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Oracle Enterprise Manager 10 g Oracle Siebel HelpDeskを使用したITILベス ト・プラクティス Oracle ホワイト・ペーパー 2008 1

Oracle Enterprise Manager 10gおよびOracle Siebel …Oracle Enterprise Manager 10gとOracle Siebel HelpDesk を使用したITILベスト・プラクティス 概要 コストを削減しながら、品質や顧客満足度を向上させ、ITとビジネスを連携させ

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Oracle Enterprise Manager 10gとOracle Siebel HelpDeskを使用したITILベス

ト・プラクティス

Oracle ホワイト・ペーパー 2008 年 1 月

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Oracle Enterprise Manager 10gとOracle Siebel HelpDesk

を使用したITILベスト・プラクティス

概要

コストを削減しながら、品質や顧客満足度を向上させ、ITとビジネスを連携させ

ることは、今日の経営者とITマネージャが直面している主要な課題です。標準化

プロセスを使用してコミュニケーションを容易にすることで、ITILフレームワー

クは、ITとビジネス・コミュニティのギャップを埋めることができます。ITILが強

調する標準化と手法に注目することで、企業は、サービスの品質と整合性を改善

しながら、ITサービスを提供するための継続的なコストを削減できます。ただし、

ITILプロセス・ライフサイクルをサポートする統合ソリューションの不足が、そ

の普及を妨げる要因となっています。ITマネージャは、他のプロセスとシームレ

スに統合されない単一のITILプロセスのポイント・ソリューションの採用につい

て懸念しています。Oracle Enterprise Managerは、ITILに対する豊富で包括的なサ

ポートを提供し、Oracle Siebel HelpDeskとの統合によって、ITILプロセスをシーム

レスにサポートします。

IT Infrastructure Library(ITIL)は、IT サー

ビス管理に関する一連のガイドラインで

す。統合されたプロセス・ベースのベス

ト・プラクティス・フレームワークにつ

いて説明されており、そのフレームワー

クは、IT 企業固有のビジネス要件を満た

すために調整が可能です。

ITIL は、IT サービス管理に関する一連のガイドラインです。統合されたプロセス・

ベースのベスト・プラクティス・フレームワークについて説明されており、その

フレームワークは、IT 企業固有のビジネス要件を満たすために調整が可能です。

ITIL は、情報テクノロジへの依存の高まりに対応するため、1980 年代後半に英国

政府によって作成されました。時間が経過するにつれて、ITIL は、サービス管理

における事実上の業界標準へと発展しました。

ITIL フレームワークは、一般的な定義と用語とともに幅広いサービス管理の推奨

事項を提供します。ITIL ガイドラインとアーキテクチャを採用すると、組織は、

IT プロセスとビジネス・プロセスを連携させることができます。また、IT によっ

て、適切なビジネス・ソリューションを提供できます。このような連携を通じて、

企業は、リスク管理、変更管理、サービスのプロビジョニングなどの分野で大き

な利点を得ることができ、これにより、主要なビジネスの目標をより効率的に実

行および実現できます。

ITIL フレームワークを採用してベスト・プラクティスを実装すると、組織は次の

利点を得ることができます。

• サービス・レベルとサービス品質の改善による顧客満足度の向上

Oracle Enterprise Manager 10PgP と Oracle Siebel HelpDesk を使用した ITIL ベスト・プラクティス

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Oracle Corporation 発行「ITIL Best Practices with Oracle Enterprise Manager 10g and Oracle Siebel HelpDesk」の翻訳版です。

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• ビジネス要件、予測、目的に関する IT サービスとプロセスの密接な連携

• 計画的な変更および計画外の変更の影響を詳細に把握できるクローズド・ルー

プ変更管理ライフサイクル

• IT の総所有コスト(TCO)の削減につながる全体の管理とサポートのコスト

削減

• 企業の増益につながるサービスの可用性とパフォーマンスの向上

ITIL は、IT サービス管理(ITSM)に関連します。ITSM は、IT 企業による戦略的

なビジネス価値と高品質の IT サービスを提供するといったニーズに向けて、具体

的に対応する IT を管理するためのトップダウンのビジネス・ドリブン・アプロー

チです。

通常、ITSMは、2 つの主要な領域(サービス・サポートとサービス・デリバリ)

