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1 アドバンスト・クリニカル・クラークシップ SYLLABUS 2021年度 大阪医科大学

アドバンスト・クリニカル・クラークシップ …3 アドバンスト・クリニカル・クラークシップ実習心得 この心得は、本学学生が実習病院等で実習を行うにあたり、遵守すべき一般的事項を定

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップ

SYLLABUS

2021年度

大阪医科大学

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップ

SYLLABUS

   2021年度

医学教育センター

寺﨑 文生

大阪医科大学

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Advanced Clinical Clerkship

目 次

1. アドバンスト・クリニカル・クラークシップを始めるにあたって………………… 1

2. アドバンスト・クリニカル・クラークシップ一般目標・行動目標…………………

3. アドバンスト・クリニカル・クラークシップ実習心得………………………………

4. 医学生の臨床実習において、一定条件下で許容される基本的医行為………………

5. 実習中の感染予防とその対策……………………………………………………………

6. 実習中の針刺し・切創・血液・体液汚染事故における対処…………………………

7. コア・クリニカル・クラークシップとアドバンスト・クリニカル・クラークシップ日程…………………………………

8. アドバンスト・クリニカル・クラークシップ レポート

教育評価(eポートフォリオ)………………………………………………………

実習レポート(eポートフォリオ)…………………………………………………

Significant Event Analysis<SEA>(eポートフォリオ)…………………………

9. アドバンスト・クリニカル・クラークシップにおけるパフォーマンス評価………………

アドバンスト・クリニカル・クラークシップでの実習担当者による学生評価の方法……

10. アドバンスト・クリニカル・クラークシップ要領

臨床教育協力機関………………………………………………………………………

11. 建学の精神………………………………………………………………………………

12. 3つのポリシー……………………………………………………………………………

13. カリキュラムマップ………………………………………………………………………

14. コンピテンス&コンピテンシー…………………………………………………………

15. 学則別表1…………………………………………………………………………………

16. 授業科目履修認定方法および学習の評価・進級・卒業に関する規則………………

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Advancedクリクラを始めるにあたって

医学部教育センター長 寺﨑 文生

コア・クリニカルクラークシップを終えて、アドバンストクリクラが始まる。このクリ

クラは文字通りアドバンストであるから、コア・クリニカルクラークシップとは違った目

的を含んでいる。諸君のほとんどは将来臨床医になるだろう。日常臨床で必要な事柄は数

多くある。卒業時に最低ラインクリアすべき項目として、コンピテンスおよびコンピテン

シーにまとめられている。本学のコンピテンスは6項目から成っている。そのなかに医療

の社会性やコミュニケーションというキーワードがある。臨床医の相手は患者、すなわち

人間である。患者の病気を治すのは、機械を修理するのとは意味が違う。診断・治療が科

学的エビデンスに基づいて正しく実施されたとしても、まず患者にそれらを説明し納得し

てもらう必要がある。その前提として患者に信頼されなければならない。「信頼」にもそ

れぞれの場面で程度の差はある。手術など重大な事柄の前には、十分な信頼が必要である

が、比較的時間をとってそれを行うからむしろ容易かもしれない。一方、日々の外来診察

をみたとき、例えば初診患者を診察する場合、その一瞬で信頼を得なければならない。そ

れは単なるテクニックではないし、マニュアル本で解決できるものではない。アドバンス

トクリクラではコア・クリニカルクラークシップとは違った観点からも患者に接してもら

いたい。多くの学ぶべきことや考えさせられる出来事に遭遇できるだろう。将来、日常臨

床を行っていくうえでの原点となる出来事に接することができるかもしれない。

臨床研修医制度が変わって10年以上が過ぎてその光と影が明確になってきた。本制度

が始まった当初はクリクラの改革が叫ばれる以前であり、またごく最近まで卒前と卒後教

育は別次元のことであるという考え方が当たり前であった。クリクラの改革から、卒前教

育からスムーズに卒後教育がなされるべきであるという意見がでてきた。すなわち、クリ

クラ、卒後臨床研修、さらには専門医研修までスームレスな連携の必要性が言われ始めた。

そういう考え方では、アドバンストクリクラが卒後臨床研修へのつなぎ目としての役割は

大きい。学生諸君の本コースの役割をも認識し、自覚をもって臨んでもらいたい。実際、

4年生大学を卒業した同級生たちはすでに社会の第一線で活躍しているはずである。是非

有意義なクリクラにしてもらいたい。

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップに関して

一般目標

学生は、医療チームの一員として診療に参加することで臨床能力を高め、将来臨床医と

して必要な知識、技能、態度を修得する。

行動目標

1) 担当患者と良好な人間関係を保ち、適切な医療面接により診断、治療に必要な情

報を聴取できる。

2) 身体所見を正しく取り、カルテに記載できる。

3) 必要な検査を選択して結果を解釈し、診断のプロセスを組み立てることができる。

4) 診断から治療計画を組み立てることができる。

5) 鑑別診断を列挙し、それぞれの可能性を説明できる。

6) 担当患者の診療に関連したガイドラインや論文を調べ要約できる。

7) 患者の有する精神的・社会的問題点を整理できる。

8) 症例検討会等で担当患者についてのプレゼンテーションができる。

9) 許可された医行為を実施できる。

10) チーム医療に寄与できる。

11) 医療安全、医療倫理、感染対策に配慮できる。

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップ実習心得

この心得は、本学学生が実習病院等で実習を行うにあたり、遵守すべき一般的事項を定

めたものである。

注意事項等

1. 集合時間及び集合場所

各実習病院で定められた時間・場所に集合する。場所は前もって確認しておき、時間

を厳守する。予定表は各コース別に記載のとおりであるが変更がある場合は指導医から

伝達される。やむを得ず遅刻又は欠席をする場合は指導医に連絡する。

2. 服装・身だしなみ

不適当と認められた場合は実習を受けられない場合がある。

1) 服装は清潔にして患者さんに不快感を与えないように心掛ける。

2) 清潔な服・白衣を着用する。

3) 清潔な靴を履く。

・実習を受けるのに適した動きやすく清潔なものにすること。

・スリッパ、サンダル、クロックスタイプの履物認めない。

4) 所定の名札をつける。

