モリンガを活用した 緑化と循環型農村作り(ミャンマー) 実践 ひろげる助成 年目 3 〒840-0822 佐賀県佐賀市高木町3-10  電話:0952-24-3334 E-mail:offi[email protected] http://terrapeople.or.jp | 活動地域 | ミャンマー (特非) 地球市民の会 地域住民の 自主的な植林本数 10,000629090循環型農業を 実践し始めた住民率 今年度計画の達成度 活動の全体目標に対する達成度 課題 全助成期間の活動を振り返って 目標 活動内容と成果 パオー民族自治区では炊事、焼畑等のために森林が伐採され、森 林が年々減少している。また、農薬や化学肥料に頼る農法が行われ、 農地の疲弊や農薬中毒の問題も起きている。 本事業は、モリンガを軸として持続可能な緑化システムを構築す るという当会にとっても新しい試みであった。本事業を通じて植林 -加工-販売-持続可能な緑化という流れの基礎を築くことができ た。地域リーダーの問題意識も高く、研修にも多くの参加があった。 活動が継続するよう、当会として地域住民と協力し、フォローアップ を続けていく。また、モリンガ加工品の販売は、より多く販売できる よう品質の向上と販路開拓に努めたい。 本事業は、各地域の行政や自治組織を巻き込 みながら進めてきており、今後も地域の組織と住 民の協力のもと継続的な緑化活動の推進が期待 できる。モリンガ加工品に関してもFDA(Food and Drug Administration)への申請を経て、ミャンマー国内での正式な 販売を開始している。販路拡大による継続的な緑化基金の創出 と、持続可能な緑化体制によって同地域での緑化活動のさらな る広がりが期待できる。 苦労した点 ●地域住民がモリンガを 加工品として販売した経 験がなかったため、販売で きる品質の商品を作るの に苦労した。 ●モリンガ加工品の販路 を開拓すること。 工夫した点 ●モリンガ葉の乾燥機の輸 入許可が下りず、加工品の 生産が進まなかったが、手 作り機械で代用した。 ●研修や植林の際に行政や 地域組織を巻き込み息の長 い活動を目指した。 持続可能な緑化体制(モデル)を確立して地域住民による自主的 な緑化活動を推進する。また、モリンガを活用した循環型農業を拡 大させ地域住民の収入・生活向上につなげる。 ●3地域目のシンタウン村落群に緑化委員会を組織して、木の伐 採・植林ルールを制定した。●モリンガの加工品(モリンガティー・ パウダー・シードオイル)の販売を進め、緑化基金を創出した。●循 環型農業研修及び環境保全研修を6回実施し、230名の地域住民 の参加があった。また、循環型農業研修参加者(1~3年目)のモニ タリングを実施した結果、研修を経て循環型農業を実践する住民 が62%になった。●モリンガ緑化基金及び村が自主的に集めた基 金により10,000本の自主的な植林が実施され、育苗施設が整備さ れた。 今後の 展望 地域住民によるモリンガ植林の様子 循環型農業研修の様子 手作り機械によるモリンガ乾燥作業の説明 苦労した点と工夫した点

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モリンガを活用した緑化と循環型農村作り(ミャンマー)

実践

ひろげる助成

年目3〒840-0822 佐賀県佐賀市高木町3-10 電話:0952-24-3334E-mail:[email protected] http://terrapeople.or.jp

| 活動地域 | ミャンマー(特非) 地球市民の会

地域住民の自主的な植林本数 10,000本

62%

90%

90%

循環型農業を実践し始めた住民率

今年度計画の達成度

活動の全体目標に対する達成度

課題 全助成期間の活動を振り返って

目標

活動内容と成果

 パオー民族自治区では炊事、焼畑等のために森林が伐採され、森林が年々減少している。また、農薬や化学肥料に頼る農法が行われ、農地の疲弊や農薬中毒の問題も起きている。

 本事業は、モリンガを軸として持続可能な緑化システムを構築するという当会にとっても新しい試みであった。本事業を通じて植林-加工-販売-持続可能な緑化という流れの基礎を築くことができた。地域リーダーの問題意識も高く、研修にも多くの参加があった。活動が継続するよう、当会として地域住民と協力し、フォローアップを続けていく。また、モリンガ加工品の販売は、より多く販売できるよう品質の向上と販路開拓に努めたい。

 本事業は、各地域の行政や自治組織を巻き込みながら進めてきており、今後も地域の組織と住民の協力のもと継続的な緑化活動の推進が期待

できる。モリンガ加工品に関してもFDA(Food and Drug Administration)への申請を経て、ミャンマー国内での正式な販売を開始している。販路拡大による継続的な緑化基金の創出と、持続可能な緑化体制によって同地域での緑化活動のさらなる広がりが期待できる。

■苦労した点●地域住民がモリンガを加工品として販売した経験がなかったため、販売できる品質の商品を作るのに苦労した。●モリンガ加工品の販路を開拓すること。

■工夫した点●モリンガ葉の乾燥機の輸入許可が下りず、加工品の生産が進まなかったが、手作り機械で代用した。●研修や植林の際に行政や地域組織を巻き込み息の長い活動を目指した。

 持続可能な緑化体制(モデル)を確立して地域住民による自主的な緑化活動を推進する。また、モリンガを活用した循環型農業を拡大させ地域住民の収入・生活向上につなげる。

 ●3地域目のシンタウン村落群に緑化委員会を組織して、木の伐採・植林ルールを制定した。●モリンガの加工品(モリンガティー・パウダー・シードオイル)の販売を進め、緑化基金を創出した。●循環型農業研修及び環境保全研修を6回実施し、230名の地域住民の参加があった。また、循環型農業研修参加者(1~3年目)のモニタリングを実施した結果、研修を経て循環型農業を実践する住民が62%になった。●モリンガ緑化基金及び村が自主的に集めた基金により10,000本の自主的な植林が実施され、育苗施設が整備された。

今後の展望

地域住民によるモリンガ植林の様子

循環型農業研修の様子

手作り機械によるモリンガ乾燥作業の説明

苦労した点と工夫した点