Upload
others
View
5
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
オープンデータ論第11回
オープンデータと社会 その1
対話ツールとしての地図
•空間との対話
•地図と戦争
•空間的現象との対話
•空間についての他者との対話・情報伝達
対話ツールとしての地図
•空間との対話• 場所に名前をつける(住所)• 緯度・経度(座標)
•使いやすい?• 東経135度13分12秒 北緯34度39分14秒• 神戸市中央区港島南町7丁目1−28
• 東経135度13分6秒 北緯34度39分10秒• 神戸市中央区港島南町7丁目1−27
空間情報といえば・・・
•地図
•印刷地図
•地形図・道路地図・住宅地図…
•Web系地図
•Google Maps・Yahoo Maps
•地理院地図
•OpenStreetMap・・・
空間情報といえば・・・
•地図
•印刷地図
•地形図・道路地図・住宅地図…
•Web系地図
•Google Maps・Yahoo Maps
•地理院地図
•OpenStreetMap・・・
空間情報といえば・・・
•地図
•印刷地図
•地形図・道路地図・住宅地図…
•Web系地図
•Google Maps・Yahoo Maps
•地理院地図
•OpenStreetMap・・・Yahoo!地図©Yahoo!
空間情報といえば・・・
•地図
•印刷地図
•地形図・道路地図・住宅地図…
•Web系地図
•Google Maps・Yahoo Maps
•地理院地図
•OpenStreetMap・・・
OpenStreetMap© OpenStreetMap contributors
空間情報といえば・・・
•地図
•印刷地図
•地形図・道路地図・住宅地図…
•Web系地図
•Google Maps・Yahoo Maps
•地理院地図
•OpenStreetMap・・・
地理院地図©国土地理院
公的データと私的供給データ
• 公的データ• 公式データ
• 正確さの保障はあるが、現実とはあわないことも
• 私的データ• 公的機関に認証されないデータ
• 正確さの保証がない
対話ツールとしての地図
•空間との対話
•地図と戦争
•空間的現象との対話
•空間についての他者との対話・情報伝達
対話ツールとしての地図
•空間的現象との対話
対話ツールとしての地図
•空間についての他者との対話・情報伝達
地図と地図データの利用の変化
•紙地図とその制約
•電子データ化によりシームレス化
•紙地図の張り合わせに苦労した・・
•電子データ化により、利用可能性が拡大
•他のデータ(統計データなどと組合せ表現)
社会と情報
•領域で定義されてきた近代社会のデータ
•国民国家という思想と領域
•領域に対する現象や現状の数値表現
•統計(何らかの対象の数値表現)
社会と情報
•領域で定義されてきた近代社会のデータ
•国民国家という思想と領域
•領域に対する現象や現状の数値表現
•統計(何らかの対象の数値表現)
国立社会保障・人口問題研究所による『日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)』を利用して将来人口変化を高さの変化で表現
統計(集計)データ
統計データ
•ある時点での領域で集計した社会状態をデータ形式で表示•国勢調査・貿易統計・工業統計・…•ピーター・バーンスタイン著『リスク』
•データ提供メディアと統計データ
•冊子体→電子データ
•有償提供→無償提供
利用可能性の拡大
統計データの利用可能性の拡大
•表形式の表現
•視覚化(グラフ化・地図化)•一覧性・比較可能性•空間関係の把握
•ツール充実とダッシュボード化•各種統計指標の自動グラフ化
統計データの利用可能性の拡大
•表形式の表現
•視覚化(グラフ化・地図化)•一覧性・比較可能性•空間関係の把握
•ツール充実とダッシュボード化•各種統計指標の自動グラフ化経済産業省
地域経済グループ地域経済産業調査室
RESASの画面例
伝達と社会の大きな変化•人が生きている限り、データを生成
•生活の至る場面で、データは発生
•発生したデータの捕捉可能性の向上•データを誰が、どのように利用するか、どのように活かすか、が問題
捕捉・利用技術の充実
資源・資本としてのデータ
•実物が資源の時代•人口を含め、実物の多寡が社会(個人・組織・地域・国)での豊かさに影響
•金融資産が資源の時代•通貨を含め、何らかの証券化された金融資産の多寡が社会での豊かさに影響
•データが資産の時代•データの利用しやすさが、社会での豊かさに影響
データ利用と情報品質
情報品質という考え方
•情報品質• データや情報が存在
• 個人・組織の意識や行動変革にどのように貢献?
