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News from the world of test and measurement 2/2008 Spectacular but safe! ベニスで生き続けるカラトラヴァ橋 HBMの最新技術で試験されています ストレインゲージ式? それともピエゾ式のセンサ? 2つの違った計測方式を比較します 製造モニタリング に最適な フォースワッシャ All round innovation:

HOTline2008-2 JP

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2 Spectacular but safe! HBM 2/2008 All round innovation: News from the world of test and measurement HBM www.hbm.com/jp eNewsletter HIM Stade HBM eNewsletter hbm.com HBM hotline 2 2008 2 HBM HBM HBM 30 1 HBM 8 HOTline El Giraldillo HBM 7 SINT Technology HBM 13 TIM 40 digiCLIP 10 HBM Infineon 12 HBM INDUSTRYmonitor - HMI hbm .com HBM hotline 2 2008 Dirk Moller Dirk Moller 14 15 11 2 4 6 3

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News from the world of test and measurement2/2008

Spectacular…but safe!ベニスで生き続けるカラトラヴァ橋HBMの最新技術で試験されています

ストレインゲージ式? それともピエゾ式のセンサ?2つの違った計測方式を比較します

製造モニタリング に最適な フォースワッシャ

All round innovation:

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情報例:HIM Stade社の応力解析でのサービス:HBM製品を使って、応力解析に関するコンサルタント、プランニング、インストールから計測まで、幅広いサービスを提供しています。

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HBM hotline 2 2008

Page 3: HOTline2008-2 JP

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今月号の内容

論説

hbm .com

有益な情報が満載のホームページです 2

HBMテクノロジー

ストレインゲージか、ピエゾセンサか? 比較すると… 4

柔軟性の向上:TIM40インターフェースモジュール 11

HBMの技術革新

革新的な圧電(ピエゾ)フォースワッシャ 6

実験的応力解析

セビリアのエル・ヒラルディ-ジョ(El Giraldillo):

HBM計測チェーンを使用した長期的なモニタリング 7

ベニスのカラトラヴァ橋:

HBMのカッティングエッジ技術を使用した試験 8

光学ストレインゲージ:

取り付けが思ったよりも簡単 15

プロセスモニタリング

無制限のモビリティー…

バッテリー製造における digiCLIP 10

テストベンチの自動化

Infi neon(インフィニオン社):「試験はすべて社内で…」 12

内部ストレス分析

イタリア、SINT Technology社:

HBMは協力体制を向上させます 13

新製品

INDUSTRYmonitor - 新しいHMIソフトウェアモジュラーシステム内のプロセスモニタリング 14

HBM hotline 2 2008

Dirk Moller産業用プロセス制御営業開発部長

読者の皆様へ

HBMは、長年にわたってストレインゲージ技術をリードする企業としてその名を知られてきました。様々な大きさのシングルゲージでも、またストレス分析用の特殊形状ゲージでも、あるいはストレインゲージベースのセンサの開発においても、HBMは節目となる画期的な製品を提供してきました。しかし私たちは、こうした実績に満足しているわけではありません。前進するにつれて今後も技術革新が続くと考えています。新しい基盤技術を物理量計測で利用するため、今後も研究を続けて行きます。

ひずみ計測の分野に光学ストレインゲージを導入することに成功してから、今ではその後の技術革新が生産段階に到達しようとしています。またHBMでは、圧電(ピエゾ)計測技術を使用した製品プログラムに力を入れています。この技術は、ストレインゲージでは容易に満たすことができないような特殊な顧客や市場のニーズをカバーしてくれるでしょう。私たちにとって圧電計測技術は、私たちがすでに持っている製品と相反したり競合したりするものではなく、当社製品のポートフォリオにしっかりと追加されるものです。圧電変換器は、例えば超小型のモデルが要求される場合や周囲温度が極端に高い場合など、それ自体で幅広い用途に利用されています。こうした圧電変換器は、比較対象となるストレインゲージ変換器と比べて30分の1までの小型化が可能なため、特に高度に動的な計測用途に適しています。

