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8月12日O.A.
パラリンピック① ~球技編~
はるな愛:ハーーイ!バリアフリーバラエティー「バリバラR(アール)」の時間です。
パーソナリティーの、はるな愛です。よろしくピース!
毎週金曜よる 9時、Eテレで放送している障害者情報バラエティー「バリバラ」のラジオバージ
ョンです。テレビでは紹介できなかった、裏話やお得情報を、プラスしてお伝えしていきます。
今日のテーマはですね、今月 29日に開幕する「パラリンピック」です。イエーイ!!
本当に盛り上がってます、オリンピックも。
はい、ということでパラリンピックをテーマにいきたいと思うんですけども、スタジオには、
Eテレ「バリバラ」にレギュラー出演している大橋グレースちゃんが来てくれています。
よろしくお願いします。
グレース:よろしくお願いします。スポーツ大好きグレースです。
はるな愛:そしてですね、番組の高下知子ディレクター遊びにきてくれています。
一緒によろしくお願いいたします。
高下知子:よろしくお願いいたします。
はるな愛:ということで、きました。パラリンピック・・・。
高下知子:そうですね。パラリンピック4年に1回、オリンピックの終了後に行われているもう一つの
オリンピック「パラレルオリンピック」ということが、略されて。
はるな愛:え~ パラレルオリンピックっていうんですか!
高下知子:はい。パラリンピックという。
はるな愛:グレースは興味あります?
グレース:そうですね。私は元々全米の方なんですけれども、柔道の・・オリンピックとパラリンピックの
内定を受けていたので。
はるな愛:え!!?
グレース:そうなんですよ~。
はるな愛:本当に?
スタジオ出演 ◆大橋グレース(おおはし・ぐれーす)・・・多発性硬化症
◆高下知子(たかした・ともこ)…番組ディレクター
ナレーション ◆ 神戸 浩(かんべ・ひろし) ・・・俳優
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グレース:ここは逃せないですね、この柔道。見えないけど、これは解説していただかないと、ヘルパーに
多分つきっきりで、深夜やっていると思います、多分。
はるな愛:そうなの?え?オリンピックに行くくらい、すごかったってこと?
グレース:障害を持つ前と、障害でも目だけに障害があった時に、柔道をやってました。
はるな愛:すごい!知らなかった、それ~。じゃあ、たっぷりと色々と教えてください。
グレース:はい。
はるな愛:ということでね、今日はですね、三つの球技について、お届けしたいと思います。
まず最初は、車いすテニス!ということでね・・・。
高下知子:車いすテニス女子選手はですね、3人の選手が今回のロンドンパラリンピックには出場します。
その中で、最年少の選手の上地結衣さんを取材をしました。
上地さんは、高校3年生の18歳で、車いす操作が本当に華麗でですね、14歳の若さで、もう
日本のトップに立った選手で、その強さに迫りましたので、ぜひお聞きください。
はるな愛:あら、知りたい!
<車いすテニス 上地結衣の強さに迫る>
(バリバラのスタジオ)
司会:きた~、結衣ちゃん!かわいい~。ということでね、結衣ちゃんはなんと、車いす全仏オープンにも
出たよね?
上地:はい。シングルスは残念ながら世界ランク 1位の方と一回戦にあたってしまって、負けてしまったん
ですけど、ダブルス戦はドイツの選手とペアを組ませてもらって準優勝することができました。
司会:すごいな~!!(拍手)
(以下、VTR)
ナレ)車いすテニス界のプリンセス、上地結衣!
上地:おはようございます。
スタッフ:おはようございます。
ナレ)上地さんは二分脊椎症で、11歳の頃から車いすを使っている。
現在、兵庫県の明石商業高校に通う3年生。将来を考え、様々な資格が取れる商業高校を選んだ。
ナレ)上地さんってどんな性格なの?
友人:めっちゃ気強い子です。クラスで一番気強いです。
上地:いやいやいや、そんな事はない。
友人:誰にでも何でも言いいます。先生とか。
スタッフ:何を言うんですか?
