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医師供給数の推計 2015年12月10日 千葉大学 予防医学センター 千葉大学医学部附属病院 地域医療連携部 藤田伸輔 1 資料5

医師供給数の推計医師供給数の推計 2015年12月10日 千葉大学 予防医学センター 千葉大学医学部附属病院 地域医療連携部 藤田伸輔 取得したデータ

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医師供給数の推計

2015年12月10日

千葉大学 予防医学センター

千葉大学医学部附属病院 地域医療連携部

藤田伸輔

1

資料5

取得したデータ

医師・歯科医師・薬剤師調査

医師票4,533,298レコード

(1972年~2012年調査分)

医籍登録番号・医籍登録年一覧

日本人517,545レコード 外国人7,897レコード

(1871年~2015年登録分)

上記2つの調査について、医籍登録番号を利用してひも付けし、

重複の削除等データの整理を行った

2

データの整理(医師・歯科医師・薬剤師調査)

レコード数 重複数読込数(重複排

除後)重複割合

1972年 125,302 918 124,384 0.733%1974年 128,455 846 127,609 0.659%1976年 134,934 854 134,080 0.633%1978年 142,984 902 142,082 0.631%1980年 156,235 892 155,343 0.571%1982年 167,952 942 167,010 0.561%1984年 181,101 1,038 180,063 0.573%1986年 191,346 1,039 190,307 0.543%1988年 201,658 1,059 200,599 0.525%1990年 211,797 1,156 210,641 0.546%1992年 219,704 940 218,764 0.428%1994年 230,519 0 230,519 0.000%1996年 240,908 256 240,652 0.106%1998年 248,611 9 248,602 0.004%2000年 255,792 0 255,792 0.000%2002年 262,687 0 262,687 0.000%2004年 270,371 0 270,371 0.000%2006年 277,927 0 277,927 0.000%2008年 286,699 4 286,695 0.001%2010年 295,049 2 295,047 0.001%2012年 303,268 3 303,265 0.001%

2000年以降、重複等のデータの不備はほぼ なくなっている。

3

推計方法と パラメータのこれまでの傾向

4

各年の生残率 「無職」「不詳」以外の者の割合

定員数

(入学者数)

(卒業者数)

受験者数

合格者数

登録者数

届出者数

不合格者数

受験率

合格率

登録率

再受験率

各年の推計医師数

推計のフローについて

(再受験者数)

5

各年の就業率

・・・実績値が取得できないもの

・・・実績値が取得できるもの

受験率

推計パラメータの設定について

再受験率

2006~2015年の受験者の受験率(2000年~2009年の入学者に対する割合)の中央値が維持されるものと仮定

2006~2015年の受験者の再受験率(2005年~2014年の不合格者に対する割合)の中央値が維持されるものと仮定

100.4%

99.3%

受験率=受験者数/6年前の入学定員数

再受験率=既卒の受験者数/前年の不合格者数

合格率

2006~2015年の受験者の合格率の中央値が維持されるものと仮定

新卒:93.9% 既卒:58.3%

合格率=合格者数/受験者数

6

※定員超えの入学者数分や、留学,留年など遅れて受験 する学生がいるため、100%を超えている

登録率

推計パラメータの設定について

2006~2015年の合格者の医籍登録率の中央値が維持されるものと仮定

100.2%

登録率=医籍登録者数/合格者数

7

2002~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査の医師届出票における生残率(各登録後年数別の医籍登録者に対する割合)の中央値を利用

2002~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査の医師届出票における業務の種別で「無職」「不詳」と回答した者を除いた割合の中央値を利用

生残率=登録後年数別の届出者数/医籍登録者数

就業率=生残率 ×(業務の種別が「無職」「不詳」以外の届出者数/全届出者数)

