離を行う必要はなくなる。臼底レトラクタ

ーも同様にself-retainingとする。

残存する下方関節包及び臼底軟部組織を切除し、必

要なら水平開創鉤を再度開大して術野の展開が終了

する(図8)。

8. 臼蓋のリーミング臼蓋の病態を観察した後、リーミングを行う。その際、

骨盤の後傾と臼蓋の前開きを意識したオリエンテーシ

ョンを行うことが重要である。前壁が欠損気味の場合、

亜脱臼性股関節症等で臼蓋前方の形成不全が強い場

合、リーミングの方向は後方よりに行う。高齢者で著し

い骨粗鬆症があり、坐骨や腸骨後方の海綿骨が指で

容易に刺入できるほど脆弱である場合は、摘出した骨

頭より多数の骨片を作成し同部にパッキングする。リ

ーミングは小径リーマより開始し、順次リーマサイズ

を大きくしていく(図9)。

9. カップ・サイズの確認カップトライアルにて設置位置を確認し、臼蓋前壁の

被覆が十分であること、後壁や坐骨部分の張り出しが

過剰でないことを確認し、カップ・サイズを決定する。

その際、ステムを挿入したことを想定して股関節伸展

位でネック・カップ・インピンジメントが後方で生じない

かを意識して決定することが重要である(図10)。

図9. 臼蓋のリーミング

図10. カップ・サイズの確認図8. 臼蓋の展開

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21 22

10. カップの設置セメントの錨着効果を十分に得るために、セメントの

アンカーホールをアンカーホール用ドリルを用いて数

箇所作成する。

骨硬化部には細いアンカーホール用ドリルでアンカー

ホールを作成する(図11)。

カップトライアルにて決定したサイズのフランジトラ

イアルをカップトライアルに装着し、カップホルダーに

て把持したのち、専用のフランジ切断用ハサミを使用

して、フランジ部分を形成する。

フランジトライアルを装着したカップトライアルを

臼蓋に挿入してカップ設置位置の最終確認を行う

(図12)。

フランジトライアルをカップホルダーから取り外し、

決定したサイズのカップに重ねてフランジ押さえプレ

ートにて把持した後、専用のフランジ切断用ハサミを

使用してフランジ部分を形成する。

過酸化水素水、ガーゼにて十分に止血を行う。その後、

生食にて遊離した海綿骨や凝血槐を十分に洗浄し、除

去する。臼蓋にセメントを挿入し、プレッシャライザー

にてセメントを圧迫した後(図13-1)、カップホルダー

を用いて、カップを挿入する。カップを挿入する際、

カップ下端のフランジが臼底に接するまでゆっくりと

押し込み、頭側にカップホルダーを持ち上げながら、

カップ押し棒にてカップを挿入することにより、セメン

トを臼蓋内に圧入することができる(図13-2)。セメン

トが硬化するまでカップ押し棒で圧迫を加え、スパー

テル等でカップからはみ出たセメントを除去し、カップ

押し棒の先端を90度回転させ、カップを圧迫した状

態で、カップホルダーを抜去する(図13-3)。その

後、セメントの硬化を確認し、カップ押し棒を抜去す

る。 図13-1. セメントの圧迫

図13-2. カップの挿入

図12. カップ設置位置の確認

図11. アンカーホールの作成

図13-3. カップ押し棒による圧迫

CLHOカップ及びCLHPカップ専用器具の詳細

な使用方法については、別途用意されている

「CLHOカップ/CLHPカップ専用器具の使用

方法」を参照して下さい。

d_sc-stem_p21-22.pdf 08.4.22 5:06:04 PM

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10. カップの設置セメントの錨着効果を十分に得るために、セメントの

