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ほうじゅ ほうじゅ No. No. 138 138 〈発行・編集〉 医療法人社団 和楽仁 芳珠記念病院 経営企画部 石川県能美市緑が丘 11-71 (0761)51-5551 ㈹ 入院中の栄養管理にこだわっています 入院中の栄養管理にこだわっています おうちで暮らす 心と身体の準備のために【ほうじゅグループニュース】 Pick up! 2-3 ページ 4 ページ 今月のコンテンツ 2015 年 秋号 〈発行・ 医療法人 特集 地域包括ケア病棟協会主催 施設見学会 が開催されました 順天堂大学 小林 弘幸教授 順天堂大学 小林 弘幸教授 特別講演会を 開催しました 特別講演会を 開催しました 特別講演会を 開催しました 第 8 回 能美市民 ボランティアフェスティバル 健康チェックコーナーを 出展しました ボランティアフェスティバル 健康チェックコーナーを 出展しました 第 8 回 能美市民 ボランティアフェスティバル 健康チェックコーナーを 出展しました 職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1 階病棟) 職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1 階病棟) 職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1 階病棟) 皆さまと ほうじゅをつなぐコミュニケーションツール/ 2015 年 秋号 括ケア 当法人の仲井理事長が会長を務める「地域包括ケア病棟協会」主催の施設見学会が、当院を会場に開催されま した。地域包括ケア病棟の運営方法などを学ぶ目的で、全国の病院から 30 名の方が来院されました。 前半は仲井理事長の講演やプロジェクトの紹介、後半は院内見学という内容で、参加された方は熱心に聞き入っ たり、質問をしたりしていました。 当院 前多外科部長が司 会を務め、便秘の原因や その解消法などが紹介され ました。身体と自律神経を パワーアップする「セルエ クササイズ」の指導もあり、 会場は終始熱気に包まれて いました。 能美市ふるさと交流研修センター「さらい」におい て、小林 弘幸先生(順天堂大学病院管理学研究室・ 併任総合診療科教授)をお迎えし、特別講演会「た かが便秘 されど便秘」を開催しました。 能美根上総合文化会館で「第 8 回能美市民ボランティ アフェスティバル」が開催され、当院は能美市立病院、 寺井病院と「健康チェックコーナー」を出展しました。 血圧、骨密度、体組成分測定等の検査、医師等の相談コー ナーに加え、今年はリハビリ療法士による転倒予防コー ナーを設け、168 名の方に参加頂きました。 転倒予防コーナーでは、握力測定や片 脚立位保持 10 秒立ち上がりテストなどを 行い、高齢者向けの転倒リスクをチェックし、 健康相談に応じました。 予想に反し、高齢者以外の方からも多く のご参加を頂き、 大盛況でした! 約 270 名の方が来場され、 立ち見席も足りない程でした! 8/29 8/29 7/10 7/10 8/2 8/2 主幹:大腸・肛門病プロジェクト 主幹:大腸・肛門病プロジェクト ×

Pickup!Pickup! 健診科部長 安井 裕子 やすい ゆうこ 出身大学 金沢大学 資格 医学博士 日本医師会認定産業医 日本人間ドック学会人間ドック認定医

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Page 1: Pickup!Pickup! 健診科部長 安井 裕子 やすい ゆうこ 出身大学 金沢大学 資格 医学博士 日本医師会認定産業医 日本人間ドック学会人間ドック認定医

ほうじゅほうじゅ

No.No.138138〈発行・編集〉医療法人社団 和楽仁 芳珠記念病院 経営企画部

石川県能美市緑が丘11-71(0761)51-5551㈹

入院中の栄養管理にこだわっています入院中の栄養管理にこだわっています -おうちで暮らす 心と身体の準備のために-

【ほうじゅグループニュース】 Pick up!       