に分割されます。サービス・サポートでは、効果的なITサービスの提供を実現す

るための手法を実施します。サービス・デリバリでは、ITサービス自体を管理し

ます。このホワイト・ペーパーでは、サービス・サポート・プロセスと、サービ

ス・レベル管理(サービス・デリバリ・プロセス)に焦点を当てます。

サービス・サポート

サービス・サポートは、以下の手法とこれらへのOracleソリューション・マップで

構成されます。

• インシデント管理

• 問題管理

• 構成管理

• 変更管理

• リリース管理

ITILフレームワークの実装を成功させるためには、プロシージャ・レベルのプロ

セスと機能を効果的に管理および制御する適応性のあるソフトウェア・ベースの

ツールが不可欠です。オラクルは、重要なサービス・サポート機能とサービス・

デリバリ機能を管理および自動化する統合ソリューションを提供します。IT企業

は、多くの標準機能を使用して、ITILベスト・プラクティスをデプロイできます。

このホワイト・ペーパーでは、5 つの主要なITILサービス・サポート・プロセスに

おいて、企業の目的達成のためにオラクルができる支援に関して焦点を当てます。

そのプロセスとは、インシデント管理、問題管理、構成管理、変更管理およびリ

リース管理です。また、シームレスなITILソリューションのサービス・サポート・

プロセスに密接に統合されるサービス・レベル管理(サービス・デリバリ・プロセ

ス)についても説明します。

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インシデント管理

ITIL 用語における'インシデント'の定義は、以下のとおりです。 ITIL インシデント管理プロセスのおもな

目的は、できるだけ迅速に通常のサービ

ス業務を復旧し、業務への悪影響を最小

限に抑えることです。これによって、最

大限のサービスの品質と可用性を維持で

きます。

サービス品質の妨害あるいは低下を引き起こす、あるいはその可能性がある標準

のサービス業務に含まれていないイベント

インシデント管理の目的は、できるだけ迅速に通常のサービス業務を復旧し、業

務への悪影響を最小限に抑えることです。

オラクルでは、ITIL インシデント管理プロセスをサポートする多くのベスト・プ

ラクティス機能を標準で提供します。

Oracle Enterprise Manager は、実際のエンド・ユーザー・エクスペリエンスから、

その基礎となるテクノロジ・スタック(アプリケーション、ミドルウェア、デー

タベース、ストレージ、サーバー)に至るまで、ビジネス・アプリケーションの

完全なエンドツーエンドの監視を提供することによって、インシデントを引き起

こす可能性のあるイベントを事前に検出します。ルーター、サーバー・ロード・

バランサ、ファイアウォールなどのデータ・センター・インフラストラクチャ・

コンポーネントも、サービスの可用性に影響する可能性があります。このため、

同じように Oracle Enterprise Manager で監視され、データ・センターの全体の状態

を表示する完全な統合ビューを提供します。Oracle Enterprise Manager で検出され

たインシデントは、そのシステム・ダッシュボードで視覚的に監視できる'アラート

'として生成されます。アラートの通知は適切な管理者に送信することもできます。

Oracle Enterprise Manager の通知システムを使用すると、特定のイベントまたはア

ラート(インシデント)を特定の管理者にマッピングできます。こうすることで、

マッピングされたインシデントが検出されると、適切なスキルを持つ管理者に通

知することが可能です。

既知のソリューションがあるイベントまたはアラート(インシデント)は、'修正

アクション'によって自動的に解決できます。修正アクションを使用すると、管理

者は、アラートが検出された場合に実行される修正タスクを指定できます(例:

プロセスが使用できなくなり、プロセスを再起動するなど)。これによって、オ

ペレータの介入が必要なくなり、実際にエンド・ユーザーに影響を与える前にイ

ンシデントが防止されています。

Oracle Enterprise Manager によって検出されたアラートの解決にオペレータの介入

が必要な場合、Oracle Enterprise Manager と Oracle Siebel HelpDesk 間にインタフェー

スを提供する Oracle Management Connector を使用して、Oracle Siebel HelpDesk イ

ンシデント・チケットを自動的に(または手動で)生成できます。生成したイン

シデント・チケットには、インシデントを発生させたソフトウェア・コンポーネ

ント、エラー・メッセージ、インシデント時間、優先順位など、アラートの重要

な詳細情報が含まれます。また、アラートの属性に基づいて、最初にチケットを

自動的に分類できます。たとえば、アラートが検出されたコンポーネントのタイ

プは、チケットの分類を設定する基礎として使用できます。このように、データ

ベースで検出されたアラートは、'Database'領域の下にチケットを分類できます。

アプリケーション・サーバーで検出されたアラートは、'Application Server'領域の

下にチケットを分類できます。

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図 1:Oracle Enterprise Manager は、検出されたアラート(インシデント)とそれらに使用

されるチケットに関する情報を示します。チケット ID をクリックして、チケットのコンテ

キストで Oracle Siebel HelpDesk を起動できます。

また、Oracle Siebel HelpDesk は、適切なヘルプデスク・アナリストを割り当て、

インシデント・チケットを通知できるワークフロー機能を提供します。必要に応

じて、インシデント・チケットを詳細に分類したり優先順位をつけたりできます。

ヘルプデスク・アナリストは、特定のインシデントの影響と緊急性を評価できま

す。したがって、適切な解決日時およびエスカレーション日時で優先度を提案で

きます。その間、Oracle Enterprise Manager は、インシデント・チケットが作成さ

れたコンポーネントの監視を続けます。悪条件によってさらに重大度の高いアラー

トが発生する可能性があります(警告から重大になる場合など)。この重大度の

変更は、Oracle Management Connector を通じて Oracle Siebel HelpDesk チケットに

自動的に伝えられます。

インシデント・チケットに指定したエスカレーション時間が経過すると、ワーク

フローを使用して、優先度を上げるか、インシデント所有者のマネージャに通知

できます。ビジュアル・インジケータは、インシデントがアクティブであるか、

クローズしているか、または関連する品質保証契約(SLA)に違反しているかを

簡潔に表示します。

図 2:Oracle Enterprise Manager で検出したアラート(インシデント)に基づく Oracle Siebel HelpDesk チケット。アラート情報は、チケットに自動的に渡されます。

