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原 著

千 葉 市 沿岸 の 自生 カ キか らのHAV,SRSV,

ア ス トロ ウイ ルス 遺伝 子 の検 出

千葉 市環境保健研究所1),国 立感染症研究所2)

北橋 智子1)田 中 俊光1)宇 田川悦子2)

(平 成11年1月13日 受付)

(平 成11年3月3日 受 理)

Key words: astrovirus, oyster, PCR, SRSV, HAV

要 旨

近年,ウ イルス性 の食 中毒 と して カキ とSRSVの 関係 が注 目を集 めて い る。今 回我 々 は 自生 す る カキ

内 に存 在す る下 痢症 ウ イルスの検 出 を行 い,そ の 月別 推移 を調査 した.千 葉市 美浜 区 の海 岸 に 自生 して

い る カキ を1997年4月 か ら1998年3月 まで毎 月採 取 し(計112個),nestedPCR法 を用 い,SRSV・

HAV・ ア ス トロ ウイル ス(Astro V)・ アデ ノ ウイ ルス遺伝 子 の検 出 を試み,検 出 され た遺伝 子 の塩 基 配

列 を シー クエ ンス法 に よ り確 定 し,比 較検 討 した.

今 回 の検 体 中SRSV遺 伝 子 が 最 も多 く検 出 され,次 いでAstro Vで あ っ た.SRSVの 遺 伝 子 は1997

年4月 お よび1997年12月 か ら翌 年3月 にか け て検 出 され,陽 性率 が最 も高か ったの は2月(10/10,100

%)で あ った.次 に多 く検 出 され たAstro Vは,5月,7月 お よび10月 か ら翌 年 の3月 まで1年 を通 し

て1型 と2型 が 散発 的 に検 出 され,1998年1月(6/10,60%)の 陽性 率 が最 も高 か った.HAVは6月,

7月 に2件 のみ 陽性 であ っ た.一 方,ア デ ノウ イル スは全 て 陰 性であ っ た.

以上 の結 果,海 水 温の低 い1,2月 を ピー クにSRSV,Astro Vと もに 自生 の カ キの検体 か ら検 出 され た

ことは,我 国 で多 発 してい る カキ関連 の 食中毒 が 冬季 を中心 に発 生 して いる こ と と関連 性 が高 い こ とを

示 唆 して い る と考 え る.

〔感染症 誌73: 559～564,1999〕

序 文

冬 期 に 多発 す る非 細 菌性 食 中毒 の 推 定 原 因 食 品

と して 生 カ キ が 高 い 比 率 を 占 め て お り,ま た 患 者

糞 便 よ り検 出 さ れ る ウ イ ル ス は そ の ほ と ん どが

small round structured virus(SRSV)で あ り1),カ

キ とSRSVの 密 接 な 関 係 が 話 題 を 集 め て い る.し

か し,SRSV以 外 の事 例 と して ア ス トロ ウ イル ス

(Astro V)やC群 ロ タ ウ イ ル ス も報 告 さ れ て い

る.そ の他 にも国内外の発生状況か らみて,A

型肝炎ウイルス(HAV)に ついて も注意を要する

必要があ り,こ れ らの食品媒介が疑われるウイル

スに対する検査法の確立や汚染実態調査などの対

応が望まれている.

培養系や実験 動物系 で分離が不可能なSRSV

に対 しては,今 まで電子顕微鏡を用いて確認 して

いたが,検 出感度(約106粒 子/g)が 低 く,食 品中

の微量 ウイルスの検 出は不可能であった.近 年

RT-PCR法2)に よ り食品 か ら直接SRSV遺 伝子 を

検出することが可能となり,こ れに伴い,食 中毒

別刷請求先:(〒261-0001)千 葉市美浜 区幸町1-3-9

千葉市環境保健研究所医科学課

北橋 智子

平成11年6月20日

560 北橋 智子 他

に 関 連 し て カ キ か ら のSRSV遺 伝 子 の 検 出 が 多

数 報 告 さ れ る よ うに な っ た.