アンカーホールをアンカーホール用ドリルを用いて数

箇所作成する。

骨硬化部には細いアンカーホール用ドリルでアンカー

ホールを作成する(図11)。

カップトライアルにて決定したサイズのフランジトラ

イアルをカップトライアルに装着し、カップホルダーに

て把持したのち、専用のフランジ切断用ハサミを使用

して、フランジ部分を形成する。

フランジトライアルを装着したカップトライアルを

臼蓋に挿入してカップ設置位置の最終確認を行う

(図12)。

フランジトライアルをカップホルダーから取り外し、

決定したサイズのカップに重ねてフランジ押さえプレ

ートにて把持した後、専用のフランジ切断用ハサミを

使用してフランジ部分を形成する。

過酸化水素水、ガーゼにて十分に止血を行う。その後、

生食にて遊離した海綿骨や凝血槐を十分に洗浄し、除

去する。臼蓋にセメントを挿入し、プレッシャライザー

にてセメントを圧迫した後(図13-1)、カップホルダー

を用いて、カップを挿入する。カップを挿入する際、

カップ下端のフランジが臼底に接するまでゆっくりと

押し込み、頭側にカップホルダーを持ち上げながら、

カップ押し棒にてカップを挿入することにより、セメン

トを臼蓋内に圧入することができる(図13-2)。セメン

トが硬化するまでカップ押し棒で圧迫を加え、スパー

テル等でカップからはみ出たセメントを除去し、カップ

押し棒の先端を90度回転させ、カップを圧迫した状

態で、カップホルダーを抜去する(図13-3)。その

後、セメントの硬化を確認し、カップ押し棒を抜去す

る。 図13-1. セメントの圧迫

図13-2. カップの挿入

図12. カップ設置位置の確認

図11. アンカーホールの作成

図13-3. カップ押し棒による圧迫

CLHOカップ及びCLHPカップ専用器具の詳細

な使用方法については、別途用意されている

「CLHOカップ/CLHPカップ専用器具の使用

方法」を参照して下さい。

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図16. 大腿骨髄腔のラスピング

図15. 大転子リーマーによるリーミング

図14. ストレートリーマーによるリーミング

23 24

11. 大腿骨髄腔のリーミング大腿骨を屈曲、外旋して、大腿骨用レバーを用いて

大腿骨頸部骨切り面を露出させる。大転子の頂部から

大腿骨近位骨軸上にかけての海綿骨をフリーラスプ、

リウエル等を使用して取り除き、ストレートリーマーの

挿入口を形成する。小径リーマーよりリーミングを開

始し、髄腔内部の骨に抵抗が感じられるようになるま

でリーミングを繰り返す(図14)。

大腿骨髄腔のリーミング後、大転子リーマーを使用し

て大転子の海綿骨を削ることにより、ラスピングの際、

ブローチが大転子に干渉することを防ぐことがで

きる(図15)。

12. 大腿骨髄腔のラスピング術前計画にて決定したタイプ(STDタイプもしくは

CDHタイプ)のブローチの1番よりラスピングを開始

する。ブローチをブローチハンドルに取り付け、金属

ハンマーを用いて、予定したサイズまで、順次大きい

サイズのブローチを用いて髄腔の拡大及び形成を

行う(図16)。

ストレートリーマーの3本の目盛り線がステム

サイズ1、4、6番に対応します(STDとCDH共

用)。対応するサイズの相当位置がカルカー下

端に一致するまで、ストレートリーマーφ8、φ9

及びφ10を順に挿入します。更にリーミングが

必要な場合、ストレートリーマーφ11、φ12、

φ13及びφ14を使用してリーミングを行います。

図17-1a. ステムトライアルの挿入 図17-1b. ブローチトライアルの挿入

図17-2. ステムトライアルによる仮整復

注 意

注 意

13. ステムトライアルの挿入ラスピングにより形成された大腿骨髄腔に、必要に

応じて沈み込み防止用の着脱式カラーを装着した

ステムトライアルを挿入し、ステム・サイズの確認

を行う。その後、ボールトライアルを取り付け、仮

整復を行う。整復位での適合性を確認し、適切なネ

ック長を決定する。

ネック長が不適切であれば、ボールトライアルを取

り替え、再度仮整復を行い、適切なネック長を決定

する(図17-1a)。

ブローチトライアルを挿入し、ネックトライアルを

取り付けて仮整復を行うことにより、適切なネック

長の確認を行うことも可能である(図17-1b)。

このアプローチでは特に伸展外旋位でのインピン

ジと安定性の確認が重要である(図17-2)。

セメントマントル及び骨頭中心位置(設計上)

・ セメントマントルは、外側では0.9mmとなり、内側では部位により異なります。

・ ブローチトライアルよりも1サイズアンダーのステムを大腿骨頸部骨切り位置まで挿入し、ネックトライアルと同じネック長の骨頭ボールを装着した場合、STDタイプでは4mm、CDHタイプでは2mm、骨頭中心位置が異なることに注意して、ネック長を決定して下さい。

【1サイズアンダーのステムを選択した場合】0.5

0.9

0.9

0.90.9

0.5 3.1(STD)1.8(CDH)

4(STD)2(CDH)

1~1.5(STD)1~1.2(CDH)0.5

0.5 0.5

0.5

単位 : mm

・ セメントマントルは全周で0.5mmとなります。

・ ブローチトライアルと同じサイズのステムを大腿骨頸部骨切り位置まで挿入し、ネックトライアルと同じネック長の骨頭ボールを装着した場合、ネックトライアルと骨頭ボールの骨頭中心位置は同一となります。