…2-3ページ

…4ページ芳珠記念病院

ヤッ芳 2015 年 No.138発行:2015.10.29

仲よく楽しく仲よく楽しく人と社会を健康に人と社会を健康に

ほうじゅグループのモットー「和楽仁」わ ら に

1.地域医療を担う病院として、 当院に関わる皆様の生涯の 健康を支えます。   2.心のふれあいを大切にし、 安心できるパートナーシップ を築きます。   3.利用される皆様の権利を尊重 し、充分な説明と同意のもと に、参画できる医療を提供し ます。   4.救命救急から慢性疾患まで 最新の科学的根拠に基づく 安全で的確なチーム医療を 多職種協働で提供します。   5.地域との交流を大切に、社会 保障の向上と経済の振興に取り 組みます。 

芳珠記念病院の基本方針

特にお伝えしたい項目を取り上げました

編集後記

ほうじゅグループ能美市

小松市

芳珠記念病院居宅介護支援事業所

高齢者対応型賃貸住宅 コレクティブハウス緑が丘福祉用具貸与事業所 ライフケア芳珠ライフケア芳珠 サテライトショップ 

グループホーム陽らら

ほうじゅ訪問看護・リハステーション緑が丘介護老人保健施設 陽翠の里訪問介護事業所 ビジットケアひすい小規模多機能型居宅介護事業所コミニケア緑が丘

 表紙でお伝えした施設見学会。

仲井理事長が「地域包括ケア病

棟協会」の会長を拝命している

こともあり、全国各地の病院か

らこのような見学依頼を頂いて

います。

 地域包括ケアシステムの要と

想定される「地域包括ケア病棟」

での取り組みへは、医療機関の

関心が高いようです。今回特集

した栄養管理もその一つ。この

他の内容についても、今後お伝

えしたいと思います。 今月のコンテンツ2015年 秋号

〈発行・医療法人

特集

地域包括ケア病棟協会主催 施設見学会 が開催されました

順天堂大学 小林 弘幸教授順天堂大学 小林 弘幸教授

特別講演会を開催しました特別講演会を開催しました特別講演会を開催しました

第8回 能美市民ボランティアフェスティバル健康チェックコーナーを出展しました

ボランティアフェスティバル健康チェックコーナーを出展しました

第8回 能美市民ボランティアフェスティバル健康チェックコーナーを出展しました

職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1階病棟)職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1階病棟)職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1階病棟)

皆さまと ほうじゅをつなぐコミュニケーションツール/2015 年 秋号

地域域域域域域域域域域域包包包包包包括ケア 当法人の仲井理事長が会長を務める「地域包括ケア病棟協会」主催の施設見学会が、当院を会場に開催されました。地域包括ケア病棟の運営方法などを学ぶ目的で、全国の病院から 30 名の方が来院されました。 前半は仲井理事長の講演やプロジェクトの紹介、後半は院内見学という内容で、参加された方は熱心に聞き入ったり、質問をしたりしていました。

 当院 前多外科部長が司会を務め、便秘の原因やその解消法などが紹介されました。身体と自律神経をパワーアップする「セルエクササイズ」の指導もあり、会場は終始熱気に包まれていました。

 

 能美市ふるさと交流研修センター「さらい」において、小林 弘幸先生(順天堂大学病院管理学研究室・併任総合診療科教授)をお迎えし、特別講演会「たかが便秘 されど便秘」を開催しました。

 能美根上総合文化会館で「第 8 回能美市民ボランティアフェスティバル」が開催され、当院は能美市立病院、寺井病院と「健康チェックコーナー」を出展しました。血圧、骨密度、体組成分測定等の検査、医師等の相談コーナーに加え、今年はリハビリ療法士による転倒予防コーナーを設け、168 名の方に参加頂きました。

 転倒予防コーナーでは、握力測定や片脚立位保持10 秒立ち上がりテストなどを行い、高齢者向けの転倒リスクをチェックし、健康相談に応じました。 予想に反し、高齢者以外の方からも多くのご参加を頂き、 大盛況でした!

約270名の方が来場され、立ち見席も足りない程でした!

8/298/29

7/107/10 8/28/2

Pick up!健診科部長

安井 裕子やすい  ゆうこ

●出身大学 金沢大学

●資格医学博士日本医師会認定産業医日本人間ドック学会人間ドック認定医人間ドック健診情報管理指導士検診マンモグラフィー読影医日本結核病学会推薦インフェクションコントロールドクター認定日本温泉気候物理医学会温泉療法医

●ひとこと健診科と禁煙外来、産業医を担当します。地域の皆さまが「健康で心豊かな生活を送る」ためのサポートができれば幸いです。

●ひとこと 緩和ケアは、患者さんや家族が抱える身体や気持ちのつらさを和らげ、「その人らしく生きる」ことを支える医療です。傾聴と対話を心がけ、患者さんと家族の想いを尊重することを大切にしています。

8/1着任 新任医師のご紹介

認定看護師のご紹介6/27 取得 

緩和ケア認定看護師

石川県で初の認定!

