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学外への情報公開と成果発表 1.概要 2.主催シンポジウム・フォーラム 3.シンポジウム・フォーラムでの発表 4.学会発表 5.その他の活動報告

1.概要 2.主催シンポジウム・フォーラム 3.シンポジウム・ … · イントロダクション モチベーションを高める 早期体験学習 C. G. アドバンスト教育

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Ⅶ 学外への情報公開と成果発表 1.概要 2.主催シンポジウム・フォーラム 3.シンポジウム・フォーラムでの発表 4.学会発表 5.その他の活動報告

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Ⅶ 学外への情報公開と成果発表 http://www.pha.keio.ac.jp/gp/iryojin/presentation.html

1. 概要

本取組の成果に関する情報公開は、シンポジウム開催、報告書の作成など、様々な手段によって積極

的に行ってきました。3 年間の報告内容は下記に示した通りです。

◆ 主催シンポジウム・フォーラム

共立薬科大学合同 GP フォーラム

日時: 平成 19(2007)年 10 月 13 日(土) 11:00~17:30

場所: 共立薬科大学 1 号館マルチメディア講堂

主催: 共立薬科大学

「新しい薬学教育」 望月正隆(共立薬科大学学長)

「現場薬剤師から見た薬学ヒューマニズム教育への期待」

永田泰造(東京都薬剤師会)

「SGL によるヒューマニズム教育の紹介」 小林静子

「体験プログラム-医療系学生合同交流セミナー」 江原吉博

「IT を活用した学習支援と学びのふり返り」 飯島史朗

http://www.pha.keio.ac.jp/gp/gp_forum.html

5 大学合同 医療人 GP シンポジウム

「次世代の医療を担う新たな薬剤師教育の提案-ヒューマニズムから実践的臨床能力の育成まで」

日時: 平成 21(2009)年 1 月 25 日(日) 10:30~16:30

場所: 日本薬学会長井記念館

主催: 北海道薬科大学、慶應義塾大学、昭和大学、明治薬科大学、岐阜薬科大学

新時代の薬剤師を育む教育モデルの取り組み

「薬学生の実践型教養教育推進システムの構築」 増野匡彦

http://www.pha.keio.ac.jp/gp/iryojin/symposium.html

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◆ シンポジウム・フォーラムでの発表

平成 18 年度大学教育改革プログラム合同フォーラム (主催:文部科学省)

平成 18(2006)年 11 月 12 日、パシフィコ横浜

「薬学生の実践型教養教育推進システムの構築~臨床能力向上へのヒューマニティ・コミュニ

ケーション教育の実質化~」(ポスター発表)

医療人 GP シンポジウム「IT を活用した薬学 6 年制教育の新展開」 (主催:東京理科大学)

平成 20(2008)年 3 月 7 日、東京理科大学 神楽坂校舎 森戸記念館

「IT を活用した学習支援と学びのふり返り」 飯島史朗

平成 20 年度大学教育改革プログラム合同フォーラム (主催:文部科学省/(財)文教協会)

平成 21(2009)年 1 月 12 日、パシフィコ横浜

「薬学生の実践型教養教育推進システムの構築築~臨床能力向上へのヒューマニティ・コミュ

ニケーション教育の実質化~」(ポスター発表)

医療人 GP シンポジウム「臨床能力の向上に向けた薬剤師の養成」 (主催:広島大学薬学部)

平成 21(2009)年 2 月 21 日、広島大学 霞キャンパス

「薬学生の実践型教養教育推進システムの構築」 増野匡彦

現代 GP シンポジウム「医療系卒前教育における e-learning の活用」 (主催:慶應義塾大学医学部)

平成 21(2009)年 3 月 14 日、慶應義塾大学医学部 信濃町キャンパス

「薬学教育における e-learning の現状-ヒューマニズム教育への活用を中心として」

石川さと子

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◆ 学会発表

〔ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化・学習支援 IT ネットワークの構築〕

日本薬学会第 127 年会(富山、2007 年 3 月 29 日)

少人数グループ学習による「ヒューマニティー・コミュニケーション教育」その 2

阿部芳廣, 飯島史朗, 石川さと子, 江原吉博, 後藤惠子, ○小林静子, 重野豊隆, 高橋恭子,

藤本和子, 福島紀子.

ヒューマニティ教育の基盤となるための「プレゼンテーション」と「情報科学」

○石川さと子, 小林静子, 阿部芳廣, 江原吉博, 重野豊隆, 高橋恭子, 福島紀子, 藤本和子,

後藤惠子 1, 飯島史朗. (東京理科大 1)

日本薬学会第 128 年会(横浜、2008 年 3 月 27 日)

IT を活用した学習支援と学びのふり返り

○江原吉博, 小林静子, 石川さと子, 飯島史朗.

多職種医療系学生交流合同セミナー -インタープロフェッショナル教育の試み-

○小林静子, 江原吉博, 阿部芳廣, 福島紀子, 望月眞弓, 重野豊隆, 飯島史朗, 石川さと子,

高橋恭子, 後藤惠子 1. (東京理科大 1)

多職種連携教育関連学会 All Together Better Health IV ―Development and Progress in

Interprofessional Education and Practice(Stockholm, Sweden、2008 年 6 月 2-5 日)

Collaboration workshop for students learning medical care: trial of interprofessional

education in Japan

○Ishikawa S1, Ehara Y1, Abe Y1, Iijima S1, Fukushima N1, Kobayashi S1, Ohshima N2,

Kinoshita M2, Matsutani M3, Fukushima O4. (慶應大薬 1, 首都大東京健康福祉学部 2,

聖路加看護大 3, 慈恵医大 4)

A survey on the recognition and the potential for development of interprofessional

education (IPE) at universities in the areas of health care and welfare in Japan

○Ohshima N1, Kinoshita M1, Iizuka T1, Yamada T1, Senoo A1, Inoue K1, Tanimura A1,

Ito Y1, Sigeta M1, Ishikawa S2, Ehara Y2, Kobayashi S2, Fukushima O3. (首都大東京

健康福祉学部 1, 慶應大薬 2, 慈恵医大 3)

平成 20 年度教育改革 IT 戦略大会(主催:私立大学情報教育協会、東京、2008 年 9 月 3 日)

薬学生のヒューマニズム醸成を目指した情報科学教育の実践

○石川さと子, 飯島史朗, 小林静子, 江原吉博.

薬学領域のヒューマニズム教育における IT 活用と学びのふり返り

○飯島史朗, 石川さと子, 小林静子, 江原吉博.

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日本薬学会第 129 年会(京都、2009 年 3 月 27 日)

生命の大切さを知るために:統合型カリキュラムによるヒューマニズム教育

阿部芳廣, 飯島史朗, 石川さと子, ○江原吉博, 岸本桂子, 小林静子, 高橋恭子, 福島紀子,

望月眞弓, 横田恵理子.

ポートフォリオによる学びのふり返り:全学年にわたるヒューマニズム教育

○石川さと子, 飯島史朗, 江原吉博, 小林静子.

生命の大切さを知るために:患者から学ぶ

○福島紀子, 岸本桂子, 小林静子, 服部豊, 千葉康司, 望月眞弓, 飯島史朗, 石川さと子, 片

山和浩, 高橋恭子, 小林典子, 川村和美.

〔早期体験学習・早期体験実習〕

第 16 回日本医療薬学会年会(金沢、2006 年 10 月)

共立薬科大学における早期体験学習の効果について

○小林典子, 木津純子, 望月正隆.

第 17 回日本医療薬学会年会(前橋、2007 年 9 月)

早期体験学習における薬局見学の実施方法とその評価

○小林典子 1,一瀬信介 2,龍岡健一 3,永田泰造 4,上野浩男 4, 平野公晟 1,木津純子 1,望月

正隆 1. (共立薬大 1,文京区薬剤師会 2,港区薬剤師会 3,練馬区薬剤師会 4)

第 18 回日本医療薬学会年会(札幌、2008 年 10 月)

薬剤師教育における 1・2 年次体験学習の効果

○小林典子, 木津純子, 笠原 忠.

日本薬学会第 129 年会(京都、2009 年 3 月 27 日)

効果的な薬剤師教育に向けた 2 年次調剤体験学習の実践とその評価

○小林典子, 木津純子, 笠原 忠.

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◆ その他の活動報告

SGL 委員会活動報告書 (http://www.pha.keio.ac.jp/gp/iryojin/sgl.html)

小林静子. SGL 委員会 5 年のあゆみ. J Kyoritsu Univ Pharm, 4, 43-50 (2008).

石川さと子, 岸本桂子, 飯島史朗, 福島紀子. 薬学生のための体験学習プログラム」の実践~リ

ハビリテーション・介護福祉を理解するために~. J Kyoritsu Univ Pharm, 4, 43-50 (2008).

石川さと子. 薬学分野におけるインタープロフェッショナル教育(IPE)とは―All Together

Better Health IV 参加印象記―. 保健医療福祉連携, 1(1) (2009, in press).

◆ 教科書作成

「薬学生のためのヒューマニティ・コミュニケーション学習」

(小林静子、江原吉博、飯島史朗、後藤惠子 他)

「薬学生のための情報科学」 (飯島史朗、石川さと子)

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2. 主催シンポジウム・フォーラム

共立薬科大学合同 GP フォーラム (2007 年 10 月)

「新しい薬学教育」 望月正隆

「現場薬剤師から見た薬学ヒューマニズム教育への期待」

永田泰造(東京都薬剤師会)

「SGL によるヒューマニズム教育の紹介」 小林静子

「体験プログラム-医療系学生合同交流セミナー」 江原吉博

「IT を活用した学習支援と学びのふり返り」 飯島史朗

5 大学合同 医療人 GP シンポジウム (2009 年 1 月)

「次世代の医療を担う新たな薬剤師教育の提案-ヒューマニズムから実践的臨床能力の育成まで」

「薬学生の実践型教養教育推進システムの構築」 増野匡彦

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平成19年度共立薬科大学合同GPフォーラム

新しい薬学教育

Oct 13, 20071

共立薬科大学学 長

望 月 正 隆

これまでの薬学教育の現状

近年の社会的背景

医療技術や医薬品の創製・適用における科学技術の進歩

医療法改正によ て 薬剤師が医療の

Oct 13,20072

医療法改正によって、薬剤師が医療の担い手として位置付けられた。

任意分業の定着と拡大・医薬分業率2006年10月全国平均55.9%

(前年度より2%↑)

薬剤師への国民の要求の変化

カリキュラムは教養教育および基礎教育科目をけずって専門教育科目を実施

これまでの4年制教育課程の現状

Oct 13,20073

卒業研究をけずって病院実習の単位化

国家試験の内容と量の変化・50%医療薬学系、問題数倍増

・準備教育のために卒業研究がさらに圧迫

修業年限延長論議

薬学教育の改善に関する調査研究協力者会議

薬剤師養成問題懇談会(六者懇)

Oct 13,20074

カリキュラムへの展開

すべての薬剤師の資質を向上するためのカリキュラムとは

薬学教育モデル・コアカリキュラムを検討

薬学教育

A.ヒューマニズム

医療倫理生命倫理

コミュニケーション B.イントロダクションモチベーションを高める

早期体験学習

C.