【同サイズのステムを選択した場合】

骨頭中心位置が異なる骨頭中心位置は同一

1サイズアンダーの場合同サイズの場合

d_sc-stem_p23-24.pdf 09.3.24 10:45:17 AM

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図16. 大腿骨髄腔のラスピング

図15. 大転子リーマーによるリーミング

図14. ストレートリーマーによるリーミング

23 24

11. 大腿骨髄腔のリーミング大腿骨を屈曲、外旋して、大腿骨用レバーを用いて

大腿骨頸部骨切り面を露出させる。大転子の頂部から

大腿骨近位骨軸上にかけての海綿骨をフリーラスプ、

リウエル等を使用して取り除き、ストレートリーマーの

挿入口を形成する。小径リーマーよりリーミングを開

始し、髄腔内部の骨に抵抗が感じられるようになるま

でリーミングを繰り返す(図14)。

大腿骨髄腔のリーミング後、大転子リーマーを使用し

て大転子の海綿骨を削ることにより、ラスピングの際、

ブローチが大転子に干渉することを防ぐことがで

きる(図15)。

12. 大腿骨髄腔のラスピング術前計画にて決定したタイプ(STDタイプもしくは

CDHタイプ)のブローチの1番よりラスピングを開始

する。ブローチをブローチハンドルに取り付け、金属

ハンマーを用いて、予定したサイズまで、順次大きい

サイズのブローチを用いて髄腔の拡大及び形成を

行う(図16)。

ストレートリーマーの3本の目盛り線がステム

サイズ1、4、6番に対応します(STDとCDH共

用)。対応するサイズの相当位置がカルカー下

端に一致するまで、ストレートリーマーφ8、φ9

及びφ10を順に挿入します。更にリーミングが

必要な場合、ストレートリーマーφ11、φ12、

φ13及びφ14を使用してリーミングを行います。

図17-1a. ステムトライアルの挿入 図17-1b. ブローチトライアルの挿入

図17-2. ステムトライアルによる仮整復

注 意

注 意

13. ステムトライアルの挿入ラスピングにより形成された大腿骨髄腔に、必要に

応じて沈み込み防止用の着脱式カラーを装着した

ステムトライアルを挿入し、ステム・サイズの確認

を行う。その後、ボールトライアルを取り付け、仮

整復を行う。整復位での適合性を確認し、適切なネ

ック長を決定する。

ネック長が不適切であれば、ボールトライアルを取

り替え、再度仮整復を行い、適切なネック長を決定

する(図17-1a)。

ブローチトライアルを挿入し、ネックトライアルを

取り付けて仮整復を行うことにより、適切なネック

長の確認を行うことも可能である(図17-1b)。

このアプローチでは特に伸展外旋位でのインピン

ジと安定性の確認が重要である(図17-2)。

セメントマントル及び骨頭中心位置(設計上)

・ セメントマントルは、外側では0.9mmとなり、内側では部位により異なります。

・ ブローチトライアルよりも1サイズアンダーのステムを大腿骨頸部骨切り位置まで挿入し、ネックトライアルと同じネック長の骨頭ボールを装着した場合、STDタイプでは4mm、CDHタイプでは2mm、骨頭中心位置が異なることに注意して、ネック長を決定して下さい。

【1サイズアンダーのステムを選択した場合】0.5

0.9

0.9

0.90.9

0.5 3.1(STD)1.8(CDH)

4(STD)2(CDH)

1~1.5(STD)1~1.2(CDH)0.5

0.5 0.5

0.5

単位 : mm

・ セメントマントルは全周で0.5mmとなります。

・ ブローチトライアルと同じサイズのステムを大腿骨頸部骨切り位置まで挿入し、ネックトライアルと同じネック長の骨頭ボールを装着した場合、ネックトライアルと骨頭ボールの骨頭中心位置は同一となります。

