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URI ダイヤル Cisco Unified Communications Manager はコール アドレッシング用ディレクトリ URI を使用したダ イヤルをサポートしています。 ディレクトリ URI は電子メール アドレスに似ており、 username@host という形式になります。ホスト部分は IPv4 アドレスまたは完全修飾ドメイン名で す。 ディレクトリ URI は、ユニフォーム リソース識別子で、電話番号を識別するために使用で きる文字列です。 電話番号が電話機に割り当てられている場合、Cisco Unified Communications Manager はディレクトリ URI を使用して電話機にコールをルーティングできます。 URI ダイヤ ルは、ディレクトリ URI をサポートしている SIP および SCCP エンドポイントで使用できます。 この章は次のトピックで構成されています。 URI ダイヤルの設定, 1 ページ ディレクトリ URI 形式, 4 ページ ディレクトリ URI のプロビジョニング, 5 ページ ディレクトリ URI と電話番号のダイヤル文字列の解釈, 6 ページ ディレクトリ URI コール ルーティング, 7 ページ クラスタ間 URI ダイヤル, 8 ページ VCS またはサード パーティ システムとのディレクトリ URI の相互運用性, 9 ページ ディレクトリ URI LDAP 統合, 10 ページ ディレクトリ URI と電話番号の混合アドレス, 11 ページ URI ダイヤルのディジット トランスフォーメーションの設定, 13 ページ ディレクトリ URI のトラブルシューティングのヒント, 15 ページ URI ダイヤルの設定 次の手順は、ネットワークに URI ダイヤルを設定する方法を説明しています。 Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービス ガイド 1

URI ダイヤル ダイヤル CiscoUnifiedCommunicationsManagerはコールアドレッシング用ディレクトリURIを使用したダ イヤルをサポートしています。ディレクトリURIは電子メールアドレスに似ており、

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URI ダイヤル

Cisco Unified CommunicationsManagerはコールアドレッシング用ディレクトリURIを使用したダイヤルをサポートしています。ディレクトリ URIは電子メールアドレスに似ており、username@hostという形式になります。ホスト部分は IPv4アドレスまたは完全修飾ドメイン名です。ディレクトリ URIは、ユニフォームリソース識別子で、電話番号を識別するために使用できる文字列です。電話番号が電話機に割り当てられている場合、Cisco Unified CommunicationsManagerはディレクトリ URIを使用して電話機にコールをルーティングできます。 URIダイヤルは、ディレクトリURIをサポートしている SIPおよび SCCPエンドポイントで使用できます。

この章は次のトピックで構成されています。

• URIダイヤルの設定, 1 ページ

• ディレクトリ URI形式, 4 ページ

• ディレクトリ URIのプロビジョニング, 5 ページ

• ディレクトリ URIと電話番号のダイヤル文字列の解釈, 6 ページ

• ディレクトリ URIコールルーティング, 7 ページ

• クラスタ間 URIダイヤル, 8 ページ

• VCSまたはサードパーティシステムとのディレクトリ URIの相互運用性, 9 ページ

• ディレクトリ URI LDAP統合, 10 ページ

• ディレクトリ URIと電話番号の混合アドレス, 11 ページ

• URIダイヤルのディジットトランスフォーメーションの設定, 13 ページ

• ディレクトリ URIのトラブルシューティングのヒント, 15 ページ

URI ダイヤルの設定次の手順は、ネットワークに URIダイヤルを設定する方法を説明しています。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド1

はじめる前に

クラスタ間に URIダイヤルを設定する場合は、ILSネットワークを設定して ILSネットワークのグローバルダイヤルプランレプリケーションを有効にする必要があります。詳細については、

ILSネットワークとグローバルダイヤルプランレプリケーションの設定に関するトピックを参照してください。

手順

ステップ 1 ディレクトリ URIをネットワーク内のユーザに割り当てます。

ステップ 2 プライマリ内線と電話番号の両方をネットワーク内のユーザに割り当てることで、ディレクトリ

URIを電話番号に割り当てます。

ステップ 3 クラスタ間URIダイヤルのPSTNフェールオーバー番号を設定する場合は、次の手順に従って ILSネットワークのディレクトリ URIの PSTNフェールオーバー番号を設定します。a) [電話番号の設定(DirectoryNumberConfiguration)]では、エンタープライズ代替番号または+E.164代替番号を、ディレクトリ URIに関連付けられているものと同じ電話番号に割り当てます。

b) [PSTNフェールオーバー(PSTN failover)]ドロップダウンリストボックスで、PSTNフェールオーバーとして代替番号を選択します。

ステップ 4 次の手順に従って、デフォルトのディレクトリ URIパーティションをコーリングサーチスペース内にある既存のパーティションに割り当てます。

a) CiscoUnifiedCMの管理ページで、[システム(System)] > [エンタープライズパラメータ(EnterpriseParameters)]を選択します。

b) Directory URI Alias Partitionエンタープライズパラメータに対して、既存のコーリングサーチスペース内にある既存のパーティションを選択します。

c) URIダイヤルの [URIダイヤルの表示の初期設定(URI Dialing Display Preference)]サービスパラメータを、発呼側のコールパーク表示URIの中の発呼側の [URI] に設定します。 [DN]がサービスパラメータのデフォルト設定です。

