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SSMIX2の多目的活用と そこから見えてくる課題と展望 東京大学医学系研究科 大江和彦

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  • SS-‐MIX2の多目的活用とそこから見えてくる課題と展望

    東京大学医学系研究科

    大江和彦

  • 災害対策のための医療情報バックアップ事業

    2015/10/16

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    The Gemini Project

    Copyright(c)2015  大江和彦Kazuhiko  Ohe,  All  rights  reserved.  (許可なく再配布、引用利用、個人での参照利用以外の利用、を禁止します)  

  • 文科省 H24年度補正予算 公開資料

  • 基本方針• 東西2拠点データセンタによる保管

    – 東西の2拠点の民間データセンターそれぞれが、全ての国立大学病院の災害時用データを保管(二重保管体制)する。

    – 民間データセンターにおいてストレージ設備一式を管理運用する。

    • 共通的なデータ形式で保管– 各大学病院ではSS-‐MIX2標準ストレージ規格でリアルタイムまたは夜間バッチでデータセンターに送信する。

    • 必須データの保管と自由追加可能な保管– 電子カルテの全データ種別を保管するのではなく、災害時に必須となる主要な情報だけを必須データ種別として保管する。それ以外のデータは各大学病院の事情に応じ追加保管を可能とする。

    • 常時データ参照可能な保管– 災害時にいつでも利用できるよう、自病院データ参照端末を救急部等に置き、ふだんから使用できるようにする。

    • 大学病院間の診療情報連携機能– 災害時だけでなく平常時にも相互協定を締結した大学病院間で診療情報連携できる参照機能を装備する。 2015/10/16

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  • 2方式バックアップ

    • SS-‐MIX2標準形式バックアップ– 主要診療データとレセプトデータのバックアップ– 災害時にインターネット経由で被災病院内外の診療施設や避難所から眼前の患者の診療のために過去診療データを参照する目的

    • 病院ベンダー固有のデータベースバックアップ– システムデータベース全体(PACS画像、部門系データベースを除く)のバックアップ

    – 災害後のシステムとデータベース復旧を目的

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  • データセンター(東日本)

    データセンター(西日本)

    SS-‐MIXは2か所へ、フルバックアップは遠い方1か所へ

    SS-‐MIXフルバックアップ

    SS-‐MIX

    フルバックアップ

    病院情報システム

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  • データセンター

    データセンタ内SS-‐MIX2ストレージ(病院数分)

    インターネット

    SINET4(L2VPN)

    各大学病院

    災害時診療情報WEB参照サーバシステム

    アクセス制御管理機能システム

    各大学病院管理者がマウント制御する

    国立大学病院SS-‐MIX2バックアップデータ災害時Web参照システム 構成

    災害時参照

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    ...  

    避難所救護所診療所病 院

    VPN

    病院管理者制御・管理

    データバックアップ

    2015/10/16

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  • 処方情報の閲覧

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  • 患者の検査結果、アレルギー情報の閲覧

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  • スマートフォンからもアクセスできる

    102015/10/16

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  • 平時に時々使っておくことが大切全国国立大学病院での考え方

    • 災害対策訓練時には利用すること。

    • 平時の有効活用プロジェクトを計画する。–データセンターに全国立大学病院のSS-‐MIX2標準ストレージ(患者基本情報、処方、注射、検体検査結果)が集まっている。

    →データの二次利用に合意した大学病院グループで共同プロジェクト(主として研究)を企画することで、多施設データベース研究を効率的に実施できる。 11

    2015/10/16

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  • 2015/10/16

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  • 臨床研究・疫学研究・そしてあらゆる利用目的のための次世代医療ITインフラの構築へ

    透析⼈人⼝口減少を⽬目指した糖尿尿病性腎症関連因⼦子の研究(南学研究室、協和発酵キリン)

    東⼤大COI臨臨床研究認知症の根本治療療を⽬目指した

    認知症コホート研究(辻研究室、エーザイ)

    132015/10/16

    まずは医療機関で得られる臨床データを多施設から標準化形式で、

    他のシステムから使えるようにするインフラを構築

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  • ばらばら規格の各社電子カルテのデータを多目的に利用するための標準化データ格納装置

    SS-‐MIX2標準ストレージ

    電子カルテシステム

    SS-MIX2ストレージ

    各医療機関

    基本識別情報処方注射血液尿検査結果入退院・外来受診

    HL7  標準化コード標準化

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    HL7  v2.5  国際標準規格 ISO  IS  27931:2009厚生労働省標準規格

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  • 今ある臨床データをSS-‐MIX2拡張ストレージへ

    電子カルテシステム東大独自→国際標準OpenEHR

    SS-MIX2拡張ストレージ

    内視鏡検査情報システムSolemio(オリンパス)