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サービス・リクエストまたはインシデント・チケットに割り当てられたヘルプデ

スク・アナリストは、ナレッジ・ベースを使用して、インシデントの既知の'修正

アクション'を検索できます。ソリューションが特定されると、チケットに Oracle Enterprise Managerへのリンクが提供されます。これによって、アナリストは、Oracle Enterprise Manager の管理機能に簡単にアクセスし、ソリューション(データベー

スの再起動やデータファイルの追加など)を実装できます。

Oracle Enterprise Manager の監視システムは、ソリューションが実装された後も引

き続きインシデント・チケットに関連するコンポーネントを監視するため、問題

が存在しない(解決した)ことを確認します。これにより、自動的にサービス・

デスクに通知され、ユーザーの同意を得てチケットをクローズさせることができ

ます。

既存のオラクル以外のヘルプデスク・ソリューションを使用している顧客は、統

合された IT サービス管理ソリューションに Oracle Enterprise Manager Connector ソリューションを活用できます。たとえば、Oracle Management Connector for Remedy Service Desk を使用すると、IT 企業は、インシデントを事前に検出して対処する

ことで、高品質のサービス・レベルを維持できます。Oracle Management Connectorは、アラートを事前に検出して解決する機能と Remedy Service Desk の機能を統合

し、インシデントを管理および解決するシームレスなワークフロー(アラートに

基づくチケットの作成、インシデントを解決する双方向のコンソール・リンク、

アラートの消去に基づく自動的なチケットのクローズなど)を提供します。

問題管理

ITIL 問題管理プロセスのおもな目的は、IT インフラストラクチャ内のエラーの悪

影響を最小限に抑えて、これらのエラーに関連するインシデントの再発を防止す

ることです。

ITIL 問題管理プロセスのおもな目的は、

IT インフラストラクチャ内のエラーの悪

影響を最小限に抑えて、これらのエラー

に関連するインシデントの再発を防止す

ることです。 ITIL 用語における問題の定義は、以下のとおりです。

1 つ以上のインシデントの未知の根本的な原因

ITIL 問題管理プロセスは、問題の根本原因を分類し、状況を改善または修正する

アクションを開始することによって、インシデントの再発を防止します。インシ

デントのソリューションがすぐに特定されない場合は、Oracle Siebel HelpDesk 内

で新しい問題を生成し、自動的にインシデントに関連付けることができます。問

題とインシデントを関連付けると、親子関係が自動的に確立されます。問題のレ

コードを閉じると、ボタンのシングル・クリックで関連するすべてのインシデン

トがクローズされます。

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図 3:Oracle Siebel HelpDesk における複数のインシデントの単一の問題への関連付け

インシデントの根本原因の確認をサポートするため、Oracle Enterprise Manager は、

豊富な診断機能を提供します。たとえば、エンド・ユーザーのログ記録によるパ

フォーマンス関連のインシデントがあったとします。管理者は、エンド・ユーザー

がレポートを行った期間内にデータベースのパフォーマンスが変化したかどうか

を最初に確認することで、診断プロセスの開始を決定します。

Oracle Enterprise Manager は、データベース診断情報を提供するために、Oracle デー

タベースの自己管理機能とともに動作します。管理者は、Oracle Enterprise Manager Console 内のデータベース・パフォーマンス・ページを使用して、関連する期間に

対するパフォーマンスの履歴ビューに最初に注目します。管理者は、データベー

ス Active Sessions パフォーマンス・チャートを見ることにより、その期間にデー

タベースが CPU のボトルネックとなり、データベース・セッションが CPU のた

めに待機していたことがわかります。

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図 4:特定期間におけるデータベース・パフォーマンス上の問題の重点的な調査が可能な、

Oracle Enterprise Manager Console のデータベース・パフォーマンス・ページによる履歴

ビュー

Active Sessions チャートでは、管理者は該当期間に対して「ADDM」タスク・アイ

コンをクリックし、Automatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)によって提供

される診断および推奨事項にアクセスできます。Oracle データベースのコンポー

ネントである ADDM は、Oracle データベースのパフォーマンス上の問題点を診断

し、その問題に対応可能なソリューションを提供します。ADDMの調査結果では、

データベース時間を大量に消費する多数の SQL文があったことが示されています。

図 5:ADDM の調査結果による、パフォーマンス上の問題分析および推奨されるソリューション

の表示

推奨事項の中に、Oracle Enterprise Manager の SQL Tuning Advisor 機能の実行があ

ります。SQL Tuning Advisor は、管理者が SQL 文をチューニングする方法に関す

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る情報を提供します。この例における推奨事項は、SQL プロファイルを使用して

