東アフリカ、ルワンダの経済・ビジネス動向...（Doing Business）ルワンダ 1,070 100 26.3 74 46対外共通関税（ 582.7ケニア 4,180 340 441 136 3,540ウガンダ

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東アフリカ、ルワンダの経済・ビジネス動向

2015年9月

日本貿易振興機構(ジェトロ)

海外調査部中東アフリカ課

1

本日のお話（20分） 1.ルワンダの社会経済状況 2.日本とルワンダの貿易の現況について 3.ルワンダ他、東アフリカでの各国の企業活動

～結論（お話が向かう方向）～ • ルワンダは、今のところ、安定した高成長国。 • 東アフリカは、他地域アフリカに向かう前に「アフリカ」を学ぶ場。 • ルワンダから小さく始めて、東アフリカ市場を狙うのも手。


（留意事項）

本講演中におけるコメントや意見、掲載した情報は、講演者及びジェトロの判断によるものですが、一般的な情報・解釈がこのとおりであることを保証するものでないことを予めお断りします。

ジェトロは、本報告書の記載内容に関して生じた直接的、間接的、派生的、特別の、付随的、あるいは懲罰的損害および利益の喪失については、それが契約、不法行為、無過失責任、あるいはその他の原因に基づき生じたか否かにかかわらず、一切の責任を負いません。これは、たとえジェトロがかかる損害の可能性を知らされていても同様とします。

2

ルワンダ

（2015年88億ドル

→2019年136億ドル）

ケニア 659→1,112

ウガンダ 268→381 タンザニア

500→747 ブルンジ 34→51

1 2 3

（出所）IMF［2015］WEO（4月版）、世銀Doing Business から作成

（タイムライン） ----→

厳しい

←

ビジネス環境

→

易しい

将来

Q１：結局、どうみたらよいのか？


（概念図）経済規模の現在と将来（5年後）とビジネス環境

1.市場がひとつになっていくならば、始めやすく、安心なところから、スタートする？ 2.内陸の不利を逆手にとれないか？（例：モンバサに戻るトラックの利用を考える＝片荷解消）？ 3.高密度（人口）で優位に働くことは何か？（試験プロジェクトのコスト低い？/手をかけた農業でブランド化？）

視点

3

現在

Q２：ルワンダは怖い？

ルワンダ政府は、治安維持対策に積極的に取り組んでいるため、現在同国の治安情勢は比較的安定しており、アフリカ諸国の中でも一般犯罪の少ない国の一つと言われています・・・現在のところ、コンゴ民主共和国東部情勢がルワンダ治安情勢を直ちに脅かす状況ではありません（出所）外務省安全ホームページから抜粋


4

ケニア

ウガンダ

タンザニア

Q３：政治や社会は安定しているの？

98.2

92.7

90.9

88.2 81.8

78.2

78.2

政治的・社会的安定性

規制・法令の整備、運用

雇用・労働の問題

インフラ環境現地調達

資金調達

その他

＜全体（％）＞

N=110

（注）回答にルワンダは入っていない。（出所）ジェトロ［2014］”在アフリカ進出日系企業実態調査（2013年度調査）”

アフリカでの日本企業の経営上の問題点（複数回答）


ケニア次回選挙：2017年8月。大統領支持率48% （世論の関心）

生活コスト上昇＞汚職＞雇用＞治安

タンザニア次回選挙：2015年10月。混乱は見込まず。与党CCM VS 野党連合UKAWA （マグフリ建設相）（ロワッサ元首相）（世論の関心）

経済（雇用・経済発展）、教育、農業、政治

ルワンダ次回選挙：2017年12月カガメ大統領3選に有権者6割以上が好意的（憲法改正の国民議会審議後、国民投票が必要）悲劇を繰り返さない“強い統制” VS 報道の自由度ランキング（161位/180カ国）、反体制派への締付等好況を下支えする財政支援と、コンゴ民主共和国（DRC）東部をめぐる米英との関係

ウガンダ次回選挙：2016年2月。大統領支持率56％（世論の関心）

雇用＞道路＞汚職

5

ルワンダ2.6,7.3,$769

ケニア

ウガンダ

タンザニア

ブルンジ

（参考）

カンボジア 1.5, 7.3, $1,146

1.5

2.5

3.5

4.5

5.5

6.5

7.5

8.5

1.5 2.0 2.5 3.0 3.5

（出所）IMF［2015］WEO（4月版）からジェトロ作成

人口増加率(%)