プラチナくるみんマーク

市川 朋子いちかわ ともこ

子育てサポート企業に認定8/27 認定 

 当院では、これまでの病室稼働状況や今後の地域の状況を見据え、病床機能を一部見直しました。 在宅医療への転換が大きな流れになっている中、高齢で介護を要する方に、おうちで暮らすための準備を整える「地域包括ケア病棟」や、全身麻酔後や救急車で運ばれる中等度~高度の急性疾患等に対応するHCUを増床しました。当ほうじゅグループでは、これからも在宅・介護から高度急性期まで、地域に必要な機能を検討していきます。

8/1~ 

主幹:大腸・肛門病プロジェクト 主幹:大腸・肛門病プロジェクト 

病床機能の変更

HCU(ハイケアユニット)を10→15床、地域包括ケア病棟を80→82床に増床

外科医師

河野 達彦こ う の たつひこ

●出身大学 金沢大学

●ひとこと一般外科、消化器外科を担当させて頂いております。患者さんの身になった、丁寧な診療を心がけております。

10/1着任 新任医師のご紹介

 当院は石川労働局より「次世代育成支援対策推進法に基づく特例認定(プラチナくるみん)企業」の認定を受けました。 子育てサポート企業の認定である「くるみん」よりも高水準の取り組みを行った企業として、認定されたものです。男性職員の育児休業取得推奨や、出産した女性の継続就業率が 95%と高いことも評価のポイントになりました。

←認定証を受ける仲井理事長

×

Page 2: Pickup!Pickup! 健診科部長 安井 裕子 やすい ゆうこ 出身大学 金沢大学 資格 医学博士 日本医師会認定産業医 日本人間ドック学会人間ドック認定医

暮らそう!おで暮らそう!お

VE:Videoendoscopic Swallowing Study 嚥下内視鏡検査 嚥下造影検査VF:Videofluorgraphic Swallowing Study

鼻から内視鏡を挿入し、喉の中の飲み込む動作を直接映像で確認し、状態を検査します。

検査用食品にバリウムをプラスし、実際に食べる様子をレントゲン検査で調べます。

そもそも栄養状態が悪いと…

●嚥下(飲みこむ動作)機能の評価

・褥瘡(床ずれ)ができやすくなる

・治療後の回復が遅れる

・感染症、合併症などのリスクが高まる

・気力が低下する など

NSTチームリーダー/歯科口腔外科 科長NSTチームリーダー/歯科口腔外科 科長 西出 直人西出 直人

 当院の NSTは、下記のような視点からも積極的な介入を行っています。

かかりつけ医の紹介状があれば在宅療養中の方でも検査を受ける事ができます。お気軽にご相談ください。<お問い合わせ窓口> ほうじゅ連携室 TEL.0761-51-5551

 病気の治療の上で、患者さんの栄養状態栄養状態はとても重要であり、低栄養の状態

は「おうちで暮らす」うえで、大きなマイナスとなります。そのため、必要な栄養

をどのように摂るかを考えることも、入院治療の大切な役割です。今回のヤッ芳は、

入院中の栄養管理入院中の栄養管理について取り上げます。

じょくそう

えんげ

自分が健康だと思っている高齢者の約2割近く約2割近くが、タンパク質が不足した「低栄養状態低栄養状態」とされるというデータ※があります。     ※厚生労働省データより

担当医師より

1 2 3・お薬をたくさん 飲んでいる方・認知症の方

治療後のリハビリに向けた準備が必要な方

 病気の治療はもちろん、充実した生活をおくっていただくためにも、心身ともに

活動のエネルギーとなる栄養摂取はかかせません。しかしながら、様々な理由から

栄養状態が悪くなってしまうことがあります。当院のNSTでは、状態が悪い方だ

けでなく、悪くなる可能性がある方へも早期に介入を実施し、治療後の回復やその

後の生活を見据えた栄養管理方法を提案しています。今後も、栄養管理を通じて

「おうちで暮らす」ための準備をお手伝いしたいと思います。

 高齢になると、噛む、飲みこむなどの食べるための機能に問題を抱える方が増加します。嚥下障害になると、食べられなくなることで栄養不良になるほか、食物が誤って気管へ入り誤嚥性肺炎になるリスクが高くなります。そこで当院では、嚥下機能を評価する検査を行い、安全な栄養摂取方法を決定します。状態によっては、口から食べるための機能回復訓練を実施することもあります。

