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JHFCでは毎年JAEF(日本自動車教育振興財団)の学習支援事業に協力し、全国高等学校の先生方を募り水素・燃料電池に関する研修会を開催しています。今年は37名の先生方が参加されました。
官公庁を見学する親子参加イベントが霞ヶ関で行われました。経済産業省ではJHFCが「未来のクルマFCVに乗ってみよう」を実施し、講義、FCV工作、FCV試乗、水素ステーション見学を楽しみました。
JAEF技術研修会2009/8/7(金)JHFCパーク
燃料電池モーター
水素タンク
バッテリー
H2O 水
インバーター
酸素
水素を充填
October 2009October 2009
発行:JHFCプロジェクト編集:(財)日本自動車研究所
〒105-0012 港区芝大門1-1-30日本自動車会館12F 03-5733-7927
発行日:平成21年10月ウェブサイト:http://www.jhfc.jp
JHFCに関するさらに詳しい情報はこちら : http://www.jhfc.jpJHFCに関するさらに詳しい情報はこちら : http://www.jhfc.jp ※本誌で記載されている各社の会社名及びサービス名、商品名に関する登録商標および商標は、各社の登録商標または商標です。 ※本誌の全部または一部を無断で複写複製(コピー)することを禁じます。
JHFCCOMING UPEVENT!
イベント告知
2009年10月~期待される水素エネルギー
第41回東京モーターショー2009最新の次世代自動車、JHFCタウンミーティングの模様をリポートします。※内容は予告なく変更になる場合があります。
第41回東京モーターショー2009 2009年10/24(土)~ 11/4(水) 場 所 : 幕張メッセ西ホール
JHFCプロジェクトは、水素社会の拡大の進展とFCVの実用性を広く知ってもらうため、東京モーターショーに出品します。
次号予告 vol.04
http://www.jhfc.jp/park/ご予約はWEBからどうぞ
早いものですっかり秋ですね。政権が変わって早々に新総理が「CO2 25%削減 !」なんてチャレンジングな目標を示したものだから、環境問題意識もグッと高まりました。そんな目標達成に貢献できると期待される、水素と燃料電池。今回は東京モーターショーでこの次世代技術をたくさんの方に知っていただくため JHFCスタッフ、参加企業メンバーががんばります !会場にいらしたら気軽に声をかけてくださいね。みなさんのお越しをお待ちしております。
霞ヶ関こども見学デー2009/8/19(水)~8/20(木) 経済産業省
現在国内には、首都圏 ( 東京・神奈川・千葉 )、愛知県、大阪府、福岡県などに水素ステーションがあります。JHFCではこれらの水素ステーションでプロジェクト参加車両に水素を供給する活動を通じて、水素ステーションをより実用化に近い条件下で評価し、普及に向けた実証試験を行っています。
代表的な水素製造フロー
燃料電池自動車(FCV)の仕組み
水素を使った燃料電池はここがスゴイ!燃料電池は、水に電気を流すと水素と酸素が発生する、水の電気分解の逆の反応を使った新しい発電装置です。水素を送り続ければずっと電気が発生する、小さな発電所のようなシステムです。水素はさまざまな原料・方法でつくることができるため、石油に依存しない社会の実現や、新たな燃料への転換に役立つと期待されています。太陽光や風力から得た電力で水を分解してCO2
を出さずに水素を製造し、燃料電池を使って発電すれば再生可能な循環型社会ができるのです。
FCVに水素を供給するところが、水素ステーションです。現在、水素の製法としては、脱硫ガソリン、ナフサ、メタノール、天然ガスなど炭化水素原料の水蒸気改質※1、製鉄COG※2からの精製分離、アルカリ水電解など様々な方式を採用しています。しかし、将来的には自然エネルギーを使って水を電気分解するなど、CO2を出さずに製造される、 環境にやさしい水素の製造技術への期待が高まっています。※1.改質: 各種燃料から水素に転換すること※2.COG(Coke Oven Gas):製鉄用原料炭からコークスを製造する再に発生する副生ガス
