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PE1950でのLVMパーティション拡張方法
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LVM partition extend for PE1950
PE1950での LVMパーティション拡張方法
Version 0.4
Copyright © 2008 LA TIGRE.
iii
保証免責 本書は記載事項またはそれに関わる事項について、明示的あるいは暗黙的な保証はいたしておりません。
したがいまして、これらを原因として発生した損失や損害についての責任を負いません。
著作権 本書および本書に記載されておりますソフトウェア等は、著作権により保護されております。
また非商用以外に本書を、複製、再頒布することをかたく禁止いたします。
v
表記について
本書では以下の書体を使用しています。
イタリック文字
本文中でのコマンド、ファイル名、変数など可変なパラメータ値を表します。
等幅文字
ファイルの内容やコマンドの入出力例に使います。入力の場合にはボールドで表します。
$ cd /usr/src/sys/i386/conf
$ ls
GENERIC Makefile OLDCARD SMP
GENERIC.hints NOTES PAE gethints.awk
$
省略文字
ファイルの内容やコマンドの入出力例を省略する場合に'...'を使います。
$ vi /etc/rc.conf
...
sshd_enable="YES"
named_enable="YES"
...
$
プロンプト
一般または、管理権限を持った実行環境をそれぞれ、'$'(ドル)、'#'(シャープ)のプロンプトで
表します。
$ su
Password: root's passwd
#
vii
目次
1. 概要 .............................................................................................................................. 1
1.1. サーバ情報 ........................................................................................................... 1
1.2. 作業手順 ............................................................................................................... 1
1.3. 参考文献 ............................................................................................................... 2
2. ディスク換装 .................................................................................................................. 3
2.1. 作業前準備 ........................................................................................................... 3
2.2. HDD換装 ............................................................................................................. 3
3. PERC5 BIOSでの仮想ディスク再作成 ......................................................................... 5
3.1. BIOS設定の必要性 .............................................................................................. 5
3.2. BIOS設定ユーティリティの起動 ............................................................................. 5
3.3. 仮想ディスクの削除 ................................................................................................ 6
3.4. 仮想ディスクの作成 ................................................................................................ 6
3.5. 注意事項 ............................................................................................................... 6
4. LVMパーティションの拡張 ............................................................................................. 7
4.1. LVM設定の必要性 ................................................................................................ 7
4.2. 物理パーティションの拡張 ...................................................................................... 7
4.3. LVM 物理ボリューム(PV)の拡張 ............................................................................ 9
4.4. LVM 論理ボリューム(LV)の拡張........................................................................... 11
4.5. ファイルシステムの拡張 ........................................................................................ 13
LVM partition extend for PE1950
Copyright© 2008 LA TIGRE. 1
1. 概要
本書は Dell PowerEDGE 1950 のディスク増設作業において、PERC 5/i Integrated RAID コ
ントローラ上での RAID-1構成と Linux OS上での LVM(Logical Volumn Manager)パーティ
ションの拡張方法について記述したものです。
本書での作業はディスクデータを損失する危険性がありますので、事前のバックアップ、および
ディスク諸元、OS・ファームウェアのバージョン等の事前情報を取得しておくことを推奨します。
また、よりよい理解のため、後述する参考文献も参照しておいてください。
1.1. サーバ情報
下記のサーバについてディスク増設作業を実施します。
サーバ名 foo.example.org
IPアドレス 192.168.100.1
匡体型番 Dell PowerEDGE 1950
RAID コントローラ PERC 5/i Integrated
ファームウェア: 5.1.1-0040
ドライバ: 03.13