ステップ 5 [SIPプロファイルの設定(SIP Profile Configuration)]ウィンドウで次のフィールドを設定して、ネットワークに SIPプロファイルを設定します。

• [ダイヤル文字列の解釈(Dial String Interpretation)]ドロップダウンリストボックスに値を設定し、ネットワーク内のすべての SIPプロファイルに適用します。

•ネットワーク内のすべての SIPプロファイルで、[SIP要求で完全修飾ドメイン名を使用(UseFully Qualified Domain Name in SIP Requests)]チェックボックスをオンにします。

この時点で、クラスタ内URIダイヤルが設定されます。以降の手順は、クラスタ間URIダイヤルを設定するために使用されます。

(注)

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド2

URI ダイヤルURI ダイヤルの設定

ステップ 6 ネットワーク内のすべての SIPトランクについて、[トランクの設定(Trunk Configuration)]ウィンドウの [発呼側および接続側情報形式(Calling and Connected Party Info Format)]ドロップダウンリストボックスを設定して、ネットワークが混合アドレッシングを使用するかどうかを設定します。

ステップ 7 URI Lookup Policyエンタープライズパラメータを設定して、使用中のディレクトリURIのユーザ部分のケース設定を行います。

ステップ 8 次の手順に従って、ディレクトリ URIのグローバルダイヤルプランレプリケーションの ILSサポートを有効にします。

a) Cisco Unified CMの管理ページで、[拡張機能(Advanced Features)] > [ILS設定(ILS Configuration)]を選択します。

b) [グローバルダイヤルプランレプリケーションとリモートクラスタの交換(Exchange Global DialPlan Replication with Remote Clusters)]チェックボックスをオンにします。

c) [アドバタイズルート文字列(Advertised Route String)]テキストボックスでローカルクラスタのルート文字列を割り当てて、[保存(Save)]をクリックします。

ステップ 9 発呼側電話番号を変換するためにディジットトランスフォーメーションを使用している場合は、

次の手順を行います。

a) 発呼側トランスフォーメーションパターンを設定して、電話機またはデバイスプールの着信コールの設定に適用します。この設定は、ディジットトランスフォーメーションのクラスタ

間コールへの適用に使用されます。

b) 前述の手順でディジットトランスフォーメーションを削除する発呼側トランスフォーメーションパターンを設定して、電話機またはデバイスプールの発信コールの設定に適用します。こ

の設定は、ローカルクラスタにとどまっているコールのディジットトランスフォーメーショ

ンを削除します。

ステップ 10 クラスタ間ディレクトリ URIコールをルーティングするように、SIPルートパターンを設定します。

a) ILSネットワーク内のリモートクラスタの ILS学習ルート文字列に一致する SIPルートパターンを作成します。

b) これらの SIPルートパターンを、SIPトランクまたは ILSネットワーク内のネクストホップクラスタのルートリストにポイントします。

ステップ 11 ここまでの手順を、ILSネットワーク内のすべてのクラスタに繰り返します。

ステップ 12 ディレクトリURIからCisco TelePresenceVideoCommunications Serverまたはサードパーティのコール制御システムにコールする場合は、他のシステムのCSVファイルから ILSネットワーク内のいずれかのハブクラスタにディレクトリ URIカタログをインポートします。

関連トピック

ディレクトリ URIと電話番号のダイヤル文字列の解釈, (6ページ)グローバルダイヤルプランレプリケーションのセットアップ

ILSネットワークの設定ディレクトリ URIおよび代替番号の PSTNフェールオーバーのセットアップURIダイヤルのディジットトランスフォーメーションの設定, (13ページ)

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド3

URI ダイヤルURI ダイヤルの設定

ディレクトリ URI 形式ディレクトリURIは、@記号で区切ったユーザとホストアドレスから構成される英数字の文字列です。 Cisco Unified Communications Managerは、ディレクトリ URIとして次の形式をサポートしています。

• user@domain([email protected]など)

• user@ip_address([email protected]など)

Cisco Unified Communications Managerは、ディレクトリ URIのユーザ部分(@記号の前の部分)として次の形式をサポートしています。

•使用できる文字は、a~ z、A~ Z、0~ 9、!、$、%、&、*、_、+、~、-、=、\、?、\、‘、,、.、/です。

•ユーザ部分の最大長は 47文字です。

•ユーザ部分には、%2[0-9A-F]から %7[0-9A-F]までのパーセントエンコーディングを使用できます。使用できる文字によっては、Unified CMにより自動的にパーセントエンコーディングが適用されます。パーセントエンコーディングの詳細については、以下を参照してく

ださい。

•ユーザ部分は、URILookupPolicyエンタープライズパラメータの値に応じて、大文字と小文字が区別されるかどうかが変わります。デフォルト値では、大文字と小文字が区別されま

す。

Cisco Unified Communications Managerは、ディレクトリ URIのホスト部分(@記号の後の部分)として次の形式をサポートしています。

• IPv4アドレスまたは完全修飾ドメイン名をサポートします。

•使用できる文字は、a~ z、A~ Z、0~ 9、ハイフン、およびピリオドです。

•ホスト部分はハイフンで開始または終了できません。

•ホスト部分でピリオドを 2つ連続して使用することはできません。

• 2文字以上である必要があります。

•ホスト部分では、大文字と小文字が区別されません。

データベースの制約により、[ディレクトリURI(Directory URI)]フィールドに指定できる最大長は254文字です。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド4