今月の HOTline では、この話題についてさらに詳しく扱っています。

Dirk Moller

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F

電圧

QQ

-

+

4

図3:PACElineのタイプ、5kNから 120kNまで

HBM hotline 2 2008

HBMテクノロジー

ストレインゲージか、圧電(ピエゾ)センサか? 比較すると…力やひずみ、圧力、およびトルクといった物理量の計測には、様々な計測原理が関わっています。しかし、産業環境におけるアプリケーションで最も一般的に使用される技術は、ストレインゲージの原理と圧電原理に基づくものです。

ストレインゲージを使用する場合、最

初に計測体の弾性変形がストレインゲージ抵抗の変化に転換されます。これでホイートストン・ブリッジ(Wheatstone bridge)回路の電気出力信号の生成が可能になります。

一方、圧電効果の場合は、結晶が圧縮荷重を受けると、印加された力に正比例する電荷を生成するという原理が基本となります。この電荷はアンプの助けを借りて電荷に比例する出力電圧に転換されます。

これら2種類の技術は、完全に相互補完の関係になっています。ストレインゲージの方が長期間の計測においてずっと高い安定性と非直線性を実現していますが、その一方で、圧電センサの方はずっと小型にすることが可能で、本来持っている高い周波数によって動的な用途に理想的なセンサとなっています。

図1:ブリッジ回路を使用したストレインゲージ変換器

図2:圧電センサにおける結晶の原理

Q = q11・n・F

Q =発生した電荷

q11 =材料定数、例えば 4.3 pC/N

n =連続的に接続された水晶エレメントの個数

F =機械的な荷重または力

圧電センサによる計測では、すでに水晶が

電気出力信号によってメカトロニクス的なコンポーネントを形成しているため、変位がほとんどありません。圧電センサの感度は、一般的にはその大きさや水晶の体積に依存せず、使用している材料およびその形状に依存します。

ストレインゲージセンサでは、ストレインゲージ抵抗を変化させるため、フックの法則に従って弾性変形を使用します。抵抗の変化には、次の相互関係が適用されます。

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圧電技術とストレインゲージ技術のシステムを比較すると、電気的な感度に大きな違いがあることが分かります:

圧電計測技術をセンサバリエーションとして使用すると、精度や解像度を低下させずに追加的な計測範囲を使用することが可能となります。

ストレインゲージ技術には長期的な安定性という利点がありますが、圧電計測技術の場合と同様、絶縁抵抗が無限大の状態で試験のセットアップを行うことは事実上不可能です。実際には、ほとんどの場合に約1N/分程度のドリフトがあるため、計測作業の必要条件によって計測を数分間に制限する必要があります。215000pC、チャージ信号 -4.3pC/N、およびドリフト要求<0.05%を使用した50kNの計測範囲では、最大計測時間が約25分間となります。

ストレインゲージを使用したセンサでは、フルブリッジ回路が優れた非直線性を実現します。これにより、温度変化などの追加的な干渉の影響を補正する必要がなくなります。そのためストレインゲージセンサは、例えば参照標準変換器のような、部分負荷で高精度が求められる計測作業により適しています。

設置スペースが限られている場合は、圧電センサが威力を発揮します。計測範囲が同じで性能特性もほぼ同様の状態では、同程度のストレインゲージ変換器よりも、圧電変換器の方が30分の1までの小型化が可能です。

計測技術の分野では、ストレインゲージと圧電の両方において変換器の特性を向上させる余地があります。これら2種類の技術は相補的な関係にあり、ストレインゲージの性能が及ばなくなるところで圧電技術の性能が有効となります。圧電計測技術がHBMの製品ラインに追加されたことで、常に最適な度量衡ソリューションを提供することが可能になりました。

■ Dirk Möller、HBM

詳細はこちら

www.hbm.com/jp

Differences between the two technologies, illustrated by typical values

図4:MP85A-FASTpressプロセスコントローラを使用した圧電計測チェーン

HBM hotline 2 2008

2つの技術の違いを一般的な数値で示す。

ケース 2:圧電センサ 140kN → 特性 -4.3pC/Nストレインゲージセンサ 140kN → 特性 2mV/V → 0.014μV/N

ケース 1:圧電センサ 5kN → 特性 -4.3pC/Nストレインゲージセンサ 5kN → 特性 2mV/V → 0.4μV/N

センサ技術 ストレインゲージ 圧電

感度 0.003 mV/µє 80 pC/µє弁別しきい値 0.01 µє 0.00001 µє計測範囲/弁別しきい値 1 000 000 1 000 000 000ドリフト < 0.2 µV/V in 48 h < 4320 pC in 48 h