【同サイズのステムを選択した場合】

骨頭中心位置が異なる骨頭中心位置は同一

1サイズアンダーの場合同サイズの場合

d_sc-stem_p23-24.pdf 09.3.24 10:45:17 AM

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25 26

14. 髄外ガイドの準備骨把持器のハンドル部が外側に位置するように大腿

骨近位部へ固定し(図18-1)、固定クランプを取り付

ける。固定クランプは左右兼用になっており、患側に対

応したマーキングが確認できるように骨把持器に装着

し、可動性を残して仮固定する。

次に、シャフトホルダーが外側に位置するように固定

クランプへ挿入する(図18-2)。

髄腔に適合するサイズの芯出しゲージを患側に対応

したガイドシャフトに取り付け、芯出しゲージとガイド

シャフトをそれぞれ髄腔とシャフトホルダーへ挿入

する。芯出しゲージとガイドシャフトを挿入すること

により、シャフトホルダーは骨軸と平行状態となる

(図18-3)。

仮固定しておいた固定クランプを完全に固定し、ハン

ドルレバーを用いて増し締めを行う。

その後、芯出しゲージ及びガイドシャフトを抜去する。

ステムホルダーのハンドルがステムネック側に位置す

るようにステムトライアルを把持し(図19-1)、ガイド

シャフトを取り付ける(図19-2)。ガイドシャフトをシャ

フトホルダーへ、ステムトライアルを髄腔へそれぞれ

挿入し、ステム設置位置及び前後捻の確認を行う

(図19-3)。

ステムトライアル挿入時、骨と干渉する場合はフリー

ラスプによる追加掘削、リウエル等による切除を行う。

骨把持器のハンドルを強く締め過ぎないように

して下さい。強く締め過ぎた場合、大腿骨骨折が

生じる可能性があります。固定性が不十分な場

合には軟部組織を噛み込んでいる可能性があり

ますので確認して下さい。

・ 固定クランプの可動性が無い場合、シャフトホ

ルダーと骨軸との角度調整は行われません。

可動性があることを確認してから芯出しゲー

ジ及びガイドシャフトを挿入して下さい。

・ シャフトホルダーと骨軸との角度調整を確実に

行うため、ガイドシャフトはシャフトホルダー

よりガイドシャフトが突出するまで挿入して

下さい。

注 意

注 意ステムホルダーをステムトライアルから取り外

す際は、ハンドルリリース用のフックを押すこと

により、容易に取り外すことができます。

ステムホルダーの抜去方法

ステムホルダーにてステムトライアルを把持する

際は、ステムホルダー先端がステムトライアル・

ショルダー部に設けられた凹部に確実に挿入され

ていることを確認して下さい。

ステムホルダーの挿入が不完全な場合、ステム

トライアルの脱落、またはステムトライアルが内

外反した状態で髄腔へ挿入される恐れがありま

す。

注 意患側が左側の場合患側が右側の場合

図18-1. 骨把持器の設置

図18-2. シャフトホルダーの挿入

図18-3. 芯出しゲージ及びガイドシャフトの挿入

図19-2. ガイドシャフトの装着

図19-3. ステムトライアル及び     ガイドシャフトの挿入

図19-1. ステムトライアルの把持

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25 26

14. 髄外ガイドの準備骨把持器のハンドル部が外側に位置するように大腿

骨近位部へ固定し(図18-1)、固定クランプを取り付

ける。固定クランプは左右兼用になっており、患側に対

応したマーキングが確認できるように骨把持器に装着

し、可動性を残して仮固定する。

次に、シャフトホルダーが外側に位置するように固定

クランプへ挿入する(図18-2)。

髄腔に適合するサイズの芯出しゲージを患側に対応

したガイドシャフトに取り付け、芯出しゲージとガイド

シャフトをそれぞれ髄腔とシャフトホルダーへ挿入

する。芯出しゲージとガイドシャフトを挿入すること

により、シャフトホルダーは骨軸と平行状態となる

(図18-3)。

仮固定しておいた固定クランプを完全に固定し、ハン

ドルレバーを用いて増し締めを行う。

その後、芯出しゲージ及びガイドシャフトを抜去する。

ステムホルダーのハンドルがステムネック側に位置す

るようにステムトライアルを把持し(図19-1)、ガイド

シャフトを取り付ける(図19-2)。ガイドシャフトをシャ

フトホルダーへ、ステムトライアルを髄腔へそれぞれ

挿入し、ステム設置位置及び前後捻の確認を行う

(図19-3)。

ステムトライアル挿入時、骨と干渉する場合はフリー

ラスプによる追加掘削、リウエル等による切除を行う。

骨把持器のハンドルを強く締め過ぎないように

して下さい。強く締め過ぎた場合、大腿骨骨折が

生じる可能性があります。固定性が不十分な場

合には軟部組織を噛み込んでいる可能性があり

ますので確認して下さい。

・ 固定クランプの可動性が無い場合、シャフトホ

ルダーと骨軸との角度調整は行われません。

可動性があることを確認してから芯出しゲー

ジ及びガイドシャフトを挿入して下さい。

・ シャフトホルダーと骨軸との角度調整を確実に

行うため、ガイドシャフトはシャフトホルダー

よりガイドシャフトが突出するまで挿入して

下さい。

注 意

注 意ステムホルダーをステムトライアルから取り外

す際は、ハンドルリリース用のフックを押すこと

により、容易に取り外すことができます。

ステムホルダーの抜去方法

ステムホルダーにてステムトライアルを把持する

際は、ステムホルダー先端がステムトライアル・

ショルダー部に設けられた凹部に確実に挿入され

ていることを確認して下さい。

ステムホルダーの挿入が不完全な場合、ステム

トライアルの脱落、またはステムトライアルが内

外反した状態で髄腔へ挿入される恐れがありま

す。

注 意患側が左側の場合患側が右側の場合

図18-1. 骨把持器の設置

図18-2. シャフトホルダーの挿入

図18-3. 芯出しゲージ及びガイドシャフトの挿入

図19-2. ガイドシャフトの装着

図19-3. ステムトライアル及び     ガイドシャフトの挿入

図19-1. ステムトライアルの把持

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27 28

15. 骨栓の作製大腿骨髄腔遠位部の径よりも半分程度の大きさの骨

片を数個目的の位置に集めてから、先端部が平らな

ボーンインパクションロッドで軽く叩くと互いが絡んで

ある程度の固定がなされる。さらに数個の骨片を挿入

し、先端部が丸いボーンインパクションロッドで叩くと

骨片が周囲に押されてパッキングされる。この操作を