URI ダイヤルディレクトリ URI 形式

また、ディレクトリ URIのユーザ部分に電話番号を入力することもできます。ただし、CiscoUnified Communications Managerは、SIPプロファイルの [ダイヤル文字列の解釈(Dial StringInterpretation)]オプションの選択内容に応じて、ディレクトリ URIを電話番号として処理する場合があります。

(注)

サードパーティのコール制御システムとの互換性を確保するため、大文字と小文字を区別しな

いように、URI Lookup Policyエンタープライズパラメータの値を設定することをお勧めします。

(注)

ディレクトリ URI のパーセントエンコーディング

ディレクトリURIのユーザ部分で、Unified CMはディレクトリURIがデータベースに保存されるときに、次の文字に対してパーセントエンコーディングを自動的に適用します。

# % ^ ` { } | \ : ” < > [ ] \ ‘および空白

パーセントエンコーディングが適用されると、ディレクトリURIの桁数が増えます。たとえば、ディレクトリ URIとして joe smith#@cisco.com(20文字)を入力すると、Cisco UnifiedCommunicationsManagerでは、ディレクトリURIを joe%20smith%[email protected](24文字)としてデータベースに保存します。データベースの制約により、Cisco Unified Communications Managerでは、254文字を超えるディレクトリ URIを保存しようとしても拒否されます。

一括管理でのディレクトリ URI 形式の例外

Cisco Unified CMの管理ページでは、二重引用符またはカンマを埋め込んでディレクトリ URIを入力できます。ただし、一括管理を使用して、二重引用符およびカンマが埋め込まれたディレク

トリ URIを含む CSVファイルをインポートするときは、二重引用符でディレクトリ URI全体を囲み、埋め込まれた二重引用符を二重引用符でエスケープする必要があります。たとえば、Jared,"Jerry",[email protected]というディレクトリURIは、CSVファイルでは "Jared,""Jerry"",[email protected]"と入力されている必要があります。

ディレクトリ URI のプロビジョニングCisco Unified Communications Managerの管理ページで、次の方法により、ローカルクラスタ内でディレクトリ URIを割り当てることができます。

• [エンドユーザの設定(End User Configuration)]:[エンドユーザの設定(End User Configuration)]では、エンドユーザを作成し、そのエンドユーザに電話機、プライマリ内線、ディレクト

リURIを割り当てることができます。代替として、社内 LDAPディレクトリとCisco UnifiedCommunicationsManagerを同期している場合、エンドユーザの LDAPデータは自動的に入力されます。LDAPディレクトリ内のユーザが電話機、プライマリ内線、ディレクトリURIを保持している場合は、LDAPの同期後にCisco Unified CommunicationsManagerの [エンドユーザの設定(End User Configuration)]に自動的にディレクトリ URIが入力されます。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド5

URI ダイヤルディレクトリ URI のプロビジョニング

• [電話番号の設定(Directory Number Configuration)]:[電話番号の設定(Directory NumberConfiguration)]では、電話番号を設定し、その電話番号にディレクトリ URIを関連付けることができます。その電話番号を電話機に割り当てると、CiscoUnifiedCommunicationsManagerによって、ディレクトリ URIを使用してその電話機にダイヤルすることができます。

エンドユーザの設定と電話番号の設定はどちらも、一括管理を使用して、エンドユーザ、ディレ

クトリURI、電話番号、および電話機を一括してCiscoUnifiedCommunicationsManagerにインポートできます。詳細については、『Cisco Unified Communications Manager Bulk Administrationガイド』を参照してください。

クラスタ内URIダイヤルの場合、ディレクトリURIをパーティションとコーリングサーチスペースに割り当てる必要があります。詳細については、URIダイヤルの設定, (1ページ)を参照してください。

クラスタ間 URIダイヤルの場合、Cisco Unified Communications Managerはクラスタ間検索サービス(ILS)を使用して、ILSネットワーク内の他のクラスタにディレクトリ URIを複製します。グローバルダイヤルプランレプリケーションをサポートするよう ILSが設定されている場合、各クラスタは既知のディレクトリ URIのカタログを ILSネットワーク内の他のクラスタにアドバタイズします。詳細については、グローバルダイヤルプランレプリケーションを参照してくだ

さい。

ディレクトリ URI と電話番号のダイヤル文字列の解釈Cisco Unified Communications Managerに登録されている電話機は、それぞれの電話番号に登録されます。ディレクトリURIがその電話番号に関連付けられている場合、ユーザは電話番号またはディレクトリ URIを使用してその電話機にダイヤルできます。どちらを使用しても同じ宛先に到達しますが、電話番号とディレクトリURIはデータベース内の異なる検索テーブルに保存されるため、Cisco Unified Communications Managerが、どのダイヤル形式を使用するのか決定できる必要があります。そうでないと、コールをルーティングできません。

[SIPプロファイルの設定(SIP Profile Configuration)]ウィンドウに表示される [ダイヤル文字列の解釈(Dial String Interpretation)]フィールドで、Cisco Unified Communications Managerがダイヤル文字列のユーザ部分を調べたり、ディレクトリ URIまたは電話番号のどちらとしてコールをルーティングするのかを決定したりする際に使用する、ルールを設定できます。ディレクトリURIは英字と数字の両方を使用できるため、多数のダイヤル文字列が任意であり、ディレクトリ URIまたは電話番号として設定できます。たとえば、[email protected]というダイヤル文字列を電話番号またはディレクトリ URIとしてルーティングするように Cisco Unified Communications Managerを設定できます。コールが終了されないようにするため、ネットワークに一貫したポリシーを設

