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ポータルサイトと
検索エンジン
ポータルサイト
・ポータルサイト(Portal Site)
→最初にアクセスするWebページ。
・広告やEC取引仲介サービスにより収入を得る。
・検索エンジン、情報サービス、e-マーケットプレイス、
業界系などに分類されるが、近年、SNSの台頭がめざましい。
・全世界ではGoogleがトップシェアをとるが、
国に依存して、ポータルサイトの状況はかなり異なる。
代表的な検索エンジンと
シェアの推移
2つの検索エンジン
• ディレクトリ型検索エンジン(Yahoo!) (人手で作成されたディレクトリ(カテゴリ)に沿って検索。ユーザがWebサイトをYahoo!に登録,審査,承認されればディレクトリ登録(2-3週間)。情報が厳選されているので検索結果の質は高い。でも即時性に劣る。
• ロボット型全文検索エンジン(Google)
Web自動巡回ソフト(robot, crawler, spider)がWebデータを収集し(2004.12で80億ページ)、インデクス(索引付き)DBを作成し検索に利用する。即時性があるが検索結果が膨大。テキスト一致度やPageRank(良いページからリンクされているページはやはり良いページ)などによりWebページをランキング。
1996年 Yahoo!JAPAN
・インターネットユーザーが
まだまだ珍しかった時代
・1996年4月
Yahoo! JAPAN スタート
・検索機能のみ
・38万PV/Day(1996年5月)
1998年 Yahoo!JAPAN
・(情報)サービス登場
・サービスは検索ボックスの下
にまとめて表示
・1500万PV(1998.9)
2001年 Yahoo!JAPAN
検索+サービス
お薦めのサービスを
トピックスの下に表示
サービスに重点が移り始める
サービス数>50
1億ページを突破!(2000.7) 2億ページを突破!(2001.8)
2003年 Yahoo!JAPAN
サービスの占めるスペースが拡大
メールやカレンダーなど個人ツール
の入り口が、トピックス上にまとまり
Yahoo! BBの枠も大きく設ける
Yahoo! JAPAN 10年間の
ページビュー(PV)の推移
2010年以降、Yahoo!は検索エンジンからほぼ撤退し、
情報サービスとしてのポータルサイトとなる。
GOOGLE 誕生
1.サーゲイ・ブリン(スタンフォード大学,CS)が博士課程で データマイニングの研究を進める。
2.Webデータに興味を持つラリー・ペイジ(ロシア人)が参画
3.2人で1.5万ドル(160万円)のお金を出して,TB(テラバイト)オーダーのHDDを購入して実験を進める。
4.ビジネスプランを申請。
5.サンマイクロシステム社が$10万(1050万円)出資
6.ベンチャーキャピタルが2500万ドル(26億円)出資
7.1998年9月:GOOGLE(グーグル:10の100乗 を示す英単語「googol」に由来 )
GOOGLE アドワーズ広告
• ビジネスモデル:他のサイトが検索サイトから総合サイトにモデルチェンジする中、GOOGLEは検索一筋。売上高の99%=インターネット広告
• バナー広告→検索連動型広告=アドワーズ広告(売上高50%)+アドセンス広告(売上高49%)
アドワーズ(Adwords:Ad=広告+words=キーワード)広告 検索キーワードに関連する広告を検索結果表示ページの上側と右側に テキスト表示(上1枠+右8枠=最大9枠。それ以降の広告は次ページ以降).