5) ケイシータイプ以外の通常の白衣を着る時はネクタイを着用する。

・夏季(クールビズ期間)はこの限りでない。

・但し、白衣の下には、襟付きのシャツを着用すること。

・Tシャツの着用は認めない。

6) 白衣の前ボタンはしめる。ボタンをはずして白衣をなびかせて歩かない。

7) その他の服装については、必ず指導医の指示に従う。

8) 手術室においては各実習病院で指定された手術衣を着用する。

また手術室に入る際は清潔な靴をはくこと。

9) 頭髪はなるべく短くきれいに整髪する。

派手な色や髪型は避け、爪と共に常に手入れをしておく。

10) ひげは剃ること。

3. 言葉遣い

1) 患者さんへは勿論のこと、他職種の職員に対しても丁寧な言葉を使う。

2) 患者さんは名前で呼ぶ。

おじいちゃん、おばあちゃんなどと呼んではいけない。

3) ポケットに手を突っ込んだまま話をしない。

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4. 患者さんとの対応

1) 患者さんには誠意と親しみを持って対応する。

2) 患者さんから診断名、病状、検査結果、治療方針等について質問された時は、直

ちに返答しないで指導医の指示に従う。

5. 守秘義務

1) 患者さん個人及び病気に関する情報を他に漏らしてはいけない。

2) 個人情報保護に留意し、これに関する実習病院の規程を遵守する。

6. 診療録・医療用器具等の取扱い

診療録、指示書、その他の書類、画像、診療用器械器具、薬品などをカンファレンス

以外に所定の場所から持ち出してはならない。またそれらを撮影してはいけない。

7. 評価表及び出欠表

1) 出欠表には毎日担当指導医の検印又はサインをもらい、コース終了後指導医に提

出すること。

2) 各コースの実習毎にアドバンスト・クリニカル・クラークシップに対する学生の

評価、自己評価、SEAをeポートフォリオにて最終週の週末までに入力すること。

3) アドバンスト・クリニカル・クラークシップは実習であり、全てに出席しなけれ

ばならない。病気等で出席できない場合は、規定の様式に従って指導医に提出する。

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医学生の服装について

本学附属病院では医師の服装は以下のように定められています。清潔感を与える服装に心がけてください。

【各実習病院においても学生はこれに準ずること】

清潔感を与える服装【男性】

ヘアスタイル 髪の色は黒に近い色(他人が見て自然な色) 髪は清潔に保つ 長い髪は避ける 整髪料は無臭のもの

爪 短く切り清潔にする

アクセサリー 身に付けない 結婚指輪は可、ピアスは不可 時計は目立つものを使用しない(大きさ・色・形・厚み)

名札 必ず着用 ぶら下げずに左胸に固定 不要なシール・アクセサリーをつけない 名札のストラップは首に掛ける

ユニフォーム 規定のユニフォームを使用する 白衣を使用時は前ボタンを留める Yシャツは派手な色を避ける ケイシー着用時は、色・柄付のTシャツを避ける 清潔であること スラックス丈は床につかない ジーンズは不可

ポケット 多くのものを詰め込まない

靴下 派手な色、柄物を避ける 素足は不可

靴 靴音がしないもの 清潔で活動的な靴 スリッパ、クロックスタイプ・サンダルは不可 派手な色のものは履かない つま先クローズの靴でバックベルトは禁止

その他 食堂では診察着を着用しない 手術着、検査着は手術室、検査室以外では着用しない 眼鏡は自然で顔になじむ物(おしゃれ眼鏡は禁止) 香水は不可 タバコの臭いは不可

清潔感を与える服装【女性】

ヘアスタイル 髪の色は黒に近い色(他人が見て自然な色) 髪は清潔に保つ 肩につく長さの髪は束ねてピンで留める 看護師の長い髪はまとめる 整髪料は無臭のもの

髪留め 黒、茶系で飾りがなく光らないもの 輪ゴムは黒か茶色

化粧 パール系は避けて、濃すぎない 口紅は自然で健康的に見える色 香水は不可。香りの強い化粧品は避ける

爪 短く切り清潔にする マニュキアは不可

アクセサリー 身に付けない 結婚指輪は可、ピアスは不可

時計は目立つものを使用しない(大きさ・色・形・厚

み)

名札 必ず着用 ぶら下げずに左胸に固定 不要なシール・アクセサリーをつけない 名札のストラップは首に掛ける

ユニフォーム 規定のユニフォームを使用する 白衣を使用時は前ボタンを留める ケイシー着用時は、色・柄付のTシャツを避ける 清潔であること スラックス丈はくるぶしまでとする ジーンズは不可

ポケット 多くのものを詰め込まない

靴下 派手な色、柄物を避ける ストッキングは肌色 ハイソックスは黒色(事務員) 素足は不可

靴 靴音がしないもの 清潔で活動的な靴 スリッパ、クロックスタイプ・サンダルは不可 ヒールや派手な色のものは不可 つま先クローズの靴でバックベルトは禁止

カーディガン 色は黒、紺、白 移動時のみ着用

その他 食堂では診察着を着用しない 手術着、検査着は手術室、検査室以外では着用しない 眼鏡は自然で顔になじむ物(おしゃれ眼鏡は禁止) タバコの臭いは不可

※診察や処置等の手指消毒が必要な場合は、指輪や腕時計は

はずしてください。

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実習中の感染予防とその対策

実習中、感染性疾患に感染する可能性が高いとともに、患者様に感染性疾患を伝播する

危険性も高い状況にあります。感染性疾患は自分自身や患者様にとって、時には致死的と

なることもあるため実習中は以下の注意事項を守ってください。

1. 自分自身の健康チェック

実習当日の朝、体調不良の場合は、教育センターに連絡の上、実習に参加する前に保

健管理室に連絡してください。また実習中に体調、気分不良となった場合は、指導医に

報告してください。普段から自分自身の健康管理に注意してください。低栄養の予防、

過労防止、睡眠・休養の確保、生活リズムの維持、適切な水分補給を心がけましょう。

2. ワクチン接種

保健管理室と連携し、4種感染症(麻疹・風疹・流行性耳下腺炎・水痘)と B 型肝炎

の抗体価の結果をもらい各実習病院に提示してください。

3. 感染性の疾患に罹患した場合、疑わしい症状がある場合

学校保健安全法に定める疾患、他の感染性疾患に罹患した場合、あるいは疑わしい症

状がある場合は、実習を休み、直ちに指導医に電話で報告し指示を受けてください。

受診希望の場合でも、病院に直接来院せず、指導医に電話で相談してください。この

場合の欠席(出席停止)については、不利にならないよう配慮します。これらの疾患の

中には、成人が発症すると重症化することもありますので注意してください。

【学校保健安全法で定める感染症】

インフルエンザ、百日咳、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、水痘、咽頭結膜炎、結核、

腸管出血性大腸菌感染症、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎、感染性胃腸炎

4. 切創・針刺し事故・血液汚染事故が発生した場合

直ちに受傷部位、曝露部位を洗浄し、指導医と大学の保健管理室に報告してください。

その血液、体液等に感染症がない場合も保健管理室に報告してください。

特に HIV 陽性患者の場合は、指導医と大学の保健管理室に連絡し、大学に戻ってくだ

さい。次頁に沿った対応を行います。(『実習中の針刺し・切創・体液汚染事故におけ

る対処』を参照)