数回繰り返すことにより、徐々に強固な固定性が得ら

れる。芯出しゲージによる槌打を行うことにより最終

位置を調整する。

ステムトライアルを挿入し、骨栓の固定性及び位置の

最終確認を行う(図20)。

16. セメント注入及び圧迫セメント混合中に髄腔の洗浄とガーゼパッキングを繰

り返し、セメント注入直前まで続けることにより、血液

混入のないドライな母床が確保できる。

セメンティングで最も注意すべきことは、粘性が低い

時期にセメント注入を行ってしまうことである。粘性が

低すぎるとプレッシャーがかからず、早期ルースニン

グの最大の原因となる。バキュームミキシングしたセ

メントがグラブにつかない程度まで粘性が高まった

後、大腿骨髄腔遠位部より逆行性にセメントを注入す

る。セメント注入は、できるだけすみやかに行うことが

重要である(図21)。

大腿骨髄腔近位部へのセメントの圧入にはプレッシャ

ライザーを使用し、高い注入圧を維持する。その際、

プレッシャライザーによる大腿骨頸部骨切り面のシー

リングが不十分な場合、十分なプレッシャーがかから

ないため注意が必要である。セメントガンのセメント

残量に注意しながら、適切な粘性になるまで加圧を

継続する(図22)。

・セメントは大腿骨髄腔の遠位より注入します。

セメントに陰圧がかかり、血液が混入すること

を防止するため、ノズルの先端をセメントから

持ち上げないようにして下さい。

そのためには、セメントをノズル先端から押し出

しながら、セメントガンを手前に引くことが重要

です。

図20. 骨栓の作製

図21. セメントの注入

図22. 近位部へのセメントの圧入

注 意

d_sc-stem_p27-28.pdf 08.4.22 5:09:49 PM

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27 28

15. 骨栓の作製大腿骨髄腔遠位部の径よりも半分程度の大きさの骨

片を数個目的の位置に集めてから、先端部が平らな

ボーンインパクションロッドで軽く叩くと互いが絡んで

ある程度の固定がなされる。さらに数個の骨片を挿入

し、先端部が丸いボーンインパクションロッドで叩くと

骨片が周囲に押されてパッキングされる。この操作を

数回繰り返すことにより、徐々に強固な固定性が得ら

れる。芯出しゲージによる槌打を行うことにより最終

位置を調整する。

ステムトライアルを挿入し、骨栓の固定性及び位置の

最終確認を行う(図20)。

16. セメント注入及び圧迫セメント混合中に髄腔の洗浄とガーゼパッキングを繰

り返し、セメント注入直前まで続けることにより、血液

混入のないドライな母床が確保できる。

セメンティングで最も注意すべきことは、粘性が低い

時期にセメント注入を行ってしまうことである。粘性が

低すぎるとプレッシャーがかからず、早期ルースニン

グの最大の原因となる。バキュームミキシングしたセ

メントがグラブにつかない程度まで粘性が高まった

後、大腿骨髄腔遠位部より逆行性にセメントを注入す

る。セメント注入は、できるだけすみやかに行うことが

重要である(図21)。

大腿骨髄腔近位部へのセメントの圧入にはプレッシャ

ライザーを使用し、高い注入圧を維持する。その際、

プレッシャライザーによる大腿骨頸部骨切り面のシー

リングが不十分な場合、十分なプレッシャーがかから

ないため注意が必要である。セメントガンのセメント

残量に注意しながら、適切な粘性になるまで加圧を

継続する(図22)。

・セメントは大腿骨髄腔の遠位より注入します。

セメントに陰圧がかかり、血液が混入すること

を防止するため、ノズルの先端をセメントから

持ち上げないようにして下さい。

そのためには、セメントをノズル先端から押し出

しながら、セメントガンを手前に引くことが重要

です。

図20. 骨栓の作製

図21. セメントの注入

図22. 近位部へのセメントの圧入

注 意

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29 30

17. 大腿骨ステムの挿入ステムホルダーによりステムを把持し(図23-1)、ステム

ホルダーにガイドシャフトを取り付け(図23-2)、ガイド

シャフトをシャフトホルダーへ、ステムを髄腔へそれぞれ

挿入する。ステムの前後捻を調整しながら、calcar部の

セメントを圧迫し、ステムホルダーに全体重をかけて最後

まで挿入する。セメントのアンカリングは持続的な高い

圧力により達成されるものであり、ハンマーによる槌打

はぶれを生じる可能性があるため行わない(図23-3)。

以上の手技により、術後のX線でいわゆるWhite Out

の像が得られ、長期の安定した固定が期待できる。

18. 骨頭ボールの嵌合ステム・テーパー部にボールトライアルを装着して

仮整復を行い、使用する骨頭ボールのネック長を決定

する(図24)。

ステム・テーパー部の血液の付着、汚れ等を完全に拭

き取るとともに、糸クズ、骨片等あらゆる異物が付着し

ていないことを確認する。

骨頭ボールをステム・テーパー部に回転させながら

装着し、ボールインパクターを用いて2回以上槌打

する。骨頭ボールが完全に嵌合したことを確認する

(図25)。

・ステムホルダーにガイドシャフトを取り付ける際

に、ステムとガイドシャフトが接触しないように

注意して下さい。接触することにより、ステム表

面にキズが生じる恐れがあります。

・ステム挿入時、過度にガイドシャフトのみを挿入

しないで下さい。ステムホルダーがガイドシャフ

トから外れて、ステムの挿入が困難になる恐れ

があります。

・ステム挿入時、ステムホルダーをハンマーで

槌打しないで下さい。ステムホルダーがステム

に噛み込み、取り外しが困難になったり、ステム

が内外反した状態で髄腔へ挿入される恐れが

あります。

ステム・テーパー部に装着したネックキャップの

先端がステム挿入深さの目安となります。

ネックキャップの先端が大腿骨頸部骨切り位置

に達するまでステムを挿入して下さい。

ステム・テーパー部からのボールトライアル取り

外しが困難な際は、ボールインパクターにて

ボールトライアルを叩き上げることにより、容易

に取り外すことができます。

骨頭ボールは910ボールを使用して下さい。P

HSボール及びK‐MAXボールは使用できませ

ん。

図23-1. ステムの把持

図23-3. ステムの挿入

図23-2. ガイドシャフトの装着

図24. ボールトライアルによる仮整復

図25. 骨頭ボールの嵌合

注 意

注 意

注 意

注 意

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29 30

