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PMI日本支部 2010年5月22日 1 PMBOK初級セミナー 『ここでは,本書で述べる知識,スキル,プロセスを常にすべてのプロジェク トへ画一的に適用すべきであると言っているわけではない.どのようなプロ ジェクトであっても,プロジェクト・マネージャは常に,プロジェクト・チームと 協力して,どのプロセスが適切であり,各プロセスをどの程度の厳密さで実 施すべきかを決定する責任がある.』 ~PMBOKガイド第4版 p.38 プロムス代表 河合一夫 http://www.proms.jp 本資料の無断複写は,著作権法上の制限事項を除き,禁じられています.

PMBOK初級セミナー - AiA2010/05/14  · 2010年5月22日 PMI日本支部 1 PMBOK初級セミナー 『ここでは,本書で述べる知識,スキル,プロセスを常にすべてのプロジェク

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PMBOK初級セミナー

『ここでは,本書で述べる知識,スキル,プロセスを常にすべてのプロジェク

トへ画一的に適用すべきであると言っているわけではない.どのようなプロ

ジェクトであっても,プロジェクト・マネージャは常に,プロジェクト・チームと

協力して,どのプロセスが適切であり,各プロセスをどの程度の厳密さで実

施すべきかを決定する責任がある.』

~PMBOKガイド第4版

p.38

プロムス代表

河合一夫

http://www.proms.jp

本資料の無断複写は,著作権法上の制限事項を除き,禁じられています.

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内容

導入1.

初級セミナーの目的と範囲

2.

プロジェクトマネジメントの概要

3.

PMBOKの概要

4.

PMBOKの利用

5.

プロジェクト統合マネジメント

6.

プロジェクト・スコープ・マネジメント

7.

プロジェクト・タイム・マネジメント

8.

プロジェクト品質マネジメント

9.

プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント

10.

プロジェクト・リスク・マネジメント

11.

プロセスの相互関係

12.

まとめ

13.

サンプル

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導入(1)

ヨーロッパの航海士とトラック諸島の航海者の違い

ルーシー・A・サッチマン,プランと状況的行為,産業図書,1999

ヨーロッパの航海士は何らかの一般的な原理に従って海図に描いたプラン(計

画)

すなわち,一つのコース

から始め,すべての動きをそのプランに関係

づけることで航海を遂行するのである.航行中の彼の努力は“コース上に”とどま

ることに向けられる.もしも予想外の出来事が生じたら,彼はまずプランを変更

し,しかるのちにそれに従って対応する.トラック島の航海者はプランではなく目標から始まる.彼は目標に向けて出発し,

発生する条件にアドホックな(その都度の)やり方で対応する.彼は風や波や潮

流や,ファウナ(動物相)や星や雲やボートの側面に打ち寄せる水の音によっても

たらされる情報を利用し,それに従って舵をとる.彼の努力は目標に至るのに必

要なことすべてを実行することに向けられる.聞かれれば彼はいつでも目標をさ

し示すことができるが,コースを描くことはできない.

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導入(2)

アルプス遭難事件から学ぶこと

事件はハンガリー軍がスイスで軍事機動演習をしているときに起こった.ハンガ

リー軍の偵察隊が屯営を発して後ただちに,彼らの目前に広がるアルプスの原

野に雪が降り始めた.やがて,彼らは白銀に染まったアルプス山中で道を見失っ

た.降雪は銀幕をおろしたごとく目前を覆い,遠望かなわず目標物の把握は困

難をきわめた.足跡は新雪に掻き消され,自らの位置を掴めずしばしば進退きわ

まった.凍てつくなかでの停滞は体力を奪い,容赦なく人を絶望の淵に追いこん

だ.彼らはしばしの彷徨の後,死を覚悟した.しかし,ある隊員が偶然にも,地図を所持していた.この幸運が,彼らを絶望の

淵からよみがえらせた.希望を得た彼らは,この地図を頼りに勇躍行軍を再開し,

やがて無事に帰営することができた.偵察隊帰営後,部下たちの帰りを待ちつ

づけていた彼らの上官は,この命の恩人ともいうべき地図をじっくり眺めて,

然となった.地図はなんとアルプスの地図ではなくピレネーの地図だったのである.