HDD SAS 3.5 インチ 70GB×2
増設用 HDD SAS 3.5 インチ 300GB×2
RAID タイプ RAID-1(ミラーリング)
デバイス名 /dev/sda
OS Red Hat Enterprise Linux ES release 4 (Nahant Update 6)
Kernel 2.6.9-5.ELsmp (i686)
サーバ用途 ファイルサーバ
1.2. 作業手順
本書では下記手順に従い、ディスク増設を行います。
① 70GB → 300GBHDDに換装。
② 換装後の HDD を再構成。
③ 物理パーティションの拡張。
④ 論理パーティションの拡張。
⑤ ファイルシステムの拡張。
PE1950での LVMパーティション拡張方法
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1.3. 参考文献
下記の文書も併せてご参照ください。
文書名 リンク
LVMによるディスクパーティション
の動的化(前編)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/0307/11/epn01.html
LVMによるディスクパーティション
の動的化(後編)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/0308/08/epn01.html
LSI PERC5 BIOSからの Virtual
Disk作成方法
http://support2.jp.dell.com/jp/jp/mwfaq/faq.asp?faqno=195116
Dell PowerEDGE 1950
ハードウェアオーナーズマニュア
ル
http://support.dell.com/support/edocs/systems/pe1950/ja/index.htm
Dell PowerEdge Expandable
RAID Controller 5/i および 5/E
ユーザーズガイド
http://support.dell.com/support/edocs/storage/RAID/PERC5/ja/UG/PDF/u
g_ja.pdf
linux-lvm ML http://www.redhat.com/archives/linux-lvm/2004-December/msg00049.ht
ml
Linux LMV Survival Guide
(LVM2)
http://www-06.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-000
B6F74
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2. ディスク換装
2.1. 作業前準備
今回の作業では、LVM の/パーティションの拡張を行いますので、念のため作業前のパーティ
ション情報を保存しておきます。
この時点では/パーティションを約 40GB 確保していますが、ディスク換装、パーティション拡張
により約 250GBに増設し、ファイルシステムとして利用可能となるよう作業を行います。
# fdisk -l
Disk /dev/sda: 72.7 GB, 72746008576 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 8844 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sda1 1 623 5004216 83 Linux
/dev/sda2 * 624 648 200812+ 83 Linux
/dev/sda3 649 8844 65834370 8e Linux LVM
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol1
39G 35G 2.5G 94% /
/dev/sda2 190M 35M 146M 20% /boot
none 1013M 0 1013M 0% /dev/shm
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol4
6.0G 3.2G 2.6G 56% /usr
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol3
15G 1.1G 13G 8% /var
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVolHome
4.7G 162M 4.3G 4% /home
#
2.2. HDD換装
HDDの物理形状、およびドライブの着脱方法はDell PowerEdge 1950 システム オーナーズ
マニュアルを参照してください。
取り外しには、匡体正面のドライブキャリアのリリースハンドル(ツマミ部分)を手前に引き、そのま
まドライブキャリアごと引き抜くようにしてください。また、取り付けにはリリースハンドルがバックプ
レーンに接触するまで(カチッと音がします)、ドライブベイに挿入します。
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HDDの換装順序は、下表のとおりです。
項番 作業内容 HDD状態
① ②
1 Server Administrator、または omconfigで HDD②をオフラインにします。 70GB 70GB
2 HDD②(70GB)を抜きます。 70GB ―
3 HDD②(300GB)を差します。 70GB 300GB
4 自動的に RAID-1再構成が行われます(約 20~30分程度) 。 70GB 300GB
5 Server Administrator、または omconfigで HDD①をオフラインにします。 70GB 300GB
6 HDD①(70GB)を抜きます。 ― 300GB
7 HDD①(300GB)を指します。 300GB 300GB
8 自動的に RAID-1再構成が行われます(約 20~30分程度) 。 300GB 300GB
Server AdministratorでHDDのオフラインを行うには、https://192.168.100.1:1311/ へアクセ
スし、下図画面まで遷移し、オフラインタスクを選択した後に実行をクリックしてください。
また、CLI で同様の HDD オフラインを行うには、192.168.100.1 へログインした後、下記コマン
ドを実行します。pdisk=0:0:0が物理 HDD①、pdisk=0:0:1が物理 HDD②を表しています。
# cd /opt/dell/srvadmin/oma/bin
# ./omconfig storage pdisk action=offline controller=0 adisk=0:0:1
# ./omconfig storage pdisk action=offline controller=0 adisk=0:0:0
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3. PERC5 BIOSでの仮想ディスク再作成
3.1. BIOS設定の必要性
前章での作業により、物理的なディスク容量は 300MBに増設されましたが、実際にOSから利
用できるディスク容量は換装前と変化していません。
ハードウェア RAID の構成として 2つの HDD を 1つの仮想ディスクとして定義しますが、換装
前の仮想ディスク容量設定(70GB)が有効なままとなっているため、残りの未使用部分が RAID
構成の管理下から外れていると考えられます。
つまり、この状態では使用不可部分をファイルシステムとして使用する事が出来ず、ディスクを
増設した意味がありません。このため、後述の RAID 構成用 BIOS で適切な設定を行う必要が
あります。
3.2. BIOS設定ユーティリティの起動
コンピュータ起動時の POST画面上で PERC5 BIOSの表示中に Ctrl-Rを押下します。
...
