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新しい介護食品(スマイルケア食)の取組について 平成27年7月 農林水産省食料産業局食品製造卸売課

新しい介護食品(スマイルケア食)の取組について · 注:MNA-SF(Mini Nutritional Assessment);高齢者の栄養評価スケール(最大14ポイントで、食欲不振、体重減少、

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新しい介護食品(スマイルケア食)の取組について

平成27年7月

農林水産省食料産業局食品製造卸売課

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平成15年

5人に1人

平成25年

(現在)

4人に1人

平成35年

3人に1人

1億2,212万人

3,644万人

総人口

65歳以上の高齢者人口1億2,730万人

3,190万人

1億2,762万人

2,431万人

1.高齢化の推移

出典:総務省「人口推計」(各年10月1日現在)

◆ 我が国では、65歳以上の高齢者人口は、10年前の5人に1人から、現在は4人に1人となっており、10年後には3人に1人となることが予想され、超高齢社会が到来。

1

下段

上段:

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2.要介護(要支援)認定者数と介護食品の潜在的なニーズ

出典:厚生労働省「介護保険事業状況報告」

384万人(平成15年度)

584万人(平成25年度)

25年度高齢者人口の18%

584万人×(介護保険上の1日当たりの食費の基準費用額(1,380円)×365日

≒潜在的なニーズ 2.9兆円*農林水産省試算

◆ 超高齢社会の到来により、介護食品の潜在的なニーズが急拡大。◆ 現状では、市販の介護食品の市場規模は約1,100億円程度。

◆ 多くは、施設や家庭での自助努力に依存しているのが現状で、介護食品の存在、おいしさ、使いやすさ等についての認知度の向上が課題。

2

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3.主な介護をする家族の状況

年齢階級別にみた同居の主な介護者の構成割合

出典:厚生労働省平成25年国民生活基礎調査

世帯構造別にみた要介護者等のいる世帯の構成割合の年次推移

介護をする家族も高齢化が進んでいる(男女ともに約7割が60歳以上)。要介護者等のいる世帯のうち、要介護者のみの単独世帯の割合が平成16年の

20.2%から平成25年の27.4%と1.4倍に増加。

20.2

24.0

26.1

27.4

30.4

32.7

31.4

35.4

29.4

23.2

22.5

18.4

20.0

20.1

20.1

18.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

平成16年

平成19年

平成22年

平成25年

単独世帯核家族世帯

三世代世帯

その他の世帯

2.0%

2.0%

7.6%

8.1%

21.4%

21.4%

27.7%

32.5%

22.6%

25.8%

18.7%

10.2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

男性

女性40歳未満

40~49歳

50~59歳

60~69歳

70~79歳

80歳以上

60才以上(68.5%)

60才以上(69.0%)

(要介護者のみ)(要介護者とその配偶者もしくは親又は子のみ)

3

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4.在宅療養患者の高齢者の栄養状態のデータ①

出典:国立長寿医療研究センター(平成24年度老人保健健康増進等事業 在宅療養患者の摂取状況・栄養状態の把握に関する調査研究報告書・調査対象者:男性384名、女性606名、計990名・対象者の年齢:男性81.1±7.9歳、女性84.7±8.3歳

低栄養低栄養のおそれあり

(参考)低栄養+低栄養のおそれあり計

栄養状態良好 計

男性 126 135 261 108 36934.1% 36.6% 70.7% 29.3% 100.0%

女性 230 200 430 152 58239.5% 34.4% 73.9% 26.1% 100.0%

計 356 335 691 260 95137.4% 35.2% 72.7% 27.3% 100.0%

栄養評価(MNA-SF)の結果

注:MNA-SF(Mini Nutritional Assessment);高齢者の栄養評価スケール(最大14ポイントで、食欲不振、体重減少、歩行の状況、ストレス、神経・精神的問題の有無、BMI(BMIが測定できない人はふくらはぎの周囲長で判定)低栄養:0~7ポイント、低栄養のおそれあり:8~11ポイント

(人)

(人)

国立長寿医療研究センターが、在宅療養患者である高齢者990名を対象にした調査結果によれば、低栄養の者は356名(37.4%)、低栄養のおそれありの者は335名(35.2%)、合わせて691名(72.7%)が栄養状態に問題あり。

4

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4.在宅療養患者の高齢者の栄養状態のデータ②

栄養状態と食事形態栄養状態と要支援・要介護度

出典:国立長寿医療研究センター(平成24年度老人保健健康増進等事業 在宅療養患者の摂取状況・栄養状態の把握に関する調査研究報告書・調査対象者:男性384名、女性606名、計990名・対象者の年齢:男性81.1±7.9歳、女性84.7±8.3歳

在宅療養患者の高齢者990名の栄養状態と要支援・要介護度の関係をみると、「低栄養」の者で要介護度5の者は50.9%の一方、「栄養状態良好」の者で要介護度5の者は9.3%。

栄養状態と食事形態の関係を見ると、常食をとっている者は、「栄養状態良好」の者で79.4%、「低栄養のおそれあり」の者で67.8%、「低栄養」の者で44.9%となっている。