容積 100 % < 5 %

計測の原理 絶対 相対

非直線性 0.05 % 1 %

接続 最小、4線式 2線式

F = E・A・єє = 計測体の歪み

E = 計測体の弾性係数

A = 計測体の断面積

F = 機械的な荷重または力

ΔR/R = k・єΔR = 荷重による抵抗の変化

R = 無荷重における抵抗

k = ストレインゲージの k(ゲージ)因子

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HBMの技術革新 革新的な圧電フォースセンサ

図3:取り付けおよび試験技術におけるCFW   センサの使用

図4:生産モニタリングを行うHBM製の圧電  (ピエゾ)計測チェーン

図2:抵抗スポット溶接における、HBM製品を   使用した力のモニタリング

生産モニタリングで卓越した計測結果をもたらす新しいHBM製ピエゾ式フォースワッシャ最近の生産技術では、コストを低く抑えながら様々なタイプの製品を少ないバッチサイズで製造するように、工程が設計されることが多くなってきました。HBMでは、そうした場合にも適正な品質を確保できるよう、生産を監視するためのセンサ技術を開発しています。

_ コンパクトな構造

_ 革新的なダイアフラム設計による高い変形抵抗性

_ 厳しい業務環境での防備を目的としたプラグ保護

_ 計測範囲にかかわらず、-4.3pCの感度を実現

図1:新型の計測体設計により度量衡特性を改善

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HBM hotline 2 2008

新型のCFW圧電フォースワッシャは、

特に生産ラインへの統合が容易な点がユーザーにとって大きなメリットとなっています。

このフォースワッシャのデザインは、従来のセンサに比べ非直線性が向上しています。力の導入が中心部ではなく、ダイアグラム上に分散されても正しく計測をします。

この点は、特にリニアアクチュエータのような小型機構において非常に重要となります。追加的な加力リングが不要となるため、構造体をこれまでよりずっと短くすることができます。さらにこの設計のメリットとして変形抵抗性が優れていることが挙げられます。またセンサは、ヒステリシスエラーを発生することなく自動的にロックされて内径または外径にセンタリングされます。さらに追加装備されるプラグ保護により、機械的損傷に対する電気接続部の安全が維持されます。

いくつかの革新的なアイデアのおかげで、産業用力計測の分野では、フォースセンサの度量衡特性によって全く新しい用途が開かれています。CFWフォースワッシャは、初期状態でも定格(公称)力である50kNおよび140kNで利用可能で、これで取り付けおよび試験技術における通常の用途をすべてカバーすることが可能です。さらに特殊モデルもご用意しています。

■ Dirk Möller、HBM

詳細はこちら

www.hbm.com/jp

Page 7: HOTline2008-2 JP

MGCplus

セビリア大学

2.8 kmCP42 HDD

曲げモーメント

トルク

加速度

傾斜

風速

風向

温度

大気湿度

腐食

曲げモーメント

トルク

加速度

傾斜

風速

風向

温度

大気湿度

腐食

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1999年から2005年にかけて、構造的な劣化の可能性を検知して修復作業に役立てるため、エル・ヒラルディ-ジョにモニタリングシステムが取り付けられました。

セビリアにあるEscuela Superior de Ingenieros de Sevilla(工業技術大学)の建築専門家グループは、MGCplusアンプシステムを使用して、彫像に何らかの機械的な変化が起きていないか監視することを決定しました。HBMとの共同作業

で、様々なセンサを取り付けて、彫像の機械的挙動(動き、機械的ストレス、曲げモーメント、トルク、加速度)に関連した最も重要な機械的状態を記録しました。風見像の支持台上に曲げモーメントとトルクを計測するための3

個のストレインゲージ・フルブリッジを取り付け、構造体の動きを分析するために加速度計を取り付け、さらにマストが長期的に傾く傾向を検知するために傾斜計も取り付けました。また、外部条件を主要な機械的計測値と関連づけるために、風速、風向き、温度、および湿度も計測されました。さらに化学反応を検出する目的で、異なる金属の接触部には腐食センサも取り付けました。