遠田雄志,組織を変える<常識>,中公新書,2005

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1. 初級セミナーの目的と範囲

目的プロジェクトマネジメントの基本を習得する

範囲プロジェクトマネジメントの基本用語の理解

プロジェクトマネジメントに必要な基本知識の習得マネジメント対象

品質,スコープ,スケジュール,コミュニケーション,リスク

組織,人間関係

PMBOKの概要と利用

PMBOKの主要な知識エリアの理解

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2. プロジェクトマネジメントの概要

プロジェクトとは,『独自のプロダクト,サービス,所産を創造するために実施する有期性のある業務』である.原則

プロジェクトの要求を満たすために知識,スキル,ツールおよび技法をプロジェクトの活動に適用する組織やプロジェクトマネジメント・チームは,個々のプロジェクトにとって何が適切かを決定する

ディシプリン必要とされる適切なプロセスを選択する要求を満たすために選定,設定したアプローチを用いるステークホルダーのニーズと期待に応じた要求を満たすスコープ,タイム,コスト,品質,資源,リスク等の競合する要求のバランスをとる

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3. PMBOKの概要

1. プロセス群

立上げプロセス群(2),計画プロセス群(20),実行プロセス群(8),監視・コントロール・プロセス群(10),終結プロセス群(2)

2. 知識エリア

9つの知識エリア,42プロセスプロジェクトマネジメントプロセスと成果物指向プロセス

3. プロジェクト・ライフサイクル

4. 組織のシステム

5. 人間関係スキル

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3.1 プロセス群

終結立ち上げ

監視・コントロール

計画

実行

イニシエータ

やスポンサー

エンド・

ユーザ成果物

プロセス資産

記録

インプット

プロジェクトの境界プロジェクト

の承認と資

金調達

通常,プロジェクト開始以前に,その母体組織や顧客によりプロジェクト立上げの準備が

実施される.PMBOKでは,42プロセスを5つのプロセス群に分類している.

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3.2 知識エリア(1)知識エリア プロセス プロセスの要約

統合マネジメント プロジェクト憲章作成 ステークホルダーのニーズと期待を満足させる要求を文書化

プロジェクトマネジメント計画書作成 全ての計画書を定義,作成,統合,調整する行動を文書化

プロジェクト実行の指揮・マネジメント 目標を達成するために,計画書で定義された作業を実行する

プロジェクト作業の監視・コントロール 目標を達成するために,進捗を追跡,レビュー,統制する

統合変更管理 すべての変更要求をレビュー,承認し,変更をマネジメントする

プロジェクトやフェーズの終結 公式に終了させるために,すべてのアクティビティを完結する

スコープ・マネジメント 要求事項収集 ステークホルダーのニーズを定義し,文書化する

スコープ定義 プロジェクトおよび成果物に関する詳細な記述書を作成する

WBS作成 プロジェクトの成果物や作業をマネジメントしやすく分解する

スコープ検証 完成したプロジェクトの要素成果物を公式に受け入れる

スコープ・コントロール スコープ・ベースラインに対する変更をマネジメントする

タイム・マネジメント アクティビティ定義 要素成果物を生成するための具体的作業を特定する

アクティビティ順序設定 アクティビティ間の関係を特定し,文書化する

アクティビティ資源見積り アクティビティを実行するために必要な資源を見積もる

アクティビティ所要期間見積り アクティビティの完了に必要な作業期間を見積もる

スケジュール作成 スケジュールの制約条件を分析し,スケジュール作成を行う

スケジュール・コントロール スケジュール・ベースラインに対する変更をマネジメントする

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3.2 知識エリア(2)知識エリア プロセス プロセスの要約

コスト・マネジメント コスト見積り アクティビティを完了するたに必要な資源の金額を算出する

予算設定 アクティビティやワーク・パッケージのコスト見積りを積算する

コスト・コントロール コスト・ベースラインへの変更をマネジメントする

品質マネジメント 品質計画 品質要求や品質標準を定め順守する方法を文書化する

品質保証 品質要求と品質管理測定の結果を監査する

品質管理 品質活動の実行結果を監視し,記録する

人的資源マネジメント 人的資源計画書作成 役割,責任,スキルを特定し文書化する

プロジェクト・チーム編成 任務を完了するために必要なチームを設定する

プロジェクト・チーム育成 コンピテンシーを強化し,チーム環境を改善する

プロジェクト・チームのマネジメント メンバーのパフォーマンスを追跡し,フィードバックを行う

コミュニケーション・M ステークホルダー特定 影響を受ける人,組織を特定し,適切な情報を文書化する

コミュニケーション計画 情報ニーズを定め,コミュニケーションへの取り組みを定義

情報配布 適切な情報をステークホルダーに提供する

ステークホルダーの期待のマネジメント ステークホルダーのニーズに応えるため,問題へ対処する

実績報告 状況報告,進捗測定,予測等の情報を収集し,配布する

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3.2 知識エリア(3)知識エリア プロセス プロセスの要約

リスク・マネジメント リスク・マネジメント計画 リスク・マネジメント活動を実行する方法を定義する

リスク特定 リスクがプロジェクトに影響を与える,その特性を文書化

定性的リスク分析 発生確率と影響度の査定を基に優先順位付けを行う

定量的リスク分析 プロジェクト目標全体に与える影響を数値化する

リスク対応計画 リスクに対する選択肢と方策を作成する

リスクの監視・コントロール リスクの追跡,残存リスクの監視,新たなリスクを特定する

調達マネジメント 調達計画 調達の取り組みを明確にし,納入候補を特定する

調達実行 納入者を選定し,契約を締結する

調達管理 調達先との関係をマネジメントし,変更と是正を行う

調達終結 個々の調達を完結する

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3.2 知識エリア(4)