SQL 実行計画を変更し、改善することです。

図 6:Oracle Enterprise Manager の SQL Tuning Advisor による、SQL 文のチューニングに

対する推奨事項の提供

Oracle Enterprise Manager の診断機能を利用する別の例として、サービスがダウン

したことが検知された場合に、根本原因を自動分析する機能があります。基礎と

なるテクノロジ・スタックの主要なコンポーネントのステータスをチェックして、

障害を引き起こした可能性のある原因を特定します。この情報は、サービス障害

を調査する管理者が基礎となるアプリケーション・スタックとその依存性に精通

していない複雑なアプリケーションにおいて特に重要です。

図 7:Oracle Enterprise Manager のトポロジ・ビューアによる、サービス障害を引き起こし

た可能性のある根本原因の視覚的な表示

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問題管理は、事前対応として、インシデントが発生する前の問題と既知のエラー

の識別および解決にも関連します。この目的を達成するアクティビティには、特

定タイプの問題の再発を識別する傾向分析があります。Oracle Enterprise Managerの構成管理データベース(CMDB)には、インシデントが発生したコンポーネン

トと環境の構成情報とともに、検出されたすべてのインシデントの履歴情報が保

存されます。CMDB とともに Information Publisher 機能を使用すると、管理者は、

時間またはタイプごとに、もっとも一般的なインシデントを分類する傾向分析レ

ポートを生成できます。また、これらを構成情報に関連付けて、根本原因分析と

これらのインシデントの予防策を実行できます。

構成管理

ITIL 構成管理プロセスのおもな目的は、他のすべての主要なプロセスをサポート

する正確な情報を提供し、IT インフラストラクチャのすべてのコンポーネントの

構成レコードを説明および検証することです。

構成管理のおもな目的は、存在する構成

項目(CI)のバージョンを識別、管理、

保守、および検証することによって、ITインフラストラクチャまたはサービスの

論理モデルを提供することです。 ITIL では以下のように定義されています。

構成管理は、存在する構成項目(CI)のバージョンと相互の関係を識別、管理、

保守、および検証することで、インフラストラクチャまたはサービスの論理モデ

ルを提供します。

構成管理は、次の 4 つの主要なタスクで構成されます。

• 構成の識別および検出 - すべての IT コンポーネントの指定および検出

と CMDB への格納

• ステータス・アカウンティングおよび管理 - 開発、テスト、本番、廃止

など、CI のライフサイクル・ステータスを使用した、CI に関連するすべ

ての現行データおよび履歴データのステータスの管理およびレコード

• 検証およびレポート - CMDB に含まれる情報の正確性を保証する監査と

レポートを含む

• 問題管理、変更管理、リリース管理およびサービス・レベル管理など、

他の ITIL プロセスのサポート

Oracle Enterprise Manager は、以下によって ITIL 構成管理をサポートします。

• 自動検出、リレーションシップ・マッピング、トポロジ・ビュー

• 構成ステータスの追跡および構成変更の監査

• 変更時の CMDB の自動更新

• 自動構成検証および CI ステータスのレポート

• 変更履歴の詳細および更新済み構成情報を提供するトポロジ・ビューア

を使用した問題管理、変更管理およびリリース管理のサポート

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Oracle Enterprise Manager の構成管理ソリューションは、構成検出の管理、構成変

更の実施、および IT プロセスの自動化を行います。エージェント・テクノロジお

よびエージェントレス・テクノロジを使用して、企業のすべてのハードウェアお

よびソフトウェア・リソース、パッチ、それらの関係と関連付け、トポロジ、シ

ステムとサービス、可用性、およびパフォーマンス・メトリックに関する詳細な

構成情報を検出および収集します。

この情報には、以下の情報が含まれます。

• ハードウェア(CPU、メモリー、ストレージ、ネットワークなど)

• オペレーティング・システムのパッケージ、パッチ、およびカーネル・

パラメータ設定

• '実行'、'依存'、'接続'の対象などを含む CI 間の関係

• 暫定パッチ、パッチ・セット、他の構成設定、コンポーネント、データ

ベース・パラメータを含むインストール済みのオラクルのソフトウェア

• システム、サービス、およびグループ

• トポロジ

• メトリックと通知

• 変更履歴

• SQL Server や DB2 などのデータベース、NetApp や EMC などのストレー

ジ、Juniper や Cisco などのネットワーク・ソリューション、BEA Weblogic、IBM WebSphere、IBM WebSphere MQ5 などのミドルウェアを含むサー

ド・パーティのソフトウェア

また、Oracle Enterprise Manager の CMDB は、パッケージ・アプリケーションの構

成情報を収集します。たとえば、Oracle E-Business Suite の場合、CMDB は、100を超える構成メトリックを収集し、トポロジの根本原因分析を容易にします。

PeopleSoft の場合、500 を超えるメトリックで、構成ポリシー管理の自動化とアプ

リケーション関係の検出を収集します。

構成は、定期的に自動収集され、Oracle Enterprise Manager CMDB リポジトリに保

存されます。自動でない手動収集もサポートされています。Oracle Enterprise Manager は、CI のスナップショットを取得する機能だけではなく、バージョン番