友人:もう、自分の気にくわないこと。全部言います。
上地:やめてー
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(テニスコート)
ナレ)上地さんの海外遠征は、年間10回におよびます。身長141センチと小柄な彼女が、
パワーで勝る海外選手と、いかに戦うかが課題です。
そこでコーチと共に取り組み始めたのが、ウイニングショットの習得です。
それは、世界のトッププレーヤー、ラファエル・ナダル選手も得意とする「ウィンドミル」。
ウィンドミルは、ボールを打つ時その表面を擦り、強力なスピンをかける打ち方です。通常のボール
の軌道はこちら。(まっすぐに飛んでいる)一方ウィンドミルは、バウンド後、外に逃げていくような
軌道になります。
コーチ:ウィンドミル。回転かかってへんで。ウィンドミル。回転かけることだけ意識したらいい。
ナレ)強いスピンをかけるためには、腕の振りだけでなく、車いすごと回転させることが重要です。
ラケットでボールを擦るテクニックと、車いすの操作を、うまく連動させる必要があるのです。
ウィンドミルの習得に取り組んで半年。時折、納得のいくボールが打てるようになった。
コーチ:おおうまい、ナイスショト
コーチ:断片的にいいショットは何本かはあるんですけど、
それが続かないっていうところはまだ練習不足なのかなとは思うんですけど。
ナレ)上地さんにとって初めてのパラリンピック。ウィンドミルを武器にどこまで勝ち進めるのか、
期待が高まる。
はるな愛:ウィンドミル!という打ち方なんですね。
高下知子:そうですね。とっても難しい・・・
はるな愛:スピンをかけてってなかなかね・・・?
グレース:私も同じ車いすユーザーで、バスケとかもやっているんですけども、やっぱり車いすと同時に体を
ひねったりとかするのはすごく難しいなあって思うので、それを半年で習得したということが、まず
すごいなと思うんですけど、ぜひパラリンピックで見てみたいですね。
高下知子:そうですよね。ウィンドミルを練習している障害者の日本の女子選手は、上地さんくらいで、
ほとんどいないということですんで、今度のパラリンピックでどれだけ見せてもらえるか
楽しみですよね。
はるな愛:今日、知ったから上地さんのことすごい注目して応援したいと思うし、あと小柄なんですね。身長
141 センチ?結構、海外の選手とかってやっぱり身長高い選手もいるじゃないですか。そういう時、
車いすじゃないですか、お互い。だから、身長の差というのはそれほど響かないんですか?
どうなんですか?
高下知子:そんなことはないですね。
グレース:手の長さとかも関わってくるので、リーチの分が・・・。
はるな愛:なるほどね~。ぜひ、勝利をおさめてほしいなあと思います。
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高下知子:それでですね、突然なんですけども、ここで上地さんからクイズがありますので。
はるな愛:あら、突然よね~。いっちゃいますか?
高下知子:いきましょう。どうぞお聞きください。
<上地結衣さんからクイズ>
上地:私は、試合でピンチの時にテンションを上げるため、あることをします。
そのあることとは、次のうちのどれでしょうか?
①ひとりごとを言う
②練習で一番辛かった事を思い出す
③ガクトさんの歌を心の中で口ずさむ
さて、どれでしょうか?
はるな愛:(笑)かわいい~。③がガクトさんの歌を心の中ででしょう?いや~なんかどうだろうな~。
でもやっぱり一番辛かったことのパワーって半端ないと思うんですよ。私もそういう一番辛かった
ことを思い出して、乗り越えるっていうときがあるので、だからやっぱり②かな。だから、
この辛かったことの BGMにガクトさんの歌を流してほしいなって思うくらいいいんですけど、
どうでしょうか、正解は、私は②番にします!
高下知子:では、答えをお聞きください。
はるな愛:なんだろう!?
<上地結衣さんから答え>
上地:正解は1番の独り言を言うです。
司会:やっぱり文句言うんですか?
上地:ひとりごとと言ってもそんなことじゃなくて・・。
司会:どんな感じ?
上地:そうですね、兵庫出身なんで関西弁で「何しとんねんとか」、「今のちゃうやろ」とか、っていう
ことを言って、こうやってラケットのガットを直しながら、もっとこういうふうにしていかなあかん
やろとかっていうのを、言います。
はるな愛:まさかの①?
高下知子:まさかの①
はるな愛:独り言。しかも関西弁でね~。ちょっと、うちのお父さんと一緒やないのそれ~!
「なにしとんねん!」ってテレビ見ながら言うような・・・。
高下知子:彼女の場合、どちらかというと、自分に自分を叱咤激励する。
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「もう全く私何してんのよ!」っていうのを・・。
はるな愛:「ここまで来て何してんねん」と・・・そうなんだ。
グレース:これ分かりますね。
はるな愛:分かる?