定する必要があります。

[ダイヤル文字列の解釈(Dial String Interpretation)]フィールドの詳細については、『Cisco UnifiedCommunications Managerアドミニストレーションガイド』で SIPプロファイルの設定に関するトピックを参照してください。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド6

URI ダイヤルディレクトリ URI と電話番号のダイヤル文字列の解釈

ディレクトリ URI コールルーティングCisco Unified Communications Managerは、次のロジックを使用してディレクトリ URI宛てのコールをルーティングします。

• Cisco Unified Communications Managerは、ダイヤル文字列がダイヤル文字列の解釈ポリシーに従っているかどうかを確認します。ダイヤル文字列が数字の場合、Cisco UnifiedCommunications Managerはコールを電話番号としてルーティングします。

•それ以外の場合、Cisco Unified CommunicationsManagerはローカルコーリングサーチスペースとローカルディレクトリ URI検索テーブルを調べ、ディレクトリ URIがローカルクラスタに属しているかどうかを確認します。ディレクトリ URIがクラスタ上にある場合、CiscoUnified Communications Managerは適切なエンドポイントにコールをルーティングします。

•それ以外の場合、Cisco Unified Communications Managerはディレクトリ URIが学習カタログまたはインポート済みカタログに存在するかどうかを確認します。ディレクトリURIがURIカタログに存在する場合、Cisco Unified Communications Managerはカタログのルート文字列とSIPルートパターンとのマッチングを試みます。一致するSIPルートパターンが見つかった場合、Cisco Unified Communications Managerはそのルートパターンに関連付けられたトランクに、コールをルーティングします。

•一致する SIPルートパターンが見つかったにも関わらずルーティングが失敗した場合は、Cisco Unified Communications Managerはディレクトリ URIの PSTNフェールオーバーが存在するかどうかを確認します。 PSTNフェールオーバーが存在する場合、Cisco UnifiedCommunications Managerは発呼側の AAR CSSを使用して、PSTNフェールオーバー番号にコールをルーティングします。

•それ以外の場合、Cisco Unified Communications Managerはディレクトリ URIのホスト部分とSIPルートパターンとのマッチングを試みます。ホスト部分が SIPルートパターンと一致した場合、Cisco Unified Communications Managerはそのルートパターンに関連付けられた SIPトランクに、コールをルーティングします。

•それ以外の場合、Cisco Unified Communications Managerはコールをブロックします。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド7

URI ダイヤルディレクトリ URI コールルーティング

クラスタ間 URI ダイヤルCisco Unified Communications Managerは、ILSおよびグローバルダイヤルプランレプリケーションを通じてクラスタ間 URIダイヤルをサポートします。

ILSネットワーク内でグローバルダイヤルプランレプリケーションを有効にすると、ILSネットワーク内のクラスタごとにグローバルダイヤルプランデータがアドバタイズされます。このデー

タには、ディレクトリURI、ルート文字列、ILSネットワークの他のクラスタへのPSTNフェールオーバー番号が含まれます。グローバルダイヤルプランレプリケーションの結果として、ILSネットワーク内の各クラスタは、ILSネットワーク内の他のクラスタで既知のディレクトリURI、そのディレクトリ URIのホームクラスタのルート文字列、PSTNフェールオーバー番号を学習します。

Cisco Unified Communications Managerは、ダイヤルしたディレクトリ URIに関連付けられたルート文字列と SIPルートパターンをマッチングして、クラスタ間ディレクトリ URIコールをルーティングします。フォールバックとして、CiscoUnified CommunicationsManagerは、SIPトランクを介してコールをルーティングできない場合、着呼側の関連 PSTNフェールオーバー番号にコールを再ルーティングできます。

ディレクトリ URI のタイプ

個々のクラスタ内で、ディレクトリ URIは次のように分類できます。

•ローカルディレクトリURI:ローカルクラスタで設定されているディレクトリURI。デフォルトでは、ILSはすべてのローカルディレクトリURIを ILSネットワークにアドバタイズします。ただし、[電話番号の設定(Directory Number Configuration)]ウィンドウで、該当するディレクトリ URIの [ILS経由でグローバルにアドバタイズする(Advertise Globally via ILS)]チェックボックスをオフにすると、ILSネットワークへのアドバタイズ対象からローカルディレクトリ URIを除外できます。

•学習ディレクトリURI:リモートクラスタで設定されている、このクラスタが学習したディレクトリ URI。

•インポート済みディレクトリ URI:手動でこのクラスタにインポートされたサードパーティのディレクトリ URI。

ルート文字列

ほとんどの場合、Cisco Unified Communications Managerは、ディレクトリ URIのホスト部分だけでそのディレクトリ URIが設定されているホームクラスタを特定することはできません。 CiscoUnified Communications Managerでは、ルート文字列と SIPルートパターンを組み合わせて使用して、クラスタ間のディレクトリ URIコールをルーティングします。