計測信号の評価はMGCplusアンプによって行い、CP42ハードディスクに保存します。その結果は、2.8-km WiFiリンク経由で大学から呼び出すことが可能です。

このプロジェクトが成功したのは、私たちとパートナーであるHBM Ibericaとの間に緊密な協力関係が

あったからです。HBM Ibericaは、センサ、ケーブル配線、そして計測システムの設置に大きな貢献をしてくれました。

■ Mario Solís Muñiz and José Luis Lozano Egea, Escuela Superior de Ingenieros de Sevilla

詳細はこちらwww.hbm.com/jp

図: エル・ヒラルディ-ジョの遠隔モニタリングで使用した計測チェーン。データはWiFiTMネットワーク経由でセビリア大学に転送されます。

セビリアのエル・ヒラルディ-ジョのモニタリングエル・ヒラルディ-ジョ(El Giraldillo)は、セビリア・カテドラル(大聖堂)にあるヒラルダの塔の先端を飾る高さ5メートル、重さ2000キロのブロンズの彫像です。この高さ98メートルの塔は、以前はAlmohadenの尖塔であり、1184年の建造当時は世界で一番高い塔でした。エル・ヒラルディ-ジョは、その装飾的な機能に加えて、1568年以降は町の最高点として風見の役割も担ってきました。

HBM hotline 2 2008

実験的応力解析 HBM計測チェーンにより恒久的に変化を計測

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1211111 11113333 14 15 16 111777

1111 2222 333 4444444 555 66

CCCCCCC222222

CCCCCCC111

CCCCCCCCCC333333

図1: 二液型接着剤とアルミニウムの被覆材を使用して設置したストレインゲージは非常に高い大気湿度にさらされました

実験的応力解析 カラトラヴァによる設計の橋にかかるストレスの計測

ベニスのコスティトゥツィオーネ橋(Ponte della Costituzione)での荷重試験ベロナにあるVeneta Engineeringは、安全確認と欧州の承認試験に関してはイタリアでも有数の試験検査会社です。同社はこの分野で20年以上の実績があり、仕事の信頼性と品質で高い評価を受けています。

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図2: カラトラヴァ橋は大運河にかかる4番目の橋です

コスティトゥツィオーネ橋は、スペインの建築家Santiago

Calatravaによって設計され、2008年9月に落成した時点でベニス大運河にかかる4番目の橋となりました。HBM Italyと共同で作業を行ったベロナに拠点を持つVeneta Engineering社は、コスティトゥツィオーネ橋に関わる光学高度計測および三角法水準試験だけでなく、2007年11月の受渡検査に必要となった変形およびストレス状態の判定も任されていました。試験対象となる主要構造は総延長81mに及び、6個の六面体から構成されたアーチ型トラスとして設計されています。荷重試験は、河床への仮設橋迫台を一切設けることなく、軽く補強したコンクリートで固定しただけで、橋上の支持ピラー上で実施さ

れました。それぞれが120kNの機械荷重を持つ油圧引き上げ式リフトブロック(hydraulic pulling-lifting block)を4台使用し、さらに寸法3.55m×15.85m×1.20mのタンクを4個使用しました。このタンクには260立方メートルの水を満たして橋の中央部に設置しました。

HBM hotline 2 2008

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図3: 縦方向および横方向における橋の変形については一週間を通して点検しました

図4: 約40個のストレインゲージを橋の構造体に取り付ける必要がありました

建設段階における応力解析リブR14とR14’の間では荷重を均一に分散させて計測値を取得し、リブR22とR22’の間では選択的な荷重で計測しました。この方法で、橋の実際の縦方向および横方向の変形を点検しました。構造体の有効剛性を検証するため、コンピュータモデルと建造物の間の整合性も確認しました。

データを取得するため、約40個のXY71-3/120ストレインゲージを2つの計測グリッドのオフセットが90°になるように設置しました。使用した接着剤は二液型のX60接着剤で、これと共に被覆材としてアルミニウム層上に引き伸ばされたカバー材ABM 75を使用しました。橋の長さを考慮して各計測ポイントの間を6線式回路で接続しました。その結果、ケーブル内での電圧損失による計測誤差を排除することができました。