5

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5.在宅療養患者の高齢者の1年後の追跡調査の結果~ベースライン時に栄養状態(MNA=SF)と1年後の予後に与える要因~

出典:国立長寿医療研究センター(平成25年度老人保健健康増進等事業 在宅療養患者の栄養状態改善方法に関する調査研究報告書)調査対象者:男性294名、女性477名、計771名対象者の年齢:男性81.1±7.9歳、女性84.7±8.3歳

在宅療養患者の高齢者の調査で追跡ができた者771名を対象に調査を行った結果、栄養状態がよくなるほど死亡リスクが低くなる有意な関連が見られた。

6

(性年齢調整)イベント 包括

例数 イベント 割合(%) HR比 下限 上限 p値 p値 対照MNA-SF評価3カテゴリー

低栄養 218 62 28.4 0.0004 低栄養低栄養の恐れ 248 43 17.3 0.56 0.36 0.86 0.0086栄養状態良好 277 33 11.9 0.41 0.26 0.65 0.0001

BMI3カテゴリー18未満 150 35 23.3 1.40 0.90 2.19 0.14 0.0362 18≦BMI<2518≦BMI<25 347 57 16.425以上 91 8 8.8 0.49 0.22 1.09 0.08

95%信頼区間

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6.在宅療養患者の高齢者の摂食・嚥下機能に関するデータ①

噛める程度

出典:国立長寿医療研究センター(平成24年度老人保健健康増進等事業 在宅療養患者の摂取状況・栄養状態の把握に関する調査研究報告書調査対象者:男性384名、女性606名、計990名対象者の年齢:男性81.1±7.9歳、女性84.7±8.3歳

258

377

188

44

61

62どんなものでも、欲しいものを噛んで食べら

れる

噛みにくいものがあるが、たいていのものは

食べられる

あまり噛めないので、食べ物が限られている

ほとんど噛めない

全く噛めず流動食(ミキサー食等)を食べて

いる

欠損値

26.1%

38.1%

4.4%

6.2% 6.3%

19.0%

在宅療養患者の高齢者(990名)の噛める程度については、「あまり噛めないので、食べ物が限られている」者が19.0%、「ほとんど噛めない」者が4.4%、「全く噛めず流動食を食べている」者が6.2%と、噛むことに問題を抱えていたのは、全体の約3割。

約3割が噛むことに問題を抱えていた

7

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6.在宅療養患者の高齢者の摂食・嚥下機能に関するデータ②

誤嚥の有無

BMIと食事形態誤嚥あり 誤嚥なし 欠損 計

男性 87 269 28 384

22.7% 70.1% 7.3% 100.0%女性 88 491 27 606

14.5% 81.0% 4.5% 100.0%

注:摂食・嚥下障害重症度分類(DSS)により、7正常範囲、6経度問題、5口腔問題が「誤

嚥なし」とされ、4機会誤嚥、3水分誤嚥、2食物誤嚥、1唾液誤嚥が「嚥下あり」とされている。

(人)

(人)

出典:国立長寿医療研究センター(平成24年度老人保健健康増進等事業 在宅療養患者の摂取状況・栄養状態の把握に関する調査研究報告書調査対象者:男性384名、女性606名、計990名対象者の年齢:男性81.1±7.9歳、女性84.7±8.3歳

在宅療養患者の高齢者の誤嚥の有無については、「誤嚥あり」の者が175名で全体(935名)中18.7%を占めていた。

BMIと食事形態の関係について、常食をとっている者はBMI25以上の者で79.4%、BMIが18.5以上25未満の者で67.7%、BMI18.5未満で56.3%となっている。

8

44%が常食以

外のものを食べている

合計 175 760 55 990

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16.814.8 15.2

16.8 17.2

29.6

0

5

10

15

20

25

30

35

総数 65ー69歳 70-74歳 75-79歳 80-84歳 85歳以上

7.低栄養傾向の高齢者の割合(65歳以上)

9

(%)

資料:平成25年国民健康・栄養調査結果の概要(厚生労働省)注:男女計の数値。低栄養傾向とはBMI20以下を指す。

低栄養傾向の高齢者の割合は16.8%であり、85 歳以上では3割の人が低栄養傾向にある。

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8.農林水産省が介護食品に取り組む理由

◆ 介護食品市場の拡大を図ることは、農林水産業・食品産業を振興し、かつ、国民への食料の安定供給という農林水産省のミッションに合致するものであり、健康寿命の延伸にも資するものである。

介護食品市場の拡大

食品産業の新たな分野を開拓(新製品の製造、技術開発など)

農林水産業の活性化(新たな原料の供給先の拡大)

利用者のQOL( Quality of life(生活の質) )の向上

健康寿命の延伸

10

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知ってい

る87%

知ら

ない12%

無記入1%

シンポジウム開催時

知ってい

る68%

知らない32%

無記

入0%

シンポジウム開催前

知って

いる77%

知らな

23%

無記

入0%

シンポジウム開催後

出典:NHKプロモーション 平成26年度農林水産省補助事業 介護食品に関するシンポジウム「みんなで考える“介護食品”」アンケート結果調査対象:シンポジウム事前608人、開催当日77人、事後379人