グローバルダイヤルプランレプリケーションを設定する場合、ILSネットワーク内の各クラスタに異なるルート文字列を割り当てる必要があります。 Cisco Unified Communications Managerは、指定されたクラスタ内のローカルディレクトリURIすべてを、そのクラスタにアドバタイズされたルート文字列に関連付けます。ILSは、それらのディレクトリ URIと関連付けられたルート文字列を、ILSネットワークの他のクラスタにアドバタイズします。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド8

URI ダイヤルクラスタ間 URI ダイヤル

リモートクラスタに登録されている学習ディレクトリ URIにユーザがダイヤルすると、CiscoUnified Communications Managerは、ディレクトリURIに関連付けられているルート文字列を取得し、そのルート文字列と SIPルートパターンをマッチングして、SIPルートパターンで指定されている発信トランクにコールをルーティングします。CiscoUnifiedCommunicationsManagerでコールがルート文字列にルーティングされるようにするには、ILSネットワーク内のネクストホップクラスタに宛先ルート文字列をルーティングするよう、SIPルートパターンを設定する必要があります。

ルート文字列の詳細については、ルート文字列を参照してください。

ディレクトリ URI の PSTN フェールオーバー

グローバルダイヤルプランレプリケーションを使用すると、ディレクトリ URIの PSTNフェールオーバーを設定し、その PSTNフェールオーバーをリモートクラスタに複製することができます。リモートクラスタで SIPトランクを介してクラスタ間コールを学習ディレクトリURIにルーティングできない場合、Cisco Unified Communications Managerは発呼側の AAR CSSを使用して、コールを PSTNフェールオーバー番号にルーティングできます。

[電話番号の設定(Directory Number Configuration)]ウィンドウで PSTNフェールオーバー情報を設定できます。電話番号の代替番号を作成し、その代替番号を PSTNフェールオーバーとして割り当てます。グローバルダイヤルプランレプリケーションが有効な場合、ILSはその代替番号を、各ディレクトリ URIとその電話番号に関連付けられている代替番号の PSTNフェールオーバーとしてアドバタイズします。

ディレクトリURIのPSTNフェールオーバー番号をセットアップする詳しい方法については、ディレクトリ URIおよび代替番号の PSTNフェールオーバーのセットアップを参照してください。

PSTNフェールオーバーの例

ニューヨークのアリスのプライマリ内線は 2000、ディレクトリ URIは [email protected]、+E.164代替番号は +19725552000です。アリスの +E.164代替番号は PSTNフェールオーバーとして割り当てられていて、グローバルダイヤルプランレプリケーションは有効になっています。

ロサンゼルスのボブが ILSネットワークの別のクラスタから [email protected]にダイヤルしたときに 2つのクラスタをつなぐ SIPトランクがダウンしていた場合、Cisco Unified CommunicationsManagerはボブのAARCSSを使用してコールを +19725552000に再ルーティングし、PSTNゲートウェイに送信します。ニューヨークのアリスの内線の呼び出し音が鳴ります。このコールはPSTNゲートウェイを介してルーティングされているため、最終的なコールは音声のみとなります。

VCS またはサードパーティシステムとのディレクトリURI の相互運用性

CiscoUnifiedCommunicationsManagerでは、サポートされているエンドポイントを持つユーザは、[email protected]などの英数字 URIへコールを発信することができます。 Cisco UnifiedCommunications Manager上のサポートされるエンドポイントから Cisco TelePresence VideoCommunications Server(VCS)またはサードパーティのコール制御システム上のエンドポイントにディレクトリ URIコールをルーティングする最も簡単な方法は、ドメインベースの SIPルート

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド9

URI ダイヤルVCS またはサードパーティシステムとのディレクトリ URI の相互運用性

パターンを設定することです。たとえば、acme.comドメイン宛てのコールを Cisco TelePresenceVCSまたはサードパーティのコール制御システムに設定された SIPトランクへルーティングするために acme.comの SIPルートパターンを設定できます。

同じドメイン名を使用する複数の Cisco TelePresence VCSまたはサードパーティのコール制御システムがある状況では、Cisco Unified Communications Managerはクラスタ間検索サービス(ILS)を使用して URIダイヤルの相互運用性を提供します。 Cisco TelePresence VCSまたはサードパーティシステムごとに、コール制御システムに登録されたディレクトリ URIを含む csvファイルを手動で作成する必要があります。

ILSネットワーク内でハブクラスタとして設定された Cisco Unified Communications Managerクラスタで、各 Cisco TelePresence VCSまたはサードパーティシステムのインポート済みディレクトリ URIカタログを作成し、各カタログに一意のルート文字列を割り当てることができます。 csvファイルを該当するインポート済みディレクトリ URIカタログへインポートすると、ILSはインポート済みディレクトリ URIカタログを複製し、文字列を ILSネットワーク内の他のクラスタへルーティングします。

Cisco Unified Communications Managerが Cisco TelePresence VCSまたはサードパーティシステム宛ての発信トランクにディレクトリURIをルーティングできるようにするために、各CiscoUnifiedCommunications Managerクラスタに、各インポート済みディレクトリ URIカタログに割り当てられたルート文字列に一致する SIPルートパターンを設定します。

VCSから Cisco Unified Communications Managerにディレクトリ URIをインポートする方法の詳細については、『Cisco Unified Communications Manager機能およびサービスガイド』の「グローバルダイヤルプランレプリケーション」の章の「非 ILSシステムからのディレクトリ URIのインポート」の手順を参照してください。