第2回JHFCタウンミーティング 2009/10/25(日)14:00~15:00場 所 : 幕張メッセ東ホール TOKYO FMサテライトスタジオ
第2回は、東京モーターショー会場で開催。モータージャーナリストでエネルギー問題にも造詣が深い清水和夫さんをメインゲストに迎え、二部構成でお送りします。
水素バスで行くJHFC川崎水素ステーション見学会・FCV試乗会2009/11/25(水)13:00~16:00 定員:30名場所 : ミューザ川崎~JHFC川崎水素ステーション
環境に優しい未来の車を体験しよう!ミューザ川崎での講演受講後、施設見学とFCV、水素自動車の同乗試乗会を行います。
究極のエコカー燃料電池自動車とは?地球温暖化や石油枯渇が叫ばれる中、CO2を出さないクルマや、ガソリン以外の燃料で走るクルマの関心が高まっています。燃料電池自動車は、燃料電池で発電した電気エネルギーでモーターを回して走る電気自動車の一種。排出されるのは水だけで、有害なガスは一切出ないとてもクリーンなクルマです。ガソリン車、ハイブリッド車と比べて燃費がよく、CO2削減と省エネルギー効果が期待されるため、国内外の自動車メーカーが開発を進めています。
JHFCは、燃料電池自動車と水素ステーションのある未来を目指して、国と自動車会社とエネルギー会社が共に取組むプロジェクトです。
経済産業省 NEDO(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 (財)石油産業活性化センター (財)日本自動車研究所 (財)エンジニアリング振興協会 (社)日本ガス協会トヨタ自動車(株) 日産自動車(株) 本田技研工業(株) メルセデス・ベンツ日本(株) ゼネラルモーターズ・アジア・パシフィック(株) 日野自動車(株) スズキ(株) マツダ(株)コスモ石油(株) 新日本石油(株) 昭和シェル石油(株) 東京ガス(株) 岩谷産業(株) 日本エア・リキード(株)ジャパン・エア・ガシズ社 大陽日酸(株) 新日本製鐵(株)
栗田工業(株) シナネン(株) 伊藤忠エネクス(株) 東邦ガス(株) 大阪ガス(株) 関西電力(株) (株)ジャパンエナジー
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秋号!
EVENT REPORT
02
EVENT REPORT
03
in TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
第1回 JHFCタウンミーティング 「将来のエネルギーを考える~水素と燃料電池の夕べ~」
平成21年度JAEF技術研修会霞ヶ関こども見学デー
水素・燃料電池で、私たちのライフスタイルや未来のクルマ社会はどう変わるのか。JHFCプロジェクトは日本各地で、さまざまな理解、促進活動をしています。
次世代のクルマ「燃料電池自動車」 を テーマに、ゲストと参加者が語り合う
特集号
EVENT REPORT
01
02
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EVENT REPORT
01
水素・燃料電池実証プロジェクト
JHFC News
2009/8/28 in TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
吉田 日産X-TRAIL の FCVを試乗させていただきましたが、その静粛性、トルクの大きさに驚きました。電気自動車 (EV) のようですね。清水 FCVはEVの一種で、水素を燃料とし空気中の酸素と反応して電気をつくりながら走ります。EVは貯めた電気で走る。でもFCVもEVも最終的には電気モーターで駆動しますから、二卵性双生児みたいなものですね。中村 FCVは、トルクがあって音が静かで一気にスピードも出ます。ガソリン車とは次元の違う面白いクルマです。それでいて脱炭素で、代替エネルギーとしての訴求力もある。最終的には人類のセキュリティにも結びつくことができるんです。吉田 まさに次世代のモビリティのひとつですね。クルマの魅力と環境性能を満たしてこそみんなが乗りたくなるし、欲しくなるんだと思います。 ここで会場から「現在の FCVの航続距離」について質問が出ました。