5. 手洗い、うがい、マスクの着用

1) 病棟内への出入り時、食事や作業の前後、外出後などは十分に手洗いとうがいを

しましょう。

2) 石鹸を使用し、両手に全ての面を最低 10秒間こすりあわせて、流水の下で洗い

流します。大学病院内では易感染者が多いので、その周辺のものに接触する場合は、

その前後に手洗いを行いましょう。手拭はペーパータオルや温風乾燥機が望ましく、

タオルの共用は避けた方が良いでしょう。

3) マスクは気道粘膜の乾燥を防ぎ、直接飛沫による感染をある程度防ぐ効果があり

ます。咳症状など体調不良の場合は、マスクを着用して実習を行ってください。

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多くの患者様に接する機会の多い医療現場は、いかなる部門にかかわらず、血液・体液曝露のリスクにさ

らされている環境です。事故原因は個人の不注意・過失だけではありません。 実習中に事故が発生してしまった場合、直ちに以下の手順で対処して下さい。また、その血液・体液等に

感染症がないと判っていても、保健管理室に事故の旨を報告して下さい。

抗原抗体検査を行い自分の感染状況を知りワクチン接種をするなど、日頃から感染を防ぐ対策に努めましょう。

針刺し・切創・血液・体液汚染

事故発生

応急処置後、指導医、保健管理室に

発生状況、経過を適時報告する

応急処置

・針刺し・切創後は直ちに、流水により充分洗浄する

・目・鼻などの粘膜部分は、水または生理食塩水にて洗浄する

・口腔内は含嗽する

直ちに作業を中止・応急処置の

後病院事務部医事課で『針刺し

事故の診療録(労災カルテ)』作

成。2 時間以内に第 1回目の抗

HIV薬を服用、以後 1ヶ月の予

防内服で感染予防が可能。 ※「可能性」

例)HIV患者が入院している病棟で、誰に用いたか分からない針での事故

外来で定期的観察

0W、2W、4W(1M)、

12W(3M)、24W(6M)

病院事務部医事課で『針刺し事故の診

療録(労災カルテ)』作成

平日:総合診療科受診

16 時以降:翌日総合診療科受診(※感染源が

HBs抗原陽性で被汚染者の HBs抗原、抗体が不

明、または陰性の場合は 48時間以内に受診す

る)

*所定の提出書類(①療養の給付請求書、②負傷届、

③エピネット)を病院事務部医事課で受け取り、

できるだけ詳しく記入。

①は、学生は提出不要、②は保健管理室、③は感染対

策室に提出する。(負傷年月日の一週間以内を厳守)

*汚染源の HBs 抗原、HCV抗体、肝機能が判れば、結

果またはコピーを診療時に提出。

*処置・治療は、原則として当事者のコストは不要

HBs抗原陽性患者

の汚染事故

HCV 抗体陽性患者

の汚染事故

HBs 抗原陰性・HCV 抗体

陰性患者の汚染事故

汚染源不明

の汚染事故

原則として、HBs

抗原陽性・HCV陽性

患者の汚染事故と

して扱うため、

外来で定期的観察

0W、2W、4W(1M)、

8W、12W、24W(6M)

外来で定期的観察

0W、2W、4W(1M)、

12W(3M)、24W(6M)

HIV 抗体陽性あるい

はその「可能性」が

高い場合は附属病院

の HIV マニュアルに

準じ対応

*被汚染者の HBs抗

原・抗体、肝機能検査

を実施

*被汚染者が HBs抗

原・抗体ともに陰性で

あれば、48時間以内

に高力値 HBs抗体含有

免疫グロブリン(HBIG)

を投与し、必要に応じ

て、HBワクチンを 0、

1、3ヶ月併用し HBV

感染を防ぐ

外来で定期的観察

0W、4W、12W(3M)

被汚染者の HCV 抗体

検査、肝機能検査を

実施

実習中の針刺し・切創・血液・体液汚染事故における対処

患者(汚染源)の感染性の評価

・患者の感染症に関する情報収集し、

HBs抗原、HCV抗体、HIV抗体の検査

結果を確認する。

・患者の感染情報が不明な時は担当医

に汚染源患者の採血検査を依頼し、その

結果で判断することとなる。

*HCV 汚染に対しては、特

異的な予防法がないため、

現状では事実を記録として

とどめ・経過観察を行う。

感染予防としてのインター

フェロンの有効性は確立し

ていないので一般には施行

しない。尚、感染が成立す

る可能性は極めて低率(約

1%)である。万一発症した

場合には、治療を考慮す

る。治癒率は高率である。

[参考]大阪医科大学附属病院での対処

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コア・クリニカル・クラークシップとアドバンスト・クリニカル・クラークシップ日程

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2021年度 アドバンスト・クリニカル・クラークシップ レポート