Cisco Unified Communications Managerは、ディレクトリ URIのエクスポート機能も提供しています。LDAPディレクトリからインポートされたディレクトリURIを含め、ローカルクラスタに設定されたすべてのディレクトリ URIを、他のコール制御システムへインポートできる csvファイルにエクスポートできます。 Cisco Unified Communications Managerから csvファイルにディレクトリURIをエクスポートする方法の詳細については、『CiscoUnifiedCommunicationsManagerBulkAdministrationガイド』の「Directory URIs」の章の「Export Local Directory URIs to a CSV File」を参照してください。

ディレクトリ URI LDAP 統合Cisco Unified Communications Managerは、Cisco Unified CMの管理の [ディレクトリURI(DirectoryURI)]フィールドと社内 LDAPディレクトリのデータとの同期をサポートしています。

LDAPディレクトリと同期すると、Cisco Unified CommunicationsManagerはLDAPディレクトリから選択したディレクトリ URIをそのエンドユーザのプライマリディレクトリ URIとして自動的に割り当てます。そのエンドユーザのプライマリ内線のプライマリディレクトリ URIとしてすでにディレクトリ URIが設定されている場合でも、 LDAP値が Cisco Unified CommunicationsManagerの管理ページで設定された値を上書きします。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド10

URI ダイヤルディレクトリ URI LDAP 統合

デフォルト設定では、ディレクトリ URIのユーザ部分の大文字と小文字は区別されるため、LDAPディレクトリ内のディレクトリ URIの大文字と小文字が Cisco Unified CommunicationsManagerでも使用されます。たとえば、LDAPのディレクトリ URIの値が [email protected]の場合、[email protected]にコールを発信すると失敗します。 URI Lookup Policyエンタープライズパラメータの値を変更して、大文字と小文字を区別しないように設定することもできます。

(注)

サードパーティのコール制御システムとの互換性を確保するため、大文字と小文字を区別しな

いよう URI Lookup Policyエンタープライズパラメータの値を設定することをお勧めします。(注)

リリースが 9.0より前で、LDAP同期が設定された Cisco Unified Communications Managerシステムの場合は、[ディレクトリURI(DirectoryURI)]フィールドの同期は自動的に有効になりません。新しい LDAP同期アグリーメントを作成する必要があります。

(注)

ディレクトリ URI と電話番号の混合アドレスCiscoUnifiedCommunicationsManagerは、ディレクトリURIと電話番号が構成される混合アドレッシングをサポートしています。ネットワーク全体で混合アドレッシングを有効にすると、CiscoUnified Communications Managerは、発信 SIP INVITEまたは SIP INVITEへの応答に送信側のディレクトリURIと電話番号の両方を挿入します。宛先エンドポイントは、その応答にディレクトリURIと電話番号のどちらを使用するか選択できます。どちらも同じ宛先に到達します。

Cisco Unified Communications Managerは、SIP IDヘッダーの x-cisco-numberタグを使用して、混合アドレスをやり取りします。送信側電話機のディレクトリURIと電話番号の両方が使用可能で、混合アドレッシングが有効な場合、Cisco Unified Communications Managerは、SIPメッセージのFromフィールドのディレクトリURLを使用し、付随する電話番号と x-cisco-numberタグを SIP IDヘッダーに追加します。 x-cisco-numberタグは、ディレクトリ URIに関連付けられた電話番号を識別します。

CiscoUnified CommunicationsManagerで混合アドレッシングを使用して SIPメッセージを配信する場合は、次の条件を満たしている必要がります。

•電話機間のすべてのSIPトランクについて、[発呼側および接続側情報形式(CallingandConnectedParty Info Format)]ドロップダウンリストボックスが [接続側にのみURIおよびDNを配信(Deliver URI and DN in connected party)]に設定されている。

• SIPメッセージを送信する電話機にディレクトリ URIと電話番号の両方が設定されている。

•宛先エンドポイントが混合アドレッシングをサポートしている。

SIPトランクの混合アドレッシングを有効にするには、Cisco Unified Communications Managerの管理ページの [トランクの設定(Trunk Configuration)]ウィンドウで、[発呼側および接続側情報形式(Calling and Connected Party Info Format)]ドロップダウンリストボックスを [接続側にのみURIおよ

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド11

URI ダイヤルディレクトリ URI と電話番号の混合アドレス

びDNを配信(Deliver URI and DN in connected party)]に設定します。 Cisco Unified CommunicationsManagerは、トランク宛ての混合アドレス付きの SIPメッセージを受信すると、メッセージを転送する前に、そのトランクで混合アドレッシングが有効かどうかを確認します。トランクで混合

アドレッシングが有効でない場合、Cisco Unified Communications Managerは x-cisco-numberタグを削除してから SIPメッセージを転送します。

SIP回線では、混合アドレッシングはデフォルトで有効になっています。ただし、混合アドレス付きの SIPメッセージが SIP回線経由で宛先エンドポイントへ転送される場合、Cisco UnifiedCommunications Managerはそのエンドポイントが混合アドレッシングをサポートしているかどうか確認します。宛先エンドポイントが混合アドレッシングをサポートしていない場合、CiscoUnified CommunicationsManagerは x-cisco-numberタグを削除してから、SIPメッセージをエンドポイントへ転送します。