号を CI ベースラインに割り当て、構成のずれを管理するためにそれを保存する機

能も提供します。

図 8:サーバーCI の詳細:ハードウェア、オペレーティング・システム、およびアプリケー

ション

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Oracle Enterprise Manager は、ハードウェアとソフトウェアのインストールおよび

構成に対する構成ステータスの変更も追跡します。これは、マシンが最後に正し

く機能していた時点より後の変更を管理者が素早く簡単に把握できるため、問題

管理や根本原因分析では重要になります。この機能は、コンプライアンスの管理

にも重要です。Oracle Enterprise Manager は、すべての構成変更を取得および保管

することで、誰が、いつ、何を、どの値に変更したかという分析を容易にします。

図 9:詳細な構成履歴は、すべての CI に対して計算され保存されます。

開発、テスト、本番、廃止といった、1 つのステートから他のステートへのCIライフサイクル・ステータスの追跡もサポートされています。

図 10:構成ターゲット・プロパティの例

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Oracle Enterprise Manager は、企業全体の CI を自動で詳細に比較することによって

自動構成検証をサポートします。これによって、管理者は潜在的な相違点を迅速

かつ容易に特定できます。比較は、ハードウェアからアプリケーションまで、ス

タック全体に及びます。これによって、システムの同期が維持され、'構成のずれ'が少なくなります。また、RAC クラスタのノードなど、同一と思われるシステム

の動作が異なる場合の原因調査を簡素化します。選択した複数(1~n)のターゲッ

トと'優れた'構成について、参照構成、保存した構成ベースライン、または使用中

の構成に対して、非定型または定期的な比較を行うことができます。

構成の比較は、変更管理において非常に有益です。変更またはパッチが適用され

る前後に構成のベースラインを比較することにより、パッチの結果として導入さ

れるすべての構成変更が、計画され、予定されていたことを確認できます。

図 11:2 つのデータベース・インスタンス間の Oracle Database SGA パラメータの比較

Oracle Enterprise Manager は、すぐに使用できる、ハードウェアおよびソフトウェ

ア構成に関するレポートおよびコンプライアンス用のレポートを提供します。

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図 12:ハードウェア・サマリー構成レポート

構成項目、サービス、およびシステム間の対応付けおよび関係を把握し、トポロジ

をグラフで表示することにより、"影響を受けている対象"の簡単な分析が可能に

なり、ソリューションによる問題管理および変更管理プロセスが容易になります。

つまり、Oracle Enterprise Manager は、CI 情報のプライマリ・リポジトリとして役

立つ、豊富で包括的な構成管理データベースだけではなく、インシデント管理、

問題管理、変更管理、およびリリース管理を含む他の主要な ITILプロセスもサポー

トします。

変更管理

変更管理とは、サービス品質の変更に関連するインシデントの影響を最小限に抑

えるため、組織の IT インフラストラクチャに関する変更をすべて効率的かつ迅速

に処理するための標準化されたメソッドとプロシージャを実装する手法です。こ

れには、各変更に関するビジネス面の理由の確認、変更の影響を受ける特定の構

成項目と IT サービスの識別、変更の計画、変更のテスト、および変更によって構

成項目が予期しない状態になる場合の取消し計画の使用が含まれます。

変更管理の目的は、変更に関連するイン

シデントの影響を最小限に抑え、ルーチ

ン処理を向上させるため、すべての変更

を効率的かつ迅速に処理するために使用

される標準化されたメソッドとプロシー

ジャを実装することです。

ITIL 用語における変更の定義は、以下のとおりです。

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承認済みのサポート・ハードウェアまたは基本ハードウェア、ネットワーク、ソ

フトウェア、アプリケーション、環境、システム、デスクトップ構築、または関

連ドキュメントの追加、変更、削除

オラクルは、包括的で完全な変更ライフサイクル管理ソリューションを提供しま

す。これによって、インシデント、問題、既知のエラー管理をさらに効果的に解

決できます。

オラクルの変更管理では、組織の IT インフラストラクチャに対するすべての変更

を効率的かつ迅速に処理する標準化されたメソッドとプロシージャを施行します。

変更関連のインシデントによるサービス品質への影響を最小化し、日々の業務を

改善します。

オラクルの変更管理

• 計画的な変更の影響を受ける可能性のある IT インフラストラクチャ・コ

ンポーネントおよびビジネス・サービスに可視性を提供します。

• 受信する変更リクエスト(RFC)の作成および正確な分類を容易にします。

• 変更リクエストのマルチレベルの承認を追跡して自動的にルーティング

します。

• 変更リクエストのライフサイクルを監視および追跡します。

• タスクの割当て、エスカレーション・プロセス、通知、および最適な人

員配置の承認を自動化します。

• 自動化された変更影響分析および変更検証をサポートします。

• 標準化された変更実装プロシージャの豊富なライブラリを提供します。

図 13:変更要求(RFC)の詳細

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オラクルのソリューションによって、変更リクエスト・レコードの作成および分