グレース:相手が水飲んでたりしたら、「よし!今、相手は脱水症状だから勝てる」とか、汗かいていたら
「相手は疲れ切っている」とか、ひとつひとつをポジティブにとらえて。
はるな愛:ポジティブというか、足の引っ張りすぎ、ホントに。
グレース:そう。それを言いまくって、心の中でマインドコントロールして私もやっていたので、
何となくわかりますね。
はるな愛:「できる、できる」って暗示なんだね。結局はそういうのがね。
グレース:はい。「相手が悪いから私はいける」みたいな、卑屈なんで・・・。
はるな愛:でも、上地さんとは違うからね。
グレース:上地さんはピュアな独り言ですね。
はるな愛:自分に対してやから!「なんでもっとラケットあげへんねん」とかいうことやからね。
高下知子:しかも、テンションが下がっている時は、そう言うんですけども、テンションが上がった時は、
今度は・・ね?
グレース:「カモン!」って言うらしいです。
はるな愛:そうなの?
グレース:はい。なぜかそこは英語っていう。
はるな愛:英語なんだね。
グレース:関西弁じゃないっていう。(笑)
はるな愛:卓球の愛ちゃんの「さーっ」っみたいな感じね?
高下知子:そうですね。他の選手とかでも、試合前にアップテンポの音楽を聴いて集中力高めるとか、ラグビー
の選手なんかは「おれが一番!」って言って、自分を信じるみたいな、盛り上げるということも…。
はるな愛:みなさんのパラリンピックを観て、上地さんのウィンドミドル?
高下知子:ウィンドミル。
はるな愛:あ!ウィンドミル。間違えた。(笑)ウィンドミルとカモンとこの二つを注目して・・
グレース:口元もチェックしたいですね。独り言をブツブツ言ってる感じを。
高下知子:だいたい、後ろ向いてガットを直している時に、ブツブツブツブツみたいな。
はるな愛:是非是非、注目して応援しましょう。はい。ということで、
♪ブリッジ
はるな愛:続いては、視覚障害の選手たちが活躍する「ゴールボール」。これってどういう競技なんですか?
高下知子:ゴールボールっていうのは、1チーム 3人のプレイヤーが目隠しを付けて行う、全く見えない状態で
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行う競技なんです。
はるな愛:視覚障害の方もいらっしゃるし・・・。
高下知子:そうです、そうです。全く全盲の方もいらっしゃれば、弱視の方もいらっしゃるので、とにかく条件
を一緒にするために目隠しをして行うと。
はるな愛:え?どうやるんですか?
高下知子:鈴の入ったボールを使って、その鈴の入ったボールを投げて、ゴールに入れるという球技でして、
コートの広さが大体バレーボールとほぼ同じくらい。
はるな愛:そうですね。ここにコートの写真がありますけど、バレーボールのちょっとこじんまりとした。
高下知子:はい。そうですね。
はるな愛:ゴールもありますね。
高下知子:ゴールがまさにその、端から端まで。
はるな愛:ホッケーのゴールみたいな形ですかね。それが、コートの端から端まで?
高下知子:ビチっとあって、それを 3人守ると。守って、かつ攻めるという。
はるな愛:じゃあ、もう音だけが頼りですよね?
高下知子:そうです。完全に音だけ頼りですね。ボールを交互に投げあって、ゴールをねらっていくと。
で、投げるときに、コートにボールを接地させないと、鈴の音が出ないので、下を転がしたり、
バウンドをさせてボールを投げることで、鈴の音を聞いて「どこに来るんだ?」と言って守ると。
はるな愛:そっかあ。鈴の音がしなかったら、じゃあ、「どこにあるの?」っていう状態ですよね。
高下知子:そうです。そういうのも、試合中に聞こえないように聞こえないように駆け引きをおこなうんですよ。
はるな愛:へ~気になる~!
高下知子:ゴールボールのですね、練習をやっている現場に、松本ハウスのお二人が行ってきましたので、
どうぞお聴きください。
<ゴールボールの紹介> リポート:松本ハウス
キック:松本ハウスです。
加賀屋:お久しぶりです加賀谷です。
キック:松本キックです。(京都市北区・京都ライトハウス)
ナレ) ここは、京都市内にあるゴールボールの練習場。週一回、関西のチームが集まり、
練習を行っている。
キック:すみません、今日ここで騙し合いの競技のゴールボールあるって聞いたんですけども。
コーチ:あ、そうですね。今選手がやってます。
キック:騙しあいってどういうふうな競技なんですかこれは?