中村 一回の水素充填でホンダは620キロ、トヨタは830キロ走れます。クルマとしてはもう少しで実用化できるところまで来ています。あとは、コストとインフラが問題。水素が今のガソリンと同じ値段になり、水素を充填する水素ステーションの整備と充填する際の時間や圧力、熱の発生などの技術的な問題をクリアするために、クルマとインフラのインターフェイスを研究・開発しているところです。
吉田 水素や電気というのは、石油などの化石燃料や石炭、原子力、太陽光、バイオマス燃料など、いわゆる一次エネルギーから取り出せる二次エネルギーだそうですね。ただし、電気は貯めておくことが非常に難しいとか。田島 電気で貯めるには膨大なバッテリーが必要になります。だけど水素は貯めやすい。燃料電池の仕組みは電気と水素が双方向の関係にあります。水素から電気ができるし、電気から水素もできる。使いたいときに水素を電気にして使い、貯めたいときは電気を水素として貯めることができます。個人的には水素と電気に親和性を感じますね。
清水 うまく使い分ければ効率のよいエネルギーになるように思えますが、現実的には水素は二次エネルギー、石油は一次エネルギーだから単順に比較はできない。水素はさまざまなものからつくりだせる多様性をクリアしていくことが先決でしょう。東京ガスと電力会社がコラボして太陽光発電と燃料電池を一緒にしたらどうでしょう?田島 確かに昼間は太陽光で電気をつくり、その電気を水素にして貯めておく。太陽光発電は太陽が出ていないと発電しないから、その不安定なところを都市ガスを使った燃料電池で賄うというのはいいですね。
ここで会場から「燃料電池とバイオ燃料の違いについて」質問があがりました。
田島 原理は、バイオマスは既存のエンジン車のガソリンにエタノールを混ぜて使います。FCVは、電気を作りモーターを回すところが大きな違い。今のエンジンを生かすのならバイオ燃料。未来のクルマを考えるならCO2を出さない燃料電池は非常に魅力です。そこでバイオマスから水素を作るという考え方もあり、私の研究では日本にあるバイオマスの約50%から水素をつくり、ステーションで供給できる試算も出ています。
脱石油依存社会の一つとして期待される「水素」と、次世代のクルマ「燃料電池自動車(FCV)」をテーマに、ゲストと参加者が語り合う第1回JHFCタウンミーティングが、8月28日、東京・六本木ヒルズで開かれました。水素と燃料電池で、私たちのライフスタイルや未来のクルマ社会はどう変わるのか。会場でのやりとりをお伝えしましょう。
音が静かでスピードも出る
水素は電気をつくり、貯められる
エネルギーや動力を使い分けFCVへ移行
水素・燃料電池実証プロジェクト
JHFC News
日産自動車が開発した高圧水素式燃料電池車「X-TRAIL FCV」は、2002年11月に国土交通大臣認定を取得し、この2002年モデルをベースに更なる改良を加えた2003年モデルで限定リース販売を開始しました。さらに、自社開発の燃料電池スタックを初搭載した最新モデルを2005年12月に発表しました。
X-TRAIL FCVPick UP! JHFC
第1回 JHFCタウンミーティング「将来のエネルギーを考える ~水素と燃料電池の夕べ~」
中村 博JHFCプロジェクトメンバー本田技研工業渉外部開発技術主幹
田島 正喜JHFCプロジェクトメンバー東京ガス 水素ビジネスプロジェクトグループ マネージャー
清水 ドイツのニュルブルクリンク24 時間耐久レースに出場したとき、ガソリン車とCNG車 2台が出場していて早かったのはCNG。車重は同じでもガスは軽いから速い。でも航続距離の問題があって475周でピットインしないといけない。ドイツではメルセデスもCNGの市販車を出していて、この点で日本は遅れていますね。中村 米国では現在も販売しています。日本で普及しなかったのは、CNGステーションの数が問題。石油に依存しない代替エネルギーとして今後は、残していくべきだと考えます。田島 現在全国に300 余りあるCNGステーションに、今後水素ステーションを併設し拡大していく方向にあります。FCVへ移行するには段階的にエネルギーや動力をニーズによって使い分ける必要が出てくるのではないでしょうか。吉田 長距離はディーゼル、中距離はFCV、近郊や街乗りはEVというように。