G.アドバンスト教育

先端医療・医薬品の創製治験などを選択授業で展開

大学の独自性を活かす

Oct 13,20075

薬学教育モデル・

コアカリキュラム

薬学専門教育物理系薬学・化学系薬学生物系薬学・健康と環境薬と疾病・医薬品を作る

薬学と社会

D.実務実習教育

事前学習病院実習・薬局実習

E.卒業実習教育

問題解決能力の醸成総合薬学研究総合薬学演習

F.薬学準備教育教養教育・語学

自然科学

事前学習1ヶ月

薬剤師職務に必要な基本的知識、技能、態度を修得

医療に参画できるようになるため

D.実務実習教育

大 学

Oct 13,20076

薬局実習2.5ヶ月

病院実習2.5ヶ月

医療に参画できるようになるため

病院薬剤師の業務と責任を理解チーム医療に参画できるようになるため

薬局の社会的役割と責任を理解地域医療に参画できるようになるため

- 239 -

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コアカリキュラムコースの実施時期

1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生

前期 後期 前期 後期 前期 後期 前期 後期 前期 後期 前期 後期

A:ヒューマニズム

B:イントロダクション

C-1:物理系薬学

C-2:化学系薬学

C-3:生物系薬学

C-4:健康と環境

Oct 13,20077

C-5:薬と疾病

C-6:医薬品を作る

C-7:薬学と社会

D-1:事前学習

薬学共用試験

D-2:実務実習

E:卒業実習教育

F:薬学準備教育

G:アドバンスト教育

病院及び薬局実務実習(各2.5ヶ月)

事前学習(約1ヶ月)

薬学共用試験:CBT(Computer-based testing)とOSCE(Objective structured clinical examination)

新しい薬学教育の内容

(背景)

医薬分業の進展・医療技術の高度化

薬局における服薬指導やサービスの一層の向上

病院における医療チームの一員としての期待

医療薬学教育

Oct 13,20078

病院における医療チ ムの 員としての期待

医療人として資質の高い薬剤師の養成

(具体策)

実務実習の一層の充実

医療チームの一員としての役割を果たすための教育の充実

薬学の科学的な基盤の充実

(背景)

わが国の薬学の世界に誇り得る多数の優れた研究成果

創薬産業の国際競争力の強化は国家的要請

基礎薬学教育

Oct 13,20079

創薬産業の国際競争力の強化は国家的要請

創薬科学教育の拡充と研究の高度化の必要

(具体策)

医療との関わりが希薄であったことから、医療薬学との接点も意識した基礎薬学教育の充実

新しい薬学教育制度のスタート

卒業/大学院入試

大学院修士課程2年

大学院博士課程3年

※薬学基礎科目

専門科目

卒業研究

薬科学科4年制

創薬研究分野を含む多様な分野の人材育成を目的とする課程。

薬科学科4年制

Oct 13,200710

※修士課程修了後、6年制と同じ教育内容を履修し、厚生労働大臣の許可を受けた場合に薬剤師国家試験の資格が得られる。(平成29年4月入学者まで)

1 2 3 4 5 6

共用試験卒業/薬剤師

国家試験

大学院博士課程4年薬学基礎科目

医療薬学科目

実務実習事前学習

医療系科目

実務実習卒業研究

薬学科6年制

7 8 9 10

資質の高い薬剤師の養成を目的とする課程。

薬学科6年制

6年間の教育課程で薬剤師として身につけるべき基盤

拡充すべき知識「疾病・病態を理解し、治療計画等の医療全般を

把握する知識」「臨床的な有効性・安全性の評価に関する知識」「最先端の生命科学の知識」 等

Oct 13,200711

身につけるべき技能

必要な態度

「薬物治療計画への助言・管理・評価」「医薬情報について関係者とのコミュニケーション」「安全情報処理とリスク管理」「医薬品の専門家としての問題解決能力」 等

「医療の担い手としての態度、倫理観」 等

関係者・機関の協議の場を設置

新薬剤師養成問題懇談会(新六者懇)

厚生労働省 文部科学省

日本薬剤師会 日本病院薬剤師会

Oct 13,200712

<オブザーバー>

薬学教育協議会 日本薬剤師研修センター

日本薬学会薬学教育改革大学人会議

日本薬剤師会 日本病院薬剤師会

国公立大学薬学部長会議 日本私立薬科大学協会

- 240 -

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新薬剤師養成問題懇談会(新六者懇)

(1) 長期実務実習の実施体制の整備

懇談事項

6年制薬学教育への対応

検討課題

Oct 13,200713

(1) 長期実務実習の実施体制の整備

(2) 共用試験の実施に向けた検討

(3) 第三者評価の実施に向けた検討

(4) 生涯学習及び研修の充実方策

(5) その他

課題への取組状況

(1)長期実務実習の実施体制の整備

1.受け入れ病院および薬局の確保

2.実務実習指導薬剤師の養成 予定通り進行中

Oct 13,200714

3.守秘義務契約モデルを提示

4.健康診断および保険に関する提言

5.実務実習の評価に関する検討

6.実務実習費の検討 等

平成18年5月

平成18年3月

1.受け入れ病院および薬局の確保

実務実習受入れ団体等への協力依頼

国立病院機構

全日本病院

日本精神科病

日本病院会

全国自治体病

日本病院薬

全国薬科大学

会長・

厚労

実務実習受

訪問

Oct 13,200715

構・日本医師会

協会・日本医療法人協会

病院協会・労働健康福祉機構

・全国医学部長病院長会議

病院協議会・日本薬剤師会

剤師会他、延べ17回

学長・薬学部長会議

副会長・理事が

労省と文科省の専門官と訪問

受入れ施設上部団体

協力依頼の全国展開へ

実務実習受入れ

薬 学 教 育 協 議 会

上記会議のメンバーと病院・薬局実務実習地区調整機構委員長とで 各地区の関係機

要請

訪問

全国薬科大学長・薬学部長会議

依頼

Oct 13,200716

れ施設上部団体

地区調整機構委員長とで、各地区の関係機関・団体等を訪問

都道府県医師会

日本医師会

伝達

近畿地区

北海道地区

東北地区

北陸地区 関東地区

東海地区

中国四国地区

九州山口地区

8地区で構成された病院・薬局実務実習地区調整機構

現在、全国的な取り組みが展開中

5.実務実習の評価に関する検討

日本薬学会薬学教育改革大学人会議

実務実習指導システム作り委員会の取り組み

平成18年 2月 『評価案』を提示

検 討

Oct 13,200717

平成18年11月 『評価の手引き(案)』を提示

検 討

形成的評価

平成19年 6月 総括的評価の検討結果を報告

検 討

実務実習検討委員会を設置

実務実習モデル・コアカリキュラムの実施内容を

精査し、実務実習費を算出する必要性を示唆

6.実務実習費の検討

社団法人日本私立薬科大学の取り組み

Oct 13,200718

今後

これまでに実施した実務実習モデル・コアカリキュ

ラムの内容に準拠したトライアルを参考とし検討

国公私立がともに検討する場として薬学教育協議会

に委員会を設置する予定

- 241 -

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厚労省は「薬剤師養成のための薬学教育実務実習の実施方法について」を提示(平成19年5月)

薬学生が行いうる行為について

(目的)薬学生が行う実務実習の実施方法について

Oct 13,200719

基本的考え方を整理

・・・実務実習中の行為がもつリスクと、有資格者である薬剤師の関わり方に着目

実務実習の実施方法を3つに区分

・・・これまでの取組内容を踏まえて整理

『薬学生の行為の適法性に関する考え方』

行政法、民事法、刑事法の3つの観点に基づき

薬剤師の資格を欠く薬学生の行為が適法と解釈される

ためには、患者の同意はもとより、実務実習の目的の

正当性および実務実習における薬学生の行為の相当性

基本的考え方

Oct 13,200720

正当性および実務実習における薬学生の行為の相当性

が厳格に確保され、運用されなければならない

<目的の正当性>参加型実習の実現により、質の高い薬剤師の養成を目指す教育上の観点から、正当な目的を持つと考える

<行為の相当性を担保するため3つの条件>

薬学生の資質の確認

6年制薬学教育教職員組織

・事前学習の充実・薬学共用試験の適正な実施・各大学の第三者評価の実施

Oct 13,200721

教職員組織施設・設備 等

実務実習の受入施設側の薬剤師が十分な指導・監督を行うに必要な資質を有していること

保障体制の整備

大学人会議が作成した「健康診断と保険に関する提言」の考え方に基づき、健康診断や各種任意保険の活用を図る

各大学の第三者評価の実施

実務実習の方法を3つに区分

直接的・間接的リスクの程度に応じ

A.薬学生の行為の的確性について、指導・監督する薬剤師による事後的な確認が必要なもの

B.薬学生の行為について薬剤師がその場で直接的に指導・監督しなければ的確性の確認が困難なもの

Oct 13,200722

指導 監督しなければ的確性 確認が困難なも

C.上記AおよびBの類型に該当しないため、薬剤師が行う行為の見学に止めるもの

この区分にしたがい、実務実習モデル・コアカリキュラムに示される学習項目の

達成目標に向けた学習方法を整理

区分例

病院実習

LS 到達目標(SBOs) 学習方法 A B C

H108毒薬・劇薬、麻薬、向精神薬などの調剤ができる。(技能)

実習 ○計数

○計量

○麻薬

H406患者の薬物治療上の問題点をリストアップし、SOAPを作成できる。(技能)

実習 ○

事後の確認を要する直接の指導を要する

見学に止める

Oct 13,200723

薬局実習

○説明・実習薬歴簿を参照して処方内容の妥当性を判断できる。(知識・技能)

P306

CBA学習方法到達目標(SBOs)LS

○説明・実習錠剤の粉砕、およびカプセル剤の開封の可否を判断し、実施できる。(知識・技能)

P312

(2)共用試験の実施に向けた検討

実務実習に参加するに十分な「知識、技能、態度」を有していることを確認するための試験

CBT

Computer-based testing

コンピュータを用いた客観試験

Oct 13,200724

コンピュ タを用いた客観試験

(知識についての試験)

OSCEObjective structured clinical examination客観的臨床能力試験

(技能と態度をみる試験)

- 242 -

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平成22年2月の本格

平成15年度

国公私立薬学

平成16年度

薬学での共

共用試験内

共用試験検

(全国薬科大

平成17年度

共用試験C

共用試験実

(全国薬科大

平成18年度

10月特定非

薬学共

薬学共用試

(全国薬

平成19年度

各大学にお

CBTトラ

OSCEト

平成19年度CBTトライアル実施予定

『1万人規模』のトライアルを企画

日程:11月29、30日の両日

対象:現4年生

平成19年度OSCEトライアル実施予定

9月

8月

7月

6月

5月

4月

7

1

8

7

2

3

校数

東北薬科大学,昭和薬科大学,東邦大学,静岡県立大学,富山大学, 岡山大学,徳島文理大学香川校

京都薬科大学

明治薬科大学,昭和薬科大学,東邦大学,東京理科大学,北陸大学,武庫川女子大学,九州大学,第一薬科大学

北海道大学,北海道薬科大学,北里大学,帝京大学,名古屋市立大学,大阪薬科大学,徳島文理大学

新潟薬科大学,徳島大学

日本大学,京都大学,神戸薬科大学

大 学 名

19

実施予定

Oct 13,200725

格実施に向けて

薬科大学(薬学部)学長・

学部長・研究科長合同会議

共用試験あり方委員会・

内容検討委員会(大学人会議)

検討専門委員会

大学長・薬学部長会議)

CBT問題委員会

(大学人会議)

実施委員会

大学長・薬学部長会議)

非営利活動法人

共用試験センターの設立

試験センター準備委員会

薬科大学長・薬学部長会議)

おける

ライアル・

トライアルの実施

目的:システムの検証と候補問題の難易度判定

なお、未定校:2校 (平成19年7月現在)

3月

2月

1月

12月

11月

10月

5

10

1

14

11

5

奥羽大学,城西大学,日本薬科大学,金沢大学,崇城大学

北海道医療大学,昭和大学,城西国際大学,千葉科学大学,名城大学,愛知学院大学,金城学院大学,京都大学,松山大学,九州保健福祉大学

福山大学

青森大学,星薬科大学,東京薬科大学,武蔵野大学,日本大学,国際医療福祉大学, 同志社女子大学,大阪大学,摂南大学,神戸薬科大学,徳島文理大学香川校,福岡大学,長崎大学,熊本大学

共立薬科大学,横浜薬科大学,千葉大学,東京理科大学,帝京平成大学,岐阜薬科大学,大阪大谷大学,神戸学院大学,就実大学,広島大学,徳島文理大学

東北大学,同志社女子大学,近畿大学,広島国際大学,長崎国際大学

徳島文理大学香川校

20

理事会

全国薬科大学長・薬学部長会議

総務部門

薬学共用試験センター

薬学共用試験センターの組織図特定非営利活動法人

Oct 13,200726

CBT部門

CBT問題委員会*CBT実施委員会

システム検討委員会

OSCE部門

OSCE内容・体制委員会*(旧OSCEトライアル委員会)

OSCE実施委員会

試験統括・広報部門

試験統括委員会広報委員会

総務部門

総務委員会財務委員会

・ *の委員会は日本薬学会との協力のもとに運営されている。・ コンピューターシステムは東京理科大学との協力のもとに運営されている。

(平成18年9月)

運営委員会・事務局

今後の課題

試験統括委員会

広報委員会

「薬学共用試験の取り扱い方について(案)」および「薬学共用試験のあり方について(案)」をまとめる。

ホームページとパンフレットの作成

Oct 13,200727

CBT実施委員会・システム検討委員会

CBTトライアルの解析結果を基にCBT運営システムの改良および各大学のCBT実施環境の整備

OSCE実施委員会・OSCE内容・体制委員会

OSCE実施委員会では各大学でOSCEトライアルを実施OSCE評価委員および標準模擬患者(SP)の育成体制の構築

(3)第三者評価の実施に向けた検討

経 緯

第三者評価実施委員会(全国薬科大学長・薬学部長会議)と協力し 評価案の説明会

平成19年3月

各大学へ評価案に対するアンケート調査を実施

平成19年4月

Oct 13,200728

分野別評価としての第三者評価の実施に向けての検討がスタート

平成16年12月

学識経験者も含む第三者評価検討委員会(大学人会議)によって評価案を作成し、提示

平成18年8月

薬学部長会議)と協力し、評価案の説明会を全国2ヶ所で開催

今後の課題

アンケート結果の公表

アンケート結果の評価案への反映

評価基準案要綱の作成

実施機構設置の検討

Oct 13,200729

実施機構設置の検討

トライアル実施の検討 など

実務実習における薬学生の行為の相当性を担保するための条件でもある第三者評価の実施は必至である。

大規模生涯研修計画

(4)生涯学習及び研修の充実方策

厚生労働省は平成19年度より日本薬剤師研修センターを中心に4年制の薬学の課程を修めた薬剤師を対象に実施

Oct 13,200730

自己研修・・・教材 CD-ROM

講義研修・・・医療薬学を中心に8領域15疾患の病態生理・服薬指導

実務研修・・・病院研修6コース、薬局研修4コース各コース10日間程度

- 243 -

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大学においても生涯学習のプログラムを薬剤師認定制度認証機構から生涯研修認定制度として認証を受け、その取組の推進を図っている。