※ 評価の一部となりますので各自入力するように。

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選択臨床実習 レポート入力操作説明 2021年度

医学教育センター

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップにおけるパフォーマンス評価

学生は、医学的知識を単に「知っている」だけではなく、その知識をもとに医師として

必要な技能が「できる」ようになる必要があります。知識は、筆記試験で評価することが

出来ますが技能は評価できません。この知識や技能を用いて「できる」ことの評価が、

「パフォーマンス評価」です。

「パフォーマンス評価」とは、「ある特定の状況下で、様々な知識や枝能などを用いて

行われる人の振る舞いを、直接的に評価する方法」です。クリニカルクラークシップでは

医療現場での観察評価すなわち Workplace-based Assessments(WPBA)がパフォーマンス

評価として用いられています。また、単に評価するだけに留まらず、学生にフィードバッ

クし成長を促す狙いもあります。

以下の3評価が評価表(別紙)を用いて行われます。

1) 症例検討評価 CbD(case-based discussion):回診、症例検討などで行う。

学生が担当している入院患者の報告を指導医に行い、指導医との間で議諭しその内容

が評価されます。最初に学生は、担当患者を指導医の前でプレゼンテーションを行います。

次に、指導医から、臨床評価、今後の検査、コンサルテーション、治療などの計画、プ

ロフェッショナリズム等について聞かれるので議論を行います。評価後にフィードバッ

クを受けます。

2) 手技観察評価 DOPS(direct observation of procedural skills):採血や手術などの

手技で行う。

実際の診療手技を学生が行うときに、指導医が評価します。

3) 短縮版臨床評価 Mini-CEX(mini-clinical evaluation exercise):病歴聴取や身体診

察時に行う。

学生が患者から病歴聴取や身体診察を行う際に、指導医が学生の行動を評価します。

具体的には、学生が指導医の前で臨床行為(病歴聴取、身体診察)を行い、指導医にそ

のサマリーを報告し、診断と治療方針を述べます。指導医の評価後にフィードバックを

受けます。

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップでの実習担当者による学生評価の方法

【Case-based Discussion】

☛症例検討評価表 Case-based Discussion(CbD):学生が実際の担当症例のプレゼンテ

ーションを行い、指導医と討論を行なって,主に学生の臨床判断や臨床推論能力について

指導医が評価する。評価項目は下記。

1.カルテ記載

2.臨床アセスメント

3.検査、専門家との相談

4.治療の提示

5.今後のフォローの立案

6.プロフェッショナリズム

7.総合的な臨床判断

☛評価の基準

1.カルテ記載:カルテを、形式に従って記載している。記載すべき情報を記載している。

思考内容がわかる。他職種や患者を初めて診る医師にもわかりやすい内容。

カルテ記載は、各科の記載方法に従う。POS(Problem Oriented

System:問題指向型方式)に沿って、検査から診断、治療までの過程をカルテに

記載する方法を指導している科はそれに従う。プロブレムごとにどのような経過をたど

ったかを記録し、記載はSOAP形式で行っても良い。実際のカルテに記載させなくて

も可。

2.臨床アセスメント:妥当な鑑別診断を挙げている。十分な根拠に基づいて診断をつけ

ている。診断名と矛盾する情報を考察している。重症度や病型を評価している。

3.検査、専門家との相談:適切な検査計画を立てている。専門家と相談すべき点を挙げ

ている。

4.治療の提示:妥当な治療計画を立てている。治療の有益性がリスク・コストを上回る

かどうか意識している。治療効果判定方法を考えている。

5.今後のフォローの立案:診断・治療・教育プランを立てている。(入院中)退院に向

けてのゴールを考えている。(外来)適切な通院期間を指示している。異常があればど

うしたらいいか、患者に具体的に指示している。

6.プロフェショナリズム:患者を尊重した医療を行っている。患者に害を与えない、生

じた害を最小限にすることを第一にしている。

7.総合的な臨床判断:患者にとって最善と思われる行動をとり、計画を立てている。エ

ビデンスを踏まえ、論理的な判断をしている。

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☛評価方法

①学生に CbD評価をする日時を知らせる。

②学生の記載したカルテを見ながら、学生に患者のプレゼンをさせる。その後で、患者に

ついて CbD評価項目に基づき、ディスカッションする。

③CbD 用紙に評価を記入する。3点以下は学生が標準に達するような改善が必要であるこ

とを意味する。

④評価表に指導医と学生の氏名を書く。

⑤CbD結果は、評価表中に記載評価表中に記載し、医学教育センターに提出する。

【Direct Observation of Procedural Skills】

☛手技観察評価表 Direct Observation of Procedural Skills(DOPS):クリニカールク

ラークシップの手技技術評価のための簡単な評価表として使用されている。 DOPS では、

臨床的な設定(シミュレーション、ロールプレイ、SP に対して、あるいは入院病棟、外

来、当直、救急など)において、学生が採血などの手技を実施する様子を観察し評価する。

評価項目は下記。

1.適応、解剖、手技の理解を理解している

2.インフォームドコンセントを取る(理解している)

3.技術的能力

4.清潔手技

5.安全への配慮

6.手技後の管理

7.コミュニケーションスキル

8.プロフェッショナリズム(患者の尊重)

9.全体としての手技を行う能力

☛評価の基準

1.適応、解剖、手技の理解:その手技が今必要な理由を説明できる。行為の概要を説明

できる。起こりうる合併症とその予防法・対処法を説明できる。

2.インフォームドコンセント:(必要なら)患者への自己紹介をしている。患者にこれ

から何をするかを分かり易く説明している。合併症とその対策について、患者を過度に

不安がらせないように説明している。

3.技術的能力:手技実施部位(穿刺・切開部位)を正確に決めている。正確かつ適切な

速さで施行できる。うまく行かない場合に、その理由を推測した上で試行錯誤している。

合併症が起こった場合に、速やかに必要な対処をしている。

4.清潔手技:スタンダードプリコーション、CDC ガイドライン、院内ガイドラインに則

った感染予防・消毒をしている。清潔なものを清潔なまま保持している。不潔にならな

いように注意している。万一不潔にしてしまった場合にすぐ気付き、不潔なものとして

適切に扱っている。

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5.医療安全に十分に配慮している。

6.手技後のマネジメント:止血など事後の確認をしている。針・不潔物品の片づけを適

切に行っている。採取検体検査オーダーを正しく速やかに出している。カルテに記載す

べきことを記載している。手技が不成功に終わったときに適切に対処している。

7.コミュニケーションスキル:準備時、開始時、終了時など要所で患者に声をかけてい

る。家族が付き添う場合、家族の心配に配慮した声かけをしている。スタッフが行動し

やすいように声をかけている。

8.プロフェッショナリズム:成功・不成功よりも、患者に害を与えない、生じた害を最

小限にすることを第一にした行動をとっている。患者が苦痛や不安や羞恥心を感じてい

ないか注意している。

9.全体として手技を行う能力:安全性(失敗・合併症の対策)、正確性、患者への配慮、

スタッフへの配慮、失敗したときの原因自己分析。

☛評価方法

①手技を実施する前に、手技の手順や起こりうる合併症とその予防法・対処法について、

学生とディスカッションする。学生の予習が不十分であれば、学生の施行を中止して見

学だけにする。

②手技の手順や学生が手技を実施する状態を直接観察する。

③DOPS 用紙に評価を記入する。3点以下は学生が標準に達するような改善が必要である

ことを意味する。

④できるだけ間を置かずに、印象が残っているうちに、手技について学生に直接フィード

バックをする。“ダメ出し”だけではなく、良かった点も挙げる。

⑤評価表に指導医と学生の氏名を書く。

⑥DOPS結果は、評価表中に記載し、医学教育センターに提出する。

例.血圧測定(聴診法)

①適応、解剖、手技を理解していること

②インフォームドコンセントを取る

これから血圧を測定する旨を告げ、リラックスしてもらう。

③適切な準備を行うことができる

血圧計を使用できる状態にセットする。マンシェットの大きさが適切であることを確認

する。

④適切な鎮静ができる

⑤技術的能力

枕や支持台を利用して上腕の位置が心臓の高さとなるように調節する(座位のみ)。十

分に上腕を露出する。肘が曲がらないようにする。(特に座位のときに注意)聴診器の

イヤピースを外耳道の方向にあわせて装着し、チェストピースを適切に把持する。聴診

器を肘窩の上腕動脈の上に置く。(膜型でもベル型でもよい)触診法で決定した収縮期

血圧から 20-30mmHg 上までカフ圧を速やかに上げる。その後、1 秒間に 2mmHg ずつカ

フ圧を下げる。Korotkoff 音が聞こえ始めた値を収縮期血圧とする。Korotkoff 音が聞

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こえ始めても、同じスピードでカフ圧を下げる。Korotkoff 音が聞こえなくなった値を