知識エリアプロジェクトマネジメント・プロセス群

立上げ 計画 実行 監視・コントロール 終結

統合マネジメントプロジェクト

憲章作成

プロジェクトマネジメント

計画作成

プロジェクト実行の指揮・

マネジメント

プロジェクト作業の監

視・コントロール

統合変更管理

プロジェクトや

フェーズの終結

スコープ・マネジメント

要求事項収集

スコープ定義

WBS作成

スコープ検証

スコープ・コントロール

タイム・マネジメント

アクティビティ定義

アクティビティ順序設定

アクティビティ資源見積り

アクティビティ所要期間見

積り

スケジュール作成

スケジュール・コント

ロール

コスト・マネジメントコスト見積り

予算設定コスト・コントロール

品質マネジメント 品質計画 品質保証 品質管理

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3.2 知識エリア(5)

知識エリアプロジェクトマネジメント・プロセス群

立上げ 計画 実行 監視・コントロール 終結

人的資源マネジメント 人的資源計画書作成

プロジェクト・チーム編成

プロジェクト・チーム育成

プロジェクト・チームのマ

ネジメント

コミュニケーション・マ

ネジメント

ステークホル

ダー特定

コミュニケーション計画

情報配布

ステークホルダーの期待

のマネジメント

実績報告

リスク・マネジメント

リスク・マネジメント計画

リスク特定

定性的リスク分析

定量的リスク分析

リスク対応計画

リスクの監視・コント

ロール

調達マネジメント 調達計画 調達実行 調達管理 調達終結

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3.3 プロジェクト・ライフサイクル

プロジェクト・ライフサイクルにおける典型的なコストと要員数のレベル

プロジェ

クト開始組織編成と

準備作業実施 プロジェ

クト終結

プロジェ

クト憲章プロジェクトマネ

ジメント計画書

引渡し要

素成果物

プロジェ

クト文書

コストと

要員数

経過時間

コストと要員をプロジェクト全体

に対して,どう割り振るかを計

画時に予測しておくことが重要.

その際,変更コスト,リスクの考

慮が必要.

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3.4 組織のシステム

1. 組織体の環境要因

2. 組織と空気

3. 組織文化

4. 組織構造

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3.4.1 組織体の環境要因

プロジェクトの成功に関与したり影響を与える,組織外部と組織内部にわたるすべての環境要因.これらの要因は,プロジェクトに携わる組織体に関わるものすべてから生じる.以下の要因がある.

組織や顧客の文化,体制,プロセス国家標準,業界標準組織のインフラストラクチャー既存の人的資源(スキルなど)人事管理(例:人事考課,MBOなど)作業認可システム市場の状況ステークホルダーのリスク許容度政治情勢組織で確立しているコミュニケーション・チャネル利用可能な商用のデータベース(例:見積り用データ)プロジェクトマネジメント情報システム

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3.4.2 組織と空気(1)

「空気」これは確かに,ある状態を示すまことに的確な表現である.人は確かに,無色透明でその存在を意識的に確認できにくい空気に拘束されている.

至る所で人びとは,何かの 終的決定者は「人でなく空気」である,と言っている

われわれは常に,論理的判断の基準と,空気的判断の基準という,一種の二重基準(ダブルスタンダード)のもとに生きているわけである.・・・ある種の論理的判断の積み重ねが空気的判断の基準を熟成していくという形で,両者は一体となっているからである

山本七平,「空気」の研究,文藝春秋,1997

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3.4.2 組織と空気(2)

「全般の空気よりして,当時も今日も(「大和」の)特攻出撃は当然と思う」と発言している

あらゆる議論は 後には空気によって決定される.もっとも,科学的な数字や情報,合理的な論理に基づく議論がまったくされない,というわけではない.そうではなくて,そうした議論を進めるなかである種の空気が発生するのである

空気,気分が支配し,戦略的判断に関わる議論が行われないままに終わった

戸部らによる,失敗の本質,中央公論社,1991

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3.4.3 組織文化

メンバが持つ共通の見方,メンタルモデル

プロジェクトの組織文化を知る(認識)することは重要である.どんな空気がプロジェクトを支配するのかを冷静に判断する必要がある.

行動規範やルールを身につけた時,組織の一員となる

「こういう時は,こうする(こうしてはいけない)」

全てを文書化(形式知化)することは難しい.組織の中で学ばなければならない

PMBOKでは,組織体の環境要因の一つ出口将人,組織文化のマネジメント,白桃書房,2004

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3.4.5 組織構造責任者

機能部門 機能部門 機能部門

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

責任者

プロジェクト プロジェクト プロジェクト

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

スタッフ

プロジェクトの組織構造には,機能型組織,

マトリクス型組織,プロジェクト型組織があ

る.