生涯研修認定制度

認証を受けた大学東邦大学 薬学部

Oct 13,200731

共 立 薬 科 大 学

明 治 薬 科 大 学

神 戸 薬 科 大 学

認証を受けた大学以外の団体

財団法人日本薬剤師研修センター他3団体

薬剤師国家試験出題検討会の開催(平成19年6月18日)

6年制課程の国家試験のあり方

薬剤師としての資質を有するか否かを確認する最終段階

薬学教育モデル・コアカリ 実務実習モデル・コアカリ

(5) そ の 他

Oct 13,200732

6年制課程を通じて薬剤師として必要な知識、技能、態度に関する資質を修得しているか否かを的確に確認

検討項目 試験区分および問題数薬剤師国家試験出題基準試験の実施方法(出題形式、回答形式)合格基準 など

薬学教育モデル コアカリ、実務実習モデル コアカリの領域が出題範囲の基本

薬剤師の行政処分の類型

「戒告」

平成18年6月(平成20年4月1日より施行)

「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律」

薬剤師の行政処分の検討

厚生労働大臣医道審議会の意見を聴取する

Oct 13,200733

戒告」「3年以内の業務の停止」「免許の取消し」

薬剤師の行政処分の在り方等に関する検討会

医道審議会の意見を聴取する再教育研修を命ずることができる

再教育研修および行政処分の適用の在り方等を具体的に検討

薬剤師の行政処分の在り方等に関する検討会

再教育研修および行政処分の適用の在り方等を具体的に検討

目的 戒告処分の場合 行政処分回避のための

その他の事項

Oct 13,200734

目的

内容

対象者と内容

提供者

修了評価

留意点

戒告処分の場合

業務停止処分の場合

免許取消処分の場合

留意点

行政処分回避のための免許自主返納への対応

再免許に係る手続き

行政処分に関する情報

国民による薬剤師資格の確認

医道審議会の運営体制

薬剤師需要の将来動向に関する検討会の開催(平成19年6月29日)

今後の薬剤師の需給を予測

2028年総薬剤師数 44万人需要 30万人弱

厚労省はこれまでの算出方法で機械的な試算を提示

Oct 13,200735

今後、予想に影響すると考えられる新たな要素を明確にし、詳細な需給予測を行う

需要 30万人弱

薬剤師の需要が期待される要素チーム医療リスクマネージメント臨床開発・臨床試験 など

共立薬科大学の文科省大学改革推進補助事業への取組

平成16年度採択「特色ある大学教育支援プログラム」

テーマ『医療人育成のための

生涯学習支援システム

平成18年度採択「魅力ある大学院教育」イニシアティブ

テーマ『国際性と研究能力を備えた

特色GP:平成18年度特別講演会の様子大学院GP:国際学術交流による研修の様子

米 修 開 薬

現代GP:本学附属薬局を中心とした活動医療人GP:ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化

生命の大切さを知るために(1年生)

Oct 13,200736

生涯学習支援システム』 臨床薬剤師の育成』

平成18年度採択「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」

テーマ『超高齢社会に必要な

地域密着型薬剤師の養成』

平成18年度採択「地域医療等社会的ニーズに対応した

質の高い医療人育成推進プログラム」

テーマ『薬学生の実践型教養教育推進

システムの構築』

タイの研修病院

米国研修アイオア開局薬局

カンザス大学メディカルセンター

老人保健施設等でのボランティア活動を通して

(リハビリの介助)

(与薬介助)(車椅子体験学習)

附属薬局における指導

(応急処置実習)

小グループで学習する(SGL)

必要な情報を調べる

プレゼンテーション

- 244 -

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共立薬科大学

生涯学習

社 会

体系的・有機的に結びついた4つの“GP”

Oct 13,200737

学部

大学院

涯学習

“特色GP”

“大学院イニシアティブ”

“現代GP”

“医療人GP”

様々な医療および社会の場面で一役を担う薬剤師を育成

在宅医療、健康医学、予防医学、公衆衛生、医療経済分野など多様化する医療の場面で活躍する

病棟でチーム医療の一員として

Oct 13,200738

多様化する医療の場面で活躍する医療人として

科学技術の進歩

医療法改正・任意分業の定着と拡大

薬剤師への国民の要求の変化

今日の社会

高齢化社会の到来

生活習慣病対策

食品の安全 etc.

薬局で地域医療の担い手として

実務実習

まとめ

<6年制第一期生のロードマップ>

平成18年度 平成19年度 平成23年度平成20年度 平成22年度平成21年度

1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生

入学

卒業

病院

薬局

薬剤師国家試

実務

卒業実習

薬学アド

早期体験

(後

薬学共用

Oct 13,200739

習事前学習

これまでも、そして、これからも日本全体の薬学教育に携わる、

または関係する人々が一丸となり新しい薬学教育への取組は続く

試験

務実習

習教育

ドバンスト教育

験学習

後期)

用試験

Oct 13,200740

- 245 -

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現場薬剤師から見た薬学ヒューマニズム教育への期待

(社)東京都薬剤師会

常務理事 永田 泰造

現場の問題点

• 慢性的な薬剤師不足– 都内でも・・。採用するための面接(選択余地なし)

• 箪笥薬剤師の掘り起こし⇒昔取った杵柄

• 薬剤師会に寄せられる患者の意見– いきなり病名を聞かれた 聞き方の問題– いきなり病名を聞かれた。– 大きな声で病名を言われた。– 調剤室で笑っていた。– 服薬指導が間違っている。(指導できない)– 調剤過誤時の対応が悪い。– アンケート(初診時)の意義を説明できない。– 医院に薬を届けている。

聞き方の問題

医薬品の知識

オーバーアクションから?

ゆとり?患者の目を無視

ちょっとしたミスだから・・

医薬分業の理念

医薬分業の理念

• 薬剤師の生真面目

– いつも同じ説明

– 長々と説明

OTC販売(街の科学者)から保険調剤へ

現場の問題点

患者の観察不足

熱・咳・頭痛あるのに

• OTC販売(街の科学者)から保険調剤へ

– 薬局収入の90%は保険調剤収入

– 人件費(薬剤師)の高騰

– 多店舗展開の選択

≪利益追求型経営を選択≫

教育現場の問題点

• 薬学研究者の養成から薬剤師の養成へ

– 患者と離れた環境(SPさんの協力はあるが・・)

• 死に行く姿は?

• 痛みの姿は?痛みの姿は?

• 回復していく姿は?

• 患者の喜怒哀楽は?

≪感受性の高い時期に、

自身の役割を見つめなおす機会が少ない≫

– 実務家教員は充足しているのか

過去を振り返れば

• 授業料を払うなら・・。(社会人としての心構え)

– 社会人は、その業務のプロである。

• なぜ薬剤師を目指したのかそれぞれ 社会に貢献する目標・理念を持っていた

• 今では・・・。

– 新入社員の年収は450万円~?

– 内定通知が出せない環境

– 冬は沖縄、夏は北海道

それぞれ、社会に貢献する目標・理念を持っていた。

薬局薬剤師のコア・ワークとは

• いわゆる調剤業務は「当たり前」の技能

– 機械化(ATC、薬袋、軟膏練合、分包)

顧客は、ジャガイモの皮むきを評価しない。板長は、出来なければ皿洗いしかさせない。

• 安心、安全な薬物治療の提供(服薬指導)

– 如何に多くの患者と接するか

– 情報を引き出すコミュニケーション能力

板長は、出来なければ皿洗いしかさせない。

顧客は、ジャガイモの味付けを評価する。板長は、賄い食のでき具合で評価する。

- 246 -

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現場のニーズ

• 求める薬剤師象

– 思いやり、明るさ、気づき、想像力(患者から)

– 知識、応用力、観察力(薬剤師から)

チ ムワ ク(現場から:コミュニケ ション能力)– チームワーク(現場から:コミュニケーション能力)

– 第6感

実務実習の問題点実習現場は、実務の場であって学習の場ではない。

・患者、顧客への対応をどうするか。・集中力の分散によるリスクマネージメント

何をすべきか

• 患者と接するための対応策の検討(実習中)– 効能・効果の説明ができる。– 基本的な疑義照会ができる。

≪態度教育において、出来るだけ多くの患者・顧客と接することが重要≫出来るだけ多くの患者 顧客と接することが重要≫

• 国民に対する啓発活動• 医師への啓発活動

≪国民に向けた、メッセージの配信≫• 学内で行う方略の見直し

– 技能(模倣)、態度(反応)を重視した方略を– 5・6年次は、保険薬局でアルバイト???

最後に• 現場の薬剤師は、いわば「職人」である。

– 「職人」とは「いい仕事をする人」

– それ以外は、単なる「作業員」である。

• 「いい仕事をする人」の芽を育てるために種の時代に良い土壌を作ること– 種の時代に良い土壌を作ること

– 発芽するよう環境を整備すること

• できるだけ多くの患者・顧客に接する環境整備が重要

• 薬学部⇔開局薬剤師⇔病院薬剤師が連携した社会への啓発活動が重要である。

- 247 -

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医療人GPフォーラム

SGLによる

共立薬科大学合同GPフォーラム

1

ヒューマニズム教育の紹介

2007/10/13 SGL委員会 小林静子

薬学教育コアカリキュラム

A 全学年を通して:ヒューマニズムについて学ぶ

GIO:生命に係わる職業人となることを自覚し、それに

ふさわしい行動・態度をとることができるように

なるために、人との共感的態度を身につけ、信頼

関係を醸成 さら 生涯 わた それらを向

2

関係を醸成し、さらに生涯にわたってそれらを向

上させる習慣を身につける。

1)生と死

2)医療の担い手としてのこころ構え

3)信頼関係の確立を目指して

人間の行動の変容

Knowing Feeling

いきなり患者を見せる

図書館に行く気付き

3教育研修セミナー「効果的な情意教育の展開」浜松医大 植村研一著

Doing

人間の行動は知識からでなく感動から誘発される。

死ぬほど勉強する

1 体で覚える自分で体験する

記憶に残る学習方法

4

2 グループ学習応用力はグループ討論で伸びる

教育研修セミナー「効果的な情意教育の展開」浜松医大 植村研一著

小グループ学習法〈Small Group Learning (SGL)〉

・学生6名を1グループとし、15グループを編成

5

学 名を グル し、 グル を編成(90名)し、同じ内容を2回繰り返す(180名)。

・課題毎にグループ編成をし直す。

・チューターは2グループ1名とする。

グループワーク ポストイットと白板の使い方

6情報収集のためパソコンを貸し出す 発表風景

Tutor

- 248 -

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〈生命の大切さを知るために I ~ III 〉必修6単位

1~3年次までの流れ1年次前期 ITとプレゼンテーションスキルを統合して学ぶ。

課題について情報を収集・共有し、グループで

議論する。その成果をIT技術を用いて発表する。

グループワークに慣れる

7

1年次後期 コミュニケーションスキルを学んだ上で「患者の

気持に配慮する」および「生と死」に関する課題

についてグループで討論し、その成果を発表する。

患者さんの立場で考える

グループワークに慣れる

2年次前期 「生命倫理」に関する講義と課題について

グループ討議し、成果を発表する。

医療人と患者さんの立場で考える

8

3年次後期 「患者から学ぶ」 患者さんおよび製薬会

社の人から話を聞き、関連課題についてグループ討議し、

発表する。

医療人の立場で考える

・ 自己紹介、KJ法、ブレインストーミング

「共立薬大を高校生にアピールする」

・ プレゼンテーションを上手に行うには?

・ 自分と他人の行動スタイルの違いを知る。

・ アサーション演習。上手な自己表現の仕方。

プレゼンテーション

IT

9

・ テーマ「健康」をどのような切り口でアプローチするか?

グループワーク2回

・ 中間発表。 関心を持ったテーマとその理由について発表。

・ 2回のグループワーク。 プレゼンテーションの組み立てと

その内容の検討。

・ 最終発表。 学生間評価と教員による評価。

IT

Ⅰ. これまでプレゼンテーションをした経験は?