(ユーザへの配慮) ・テキスト表示:検索速度が遅くなってはいけない ・広告表示場所は上側と右側に定め、検索結果閲覧を邪魔しない ・ポップアップ広告はユーザが不快になる恐れがあるので禁止。
・クリック単価(CPC: cost per click)×クリック率(CTR: click through rate) で表示順位決定。CPCだけで決める広告主主導になりすぎるため。 ・さらにCTRが0.5%を下回ると広告が抑制され,そのまま改善しない場合はステータスが「無効」になり取り下げられてしまいます。
(広告主への配慮) クリック課金型広告(PPC (pay per click)広告)
→クリックされた場合のみ広告料金が発生 クリック単価(7円~1万円)を設定しクリック数に応じて支払う 1日当たりの上限金額設定可能。
GOOGLE アドセンス広告
• Webサイトを持つ人がアドセンスに無料登録
• 登録されたWebサイトを解析し掲載すべき広告を決定し掲載
• その広告がクリックされれば、Webサイト登録者とGOOGLEに広告料が二分されて入る
• 利益率は低いが、世界中が広告媒体となる。
現在の主要検索エンジン
ディレクトリ型 ロボット型
Yahoo! (USA) Yahoo! Directory
(2014.12.31中止) YST→ Bing(2010)
Yahoo! Japan Yahoo! Category YST→Google(2010)
Google Dmoz→中止(2011) Google
MSN LookSmart→中止(2006) Inktomi→Bing(2009)
ニールセン・オンライン、検索サービス利用動向レポート「MegaView Search」 http://www.netratings.co.jp/news_release/2010/05/Newsrelease20100527.html
現在、世界40カ国の検索エンジのシェア(1) http://www.globalmarketingchannel.com/press/pdf/20121120.pdf
現在、世界40カ国の検索エンジのシェア(2) http://www.globalmarketingchannel.com/press/pdf/20121120.pdf
韓国発「NAVER まとめ」の(日本における)月間訪問者数が1,300万人を突破
(2009年7月より日本語サービス開始)http://www.netratings.co.jp/news_release/2013/02/news20130225.html
グーグル革命の衝撃
NHK総合テレビ
2007年1月21日
©2008Google
・グーグル革命とは・・・検索順位が個人・企業の存在価値に影響を持ち、 経済の仕組みをも変え始めていること
グーグル革命
Google 検索
I’m Feeling
Lucky ©2008Google
検索利用者の増加
・全人類が1日に検索を打ち込む回数は、10億回
・生活のすべてをグーグルに委ねる人も現れた
●何かを決める時に、グーグルの検索結果を判断材料にする人が急増している
(例) ジョン・ゲール(21歳)・・・買い物・収入etc全てをグーグルに依存 個人情報や記憶までも委ねている
検索上位を目指す企業
Q .なぜ企業は検索順位を上位にしたいのか?
A.検索順位の上位にユーザーの視線が集中するから (ユーザーの5位以下の認識率は上位に比べて半分以下となる)
(例)
・雑誌社・・・・・・・・検索に表示されていないと読んでもらえない
・大学PR担当者・・・大学を知ってもらうためには、 検索上位に表示されることが非常に大切
熾烈な検索順位争いにつながる
検索関連ビジネスの誕生
・検索関連ビジネス市場・・・・・・・・・市場規模は1兆円超 毎年30%以上の規模で急拡大中
(例)検索エンジンマーケティング会社・・・検索順位を決めるルールを細かく分析し、 ランクの引き上げをはかる
・検索関連ビジネスの誕生・・・検索人口増加と企業の検索上位志向に伴って、 検索関連ビジネスが誕生
検索ビジネスの例
● スコットハイバー病院 / サンフランシスコ
ブルース・クレイ社にHP制作費として年間180万円を支払う → 検索順位が上位に上がり、患者数が3倍・収益も急増となった
●患者がこの病院を選んだ理由
・検索順位が上位だったから ・HPで調べた医師の経歴が優秀だったから
上位ランクを保てれば、膨大な人がサイトを訪れ、必ず利益になる
検索順位至上主義の弊害
・「15位以下のHPはこの世に存在していないのと同じ」(ブルース・クレイ社長) → 検索順位争いが過熱 ・検索順位の上昇を目指すあまり、不正を試みるものも現れる
●スコットハイバー病院のライバル病院の場合 ・文章に関係なく、特定のキーワードだけを打ち込む (例)LASIK、LASIC、LAZIK ・リンク数を水増しする
グーグルの会社概要
・創業9年で時価総額18兆円
・世界シェア50%
・1カ月で世界中から10万人以上の就職応募がある
・有能な人材による新技術開発 → 検索出来る量を増やし、利用者の拡大をはかる
(例)グーグルアース、グーグルブックサーチ、イメージ検索etc
・グーグルの創立目的・・・全人類が使う全ての情報を整理すること (エリック・シュミット最高経営責任者)