ML801およびAP815iモジュールを装備したMGCplusアンプシステムも使用しました。大気湿度が高いため、最大の課題は適切な接着剤と保護材料を選択することとケーブルの敷設作業でした。catman® Professionalソフトウェアを使用して約1週間にわたってデータを記録し、良好な結果を得ることができました。

■ Dario Masato, HBM Italy

詳細はこちら

www.hbm.com/jp

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Page 10: HOTline2008-2 JP

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digiClip Assistant

バルブアイランド(Siemens)

コントローラ(Siemens ET 200)

機械の運転および視覚化

OMRONProfibus マスター

バッテリー

制御システム

計測信号

通信

力変換器

digiClip産業用アンプ

計測データ

制限値

モニタリング パラメータ

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プロセスモニタリング バッテリー製造での digiCLIP

図:バッテリー充填でのプロセス制御

HBM計測チェーンによる精密なバッチ処理バッテリーの製造では、バッテリー容器に基材と電解質を充填する時に高い精度(例:60g±0.1g)を確保することが重要です。この工程は真空中で実行され、計測は1Nの範囲です。バッテリーの品質と耐久性には正確なバッチ処理と加圧が必要不可欠ですが、HBM製のdigiCLIP DF30 DPデジタルアンプを使用することで精密な制御が可能となります。

digiCLIPと共にHBMの力変換器を使用することで、高精度でノイズ耐性の高い計測値が得られ、その結果として円滑な生産が保証されます。digiCLIP計測チェーンは、Profibus-DPのスレーブモード経由で全体的な制御システムにリンクされます。システムのパラメータ化や設定作業が非常にシンプルなため、Profi bus DPV1プロトコルにより、発生する可能性の高い障害を迅速に特定することができます。digiCLIPアンプは、Siemens ET200コントローラおよびSiemens製のバルブアイランドと組み合わせて使用します。Profi busのマスターはプロセスの視覚化機能を持つOmron CS1Wです。

品質基準への確実な実現力変換器、digiCLIPアンプ、およびdigiCLIP Assistantセットアップソフトウェアから構成されるシステムは、機械制御に必要不可欠なプロセスおよび診断に関する情報を高い信頼性と精度で記録し、求められる品質基準と大量生産における効率の改善を実現します。

■ Michael Guckes, HBM

無制限のモビリティー…携帯型の電子機器や通信メディアがますます小型化、高性能化するにしたがって、さらに高性能のバッテリーや充電式バッテリーシステムが要求されるようになっています。

HBM hotline 2 2008

詳細はこちら

www.hbm.com/jp

Page 11: HOTline2008-2 JP

実験的応力解析 HBMの光学式ストレインゲージ

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Herausgeber

HBM GmbH

Im Tiefen See 45

D-64293 Darmstadt

E-Mail: [email protected]

www.hbm.com

RedaktionHBM Marketing Communication

RedaktionsleitungKlaus Bathe

Gestaltungwww.contrust-design.de

DruckFrotscher Druck GmbH, Darmstadt

HOTline erscheint zweimal

jährlich und wird an Interessenten

kostenlos verteilt

出版に関する詳細

発行者

HBM GmbHIm Tiefen See 45D-64293 DarmstadtGermany

Email: [email protected]

編集部HBM Marketing Communication(マーケティング情報伝達部)

編集者Klaus Bathe

デザイン&美術www.contrust-design.de

印刷所Frotscher Druck GmbH, Darmstadt, Germany

HOTline is issued twice annuallyand distributed free of charge.