17. 大腿骨ステムの挿入ステムホルダーによりステムを把持し(図23-1)、ステム

ホルダーにガイドシャフトを取り付け(図23-2)、ガイド

シャフトをシャフトホルダーへ、ステムを髄腔へそれぞれ

挿入する。ステムの前後捻を調整しながら、calcar部の

セメントを圧迫し、ステムホルダーに全体重をかけて最後

まで挿入する。セメントのアンカリングは持続的な高い

圧力により達成されるものであり、ハンマーによる槌打

はぶれを生じる可能性があるため行わない(図23-3)。

以上の手技により、術後のX線でいわゆるWhite Out

の像が得られ、長期の安定した固定が期待できる。

18. 骨頭ボールの嵌合ステム・テーパー部にボールトライアルを装着して

仮整復を行い、使用する骨頭ボールのネック長を決定

する(図24)。

ステム・テーパー部の血液の付着、汚れ等を完全に拭

き取るとともに、糸クズ、骨片等あらゆる異物が付着し

ていないことを確認する。

骨頭ボールをステム・テーパー部に回転させながら

装着し、ボールインパクターを用いて2回以上槌打

する。骨頭ボールが完全に嵌合したことを確認する

(図25)。

・ステムホルダーにガイドシャフトを取り付ける際

に、ステムとガイドシャフトが接触しないように

注意して下さい。接触することにより、ステム表

面にキズが生じる恐れがあります。

・ステム挿入時、過度にガイドシャフトのみを挿入

しないで下さい。ステムホルダーがガイドシャフ

トから外れて、ステムの挿入が困難になる恐れ

があります。

・ステム挿入時、ステムホルダーをハンマーで

槌打しないで下さい。ステムホルダーがステム

に噛み込み、取り外しが困難になったり、ステム

が内外反した状態で髄腔へ挿入される恐れが

あります。

ステム・テーパー部に装着したネックキャップの

先端がステム挿入深さの目安となります。

ネックキャップの先端が大腿骨頸部骨切り位置

に達するまでステムを挿入して下さい。

ステム・テーパー部からのボールトライアル取り

外しが困難な際は、ボールインパクターにて

ボールトライアルを叩き上げることにより、容易

に取り外すことができます。

骨頭ボールは910ボールを使用して下さい。P

HSボール及びK‐MAXボールは使用できませ

ん。

図23-1. ステムの把持

図23-3. ステムの挿入

図23-2. ガイドシャフトの装着

図24. ボールトライアルによる仮整復

図25. 骨頭ボールの嵌合

注 意

注 意

注 意

注 意

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31 32

19. 大転子の整復固定股関節を整復し(図26-1)、下肢を内旋して切離した

大転子前方骨片を骨鉗子にて整復固定する(図26-2)。

骨切り時に段差をつけておくと安定した固定性が得ら

れる。

この骨片が術後剥離移動することを防ぐポイントとし

ては2点あり、骨片に付着する軟部組織の伸長性の確

認と固定法である。すなわち、骨片の整復固定時に可

動域を確認し、特に外旋及び内転時、骨片に付着して

いる前方の関節包等の伸長性に余裕があるかどうか

確認して、緊張が強すぎる場合は関節包の完全切除、

小殿筋腱性部分のリリースが必要なことがある。中

殿筋前方線維の伸長性は余裕があり、整復の障害に

なることは少ない。

次に、骨片と大転子にキルシュナー鋼線を刺入し、非

吸収性縫合糸を計3本通して強固に縫合する(図

26-3)。その際、骨片の中枢へのずれを防ぐため前方

から後方へのキルシュナー鋼線の刺入をやや末梢側

に傾ける。また、貫通孔は大転子先端部に寄り過ぎな

いように骨片の末梢よりで皮質骨の比較的厚い部分

に位置するようにする。その理由は、糸で締結すると

きに、中枢よりでは骨が脆弱で締結糸が骨を食い切る

ことがあるからである。

固定糸は、ダブルループスライディングノットで緊張を

かけ固定する(図26-4)。

以上の操作により安定した脱臼を生じない再建を行う

ことができる。

20. 閉創大腿筋膜を非吸収糸で縫合する。その際、介助者は下

肢を少し外転位として、術者が筋膜を縫合しやすいよ

うにする。その後、皮下、皮膚と縫合していく(図27)。

図26-1. 股関節の整復

図26-2. 骨鉗子による整復固定

図26-3. 縫合糸による縫合

図26-4. 縫合糸による固定

図27. 閉創

d_sc-stem_p31-32.pdf 08.4.22 5:11:20 PM

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31 32

19. 大転子の整復固定股関節を整復し(図26-1)、下肢を内旋して切離した

大転子前方骨片を骨鉗子にて整復固定する(図26-2)。

骨切り時に段差をつけておくと安定した固定性が得ら

れる。

この骨片が術後剥離移動することを防ぐポイントとし

ては2点あり、骨片に付着する軟部組織の伸長性の確

認と固定法である。すなわち、骨片の整復固定時に可

動域を確認し、特に外旋及び内転時、骨片に付着して

いる前方の関節包等の伸長性に余裕があるかどうか

確認して、緊張が強すぎる場合は関節包の完全切除、

小殿筋腱性部分のリリースが必要なことがある。中

殿筋前方線維の伸長性は余裕があり、整復の障害に

なることは少ない。

次に、骨片と大転子にキルシュナー鋼線を刺入し、非

吸収性縫合糸を計3本通して強固に縫合する(図

26-3)。その際、骨片の中枢へのずれを防ぐため前方

から後方へのキルシュナー鋼線の刺入をやや末梢側

に傾ける。また、貫通孔は大転子先端部に寄り過ぎな

いように骨片の末梢よりで皮質骨の比較的厚い部分

に位置するようにする。その理由は、糸で締結すると

きに、中枢よりでは骨が脆弱で締結糸が骨を食い切る

ことがあるからである。

固定糸は、ダブルループスライディングノットで緊張を

かけ固定する(図26-4)。

以上の操作により安定した脱臼を生じない再建を行う

ことができる。

20. 閉創大腿筋膜を非吸収糸で縫合する。その際、介助者は下

肢を少し外転位として、術者が筋膜を縫合しやすいよ

うにする。その後、皮下、皮膚と縫合していく(図27)。

図26-1. 股関節の整復

図26-2. 骨鉗子による整復固定

図26-3. 縫合糸による縫合

図26-4. 縫合糸による固定

図27. 閉創

d_sc-stem_p31-32.pdf 08.4.22 5:11:20 PM

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クリニカルパスにのっとり、術翌日起座、2日目端座位、3日目車椅子・トイレ、4日目から歩行練習を行う。3週での退院を標準にしているが、術前の