我 々 は 食 品 媒 介 の 可 能 性 が あ る ウ イ ル ス と し

て,SRSV,HAV,Astro V,ア デ ノ ウ イル ス の4

種 の ウ イ ル ス につ い て,周 年 的 な汚 染 実 態 を把 握

す る こ とを 目的 と して,自 生 す る カ キ か らの 検 出

を 試 み た の で 報 告 す る.

材 料 と方 法

1)　検 体

千 葉 市 内 の ヨ ッ トハ ー バ ー に て1997年4月 か

ら1年 問 に渡 り毎 月採 取 した 自生 カ キ112個 を検

体 と した(Table1).

2)　カ キ の 前 処 理

カ キ1個 の 中 腸 腺 を 採 取 し,厚 生 省 通 達 の 方 法

に ほ ぼ 従 い,CTAB法 で核 酸 を抽 出 した2131.

3)　HAVのPCR

前 処 理 し て 得 ら れ た 核 酸 をRobertsonら の 方

法4/に ほ ぼ 従 い,VP1/2A領 域 の プ ラ イ マ ー を 用

い,逆 転 写 反 応 か らPCRを 行 っ た3).nested PCR

で267bpの バ ン ドの 検 出 され た も の を 陽 性 と し

た.以 下 す べ て のPCRは94℃,1分,55℃,1

分,72℃,1.5分,40分 サ イ ク ル とい う条 件 で行 っ

た.

逆 転 写 反 応用 プ ラ イ マ ーHAV-P2:5'-

CCAAGAAACCTTCATTATTTCATG-3'lst P-

CR用 プ ラ イ マ ーHAV-P1:5'-ATTCAGATTA-

GACTGCCTTGGTA-3'nested PCR用 プ ラ イマー

HAV-P3:5'-TATTTATCTGTCACAGAACAA

TCAG-3'HAV-P4:5'-AGGAGGCGGAAGCACT

TCATTTGA-3'

4)　SRSVのPCR

前 処 理 して 得 られ た 核 酸 をJiangら の 方 法2に

従 い 逆 転 写 反 応 か らPCRを 行 っ た.nested PCR

で 約330bpの シ ン グ ル バ ン ドの 検 出 さ れ た もの

を 陽性 と した.

逆 転 写 反 応 用 プ ラ イ マ ー

NV-35:5'-CTTGTTGGTTTGAGGCCATA-3'

1st PCR用 プ ラ イマ ー

NV-36:5'-ATAAAAGTTGGCATGAACA-3'

nested PCR用 プ ラ イ マ ー

NV-81:5'-ACAATCTCATCATCACCATA-3'

NV-82:5'-TCATTTTGATGCAGATTA-3'

SM-82:5'-CCACTATGATGCAGATTA-3'

5)　ア デ ノ ウ イ ル ス のPCR

前 処 理 し て得 られ た 核 酸 を,全 て の 型 が 検 出 で

き る よ う設 定 した ヘ キ ソ ン部 分 の プ ラ イマ ー を使

用 しnestedPCRま で 行 い,約900bpの バ ン ドの

検 出 さ れ た も の を 陽 性 と した.

lst PCR用 プ ラ イマ ー

P-1:5'-ATGGCCACCCCATCGATGAT-3'

Table1　 Detection of HAV,SRSV,Adeno V and Astro V genomes from

oysters by PCR

感染症学雑誌 第73巻 第6号

カ キ か らの アス トロ ウ イ ル ス遺伝子 検 出 561

P-12:5'-CAAGGGAACTTTGCAGGACC-3'

nested PCR用 プ ラ イ マ ー

P-3:5'-GCGACAACAGAGTGCTTGAC-3'

P-8:5'-GCGAACATCGGGATCATAAC-3'

6)Astro VのPCR

AC-4,6プ ラ イ マ ー はSakonら の プ ラ イ マ ー5)

を 使 用 し,nested PCRはSaitoら の 報 告6)を 参 考

に し,全 て の 型 が 検 出 で き る よ う3'末 を 認 識 す る

プ ラ イ マ ー を 設 定 し た.