機能型組織は,効率化された方法で標準

化された活動を行う.専門家を機能毎にま

とめることで規模の経済が生じ,冗長性が

小限に抑えられる.

マトリクス型組織は,機能とプロジェクトの

形態を組合わせたものである.プロジェクト

と機能部門のマネージャの権限により,

様々な形態がある.

プロジェクト型組織は,部門の境界を排除

し,意思決定をプロジェクトレベルに分権化

したものである.

スティーブン

P.ロビンス,組織行動のマネジメント,ダイヤモンド社,2009

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3.5 人間関係スキル

リーダーシップ

チーム形成活動

動機付け

コミュニケーション

影響力

意思決定

政治的風土と文化に対する認識

交渉

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4. PMBOKの利用(1)

プロセスの実装プロセスは,インプットをアプトプットに変換するアクティビティの集まり

プロジェクトマネジメント・プロセス

成果物指向プロセス

ベースラインと変更の記録(ログ)

テーラリングインプット指向とアプトプット指向の組み合わせ

プロセス

ツールと技法

インプット アウトプット

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4. PMBOKの利用(2)

インプットプロセスを起動するトリガとなるデータ

その組織にとって,何がトリガとなるのか.他のマネジメントシステムとの関連を考慮する.PDCAをまわすための,トリガとなるインプットを整理.

アウトプット次のプロセスのトリガとなるデータ

何をトリガにすればプロセスがまわるのか

プロセスがまわれば,不足な情報は継続的に改善される

ツールと技法アウトプットを生成するための適切なツール・技法を選定

人と組織アウトプットを生成するために必要な知識,スキル,経験

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5. プロジェクト統合マネジメント

1. プロジェクト憲章作成

2. プロジェクトマネジメント計画書作成

3. プロジェクト実行の指揮・マネジメント

4. プロジェクト作業の監視・コントロール

5. 統合変更管理

6. プロジェクトやフェーズの終結

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5.1 プロジェクト憲章作成

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクト作業範囲記述書

・ビジネスケース

・契約

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断 ・プロジェクト憲章

プロジェクトを公式に認可するための文書であるプロジェクト憲章を作成する.プロジェクト憲章

は,プロジェクトに与えられた命題(問題)をステークホルダー間で共有するために文書化したも

のである.その内容には,プロジェクトの目的,目標,要求,スケジュール,予算,目標の達成基

準(判断基準)などが含まれていることが必要.

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5.2

プロジェクトマネジメント計画書作成

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクト憲章

・計画プロセスのアウトプット(補

助計画書)

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断

ープロセスのテーラリング

-要員のスキルレベルの決定

-変更管理対象の決定

・プロジェクトマネジメント計画書

PMBOKでは,知識エリア毎の計画プロセス群があり計画書を作成する.プロジェクトマネジメント

計画書は,これらの計画書を統合する.計画はプロジェクトの規模や期間に応じて決めるもので

ある.ポイントは,ベースライン(基準線)とその変更方法を明確にしておくことである.構成管理

計画を別途作成しても良い.(ソフトウェア開発の場合,ISO12207を参照)

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5.3

プロジェクト実行の指揮・マネジメント

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・承認済み変更要求

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断

・プロジェクトマネジメント情報シ

ステム

・要素成果物

・作業パフォーマンス情報

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

計画書で定義された作業の実行において必要な変更を実行することが必要となる.是正処置,

予防処置,欠陥修正である.PMBOKでは,計画(ベースライン)との差異を把握し計画を適宜修

正することが求められる.その為,必要となるのが各種データの収集である.

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5.4

プロジェクト作業の監視・コントロール

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・実績報告書

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断 ・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

実績報告をもとに計画と実績の差異を比較し,変更要求を作成する.PMBOKでは,プロジェクト

実行の指揮・マネジメントプロセスにより各コントロールプロセス(スコープ,コスト,品質等)が実

施され,その結果が実績報告(コミュニケーションマネジメント)により実績報告書として作成され

てインプットされるという流れとなっている.

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5.5

統合変更管理

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・作業パフォーマンス情報

・変更要求

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断

・変更管理会議

・変更要求状況更新版

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

変更要求をレビューし,必要に応じてベースラインの変更を実施する.統合変更管理には,構成

管理が含まれている.構成管理は,構成品目を識別し,その一貫性を保証する活動である.特

に相互に依存しあう要素成果物の一貫性を管理することが重要となる.

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5.6

プロジェクトやフェーズの終結

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・受入れ済み要素成果物

・組織のプロセス資産

・専門家の判断 ・ 終プロダクト,サービス,所

産の移管

・組織のプロセス資産更新版

プロジェクトの終結(プロダクトの出荷)は,プロジェクト計画で定められた方法や基準に従って実

施される.実際には,プロジェクトの成果物により終結の方法や時期は異なる.例えば,開発か

ら運用に引き渡される時点をプロジェクトの終結とするところもあるが,製品出荷後半年後を終

結とするところもあり,千差万別である.