Q４：経済は成長しているの？


人口増加率（X軸）ブルンジ＜ルワンダ＜ケニア＜タンザニア＜ウガンダ実質GDP成長率（ Y軸）ルワンダ＞タンザニア＞ケニア＞ウガンダ＞ブルンジ

実質GDP成長率(%) （参考１）東アフリカ諸国のGDP構成生産面（％）

ルワンダケニアタンザニアウガンダ

農業 33 30 28 26

工業 16 17 25 29

サービス業 51 53 47 45

東アフリカ諸国の人口増加と経済成長（CAGR：2014～2020）、一人当たりGDP（2015）

（参考２）東アフリカ主国のGDP構成支出面（％）

ルワンダケニアタンザニアウガンダ

最終消費（民・官） 98 97 78 91

総固定資本形成 23 20 39 25

輸出 13 27 30 23

輸入（34） (44）（47） (39)

（注）輸入はマイナス。（数字）で表現（出所）世銀“世界開発指標”（データベース）から作成

6

Q５：日本から売れているものは？（ルワンダ）


（出所）GTAからジェトロ作成

日本の輸出：1,495万ドル（2014年）

（出所）ルワンダ政府“Statistical Year Book2012”P83 から作成

（参考）ルワンダの自動車登録数（台）

2004 2009 2011 11/04

乗用車 8,513 16,292 19,177 2.3倍

ジープ 4,328 10,387 13,567 3.1倍

ミニバス 2,695 4,760 5,021 86.3%増

バイク 6,740 33,121 49,349 7.3倍

ピックアップ 5,763 11,448 12,974 2.3倍

トラック 1,358 2,490 3,134 2.3倍

合計(その他含） 29,955 80,019 105,324 3.5倍

0

100

200

300

400

2011 2012 2013 2014

100万米ドル

中国

ウガンダ

インド

ケニア

UAE

（図）ルワンダの輸入元トップ５

（出所）通関統計からジェトロ作成 7

機械 3%

電気機器 1%

医療品 1%

その他 6%

バス等 45%

乗用車 34%

バイク 5%

貨物車 5%

輸送機器 89%

コーヒー豆

（非焙煎）

94%

6%

1% 3%

コーヒー豆(非焙煎）コーヒー豆(焙煎）

バスケットその他

Q６：日本が買えそうなものは？（ルワンダ）



日本の輸入： 177万米ドル（2014年）


050

100150200250300

2011 2012 2013 2014

100万米ドル

タンザニア

DRC

ウガンダ

ケニア

オーストリア

（図）ルワンダの輸出相手トップ５

（出所）通関統計からジェトロ作成

（参考）ルワンダの輸出上位品目（1,000米ドル）

2014 割合主な輸出先

ニオブ・タンタル鉱等 103,320 15.8 タンザニア（55%）、オーストリア(15%)

石油製品 103,266 15.8 DRC（52%）、タンザニア(26%）

すず鉱 71,742 11.0 タンザニア（68%）、オーストリア(9%）

コーヒー 60,831 9.3 ウガンダ（24%）、スイス(21%）

紅茶 57,815 8.8 ケニア(81%）、ウガンダ（19%)

タングステン鉱 20,387 3.1 タンザニア(62%）、ベルギー(11%)

小麦粉・メスリン粉 14,897 2.3 DRC（94%）

合計(その他含） 653,365 100.0 タンザニア(28%）、DRC(24%）

8

(1) 加盟国の完全国産品。もしくは、(2)のいずれか (2)-a. 輸入原材料価格がCIF価格で産品全体の原材料価格の60%を超えない (2)-b. 製造付加価値35%以上（工場出荷時点） (2)-c. 原材料からの関税分類変更を伴うもの

Q７：東アフリカ共同体（EAC）とは？


・共同市場（人・金の自由化をプラス）へと移行中。2024年には、共通通貨導入（予定）し、経済通貨同盟へ・非関税障壁の削減に取り組み中（検問や計量台の削減、検疫等）。内陸国の製品価格の30~40％は輸送費!? ・合意・決定の実施率（ケニア75.8%、ルワンダ75.7%、タンザニア66.0%、ブルンジ56.5%、ウガンダ48.1%）

東アフリカ共同体（EAC）

（注）面積には、湖水面を含む。（出所）IMF（WEO）、国連（WUP）、EAC[2014]”East African Community Facts and Figures 2014“、世銀（Doing Business）等から作成