コーチ:あの見えない選手がボールの音で判断してやっていますので、ボールの音を消したり、投げる場所
を変えたりだとか、相手をかく乱する動きで攻撃をしています。
(鈴の音)
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ナレ) 直径24センチのボールに、鈴が入っている、この音を頼りに、プレイするのだ。
ナレ) 駆け引きのテクニック。まずは、移動攻撃。(足でボールをとめる、それをもって静かに移動)
キック:お~足で挟んだ。
コーチ:今ですね、移動ですね。あれが移動ですね。
ナレ) 移動攻撃は最も基本的なテクニック。
攻撃を止めた時の音で、相手は、次どこからボールが来るのか、方向を予測しています。
その予測の裏をかき、ボールを取った選手が逆サイドに移動し、投げるのです。
(手で床を叩く音)
ナレ) 続いては、床を叩く、かく乱作戦。
コーチ:今ね、選手が移動している所の音を消していってます。
キック:お~、入った。
ナレ) 選手が移動する時、その音で、相手にボールの位置が読まれます。そこで味方が床を叩き、
相手の耳をかく乱。ボールが飛んでくる位置を、予測できないようにするのです。
(コーチの新居さん)
コーチ:迷いが出てくるんですよね、右なのか左なのか、本当にそれであっているのか、そうしてくると一
瞬の判断が遅れたりとか。ディフェンスの壁を作るのが、遅くなってしまって、でそこを抜かれて
しまう、だまし合いの1つです。
加賀屋:良心は痛まないんですかね?
コーチ:痛んでないと思います。
ナレ) 最後は、おとり作戦。(ボールを持っていない選手が、助走をつけて投げる真似をする)
コーチ:とりましたね。
キック:音を鳴らして。
コーチ:1番の選手が投げるんですけど。2番の選手が、あれですね。
キック:はいった!お~スゴイ。
コーチ:今の2番の選手の助走にこちらの選手が反応しちゃうので。
完全にディフェンス逆をつかれてます。
キック:そうですね、反応できなかったですね。
ナレ) おとりの選手が投げるフリをして、それに相手が一瞬つられたすきにゴールを狙う作戦。
見事に決まりました。
はるな愛:へ~。結構、戦略を練ってみんなやってるんですね。
高下知子:そうです。そうです。
グレース:実は私もアメリカでゴールボールをやっていたり、教えていたりしたんですけども、
はるな愛:え~??ちょっとなんでもやってるやん、グレースちゃん!
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グレース:なんでもトライなんで。ゴールボールの一番の魅力ってチームワークを組んで、どうやって相手を
だましていれるかっていう、それが一番面白いですね。
はるな愛:だましあいって言ってましたもんね。私の、全然関係ないんですけどね、家のカギに鈴を
つけているんですよ。だから鈴の音で大きなバックとか持っていたら、どこ入ってるやろなって
やるんですけど、結構、音鳴らん時があるんですよ。小ちゃなガマグチに挟まって・・。
ごめんなさい。うちのカギと一緒にしたけど。
(スタジオ 笑)
はるな愛:でもね、それすごい難しいというか・・・
高下知子:耳の訓練。
はるな愛:だって広いところで、飛び交うわけでしょ?自分の横をボールが横切る場合もあるし。
グレース:そうです。そうです。顔面に当たる時もあります。
はるな愛:あら。それこわいくない?鈴の音がバーっと寄ってきたら自分の顔面に。
グレース:でも、顔面に当たることでゴールを防ぐということで、ばっちり!みたいな。
はるな愛:まあ、そうだけど~。
高下知子:とにかく、時速 60キロとか 70キロとかで来るんですよ、ボールが。だからビューンと来るので。
はるな愛:顔だけは守りたいね~。
(スタジオ 笑)
はるな愛:私、初めて知った。ゴールボール。
高下知子:じゃあ、また、今回もクイズです。
ゴールボールのルールで、次の三つの中からやってはいけないのはどれでしょうか?
1番、初めから寝転がって壁を作る。2番、見方にボールをパスで渡す。3番、同じ人が続けて
3回投げる。
はるな愛:え~!やっぱりスポーツなので、最初から寝転がってる絵はちょっとダメだと思うので、1番。
だって、全部ありそうだもん、分からないから1番。
高下知子:1番。初めから寝転がって壁を作る。これはスポーツ的に?
はるな愛:ダメ!
高下知子:ダメ?
はるな愛:だって鬼ごっこで家に帰るみたいな感じでしょ、それ!ダメ。是非、これはダメだと思います。
高下知子:さあ、正解は、3番の同じ人が続けて3回投げる。
はるな愛:ちょっとまって、今さっき、「さあ」と「3番」が一緒になって「しゃ~」って。
今、先に答えを言ってませんでした?