おうちで暮らす 

心と身体の準備のために

おうちで暮らす 

心と身体の準備のために

おうちで暮らす 

心と身体の準備のために

-

入院中の栄養管理にこだわっています-

-

入院中の栄養管理にこだわっています-

-

入院中の栄養管理にこだわっています-

 入れ歯や差し歯が合わない

など、食べにくい状態から摂取

量が減少し、低栄養になること

もあります。歯科医師の回診参

加や口腔ケアによって口の中の

トラブルを解消し、栄養状態の

改善を目指します。

 「サルコペニア」(加齢に伴う筋

力の低下)が起こると、転倒や骨

折、誤嚥のリスクが高まります。

当院ではサルコペニア予備軍の

方に、良質なたんぱく質を含む

栄養剤を追加しながらリハビリ

を行い、改善をめざしています。

歯科医師・摂食機能療法士の参加

老年内科の担当医師の参加

サルコペニアへの先行的な対策

口の中にトラブルがある方

惠仁クリニック院長芳珠記念病院 非常勤医師NST/もの忘れ相談外来担当

惠仁クリニック院長芳珠記念病院 非常勤医師NST/もの忘れ相談外来担当

村井 裕村井 裕

歯科衛生士/摂食機能療法士歯科衛生士/摂食機能療法士

使用している栄養剤の一例使用している栄養剤の一例小坂 佳世小坂 佳世

 高齢の方を中心に、お薬の多剤投与

が原因で、食欲低下、誤嚥などの副作

用が起こる場合があります。当院では

老年内科を担当する医師がNSTに参

加し、薬剤師などと共に、お薬を減らす

活動を行っています。また、認知症によ

る食欲不振にも介入しています。

●栄養サポートチーム (NST:Nutrition Support Team)

栄養状態の維持・改善を目指した院内の取り組み

 栄養サポートチーム(以下NST) は、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師を

はじめとする多職種チーム。入院患者さんの栄養状態を良好に保つことを目的

に、介入が必要な方の原因を把握し、状態にあった対策を検討します。

・採血検査による状態把握

・定期回診による状態確認

・内服薬の調整

・嚥下機能の評価

・栄養補給量の検討

・栄養摂取方法(食事形態、経口・経管などの摂取経路)の検討 など

実施していること

えんげ

NST介入のながれ

当院 NSTの特色

血液や体重の値等から栄養状態を判定。低栄養の方には、介入の必要性を検討します。

状態を確認しながら定期的な介入を実施。 改善状況は、体重や採血結果から評価します。

栄養摂取に関する退院後のアドバイスを記載した「栄養治療実施報告書」をお渡しします。

入院123

介入

退院

他院(他施設)に移ることになりました。せっかく食事形態を調整してもらって食べられるようになったのに・・・。

一部を抜粋して拡大

他の施設に移っても、食事形態が正しく引き継がれるよう、石川県栄養士会が地域で共有できる食事形態の「ものさし」「I(あいあい)スケールスケール」をつくり運用しています。

こんな場合はどうなるの?

ごあんしんください♪またたべれなくなる…?

NST 専従管理栄養士NST 専従管理栄養士

坂下 理香坂下 理香

当院では、入院されている方の約2割の方にNSTが栄養サポートを行っています。

NSTNST

※平成 27年 4 ~ 9月の当院実績による

MEMO

Page 3: Pickup!Pickup! 健診科部長 安井 裕子 やすい ゆうこ 出身大学 金沢大学 資格 医学博士 日本医師会認定産業医 日本人間ドック学会人間ドック認定医

暮らそう!おで暮らそう!お

VE:Videoendoscopic Swallowing Study 嚥下内視鏡検査 嚥下造影検査VF:Videofluorgraphic Swallowing Study