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6. プロジェクト・スコープ・マネジメント

1. 要求事項収集

2. スコープ定義

3. WBS作成

4. スコープ検証

5. スコープ・コントロール

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6.1

要求事項収集

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクト憲章

・ステークホルダー登録簿

・インタビュー

・フォーカス・グループ

・ファシリテーション型ワークショップ

・グループ発想技法

・グループ意思決定技法

・アンケートと調査

・観察

・プロトタイプ

・要求事項文書

・要求事項マネジメント計画書

・要求事項トレーサビリティ・マト

リックス

ここで言う要求とは,顧客要求,要件というように異なる言葉を使用する場合がある.要求の収

集は,プロジェクトの対象によって使用する技法が異なる.ここでは,ハイレベルに記述されてい

た要求事項を,より具体化するもので検証可能なものとする.

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6.2

スコープ定義

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクト憲章

・要求事項文書

・組織のプロセス資産

・専門家の判断

・プロダクト分析

・代替案識別

・ファシリテーション型ワーク

ショップ

・プロジェクト・スコープ記述書

・プロジェクト文書更新版

プロジェクト憲章と要求事項の内容を,具体的なプロジェクトの成果物要素を定義し,まとめる.

要求事項の内,プロジェクトから除外するものを明確にし,境界を定める.

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6.3

WBS作成

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトスコープ記述書

・要求事項文書

・組織のプロセス資産

・要素分解 ・WBS

・WBS辞書

・スコープ・ベースライン

・プロジェクト文書更新版

具体的な作業に分解したものがWBSである.WBSは,100%ルールに従って,漏れなく作成する.

下位のワークをワーク・パッケージといい,これが他の計画の対象となる.分解のレベルは,80

時間ルール(2週間)など一般的なものもあるが,過去の経験による所が大である.WBS辞書は,

プロジェクトの規模により記述のレベルを決める.

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6.4

スコープ検証

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・要求事項文書

・要求事項トレーサビリティ・マト

リックス

・確認済み要素成果物

・検査 ・受入れ済み要素成果物

・変更要求

・プロジェクト文書更新版

完成したプロジェクトの要素成果物を検査し,受入れ済み要素成果物とする.公式に行うことが

重要である.検査の方法は,成果物の対象により様々であり,計画段階で決定しておく.

PMBOKには明示的に記述されていないが,プロジェクトによっては要素成果物に対する残留リ

スクの評価を行うことが重要である.

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6.5

スコープ・コントロール

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・作業パフォーマンス情報

・要求事項文書

・要求事項トレーサビリティ・マト

リックス

・組織のプロセス資産

・差異分析 ・作業パフォーマンス測定結果

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

計画で規定しているベースラインと作業パフォーマンス情報から得られる実際の差異から変更

要求を統合変更管理プロセスにインプットする.PMBOKでは,計画の差異をモニタリングし,それ

を統合変更管理プロセスにより計画に随時反映していく流れとなる.

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7.

プロジェクト・タイム・マネジメント

1. アクティビティ定義

2. アクティビティ順序設定

3. アクティビティ資源見積り

4. アクティビティ所要期間見積り

5. スケジュール作成

6. スケジュール・コントロール

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7.1

アクティビティ定義

インプット ツールと技法 アウトプット

・スコープ・ベースライン

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・要素分解

・ローリング・ウェーブ計画法

・テンプレート

・専門家の判断

・アクティビティ・リスト

・アクティビティ属性

・マイルストーン・リスト

アクティビティ(作業の単位)は,ワーク・パッケージを実現するために必要な作業要素である.ア

クティビティへの分解は,段階的に詳細化(ローリング・ウェーブ計画法)する.直近の作業は,具

体的なアクティビティとして定義し,先の作業はマイルストーンとしておく.

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PMI日本支部2010年5月22日 39

7.2

アクティビティ順序設定

インプット ツールと技法 アウトプット

・アクティビティ・リスト

・アクティビティ属性

・マイルストーン・リスト

・プロジェクトスコープ記述書

・組織のプロセス資産

・プレシデンス・ダイアグラム法

・依存関係の決定

・リードとラグの適用

・スケジュール・ネットワーク・テ

ンプレート

・プロジェクト・スケジュール・ネッ

トワーク図

・プロジェクト文書更新版

アクティビティ間の依存関係には,4種類ある.終了-開始関係(FS関係),終了-終了関係(FF

関係),開始-開始関係(SS関係),開始-終了関係(SF関係)である.これらの関係を見極め,

アクティビティのネットワーク図を作成する.アクティビティの関係は,成果物指向のプロセスに依

存する.ソフトウェアの場合,開発手法に依存する.