A組 B組 合計 %

42 32 74 40%

2-1: 数え切れないくらい 0 0 0 0%2-2: 10回以上 1 1 2 1%2-3: 4~9回くらい 4 5 9 5%2-4: 2、3回 16 25 41 22%2-5: 1回 21 15 36 19%3-1: 何がプレゼンテーションか分からな い 7 15 22 12%3-2: その他 2 0 2 1%

93 93 186 100%

プレゼンテーション経験の度合い

3  分からな い

2  したことがある

1  したことがな い

10

Ⅲ. Ⅰの質問で 「2 したことがある」と答え た人(88名)にお尋ねします。    自分はプレゼンテーションが得意だと思いますか?

A組 B組 合計(人)

0 0 0

3 6 911 22 3315 13 2811 1 122 4 6

42 46 88

得意

0%

14%7%

100%

比較的得意何ともいえ な い比較的不得意不得意

10%38%32%

無回答

自己評価

人数 % 人数 %9 4 .9% 46 24 .7 %55 29 .7 % 93 50 .0 %

106 57 .3 % 44 23 .7 %13 7 .0 % 3 1 .6 %2 1 .1 % 1 0 .5 %

185 186

認識の変化度5 大いに変わった4 変わった3 少し変わった

合計

プレ調査 ポス ト調査

2 変わらな い1 まったく変わらな い

・プレゼンテーションに対する認識の変化をみる

11

人数 % 人数 %78 42 .2% 108 58 .1 %96 51 .9 % 72 38 .7 %9 4 .9 % 4 2 .2 %2 1 .1 % 0 0 .0 %0 0 .0 % 0 0 .0 %0 0 .0 % 1 0 .5 %

185 186

6 大いに役立つ5 役に立つ4 少し役に立つ3 分からな い2 役に立たな い

合計

1 まったく役に立たな い

今後の役立ち度プレ調査 ポス ト調査

・プレゼンテーションのスキルはこれからの人生で役立つか?

後期: コミュニケーション

1) イメージワークと患者心理

2) 健康行動と影響を与える要因

3) コミュニケーションにおける

ストレスマネージメント

12

ストレスマネ ジメント

4) コミュニケーション概説

5) コミュニケーションのモデリング・傾聴

6) 多様性を知る

- 249 -

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1「会いたかったー代理母出産という選択」

向井亜紀著

2「1リットルの涙ー難病と闘い続ける少女亜也

の日記」 木藤亜也著

ヒューマニズム: 患者の手記を読む1~5 の手記をグループワークで選択

13

3「美しいままでーオランダで安楽死を選んだ

日本女性の心の日記」 ネーダーコールン靖子著

4「脳死ドナーとなった息子よ」

国内2番目の提供者の父著

5「神様がくれたHIV」 北山翔子著

hy

ヒューマニズム: ー生と死ー

生と死をテーマにした講演会等(2007年度)

1 「ターミナルケアについて ーあと半年の命と言われたら

あなたはどんな風に過ごしたいですか?」

国立病院機構 群馬病院長 斉藤龍生氏

14

国立病院機構西群馬病院長 斉藤龍生氏

2 VTRを観る 「癌患者学」 (ETV特集)

ノンフィクション作家 柳原和子氏

3 「人の誕生 ー出生前診断ー」

総合母子健康センター 愛育病院看護師長 石川紀子氏

「生と死」 グループワークテーマの選択

手記や講演等で問題提起された下記の5テーマから一つ選んで

グループワークする。

1 生殖医療(代理母、出自を知る権利など)

2 妊娠中絶(選択的中絶など 石川氏の講演など)

15

2 妊娠中絶(選択的中絶など、石川氏の講演など)

3 終末期医療(緩和医療、安楽死、治療停止など)

4 難病告知(末期がん、神経疾患、HIVなどの場合)

5 移植医療(脳死移植、生体間移植など)

16

「生と死」のレポート・感想で多かった意見

・勉強にやる気がなくなり、目標が見えなくなっていたので、斉藤先生の講演

は、私にやる気を与え、人生を変えさせてくれた。

・後期のヒューマニズムは最高の授業だった。

・生と死は重く大きな問題で答えはないが、グループで考え、議論したことは

無駄ではなかったと思う。

・発表の前など集まって議論し、大変な授業だったが、グループの皆と仲良く

なれたし 充実感のある やりがいのある授業だった

17

なれたし、充実感のある、やりがいのある授業だった。

・生まれて、始めて真剣に「生と死」について考えた。将来役に立つとかで

なく、言葉では表しにくいが、うれしいといった感じだ。

・発言することが苦手で、この授業が一番きらいで、毎日憂鬱に感じていた。

しかし、1年間を振り返ってみるとやりがいのある授業だったと思う。

・今の私は、何も知らない患者さんと同じ立場ではないかと気が付いた。

1年次に学んだ倫理的基盤を基に「先端医療と倫理」と「医療の担い手としての

心構え」に相当する内容を学習する。

講義:

栗原千絵子氏

2年次「生命の大切さを知るために II」

「生命倫理」

18

・「診療」と医学・薬学における「研究」を区別する論理、生命倫理三原則

・「インフォームド・コンセント」の原則、個人情報保護の規則、プライバシー保護の原則。

ぬで島次郎氏

・臓器移植、生殖補助、遺伝子診断などの先端医療と「人の尊厳」、人体の倫理的・法的

位置付け。

・先端医療を支える動物実験はどこまで、どのような条件で許されるのか。動物保護と動

物実験の公的管理。

- 250 -

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1)HIV感染者のプライバシ-はどこまで保護されるべきでしょうか?

グループワークテーマ

2) 脳死と臓器移植 (移植する臓器は特定しない)

19

2) 脳死と臓器移植 (移植する臓器は特定しない)

医療従事者の場合:

ドナーの家族の場合:

各学生が自己意見をレポートとして書く → グループ内で発表 →グループワーク → 発表

~法律上からの考えと自分たちの意見~

医療者がどこまで関与できるか

20

今回のケース(旧)

担当医は、A君の情報はもち

ろんのこと、B子の情報(住所、

氏名)を行政に伝え、行政は

必要に応じ調査できる。

今回のケース(新)

担当医はA君の事を行政

に伝えなければいけない。

B子の事は伝えてはいけない。

新法賛成 担当医は、A君を惑わす発言をしたり、しつこく口出ししないほうがいい。

B子の存在や、B子に伝えるか否かは全てA君に任せるべきである。

新法に問題あり B子の命の危険性を考えると、しっかりB子に認識してもらいたい。

そのままにしておいたら、HIVが広まってしまう危険性があるので、早目に手を打っておきたい。

自分達の考え

21

自分達の考え

①A君の性的パートナーに自分がHIV患者であることを伝えるか伝えないかはA君に任せるべきで

ある

②どうしてもA君が告げられない場合はBさんの人命保護の観点から医療者が伝える必要もあるのではないか?

結論 旧法は公共の福祉という観点から作られている。新法は個人のプライバシーの観点から法

律が見直されている。公共の福祉とプライバシーを比べることはできないし、両方一緒に考

える事は難しいと思う。だから、私たちはどちらの法律が良いという事は一概には言えない

と思いました。

3年次「生命の大切さを知るために III」

「患者さんから学ぶ」 (案)

・薬剤師の医療の担い手としての倫理的責任を自覚する。

薬学教育モデル・コアカリキュラム

22

・医薬品の創製と供給が社会に及ぼす影響に目を向ける。

・代表的な薬害の例について、その原因と社会的背景を説明し、それらを回避するための手段を討議する。

患者さんや製薬企業人の意見を聞く

1)障害から医療を考える 障害者の会から

2)患者は薬剤師を待っている ささえあい医療人権センターCOML 辻本好子

3)薬害被害者の話を聞く サリドマイド 薬害エイズ

シ ラ バ ス 案

23

3)薬害被害者の話を聞く サリドマイド、薬害エイズスチーブン・ジョンソン症候群

4)医薬品の創製と供給が社会に及ぼす影響 企業から

講義から課題を選び、グループワークを行い、その成果を発表する。

月 日( 曜日)のディスカッションについての採点

(1全く思わない 2 そう思わない 3 あまりそう思わない 4 ややそう思う 5 そう思う 6 極めてそう思う)

1.有意義な発言をした(貢献度) 1 2 3 4 5 6

2.発言内容は明快だった(明快度) 1 2 3 4 5 6

3.他の人の意見に耳を傾けた(傾聴度) 1 2 3 4 5 6

4.積極的に参加した(積極度) 1 2 3 4 5 6

5 全体的に満足していた(充足度) 1 2 3 4 5 6

Tutorのグループワークにおける学生評価

24

5.全体的に満足していた(充足度) 1 2 3 4 5 6

3.6

3.8

4

4.2

4.4

4.6

4.8

1 2 3 4 5

Pre

Post

3.6

3.8

4

4.2

4.4

4.6

4.8

1 2 3 4 5

Post

Pre

1年次 2年次

- 251 -

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月 日( 曜日)のディスカッションについてお尋ねします

(1全く思わない 2 そう思わない 3 あまりそう思わない 4 ややそう思う 5 そう思う 6 極めてそう思う)

1.あなたはディスカッションで発言できましたか 1 2 3 4 5 6

2.あなたの意見はグループの人たちに伝わりましたか 1 2 3 4 5 6

3.あなたは他の人の意見に耳を傾けられましたか 1 2 3 4 5 6

4.ディスカッションに自分なりに参加できましたか 1 2 3 4 5 6

5.あなたはディスカッションを有意義に感じましたか 1 2 3 4 5 6

学生のグループワークにおける自己評価

25

3

3.5

4

4.5

5

5.5

1 2 3 4 5

Pre

Post

3

3.5

4

4.5

5

5.5

1 2 3 4 5

Post

Pre

1年次 2年次

運 営

SGL委員会:委員長以下10名の委員から構成されている。

カリキュラム内容の検討、シラバス作成、評価のあり方、

チューター養成ワークショップの開催、合同セミナー開催

等の案を練り、カリキュラム委員会に諮る。

タ とそ 養成 ク プ タ 在 名

26

チューターとその養成ワークショップ:チューターは現在30名

の教員を擁している。教員の講義、実習以外の時間帯に

担当するように年度末に次年度担当者を決め、本人の

了承を得ることにしている。

チューター養成ワークショップは年に少なくとも1回は開催し、

能力のアップに務めている。

- 252 -

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医療人GP ~体験プログラム~

医療系多職種間のより良いコラボレーションを求めて

江原吉博

12007.10.13 合同GPフォーラム

6年制薬学教育が開始され、薬剤師がチーム医療に関わる機会はますます増加すると予想される。

薬剤師は、医師、看護師、その他の医療スタッフを含むチームの中で自らの役割を認識し、患者にとってのより良い医療を実践する必要があるてのより良い医療を実践する必要がある。

本学および学術交流協定校が中心となって交流セミナーを開催することは、医学、薬学生をはじめ、将来のチーム医療を担う医療系学部学生のコミュニケーションを円滑にし、互いの役割を認識しあって、多職種間のコラボレーションをより有効に機能させることにつながる。

22007.10.13 合同GPフォーラム

事例に基づくグループワーク 抗がん剤の過剰投与

卵巣がん患者の意思決定を支援する医療チームのコミュニケーションとは?

レクチャー病棟でのチ ムワ ク(NSTの場合) 病棟でのチームワーク(NSTの場合)

金沢大・大村健二先生

参加学生 100名 タスクフォース 23名

共立薬大11、首都大学東京6、慈恵医大1聖路加看護大4、東京理科大・薬1

32007.10.13 合同GPフォーラム

VTR鑑賞後のグループワーク がん患者に学ぶ・緩和ケア最前線

フィードバックレクチャー 緩和ケアにおける心のサポート

国立がんセンター東病院・内富庸介先生

いのちを看まもる看護 護 いのちを看まもる看護~死を看まもる看護~

聖路加国際病院訪問看護ステーション・

押川真喜子先生

緩和ケアにおける臨床薬剤師

東京女子医科大学病院薬剤部・伊藤俊雄先生

参加学生 118名 タスクフォース 23名

共立薬大9、首都大学東京8、慈恵医大1 聖路加看護大4、東京理科大・薬1

42007.10.13 合同GPフォーラム

第1回 100名(2007.3.22) 第2回 118名(2007.8.10)

薬学部30名 共立薬大、東京理大・薬、日大・薬、帝京

大・薬、明治薬大、金城学院大・薬、名古屋市大・薬

医学部15名 日本医科大、慶應大・医、

三重大 医 帝京大 医

薬学部35名 共立薬大、共立薬大院、星薬大、

国際医療福祉大・薬、昭和大・薬、摂南大・薬、東京理科大・薬、徳島大・薬

医学部18名 杏林大・医、慶應大・医、日本医大、

山梨大 医 佐賀大 医三重大・医、帝京大・医

看護学部28名 聖路加看護大、聖母大・看護、

国立看護大、東海大・看護、慶應大・看護医療、日本赤十字看護大、首都大学東京・看護、昭和大・看護、群馬県立県民健康科学大・看護

その他医療系学部27名 首都大東京・作業療法, 理学療法, 放射線、

埼玉県大・作業療法, 理学療法、東京医療保健大・医療栄養、姫路獨協大・理学療法、大阪府立看護大・栄養療法、昭和女子大・福祉環境

山梨大・医、佐賀大・医、順天堂大・医、聖マリアンナ医大・医

看護学部49名 聖路加看護大、

首都大学東京・看護, 小児看護、東京医療保健大・看護、城西大・看護、昭和大・看護

その他医療系学部16名 首都大東京・作業療法, 理学療法, 放射線、

八千代リハビリテーション学院・理学療法、上智大・社会福祉、ルーテル学院大・社会福祉東京医療保健大・医療栄養、日本女子大・食物、フットヒルカレッジ

52007.10.13 合同GPフォーラム

フィードバックレクチャー全体講義

グループワークと発表風景

62007.10.13 合同GPフォーラム

- 253 -

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H18年度SGL委員会報告書(Web公開済)

72007.10.13 合同GPフォーラム 82007.10.13 合同GPフォーラム

5段階評価によるアンケート 自由記述式によるアンケート

1. 今日のワークショップの流れにスムースに入れましたか?3.92

2. 医療系学生交流セミナーはあな

今回のセミナーでなにを中心に学びましたか?