鼻から内視鏡を挿入し、喉の中の飲み込む動作を直接映像で確認し、状態を検査します。

検査用食品にバリウムをプラスし、実際に食べる様子をレントゲン検査で調べます。

そもそも栄養状態が悪いと…

●嚥下(飲みこむ動作)機能の評価

・褥瘡(床ずれ)ができやすくなる

・治療後の回復が遅れる

・感染症、合併症などのリスクが高まる

・気力が低下する など

NSTチームリーダー/歯科口腔外科 科長NSTチームリーダー/歯科口腔外科 科長 西出 直人西出 直人

 当院の NSTは、下記のような視点からも積極的な介入を行っています。

かかりつけ医の紹介状があれば在宅療養中の方でも検査を受ける事ができます。お気軽にご相談ください。<お問い合わせ窓口> ほうじゅ連携室 TEL.0761-51-5551

 入院中の方にとって、適切な「栄養管理」「栄養管理」は必須です。退院後の生活を見据

えると、主にタンパク質が不足する低栄養の状態は「おうちで暮らす」うえで、

大きなマイナスです。そのため、どのように栄養を摂るかを考えることも入院治療

の大切な役割です。今回のヤッ芳は、入院中の栄養管理について取り上げます。

じょくそう

えんげ

自分が健康だと思っている高齢者の約2割近く約2割近くが、タンパク質が不足した「低栄養状態低栄養状態」とされるというデータ※があります。     ※厚生労働省データより

MEMO

担当医師より

1 2 3・お薬をたくさん 飲んでいる方・認知症の方

治療後のリハビリに向けた準備が必要な方

 病気の治療はもちろん、充実した生活をおくっていただくためにも、心身ともに

活動のエネルギーとなる栄養摂取はかかせません。しかしながら、様々な理由から

栄養状態が悪くなってしまうことがあります。当院のNSTでは、状態が悪い方だ

けでなく、悪くなる可能性がある方へも早期に介入を実施し、治療後の回復やその

後の生活を見据えた栄養管理方法を提案しています。今後も、栄養管理を通じて

「おうちで暮らす」ための準備をお手伝いしたいと思います。

 高齢になると、噛む、飲みこむなどの食べるための機能に問題を抱える方が増加します。嚥下障害になると、食べられなくなることで栄養不良になるほか、食物が誤って気管へ入り誤嚥性肺炎になるリスクが高くなります。そこで当院では、嚥下機能を評価する検査を行い、安全な栄養摂取方法を決定します。状態によっては、口から食べるための機能回復訓練を実施することもあります。

おうちで暮らす 

心と身体の準備のために

おうちで暮らす 

心と身体の準備のために

おうちで暮らす 

心と身体の準備のために

-

入院中の栄養管理にこだわっています-

-

入院中の栄養管理にこだわっています-

-

入院中の栄養管理にこだわっています-

 入れ歯や差し歯が合わない

など、食べにくい状態から摂取

量が減少し、低栄養になること

もあります。歯科医師の回診参

加や口腔ケアによって口の中の

トラブルを解消し、栄養状態の

改善を目指します。

 「サルコペニア」(加齢に伴う筋

力の低下)が起こると、転倒や骨

折、誤嚥のリスクが高まります。

当院ではサルコペニア予備軍の

方に、良質なたんぱく質を含む

栄養剤を追加しながらリハビリ

を行い、改善をめざしています。

歯科医師・摂食機能療法士の参加

老年内科の担当医師の参加

サルコペニアへの先行的な対策

口の中にトラブルがある方

惠仁クリニック院長芳珠記念病院 非常勤医師NST/もの忘れ相談外来担当

惠仁クリニック院長芳珠記念病院 非常勤医師NST/もの忘れ相談外来担当

村井 裕村井 裕

歯科衛生士/摂食機能療法士歯科衛生士/摂食機能療法士

使用している栄養剤の一例使用している栄養剤の一例小坂 佳世小坂 佳世

 高齢の方を中心に、お薬の多剤投与

が原因で、食欲低下、誤嚥などの副作

用が起こる場合があります。当院では

老年内科を担当する医師がNSTに参

加し、薬剤師などと共に、お薬を減らす

活動を行っています。また、認知症によ

る食欲不振にも介入しています。

●栄養サポートチーム (NST:Nutrition Support Team)