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7.3

アクティビティ資源見積り

インプット ツールと技法 アウトプット

・アクティビティ・リスト

・アクティビティ属性

・資源カレンダー

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断

・代替案分析

・公開見積りデータ

・ボトムアップ見積り

・プロジェクトマネジメント・ソフト

ウェア

・アクティビティ資源に対する要

求事項

・資源ブレークダウン・ストラク

チャー

・プロジェクト文書更新版

アクティビティの所要期間を見積もるため,利用できる資源の見積りが必要となる.特に,人的

資源に関しては,スキル,経験は勿論,組織構造を考慮した見積りが必要となる.例えば,マトリ

クス組織の場合,プロジェクト業務に100%のリソースを割けない場合があることを考慮する必要

がある.

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7.4

アクティビティ所要期間見積り

インプット ツールと技法 アウトプット

・アクティビティ・リスト

・アクティビティ属性

・アクティビティ資源対する要求

事項

・資源カレンダー

・プロジェクト・スコープ記述書

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・専門家の判断

・類推見積り

・係数見積り

・三点見積り

・予備設定分析

・アクティビティ所要期間見積り

・プロジェクト文書更新版

見積りに組織のプロセス資産が利用できない場合,専門家(経験者)の判断を仰ぐ.

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7.5

スケジュール作成

インプット ツールと技法 アウトプット・アクティビティ・リスト

・アクティビティ属性

・プロジェクト・スケジュール・ネッ

トワーク図

・アクティビティ資源に対する要

求事項

・資源カレンダー

・アクティビティ所要期間見積り

・プロジェクト・スコープ記述書

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・スケジュール・ネットワーク分析

・クリティカル・パス法

・クリティカル・チェーン法

・資源平準化

・What-ifシナリオ分析

・リードとラグの適用

・スケジュール短縮

・スケジューリング・ツール

・プロジェクト・スケジュール

・スケジュール・ベースライン

・スケジュール・データ

・プロジェクト文書更新版

アクティビティ定義~アクティビティ所要期間見積りまでの結果を利用してスケジュールを作成す

る.スケジュールの作成には,ソフトウェア・ツールを利用するのが望ましい.これは,繰り返して

作業を行う必要があるため.

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7.6

スケジュール・コントロール

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・プロジェクト・スケジュール

・作業パフォーマンス情報

・組織のプロセス資産

・パフォーマンス・レビュー

・差異分析

・プロジェクトマネジメント・ソフト

ウェア

・資源平準化

・What-ifシナリオ分析

・リードとラグの調整

・スケジュール短縮

・スケジューリング・ツール

・作業パフォーマンス測定結果

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

スケジュールの進捗状況を監視し,計画との差異を分析し,必要におうじて変更要求を作成する.

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8.

プロジェクト品質マネジメント

1. 品質計画

2. 品質保証

3. 品質管理

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PMI日本支部2010年5月22日 45

8.1

品質計画

インプット ツールと技法 アウトプット

・スコープ・ベースライン

・ステークホルダー登録簿

・コスト・パフォーマンス・ベースラ

イン

・リスク登録簿

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・費用便益分析

・品質コスト

・管理図

・ベンチマーク

・実験計画法

・統計的サンプリング

・フローチャート化

・特定の品質管理手法

・その他の品質計測ツール

・品質マネジメント計画書

・品質尺度

・品質チェックリスト

・プロセス改善計画書

・プロジェクト文書更新版

PMBOKの品質マネジメントもISO9000と同様に,品質計画,品質管理,品質保証,品質改善の

4つの活動を実施することを基本としている.品質計画では,品質管理,品質保証,品質改善

(プロセス改善)への取り組みを定める.

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PMI日本支部2010年5月22日 46

8.2

品質保証

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・品質尺度

・作業パフォーマンス情報

・品質管理測定結果

・品質計画と品質管理のツール

と技法

・品質監査

・プロセス分析

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

品質管理で測定された結果を用いて,品質要求を満たしているか監査した結果を品質改善とし

て変更要求を作成する.変更要求には,是正処置,予防処置,欠陥修正がある.

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8.3

品質管理

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・品質尺度

・品質チェックリスト

・作業パフォーマンス測定結果

・承認済み変更要求

・要素成果物

・組織のプロセス資産

・特性要因図

・管理図

・フローチャート化

・ヒストグラム

・パレート図

・ラン・チャート

・散布図

・統計的サンプリング

・検査

・承認済み変更要求のレビュー

・品質管理測定結果

・確認済み変更

・確認済み要素成果物

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

品質管理は,品質活動の結果を記録する.PMBOKには明示的に記述されていないが,プロダク

トとプロセスの測定を実施する.