逆 転 写 反 応 用 プ ラ イ マ ー:AC-6

1st PCR用 プ ラ イ マ ー:AC-4

nested PCR用 プ ラ イ マ ー

Beg:5'-GACCGTGTAACCCTCCTCTG3'

UDA-12:5'-TCTAAACAGAGACAGAAAAG-3'

前 処 理 し て 得 ら れ た 核 酸 を 鋳 型 と し,逆 転 写 反

応 を 行 っ た3).deoxy NTP(0.5mM),AC-6プ ラ イ

マ ー(2.0μM),AMV逆 転 写 酵 素(ラ イ フ サ イ エ ン

ス:5unit),バ ッ フ ァ ー(50mM Tris-HCl,pH8 .3,

100mM KCl,10mM MgCl2),RNase Inhibitor

(Takara Shuzo Co.Ltd.;25unit)を 加 え て25μl

と し,42℃,1時 間 反 応 さ せ た.

次 にAmpdirect TMキ ッ ト(Shimadzu Co.Ltd.)

を 使 用 し,1st PCRを 行 っ た.AC-4プ ラ イ マ ー

(1.0μM),タ ッ ク ポ リ メ ラ ー ゼ(日 本 ジ ー ン;2.5

unit),添 付 のAmpdirect TM-Aバ ッ フ ァ ー(Shi-

madzu Co.Ltd.)10μl,添 付 のAmp Addition-1バ

ッ フ ァー(Shimadzu Co.Ltd.)10μlを 加 え,ト ー

タ ル50μlで1st PCRを 行 っ た.更 に,1st PCR

産 物 に1μlにdeoyx NTP(02mM),Begプ ラ イ

マ ー(1.0μM),UDA-12プ ラ イ マ ー(1 .0μM),タ ッ

ク ポ リ メ ラ ー ゼ(日 本 ジ ー ン;1unit),タ ッ ク ポ リ

メ ラ ー ゼ に 添 付 の バ ッ フ ァ ー(日 本 ジ ー ン)5μl

を 加 え ト ー タ ル50μlでnested PCRを 行 い,2.5

%ア ガ ロ ー ス ゲ ル で電 気 泳 動 後,エ チ ジ ウ ム ブ ロ

マ イ ド染 色 を 行 い,約282bp(6型 は257bp)の バ

ン ドが 検 出 さ れ た も の を 陽 性 と し た.

7)シ ー ク エ ン ス

SRSV,HAVのPCR産 物 は,TA Cloning Kit

(Invitrogen,San Diego,CA)で ク ロ ー ニ ン グ 後,

シ ー クエ ン ス し た.Astro VはPCR産 物 を 増 幅 さ

せ た プ ラ イ マ ー を用 い,ダ イ タ ー ミ ネ ー タ ー 法 で

ダ イ レ ク トシ ー ク エ ン ス し,Astro V type1(ac-

cess No.:L23513),type2(access No.:L13745)

と比 較 した.塩 基 配 列 の 解 析 は,DNASISを 使 用

した.

成 績

HAV遺 伝 子 は112検 体 中2検 体(1.8%)か ら検

出 され た.月 別 で は6月 に1検 体(1/9:11.1%),

7月 に1検 体(1/9:11.1%)で あ っ た(Table1,

Figs.1,2A).PCR産 物 の シー ク エ ン ス を 行 い,解

析 領 域 で あ るVP1/2A領 域168bpを 解 析 し た と

こ ろ,2検 体 と もIA型 で あ っ た.な お,一 方 の 塩

基 配 列 は1995年 に千 葉 市 内 で 集 団 発 生 を 起 こ し

たHAV3)と 全 く一 致 した.ま た,もう一方 も解 析

Fig.1　 Detection of HAV,SRSV and Astro V geno-

mies from oysters by RT-PCR.

平成11年6月20日

562 北橋 智子 他

領 域168bp中1bp違 うの み で あ っ た.