栄養状態の維持・改善を目指した院内の取り組み

 栄養サポートチーム(以下NST) は、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師を

はじめとする多職種チーム。入院患者さんの栄養状態を良好に保つことを目的

に、介入が必要な方の原因を把握し、状態にあった対策を検討します。

・採血検査による状態把握

・定期回診による状態確認

・内服薬の調整

・嚥下機能の評価

・栄養補給量の検討

・栄養摂取方法(食事形態、経口・経管などの摂取経路)の検討 など

実施していること

えんげ

NST介入のながれ

当院 NSTの特色

血液や体重の値等から栄養状態を判定。低栄養の方には、介入の必要性を検討します。

状態を確認しながら定期的な介入を実施。 改善状況は、体重や採血結果から評価します。

栄養摂取に関する退院後のアドバイスを記載した「栄養治療実施報告書」をお渡しします。

入院123

介入

退院

他院(他施設)に移ることになりました。せっかく食事形態を調整してもらって食べられるようになったのに・・・。

一部を抜粋して拡大

他の施設に移っても、食事形態が正しく引き継がれるよう、石川県栄養士会が地域で共有できる食事形態の「ものさし」「I(あいあい)スケールスケール」をつくり運用しています。

こんな場合はどうなるの?

ごあんしんください♪またたべれなくなる…?

NST 専従管理栄養士NST 専従管理栄養士

坂下 理香坂下 理香

当院では、入院されている方の約2割の方にNSTが栄養サポートを行っています。

NSTNST

※平成 27年 4 ~ 9月の当院実績による

Page 4: Pickup!Pickup! 健診科部長 安井 裕子 やすい ゆうこ 出身大学 金沢大学 資格 医学博士 日本医師会認定産業医 日本人間ドック学会人間ドック認定医

ほうじゅほうじゅ

No.No.138138〈発行・編集〉医療法人社団 和楽仁 芳珠記念病院 経営企画部

石川県能美市緑が丘11-71(0761)51-5551㈹

入院中の栄養管理にこだわっています入院中の栄養管理にこだわっています -おうちで暮らす 心と身体の準備のために-

【ほうじゅグループニュース】 Pick up!       

…2-3ページ

…4ページ芳珠記念病院

ヤッ芳 2015 年 No.138発行:2015.10.29

仲よく楽しく仲よく楽しく人と社会を健康に人と社会を健康に

ほうじゅグループのモットー「和楽仁」わ ら に

1.地域医療を担う病院として、 当院に関わる皆様の生涯の 健康を支えます。   2.心のふれあいを大切にし、 安心できるパートナーシップ を築きます。   3.利用される皆様の権利を尊重 し、充分な説明と同意のもと に、参画できる医療を提供し ます。   4.救命救急から慢性疾患まで 最新の科学的根拠に基づく 安全で的確なチーム医療を 多職種協働で提供します。   5.地域との交流を大切に、社会 保障の向上と経済の振興に取り 組みます。 

芳珠記念病院の基本方針

特にお伝えしたい項目を取り上げました

編集後記

ほうじゅグループ能美市

小松市

芳珠記念病院居宅介護支援事業所

高齢者対応型賃貸住宅 コレクティブハウス緑が丘福祉用具貸与事業所 ライフケア芳珠ライフケア芳珠 サテライトショップ 

グループホーム陽らら

ほうじゅ訪問看護・リハステーション緑が丘介護老人保健施設 陽翠の里訪問介護事業所 ビジットケアひすい小規模多機能型居宅介護事業所コミニケア緑が丘

 表紙でお伝えした施設見学会。

仲井理事長が「地域包括ケア病

棟協会」の会長を拝命している

こともあり、全国各地の病院か

らこのような見学依頼を頂いて

います。

 地域包括ケアシステムの要と

想定される「地域包括ケア病棟」

での取り組みへは、医療機関の

関心が高いようです。今回特集

した栄養管理もその一つ。この

他の内容についても、今後お伝

えしたいと思います。 今月のコンテンツ2015年 秋号

〈発行・医療法人

特集

地域包括ケア病棟協会主催 施設見学会 が開催されました

順天堂大学 小林 弘幸教授順天堂大学 小林 弘幸教授

特別講演会を開催しました特別講演会を開催しました特別講演会を開催しました

第8回 能美市民ボランティアフェスティバル健康チェックコーナーを出展しました

ボランティアフェスティバル健康チェックコーナーを出展しました

第8回 能美市民ボランティアフェスティバル健康チェックコーナーを出展しました

職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1階病棟)職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1階病棟)職種ごとに分かれての院内見学(4階病棟・B1階病棟)