混合アドレッシングは、RPID、PAI、PPI、および Diversionヘッダーに適用できます。

例 1

シスコ勤務のボブが内線 2100からコールを発信します。 [トランクの設定(Trunk Configuration)]ウィンドウの [発呼側および接続側情報形式(Calling and Connected Party Info Format)]フィールドは、[接続側にのみDNを配信(Deliver DN only in connected party)]に設定されています。この場合、混合アドレッシングは適用されず、発信SIPメッセージにx-cisco-numberタグは追加されません。From:<sip:[email protected]>Remote-Party-ID:<sip:[email protected]>;party=calling

例 2

シスコ勤務のジルが内線 2030からコールを発信します。 [トランクの設定(Trunk Configuration)]ウィンドウの [発呼側および接続側情報形式(Calling and Connected Party Info Format)]フィールドは、[接続側にのみDNを配信(DeliverURI only in connected party)]に設定されています。この場合、混合アドレッシングは適用されず、発信SIPメッセージにx-cisco-numberタグは追加されません。From:<sip:[email protected]>Remote-Party-ID:<sip:[email protected]>;party=calling

例 3

シスコ勤務のアリスが内線 2000からコールを発信します。 [トランクの設定(Trunk Configuration)]ウィンドウの [発呼側および接続側情報形式(Calling and Connected Party Info Format)]フィールドは、[接続側にのみURIおよびDNを配信(Deliver URI and DN in connected party)]に設定されています。混合アドレッシングが適用されます。 Cisco Unified Communications Managerは、SIP IDヘッダーに x-cisco-numberタグを追加します。From:<sip:[email protected]>Remote-Party-ID:<sip:[email protected];x-cisco-number=2000>;party=calling

シスコ勤務のジョンが内線4003でアリスのコールを受信しましたが、ジョンはコールを自宅の電話機に転送するようにオフィスの電話機を設定します。混合アドレッシングが有効な場合は、

Cisco Unified Communications Managerが Diversionヘッダーに x-cisco-numberタグを追加し、SIPINVITEをジョンの自宅の電話機に転送します。From:<sip:[email protected]>Diversion: <sip:[email protected];x-cisco.number=4003>reason=no-answerRemote-Party-ID:<sip:[email protected];x-cisco-number=2000>;party=calling

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド12

URI ダイヤルディレクトリ URI と電話番号の混合アドレス

URI ダイヤルのディジットトランスフォーメーションの設定

ネットワークがディジットトランスフォーメーションを発呼側電話番号に適用し、クラスタ全体

でURIダイヤルが実装されている場合は、電話機またはデバイスプールの着信コールの設定に発呼側トランスフォーメーションパターンを適用できます。これが必要となるのは、発呼側トラン

スフォーメーションが着信側の電話番号またはパターンに基づいて適用されている場合に、CiscoUnified Communications Managerは発呼側トランスフォーメーションを実行できないためです。

クラスタ間コールの場合、コーリングサーチスペース(CSS)に対してディジットトランスフォーメーションパターンを適用し、CSSトランスフォーメーションを電話機またはデバイスプールの着信コール設定に適用できます。ダイヤル番号がディレクトリ URIまたは電話番号のどちらであっても、Cisco Unified Communications Managerはコールをルーティングする前に発信側電話番号にトランスフォーメーションパターンを適用します。

クラスタ内コールの場合、ローカルクラスタ内にとどまるコールに発呼側トランスフォーメー

ションを適用しないときは、着信コールの設定によって追加されたディジットを削除する CSSトランスフォーメーションパターンを適用し、そのパターンを電話機またはデバイスプールの発信

コールの設定に適用できます。デバイスプールの場合、発信コールの [発呼側トランスフォーメーションCSS(Calling Party TransformationCSS)]は [デバイスモビリティ関連情報(DeviceMobilityRelatedInformation)]の下に表示されます。

URIダイヤルが実装されている場合に発呼側ディジットトランスフォーメーションを適用するには、次の手順を実行します。

手順

ステップ 1 Cisco Unified CMの管理ページで、[コールルーティング(Call Routing)] > [コントロールのクラス(Class of Control)] > [パーティション(Partition)]を選択し、新しいパーティションを作成します(たとえば、発呼側 XXXXを 8XXXXXXXに変更します)。

ステップ 2 [コールルーティング(Call Routing)] > [コントロールのクラス(Class of Control)] > [コーリングサーチスペース(Calling Search Space)]を選択し、次を実行します。

•コーリングサーチスペースを作成します(たとえば、発呼側XXXを 8XXXXXXXに変更します)。

• [使用可能なパーティション(AvailablePartitions)]リストボックスで、新たに作成したパーティションを追加します(たとえば、発呼側 XXXXを 8XXXXXXXに変更します)。

ステップ 3 Cisco Unified CMの管理ページで、[コールルーティング(Call Routing)] > [トランスフォーメーション(Transformation)] > [トランスフォーメーションパターン(Transformation Pattern)] > [発呼側トランスフォーメーションパターン(Calling Party Transformation Pattern)]を選択します。

•トランスフォーメーションパターンを作成します(たとえば、XXXX)。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド13