高下知子:(笑)言ったかな?
はるな愛:3番なの?
高下知子:3番です。
はるな愛:え?同じ人が続けて3回投げる。
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高下知子:そのとおり。いわゆる攻撃をするときに、同じ人が3回投げて、残り2人はひたすら防御しか
やってないと・・。
はるな愛:そっかあ。同じ人ばかり投げたらダメなんだ。得意だからって・・・。
高下知子:そうです。
はるな愛:なるほどね。
高下知子:そうなんですよ。やっぱりゴールボールというのは、チームプレイを重視しているので、そのため
一人の得点力のある選手が続けて投げてしまうことで、大量得点が入って、
ゲーム性が損なってしまうと。それはダメだよということで。
はるな愛:これはパスをするわけじゃないですか。
高下知子:そうなんですよ。見えていない中でパスもできるし、あとそれこそ、ダメとおっしゃっていた
初めから寝転がって壁を作るのも、全然大丈夫。作戦としては。
はるな愛:すごく興味があります。このゴールボール。初めて聞きました。これはホント面白いんでしょ、
グレースちゃん?
グレース:面白いですね。何よりも私が一番好きなプレイは、かく乱作戦という。
投げる前に、見方が音を出して足音を作ることで、敵がどこから投げてくるのかを分からなくすると
いうのがあって。
はるな愛:あら~!そうなんだ。なんかバタバタ音させて・・。
グレース:そうです。
はるな愛:音ですもんね。目印というか。これ観客の方もいらっしゃるんですか、パラリンピックでは?
グレース:いますね。
はるな愛:カギに鈴付けていて落としたらあかんね、これね。
高下知子:(笑)一生懸命探したりしたらダメですよね。
はるな愛:もう覚えました。ゴールボール。
高下知子:今回のパラリンピックには、日本からは女子の選手たちが出場するんです。
はるな愛:え?そうなんだ。
高下知子:男子は、惜しくも出れなかったんですけども、女子が・・。
はるな愛:女子ががんばってほしいですね、是非。注目したいと思います。
続いて、まだまだ行きます。
♪ブリッジ
はるな愛:続いて紹介するのは、「ウィルチェアラグビー」という球技ですよね。
高下知子:そうですね。ウィルチェアラグビーというのは、車いすラグビーというものなんですけれども、
まずはこちらの音を聞いていただけますか。何の音か、じっくり聞いてください。
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<ウィルチェアラグビー~これは何の音?~「Eテレ バリバラのスタジオ」より>
(衝撃音)
出演者たち:え~!!びびるわ。なにすんねの!いやいや
(衝撃音)
はるな愛:何!ダーンと、思いっきり何かにぶつけたような音。
高下知子:聞こえました?
はるな愛:聞こえました。すごい結構な・・・。
高下知子:あれは、ウィルチェアラグビーの競技の中で使う車いすがぶつかりあった音なんですよ。
はるな愛:え~~??ボールじゃないんですか、これ。うわっ、ここにその写真があるんですけども、
車いす倒れてますよね。
高下知子:全然倒れまくって。
はるな愛:これはいいんですか?反則じゃないんですか?
グレース:全然
はるな愛:ぶつけて倒すのは?
高下知子:また、これもやってたんです、グレース。
はるな愛:やってたの?
グレース:なんでもやってます。
はるな愛:おしとやかな雰囲気、醸し出して。
グレース:ウィルチェアラグビーは奥が深いので。
はるな愛:え~?
高下知子:とにかくこういうぶつかり合いをするというのが、この競技の一番の醍醐味。
はるな愛:え~。結構はげしい。これで、ぶつけ合いながら、ラグビーということは、
ラグビーするということですか?