機能障害などの影響で後療法のプログラムと期間は調整する。一連の後療法において、単に免荷を指導するのみではなく、日常生活での立ち坐りや、

トイレ動作での股関節荷重がいかに大きいかを患者に理解させ、これを減少させるためのきめの細かい指導が重要である。

後 療 法

33 34

V

【参考文献】

1. 飯田寛和 他:人工股関節置換術におけるModified Transgluteal Approach(Dall)について.臨床整形外科、30(2):137-145、

1995

2. 飯田寛和 他:骨移植を併用した人工股関節の長期成績.整形・災害外科、38(11):1293-1299、1995

3. 飯田寛和 他:人工股関節置換術におけるModified Transgluteal Approach (Dall). 日本整形外科学会雑誌、69(3):S701、

1995

4. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植を併用した人工股関節置換術の長期成績.日本整形外科学会雑誌、69(3):S707、1995

5. 飯田寛和:人工股関節置換術におけるDallの進入法.整形外科治療のコツと落とし穴-股関節-.中山書店:24-25、1997

6. 飯田寛和:大腿骨側セメント手技のコツ.整形外科治療のコツと落とし穴-股関節-.中山書店:84-85、1997

7. 飯田寛和:人工股関節全置換術におけるセメント手技の実際.臨床整形外科、32(5) :591-596、1997

8. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植を併用した人工股関節置換術-手術手技変更の成績への影響-.日本人工関節学会誌、28:135-136、

1998

9. 飯田寛和:変形性股関節症の看護 人工股関節置換術後の看護.整形外科看護、3(2):132-135、1998

10. 飯田寛和 他:脱臼性股関節症に対する人工股関節置換術.日本整形外科学会雑誌 、73(3):S1054、1999

11. Iida, H.et al:Cemented total hip arthroplasty with acetabular bone graft for developmental dysplasia.LONG-TERM

RESULTS AND SURVIVORSHIP ANALYSIS.J Bone Joint Surg、82ーB:176-84、2000

12. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植を併用したセメント使用THA-278関節平均9年の分析結果-.関節外科、19(2):160-167、2000

13. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植併用人工股関節置換術の生存分析.日本整形外科学会雑誌、74(2):S100、2000

14. 飯田寛和:人工股関節側方進入法.新OS Now 11 股関節疾患(小児・成人)の手術療法、メジカルビュー社:173-180、2001

15. 飯田寛和:人工骨を用いた臼蓋再建術.別冊整形外科、39:64-69、2001

16. 飯田寛和:高齢者の人工股関節置換術 セメント使用.新OS Now 13 高齢者に対する整形外科手術、メジカルビュー社:117-123、

2002

17. 飯田寛和:人工股関節置換術の術前設計と手術の実際.中部日本整形外科災害外科学会雑誌、46:6、2003

18. 飯田寛和 他:人工股関節置換術.実践 整形外科手術マニュアル 下肢編、メディカ出版:22-36、2005

19. 飯田寛和:股関節への側方アプローチ Dall法(transgluteal approach).新OS Now 28 Useful Surgical Approach-定型から

オリジナルまで、メジカルビュー社:204-210、2005

20. 飯田寛和:ナースのための整形外科手術アトラス 股関節編 変形性股関節症に対する人工股関節置換術(前側方侵入/セメント

固定).整形外科看護、11(2):113-117、2006

月日 入院 手術前日

手術当日(手術前)

手術当日(手術後)

手術後 1日目

手術後 2日目

手術後 3日目

手術後 7日目

手術後 14日目

手術後 片側)18~21日退院 両側)25~28日退院

項目

達成目標

検 査

食 事

清 潔

排 泄

手術の 準備物品

活動・安静度

治療・薬剤 (点滴・内服) ・処置 ・リハビリ

患者様及びご家族への説明 栄養指導 服薬指導

手術前のオリエンテーションを受け理解する事ができる。

体位変換をして床ずれ予防ができる。

リハビリに参加できる。

歩行器で歩くことができる。

1本杖で歩くことができる。

退院基準

抗生剤 手術後より抗生剤が開始になります。 ( )~( )まで

リハビリ開始 (ベットサイドでします)

リハビリ 平行棒訓練

リハビリ 歩行器訓練 リハビリ

1本杖 抜糸します。

特に制限ありません。

(  )時より絶食(  )時より絶水

手術前に入浴があります。爪切りをして下さい。

持参された薬を確認後内服して下さい。 主治医より手術の説明があります。 看護師より、手術の必要物品の説明

手術前までに準備してください 弾性ストッキング(看護師が準備します。) 前あきの寝衣 バスタオル3枚 タオル3枚 オムツシート2枚 曲がるストローまたは水のみ T字帯2枚

(      )食です。

リハビリテーション 手術前又は手術後にリハビリの診察があります。 場合により眠剤がある場合があります。

当日は持参薬を中止して下さい。 手術前 手術の準備のため内服がある場合もあります。 (   )時

ベット上30度挙上 介助にて横向き可です。

90度挙上可 車椅子 歩行器

1本杖

食事再開です。

抜糸するまで入浴できません。清拭(  )、(   )曜日 洗髪(  )曜日、足浴(  )曜日

手術後尿管カテーテルが入ってきます。

カテーテルをぬきます。 車椅子でトイレにいけます。

ベット上排泄です。

看護師と一緒に横向きになります。 手術後、足にフットポンプがついてきます。(肺塞栓予防です)

