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Spurio TextBook Seminar 3.6-3.9 Joshua Baxter, ICRR 2020/5/27 1

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Spurio TextBook Seminar 3.6-3.9Joshua Baxter, ICRR 2020/5/27

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Outline3.6 Abundances of Elements in the Solar System and in CRs

3.7 Energy Spectrum of CR Protons and Nuclei

3.6.1 Cosmic Abundances of elements

3.8 Antimatter in Our Galaxy

3.9 Electrons and Positrons

3.9.1 The Positron Component

3.9.2 Consideration on the e+, e- Components

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3.6 Abundances of Elements in the Solar System and in CRs

太陽系 vs 宇宙線の化学組成‣ 周期表全ての元素が、太陽系内に存在し、宇宙線からも発見されている

‣ 鉄までの元素は、鉄以上の元素よりも多く存在している

‣ 隣接する原子番号の元素が、相対的に多いか少ないかの交互になっている

‣ 殆どの場合、差は20%以内に収まっている

‣ 宇宙線も太陽や惑星を作ったのと同じメカニズムに端を発しているはず

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3.6 Abundances of Elements in the Solar System and in CRs

太陽系 vs 宇宙線の化学組成‣ Li, Be, Bは宇宙線組成が太陽系のそれより上回る(~10^5)

‣ ↑の元素は星の元素合成での生成量が少ない。つまり、宇宙線の加速・伝搬過程に由来すると解釈される。

‣ C, N, Oは1次宇宙線として、ソースで生成・加速されて届く。

‣ 星間物質との相互作用(fragmentation reactions)により、Li, Be, B などの原子核が2次的な成分として生成される。

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3.6.1 Cosmic Ray Abundances of Elements‣ 確認されている安定な原子核; 264種       不安定な原子核; 1500種類以上

陽子と中性子の数のパリティで、安定原子核を分けたもの

‣ 結合エネルギーの式

結合エネルギーの大きい原子核ほど、質量は減 (質量欠損)

‣ 左図について

‣ 鉄(A~60)でピークをとる。最大値の後は減少していき A ~220(最後の安定核)で終了

‣ A <12 まではapproximately promotional

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3.6.1 Cosmic Ray Abundances of Elements太陽系の化学組成について‣ 宇宙化学または化学宇宙論とは、宇宙における物質の化学組成と、観測された組成に至った過程を研究する学問のこと

‣ 隕石は、太陽系の化学的性質を研究するための最も重要な手段の1つ

‣ 落下した隕石のごく一部(4.6%)を占める炭素質コンドライトは中でも、原始的な物質

‣ Cコンドライトは、約50億年前に太陽系内で形成されて以来、その化学的性質の多くを保持しており、宇宙化学研究の 主要な焦点となっている

‣ 太陽系内の元素の存在量を測定する方法は主に2つある太陽系初期の情報を持つ隕石(CI型炭素質コンドライト)を調べる

太陽大気の分光分析

基本的には2つの結果はよく一致する

‣ 太陽系の化学組成はビッグバン後の組成(H:76%, He:24%)と 超新星での元素合成によって決まるとされている

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3.7 Energy Spectrum of CR Protons and Nuclei 宇宙線(陽子、原子核)のSED

‣ 宇宙線のFluxはべき乗則に従う

‣ 右図は陽子(上)とヘリウム原子核(下)のSED 気球実験やspace-borne実験のデータが打たれている

‣ 実験ごとに測定結果に違いが見られる→AMS-02, PAMELA, CREAM におけるスペクトル指数の違い ATIC-2, PAMELA における1TeV/n あたりでのべきの違い

それ以上の高エネ領域のズレは 検出器の選択効率や粒子のエネルギーの決定手法の違いに由来

10 GeV/n以下では太陽変調に由来

‣ 例えば、AMSやPAMELAのように磁気スペクトルメータを用いる実験の エネルギー分解能は軌道追跡の空間分解能やイベントのトポロジーに依存

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3.7 Energy Spectrum of CR Protons and Nuclei 宇宙線(陽子、原子核)のSED

CRに含まれる主要な核成分を 核あたりのエネルギーの関数として示したもの

2014年後半には、CREAM検出器の改良版の打ち上げと ISSへの設置が予定されている

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3.8 Antimatter in Our Galaxy ‣ ビックバンにより、宇宙初期には物質と反物質が同量生成される

物質しかない

陽電子と反陽子は、CRと星間物質との相互作用で生成される宇宙放射線の構成要素。CRの陽電子は1964年に、反陽子は1979年に気球搭載型の磁気スペクトロメータで観測された

固定陽子にぶつかっている陽子の状況を想定すれば、閾値のエネルギーは約7GeV

‣ 0.1GeVのところで、陽子と反陽子のFluxの比率を見ると

‣ BESS実験で反He探索 見つからず、反He/Heの上限値を7×10-8とした

‣ 反陽子よりも重い反物質は、宇宙線として今のところ見つかっていない

物質と反物質

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3.9 Electrons and Positrons ‣ 陽子と陽電子は宇宙の約1%を占めている。系内の加速領域と宇宙線伝搬に関する情報を得ることができる。 二次電子はパイオン崩壊の最終的な生成物

‣ 加速された電子は主な非熱的放射(電波からX線まで)源

‣ AMS-02では0.5~350GeVで6.8×106のe±のイベントを検出(2年間)

‣ 右図は異なる実験によって測定された電子と陽電子のSED

Φe(E) ∝ E−3.1

ATIC気球実験(Chang et al. 2008)、Fermi-LAT実験(Ackermann et al. 2012)、PAMELA衛星実験(Adriani et al. 2011), AMS-02 (Aguilar et al. 2013) 実験

‣ 二次電子は主にパイ中間子の崩壊の最終生成物

‣ 図の波線は、一次粒子(陽子、電子、原子核)として考えた時の理論予測値

ソースでのindexは2くらい

‣ 図の波線は、一次粒子(陽子、電子、原子核)として考えた時の理論予測

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3.9.1 The Positron component 3.9.2 Considerations on the e+, e− Components ‣ 磁気スペクトロメータは粒子の電荷を判別し、宇宙線における電子と陽電子の 比を調べることができる(右上図) 背景雑音の大部分は陽子

‣ 宇宙線陽電子の起源の標準的な解釈: 陽電子は二次粒子( の崩壊などから)π+

‣ 右上図 黒ドット線は上の標準的な解釈に基づいた理論予測明らかに、数GeV以上で理論との乖離が見られる つまり、陽電子のソースが存在する?

‣ 右下図 陽電子の電子に対する比Φe+

Φe+ + Φe−

10GeV以下の不一致は太陽変調のせい

10GeV以上では、約10%陽電子の比率が上昇

As a consequence, since positrons are always created in pair with an electron, about 90 % of the observed electrons must be of primary origin. (?)

黒線は標準的な解釈に基づくモデル予測

‣ 反陽子は二次粒子として、その存在比が説明つくが、陽電子は無理

‣ 磁場の冷却: 1 TeVなら全エネルギーの半分になるのは300-400pc

高エネルギーの宇宙線電子は、近傍領域にあるはず

宇宙線陽電子源?(暗黒物質、パルサー)

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