類が可能になります。変更分析プロセスでは、項目の識別、既存のオブジェクト

での変更の影響、適切な時期に実行するアクションをスケジューリングする機能

が備えられており、さらに、必要に応じて変更を取り消す手段が提供されていま

す。ビジネスとリスクの評価への影響に基づいて、変更に優先順位が付けられ分

類されます。

オラクルの構成管理ソリューションによって、組織のインフラストラクチャに対

して IT の変更が与える影響の全体像が提供され、変更管理分析プロセスが容易に

なります。このソリューションは、豊富で詳細な構成情報を検出するだけではな

く、構成項目間の詳細な関連付けおよび関係も検出します。親/子など、これらの

関係の問合せの実行は、計画的な変更の影響を把握する上で重要です。詳細な変

更履歴情報を取得して保存することにより、アナリストは影響を受ける CI に行わ

れた変更を特定の期間にわたって確認できます。

Oracle Siebel HelpDesk は、統合されたカレンダ機能による計画的な変更を実装す

るために、必要なリソースの可用性を決定できます。IT のインフラストラクチャ

と担当者に関し、変更の影響を特定することによって、IT マネージャとビジネス・

マネージャが連携でき、IT 担当者の効率的な割当てやビジネスへの影響を最小限

に抑えるスムーズな変更プロセスの更新が行えます。承認プロセスは自動化され、

承認が適切な担当者に送信されます。また、承認は遅延を回避するために追跡で

きます。自動割当てとエスカレーション・ルールを定義して、代わりの担当者お

よび地域に承認と通知をルーティングできます。包括的なコラボレーション環境

を使用すると、プロジェクト管理ツールの統合に基づいて、変更諮問委員会(CAB)プロセスと変更スケジュールを管理できます。過去に行われた同様の変更を確認

して、計画的な変更の実装に必要な作業の調査とともに分析を使用できます。統

合により、Help Desk はライフサイクルを使用して変更のステータスを確実に追跡

できます。

自動変更検証プロセスにより、変更プロセス中に誤って計画外の変更が導入され

ないようにすることができます。

緊密に統合されたオラクルのソリューションは、SQL Tuning Advisor による推奨

事項やCPUパッチのアプリケーションなどの問題管理分析から提案された修正が、

確実に変更管理プロセス中に分析および承認され、標準化されたプロセスを使用

して自動的に実装およびデプロイされるようにします。変更プロセスの手順のた

びに、影響を受ける CI のステータスは Oracle CMDB 内で自動的に更新されます。

リリース管理

リリース管理とは、組織内のすべてのソフトウェア構成項目の管理です。ソフト

ウェア開発の管理や組織のソフトウェア製品のインストールおよびサポートを行

います。

リリース管理の目的は、ソフトウェアの

配布とインストールに必要な手順の計画、

作成、および実装とロールアウト・プロ

セスの管理です。

ITIL 用語におけるリリース管理の定義は、以下のとおりです。

Oracle Enterprise Manager 10PgP と Oracle Siebel HelpDesk を使用した ITIL ベスト・プラクティス

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Oracle Corporation 発行「ITIL Best Practices with Oracle Enterprise Manager 10g and Oracle Siebel HelpDesk」の翻訳版です。

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承認済みのサポート・ハードウェアまたは基本ハードウェア、ネットワーク、ソ

フトウェア、アプリケーション、環境、システム、デスクトップ構築、または関

連ドキュメントの追加、変更、削除

リリース管理の手順には、ソフトウェアの構成項目のライフサイクル管理、それ

らの配布、および本番環境への実装が含まれます。これには、次のデータ型が含

まれます。

• IT システムへの変更の配布とインストールに必要な手順の作成および実装

• IT システムへの変更の配布とインストールの管理

Oracle Enterprise Manager のリリース管理ソリューションは、包括的な管理とトレー

サビリティを実現するリリース・コンポーネントとパッケージのバージョニング

とともに、ソフトウェア、ドキュメント、および手順の計画、管理、および適切

な実装を容易にします。

リリース管理プロセスの最初のステップでは、Definitive Software Library の標準の

ソフトウェア・コンポーネントを構築、保存、および構成します。Oracle Enterprise Manager は、ソフトウェアの計画、管理、および適切な実装を容易にする一元化

された Definitive Software Library のインフラストラクチャを提供します。Definitive Software Library(以降、'Software Library')を使用すると、参照インストールから

組織の'ゴールド・イメージ'を作成できます。

Software Library は、コンポーネントやイメージなどのソフトウェア・エンティティ

の階層をサポートします。コンポーネントは、イメージの要素として使用できま

す。複数のコンポーネントを組み合わせて、'ゴールド・イメージ'を作成できます。

また、Software Library は、異なるイメージおよび関連操作で再利用できるバージョ

ニングされたスクリプトを保存できます。Oracle Enterprise Manager のスーパー管

理者は、これらのイメージを作成および保守できます。各管理エンティティの管

理者は、新しいインストール先にソフトウェアをデプロイするため、何度もそれ

らのイメージを使用できます。オラクルでは、これらのイメージに関連付けるこ

とができる標準のテンプレートを提供しています。参照しやすくするため、イメー

ジにカスタム・タグやバージョンを割り当てることもできます。これによって、

ユーザーは、認定された信頼性の高い再利用可能な多くのソフトウェア・パッケー

ジを構築して、元のソースとは異なる場所に再配置できます。下記の図は、Software Library の異なるソフトウェア・エンティティの分類法を示しています。ITIL 標準