•意思決定行動への変化 → 行動変容
•低品質な情報• あっても使えない情報・利用困難な情報
•高品質な情報• アクセス可能な情報・容易に利用可能な情報
オープンデータとは
•利用目的を制限せず、利用・再利用・再配布可能なデータ(http://opendefinition.org/)
誰もが出来るだけ自由に『資源として』利用できる環境が望ましい• 高品質のデータを…
•政府などが保有するデータの公開• オープン・ガバメント・イニシアティブ• 透明性の確保・情報公開• 市民参加• データを介した関係者間の対話
計算機可読データの表現形式
•表形式の表現•高い一覧性•加工が必要なことが多い
•ダッシュボードツール利用•データベースによる管理・LOD化•希望に応じた各種指標の自動グラフ化•データ(低品質な情報)から図化(高品質な情報)
•視覚化(グラフ化・地図化)による品質改善
Web型処理の世界
•必要な種類と対象の情報を機械的に処理•セマンティック・ウェブの時代
• LOD化(Linked Open Data)• 対象の要素は、別の要素との関係
• RDF: Resource Description Frameworkが定義できるかも
• Web標準化団体(WWW3)の統一規格のフレームワーク
• 各種データ要素をURI(Uniform Resource Identifier)で定義・要素間の関連性などをリンクで表現
• 関連性定義・APIを公開• 外部からも利用可能
• 結構面倒・・・できてしまえば、機械処理が可能
Web型処理の世界と現実世界
• LOD化のメリット・・・
•人間は意味の世界で生きている• 意味を機械的に処理したい
• 探して、見つけて、利用 → 外部のデータも一気に計算機で処理
• データを機械処理するためには、用語が指す内容が対応関係が必要(共通語彙が必要)• 組織や人により、ものごとの表現法が違う• 用語の共通化ではなく、語彙辞書で判定すれば・・・• 関係性をきちんと表記することで、組織を超えた情報交換・情報共有ができる・・・
データの利用スタイル
表形式データの利用
•データの直接ダウンロード•利用者側での加工知識と能力が必要• e-Stat
総務省統計局のe-Statの画面例
自動化されたデータの利用
•ダッシュボード型ツール•ウェブでの対話型で加工・表現• LODなどによる機械処理可能性が前提
統計ダッシュボードの画面例
空間表現利用環境の拡大・Webベースツールの充実•無料のツールの増加
•Web系ツール• Leaflet・Cesium• あるデータを見ることができればいい• ちょっと(多分、かなり)知識が必要• データ加工には向かないかも・・・
•GISアプリケーション• QGIS・Mandara• 加工して、分析用データの生成• 複数の分析を組み合わせ• ちょっと(多分、かなり)知識が必要
データの利用環境の向上
•地理情報と一体化した統計情報の提供
•ひなたGIS
•統計処理機能付きの簡易ウェブGIS
• JSTATMAP
高い情報品質での提供
地理院地図の表示例©国土地理院https://maps.gsi.go.jp/ で大手町付近を表示
地理院地図Vector(試験公開)の表示例©国土地理院https://maps.gsi.go.jp/ で大手町付近を表示
高い情報品質での提供
地理院地図の表示例©国土地理院https://maps.gsi.go.jp/ で大手町付近を表示
地理院地図Vector(試験公開)の表示例©国土地理院https://maps.gsi.go.jp/ で大手町付近を表示
ネットワーク・市民社会・データ
•社会関係資本• ネットワークの中での非公式な互酬性
• 見える関係から、その外側とも関係(開放性)
• 資源としての関係性
• ネットワークの存在 → 利用可能性の拡大
•オープンデータ化• データの相互利用可能性の拡大
見える化・・・そして
• 第1段階としての見える化
• 目で見て確認できることはとても大事• 公共圏(ハーバーマス)の情報基盤ができる(情報品質の向上)
• 第2段階としての解析、分析• より豊かな情報品質を持つコンテンツの作成・利用
• 多様な視点と定量的評価可能性の向上
オープンデータの将来
•提供データそのものの増加
• CKANなどによるカタログ化の進展• データの探しやすさの改善
•別目的で収集・集計されたデータ• 利用上の工夫
オープンデータの将来
•取組み自治体・データそのものは、増加
•個人作成データ公開の動き
•データ提供に温度差• 熱心な取り組み自治体がある一方で、AEDの所在地情報提供のみの自治体も…
•面白そうなデータはあるものの…• 個人情報保護や諸般の制約で、取得不能
• 公開・利用されないデータの存在
空間的オープンデータの課題
•依然活躍中の旧フォーマット• EXCELの表 Shapeファイル PDF 画像ファイル
• 現在の技術標準(GeoJson,MVT)からの乖離と表現不良
•元データの作成時の問題• 最初のデータ作成時の設計を引きずる
•利用者が限られる• どう使っていいかわかりにくい
• 使うための技術を持つ人の偏在
• かなり幅広い知識が必要(そこは助け合いで・・)
本日のクイズ
• これからのデータ中心社会の中で、人々と空間データとのかかわりは、どのように変わっていくと考えますか?
あなたの考えを、5から10行程度でまとめて書いてください。
最終レポート
• jSTATMAPないし、ひなたGISなどのオープンデータを利用するWebサービスを用いて、あなたが関心を持つ都市的な施設を少なくとも、5施設(施設数が5以上あるもの)について、データを取得し、その取得したデータからあなたがどのような空間理解を得たかをレポートのとしてWordで2000字以上、5000字以内でまとめたものをメールの添付ファイルとして、2020年1月31日金曜日正午までに提出しなさい。
次回予告