ところが、ブラッグ格子ファイバー技術に基づいた光学式ストレインゲージの

登場により、ユーザーが取り付け方法に戸惑うことが多くなりました:

HBMでは、電気式ストレインゲージ用の機材をベースにした光学式ストレインゲージを提供しています。したがって、計測ポイントの準備や取り付け、計測ポイントの被覆といった作業に、電気式ストレインゲージと同じ機材を使用することが可能です。またHBM では、取り付け作業中に光ファイバーが破損するのを避けるために取り付け補助器具(installation aid)付きの光学式ストレインゲージを用意しています。この使いやすい取り付け補助器具により、光ファイバーを損傷することなく失敗のないストレインゲージの取り付けを行うことができます。

光学式ストレインゲージの取り付け方法に関する詳細については、HBMホームページの“Operating Instructions - optical strain gages”を参照してください。

■ Tobias Kipp, HBM

詳細はこちら www.hbm.com/jp

図1: 従来と同じ機材による光学式ストレインゲージの取り付け

図2: 取り付け補助器具と光学式ストレインゲージ

図3~6:光学式ストレインゲージの取り付け手順

取り付けは意外に簡単電気式ストレインゲージのユーザーは、最近では豊富な取り付け支援用機材を利用することができます。こうした取り付け方法は長年にわたってその確実性が実証され、世界中どこでも認められています。

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Profi bus ®DP

CANopen

アナログ(測定、フィルター処理)

Ethernet

TIM40

計測データ収集システム

自動化システム

T40

デジタル

アナログ出力

2種類の内蔵型ローパスフィルタ

ゼロバランス

自由に測定可能なアナログ出力では、部分的な範囲も計測可能図2:T40 - 全体的なコンセプト

N·mkN·mlbf·ft

HBM テクノロジー TIM40 インターフェースモジュール

図1: TIM40インターフェースモジュールおよびWebブラウザ経由の典型的なセットアップオプション

柔軟性の向上TIM40 - トルクインターフェースモジュール。T40トルクフランジを補完してフィールドバスインターフェース環境に統合します。

トルク計測では、フィールドバスシステムの使用によるコ

スト削減がますます重要性を増しています。これは例えば、エンジン、トランスミッション、あるいはロール試験セットアップ用としてテストベンチを使用する場合や、さらにはプロセスモニタリングにも当てはまります。要求が厳しくなればなるほど、柔軟性や適合性に優れた計測ツールへの需要が高まります。

コスト効率に優れたオールラウンダー(万能機種)から、フィールドバスインターフェース、さらにはWebブラウザ経由のオペレーションまで、T40トルクフランジは、この拡張可能な計測チェーンのメインリンクです。「スタンドアロン使用」の計測フランジに対し「トルクインターフェースモジュール」は、さらに機能を向上させるためのオプションです。

T40に装備されているパラレル出力は、テストベンチの作成者やオペレーターに大きなメリットとなっています。テストベンチオペレーターが自らの計測用として望ましいパラメータ化を実行している間に、テストベンチの作成者は影響を受けにくいT40の出力信号によって制御ループを設定することが可能です。また“TIM40トルクインターフェースモジュール”を使用すると、毎秒38,125の計測値を転送可能なEthernetインターフェース(TCP/IP)が常に利用できるため、これをパラメータ化、信号の設定、および計測値の表示などに使用することができます。さらにスロットが1個装備されており、他

のフィールドバスシステムを実行するために使用することができます。

仕様:― 周波数出力60kHz±30kHz(10kHz±5kHz、240kHz±120kHz)―アナログ出力±10V、(12±8)mA―校正信号のトリガー― Ethernet TCP/IP、毎秒38,125計測値― CANopenおよびProfi bus DPオプション用のスロットが使用可能で、これに続けてEtherCATやProfi -Netなどが使用可能

―電源18V~30V

TMCとは特殊なHBM製バスの組み合わせです。これにより、計測信号の転換によってデータや精度を損失することなく、フィールドバスインターフェースからT40ローターのデジタル計測信号への直接アクセスが可能となります。TIM40には使いやすいファームウェアが統合されており、ブラウザ経由で正しい設定をすばやく安全に選択することが可能で、計測結果の概要を見ることもできます。

■ Rainer Schicker, HBM 詳細はこちら www.hbm.com/jp

HBM hotline 2 2008

Page 13: HOTline2008-2 JP

ML70

ML70

ML78

ML801

CP 42

AB 22

MGCp

lus

CP 42-HDD

CodeSys

AP-In

fXX

RFIDスイッチ 信号処理R/W

気候テスト室

R/W(読み/書き)データ

(読み/書き)