皆さまと ほうじゅをつなぐコミュニケーションツール/2015 年 秋号

地域域域域域域域域域域域包包包包包包括ケア 当法人の仲井理事長が会長を務める「地域包括ケア病棟協会」主催の施設見学会が、当院を会場に開催されました。地域包括ケア病棟の運営方法などを学ぶ目的で、全国の病院から 30 名の方が来院されました。 前半は仲井理事長の講演やプロジェクトの紹介、後半は院内見学という内容で、参加された方は熱心に聞き入ったり、質問をしたりしていました。

 当院 前多外科部長が司会を務め、便秘の原因やその解消法などが紹介されました。身体と自律神経をパワーアップする「セルエクササイズ」の指導もあり、会場は終始熱気に包まれていました。

 

 能美市ふるさと交流研修センター「さらい」において、小林 弘幸先生(順天堂大学病院管理学研究室・併任総合診療科教授)をお迎えし、特別講演会「たかが便秘 されど便秘」を開催しました。

 能美根上総合文化会館で「第 8 回能美市民ボランティアフェスティバル」が開催され、当院は能美市立病院、寺井病院と「健康チェックコーナー」を出展しました。血圧、骨密度、体組成分測定等の検査、医師等の相談コーナーに加え、今年はリハビリ療法士による転倒予防コーナーを設け、168 名の方に参加頂きました。

 転倒予防コーナーでは、握力測定や片脚立位保持10 秒立ち上がりテストなどを行い、高齢者向けの転倒リスクをチェックし、健康相談に応じました。 予想に反し、高齢者以外の方からも多くのご参加を頂き、 大盛況でした!

約270名の方が来場され、立ち見席も足りない程でした!

8/298/29

7/107/10 8/28/2

Pick up!

安井 裕子やすい  ゆうこ ●出身大学 金沢大学

●資格医学博士/日本医師会認定産業医/日本人間ドッ

ク学会人間ドック認定医/人間ドック健診情報管

理指導士/検診マンモグラフィー読影医/日本結

核病学会推薦インフェクションコントロールドク

ター認定/日本温泉気候物理医学会温泉療法医●ひとこと健診科と禁煙外来、産業医を担当します。地域の皆さまが「健康で心豊かな生活を送る」ためのサポートができれば幸いです。

●ひとこと 緩和ケアは、患者さんや家族が抱える身体や気持ちのつらさを和らげ、「その人らしく生きる」ことを支える医療です。傾聴と対話を心がけ、患者さんと家族の想いを尊重することを大切にしています。

認定看護師のご紹介6/27 取得 

緩和ケア認定看護師

石川県で初の認定!

プラチナくるみんマーク

市川 朋子いちかわ ともこ

子育てサポート企業に認定8/27 認定 

 当院では、これまでの病室稼働状況や今後の地域の状況を見据え、病床機能を一部見直しました。 在宅医療への転換が大きな流れになっている中、高齢で介護を要する方に、おうちで暮らすための準備を整える「地域包括ケア病棟」や、全身麻酔後や救急車で運ばれる中等度~高度の急性疾患等に対応するHCUを増床しました。当ほうじゅグループでは、これからも在宅・介護から高度急性期まで、地域に必要な機能を検討していきます。

8/1~ 

主幹:大腸・肛門病プロジェクト 主幹:大腸・肛門病プロジェクト 

病床機能の変更

HCU(ハイケアユニット)を10→15床、地域包括ケア病棟を80→82床に増床

河野 達彦こ う の たつひこ ●出身大学 金沢大学

●ひとこと一般外科、消化器外科を担当させて頂いております。患者さんの身になった、丁寧な診療を心がけております。

大江 真史お お え まさし

●出身大学 金沢大学●資格 日本内科学会認定医

●ひとこと  内分泌代謝内科を担当します。患者さん、ご家族のお話をよく聞き、最適の治療を提供できるよう努めていきます。

7/1着任 

8/1着任 

10/1着任 

 当院は石川労働局より「次世代育成支援対策推進法に基づく特例認定(プラチナくるみん)企業」の認定を受けました。 子育てサポート企業の認定である「くるみん」よりも高水準の取り組みを行った企業として、認定されたものです。男性職員の育児休業取得推奨や、出産した女性の継続就業率が 95%と高いことも評価のポイントになりました。

←認定証を受ける仲井理事長

×

内科医長

外科医師

健診科部長