PowerEdge Expandable RAID Controller BIOS
Copyright(c) 2006 LSI Logic Corporation
Press <Ctrl><R> to Run Configuration Utility
F/W Initalizing Devices 0%
...
換装前
RAID-170GB
HDD①70GB HDD②70GB
換装後
HDD①300GB HDD②300GB
RAID-170GB
使用不可部分
(230GB)
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3.3. 仮想ディスクの削除
HDD換装前の仮想ディスクを削除します。下記の手順でBIOS設定ユーティリティを操作してく
ださい。
項番 操作内容
1 <Ctrl><N>を押下して VD Mgmt画面へアクセスします。
2 矢印キーを押下して Virtual Disks階層にある仮想ディスクにフォーカスします。
3 <F2>を押下してアクションメニューから Delete VDを選択します。
3.4. 仮想ディスクの作成
HDD換装後の仮想ディスクを作成します。下記の手順でBIOS設定ユーティリティを操作してく
ださい。
項番 操作内容
1 <Ctrl><N>を押下して VD Mgmt画面へアクセスします。
2 矢印キーを押下して Contoroller階層にフォーカスします。
3 <F2>を押下してアクションメニューから Create New VDを選択します。
4 Virtual Disk Management画面より、RAID構成を選択します。
● RAID Levelは RAID-1を選択します。
● Physical Disksは 2つの HDD(300GB)を選択します。
2つ選択すると、VD Sizeが自動的に設定されます。
●OK を選択します。
5 ESCキーを押下して BIOS設定ユーティリティを終了します。
3.5. 注意事項
仮想ディスクを作成したあと初期化を行わないようにしてください。
具体的には、VD Mgmt画面のVirtual Disks階層下に作成した仮想ディスク名(Virtual Disk 0)
が表示されるようになりますが、仮想ディスク名にフォーカスした後、<F2>を押下してアクション
メニューから Initialization を実行しないようにしてください。
初期化を行うと、換装前の 70GBディスクから換装後の 300GBディスクへミラーリングしたデー
タはすべて破壊されますので注意が必要です。
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4. LVMパーティションの拡張
4.1. LVM設定の必要性
前章においてハードウェア RAID上では 300GBの HDD を認識させることができました。
ただし、依然として OSから見た場合に/パーティション自身は割当済 40GBのままです。
本書の目的では、既に割り当てられた 40GBプラス、使用可能となった 230GBを/パーティショ
ンとして使用できるよう拡張することですので、本章では LVM /パーティションの拡張作業を行
います。
4.2. 物理パーティションの拡張
fdisk コマンドを実行して物理パーティション拡張します。最初に fdisk から 300GB の HDD が
認識できているか確認してください。
# fdisk -l
Disk /dev/sda: 299.4 GB, 299439751168 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 36404 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sda1 1 623 5004216 83 Linux
/dev/sda2 * 624 648 200812+ 83 Linux
/dev/sda3 649 8844 65834370 8e Linux LVM
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol1
39G 35G 2.5G 94% /
/dev/sda2 190M 35M 146M 20% /boot
none 1013M 0 1013M 0% /dev/shm
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol4
6.0G 3.2G 2.6G 56% /usr
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol3
15G 1.1G 13G 8% /var
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVolHome
4.7G 162M 4.3G 4% /home
#
換装前
RAID-170GB
HDD①70GB HDD②70GB
換装後
HDD①300GB HDD②300GB
RAID-170GB
使用可能部分
(230GB)
/ 40GB
その他 30GB
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この時点で特筆すべきところは、「2.1. 作業前準備」節での fdisk コマンドの出力内容と異
なり、HDDの総容量が増えている点、/dev/sda3の終了シリンダ数、およびdfコマンドで参
照した場合の各マウントポイントのディスク使用量に変化がないことです。
上記の観点に問題がなければ、以下のように fdiskの操作を継続してください。
下記の操作は、いったん/dev/sda3 のパーティションを削除し、直後に新規に作成する作
業を行っています。
...
Command (m for help): d パーティション削除
Partition number (1-4): 3 プライマリスライス 3
Command (m for help): n パーティション作成
e extended
p primary partition (1-4)
p 3 プライマリスライス 3
First cylinder (649-36404, default 649): <ENTER>
Using default value 649
Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK (649-36404, default 36404): <ENTER>
Command (m for help): t
Partition number (1-4): 3 プライマリスライス 3
Hex code (type L to list codes): 8e Linux LVM
Command (m for help): p 設定内容確認
255 heads, 63 sectors/track, 36404 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sda1 1 623 5004216 83 Linux
/dev/sda2 * 624 648 200812+ 83 Linux
/dev/sda3 649 36404 287210070 8e Linux LVM
Command (m for help): w 設定書込み・終了
...