問題解決能力がある人材を集め続けている
・特異な人材募集・・・・・・問題が解ける人にだけグーグルの求人広告だとわかる
©2008Google
(例)自然対数eの値の中の最初の連続する10桁の素数.com
グーグルビジネス→広告
Q. なぜグーグルのビジネスがここまで注目されるのか?
A.グーグルの広告が従来の常識を覆すほどの高い効果が得られるから
ターゲット広告 ・・・キーワードに対応して広告を出す 企業の営業戦略に革命的な変化をもたらした
消費者が企業を見つける
≪従来の広告≫ ≪グーグル広告≫
企業が消費者を見つける
検索から、1人1人にあったより正確な広告を表示できる。
我々の広告は無駄にはならない。だから我々のビジネスは強い
(エリック・シュミット最高経営責任者)
ターゲット広告の例
●花の種の販売会社 / アメリカ・バーモンド州
ターゲット広告を活用・・・・キーワードをワンクリック12円でグーグルより購入 花の名前を検索する人は種を買いたい確率が高い
全ての花のキーワードに応じて広告を表示
【結果】 ・検索した10人に1人が種を購入 ・業績は5年で3倍
効果大
検索と連動する新しい広告
・キーワードの争奪戦・・・ビックビジネスにつながりそうなキーワードは予め 押さえておく
・キーワード価格の高騰・・人気のあるキーワードはグーグルオークションで高値がつく
(例)online college ワンクリックで40$(約5千円)
・キーワード検索のデータを用いて各広告の利益を検証し、企業の広告戦略へ反映
グーグルに年間1兆円超の収入をもたらした
【検索キーワード】
【検索データの活用】
グーグルパワーの源泉 ・力の源泉・・・・ 検索ランキングを決める技術 より知りたい順で検索結果が表示される
【基礎原理】
ページランク ・創業者のラリー・ページとサーゲイ・ブリンが発見
・より多くのリンクが貼られたページが人々から評価されていると判断し、順位を上にする
・現在・・・・ページランクをもとに、100以上のルールによって順位が決められているが、 不正防止のため詳細は公開されず。
グーグルの抱える問題点
①不正の境界が曖昧・・・・グーグルが方針を変えれば即、不正の基準も変わる
②厳正さに欠ける検索ルールの運用・・・国・政府の事情によって表示ルールを変更
(例) 「天安門」で検索した場合、アメリカと中国では検索結果が異なる → アメリカ議会でも取り上げられた
グーグルの抱える問題点(2)
③事前通告なしに検索結果から消される・・・・理由は一切知らされず
(例)キンダースタート社/ビクター・グッドマン社長 ・検索結果に表示されなくなったため、倒産の危機 ・裁判を起こすも、グーグル側は
「検索順位は検査がはじき出したものだが、 グーグルは順位を自由に決める権利がある」と主張 ・言論の自由の制御(?)という問題
グーグルの今後
・利用者の更なる拡大 ・・・・・日本でも携帯電話と提携
グーグルの目指すところ あらゆる人の検索に対し、考え得る全ての答えを持ったグーグルが時間的・地理的な制約を超えてサービスを提供すること
・ターゲット広告の精度を上げる・・・ 検索履歴をもとに趣味・関心・場所に応じて、より的確な広告を送る
・どこに居てもグーグルに アクセス可能な環境を整える
・・・・街中にアンテナを張り巡らせる (例)マウンテンビュー、サンフランシスコ
情報の獲得と提供を今以上に増やしてゆく