学生のうちから将来異なる職業につく人々との意見交換は貴重

他の医療系領域の価値観を理解すたにとって将来役立つと思いますか? 4.54

3. 今日のディスカッションに参加できましたか? 4.12

4. 今日の課題「ターミナルケア」はあなたのニードにマッチしましたか? 4.10

他の医療系領域の価値観を理解することができた

自分の職種のアピールや周囲との理解度の違いなどチーム医療の困難さを感じた

患者さんを中心に医師、看護師、薬剤師、その他のコメディカルがすべて連携して治療に当たることの大切さ、垣根を超えた意見交換が必要であると思った

医療従事者と患者さんとのギャップについて学んだ

92007.10.13 合同GPフォーラム

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ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化

平成18年度文部科学省地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成促進プログラム

(医療人GP)

薬学生の実践型教養教育推進システムの構築

ヒュ マニティ コミュニケ ション教育の実質化

共立薬科大学 2007/10/13 1

ITを活用した学習支援と学びのふり返り

学習支援ITシステム導入の目的

•システムを利用し、時間的、空間的な制約を取り除いて、学生

間、学生-教員間のコミュニケーションを高め、学生の学習支

援を行う。

•講義内容をデジタル化して蓄積することで、次年度開講した際

2

に、均一な情報を学生、教員、学外支援者間で共有することが

可能となる。

•ポートフォリオ機能で、学生が過去の学習内容を一生涯、ふり

返ることを可能とし、将来薬剤師となった際にも、学習当時の

モチベーションを維持し、医療に貢献できる。

グループワーク支援 ⇒ ノートPCの導入

問題点グループワーク中に、不明な点、知りたい点が出てきた場合、 PC室へ移動するか、時間外に個々で分担して調べる必要がありディスカッションの時間が減少。

実施内容グループ内の相互利用を可能とするため、ケーブル類を接続しないで

3

グル プ内の相互利用を可能とするため、ケ ブル類を接続しないで利用可能なPCを導入。(無線LAN、長時間バッテリー稼働、軽量)印刷は無線LAN経由。

支援結果グループ内で検索すべきキーワードを共有し、検索結果について、即時にディスカッション可能となった。また、検索の結果から、新たな考え方が見出せる場合もあり、さらなるグループワークの展開が期待できる。プレゼンテーション資料の作成も同時に可能とした。

グループワーク支援 ⇒コミュニケーション促進

問題点•授業時間内では、十分なグループディスカッションができない。•教員への質問に、時間的な制約がある。•プレゼンテーション等を作成する場合、集合して作業を行う必要がある。•時間的、空間的制約によりディスカッションを深めることができない。

4

実施内容学習支援ITネットワークシステムを導入し、学外から掲示板等へのアクセスを可能とした。

支援結果掲示板システムを利用し、学生間の意見交換が促進され、ヒューマニティ教育の推進に貢献した。

グループワーク支援 ⇒討論内容の熟考促進

問題点• 参加しない・できない・他人を意見を聞けない学生がいる。• 間違った情報により、討論の方向がずれてしまう。• 不明な点の教員への問い合わせに時間がかかる。

実施内容

5

実施内容掲示板システムへ、各教員の参加を可能とした。協力して頂ける卒業生の掲示板システムへの参加を可能とする予定。

支援結果

議論の方向の早期修正、活性化が可能となり、討論内容の熟考を促すことが可能となった。

掲示板機能

• 講義科目ごとに、話題を設定して意見を交換することが可能。

• グループ単位での話題設定が可能。

• 学生だけではなく、教員の参加も可能。

6

- 255 -

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学生からの提出物

生命の大切さを知るためにⅠ 特別講義(H19.9.19)「ヒューマニズムについて学ぶ ―生と死― 第3回:人の誕生」-石川紀子先生 総合母子健康センター愛育病院 看護師長-

人は誰かの愛情なくては生きていけない。愛育病院では、“カンガルーケア”と呼ばれるモノをおこなっているそうだ。これは、生まれたばかりの赤ちゃんを、母親が胸に抱くという親子のスキンシップを積極的に取り入れようという方針によるものらしい。赤ちゃんは、母親の心音を聴き、安心して寝入ってしまう。NICUに入ることになった赤ちゃんとも、できるだけ実際に触れ合えるように、というのを心がけているそうだ。親になるのは赤ちゃんが生まれた瞬間ではなく、赤ちゃんと一緒に徐々に親として成長していくもののようで、そのためにも、肌の触れ合いを通したスキンシップと う は大切な だ そ 始まりは きるだけ早 ほうが望まし

課題の提出と教員からのフィードバック

7

プというのは大切なのだ。その始まりはできるだけ早いほうが望ましい。だが、現在の医療の発達により、そのようなほほえましい関係とは程遠くなってきている。出生前診断により、障害児が生まれてくる確率を見て、生命の取捨選択が行われるようになった。そこはあくまで“可能性”の領域であるにも関わらず。また、わが子が障害児と分かったとたん手のひらを反したように冷たくなり、安楽死を望むようにもなる人もいるという。中には虐待に走る人もいる。科学の進歩により、世界の傾向はよりいっそう弱者に対して厳しいものとなった。だが、かんがえてみてほしい。切捨てられていく命は、望まれてこの世に生を受けたのではなかったか。自分の思いと違ったからといって切り捨てても良い命なのか。人間とは 何であろうか。命とは?この問いを常に問いかけなければならなくなってしまった世界がかなしい。

教員からのコメント

医療の世界や患者に対する倫理は、机に向かい紙の上で展開する観念的な倫理と違い、一つ一つが違った個別的な議論を必要とするものだということをはっきりと意識できたことは素晴らしいと思います。「信念」はもちろん大事ですが、実践を通して変えていくことも必要ですね。頑張ってください。

問題点•グループワークの発表について他グループ、自分のグループの発表を、後から振り返ることが困難。

•特別講演会等を再度聞きなおしたり、前年度の講演会の内容を、次年度の学生に見せることができない。

•患者の写真等があり、個人情報に配慮するため、録画が許可されにくい。

講義データのデジタル化 ⇒講義録画装置の導入

8

実施内容

支援結果

•講義録画装置を導入し、発表、講演の内容をデジタル化する。•個人情報に配慮するため、容易に画像の差し替えが可能なシステムを導入

•発表風景、発表内容を簡便に見ることができるため、これまで自身が考えてきたこと、意見が多様であったことを容易に再確認することができる。

•特別講演会をアーカイブし、次年度以降の教育へ役立てることが可能となった。

講義録画装置による記録イメージ

9

HPを利用した学習成果公開

10

---中略---

ポートフォリオとは

学習者の学習の創作物や選択された作品のよく計画化され、組織化された集積である。(I. Forte, S. Shurr)

カリキュラムの一ないし多領域における学習者の全般にわたる努力、進歩、学力達成を長期的に表す学習者の学習の目的的な集積である。(S. L. Shurr, J. Thomason, M. Thompson)

11

, , p

総合学習の形成的評価の手法として利用

学びをふり返り、再形成のツールとして利用

ヒューマニズム教育へポートフォリオ教育の導入

•専門科目と異なり、ヒューマニティ教育では、さまざまな場面で個人の考え方が異なり、その多様性を理解しなければならない。 ⇒ 教育の範囲が無限

•個人のヒューマニティを醸成するためには、テーマに沿って調べ 読み 書き 発表し 質問し 討論する過程で 各個人が

12

べ、読み、書き、発表し、質問し、討論する過程で、各個人が自分なりの見解、発見、解釈にたどり着くことが重要。

•「ポートフォリオ学習」=「プロセスを重視する学習」

•薬剤師は、患者と接する時間と調剤する時間があり、物質としての薬に集中してしまう。このため、低学年で学んだヒューマニズムを忘れてしまい、一般人との考え方にずれを生じる。

⇒ さまざまな場面で、学びのふり返りが必要。

- 256 -

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ポートフォリオによる、ふり返りの促進

ヒューマニズム教育では、テストのための勉強ではなく、学習者の関心

に合わせた学習に重点が置かれる。しかし、一歩間違うと教育の目標

から外れてしまう可能性がある。

「短時間内」でなく「長時間内」

13

「部分」ではなく「全体」「結果」よりも「プロセス」

講義終了後も学習のふり返りを促し、学習をより高める。

成長の過程を確認することは、自身の学習に自信を持ち、学習意欲を高める。入学時からの学習成果や、自らが感じたことをふり返って参照することにより、モチベーションの維持、医療人としての人格陶冶に寄与する。

個人学習記録システム

• 各科目での学習内容を記録し、オンラインで卒業時まで参照可能とする。• 卒業時、DVD等のメディアに保存し、配布予定。• 蓄積可能データは、パワーポイント、ワード等のファイル、ITシステム上の掲示板記載内容、個人の記録、紙媒体で提出したレポートなど。

• 学生自身でも、カテゴリを作成し、関連するあらゆる電子ファイルを整理、保存可能。

• しおり、検索機能を充実させて、ふり返りを容易とする。• 年度を追って学習成果物が蓄積する

14

• 年度を追って学習成果物が蓄積する。• 蓄積物については、SGL委員会で検討し、計画的蓄積とする。

病院薬局

実習

臨床系

専門科目

医療倫理薬害

健康とは生と死

生命倫理

生命の大切さを知るために

講義科目実習科目

ポートフォリオを利用してふり返る

患者の気持ちを理解し、より良い医療へ貢献する

15

基礎系

専門科目

専門科目

一般

教養科目

コミュニケーション プレゼンテーション情報収集

健康とは

患者・家族の気持ち

生と死

医療系学生交流合同セミナー・医療現場での体験学習プログラム

今後の計画

外部資源を活用できるシステム

• ネットワークを利用し、教材、卒業生、外部指導者などを、時間と場所にとらわれず活用できるシステムとする。

学生の個別状況を把握し、個別に支援するシステム

• 対話討論の補完• 個別の課題を抱えた学生のニーズに対応するサポート

16

個別の課題を抱えた学生のニ ズに対応するサポ ト

事前学習を支援するシステム

• 体験学習の情報提供を行い、学生の不安を解消し、スムースな実習を行う。

• 学生のモチベーション維持のための、体験型学習のシミュレーション教材の作成

事後学習を徹底するシステム

• 各体験学習時に記録したデータを擬似化し、ネットワーク上で学習可能とする。

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平成18年度 文部科学省地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム (医療人GP)

薬学生の実践型教養教育推進システムの構築臨床能力向上へのヒュ マニティ コミュニケ ション教育の実質化 実施担当者: 教務部長・教授 増野 匡彦

共 立 薬 科 大 学基本は、ヒューマニズム

臨床能力向上へのヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化 実施担当者: 教務部長 教授 増野 匡彦