13.56 MHz・ 温度・ 距離・ CFアンプ

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この特定のプロジェクトでは、非接触の転送のみを扱っています。こうした転送は、リーダーを使用したカードの相互結合により磁界または電界を経由して実行します。

IInfi neon社では、効率性や速度の向上に加えて、特に完全自動で作動するテストシステムの開発をめざしています。テストシステムは、ISO10373、14443および15926の要件を満たしている必要があり、さらにその他の厳しい要求にもこたえるものでなければなりません。テストの対象には、-25℃から70℃までの温度範囲、相対湿度0~60%、磁界強度の範囲1.5A/m~7.5A/mといった条件下で、これに該当するISO/IEC FDIS 14443-2:2000(E)に準拠した転送プロトコルを使用する様々な転送タイプも含まれていました。

従来型のパソコンを使用したテストシステムの欠点は、パソコンの「オーバーヘッド」が原因でテスト期間が延びてしまうことでした。したがって高額な出費なしには、複数の温度センサによる計測もできず湿度の計測も不可能でした。

Infi neon CPU C163を装備したHBM ML70B: 効率的なシナジープログラム開発システムは、3SSoft 製の“CodeSys”です。このシステムは国際基準のPLC言語 IEC61131-3に基づいており、規定されている5つの言語をすべてサポートしています。

テストベンチの自動化 Infi neon Technologies と MGCplus

Infi neon:「試験はすべて社内で…」Infi neon Technologies AGは半導体製造では有数のメーカーで、有線および無線の通信セグメントだけでなくセキュリティーやチップカード用途にも大きな影響を及ぼす、幅広い範囲の半導体製品やシステムソリューションを供給しています。

写真提供:©

Infi n

eon

Tech

nolo

gies

AG

図1: ML 70計算モジュールの心臓部は、20MHzクロック周波数のInfi neon Technologies社製CPU C163です。1MB RAMおよび512kBのフラッシュメモリが使用可能です。

HBM hotline 2 2008

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HBMは協力体制を向上させますドリル加工方式を使用した内部ストレス分析のスペシャリスト - SINT Technology 社(イタリア)

さらに、テスト対象となるチップを連続して選択する交換システムのトリガーには、ML78 - AP75上のデジタル入出力を使用します。デジタル出力は8ビットに制限されているので、セットアップにデジタルチャンネルを追加するため、MGCplusシステム用の特殊なプラグインカードが作られています。13.56 MHz の周波数を使用し、それに対応した分解能で電圧を計測できる装置が市場にはほとんど出回っていないため、AP801に多少の変更を加えて適合させました。温度は、ML801 - AP809を使用して16のポイントで計測し、湿度もAP801で計測しました。

このプログラムは、CP42のPCMCIAスロット内の記憶メディアにデータを保存します。このデータは、ネットワーク経由で呼び出すことが可能です。

このテスト設定に関する意志決定では、計測時間と実行時間を60%削減することが非常に重要な要素でした。

■ Dipl.-Ing. Friedrich Luhn, Infi neon Technologies AG

詳細はこちら

www.hbm.com/jpwww.infi neon.com

図4:MGCplus 非接触型リーダー、磁界強度制御機能付のモーションシステム(空調装置は図示されていません)

図3:チップカードとライター/リーダー

図2:いわゆる「インレー」(蒸着したトラックのコイル)を使用したチップカード。黒い部分がチップ本体!

内部ストレスとは、外からの力やトルクの影響がない状態で発生する、コンポーネント内部の機械的ストレスです。内部ストレスは、外部から機械的な力を加えた場合と全く同様にコンポーネントを弱体化させ、時には損傷を与えることさえあります。

こうした内部ストレスは、いわゆるドリル加工方式を使用したストレインゲージによって判定する場合がほとんどです。この方法を使用すると、ドリル穴を導入することで材料内の内部ストレスを開放することができます。発生する歪みの緩和はドリル加工中に記録され、付属のソフトウェアが内部ストレスを計算します。

この内部コンポーネントのストレスを判定するプロセスは、MTS3000ドリル加工装置によって自動化されています。ドリル穴の導入、弛緩ひずみの記録、および内部材料ストレスの計算が完全自動で行われています。