拡張期血圧とする。ただし、Korotkoff 音が聞こえなくなっても 10mmHg はゆっくりカ

フ圧を下げ、再度聞こえることがないのを確認する。(聴診間隙の確認)それ以後は急

速にカフ圧を下げる。30 秒おいてもう 1 回測定し、2 回の平均値をとって血圧とする。

同様に反対側の血圧を測定する。(初診では必ず両側で測定する)血圧値を正しく述べ

る。(単位 mmHg をつけて、収縮期血圧/拡張期血圧の順に述べる)

⑥清潔手技

⑦適切なときに援助を求めることができる

⑧手技後のマネジメント

必要ならば血圧の値を患者に伝える。次の予定を伝える。

⑨コミュニケーションスキル

全体を通して

⑩プロジェッショナリズム(患者の尊重)

全体を通して

⑪全体としての手技を行う能力

例.静脈採血(真空採血の場合)

①適応、解剖、手技を理解していること

②インフォームドコンセントを取る

患者さんに名前を確認する。採血に関して説明して同意を得る。アルコール過敏症を尋

ねる(過敏性があれば、他の消毒薬を考慮する)。以前に採血等で気分が悪くなった事

がないかなど迷走神経反射の既往を尋ねる。

③適切な準備を行うことができる

採血器具(注射器、注射針、駆血帯、アルコール綿花、採血菅、止血パッド、採血枕な

ど)を用意する。患者氏名と採血管ラベルを照合する。

④適切な鎮静ができる

⑤技術的能力

手袋を左右の手に着用する。シリンジ採血の場合:シリンジと採血針をセットする。同

意を得た方の腕の採血部の中枢側に適切に駆血帯を巻く。穿刺部位を指で触って静脈の

走行を確かめて穿刺予定部位を決める。適切に皮膚消毒する(消毒薬の乾燥を待つ)。

駆血帯を巻いてから速やかに採血にうつる。穿刺直前に採血針のキャップをはずす。穿

刺ポイントの手前の皮膚を少し引っ張る。穿刺針を適切に静脈に穿刺する。シリンジ採

血の場合:採血中、シリンジを穿刺した手でしっかり保持する。シリンジ採血の場合:

シリンジ内への血液の逆流を確かめる。血液の流入がある間、針先をさらに押し込まな

いようにする。シリンジ採血の場合:目的の採血量を引けたら、駆血帯を外して針を抜

き、アルコール綿などで押さえる。針を抜く前に駆血帯を外す。針を抜き、アルコール

綿などで押さえる。採血後、刺入部位を揉まずに軽く圧迫するように患者さんに説明す

る。シリンジ採血の場合:適切に採血管に注入する。針をシャープス・コンテナなどの

容器に廃棄する。消毒に使用したアルコール綿や手袋などを感染性廃棄物として処理す

る。患者さんに止血パッドを渡す。

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⑥清潔手技

消毒が終了した後に穿刺予定部位に触らない。注射針や採血器具の清潔を保つ。

⑦適切なときに援助を求めることができる

⑧手技後のマネジメント

気分不良などの有無を尋ねる。採血部位を圧迫する時間や止血パッドの使い方を説明す

る。異常のあるときは知らせるように伝える。

⑨コミュニケーションスキル

全体を通して

⑩プロフェッショナリズム(患者の尊重)

全体を通して

⑪全体としての手技を行う能力

【Mini-Clinical Evaluation Exercise】

☛短縮版臨床評価表 Mini-CEX:現場の診療またはそれを模した診療の場(入院病棟、外

来、当直、救急、シミュレーション、ロールプレイ、SP など)で,患者と接する一場面

の中で学生が患者と関わる様子を 15~20 分間観察し、診察技能を指導医師に評価しても

らう。主にコミュニケーションスキルや態度などについてのコメントをもらう。評価項目

は下記。

1.病歴

2.身体診察

3.コミュニケーション能力

4.臨床判断

5.プロフェッショナリズム(患者の尊重、自己の限界や法的問題への気づき)

6.マネジメント、治療の提示

7.総合(時間がかかりすぎていないか、このケースを単独で診察できるか)

☛評価の基準

1.医療面接:現病歴で聞くべきこと(症状の部位・性状・程度・経過・状況・増悪寛解

因子・随伴症状・患者の対応)を聞いている。最小限聞くべき他の項目(既往歴・アレ

ルギー・内服薬・女性の月経と妊娠)を聞いている。状況が許せば聞くべき他の項目

(生活状況・家族状況・嗜好など)を聞いている。正確で十分な情報を得ている。

2.身体診察:どんな状況でも取ることが望ましい項目をチェックしている。鑑別診断を

立てるために取るべき項目をチェックしている。患者に何をするかを説明し、不快感や

遠慮に配慮している。

3.コミュニケーション:患者が話しやすいように話を聞いている。視線や表情や姿勢な

どの非言語コミュニケーションで不快感を与えていない。患者の解釈モデルや心理社会

面についても情報を引き出している。患者の理解度を確認している。

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4.臨床判断:診断的検査を適切に選択し、指示・実施している。患者にとっての利益と