生残率と就業率は登録後年数により変動する

※留学や帰化などで遅れて登録する者がいるため、 100%を超えている

各年の生残率

各年の就業率

男女比率の設定について

以下のパラメータについては、男女別に設定している

将来推計分については、過去の男女別のデータから明らか

な増加・減少のトレンドがないと判断し、直近10年間の

データの中央値が維持されるものとして推計している

受験者数男女比: 2006年~2015年受験者

合格率: 2006年~2015年受験者

医籍登録率: 2006年~2015年登録者

医籍登録後年数別生残率: 2002年~2012年医師・

歯科医師・薬剤師調査

医籍登録後年数別就業率: 2002年~2012年医師・

歯科医師・薬剤師調査

8

7,689 7,716 7,519 7,629 7,701 7,723 7,590 7,742 7,749 8,250

913 857 1,016 799 746 888 931 827 883

807 8,602 8,573 8,535 8,428 8,447 8,611 8,521 8,569 8,632

9,057

100.8% 101.1%

98.5%

100.1%

101.0% 101.3%

99.5%

101.5%

99.4%

97.2%

98.5%

99.7%

97.9%

99.6%

98.2% 97.7%

100.6%

99.3%

101.1%

99.4%

90.0%

92.0%

94.0%

96.0%

98.0%

100.0%

102.0%

104.0%

106.0%

108.0%

110.0%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

受験者数・受験率の推移

新卒 既卒 受験者数 受験率 再受験率

受験率(再受験率)・合格率の推移

※2006年の新卒者数は2000年入学者数と対比させている。

7,219 7,120 7,101 7,234 7,147 7,151 7,129 7,205 7,275 7,798

523 415 632 434 391 535 559 491 545

460 7,742 7,535

7,733 7,668 7,538 7,686 7,688 7,696 7,820 8,258

93.9% 92.3% 94.4% 94.8%

92.8% 92.6% 93.9% 93.1% 93.9% 94.5%

57.3%

48.4%

62.2%

54.3% 52.4%

60.2% 60.0% 59.4% 61.7%

57.0%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

合格者数・合格率の推移

新卒 既卒 合格率(新卒) 合格率(既卒)

新卒は入学者数、既卒は前年の不合格者数に対する一定割合が受験する

新卒の合格率はほぼ同水準 既卒も大きな変動はない

9

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

18

97

19

00

19

03

19

06

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09

19

12

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15

19

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21

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24

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27

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30

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33

19

36

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39

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42

19

45

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51

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60

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19

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20

02

20

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20

08

20

11

総数-医籍登録者数 男性-医籍登録者 女性-医籍登録者 女性登録者数割合

医籍登録者数の推移

10

医籍登録者数(人) 女性登録者割合

※1972年~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査(医師届出票)および厚生労働省から提供された医籍登録データを利用して作成

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

19

72

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74

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76

19

77

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19

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19

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19

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20

00

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20

11

20

12

総数-医籍登録者数 総数-最初の届出数 男性-最初の届出数 女性-最初の届出数 初回届出率

医師届出票届出者数の推移

11

医籍登録者数 届出数 (人) 初回届出率

※1972年~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査(医師届出票)および厚生労働省から提供された医籍登録データを利用して作成

73.8%

84.6%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0(26)

3(29)

6(32)

9(35)

12(38)

15(41)

18(44)

21(47)

24(50)

27(53)

30(56)

33(59)

36(62)

39(65)

42(68)

45(71)

48(74)

51(77)

54(80)

57(83)

60(86)

63(89)

66(92)

69(95)

72(98)

75

医籍登録後年数(推定年齢)

男性生残率 女性生残率

医籍登録後年数別の生残率

12

女性は登録後11年程度まで一度落ち込むが、その後登録後27年頃まで回復する。 男性と女性の生残率は登録後46年頃に逆転する。

※2002年~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査(医師届出票)および厚生労働省から提供された医籍登録データを利用して作成 ※推定年齢は医籍登録後年数が0年の届出票の満年齢(12月末時点)の平均値が26.8歳であることを考慮し設定

医籍登録後年数別の「無職」「不詳」を除いた割合

13

※2002年~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査(医師届出票)および厚生労働省から提供された医籍登録データを利用して作成 ※推定年齢は医籍登録後年数が0年の届出票の満年齢(12月末時点)の平均値が26.8歳であることを考慮し設定

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0(26)

3(29)

6(32)

9(35)

12(38)

15(41)

18(44)

21(47)

24(50)

27(53)

30(56)

33(59)

36(62)

39(65)

42(68)

45(71)

48(74)

51(77)

54(80)

57(83)

60(86)

63(89)

66(92)

69(95)