原産地規則

最近のトピック

EAC加盟国の概況（万人、1,000平方キロメートル、億ドル、位）

人口首都人口面積 GDP ビジネス環境ランキング

（Doing Business）

ルワンダ 1,070 100 26.3 74 46

ケニア 4,180 340 582.7 441 136

ウガンダ 3,540 170 241.6 228 150

タンザニア 4,620 360 939.3 333 131

ブルンジ 940 61 27.8 27 152

EAC全体 14,350 － 1,817.7 1,103 －

類似の国ロシア、メキシコ

－メキシコ、インドネシア

バングラ、ベトナム

ベルギー（42）トルコ（55）

対外共通関税（0% 10% 25%）

9

Q８：外国企業のビジネス展開は？


ルワンダ

ウガンダタンザニア

ケニア

0

1,000

2,000

3,000

2002 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14

ケニア

ウガンダ

タンザニア

ブルンジ

ルワンダ

EAC各国への直接投資額推移（フロー） UNCTADから作成 100万ドル

• サービス業への投資が活発（金融・保健：各国、IT：

南ア等、タイヤ販売：英国、カフェ：米国、医療サービス：オランダ、旅行代理店：南ア、ホテル：サウジアラビア、運送業：英国、UAE）。

• 消費財への投資も出てきている（冷凍菓子製造：米国、化粧品製造：仏、南ア）。

• 南アフリカ企業の資本参加の増加。 • 一部、資源参入（金・鉄鉱石、石油探査）もあり。

• 資源関係が外国企業の誘引材料。東アフリカ域内では、直接投資受入額は常にトップクラス。

• 過去10年の案件の半数は、資源関係（金、銅、ウラン、天然ガス等）。

• 近年は、南ア企業よりケニア企業の進出目立つも、両者はいずれも投資会社を含む、金融系中心。

• インド企業からの投資が他国に比べて目立つ。他に、英国、ケニア、南アからも多い。

• インドは食品関係（茶、菓子）にも進出。

• ケニアからはサービス業中心（金融、経営コンサル、出版、ラジオ、石油小売など）。

• 南アからは情報通信関係が主。

• 外国企業の資本参加例は域内では少ない部類。そもそも企業が多くない。

• 金融、茶・コーヒー、ホテル、情報通信への参入が主体。

• コンポスト（UAE）、セメント（南アフリカ）、ビール製造（ルクセンブルク）なども。

• ケニアや英国企業の資本参加が比較的多い。

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Q９：日系企業の最近のビジネス展開は？


ルワンダ企業拠点数 3 邦人数 116 （内、企業関係者20）

ウガンダ企業拠点総数 13 邦人数 279 （内、企業関係者54）

タンザニア企業拠点数 17 邦人数 350 （内、企業関係者 44）

ケニア企業拠点数 56 邦人数 769 （内、企業関係者 219）

・みずほ情報総研（15年9月、日本の野菜・花きの栽培や

農業機械などの技術移転に関する研究・実証試験を支援する事業を開始）・三菱商事・三菱重工（15年3月、出資子会社メティートが上水場の27年間で7,500万ドルの建設・運営受注）・三井物産（内陸コンテナ基地運営。星・Portek経由）・SBIホールディングス（11年9月、キガリ銀行に出資。アブダビ投資会社と共同で）・レックスバート・コミュニケーションズ（ITオフショア開発）・Ruise B（ルワンダバスケットの開発輸入）

・坂ノ途中（2013年現地法人設立。ゴマの開発輸入、野菜栽培）・３WM（2012年3月、現地法人設立。中古車販売）・サラヤ（2011年5月、現地法人設立。衛生事業）・淀川製鋼所（受注：2011年1月、亜鉛めっき鋼板の塗装ライン）～著名企業～

・フェニックス・ロジスティックス（衣料生産）

・三井住友銀行（15年3月、JBICとタンザニア電力供給公社向けに総額2億9200万ドル（約350億円）を協調融資）・まつや（15年2月、インスタント「おかゆ」の輸出開始）・住友化学（14年5月、市場調査・研究開発拠点開設）・三菱ふそう（14年3月、戦略車FUSOを投入開始）・住友商事（12年10月、駐在員事務所設置。受注：12年6月天然ガス火力発電所建設）・ビスキャス（10年7月、海底送電線敷設工事受注）

（出所）外務省「海外在留邦人数調査統計（平成27年要約版）」、各社プレスリリース、報道等から作成。

・みずほ銀行（15年8月、ケニア投資庁と協力覚書を締結）・日精エー・エス・ビー機械（14年、駐在員事務所開設）・トリドール（14年5月、「Teriyaki JAPAN」として日本食ファストフードを年内開店。2017年までに20店舗目標）・豊田通商（事業化調査：14年3月合成肥料製造。13年12月海水淡水化。受注：13年12月港湾クレーン6基）・三菱自動車（14年1月、駐在員事務所開設）・日野自動車（13年6月、現地製造委託、販売拠点設立）・ホンダ（13年3月、二輪車製造・販売の現地法人設立）・JCB（12年6月、エクイティ銀行とライセンス契約締結）

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Q10：更なる情報はどこで？


「世界は今-JETRO Global Eye-] (2013年3月16日放送回) (10分22秒) ルワンダが人材を育て、“IT立国”を目指し、日本とのビジネスが動き出した様子を紹介。ジェトロウェブサイトで無料閲覧可能！

通商弘報ジェトロメンバーズ特典で全文閲覧（もしくは、税込36,288円/年）

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