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9.プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント

1. ステークホルダー特定

2. コミュニケーション計画

3. 情報配布

4. ステークホルダーの期待のマネジメント

5. 実績報告

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PMI日本支部2010年5月22日 49

9.1

ステークホルダー特定

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクト憲章

・調達文書

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・ステークホルダー分析

・専門家の判断

・ステークホルダー登録簿

・ステークホルダー・マネジメント

戦略

プロジェクトを成功させるため,ステークホルダーのプラスの影響を 大化し,潜在的なマイナス

の影響を緩和させるために実施.ステークホルダーが関与する度合いや時期を判断し,各ステー

クホルダーと取り組む戦略を策定する.

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PMI日本支部2010年5月22日 50

9.2

コミュニケーション計画

インプット ツールと技法 アウトプット

・ステークホルダー登録簿

・ステークホルダー・マネジメント

戦略

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・コミュニケーションに対する要

求事項の分析

・コミュニケーション技術

・コミュニケーション・モデル

・コミュニケーション手段

・コミュニケーション・マネジメント

計画書

・プロジェクト文書更新版

コミュニケーションは,情報を共有するというだけでなく,ステークホルダー間における人間関係を

形成するための重要な手段である.会議の形態を決めることが必要であるが,コミュニケーション

の技術進展は著しいので,PMBOKに記述されていることだけでなく有効なツールの利用は積極

的に利用することを配慮する.

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PMI日本支部2010年5月22日 51

9.3

情報配布

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・実績報告書

・組織のプロセス資産

・コミュニケーション手段

・情報配布ツール

・組織のプロセス資産更新版

情報をどのような形態で配布し記録するかは重要な問題である.特に,プロジェクトの実施後に

資産としてプロジェクト・ナレッジとするものは,その記録を残すことが必要である.

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PMI日本支部2010年5月22日 52

9.4 ステークホルダーの期待のマネジメント

インプット ツールと技法 アウトプット

・ステークホルダー登録簿

・ステークホルダー・マネジメント

戦略

・プロジェクトマネジメント計画書

・課題ログ

・変更ログ

・組織のプロセス資産

・コミュニケーション手段

・人間関係のスキル

・マネジメント・スキル

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

ステークホルダーに積極的に支援してもらうため,プロジェクトのベネフィットとリスクを明確に理

解してもらうこと.このことによりプロジェクトの成功率を高める.

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PMI日本支部2010年5月22日 53

9.5 実績報告

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクトマネジメント計画書

・作業パフォーマンス情報

・作業パフォーマンス測定結果

・予算の予測

・組織のプロセス資産

・差異分析

・予測手法

・コミュニケーション手段

・報告システム

・実績報告書

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

実績報告では,プロジェクトの結果の予測の理解と伝達を行う.そのためにベースラインと実績

データとの比較を定期的に実施し,分析を行う.実績報告のレベルは,受けてごとに適したレベ

ルや形式にする必要がある.

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10.プロジェクト・リスク・マネジメント

1. リスク・マネジメント計画

2. リスク特定

3. 定性的リスク分析

4. 定量的リスク分析

5. リスク対応計画

6. リスクの監視・コントロール

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PMI日本支部2010年5月22日 55

10.1

リスク・マネジメント計画

インプット ツールと技法 アウトプット

・プロジェクト・スコープ記述書

・コスト・マネジメント計画書

・スケジュール・マネジメント計画書

・コミュニケーション・マネジメント

計画書

・組織体の環境要因

・組織のプロセス資産

・計画会議と分析 ・リスク・マネジメント計画書

プロジェクトのリスクは,将来において起こるかもしれない事象であり,それが発生することでプロ

ジェクトの目標に影響を与える不確実な事象である.リスク・マネジメント計画では,リスクに対す

るステークホルダー間での共通の認識を得るための方法や基準(尺度)を決めることが重要であ

る.

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PMI日本支部2010年5月22日 56

10.2

リスク特定

インプット ツールと技法 アウトプット・リスク・マネジメント計画書・アクティビティ・コスト見積り・アクティビティ所要期間見積り・スコープ・ベースライン・ステークホルダー登録簿・コスト・マネジメント計画書・スケジュール・マネジメント計画書・品質マネジメント計画書・プロジェクト文書・組織体の環境要因・組織のプロセス資産

・文書レビュー

・情報収集技法

・チェックリスト分析

・前提条件分析

・図解の技法

・SWOT分析

・専門家の判断

・リスク登録簿

リスクとは,将来発生するかもしれない不確実な事象である.リスクと問題との区別をつけること

はリスク特定を実施する際に重要なポイントである.また,組織・チーム内でリスクに対する共通

の認識を持つこと,プロジェクトに対する様々な視点を持つことが重要である.

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PMI日本支部2010年5月22日 57

10.3

定性的リスク分析

インプット ツールと技法 アウトプット

・リスク登録簿

・リスク・マネジメント計画書

・プロジェクト・スコープ記述書

・組織のプロセス資産

・リスク発生確率・影響度査定

・発生確率・影響度マトリックス

・リスク・データ品質査定

・リスク区分

・リスク緊急度査定

・専門家の判断

・リスク登録簿更新版

特定したリスクの発生確率と影響度の査定から,優先順位を付ける.発生確率も影響度も主観

によるものであり,プロジェクト内で十分に討議する必要がある.過去のプロジェクトにおける

データを活用することは有用であるが,現在のプロジェクトとの違いを十分に考慮する必要があ

る.