コスト・リスクを考慮している。可能性の高い疾患、見落としてはいけない疾患を考え

ている。

5.プロフェッショナリズム:患者に対して敬意、思いやり、共感を示し、信頼関係を形

成している。患者の不快感、遠慮、守秘義務、個人情報につき注意を払っている。自分

にできないことを適切に他のスタッフに相談している。

6.マネジメント:適切な治療方法を選んでいる。アセスメントとプランを患者が納得い

くように説明している。患者が何に注意したらいいか、次にどういう行動をとったらい

いか(次回受診日など)を説明している。

7.総合:優先順序を適切につけている。タイミングがよい。無駄が少なく迅速である。

患者も評価者も納得でき、有効な判断をしている。観察者がいなくてもこの患者を一人

で診察できる。

☛評価方法

①学生と患者のやりとりを直接観察する。診察室に同席するか、カーテンの影に隠れてい

るかは自由である。できるだけ学生と患者の両方の表情を観察する。学生から質問され

たとき、または学生が自分の判断で患者に説明したことに重大な誤りがあるときを除い

て、基本的には評価者は学生の診察に口を挟まない。

②Mini-CEX を記入して下さい。3点以下は学生が標準に達するような改善が必要である

ことを意味する。

③できるだけ間を置かずに、印象が残っているうちに、診察について学生に直接フィード

バックをする。“ダメ出し”だけではなく、良かった点も挙げる。

④評価表に指導医と学生の氏名を書く。

⑤Mini-CEX結果は評価表中に記載し、大医学教育センターに提出する。

【360 度評価 Multi-Source Feedback(MSF)】

☛自分の配置された職場にいる多職種(看護師・技師など)の多人数に評価をしてもらう。

具体的には、その部署の実習責任者に医者を含めて数人の多職種から評価者を選んでもら

って、学生には知らせないで評価していただくのが日本での文化にあっていると思われる。

患者との信頼関係やプロフェッショナルな関係を維持する、言語的コミュニケーション技

術、チームにおいて働く/同僚とともに働く、プロフェッショナリズム/連絡についてにつ

いて評価してもらう。さらに、学生の良かった行動や心配な行動についてコメント欄に記

載してもらう。具体的に例示してもらう。この評価は、教育センター長に集められますが

評価者がレポートに記載したなかで学生の行動が非常に問題があるとされた場合は、詳し

く尋ねることもある。学生へフィードバックする際には評価者の名前は公表されない。学

生の行動のたまたまの一つだけの出来事ではなく終始不安な点があれば記載してもらう。

結果は、評価表中、あるいは該当シートを医学教育センターに提出する。評価者が多数

で用意したシート数(3枚)を超える場合は、適時シートをコピーして増やしてください。

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出欠表カード

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アドバンスト・クリニカル・クラークシップ 臨床教育協力機関(案) 病院名 施設長 氏名 郵便番号 住所

藍野病院 病院長 杉野 正一 567-0011 茨木市高田町11-18

大阪府済生会茨木病院 病院長 立田 浩 567-0035 茨木市見付山2-1-45

大阪府済生会吹田病院 病院長 黒川 正夫 564-0013 吹田市川園町1番2号

大阪府済生会中津病院 病院長 川崎 成乃亮 530-0012 大阪市北区芝田2-10-39

大阪府三島救命救急センター 所長 秋元 寛 569-1124 高槻市南芥川町11-1

市立ひらかた病院 病院長 森田 眞照 573-1013 枚方市禁野本町2-14-1

城山病院 病院長 福本 仁志 583-0872 羽曳野市はびきの2-8-1

第一東和会病院 病院長 藤村 昌樹 569-0081 高槻市宮野町2-17

高槻病院 病院長 内藤 嘉之 569-1192 高槻市古曽部町1丁目3-13

高槻赤十字病院 病院長 田嶌 政郎 569-1096 高槻市阿武野1丁目1番1号

北摂総合病院 病院長 木野 昌也 569-8585 高槻市北柳川町6番24号

みどりケ丘病院 病院長 新井 基弘 569-1121 高槻市真上町3丁目13番1号

南大阪病院 病院長 柿本 祥太郎 559-0012 大阪市住之江区東加賀屋1-18-18

守口敬任会病院 病院長 岡 博史 570-0021 守口市八雲東町2丁目47番12号

洛和会音羽病院 病院長 二宮 清 607-8062 京都市山科区音羽珍事町2

大阪医科大学三島南病院 病院長 後藤 研三 569-0856 高槻市玉川新町8-1

多根総合病院 病院長 丹羽 英記 550-0025 大阪市西区九条南1-12-21

有澤総合病院 病院長 柴原 伸久 573-1195 枚方市中宮東之町12-14

新阿武山病院 病院長 岡村 武彦 569-1041 高槻市奈佐原4-10-1

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大阪医科大学 学是(建学の精神)

『至誠仁術』

旧財団法人大阪高等医学専門学校を設立した吉津度(よしづわたる)は、「医育機関の

使命は医学教育と医学研究であり、またその研究は実地の医療に活かすことで完成する。」

と唱え、卒業生が医人として「救世仁術」の域に達することを念じて、大阪医科大学の前

身である大阪高等医学専門学校を開設しました。当初の理念では、医師不足への対応とし

て、国内のみならず、学歌にも謳われているようにアジアや南米への移民団も意識されて

いました。

吉津のいう「救世」は、豊かな人間性に基づくもので、人格として最高の表現とされる

「integrity(誠実性)」に共通すると考えられます。この「integrity」の持つ崇高な人

間性は、孟子の「是の故に誠は、天の道なり。誠を思うは、人の道なり。至誠にして動か

ざる者、未だ之れ有らず。誠あらざれば、未だ能く動かす者有らず。」における「至誠」

に相当、或いは共通すると考えられます。

以上から、「救世」を孟子の時代から近世、そして現在も使われる崇高で、誠実な人間

性を意味する「至誠」に置き換え、大阪医科大学の学是(建学の精神)を『至誠仁術』と

表すものとします。

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大阪医科大学医学部 3つのポリシー

アドミッションポリシー(入学者受入の方針)

本学は、昭和 2 年(1927 年)に開設されて以来、約 9000 人の医学部医学科卒業生を送り出してお

り、建学の精神「至誠仁術」をもとに、今後さらに発展していくことを目指しています。その建学

の精神を具現化した教育目的は、「豊かな人間性を備え、人類共通の課題である健康の維持増進並

びに疾病の予防と克服及び苦痛の軽減に努める人材、変化する社会に対応し最新の知識と最良の技

術を生涯学び続ける人材、及び地域医療から世界に通じる研究開発にわたる領域で探究心を持って

活躍する人材を育成する」ことです(学則第 5条より抜粋)。

求める学生像

本学は、6 年間のカリキュラムの履修を通して、教育目的に掲げた医師や医学研究者を育成する

ため、次のような資質をもつ人材を求めています。

1. 医学を学ぶ明確な目的と意欲をもっている人

2. 医学を学ぶために必要な基礎学力、応用力、思考力、判断力、表現力をもっている人

3. 人に対する思いやりと豊かな人間性、および高い倫理性をもっている人

4. 他の人の意見を尊重し、コミュニケーション能力を涵養できる人

5. 知的好奇心と探究心をもって、自ら生涯にわたり課題の発見と解決に取り組むことのでき

る人

6. 柔軟な思考ができ、多様化と国際化に向かう現代社会に適応できる人

大学入学までに身につけておくべき教科・科目等

本学で医学を学ぶためには、全人的な素養を身につけていることに加え、次の教科・科目につい

て幅広い基礎学力と応用力を身につけていることが望まれます。

1. 数学:数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学 A、数学 B についての理解、数学的・論理的に思考