SRSV遺 伝 子 は112検 体 中28検 体(25.0%)か

ら検 出 さ れ た.塩 基 配 列 は28検 体 と も極 め て 類 似

し て お り ス ノ ー マ ウ ン テ ン ウ イ ル ス 系 のG2グ

ル ー プ に属 して い た(Table1,Figs.1,2A).季 節

Fig.2•@ Detection of HAV, SRSV and AstroV from na-

tive oysters (total112samples) in Chiba City.

A: HAV and SRSV, B: Astro V type1and type2

別 で は 春 先 の4月 に6検 体 中3検 体(50.0%)か ら

検出 され た が,そ の 後 夏 か ら秋(5～11月)の間 は

検 出 され ず,12月 に10検 体 中1検 体(10.0%),1

月 に10検 体 中9検 体(90.0%)そ し て水 温 が最 も

低 い2月 に10検 体 中10検 体(100%)と ピー クに

達 した.3月 に は10検 体 中5検 体(50.0%)と 半減

した.

ア デ ノ ウ イ ル ス遺 伝 子 は112検 体 と も全 て 陰性

で あ っ た.

Astro V遺 伝 子 は112検 体 中15検 体(13,4%)か

ら検 出 さ れ た.1型 と2型 が1年 を通 して 散 発 的

に 検 出 さ れ た(Table1,Figs.1,2B).4,6,8～9

月 は 検 出 さ れ ず,1月 が10検 体 中6検 体(60.0%)

と最 も高 い検 出 率 を示 した.し か し5,7,10～12,2

～3月 の 陽 性 率 は い ず れ も10.0～20 .0%に と ど

ま っ た.冬 に 検 出 率 が 高 くな る とい う点 に お い て

SRSVと 傾 向 が 似 て い た.PCR産 物 の2陽 性 例 の

塩 基 配 列 をFig.3に 示 した.1型 の塩 基 配 列 に お

い て 違 う塩 基 は,239bp中8bp,2型 に お い て は

241bp中1bpで あ っ た.

考 察

今 回 検 出 さ れ た2検 体 のHAVの 塩 基 配 列 は ほ

ぼ一 致 し共 にIA型 で あ っ た。そ の う ち一株 は,過

去 に 千 葉 市 で 集 団 発 生 した 株3)と 同 じ塩 基 配 列 を

示 し,そ のPCR産 物 はRM238株 お よ び1,406株

とそ れ ぞ れ98.2%の ホ モ ロ ジー を示 した.も う一

方 の 株 は そ れ ぞ れ97.6%の ホ モ ロ ジ ー を示 し た.

IA型 は 世 界 に広 く分 布 し て お り,今 回 カ キ か ら

Fig.3•@ Alignments of nucleotide sequence of amplified DNA fragment from Astro V

genomes

感 染症学雑誌 第73巻 第6号

カキか らのアス トロウイルス遺伝子検 出 563

IA型 が検出されたことから,HAVの 感染形式 と

して 「環境水-カ キ-ヒ ト-環 境水」という図式

も成 り立ち,環 境水を介しての糞口感染経路を断

つことが公衆衛生学上必要と思われた.

SRSVの 検出傾向は,冬 にSRSVの 有症苦情が

増加するという報告いと一致 した.ま た,バ ンドの

検出された28検 体のPCR産 物を全てシークエン

スすると,28検 体とも極めて類似 した塩基配列 を

示 し,1995年 に東 日本で流行 した株(NV/K-1-1/95/J7)と 最 も高いホモロジー(286bp/292bp:

97.9%)を 示 した.一 般的にカキか ら検出され る

SRSV遺 伝子は複数であるとされるが,今 回の調

査 では1種 類 のSRSV遺 伝子 しか 検 出 で きな

かった.これは,検 出系に選択性の強いプライマー

を用いたために複数のSRSVの 内の1種 類 しか

検出できなかった可能性 も考えられる.し か し,

カキを採取 した場所が水の流れがほ とん どない

ヨットハーバーの接岸壁 であ ったため,ヨ ッ ト

ハーバー内の海域が同 じ1種 類のウイルスに汚染

されたのではないかとも思われた.