    病理検査情報システム(計画中)

    電子レセプトストレージ(国立大病院災害バックアップ)

    院内がん登録システムHosCanR(国立がんセンター)

    心カテ検査レポートシステムCAIRS-‐DB(東大FIRST/東芝M、グッドマン)

    ベンダーパッケージ電子カルテ

    テンプレート入力データ

    血液浄化(透析)情報システムCAP(日本光電)

    手術記録、麻酔記録、放射線レポート、超音波検査、脳波、筋電図、周産期、妊婦検診輸血記録など

    心電図波形・自動診断情報フクダECG→MFER国際標準

    あらゆる場面でのデータ利用へ

    2015/10/16

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    XML(HL7CDA  or  CDISC-‐ODM)

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  • 多施設で共用できる症例データベース構築に向けて

    MCDRS

    多目的臨床データ登録システム

    各医療機関の電子カルテ 標準形式データ

    (SS-MIX2)ストレージ

    各医療機関

    各医療機関

    各医療機関

    自動取り込み一部 手入力

    研究課題固有の登録データ項目

    共通登録データ項目

    臨床データベースセンター

    データ解析

    臨床研究者

    臨床研究者

    臨床研究者

    さまざまな臨床研究でのオープンなデータ活用

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    MCDRSMCDRS

    MCDRS臨床領域ごとにDBを構築

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  • ○○学会、○○研究班など学会や研究機関

    入力画面作成運用管理

    研究課題ごとの臨臨床DB

    研究機関や民間のデータセンターなどに各研究チームが自由に設置できる。(合同で運用するセンターで共有も可能)

    多目的臨床データレポジトリーシステム

    疾患症例例DB

    データ解析臨床研究 各病院の

    電子カルテシステムからデータを自動取り込み

    各病院から症例データをWeb入力

    利用例としての多目的臨床データ登録システムMCDRS

    MCDRS

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  • MCDRS  症例登録システム

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  • 患者IDからSS-‐MIX2データを取得

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  • 指定した日付から過去に向けて指定回数分の指定検査結果を取得する

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  • 検査結果のほとんどをワンクリックで電子カルテ(SS-‐MIX2)から自動転記できる

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  • 2015/10/16

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    MCDRS ホームページ(http://mcdrs.jp )Copyright(c)2015  大江和彦Kazuhiko  Ohe,  All  rights  reserved.  (許可なく再配布、引用利用、個人での参照利用以外の利用、を禁止します)  

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  • SS-‐MIX2標準ストレージの逐次的フルスキャン利用の試み

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  • SS-‐MIX2標準ストレージから自動生成する記述統計DB

    2015/10/16

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    検査結果ローカルコード

    材料ローカルコード

    単位のコード

    ローカル名称

    材料名称

    単位のコードテキスト

    合計値

    件数

    最小値

    最大値平均値

    中央値

    階級1の始点

    階級の幅

    階級1〜20外れ値(小)外れ値(大)

    患者ID検体ID1識別子検体ID1検体ID2識別子検体ID2JLAC10検体タイプコードJLAC10検体タイプ名検体タイプコード

    検体タイプ名

    JLAC10検査材料・検査部位コードJLAC10検査材料・検査部位名検査材料・検査部位コード

    検査材料・検査部位名

    検体採取日時(開始)検体採取日時(終了)セットID値型varcharJLAC10検査項目コードJLAC10検査項目名検査項目名

    全ファイルの周期的なスキャンと記述統計値の生成

    サマリ(全件・月次・年次)

    検査結果テーブル(検査ローカルコード _材料ローカルコード_単位毎のテーブル)

    SS-‐MX2

    統計RDB

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  • 検査項目x材料x単位ごとに分布と記述統計を瞬時に表示可能に

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  • 過去6年分のSS-‐MIX2検体検査結果の統計情報処理

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    回数 取り込みファイル数

    取り込み時間

    統計情報更新時間

    合計時間

    (フルスキャン)

    4,799,956 266時間22分

    14時間33分

    280時間55分

    2 17,705 25時間49分

    2時間33分

    28時間22分

    3 3,420 30時間18分

    2時間14分

    32時間32分

    4 1,598 26時間09分

    2時間04分

    28時間13分

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  • 見えてくる課題

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  • (1) コードの標準化

    • 検査と医薬品コードを標準化している病院は

    13大学病院だけ。

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  • 電子カルテで使用している施設固有コードから標準コードへの対応表作成の例

    検査項目 東大固有1 東大固有2 標準コード(JLAC10)好中球 0260628_81 0697702_81 2A160000001966251好酸球 0260631_81 0697703_81 2A160000001966254好塩基球 0260632_81 0697704_81 2A160000001966255単 球 0260630_81 0697705_81 2A160000001966256リンパ球 0260629_81 0697706_81 2A160000001966257