高下知子:そうなんです。どんなスポーツなのか、聞いていただきたいと思います。
<ウィルチェアラグビー>
ナレ)ウィルチェアーラグビーは、車イスのぶつかり合いが許される唯一の競技です。
バスケットボールと同じ広さのコートを使い、1チーム4人で競技します。
(ボールは楕円形ではなく、まん丸)
相手陣地のゴールラインを通り抜けると1点が入ります。1ピリオド8分間、4ピリオド行われ、
合計得点で勝敗を決めます。
ナレ)4年前の北京パラリンピック。日本は出場したものの、全く歯が立たなかった。外国人選手のパワー
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あふれるタックルにことごとくブロックされたのだ。最終成績は、8チーム中7位と惨敗。このま
までは体格差で勝る海外勢を倒すことはできない。(二列に並んでパスの練習)
そこで、日本はスピードラグビーを目指すことに決めた。タックルを受ける前にパスをつなぎ、
素早くゴールを奪うという戦略。俊敏な動きと、正確なパス回しに磨きをかけている。
ナレ)日本のスピードラグビーの鍵を握っているのが司令塔のこの人・・・
キャプテン、さとう・よしと。佐藤さんの武器は正確なロングパス。けいつい損傷のため握力は
わずか2キロ。そこで肩と手首を使った独自のフォームを作りあげた。
佐藤:指がきかない分スナップで。距離とかを調整する。タイミングだと思うんですけど。
ナレ)2年前の世界選手権。相手は巨漢揃いのスウェーデン。それでも、佐藤さんからのパスが冴えわたり、
素早い攻撃で、次々と得点を奪った。結果、日本は勝利をおさめ、銅メダルを獲得したのだ。
ナレ)スピードラグビーを支えるもう一人のキーマンがこの人、日本の切り込み隊長、なかざと・しん。
車いすを自在に操り、敵のタックルをかわすテクニックはチーム随一。
そして、とっておきの必殺技がこちら!クイック!腰や腹筋を使って、
車いすの進行方向を瞬間的に変えるテクニックだ。
この素早い動きで、相手チームをかく乱。敵の注意を自分に引きつけた所で、フリーとなった味方に
パスを投げて、得点するのだ。仲里さんは今年の4月まで、アメリカのリーグでプレーをしていた。
全米各地の40ものチームが参加する熾烈なリーグで、仲里さんは、レギュラー争いを勝ち抜き、
プレイヤーとして大きく成長を遂げた。
仲里:アメリカとか海外で感じるのは気持ちですね。迫力も気迫も逆にそれに押されてしまったら自分の
プレーが出来なくなるので、それに対抗するぐらいの気持ちでやっていかないとつぶされますね。
ナレ)チームの主力選手として活躍した仲里さん。自分と同じ障害のクラスで、全米最優秀選手にも
選ばれたのだ。佐藤さんの正確なパスと仲里さんのクイックが生み出す日本のスピードラグビーで、
初のメダル獲得を目指す。
はるな愛:ふ~ん。激しい!聞いているだけで、私やったらクルクルクルクル逃げたくなるわ。
だって、外国の選手とか、すごい大きさを感じるとか言っているし。
高下知子:その大きさで向かってきますからね。とにかくこの激しさから北米では、
別名「Murder ball」=殺人球技といわれているんですよ。
はるな愛:だって格闘技ですもんね、やってることね。
高下知子:そうです。競技中にタイヤがパンクしたりということで、ちゃんとメカニックの人がいて、
1分以内で修理をします。それができなかったら選手交代。
はるな愛:何人対何人なんですか?
高下知子:4人対4人です。
はるな愛:今回は、日本からは?
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高下知子:今、世界ランク4位ですんで、実はすごいメダルを期待できるんですよ。
はるな愛:ね~。がんばってほしいわあ。
高下知子:しかも、みんなかっこいいですからね。
はるな愛:そう。ちょっとね、写真がここにあるんですけど、かっこいいんですよ、みんな日に焼けちゃってね。
いいな~。でも、どこが強いんですかね?
高下知子:強いのはやっぱりアメリカですね。アメリカ、カナダ。
はるな愛:是非、是非、勝手メダルとってもらいたいな~。
高下知子:とにかく見るのが絶対お勧めですよね、ものすごい激しいぶつかり合いなので。
はるな愛:是非、注目したいと思います。ウィルチェアラグビー、覚えました。
ということで、今回はパラリンピックの球技を教えてもらいましたけどね、色々とまだ知りたいです。
来週もまた、なんと陸上競技を教えてくれるということで、みなさん是非、楽しみに聞いてください。
ということで、番組の高下ディレクターと、そしてグレースちゃん、ありがとうございました。
さて、みなさん、はるな愛のバリバラRはいかかがでしたか?感想やメッセージ待っています。
また、番組では、皆さんの障害にまつわるエピソードや、障害のあるある話「バリバナ」を
募集しています。
宛先は、郵便番号540-8501。NHK大阪放送局、「バリバラの係」です。
メールでは、番組ホームページから送っていただけます。
ホームページのアドレスは nhk.or.jp/ 「バリバラ」、スペルは barabari/です。
また来週のバリバラ Rもお楽しみに!はるな愛でした。バイバーイ!