の Software Library を提供することによって、Oracle ソリューションは、一貫性の

ある統合された方法でオラクル、サード・パーティ、または社内のアプリケーショ

ンのソフトウェアを配置するための"ゴールド・イメージ"の作成もサポートしま

す。インテグレータと同様にデータ・センターでも、カスタム・ソリューション

を繰り返し実行可能なソリューションにパッケージ化して配置用に展開できます。

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Oracle Corporation 発行「ITIL Best Practices with Oracle Enterprise Manager 10g and Oracle Siebel HelpDesk」の翻訳版です。

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図 14:Software Library コンポーネント

Oracle Enterprise Manager リリース管理の Software Library は、完全リリース、デル

タ・リリース、パッケージ・リリースの作成を容易にします。少数のファイルを

修正する Oracle 暫定パッチは、デルタ・リリースの一例です。パッケージ・リリー

スは、オペレーティング・システム、データベース、およびアプリケーション・

サーバーを 1 つのイメージに格納します。完全なデータベース・ソフトウェア・

インストールは、完全リリースの一例です。

リリース管理プロセスの別の主要な要件は、IT システムへの Software Library のイ

メージの配布とインストールの管理です。スケジューリングと計画、自動検証、

通知と通信、最新の CI ステータスを反映する CMDB の更新を含む、配布とイン

ストール全体を自動化する繰り返し実行可能な標準プロセスは、標準化プロセス

を使用したソフトウェアと関連ハードウェアの適切な実装に役立ちます。これに

よって、更新されるソフトウェアが追跡可能になり、認可およびテストされた正

しいバージョンのみがインストールされます。

Oracle Enterprise Manager Provisioning Pack は、変更の実装にベスト・プラクティス

を実装する繰り返し実行可能なプロセスである標準のデプロイメント・プロシー

ジャを提供します。デプロイメント・プロシージャは、Oracle Enterprise Managerによって統合される一連の変更実装手順で構成されます。顧客の要件に応じて、

デプロイメント・プロシージャを拡張およびカスタマイズできます。ステップま

たはフェーズの挿入または削除、あるいは有効化または無効化を実行するデプロ

イメント・プロシージャを編集できます。単一インスタンスのデータベースにパッ

チを適用するデプロイメント・プロシージャは、RAC 環境またはアプリケーショ

ン・サーバーにパッチを適用する場合とは異なります。デプロイメント・プロシー

ジャは、顧客毎またはインストール毎(テスト・インストールから本番インストー

ル)で異なる場合があります。デプロイメント・プロシージャは、層と層との間

で複数の依存性が存在する複雑な現環境を考慮します。既存の運用プラクティス

によって、状況がさらに複雑になります。通常のデータ・センターのデプロイメ

ント・プロシージャは、デザイン・タイム・アクティビティ(通常は、Lead Administrator によって実行される)およびランタイム・アクティビティ(通常は、

オペレータによって実行される)を含めることができます。通常のデプロイメン

ト・プロシージャには、全体のソフトウェア・スタックまたは個別のコンポーネ

ントのパッチ手順を

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含めることができます。プロビジョニング手順には、オペレーティング・システ

ムのプロビジョニング、データベースとミドルウェアのプロビジョニング、スケー

ルアウト、およびパッケージ・アプリケーションのクローニングを含めることが

できます。

ステップまたはフェーズの挿入または削除、あるいは有効化または無効化を実行

するデプロイメント・プロシージャを編集できます。

Oracle Enterprise Manager は、企業内のソフトウェアの調整されたロールアウトを

管理する詳細なリリース管理ソリューションを提供します。Software Library のリ

リース・プロセスを一元化することによって、適切な計画と管理を実現できます。

変更管理プロセスのダウンストリーム手法として、他のソフトウェア・リリース

の影響や競合を自動的に識別できます。また、サービスの削除、停止、および起

動を順序付けて、リリース・ロールアウト・プロセスを統合します。ソフトウェ

アを実装している間、Oracle Enterprise Manager は、関係者にステータスの変更を

通知します。これによって、修正アクションを実行する機会が提供されます。リ

リース・プロセスがリリースの目的を満たさなかった場合、Oracle Enterprise Managerは、組込み機能を使用して、リリース操作をロールバックおよび再試行します。