取組期間:平成1 8年度~平成2 0年度

平成18年度より6年制薬剤師教育が開始され、教育の目標としてヒューマ

ニティの強化や人格の陶冶が掲げられました。すなわち、豊かな人間性、

高い倫理観およびコミュニケーション能力に加えて、様々な個人の価値を知

り、医療に貢献できる薬剤師の養成が求められています。本取組の目的は、

このシステムでは、学習の経過および結果を学内サー

バーに蓄積し、学生や教員の閲覧を可能とします。学生

は自身の学習履歴を記録した学生記録フ イルにより

平成18年度から開講した薬学科1年生統合型コミュニケーション教育カ

リキュラムをさらに発展させ、1~3年次にわたる段階的カリキュラムを構

築、実践します。多くの講義時間では、5~7人の学生を1グループとした、

小グ プ学習方式( ) 課題 取り組 ます まず 年前期

◇ ヒューマニティ教育の実施 ◇学習支援ITネットワークシステムの構築

取組の目標 取組の概要本取組では、豊かな人間性、高い倫理観・コミュニケーション能力を備

えた質の高い、人に優しい薬剤師育成のための教育を目指して、右記の

内容を実施します。

このように、本学がすでに全学的に展開している低学年向けヒューマニ

acy

り、医療に貢献できる薬剤師の養成が求められています。本取組の目的は、

これに基づき、本学の教育目標である「科学の基盤をもった、人に優しく尽く

す、資質の高い薬剤師を育成し、社会に貢献する」ことにあります。ヒューマ

ニティ・コミュニケーション能力は、医療人の基盤となるものであり、本教育

推進システムによって、患者とのコミュニケーションがとれる能力と、さまざ

まな人生観を知り、チーム医療の一員として必要な倫理観と使命感を有し、

人格陶冶を自主的に行う人に優しい薬剤師を育成します。

は自身の学習履歴を記録した学生記録ファイルにより、

成長の軌跡を確認することができます。また、ネットワー

ク上のライブラリーに構築された学習結果、医療倫理

アーカイブス(教員が薦める医療倫理・座右の銘・メッ

セージ等)を利用し、学習効果を高めることを目的として

います。

小グループ学習方式(SGL)で課題に取り組みます。まず、1年前期に

SGLでの学習成果を発表するためのスキルを身につけます。その上で、

1年後期では人間力を高めるための基礎をつくり、段階的に、「生命倫

理」、「医療倫理」を学ぶプログラムとなっています。また、3年間にわたっ

て様々な体験学習プログラムを開講し、その体験内容については発表会

を開催し、学生相互で評価を行い、情報を共有します。また、他の医療系

学部学生との合同ワークショップを企画し、「チーム医療の一員としての

高い志」を涵養します。

ティ教育カリキュラムと体験学習プログラムを統合化し、薬剤師としての

倫理観を醸成する段階的かつ効率的な統合型カリキュラムを構築してい

きます。

※共立薬科大学医療人GPホームページhttp://www.kyoritsu-ph.ac.jp/gp/iryojin.html

Pha

rma

患者との

コミュニケー

十分にもてる

他人の考えの多

理解でき

プレゼンテーション(1年前期)

必要な情報、意思の伝達のためのプレゼンテーション技術を小グループで学びます。自分たちにとって「健康とは」何か、を と プ ゼ

ヒューマニズム(1年後期)

患者、家族の手記を読み、印象に残った場面、その時の患者、家族の心理などについてグループ内で話し合います。生命の尊さを認識し、人の誕生、死などに関する様々な問題について学びます。

生命の大切さを知るためにⅠ

生命倫理(2年前期)

1年に引き続き、生と死に関わる倫理、先端医療に関わる倫理、研究に関わる倫理などについて具体的な例を含めて学びます。

患者から学ぶ(3年前期)医学部・看護学部を持つ他大学と医療人教育コンソーシアムを形成し、学部を超えたグループディスカッションを行い、チーム医療の一員としての問題意識を醸成します。また、医療人として避けることのできない薬害問題について、被害者の体験談を通して学習し、将来薬剤師となったときの心構えを身につけます。

薬学小グループで学習する

カリキュラム

講義内容医学・薬学研究、薬剤師業務に関わる倫理

「診療」と医学・薬学における「研究」の境界

グループワーク

生命の大切さを知るためにⅡ 生命の大切さを知るためにⅢ

1. HIV感染者のプライバシーは、どこまで保護されるべきか?

意思を正確に伝える

ity

of

P

ひとに

ションが

る多様性を

きる

人の

をテーマとしてプレゼンテーションを組み立てて発表します。

プレゼンテーションのためのスキルとともに、情報の信憑性の判断力を培います。

薬学生のための情報科学(1年前期)

情報を的確に発信できる

( 年後期)

剤師とな たときの心構えを身 けます。

専門教育必要な情報を調べる

情報の信憑性を確かめる 平成20年度シラバス案

特別講演会・VTR・ターミナルケアについて・癌患者学(VTR)・人の誕生-出生前診断・医療人に必要な倫理観

-移植医療を通して患者の手記を読む

・会いたかった-代理母出産という選択・1リットルの涙-難病と闘い続ける少女亜也の日記

・美しいままで-オランダで安楽死を選んだ日本女性の心の日記

・脳死ドナーとなった息子よ・神様がくれたHIV

カリキュラム

倫理の基礎薬剤師倫理規定、倫理の定義、倫理と法など

「生と死」に関するグループワーク生殖医療、妊娠中絶、終末期医療難病告知、移植医療

生命倫理三原則「人間の尊厳」概念と「生命倫理の原則」

インフォームド・コンセントとプライバシーの保護「インフォームド・コンセント」の原則個人情報保護の規則プライバシー保護の原則

人体要素を扱う倫理人体は、人なのか物なのか先端医療の対象となる素材人を研究対象とする際のルール日本の臓器移植法生殖技術、遺伝子と情報、脳

動物実験と動物保護動物実験の倫理基準

患者から学ぶがん患者から学ぶリウマチ患者から学ぶ障害者から学ぶ

関連するモデル・コアカリキュラム

薬剤師の医療の担い手としての倫理的責任を自覚する。

医薬品の創製と供給が社会に及ぼす影響に目を向ける。

代表的な薬害の例について、その原因と社会的背景を説明し、それらを回避するための手段を討議する。

2. 脳死と臓器移植-医療従事者の場合、ドナーの家族の場合

グループワーク1の発表内容より

医療者がどこまで関与できるか~法律上からの考えと自分たちの意見~

第2回 (2007.8.10) VTR鑑賞後のグループワークがん患者に学ぶ・緩和ケア最前線

フィードバックレクチャー緩和ケアにおける心のサポートいのちを看まもる看護

死を看まもる看護niv

ersi に

優しい薬剤

話を聴くことができ

コミュニケーション(1年後期)

医療の担い手として、医療チーム、患者、同僚との信頼関係を確立するための技術や態度を学びます。

早期体験学習(1年前期)

薬学生のための体験学習プログラム (1~3年)医療・健康に係わる様々な現場を体験するための、様々なプログラムと講義が用意されています。

本学および学術交流協

定校が中心となって交流

セミナーを開催し、医学、

薬学生をはじめ、将来の

チーム医療を担う医療系

学部学生のコミュニケー

医療チームの一員としての倫理観を身につける

相手と信頼関係を確立する

医療系学生交流合同セミナー第1回 (2007.3.22) 事例に基づくグループワーク抗がん剤の過剰投与卵巣がん患者の意思決定を支援する医療チームのコミュニケーションとは?

レクチ 病棟でのチ ムワ ク

第2回セミナー:グループワークプロダクトより

人の誕生、死について考える患者、家族の気持ちを理解する

人の話に耳を傾ける

• コミュニケーションの構造と影響要因:メッセージの種類、ブロッキング

• 理解を促す話し方: 開いた質問、閉じた質問、グループワーク• 目指せ!「聞き上手」: 傾聴法、共感法

動物実験の倫理基準動物保護の歴史と動物実験の管理

-日欧の比較

障害者から学ぶ薬害 薬害サリドマイド

薬害エイズスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)

開発の立場から学ぶ臨床の立場から学ぶグループディスカッション

~死を看まもる看護~緩和ケアにおける臨床薬剤師

参加学生 118名タスクフォース 23名共立薬大、首都大学東京、慈恵医大聖路加看護大、東京理科大・薬

rits

u U

n 剤師

責任感を

チーム医

参加でき

きる

人としての

醸成され

病院、薬局の現場を見学し、医療の担い手となるための学習に対するモチベーションを高めます。見学内容はプレゼンテーション、ポスター、レポートで発表します。

薬剤師の活動の場を見学する

実際の体験により、患者、医療スタッフとのコミュニケーションの重要性を知り、学習した内容を他の学生にも伝えることにより、薬学生としての自覚、目的意識を自主的に確認します。

1) 「医療チームの一員となるために」医療系学生交流合同セミナー

2) 「患者の気持ち、家族の気持ちを理解するために」障害者のための「いちょう学級」(港区)への参加

3) 「リハビリテーション、介護福祉を理解するために」甲州リハビリテーション病院における体験実習

4) 「健康管理を理解するために」栄養管理についての講義・演習

学部学生のコミュニケ

ションを円滑にし、互い

の役割を認識しあって、

多職種間のコラボレー

ションをより有効に機能

させることにつなげます。

シンポジウムなどによる学外への情報公開FDによる教員スキルの向上学習支援ITネットワークシステム

実務実習

ポスターを共同で作成する

平成19年度カリキュラム レクチャー:病棟でのチームワーク(NSTの場合)

参加学生 100名タスクフォース 23名共立薬大、首都大学東京、慈恵医大聖路加看護大、東京理科大・薬

これまでの参加大学~ 【薬学部】共立薬大、東京理大・薬、日大・薬、明治薬大、星薬大、昭和大・薬 他 【医学部】慶應大・医、杏林大・医、日本医科大、山梨大・医、聖マリアンナ医大・医 他 【看護学部】聖路加看護大、首都大学東京・看護、慶應大・看護医療、昭和大・看護 他【その他医療系学部】首都大東京・作業療法, 理学療法, 放射線、埼玉県大・作業療法, 理学療法 他

患者の気持ちを理解し、より良い医療へ貢献する

• システムを利用し、時間的、空間的な制約を取 掲示板を利用して討論内容を熟考する

Ky

or

をもって

医療に

きる

の倫理観が

れている

学外への情報公開

本取組に関連したシンポジウムの開催、学会報告、報告書作成、ホームページ作成などを通して、学外へ積極的に情報を公開します。

FDによる教員スキルの向上チューターとして学習者を導くためのスキルアップ、カリキュラムの構築などをテーマとして、教員によるワークショップ形式による研修会を開催します。

社会体験型学習支援

学内外からの対話学習支援

学生記録ファイル

学習成果と資料のライブラリー

医療倫理アーカイブス

学生と教員双方向で学習補完、評価を行います。

自身の学びの軌跡、振り返りを促し、学習に対するモチベーションの維持を図ります。

教員からのメッセージなどによって、学生が本来持つべき倫理観を引き出し、心の成長を促します。

学生グループ内のディスカッションを支援します。

学内学習支援者(教員、センター職員、大学院学生)とのディスカッションを支援します。

医療施設などの学外学習支援者とのディスカッションを支援します。

共立薬科大学医療人GPホームページhttp://www.kyoritsu-ph.ac.jp/gp/iryojin.html

平成18年度SGL委員会報告書http://www.kyoritsu-ph.ac.jp/gp/iryojin/sgl.html

日本薬学会第127年会(2007年3月)少人数グループ学習による「ヒューマニティー・コミュニケーション教育」その2.ヒューマニティ教育の基盤となるための「プレゼンテーション」と「情報科学」

第4回ワークショップ(2006.8.22)

デジタル化された講義データ

り除いて、学生間、学生-教員間のコミュニケーションを高め、学生の学習支援を行う。

• 講義内容をデジタル化して蓄積することで、次年度開講した際に、均一な情報を学生、教員、学外支援者間で共有することが可能となる。

• ポートフォリオ機能で、学生が過去の学習内容を一生涯、ふり返ることを可能とし、将来薬剤師となった際にも、学習当時のモチベーションを維持し、医療に貢献できる。

• より良いチューターのあり方を考える• 傾聴のテクニックを学ぶ

第5回ワークショップ(2007.1.13)• 「医療系学生交流合同セミナー」で使用するシナリオを実際に体験する

• ファシリテータの役割を考えるポートフォリオを利用して自己の学習をふり返る

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薬学生の実践型教養教育推進システムの構築

5大学合同医療人GPシンポジウム

平成21年1月25日

慶應義塾大学薬学部(旧共立薬科大学)

取組担当者 増野 匡彦

平成21年1月25日

1

発表内容

①取組の概要

②ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化実質化

③体験学習プログラム

④学習支援ITネットワークシステムの構築

2

①取組の概要

3

取組の趣旨・目的

6年制薬剤師教育の目標のひとつにヒューマニティの向上や人格の陶冶が挙げられている。本取組の趣旨・目的は、本薬学科の教育目標である「科学に基盤をもった人に優しい薬剤師養成」を遂行し、医療現場で活躍する資質の高い薬剤師を育成することである。

医療人の基盤となる倫理観と使命感を有し、チーム医療に貢献できるとともに、患者の立場を理解するためのヒューマニティー・コミュニケーション能力を習得する教育推進システムを開発する。さらに、様々な人生観を知り、人格陶冶を自主的に行う薬剤師としての資質の向上を目指す。

4

取組の概要

① ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化:1~3年次の段階的カリキュラムを少人数グループ学習(SGL)での実践。

② 体験学習プログラム:1~3年生の早期現場体験及び社会体験の実践、発表、評価。

③ 学習支援ITネットワークシステムの構築:①、②の学習履歴をもとにした記録ファイルの作成と教育への応用。学習成果と資料及び医療倫理ア カイブスからなるライブラリ 構築資料及び医療倫理アーカイブスからなるライブラリー構築。学内外からアクセス可能な対話討論支援システムの開発。