Astro Vは5,10,12,1,2,3月 に1型 が検出はさ

れ,7,10,11月 に2型 が検出された.検 出数が少な

いため1・2型 別の季節変動 については触れない

が,年 間を通 じて散発的に1型 と2型 が検出 され,

更に10月 に1型 と2型 が共 に検出されたことよ

り,こ の湾は2タ イプのAstro Vに 汚染されてい

る可能性を示唆 した.1型 が2型 より多 く検出さ

れたことは,日本で1型 が多いという報告8)と一致

した.

SRSVもAstro Vも 水温の低い冬に検出率が上

昇 したことは,我 国で多発 しているカキ関連の食

中毒が冬季を中心に発生 していることと関連性が

高いことを示唆 していると考える.SRSVの 検出

率は,流 行期である2月 がピークであった.一 方,

Astro Vは 冬～春 にかけて流行 し,特 に3,4月 に

多 く検出されるという報告9)に反 し,流行に先立っ

て1月 にピークに達 した.今 後は海水か ら直接ウ

イ ル ス 遺 伝 子 の 検 出 を 行 う等,環 境 水中 の ウ イ ル

ス 汚 染 実 態 調 査 が 課 題 と な る と考 え られ た.

謝辞:ア デノウイルスのPCRを ご指導下 さった国立感

染症研究所 の向山淳 司先生 とSRSVの シー クエ ンスを し

て下 さった国立感染症研 究所 の松 野重夫先 生 に深謝致 し

ます.

文 献

1) 食品 媒 介 ウイルス性胃 腸炎 集団発生 全国実態 調

査研究班: 最 近5年 間の食 品媒介 ウイルス性 胃

腸炎集団発生全国実態調査報告書, 1995.

2) Jiang X, Wang J, Graham DY, Entes MK : Detec-

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chain reaction. J Clin Microbiol1992; 30: 2529-

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3) 北橋 智子, 田中俊光, 石川 洋, 長谷川修司: 千

葉市内の福祉更正施 設で発生 したA型 肝炎 の集

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感染症学雑誌1998; 72: 794-800.

4) Robertson BH, Jansen RW, Khanna B et al.: Ge-

netic relatedness of hepatitis A virus strains re-

covered from different geographical regions. J

Gen Virol1992; 73: 1365-1377.

5) Sakon N, Oishi I, Utagawa E, Yamazaki K, Okuno

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rus type6: Katano-virus and development of

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6) Saito K. Ushijima H, Nishio O et al.: Detection ofastroviruses from stool samples in Japan using re-

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demic of infantile gastroenteritis, October to De-cember1995, Japan. J Med Virol1997; 52: 377-380.

8) 荒木和子, 小林祥子, 宇田川悦子, 小林正 明, 篠

崎立彦, 阿部敏明: 一定点 におけ るアス トロウイ

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平 成11年6月20日

564 北橋 智子 他

Detection of HAV, SRSV and Astrovirus Genomes from Native Oystersin Chiba City, Japan

Tomoko KITAHASHI1), Toshimitsu TANAKA1)& Etsuko UTAGAWA2)1) Chiba

City Institute of Health and Environment2)National

Institute of Infectious Diseases

SRSV, astrovirus in tvirus and HAV genomes were detected by RT-PCR in naturally grown oys-

ters (total112) collected in Chiba City bay, Japan, through a year from April, 1997to March, 1998 and

genogroup was typed by sequencing.SRSV positive products were detected by RT-PCR from 28 out of 112 oysters and all of them

were grouped into G-II by sequencing. The highest incidence was observed in February, 1998. Fur-thermore, astrovirus positive products were detected sporadically from 15 out of 112 samples and

the highest incidence was observed in January, 1998. On the other hand, HAV was detected from

only 2 out of 112 and no adenovirus positive product was detected.The results indicated that both SRSV and astrovirus were predominantly distributed into natu-

rally grown oysters in the winter season. SRSV and astrovirus seem to contribute mainly to the food-

born outbreaks of gastroenteritis occurred by eating contaminated oysters as causative agents.

感染症学雑誌 第73巻 第6号