上記作業では、/dev/sda3 パーティションの終端シリンダ数、および開始~終了シリンダ数
で確保できるディスクブロック数が増加していることを確認観点とします。
注意事項として、dコマンドでパーティションを削除した直後、wコマンドで書込み終了を行
わないようにしてください。
この場合、dコマンドで指定されたパーティションのデータへはアクセス不可となる場合があ
ります。必ず nコマンドで物理パーティションを再確保した後で wコマンドを実行するように
してください。
LVM partition extend for PE1950
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4.3. LVM 物理ボリューム(PV)の拡張
換装前のディスクでは既に LVMの設定が行われています。
最初に物理パーティションの情報について確認すると下記の設定内容となっています。
# pvdisplay -C
PV VG Fmt Attr PSize PFree
/dev/sda1 VolGroup_ID_10000 lvm2 a- 4.75G 352.00M
/dev/sda3 VolGroup_ID_10000 lvm2 a- 67.5G 1.09G
#
これは下図のような構成であると考えられます。
ボリュームグループ VolGroup_ID_10000 に物理パーティション/dev/sda1 と/dev/sda3 をまと
めて 1 つの HDD として認識するようグルーピングしていますが、ボリュームグループ全体の総
ディスク容量が換装前の 70GGのままとなっているため、このままでは 300GBを有効利用する
ことができません。
後述するボリュームグループの属性情報を変更する必要があります。
最初に属性情報を取得しておきます。
# vgcfgbackup –f /tmp/vginfo
Volume group "VolGroup_ID_10000" successfully backed up.
#
変更する属性は、pe_count値になりますが、この値は下式で求めます。
pe_count = (dev_size – pe_start) / extent_size
# view /tmp/vginfo
...
VolGroup_ID_10000 {
id = "XGBM7Y-4iG9-FJgn-yjpH-0zKX-Ctmk-URSNFq"
seqno = 9
status = ["RESIZEABLE", "READ", "WRITE"]
extent_size = 65536 # 32 Megabytes
max_lv = 0
物理的なHDD2台をRAID-1で構成
OSから認識可能なボリューム
300GB
70GB
/dev/sda1
/dev/sda3
ボリュームグループVolGroup_ID_10000
PV
PV
HDD① 300GB
HDD② 300GB
ハードウェア RAID-1
未使用部分
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Copyright© 2008 LA TIGRE. 10
max_pv = 0
physical_volumes {
pv0 {
id = "RPacsh-ovwR-1lTJ-Vvng-1c1z-MZ6P-h06may"
device = "/dev/sda3" # Hint only
status = ["ALLOCATABLE"]
dev_size = 574420140 # 273.905 Gigabytes
pe_start = 384
pe_count = 2490 # 72.875 Gigabytes
}
pv1 {
id = "PbeZA8-MQb2-rra7-yro9-2n1b-kp8K-uELD2M"
device = "/dev/sda1" # Hint only
status = ["ALLOCATABLE"]
dev_size = 10008432 # 4.77239 Gigabytes
pe_start = 384
pe_count = 152 # 4.75 Gigabytes
}
}
上記作業ファイルの各パラメータの値から pe_count値は以下のように求めることができます。
8764.9498… = (574420140 – 384) / 65536
∴ pe_count ≒ 8764
上記作業ファイルの pv0 { } に定義されている pe_countを 8764に編集して保存し、下記のよ
うに属性変更を反映させます。
# vgcfgrestore –f /tmp/vginfo VolGroup_ID_10000
Restored volumn group VolGroup_ID_10000
#
上記設定の後、PV情報を確認するとボリュームグループ全体で 300GB利用可能となっている
はずです。
# pvdisplay -C
PV VG Fmt Attr PSize PFree
/dev/sda1 VolGroup_ID_10000 lvm2 a- 4.75G 352.00M
/dev/sda3 VolGroup_ID_10000 lvm2 a- 273.88G 1.09G
#
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4.4. LVM 論理ボリューム(LV)の拡張
最初に論理パーティションの情報について確認すると下記の設定内容となっています。
# lvdisplay -C
LV VG Attr LSize
LogVol0 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 1.97G
LogVol1 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 39.00G
LogVol3 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 15.00G
LogVol4 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 6.03G
LogVolHome VolGroup_ID_10000 -wi-ao 4.75G
#
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol1
39G 35G 2.5G 94% /
/dev/sda2 190M 35M 146M 20% /boot
none 1013M 0 1013M 0% /dev/shm
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol4