URI ダイヤルURI ダイヤルのディジットトランスフォーメーションの設定

•パーティションを、前の手順で作成したパーティションに設定します(たとえば、発呼側XXXXを 8XXXXXXXに変更します)。

• [発呼側トランスフォーメーションマスク(Calling Party Transformation Mask)]を必要なマスクに設定します(たとえば、8265XXXX)。

ステップ 4 Cisco Unified CMの管理ページで、[コールルーティング(Call Routing)] > [コントロールのクラス(Class of Control)] > [パーティション(Partition)]を選択し、新しいパーティションを作成します(たとえば、発呼側 8XXXXXXXを XXXXに変更します)。

ステップ 5 [コールルーティング(Call Routing)] > [コントロールのクラス(Class of Control)] > [コーリングサーチスペース(Calling Search Space)]を選択し、次を実行します。

•コーリングサーチスペースを作成します(たとえば、発呼側 8XXXXXXXを XXXXに変更します)。

• [使用可能なパーティション(AvailablePartitions)]リストボックスで、新たに作成したパーティションを追加します(たとえば、発呼側 8XXXXXXXを XXXXに変更します)。

ステップ 6 Cisco Unified CMの管理ページで、[コールルーティング(Call Routing)] > [トランスフォーメーション(Transformation)] > [トランスフォーメーションパターン(Transformation Pattern)] > [発呼側トランスフォーメーションパターン(Calling Party Transformation Pattern)]を選択します。

•トランスフォーメーションパターンを作成します(たとえば、8265XXXX)。

•パーティションを、前の手順で作成したパーティションに設定します(たとえば、発呼側8XXXXXXXを XXXXに変更します)。

• [発呼側トランスフォーメーションマスク(Calling Party Transformation Mask)]を必要なマスクに設定します(たとえば、XXXX)。

ステップ 7 トランスフォーメーションパターンを個々の電話機に割り当てるには、[デバイス(Device)] > [電話(Phone)]を選択し、次の設定を電話機に適用します。

•着信設定に適用するパターンの場合は、[インバウンドコール(Inbound Calls)]の下にある [発呼側トランスフォーメーションCSS(Calling Party Transformation CSS)]ドロップダウンリストボックスからパターンを含む CSSを選択します。

•発信設定に適用するパターンの場合は、[アウトバウンドコール(Outbound Calls)]の下にある[発呼側トランスフォーメーションCSS(Calling Party TransformationCSS)]ドロップダウンリストボックスからパターンを含む CSSを選択します。

ステップ 8 [保存(Save)]をクリックします。また、Cisco Unified CMの管理ページで [システム(System)] > [デバイスプール(DevicePool)]を選択することで、ディジットトランスフォーメーションパターンをデバイスプールに適用することもできます。 [デバイスプール設定(Device Pool Configuration)]では、発信コールの [発呼側トランスフォーメーションCSS(Calling Party TransformationCSS)]は [デバイスモビリティ関連情報(Device Mobility Related Information)]の下に表示されます。

(注)

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド14

URI ダイヤルURI ダイヤルのディジットトランスフォーメーションの設定

ディレクトリ URI のトラブルシューティングのヒントここでは、URIダイヤルの基本的なトラブルシューティングのシナリオをいくつか説明します。

ディレクトリ URI にダイヤルしたがコールが失敗する

次の項目を確認してください。

• URI Lookup Policyエンタープライズパラメータの設定を確認します。ダイヤルしたディレクトリ URLとプロビジョニングしたディレクトリ URIのユーザ部分で、使用されている大文字と小文字の設定が同じであることを確認します。

•着信側のパーティション、ディレクトリ URIパーティション、およびコーリングサーチスペースを確認します。クラスタ内コールの場合は、宛先の電話機が同じコーリングサーチ

スペース内にあることを確認してください。

•ダイヤルしたディレクトリURIがダイヤル文字列の解釈ポリシーに準じていることを確認します。実装されたダイヤル文字列の解釈ポリシーがディレクトリURIを電話番号として解釈する場合、Cisco Unified Communications Managerはコールをルーティングできません。

•クラスタ間コールの場合は、ディレクトリURIのローカルクラスタを確認し、そのディレクトリ URIの [ILS経由でグローバルにアドバタイズする(Advertise Globally via ILS)]チェックボックスがオンになっていることを確認してください。

• Dialed Number Analyzerツールを使用して、Cisco Unified Communications Managerがそのディレクトリ URIへコールをルーティングできるかどうか判別します。

Dialed Number Analyzerはクラスタ間コールのルーティングをテストするためにのみ使用できます。

(注)

ディレクトリ URI をダイヤルしたが、コール表示に電話番号が表示される

次の項目を確認してください。

•電話機のモデルが混合アドレッシングをサポートしているかどうか確認します。電話機のモデルが混合アドレッシングをサポートしていない場合は、電話番号が表示されます。

• [呼び出し表示(Alerting Name)]が設定されているかどうか確認します。呼び出し表示はダイヤル文字列より優先されます。

•着信側の電話機の表示が正しくない場合は、発呼側電話機にプライマリディレクトリURIが設定されているかどうかを確認します。

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド15

URI ダイヤルディレクトリ URI のトラブルシューティングのヒント

Cisco Unified Communications Manager Release 10.0(1) 機能およびサービスガイド16

URI ダイヤルディレクトリ URI のトラブルシューティングのヒント