し表現する能力

2. 理科:物理、化学、生物についての知識、科学的知識・思考にもとづいた判断力と探求心

3. 外国語:英語についての読解力・表現力と英語による基礎的なコミュニケーション能力

4. 国語:日本語文章の読解力・構成力、および日本語による表現力

5. 地理歴史・公民:世界史 B、日本史 B、地理 B、現代社会、倫理、政治・経済についての基

礎的な知識

入学者選抜の基本方針

本学では「求める学生像」に沿った人材を選抜するため、一般入学試験とセンター試験利用入学

試験を実施しています。

1. 一般入学試験(前期・後期)

数学・理科・英語の学力試験により基礎学力、思考力、応用力を評価するとともに、調査

書、小論文、および面接により意欲、資質、表現力を見極め、総合的な評価・判定により

合格者を決定します。

2. センター試験利用入学試験(前期・後期)

大学入試センター試験により数学・理科・英語・国語・地理歴史と公民についての基礎学

力を評価するとともに、調査書、小論文、および面接により意欲、資質、表現力を見極め、

総合的な評価・判定により合格者を決定します。

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カリキュラムポリシー(教育課程編成の方針)

6年一貫教育を通じて、良き医療人としての人間性と自ら積極的に学び問題を解決する姿勢を身

につけ、国際的にも通用する専門的な知識と技能を修得できるよう、以下のカリキュラムを編成

します。大阪医科大学の特色として、自ら学ぶ姿勢を育てるため、少人数教育や課題発見解決型

の講義や演習を導入しています。また、十分な自学自習時間を確保するとともに、ICT(情報通信

技術)を活用した能動学習を実施しています。

1.初年次教育

普遍教養科目や専門基礎科目の講義、セミナー、実習を通して、医療と研究を行うために必要

な知識、態度、技術を身につけます。また、一人ひとりに合った学習法を個別に指導するため、

初年次は特に手厚く担任を配置しています。

2.基礎医学教育

基礎医学科目の講義と実習を通して、人体の構造と機能について学び、臨床医学に活用できる

体系的な知識を身につけます。

3.社会医学・臨床医学教育

社会医学の講義と実習、臨床医学の講義と演習を通して、医療経済、医療保険、医療法規など

を学びながら、代表的な疾患の病態、診断、治療についての知識を身につけます。科目は、臓器

別・ライフステージ別のユニット・コース制の統合型カリキュラムを採用し、「生きた知識」

「使える知識」の習得を目指して、課題発見解決型の講義や演習を多く取り入れています。

4.臨床実習

臨床実習の前半(コア・クリニカル・クラークシップ)では、大学病院の各診療科において実

習を行います。それに続くアドバンスト・クリニカル・クラークシップでは、主に地域の医療機

関で臨床実習を行います。これらの実習を通して、医療の現場を教室として患者から学ぶことに

より、実践的な診療能力を獲得することを目指します。

5.医療プロフェッショナリズム

早期体験実習から参加型臨床実習を通して、医療の全体的な流れを体験的に学びつつ、医療人

に必要な倫理性やチーム医療でのコミュニケーション能力等を身につけます。また、地域医療実

習などを通して、医療人として地域固有の課題を見つけ解決することを学びます。

6.語学・国際交流

語学コースを通して、医療面接や海外との情報受発信に必要な英語力を身につけます。また、

中山国際医学医療交流センターを通じて交換留学生と交流し、異文化についての理解を深めると

ともに、国際性豊かな医療人を育成します。さらに、希望者は海外の提携校での実習に参加する

ことができます。

7.学生研究

リサーチマインドと自律的探求能力を段階的に習得し、医学研究者とともに研究し成果を発表

する機会を提供するため、6 年間を通して学生研究のコースが設定され、特に 3 年次には十分な学

生研究期間が設けられています。また、希望する学生は、学生研究員制度を利用し、どの学年か

らでも研究室に所属し、さらに深く研究を行うことができます。

8.多職種連携

多職種よりなるチーム医療を実践する能力を身につけるため、医看融合教育を含む、他学部の

学生とともに学び討論する教育を行います。

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ディプロマポリシー(学位授与の方針)

建学の精神「至誠仁術」に則り、種々の活動を通じて強い倫理観、責任感、および指導力を涵養

しつつ、医学を中心とした諸科学の知識を身につけ、医師や医学研究者としての資質と能力を将

来にわたって発揮できる人材の育成を目指しています。必要な所定の単位を修得し、以下の能力

を獲得した学生に対して卒業を認定し、学士(医学)を授与します。

1.倫理とプロフェッショナリズム

高い倫理性と誇りをもって、自己管理能力とリーダーシップを有し、他者に敬意をもって接す

ることができる。

2.医学・科学的知識

医学における科学的知識について十分に理解し、診療や研究に活用できる。

3.実践的診療能力

統合された医学・科学的知識、技能に基づいて、高い倫理観を有し、患者に敬意と思いやりを

もって、医療行為を実践できる。

4.自律的探求能力

医師や医学研究者としての能力の向上を目指し、生涯にわたって自ら学習することができる。

5.多職種連携とコミュニケーション

他の医療職の立場や考え方を理解、尊重しながら自分の考えを伝え、チーム医療において良好

な人間関係を構築することができる。

6.医療の社会性

医療の社会性に関する基本的な知識を身につけ、限られた資源を有効に活用しながら、適切な

判断に基づく医療を実践できる。

7.医療の国際性

外国語表現力を身につけ、海外の医療者・研究者や患者とコミュニケーションを取ることができ

る。

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コンピテンス&コンピテンシー 倫理と

プロフェッショナリズム 医学科学的知識 実践的診療能力 自律的探求能力

多職種連携と

コミュニケーション

医療の社会性と

国際性 大阪医科大学学生は、 卒業時に: 高度専門職人としての高い自律性と、大阪医大人としての誇りをもとに、自己管理能力とリーダーシップをもちながら、患者を含めた他者に敬意をもって接することができ、生涯にわたって学び続け、社会に貢献することができる。 卒業生は:

大阪医科大学学生は、 卒業時に: 医学、医療及びそれらの基礎となる科学的知識を十分に理解し、学修した知識を実践的知識として臨床や研究に有効に活用できる。 卒業生は:

大阪医科大学学生は、 卒業時に: 統合された科学的知識、技能、態度及び倫理的判断に基づいて、疾病及び治療に関する専門知識や技術を効果的に活用しながら、患者に敬意と思いやりをもちつつ、個人を尊重した、全身的で安全かつ適切な診療を実践できる。 卒業生は:

大阪医科大学学生は、 卒業時に: 基礎と臨床を総合して、科学的思考に基づいて批判的に学習することができる。医師や医学者としての自己を生涯に渡って向上させ続ける姿勢をもつことができる。基礎や臨床の興味ある領域を研究することができる。 卒業生は:

大阪医科大学学生は、 卒業時に: 他の医療職の多様な立場や考え方を理解し、尊重し、傾聴と共感力をもって相手と接することができる。また、自分の考えをわかりやすく正確に説明し伝えることができる。それにより患者中心の多職種連携医療を実践するために、チーム医療の場において主体性を持って広く良好な人間関係を構築することができる。 卒業生は:

大阪医科大学学生は、 卒業時に: 本邦の医療経済、法規、環境、疫学及び予防の側面、ならびに国際保健を深く理解したうえで、地域の特性を考慮した適切な判断に基づく医療を提供できる。医学情報発信に必要な外国語表現力を身につけ、海外の医療者と積極的に情報交換できる。 卒業生は:

1. 高度専門職にあるものとして相応しい身なり、態度、言葉遣い、行動を、職務遂行時または非遂行時にかかわらず自ら進んで行うことができる。

1. 生命現象の理解に必要な科学的知識を有し、関連する法則や理論を説明できる。

1. 患者の主要な病歴を、心理的、社会的背景を含め、正確かつ適切に聴取し記録できる。

1. 医学や科学の広い範囲を、探究心や豊かな感性を持って学ぶことができる。

多職種連携: 1. 多職種よりなるチーム医療の意義を理解し、実践できる。

社会性: 1. 地域医療の体制、機能及び現状を理解したうえで、最適の医療を判断し提供できる。

2. 医師の法的責任、規範、所属機関の内規等を遵守するとともに、倫理的責任にまで配慮し、行動できる。

2. 医学研究や診療に必要な情報に関する基礎知識を有し、情報の適切な取り扱いに活用できる。

2. 成人及び小児患者の身体診察を適切に実施し、所見を正確に記録できる。

2. 基礎と臨床を総合して、科学的な思考に基づいて、疑問を発しつつ学ぶことができる。

2. 医師の役割を理解し、医師としての責務を果たすことができる。

2. 地域保健、福祉及び介護システムを理解し、分野間連携を図りながら効果的に活用できる。

3. 高度専門職に必要な社会への説明責任を果たすことができる。

3. ヒトの行動や心理の変化を理解する基礎知識を有し、医学、医療に活用できる。

3. 臨床推論により、鑑別診断を挙げながら、系統立てて主要疾患を診断できる。

3. 自己の現在の知識や技能を的確に評価して、さらに向上するための計画を立てて実行することができる。

3. 他の医療職の職能と役割及び立場を理解し、尊重することができる。

3. 医師法、医療法及び医療関連法規を理解し、遵守しながら行動 できる。

4. 患者情報などの個人情報を守秘する責務を理解し、実践できる。

4. 人体の正常構造と機能を熟知し、臨床に応用できる。

4. 重要な疾患(頻度、緊急性、重症度の高い疾患)の診断と治療に必要な検査を選択し、主な検査所見を適切に解釈できる。

4. 自己を生涯に渡って向上させ続ける動機を形成し、その姿勢をもつことができる。

4. 医療従事者すべてのメンバーと、敬意を払って効果的な意見交換ができる。

4. 医療経済の背景と現状を理解し、効率性と公平性のバランスにも配慮した医療を判断し提供できる。

5. 至誠仁術を建学の精神とする大阪医大人として誇りを持ち、大学の発展に直接的または間接的に貢献できる。

5. 代表的な疾患の病因、病態及び病的状態の成立機序を説明できる。

5. 基本的臨床手技(緊急処置を含む)を安全かつ適切に実施できる。

5. 基礎や臨床の興味ある領域の研究を、方法を学び過程を記録しつつ、推し進めることができる。

5. 多職種連携医療に係わる地域医療と福祉制度を理解し、多面的な観点から健康課題に取り組むことができる。

5. 健康及び疾病に影響する環境因子を理解し、必要に応じて産業保健を活用し、あるいは災害医療を実践できる。

6. 医療従事者としての自己管理を実践できる。

6. 代表的な疾患の診断と治療に関する知識を有し、活用できる。

6. 患者の心理的、社会的因子を考慮しながら、患者中心の適切な治療計画を立てられる。

6. 研究成果を学内あるいは学外に向けて、口演、ポスターまたは論文によって、発表することができる。

6. 疫学及び統計の概念と諸指標の意義及び現状について理解し、提供する医療の科学的背景及び根拠として示すことができる。

7. 多様性を受容する人間性をもち、自立と指導監督との適切なバランスを常に保つことができる.

7. 外来診療やベッドサイドで求められる基本的な診療手技及び診療技術に関する知識を有し、活用できる。

7. 診断、治療及び全身管理に参加できる。

7. 研究における倫理的問題への配慮ができる。

7. 代表的な疾患に関する予防医学(一次、二次、三次予防)を理解し、実践できる。

8. 医学や医療の発展、人類の福祉や公衆衛生の向上に貢献することの重要性を理解し、実践できる。

8. エビデンスに基づく医療(EBM)を十分に理解し、経験に基づく医療との違いを説明でき、常に最新のエビデンスを検索収集してEBM実践に活用できる。

8. 病状説明、患者教育及び退院計画策定に参加し、監督または指導のもとで実施できる。

コミュニケーション: 1. 患者及び患者家族と、常に患者と家族を支持する誠実、高潔、かつ公平な姿勢を保ちながら、敬意を払って接することができる。

9. 診療録や要約などの医療文書を適切に作成、管理し、伝達やプレゼンテーションができる。

2. 患者及び家族の心理的、社会的背景に配慮し双方向的で良好な人間関係が構築できる。

国際性: 1.検疫体制を含めた国際保健を理解し、必要に応じてグローバルな疾病の説明あるいは対応ができる。

10. ICTを活用し、EBMを重視して、質の高い、適切かつ効果的な医療を実践できる。

3. 医師あるいは他の医療職よりなる医療チームのメンバーとの意志疎通を円滑に行い、医療現場における良好な人間関係を構築できる。

2. 医学情報発信に必要な外国語表現力を養い、実践できる。

11. 医療のリスク、医療安全、感染対策及び個人情報保護を理解し、遵守、実践、管理ができる。

4. 医療チームの一員として、報告、連絡及び相談を適時かつ的確に行うことができる。

3. 海外の医学生を含む医療者と積極的に交流し、情報交換できる。

12. 主要な疾患の予防計画を策定し、実施できる。

13. 状況に応じて指導医や上級医にコンサルトする必要性を理解し、実践できる。

14. 個々の医療機関の特徴や特殊性を理解し、状況に応じた最適の医療を提案できる。

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学則 別表1

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