④ 教育カリキュラムのためのFD活動:学内外教職員を対象としたチューター養成ワークショップ、シンポジウムなどの開催と実施委員会の組織化。

⑤ 取組内容・成果の公開:以上の統合化・実質化を図り、その教育効果を公開し、他学への波及を図る。

⑥ 評価体制の確立

5

教育カリキュラムのためのFD活動

ファシリテータ養成ワークショップ

第5回 2007年1月13日

第6回 2008年1月12日

第7回 2009年1月10日

ワークショップにおけるファシリテータの役割ワ クショップにおけるファシリテ タの役割グループワーク「早期体験学習を医療系多職種連携で実施するには?」

講義シラバス作成フィードバックレクチャー「自立した医療組織人養成の教育プログラム

― 専門職連携力をコアに置いた人材養成― 」千葉大学 石井伊都子 先生

6

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取組の積極的な情報提供

• 報告書– SGLによるヒューマニティ教育カリキュラムの実施・進行状況について、報告書を作成(年1回)

• ヒューマニティ教育教科書作成• 学会発表

– 医療系多職種連携教育関連学会( )(All Together Better Health,Stockholm)

– 日本薬学会– 私立大学情報教育協会主催 大学教育情報戦略大会

• 体験学習発表会、シンポジウム(共立薬科大学4GP合同フォーラム)、ワークショップの開催と抄録集の配布

• ヒューマニティ教育に関連するライブラリー構築と、そのHPでの公開

7

取組の評価体制

1.学生による評価

・授業評価 学生の意見を積極的に取り込んだ授業改善

・自己評価 学生記録ファイルをもとに学習前後の自分の変化などを確認し実践前後の成長を知り、自らの人格の醸成を評価する

2.学外体験施設指導者による評価

学生が学外において体験学習を行う施設の指導者による大学での事前教育学生が学外において体験学習を行う施設の指導者による大学での事前教育ならびに学生の態度の評価

3.医療人GP評価委員会による評価

医療人GP評価委員会を設置し本取組の評価を行い、次年度以降の改善に資する。

委員: 薬剤師会 かみや薬局代表取締役 森 昌平 先生提携大学(医学部)教員 杏林大学医学部 安西尚彦 先生

東京慈恵会医科大学 福島 統 先生本学教員 竹田忠紘 教授、笠原 忠 教授本学附属薬局薬剤師 川本嘉子 先生

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②ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化教育の実質化

9

ヒューマニティ・コミュニケーション教育の実質化

• チーム医療の一員としての高い志の獲得

• 患者の立場に立ち医療を考える倫理観の獲得

• 患者とのコミュニケーション能力を得るための第 歩第一歩

• 段階的に異世代や異職種の社会人、患者の心理的・社会的側面を知る

• 幅広い人生観を能動的に得る

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「生命の大切さを知るためにⅠ~Ⅲ」

11

薬学生のための情報科学 プレゼンテーション

1年次春学期情報科学とプレゼンテーションの連携

• 必修1単位

• 薬剤師・研究者として

• 必修1単位

• 薬剤師・研究者として

並行させることで、相乗効果をねらう

必要な情報を、的確に

収集し、相手へ伝える

ためのIT技術を学習

調査内容等を相手にわ

かりやすく伝えるための

技術・態度を学習

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学生が作成した発表スライド

プレゼンテーションの講義内容

• 自己紹介、KJ法、ブレインストーミング

• 自分と他人の行動スタイルの違いを知る

• アサーション演習

– 上手な自己表現の仕方。

テ マ「健康」についてのグル プワ ク• テーマ「健康」についてのグループワーク

– 2回のグループワーク

– 中間発表(関心を持ったテーマとその理由について発表)

– 再度グループワーク(プレゼンテーションの組み立てとその内容の検討)

– 最終発表(学生間評価と教員による評価)

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講義後のアンケートより

• 他の人の意見が全く違っていても、否定するのではなく、そういう意見もあるのだということを理解することが大切。相手の気持ちになって考えることはとても大切である。

• 他の人にわかりやすく伝える難しさを学んだ。全く他 人 す 伝 難 学 。知識のない人に対して、自分たちの意見は、とても伝わりにくいことがわかった。

• 将来、薬剤師になったときに、薬の説明をするのにも、相手の立場に合わせて、自分の持っている知識を、うまく伝えることのできる能力が必要だと感じた。

14

•様々な情報の⼊⼿⽅法を理解する。•情報の信憑性を判断することの重要性を理解する。

情報収集

•表計算ソフトを使って、グラフを作成する。

1年次春学期薬学生のための情報科学

•画像ソフトを使って、デジタルイメージを作成する。•構造式作成ソフトを使って、化学構造式を描画する。

情報解析

•ワープロ、グラフィックソフトを用いて報告書を作成する。•プレゼンテーションソフトを用いて成果を発表する。•ホームページを作成し、情報を発信する。•情報倫理、著作権、肖像権を理解する。

情報発信

15

学生の感想より

• 大量の情報から信頼性の高いものを抜き出す難しさを学んだ。

• 適切な量の情報を見極めることはとても難しい。

• 班員で作ったプレゼンテーションを基に 自分で• 班員で作ったプレゼンテーションを基に、自分でホームページを作ってみると、以前の知識を含め自分の考えを整理することができてよかった。

16

1年次秋学期 ヒューマニズム「患者の手記」

以下の手記から1つを選択して読み、グループワークを行う。

• 「会いたかった―代理母出産という選択」向井亜紀 著

• 「1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記」• 「1リットルの涙 難病と闘い続ける少女亜也の日記」木藤亜也 著

• 「美しいままで―オランダで安楽死を選んだ日本女性の心の日記」 ネーダーコールン靖子 著

• 「脳死ドナーとなった息子よ」国内2番目の提供者の父 著

• 「神様がくれたHIV」 北山翔子 著

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「生と死」

生と死をテーマにした講演等

• 「ターミナルケアについて ―あと半年の命と言われたらあなたはどんな風に過ごしたいですか?―」

国立病院機構西群馬病院長 斉藤龍生氏

• 「癌患者学」 (ETV特集、VTR)ノンフィクション作家 柳原和子氏

• 「人の誕生 ―出生前診断―」総合母子健康センター愛育病院看護師長

石川紀子氏

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「生と死」 グループワーク

手記や講演等で問題提起された下記の5テーマから一つ選んでグループワークを行う。

•生殖医療 (代理母、出自を知る権利など)

•妊娠中絶 (選択的中絶など、石川氏の講演など)

•終末期医療(緩和医療、安楽死、治療停止など)

•難病告知 (末期がん、神経疾患、HIVなどの場合)

•移植医療 (脳死移植、生体間移植など)

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1年次秋学期 ヒューマニズムフィードバックレクチャー

• 患者の自己決定権

• 患者の判断能力

• 生命の尊厳

• 障害は個性か?

• 胎児はどの段階からヒトになるのか?

2年次「生命の大切さを知るために Ⅱ(生命倫理)」にリンクさせる

20

1年次秋学期 学生アンケート結果

グループワーク・発表を行って 4段階評価

• 考え方の多様性を認識できるようになった。 3.6• 人前で意見を言うことが好きになった。 2.7• 物事を深く考えるようになった。 3.4• 人の意見に耳を傾けるようになった。 3.5人の意見に耳を傾けるようになった。 3.5• 人の意見を認め、自分の意見を替えることに

抵抗がなくなった。 3.2• プレゼンテーション能力が上がった。 3.0• KJ・ブレーンストーミング・マインドマップ等を

ディスカッションで生かせた。 2.7

(178/185名 回収率96%)21

2年次 医療人と患者の立場で考える「生命の大切さを知るためにⅡ 」(講義)

1年次に学んだ倫理的基盤をもとに、モデルコアカリキュラムの「先端医療と倫理」と「医療の担い手としての心構え」に関する内容。

・医療の目的 (医学的適応、患者の意思、QOL)

・インフォームドコンセントの定義と必要

・患者・医療従事者との関係

・守秘義務、プライバシー

・生殖医療・脳死と臓器移植

・治療の不開始・中止

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2年次 医療人と患者の立場で考える「生命の大切さを知るためにⅡ」

(グループワーク)

• 守秘義務とプライバシー

– HIVパートナーへの通知について

• 治療の不開始・中止• 治療の不開始・中止

– 宗教上の未成年者の輸血拒否について

• 総括講義

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2年次 学生アンケート結果

• 命に対する考え方が変わった。

• 人の命を大切にする授業があって良かった。

• 宗教や人によってそれぞれの価値観がこんなにも違うのか、複雑なのか、それによってさまざまな問題が起きてくるのかと思った。

• 今の自分は患者さんの立場でしか考えられないが、今回の授業は高学年になってから役に立つと思う。は高学年になってから役に立つと思う。

• 自分の倫理観が変わった。

• 医療倫理は医療者を縛り付けているが、やはり、患者の思うようにしてあげることが大切だと思う。ひとりの人の人生なんだから。

• これまで薬剤師は医療の現場では舞台に立てなかったことが分かった。これから、薬剤師はどのように関わっていくのでしょうか?

• 先生は意見を否定したりせず、耳を傾けるところから始める。自分も「傾聴姿勢」を身につけたい。

24

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3年次 医療人の立場で考える「患者から学ぶ」

• 1,2年次からの継続したヒューマニズム教育に、C17(1)薬害を組み込み、「患者から学ぶ」を

開講。低学年での生命倫理、医療倫理に続き、薬剤師 職業倫理教育 繋げ薬剤師の職業倫理教育に繋げる。

• 患者や、健康被害を受けた患者の立場からの医療に対する意見と、企業・医療現場からの

意見を聴くことで、薬剤師としての行動・態度を考え、薬剤師としての倫理観を身につけることを目標。

25

3年次 医療人の立場で考える「患者から学ぶ」

• ささえあい医療人権センター コムル 辻本好子氏• 聴覚障害者 昭和大学医学部附属病院薬剤師

早瀬久美氏• リウマチ患者と医師による講義• 薬害の被害者からの講話

サリドマイド被害者 増山ゆかり氏サリド イド被害者 増山ゆかり氏SJS患者会 湯浅和恵氏薬害エイズ 花井十伍氏

• 職業倫理• 医療人としての倫理について学ぶ 川村和美氏• グループ討論のテーマ

A「大量の残薬が発覚した時」B「患者の意思による服薬拒否」C「重複調剤を強いられた時、

薬剤師としてどうするか?」26

③体験学習プログラム

27

体験学習プログラム

• 医療人としての自覚の養成

• 社会経験不足を補い「様々な個人の価値」を知る

• 高学年における医療倫理教育や実務実習への• 高学年における医療倫理教育や実務実習への継続

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1年必修 1単位

場 所 方 法 内 容

4月 講義室 講義 アンケートを実施

薬剤師業務に関する簡単なテストの実施

病院薬剤師の職務について、薬局薬剤師の職務について、製薬企業について

講義室 講義 病院・薬局見学についての諸注意

平成20年度 1年早期体験学習

講義 講義

グループ討議

病院 薬局見学に 諸注意

病院見学にむけてのグループ討議

5月

9月

病院 病院見学 学内教員の引率で4~10人のグループごとに見学

薬局 薬局見学 引率者なしで1~3人で見学

企業 企業見学 引率者によるグループ見学(希望者のみ)

9月 講義室 総括 病院見学のまとめをポスターで発表

4月と同じ内容のテスト

アンケート(学生、薬局)を実施

29

病院・薬局見学の概要

病院見学• 31グループ(4名~10名/グループ)• 期間:5~9月• 実施病院:9施設

慶應義塾大学病院、せんぽ東京高輪病院、

東京慈恵会医科大学附属病院、虎の門病院、聖路加国際病院、国際医療福祉大学三田病院、東京女子医科大学病院 東京都済生会中央病院東京女子医科大学病院、東京都済生会中央病院、医療法人順和会山王病院

• 成果報告:口頭、ポスター、見学先薬剤師の参加

薬局見学• 地域:港区、文京区、練馬区、中央区、千代田区• 方法:引率者無しで、学生1~3人で薬局を訪問し、

2時間程度の見学、引率者はなし• 成果報告:口頭、見学先薬剤師の参加

30

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方 法 内 容

12月 講義 調剤の基本についての説明

実習 散剤の調製 1時間

実習 水剤の調製 1時間

2年次早期体験実習

実習 軟膏の混合 1時間

調剤の基本の説明 水剤の調製 散剤の調製

31

1~3年次 体験学習プログラム

• 医療・健康に係わる様々な現場を体験するためのプログラムと講義を用意。

• 実際の体験により、患者、医療スタッフとのコミュニケーションの重要性を知る。

• 学習した内容を他の学生にも伝えることにより、薬学生としての自覚、目的意識を自主的に確認する。

– 「医療チームの一員となるために」→ 医療系学生交流合同セミナー

– 「患者の気持ち、家族の気持ちを理解するために」

– 「健康管理を理解するために」– 「リハビリテーション、介護福祉を理解するために」

32

医療系学生合同交流セミナー

医療系多職種間のより良いコラボレーションを求めて

開催の背景・目的

• 6年制薬学教育が開始され、薬剤師がチーム医療に関わる機会はますます増加すると予想される。

• 薬剤師は、医師、看護師、その他の医療スタッフを含むチームの中で自らの役割を認識し、患者にとってのより良い医療を実践する必要がある。

• 本学および学術交流協定校が中心となって交流セミナーを開催することは、医学、薬学生をはじめ、将来のチーム医療を担う医療系学部学生のコミュニケーションを円滑にし、互いの役割を認識しあって、多職種間のコラボレーションをより有効に機能させることにつながる。

33

第1回合同交流セミナー 2007.3.22事例に基づくグループワーク

– 抗がん剤の過剰投与

– 卵巣がん患者の意思決定を支援する医療チームのコミュニケーションとは?