72(98)

75

医籍登録後年数(推定年齢)

男性「無職」「不詳」以外の者の割合 女性「無職」「不詳」以外の者の割合

医籍登録後40年頃から 減衰が始まるが、基本的 に届け出ている者は就 業している割合が高い

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

0(26)

3(29)

6(32)

9(35)

12(38)

15(41)

18(44)

21(47)

24(50)

27(53)

30(56)

33(59)

36(62)

39(65)

42(68)

45(71)

48(74)

51(77)

54(80)

57(83)

60(86)

63(89)

66(92)

69(95)

72(98)

75

就業率

(%)

医籍登録後年数(推定年齢)

男性

女性

医籍登録後年数別の就業率

14

※2002年~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査(医師届出票)および厚生労働省から提供された医籍登録データを利用して作成 ※推定年齢は医籍登録後年数が0年の届出票の満年齢(12月末時点)の平均値が26.8歳であることを考慮し設定

女性医師の 就業率最低値 (登録後11年)

就業率が大きく 減衰を始める

(登録後30年代後半)

就業率半分 (登録後49年)

女性の就業率の推移

15

※2002年~2012年の医師・歯科医師・薬剤師調査(医師届出票)および厚生労働省から提供された医籍登録データを利用して作成 ※推定年齢は医籍登録後年数が0年の届出票の満年齢(12月末時点)の平均値が26.8歳であることを考慮し設定

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

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90%

100%

0(26)

3(29)

6(32)

9(35)

12(38)

15(41)

18(44)

21(47)

24(50)

27(53)

30(56)

33(59)

36(62)

39(65)

42(68)

45(71)

48(74)

51(77)

54(80)

57(83)

60(86)

63(89)

66(92)

69(95)

72(98)

75

医籍登録後年数(推定年齢)

2002年 2004年 2006年 2008年 2010年 2012年

過去6回の調査では、 女性の就業率は同じようなトレンドを示していた

医師供給数の推計結果

16

シナリオの設定について

2008年・2009年からの医学部臨時定員は2017年まで、 2010年からの医学部臨時定員は2019年までで終了とされているが、2018年以降の定員について2つのシナリオを設定した

17

臨時定員を今後も維持する 2017年:9,454名 2018年:9,506名

2019年:9,558名 2020年~2029年:9,558名

臨時定員は2017・2019年でそれぞれ終了し、その後は恒久定員分のみ維持する 2017年:9,454名 2018年:9,189名

2019年:9,241名 2020年~2029年:8,409名

Aパターン

Bパターン

※2016年の医学部定員数は臨時定員を含め9,262名となる見通し 2017~2019年の追加の臨時定員の人数は未定だが、2011~2016年の平均であ る52名ずつ増加するものと仮定

医師供給数の推計結果

18

2017年までの入学定員=2023年の卒業者数は両シナリオで共通

373,877

400,619

337,011

363,117

374,969

301,048

280,000

300,000

320,000

340,000

360,000

380,000

400,000

420,000

2012

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

2027

2028

2029

2030

203

120

32

2033

2034

2035

2036

2037

2038

2039

2040

2041

2042

2043

2044

2045

2046

2047

2048

2049

2050

Aパターン

Bパターン

2012年実績値

医師供給数の推計結果

19

Bパターン 男性医師最大

271,440 278,390

257,235

263,992 260,436

102,437

122,229

79,776 99,139

114,533

23.7% 27.3%

30.5%

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

20.0%

25.0%

30.0%

35.0%

40.0%

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

20

12

20

13

20

14

20

15

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16

20

17

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19

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202

3

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20

48

20

49

20

50

男性(Aパターン) 男性(Bパターン) 女性(Aパターン)

女性(Bパターン) 女性医師比率(Aパターン) 女性医師比率(Bパターン)

人口対医師供給数の推計値の推移

20

276.0

333.5

412.7

236.1

323.9

386.3

0.0

50.0

100.0

150.0

200.0

250.0

300.0

350.0

400.0

450.0

500.0

201

2

2013

2014

2015

2016

2017

2018

2019

2020

2021

2022

2023

2024

2025

2026

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2028

2029

2030

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人口10万人対医師数(A)

人口10万人対医師数(B)