フットポンプを外します。 弾性ストッキングを取ります。 チューブ、ドレーン類を抜きます。

自分で洗面、下膳の練習をします。 横向きの練習をします。 立位をとる練習をします。

弾性ストッキングをはきます。

くすり

尿

90度 30度

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クリニカルパスにのっとり、術翌日起座、2日目端座位、3日目車椅子・トイレ、4日目から歩行練習を行う。3週での退院を標準にしているが、術前の

機能障害などの影響で後療法のプログラムと期間は調整する。一連の後療法において、単に免荷を指導するのみではなく、日常生活での立ち坐りや、

トイレ動作での股関節荷重がいかに大きいかを患者に理解させ、これを減少させるためのきめの細かい指導が重要である。

後 療 法

33 34

V

【参考文献】

1. 飯田寛和 他:人工股関節置換術におけるModified Transgluteal Approach(Dall)について.臨床整形外科、30(2):137-145、

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2. 飯田寛和 他:骨移植を併用した人工股関節の長期成績.整形・災害外科、38(11):1293-1299、1995

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4. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植を併用した人工股関節置換術の長期成績.日本整形外科学会雑誌、69(3):S707、1995

5. 飯田寛和:人工股関節置換術におけるDallの進入法.整形外科治療のコツと落とし穴-股関節-.中山書店:24-25、1997

6. 飯田寛和:大腿骨側セメント手技のコツ.整形外科治療のコツと落とし穴-股関節-.中山書店:84-85、1997

7. 飯田寛和:人工股関節全置換術におけるセメント手技の実際.臨床整形外科、32(5) :591-596、1997

8. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植を併用した人工股関節置換術-手術手技変更の成績への影響-.日本人工関節学会誌、28:135-136、

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9. 飯田寛和:変形性股関節症の看護 人工股関節置換術後の看護.整形外科看護、3(2):132-135、1998

10. 飯田寛和 他:脱臼性股関節症に対する人工股関節置換術.日本整形外科学会雑誌 、73(3):S1054、1999

11. Iida, H.et al:Cemented total hip arthroplasty with acetabular bone graft for developmental dysplasia.LONG-TERM

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12. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植を併用したセメント使用THA-278関節平均9年の分析結果-.関節外科、19(2):160-167、2000

13. 飯田寛和 他:臼蓋骨移植併用人工股関節置換術の生存分析.日本整形外科学会雑誌、74(2):S100、2000

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17. 飯田寛和:人工股関節置換術の術前設計と手術の実際.中部日本整形外科災害外科学会雑誌、46:6、2003

18. 飯田寛和 他:人工股関節置換術.実践 整形外科手術マニュアル 下肢編、メディカ出版:22-36、2005

19. 飯田寛和:股関節への側方アプローチ Dall法(transgluteal approach).新OS Now 28 Useful Surgical Approach-定型から

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20. 飯田寛和:ナースのための整形外科手術アトラス 股関節編 変形性股関節症に対する人工股関節置換術(前側方侵入/セメント

固定).整形外科看護、11(2):113-117、2006

月日 入院 手術前日

手術当日(手術前)

手術当日(手術後)

手術後 1日目

手術後 2日目

手術後 3日目

手術後 7日目

手術後 14日目

手術後 片側)18~21日退院 両側)25~28日退院

項目

達成目標

検 査

食 事

清 潔

排 泄

手術の 準備物品

活動・安静度

治療・薬剤 (点滴・内服) ・処置 ・リハビリ

患者様及びご家族への説明 栄養指導 服薬指導

手術前のオリエンテーションを受け理解する事ができる。

体位変換をして床ずれ予防ができる。

リハビリに参加できる。

歩行器で歩くことができる。

1本杖で歩くことができる。

退院基準

抗生剤 手術後より抗生剤が開始になります。 ( )~( )まで

リハビリ開始 (ベットサイドでします)

リハビリ 平行棒訓練

リハビリ 歩行器訓練 リハビリ

1本杖 抜糸します。

特に制限ありません。

(  )時より絶食(  )時より絶水

手術前に入浴があります。爪切りをして下さい。

持参された薬を確認後内服して下さい。 主治医より手術の説明があります。 看護師より、手術の必要物品の説明

手術前までに準備してください 弾性ストッキング(看護師が準備します。) 前あきの寝衣 バスタオル3枚 タオル3枚 オムツシート2枚 曲がるストローまたは水のみ T字帯2枚

(      )食です。

リハビリテーション 手術前又は手術後にリハビリの診察があります。 場合により眠剤がある場合があります。

当日は持参薬を中止して下さい。 手術前 手術の準備のため内服がある場合もあります。 (   )時

ベット上30度挙上 介助にて横向き可です。

90度挙上可 車椅子 歩行器

1本杖

食事再開です。

抜糸するまで入浴できません。清拭(  )、(   )曜日 洗髪(  )曜日、足浴(  )曜日

手術後尿管カテーテルが入ってきます。

カテーテルをぬきます。 車椅子でトイレにいけます。

ベット上排泄です。

看護師と一緒に横向きになります。 手術後、足にフットポンプがついてきます。(肺塞栓予防です)

フットポンプを外します。 弾性ストッキングを取ります。 チューブ、ドレーン類を抜きます。

自分で洗面、下膳の練習をします。 横向きの練習をします。 立位をとる練習をします。

弾性ストッキングをはきます。

くすり

尿

90度 30度

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