ここで会場から「EVをサポートするための補助エネルギーは何が適しているか」質問があがりました。
清水 日本には日本のサイズにあったEVをつくって、足りないところは小さなエンジンや小さな燃料電池を搭載してハイブリッドにするのがいいかもしれない。中村 たとえばバッテリーを全部使い切って小さなエンジンに切り替えると、ものすごく走らないクルマになってしまうんですね。それじゃお客様は満足しない。今のハイブリッドの性能を上げていくのがベターですが、ガソリンを使う限りはCO2が出る。燃料電池を利用し、電気とうまくバランスさせながらいつでも楽しい走りができて長い距離を走れるのが理想です。
吉田 皆さんは、未来のクルマ社会はどうなっていくと予想されますか?清水 20年後、30年後は確実に高齢化になります。私も時速6キロで動く電動車いすの世話になっているかもしれない。お年寄りでも安心して乗れるような時速30キロで走るEVや新しい都市のモビリティが必要になると思います。インフラはどうあるべ
きか、クルマはどうあるべきか、私たちのライフスタイルがどうかわるのか、2030年ごろをイメージしてロードマップをつくるのもいいんじゃないかと思います。中村 ホンダの夢の一つはFCV。FCVはEVの究極の姿であり、代替燃料を解決できるポテンシャルを秘めています。今よりも次元の高いクルマがきっとできると思います。その夢を一日も早く実現したいですね。清水 大学時代、教授が水素エンジンの研究をされていて、水素エンジンのクルマがバックファイヤーを出しながら環状8号線を走っていたのを見ていました。そのころから未来は水素の時代、燃料電池の時代だと感じていました。水素はシンプルな元素だけど、ものすごいエネルギーをもっている。宇宙誕生の最初の元素が水素といわれているし、ホントに神秘的な存在だと思います。田島 エネルギー供給側からすると水素のインフラ形成はまだこれから。水素は一次エネルギーや様々なものからとることができるので、インフラ形成の際にはいろんな業態と一緒になって考えていこうと思っています。
吉田さんが運転したクルマのカットモデルは、東京モーターショー JHFCブースにて展示中 !
未来は水素と燃料電池の時代
短大卒業後、モデル活動を始め、自動車雑誌や自動車レース番組などの出演が自動車業界へ入るきっかけに。1998年より3年間、国内自動車メーカーでセーフティドライビングインストラクターを経て「カーライフエッセイスト」へ転身。長いモデル経験やインストラクターなどの体験を活かし、わかりやすいクルマの愉しみかた、カーライフを提案している。現在は自動車専門詩を中心に、女性自動車専門誌を中心に、女性誌、一般誌、テレビ、ラジオ、WEBなど広く活動中。
1954年東京生まれ。武蔵工業大学電子通信工学科卒業。日本カーオブザイヤー選考委員。1972年にラリーデビュー以来、プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。ジャーナリストとしては国内だけでなく、海外にも活動を広げ、自動車の運動理論、安全、環境、ITS のみならず、自動車国際産業論にも精通し、多方面のメディアで執筆活動を行っている。
ガソリン以外の燃料で走るクルマについても、よく知ることが大切。
□吉田由美のなんちゃってセレブなカーライフhttp://www.hobidas.com/blog/rosso/yoshida/
□公式動画サイト StartYourEngines http://startyourengines.jp/
JHFCタウンミーティングの詳細をご覧いただけます ▶ http://www.jhfc.jp/tmg/
October 2009
吉田 由美カーライフエッセイスト
清水 和夫モータージャーナリスト&レーシングドライバー
第2回JHFCタウンミーティングは東京モーターショーで開催! テーマ:清水和夫さんと語ろう!~FCVと水素の可能性~ 日時:2009年10月25日(日)14:00~15:00 会場:東京モーターショー(幕張メッセ東ホール) TOKYO FMサテライトスタジオ
2030年をめどに、水素と燃料電池の時代がやってくる?!