    ルーチン検査 緊急検査

    東大病院の場合、固有コード(検査項目コード_材料コード)の実際の出現は約4500通り 2015/10/16

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  • 検査項目x検体材料必要性の高い検査だけを標準化

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    検査コア項目148項目(臨床検査項目標準マスター運用協議会作成)をもとに、頻用度の高そうなレベル1項目(60項目)、レベル2項目(30項目)、レベル3項目(58項目) を抜粋

    ローカルコードに標準コードを対応づけるのではなく、

    検査項目にローカルコードを対応づける

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  • (2) SS-‐MIX2普及が進む→ さまざまなバージョンの存在

    • SS-‐MIXのバージョン– SS-‐MIX1: 2008−2012– SS-‐MIX2 V0.96    2012−2013– V1.2 2014– V1.2c 2015

    • 準拠(参照利用)するJAHIS標準のバージョン– V1.2c

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  • (3)医療機関ごとに異なる運用に関する情報の管理方法

    • 患者IDの桁数とゼロ埋めの有無• (患者IDの使い回しの現実も)• 対応しているデータ種別の範囲• 全患者なのか一部の患者なのか• 格納されているデータ期間(診療日期間)• 標準コード化への対応の有無や対応時期:

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  • SS-‐MIX2のバージョンJAHIS標準規格バージョン

    実装情報⇩

    例えばSS-‐MIX2ルートフォルダにメタ情報を記述し、利用側はどのバージョンに対応するか明示することが必要になるのではないか

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  • (4)SS-‐MIX2標準化ストレージと拡張ストレージの仕分け

    例)検体検査のうち、やや特殊性の高いものへの対応方法の明示

    –細菌検査結果、感受性検査–血中薬物濃度検査結果データ種別を検体検査と同一とみなすかどうか

    標準化ストレージと拡張ストレージの仕分け方

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  • (5)部門(ベンダー)システムごとのSS-‐MIX2拡張ストレージの必要性

    ・拡張STR-‐ROOT患者ID階層(3階層x数万人)診療日

    データ種別A(ベンダーX)データファイル

    データ種別B(ベンダーX)データファイル

    データ種別B(別ベンダーY)データファイル

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    ・拡張STR-‐ROOT-‐X患者ID階層診療日

    データ種別Aデータファイル

    データ種別Bデータファイル

    (シンボリックリンク)

    ・拡張STR-‐ROOT-‐Y患者ID階層(3階層x数万人)診療日

    データ種別Bデータファイル

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  • (6)全患者データストレージの持つセキュリティ上の課題

    • OSのファイルシステムに暗号化されないテキストファイル形式で集積されている

    • ルートディレクトリのマウント利用のリスク• 患者単位、ファイル単位のアクセス制限が難しい• ファイル単位のアクセスログを残しにくい

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    方策案いろいろ:・マウントアクセス元をネットワーク的に制限する・ファイルを暗号化し、アクセス元だけが復号化できる・アクセス専用のゲートウエイ装置(SS-‐MIX2GW)を介する・WebDAVでアクセスさせログが残るようにする・患者ごとにアクセス許可に関するメタファイルを置く

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  • (7)SS-‐MIXの実装や利活用に関する特許等の知財管理の必要性

    • コンソーシアムが、定期的に出願状況をチェックし、実装や利活用の範囲に影響を与える可能性のある権利出願に対して対抗策(無効化申請、審査時の異議申立て等)を積極的に講じるべきではないか。

    • もし仮に関連し得る既存の権利があれば、コンソーシアムが、買い上げるなどして一括管理することも考えるべきではないか。

    (財源はメンバー会費などから賄うなど)

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  • 今後の展望

    • 中小病院への導入支援• 同様のインタフェイスをもった仮想的SS-‐MIX2ストレージの診療所電子カルテへの展開

    • 統合的な研究データ環境への適用

    2015/10/16

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  • 2015/10/16

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    標準形式化されたSS−MIX2データを次世代の医療情報システム開発へ

    患者症例(複雑度の高い条件指定)

    超高速類似症例検索

    大学病院国立病院小規模診療所・病院

    医用人工知能研究用データベース(AIM-‐DB)

    (施設横断的症例ビッグデータ)

    症例解析アプリケーション

    超高速データベースエンジン(非順序型実行原理)

    SS-‐MIX2SS-‐

    MIX2

    電子カルテと連動して過去の類似症例を提示

    SS-‐MIX2

    SS-‐MIX2

    AMED事業(H27-‐)  「医用知能情報システム基盤の研究開発」

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  • 静岡県版電子カルテプロジェクト10周年

    おめでとうございます!

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