レクチャー

– 病棟でのチームワーク(NSTの場合) 金沢大・大村健二先生

• 薬学部30名共立薬大、東京理大・薬、日大・薬、帝京大・薬、明治薬大、金城学院大・薬、名古屋市大 薬名古屋市大・薬

• 医学部15名日本医科大、慶應大・医、三重大・医、帝京大・医

• 看護学部28名聖路加看護大、聖母大・看護、国立看護大、東海大・看護、慶應大・看護医療、日本赤十字看護大、首都大東京・看護、昭和大・看護、群馬県立県民健康科学大・看護

• その他医療系学部27名首都大東京・作業療法, 理学療法, 放射線、埼玉県大・作業療法, 理学療法、東京医療保健大・医療栄養、姫路獨協大・理学療法、大阪府立看護大・栄養療法、昭和女子大・福祉環境

34

グループワーク

– がん患者に学ぶ・緩和ケア 前線

フィードバックレクチャー

– 緩和ケアにおける心のサポート 国立がんセンター東病院・内富庸介氏

– いのちを看まもる看護~死を看まもる看護~聖路加国際病院訪問看護ステーション・

押川真喜子氏

– 緩和ケアにおける臨床薬剤師東京女子医科大学病院薬剤部・伊藤俊雄氏

第2回合同交流セミナー 2007.8.10

全体講義

第3回合同交流セミナー 2008.8.8ケーススタディ:グループワーク

– 高齢認知症患者の在宅ケア

– 高齢がん患者の在宅ケア

– 心不全患者の在宅治療

パネルディスカッション

– 医療系学生たちに寄せて-在宅医療の未来設計

東京女子医科大学病院薬剤部 伊藤俊雄氏

グループワーク

35

第2回合同交流セミナー アンケート

5段階評価によるアンケート

• ワークショップの流れにスムースに入れましたか? 3.9

• 医療系学生合同交流セミナーはあなたにとって将来役立つと思いますか? 4.5

セミナーで何を学びましたか?

• 学生のうちから将来異なる職業につく人々との意見交換は貴重

• 他の医療系領域の価値観を理解することができた

• 自分の職種のアピールや周囲との理解度の違いなどチーム医療思 す

• ディスカッションに参加できましたか? 4.1

• 課題「ターミナルケア」はあなたのニードにマッチしましたか?

4.1

の理解度の違いなどチーム医療の困難さを感じた

• 患者さんを中心に医師、看護師、薬剤師、その他のコメディカルがすべて連携して治療に当たることの大切さ、垣根を超えた意見交換が必要であると思った

• 医療従事者と患者さんとのギャップについて学んだ

36

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患者の気持ち、家族の気持ちを理解するために

障害者のための「いちょう学級」(港区)への参加

9月8日(土)~9日(日) 1泊2日 自然体験8月26日(日) 歌と打楽器

いちょう学級についての講義3月9日(日) 調理実習

37

[ファーストフードや外食を利用してバランスよく食べる

講師:松田早苗先生 ( 女子栄養大学短期大学部 准教授)

薬学生のための体験学習プログラム-健康管理を理解するために栄養を考える-

薬学科1、2年生を対象とした自由科目 (0.5単位)として、栄養管

理に関するプログラムを開講します。

講義中心ではなく、地域住民の方も参加する授業形式に捉

われない内容となってます 是非ご参加ください!!

健康管理を理解するために(栄養を考える)

[基本的な栄養を考える]

利用してバランスよく食べるには?]

[バイキングを通して栄養バランスのとれた食事を実践する]

11/27(火) 「基本的な栄養を考える」

12/07(金) 「ファーストフードや外食を利用してバランス良く食べるには?」

12/13(木) 「バイキングを通して栄養バランスの

とれた食事を実践する」

全3回,すべて開講時間は 18:00 ~19:10 です

受講希望の学生は、11月21日(水)までに教務課へ申し込んで下さい。募集人数 : 約20名

問合せ先 社会薬学講座 福島紀子([email protected])

※3回とも夕食を食べながらのスタイルとなります。

本講義は文部科学省「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成プロブラム (医療人GP)に採択された

共立薬科大学「薬学生の実践的教養教育推進システムの構築」の一部として実施されるものです。

われない内容となってます。是非ご参加ください!!

38

体験プログラム(栄養)の感想より

• 生活習慣病の患者さんも増えてきて、食事療法と薬物療法の距離が近くなっていると思う。薬との食べあわせ、飲みあわせなどもあるので、これからは栄養の専門家と薬の専門家が協力する場面が増えると良いと思う。

• いずれ自分や家族だけでなく、将来薬剤師として社会に出た時に 誰かに相談されたら 専門的ではなくても簡単出た時に、誰かに相談されたら、専門的ではなくても簡単なアドバイスが出来る様になれたら理想だと考える。

• 薬剤師は、治療中の患者だけではなく、完治した方や地域の方々とも関わる事で、まず病気にならない様、もう病気にならない様、健康の維持に努めるお手伝いをする機会があるかもしれない。そのためにも、まずは自分が実践しなければいけないと思った。

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特別講義「リハビリテーションと薬学」(首都大学東京健康福祉学部 大嶋伸雄先生)

甲州リハビリテーション病院における体験実習

リハビリテーション、介護福祉を理解するために

体験実習の反省会で学生が作成したスライド

患者の目線で会話する

40

リハビリテーション体験学習の感想より

• 患者の調子を精神状態も含めて、ひとりひとり声をかけながら把握して

いる姿を見て、声かけの重要性、コミュニケーションの大切さを学んだ。

• 医師、看護師、PT、OT、STなど、様々な専門職が一体となって連携し

て、患者に接しているチーム医療を学んだ。

• 薬剤師は、直接でなくても、常にチーム医療に係わっていた。

自分 す き とを 確実に行う とが重要 ある とがわか た• 自分のすべきことを、確実に行うことが重要であることがわかった。

• 障害による苦労は、想像だけでは分からないことを学んだ。車椅子だと

少し移動するだけでも、すごく大変だった。片麻痺だと車椅子に乗るの

は非常に困難で、リハビリが必要だということがわかった。

• リハビリをしている人達の気持ちが、不安だけでなく、逆に毎日発展が

あって楽しいこともある、ということがわかった。

• 簡易懸濁法で、障害がある人がスムーズに服用できるように工夫されて

いた。 41

④学習支援ITネットワークシステムの構築システムの構築

42

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システム構築の目的

• 時間的、空間的な制約を取り除いて、学生間、学生-教員間のコミュニケーションを高め、学習支援、グループワークの支援を行い、効果的な指導体制を確立する。

• 講義内容をデジタル化して蓄積することで、次年度開講した際に 均一な情報を学生 教員 学外支援者間で共有することをに、均 な情報を学生、教員、学外支援者間で共有することを可能とする。

• ポートフォリオ機能で、学生が過去の学習内容を一生涯、ふり返ることを可能とし、将来薬剤師となった際にも、学習当時のモチベーションを維持し、医療に貢献できる。

• 学生によるネットワーク上のライブラリー利用で「人格陶冶を自主的に行える薬剤師」への成長を促す。

• 大学発の信頼できるネットワークライブラリーの全国への波及43

システムの概要

• グループワーク支援

⇒ ノートPC、プロジェクターの導入

• 講義データのデジタル化

⇒ 講義録画装置の導入

• 学習成果公開、コミュニケーション促進

⇒ 学内HP利用

⇒ コミュニケーション支援システム

• 学びの軌跡の記録 (ポートフォリオ)

⇒ コミュニケーション支援システム44

グループワーク支援

問題点• グループディスカッション時間が不足する。• 教員への質問に、時間的な制約がある。• 誤った情報により、討論の方向がずれてしまう。

実施内容• コミュニケーション支援システムを導入し、学外からのアクセスを可能としたを可能とした。

支援結果• 掲示板システムを利用し、学生間の意見交換が容易となり、討議の促進につながった。

• 議論の方向の早期修正、活性化が可能となり、討論内容の熟考を促すことが可能となった。

⇒ コミュニケーション促進⇒ 討論内容の熟考促進 45

掲示板機能

• 講義科目ごとに、話題を設定して意見を交換することが可能。

• グループ単位での話題設定が可能。

• 学生だけではなく、教員の参加も可能教員の参加も可能。

46

講義データのデジタル化

問題点

• グループワークの発表について他グループ、自分のグループの発表を、後から振り返ることが困難。

• 講義資料には、患者の写真等があり、個人情報に配慮するため、録画が許可されにくい。

実施内容実施内容

• 講義録画装置を導入し、発表、講演の内容をデジタル化する。

• 個人情報に配慮するため、容易に画像の差し替えが可能なシステムを導入

支援結果

• 発表風景、発表内容を簡便に見ることができるため、これまで自身が考えてきたこと、意見が多様であったことを容易に再確認することができる。 47

講義録画装置による記録イメージ

48

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薬学領域におけるヒューマニズム教育の問題点

• 薬剤師教育では、患者への態度教育と、物質である薬に関する教育が混在し、学生は、低学年で学んだヒューマニズムを忘れてしまう。

• ヒューマニズム教育の時間が 学年を進むごとに少ヒュ マニズム教育の時間が、学年を進むごとに少なくなり、5~6年次の実務実習を行う際に、低学年で学んだ内容や体験を忘れてしまう可能性がある。

⇒ さまざまな場面で、学びのふり返りが必要

49

ポートフォリオ機能

• 各科目での学習内容を記録し、オンラインで卒業時まで参照可能とする。

• 蓄積可能データは、パワーポイント、ワード等のファイル、ITシステム上の掲示板記載内容、個人の記録。

• 紙媒体で提出したレポートは、スキャナで取り込み、容易に登録可能。

• 学生自身でも、カテゴリを作成し、関連するあらゆる電子ファイルを整理、保存可能。

• 卒業時、DVD等のメディアに保存し、学生へ配布する。

• しおり、検索機能を充実させて、ふり返りを容易とする。

• アクセス統計の確認が可能。

50

ポートフォリオによる学習過程のふり返り

学生自身が、「6年間、本年度、科目」

などのカテゴリ別に、目標を追加し、逐次方略、評価を記載する。

アドバイザー教員が、その内容に対するコメントを記載可能。

51

ポートフォリオにより期待される効果

• 学習者の関心に合わせた学習が可能となり、「長時間にわたり」、「全体をとらえた」、「プロセスを重視した」学習が可能となる。

• 自分自身で成長の過程を確認することは、学びに自信を持つことにつながり、学習意欲が高まる。

進級し からも 過去 学習内容 自分自身がた• 進級してからも、過去の学習内容、自分自身がたてた目標を見直して、ヒューマニズムの原点をふり返るきっかけができる。

• 卒業時に関連したファイルをメディアで配布することで、一生涯、この内容を活用でき、将来にわたって学習当時のモチベーションを維持し、医療に貢献できる。

52

実務

実習

医療倫理薬害

生命倫理

ヒューマニズム科目 講義科目実習科目

患者の気持ちを理解して、学習に取り組む

高学年

全学年にわたるヒューマニティ・コミュニケーション教育

基礎系

専門科目

臨床系

専門科目

一般

教養科目

健康とは

患者・家族の気

持ち

生と死

(病院・薬局)

システムを利用して常にふり返る

低学年

53

3年間の成果

• 低学年(1~3年)におけるヒューマニティ・コミュニケーション教育カリキュラムを構築した。– 生命の大切さを知るためにⅠ~Ⅲ

プレゼンテーション、薬学生のための情報科学コミュニケーション/ヒューマニズム、生命倫理患者から学ぶ

• 体験学習プログラムにより、自らが体験し、将来の医療人としての自覚を養った。

• 学習支援ITネットワークシステムの構築により、学生が自ら考える時間を提供し、高学年まで学習内容をふり返り、モチベーションを維持することを可能とした。

54

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