ソフトウェアが実装された後、Oracle Enterprise Managerは、CIの構成変更がCMDBで更新されていることを確認します。

サービス・レベル管理

サービス・レベル管理(SLM)とは、顧客と IT サービス・プロバイダの連携によ

るサービス・レベルの定義、交渉、承認、監視、およびレポートの一定のサイク

ル・プロセスです。サービス・レベル管理プロセスは、品質保証契約(SLA)を

中心としています。品質保証契約(SLA)の目的は、顧客のビジネス目標を満た

すために IT サービス品質の継続的な保守および向上を実現することです。このプ

ロセスによって、サービス品質への悪影響を最小限に抑えられます。

サービス・レベル管理の目的は、顧客の

ビジネス目標に見合うように、承認、監

視、およびレポートの一定のサイクルを

使用した ITサービス品質の維持および向

上を実現することです。

ITIL 用語におけるサービス・レベル管理の定義は、以下のとおりです。

SLAの計画、調整、作成、承認、監視、レポートのプロセス、およびコストに見合

う必要なサービス品質を維持し、徐々に改善するためのサービスの実現に向けた

継続的なレビュー

Oracle Enterprise Manager は、ITIL SLM プロセスをサポートする最適な機能をいく

つか提供します。Oracle Enterprise Manager の SLM 方法によって、IT サービス・

プロバイダは、ビジネス目標に基づいた SLA の定義、豊富なメトリックを使用し

たサービス品質の監視および実際のサービス・レベルのレポートを実行できます。

サービスを監視する前に、サービス・コンシューマまたは顧客において、サービ

スを正確にモデル化および定義する必要があります。実際のサービスは、エンド・

ユーザーの観点から Oracle Enterprise Manager でモデル化および定義されます。

サービス自体も IT リソースにマッピングされます。エンド・ユーザー・タスクは、

Oracle Enterprise Manager のサービス・レベル管理機能により、365 日 24 時間態勢

でサービスを事前に監視する'サービス・テスト'としてモデル化されます。

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サービス・テストは、サービスの可用性とパフォーマンスを評価するために使用

されるエンド・ユーザーのビジネス・プロセスまたはアクションを表します。サー

ビス・テストは、代表的で重要なエンド・ユーザーの場所に通常配置されるリモー

ト・エージェント(ビーコン)から、定期的に定義および再実行されます。Oracle Enterprise Manager を使用すると、これらのサービス・テストまたはサービスの重

要なシステム・コンポーネントの可用性によって、サービス・レベルの目的を定

義および決定できます。主要なサービス・インジケータを使用して、可用性、パ

フォーマンス、使用状況、およびサービス・レベルの順守を監視します。豊富な

メトリックは、サービス・レベルの定義と測定に使用できます。サービスのテス

トおよびトランザクション、またはシステム・コンポーネントから派生するパフォー

マンス・メトリック、システム・コンポーネントのスループット・アクティビティ

の監視から派生する使用状況のメトリックが含まれます。また、Oracle Enterprise Manager は、期待されるサービス・レベルの目的のパーセンテージ、可用性、お

よびサービス日時を含む他の重要なサービス・レベル基準を定義する機能を提供

します。

サービス・レベルの一元化されたレポートと表示は、過去 24 時間、7 日間、また

は 31 日間などの間隔で、SLA コンプライアンスを監視できるカスタマイズ可能な

サービス・ダッシュボードを通じて、リアルタイムおよび履歴から提供されます。

サービス・ダッシュボードからのドリルダウンによって、サービス・レベルの詳

細がわかります。サービス・ダッシュボードは、すべての重要なサービスに対す

る'ワンストップ'の管理コンソールと、サービス全体の状態と SLA ステータスを

表示する統合ビューを提供します。

図 15:サービス・ダッシュボードで監視および表示されるサービス・レベル・コンプライ

アンス

さまざまな標準のサービス・レポートの提供以外に、Oracle Enterprise Manager のInformation Publisher 機能を使用して、サービス・レポートのカスタマイズが可能

です。標準のレポートおよびカスタマイズ可能なレポートは、経営者と管理者に

対して柔軟性のあるレポート・オプションを提供します。

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まとめ

上述の概要は、ITIL の推奨プロセスおよび Oracle Enterprise Manager 10g と Oracle Siebel HelpDesk を使用して、IT オペレーションが提供するサービスのレベルを大

幅に向上させる方法、およびリソース効率の向上とコスト削減に関するものでし

た。組織は、ITIL フレームワークの採用によって、IT とビジネスの目的を調整し、

IT 投資利益率を改善できます。

ITIL は一般的なベスト・プラクティスの基本ガイドラインを提供していますが、

実際の実装は、組織の変化するニーズによって異なります。Oracle Enterprise Managerおよび Oracle Siebel HelpDesk は、完全に統合された ITIL ソリューションを実装す

るためにあらゆる企業が採用できる標準機能を提供することで、ITIL のベスト・

プラクティスを実装するために必要なツールを IT 企業に提供します。

確認

ITIL?は、英国商務庁の登録商標および欧州共同体商標であり、米国特許商標庁に

登録されています。 http://www.itil.co.uk/

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Oracle Enterprise Manager 10gとOracle Siebel HelpDeskを使用した ITILベスト・プラクティス 2008 年 1 月 著者:Ratnesh Sharma 共著者:Ana Maria McCollum、Melinda Uhland、Sudip Datta、Julie Wong、Walter Romanski Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問合せ窓口: 電話:+1.650.506.7000 ファクシミリ:+1.650.506.7200 www.oracle.com Copyright © 2005, Oracle. All rights reserved. 本文書は情報提供のみを目的として提供されており、ここに記載される内容は

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