6.0G 3.2G 2.6G 56% /usr
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol3
15G 1.1G 13G 8% /var
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVolHome
4.7G 162M 4.3G 4% /home
#
これは下図のような構成であると考えられます。
前節でボリュームグループVolGroup_ID_10000の総ディスク容量を 300GBに拡張しましたが、
ファイルシステム(論理ボリューム)上ではそれが拡張されていません。
ボリュームグループ内、PV1 の灰色部分をファイルシステム上で利用できるようにしなければな
りません。
300GB
/dev/sda1
/dev/sda3
PV0
PV1
OSから認識可能なボリューム
ボリュームグループVolGroup_ID_10000
ファイルシステム
/home
/
/usr
/var
LogVolHome
70GB論理ボリューム名
LogVol1
LogVol4
LogVol3
ファイルシステムとして認識可能
40GB
未使用
PE1950での LVMパーティション拡張方法
Copyright© 2008 LA TIGRE. 12
最終的に下図のような構成とするため、後述する論理ボリュームの拡張を行う必要があります。
論理ボリューム LogVol1を拡張(210GB)するためには下記のコマンドを実行します。
# lvextend –L+210G /dev/VolGroup_ID_10000/LogVol1
Extending logical volume test to 210.00 GB
Logical volume test successfully resized
#
上記設定の後、LV情報を確認すると論理ボリュームボリュームグループ全体で 250GB利用可
能となっているはずです。
# lvdisplay -C
LV VG Attr LSize
LogVol0 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 1.97G
LogVol1 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 250.00G
LogVol3 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 15.00G
LogVol4 VolGroup_ID_10000 -wi-ao 6.03G
LogVolHome VolGroup_ID_10000 -wi-ao 4.75G
#
300GB
PV0
PV1
OSから認識可能なボリューム
ボリュームグループVolGroup_ID_10000
ファイルシステム
/home
/
/usr
/var
LogVolHome
300GB論理ボリューム名
LogVol1
LogVol4
LogVol3
ファイルシステムとして認識可能
/dev/sda1
/dev/sda3
250GB
LVM partition extend for PE1950
Copyright© 2008 LA TIGRE. 13
4.5. ファイルシステムの拡張
最初にマウントポイントの情報について確認すると下記の設定内容となっています。
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol1
39G 35G 2.5G 94% /
/dev/sda2 190M 35M 146M 20% /boot
none 1013M 0 1013M 0% /dev/shm
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol4
6.0G 3.2G 2.6G 56% /usr
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol3
15G 1.1G 13G 8% /var
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVolHome
4.7G 162M 4.3G 4% /home
#
論理ボリューム LogVol1は/ファイルシステムにマウントされていますが、まだファイルシステムの
容量は拡張されていません。
LVMとファイルシステム(ext3)は、カーネル内で実行されるドライバモジュールですが、これらは
別々のコンポーネントとして成立していますので、LVM 上の設定をファイルシステムに対しても
同期せねばなりません。
下記のコマンドを実行することにより、LVM と同様にファイルシステム側も拡張することができま
す。実行の際には、拡張するサイズに比例して処理時間が長くなります。
# ext2online /dev/VolGroup_ID_10000/LogVol1
ext2online v1.1.18 - 2001/03/18 for EXT2FS 0.5b
#
上記設定の後、マウントポイントの情報を確認すると下記のように変化しているはずです。
# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol1
246G 35G 200G 15% /
/dev/sda2 190M 35M 146M 20% /boot
none 1013M 0 1013M 0% /dev/shm
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol4
6.0G 3.2G 2.6G 56% /usr
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVol3
15G 1.1G 13G 8% /var
/dev/mapper/VolGroup_ID_10000-LogVolHome
4.7G 162M 4.3G 4% /home
#
PE1950での LVMパーティション拡張方法
Copyright© 2008 LA TIGRE. 14
LVM partition extend for PE1950
改版履歴 Version 0.1 2008/12/08 新規作成。
Version 0.2 2008/12/10 全体の図を見直し・修正。
Version 0.3 2008/12/22 「3.4. 仮想ディスクの作成」節の誤記を修正。
タイトルを変更。
Version 0.4 2009/01/28 「2.2. HDD換装」節を修正。
製作 LA TIGRE
本書は 2008年 12月現在の情報を元に作成されております。本書に記載されております内容は、許可なく変更されること
があります。