MTS3000についてのご質問や、ドリル加工方式を使用した内部材料ストレスの判定に関するお問い合わせは、すべてイタリアのSINT Technology社が対応しています。HBMのお客様にとっては、内部ストレス分析のエキスパートと直接連絡をとって頂ける機会となるでしょう。

詳細はこちら

www.hbm.com/jpwww.sintechnology.com

内部ストレス分析 ...MTS 3000 ドリル加工装置

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新製品 INDUSTRYmonitor – 新しい HMI ソフトウェア

HBM hotline 2 2008

生産の持続的なモニタリング、そして完璧な文書化システムと予防メンテナンスの整備が、工場の管理者およびメンテナンス担当者の目標です。HBM製のFASTpress Suiteに含まれるINDUSTRYmonitorを使用することで、こうした目標を確実に実現することができます。FASTpress Suiteおよびソフトウェアモジュールのユーザーは、強力で操作が簡単な最新のソフトウェアを手にし、さらにそれを既存の制御コンセプトに統合させることができます。

テクノロジーこのソフトの技術的基礎は、Microsoftが提供しているごく普通の .NETソフトウェア構成です。これは、ランタイム環境、プログラマー用に定義されたクラスライブラリの集合(API)、および関連したサービスプログラム(Service)から構成されています。HBM FASTpressおよびEASYswitchプロセスコントローラが持つ機能は、すべてMP85A ToolkitのAPIに含まれています。これによりプログラマーは、全デバ

イスの機能実行オプションを各自のアプリケーション上で使用することが可能になります。.NETテクノロジー:その利点.NETテクノロジーは、プログラム開発の効率を高めます:― プロセスコントローラ機能を使用した、シンプルな「プレーンテキスト」プログラミング

― 物理データ転送およびこれに関連した通信オブジェクトの知識は不要

― 一般的なEthernet TCP/IP接続を経由した、シンプルかつ高速なプロセスコントローラへの接続

― Microsoft.NET互換のプログラム言語(C、VB.NETなど)はすべて使用可能― “Smart-IntelliSense”:機能のみ/FAST

pressおよびEASYswitchプロセスコントローラでサポートされているオプションも提供されています。

システム構成MP85Aのプログラムライブラリを使用して、HBMはまず始めにホストシステムとの接続を設定して維持するツールを作成しました。これによってライブラリが利用可能になり、生産プロセス用として各用途に固有のソフトウェアアプリケーションを生成することができます。

■ Michael Guckes, HBM

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モジュラーシステム内のプロセスモニタリングオペレーターインターフェースは、人間と機械を結びつけてくれるリンクです。シンプルで、安全で、操作性に優れたインターフェースは、工場オペレーターが要求する機能としてその重要性を増しています。

図: MP85Aのソフトウェア構成は、移動式のオペレーティングユニットによるプロセス制御にも適しています

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ダルムシュタットにあるHBMの校正試験室は、力測定用として

は最高の施設の一つで、2.5Nから1MNまでの認証を受けています。ドイツ校正サービス(DKD)が認定している装置の不確かさは、実効値のわずか0.02%から0.005%の範囲となっています。HBM では現在、最大5MNの力に対応する新しい校正器について調査を進めています。この力は、500トンという大きな重量に相当します。参考までに、長さ200メートルのICE3列車でさえ重量は約400トンです。

この装置では、強い力を生み出すために油圧装置を使用しています。被検査物によって生成された信号を、校正器に統合されている力参照変換器からの信号と比較することで校正を行います。不確かさレベルの検証は、DKD認証に基づいて、HBM および PTB(ドイツ物理工学研究所)からの専門家が実施します。

機械の特徴:__ たとえそれが装置の最大力のほんの一部だとしても、不確か

さはその特定の力のわずか0.02%以下!__ 大きな力、高い精度に加えて、圧縮力変換器だけでなく張力

変換器も校正可能なところが、本装置のユニークな点です。■ Dr. Georg Wegener, HBM

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現在製造中:ダルムシュタットでは最大5MN まで計測可能な新型のHBM校正器がその姿を現しました。

巨大な力をミクロの精度で校正

校正技術HBMは、最大5MNの力に対応した新

型の校正器(calibration machine)を

建造しています