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PMI日本支部2010年5月22日 58

10.4

定量的リスク分析

インプット ツールと技法 アウトプット

・リスク登録簿

・リスク・マネジメント計画書

・コスト・マネジメント計画書

・スケジュール・マネジメント計画

・組織のプロセス資産

・データ収集・表現技法

・定量的リスク分析とモデル化

の技法

・専門家の判断

・リスク登録簿更新版

プロジェクトの目標全体に与える影響を数値的に分析する.また,プロジェクトに影響を与えるリ

スクの総合的な影響の評価を行う.定量的リスク分析では,リスクのモデル化がポイントになる.

特に確率分布の選択については,過去のデータがない場合には,分析結果の信頼度は低いも

のとなる.

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PMI日本支部2010年5月22日 59

10.5

リスク対応計画

インプット ツールと技法 アウトプット

・リスク登録簿

・リスク・マネジメント計画書

・マイナスのリスクもしくは脅威

に対する戦略

・プラスのリスクもしくは好機に

対する戦略

・発生時対応戦略

・専門家の判断

・リスク登録簿更新版

・リスク関連の契約決定事項

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

PMBOKでは,プラス(好機)とマイナス(脅威)のリスクを扱う.ただし, 初から好機や脅威と区

別できないものもある.ステークホルダーの立場によって,好機となったり脅威となるからである.

個別のリスクに対する対応は,ステークホルダーとの関係を考慮することが重要である.

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PMI日本支部2010年5月22日 60

10.6

リスクの監視・コントロール

インプット ツールと技法 アウトプット

・リスク登録簿

・リスク・マネジメント計画書

・作業パフォーマンス情報

・実績報告書

・リスク再査定

・リスク監査

・差異・傾向分析

・技術的パフォーマンスの測定

・予備設定分析

・状況確認ミーティング

・リスク登録簿更新版

・組織のプロセス資産更新版

・変更要求

・プロジェクトマネジメント計画書

更新版

・プロジェクト文書更新版

リスクを監視するタイミングは,プロジェクトに変化があった場合となる.これは,不確実性が変

化をするためである.このタイミングを知るためのトリガを事前に決めておく必要がある.

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11. プロセスの相互関係(1)

プロジェクト

実行の指揮・

マネジメント

プロジェクトマ

ネジメント計画書作成

統合変更管理

簡略化した実行プロセス

スコープ・コントロール,スケジュールコントロール,

品質保証,リスクの監視・コントロール

実績報告

作業パフォーマンス情報

作業パフォーマンス情報

変更要求

承認済み変

更要求

プロジェクトマネ

ジメント計画書

プロジェクトマネジメ

ント計画書更新版

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11. プロセスの相互関係(2)

プロジェクト

作業の監視・

コントロール

プロジェクトマ

ネジメント計画書作成

統合変更管理

簡略化した監視・コントロールプロセス

実績報告実績報告書 変更要求

プロジェクトマネ

ジメント計画書プロジェクトマネジメ

ント計画書更新版

スコープ・コントロール,スケジュールコントロール,

プロジェクト実行の指揮・マネジメント

作業パフォーマンス測定結果

プロジェクト

実行の指揮・

マネジメント作業パフォーマンス情報

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PMI日本支部2010年5月22日 63

12.

まとめ

知識エリアとプロセス群

必要なプロセスの選択とテーラリングが必要

立上げ~終結までのプロセス

統合マネジメントを通じたプロセスの連係を理解

繰り返しの中でパフォーマンスを改善

PDCAサイクルをまわす

組織体の環境要因

ステークホルダーとの関係構築の重要性

人間関係スキル

技術的スキル,人間関係スキル,概念化スキルのバランス

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13.

サンプル

1. プロジェクト憲章

2. プロジェクト計画書

3. WBS

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13.1 プロジェクト憲章

プロジェクト概要プロジェクト名,スポンサー,顧客,予算背景

課題,経緯

目的目標と成功基準

要求事項顧客要求成果物要求受入れ基準

リスクスケジュール予算制約

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13.2 プロジェクト計画書概要

目的,目標,スコープ,方針仮定,制約条件成果物

用語体制技術プロセス

プロセスモデル手法,ツール開発環境

補助計画スコープ・マネジメント計画要求マネジメント計画スケジュール・マネジメント計画コスト・マネジメント計画品質マネジメント計画プロセス改善計画人的資源計画コミュニケーション・マネジメント計画リスク・マネジメント計画調達マネジメント計画構成管理計画検証計画

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13.3 WBS

詳細は別資料を参照