11

◆「市販の介護食品があることを知っていますか?」という問いに対し、「知っている」と回答した者は、昨年秋時点から冬時点にかけて11ポイント上昇。

(参考①)介護食品に対するアンケート・調査結果データ

平成26年9月~11月 平成26年11月11日平成26年12月~27年2月

(参考)

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ある55%

ない45%

シンポジウム開催時

◆「『介護食品』を利用したことがありますか?」という問いに対しては、「ある」と回答した者が2~3割程度。感心ある層でも5割。

ある24%

ない58%

無記入18%

シンポジウム開催後

ある33%

ない67%

シンポジウム開催前

12

(参考②)介護食品に対するアンケート・調査結果データ

出典:NHKプロモーション 平成26年度農林水産省補助事業 介護食品に関するシンポジウム「みんなで考える“介護食品”」アンケート結果調査対象:シンポジウム開催事前608人、開催当日77人、開催事後379人

平成26年9月~11月 平成26年11月11日平成26年12月~27年2月

(参考)

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◆「介護食品を利用しない理由」の上位は「選ぶ基準が分からない」「値段が高い」。

(参考③)介護食品に対するアンケート・調査結果データ

出典:NHKプロモーション 平成26年度農林水産省補助事業 介護食品に関するシンポジウム「みんなで考える“介護食品”」アンケート結果調査対象:シンポジウム開催事前608人、開催当日77人、開催事後379人

値段が高い17%

手作りが良

いと思う15%

選ぶ基準が

分からない

(食べやす

さ、飲みやす

さなど)14%

入手方法が

分からない8%使い方が分

からない5%

入手がしづ

らい5%

その他36%

シンポジウム開催前

選ぶ基準が分

からない(食べ

やすさ、飲み

やすさなど)19%

手作りが良いと思う17%

値段が高い16%

入手方法が分

からない10%

入手がしづらい5%

使い方が分か

らない5%

その他28%

シンポジウム開催後

選ぶ基準が分から

ない(食べやすさ、

飲みやすさなど)27%

値段が高い14%

入手がしづらい9%

手作りが良いと

思う5%

その他45%

シンポジウム開催時(参考)

平成26年9月~11月 平成26年11月11日平成26年12月~27年2月

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出典:平成25年度農林水産省委託事業高齢者向け食品・食事提供サービス等実態調査事業

調査対象者:介護・介助を必要とする高齢者

◆介護食品に対する要望(複数回答)では、「現在利用している」者からは「メニューのバリエーション」、「今後利用を検討」している者からは価格への要望。

(参考④)介護食品に対するアンケート・調査結果データ

0.4%

7.8%

8.0%

14.5%

13.7%

14.3%

20.3%

16.0%

17.2%

27.3%

29.3%

40.8%

0.0%

9.7%

11.3%

3.2%

30.6%

33.9%

3.2%

33.9%

33.9%

40.3%

45.2%

51.6%

0.0%

7.1%

23.2%

3.6%

25.0%

30.4%

16.1%

26.8%

32.1%

53.6%

41.1%

50.0%

0.3%

7.7%

9.5%

12.6%

16.5%

17.6%

18.4%

18.4%

20.0%

30.6%

31.6%

42.1%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0%

その他

介護食品自体に対する不安がある

見た目を改善してほしい

介護食品について知らないため、わからない

調理法やレシピの情報をもっと発信してほしい

表示をわかりやすくしてほしい

要望は特にない

味を改善してほしい

わかりやすい売り場を確保してほしい

メニューのバリエーションを増やしてほしい

スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売してほしい

価格を安くしてほしい

(n=620)合計

(n=56)現在利用している

(n=62)現在利用していないが、利用を検討している

(n=488)利用していない

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9.「新しい介護食品」の愛称及び早見表の決定

○介護食品といっても、どこまでを指すのかがわかりにくい。

○介護食品がいろいろ販売されているが、どれを選んだらよいかわからない状態。

○「介護食品」という名称に抵抗感や拒否感があるとの声。

○「新しい介護食品」の考え方を整理

○何を選べばよいか、を選びやすくするための統一的な基準を示すツールが必要。

○「新しい介護食品」の愛称を募集 (平成26年8月11日~9月16日)

1091件もの応募

○専門家による厳正な審査を実施

○各企業、店頭、介護施設、医療機関等が共通して利用できる早見表「新しい介護食品の選び方」を作成。

○愛称を

「スマイルケア食」に決定(11月11日公表)

ほかぞの じゅり

【背 景】

福岡県在住 外薗樹里さんの作品

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10.スマイルケア食普及推進ロゴマーク及びオリジナルテーマソングの作成

「新しい介護食品」の愛称をスマイルケア食として、さらなる認知度向上を推進するため、スマイルケア食普及推進ロゴマーク及びテーマソングを作成。農林水産省HPを通じた周知や、小売店舗等での活用を予定。

【スマイルケア食普及推進ロゴマーク】

噛むたびに痛い 食事楽しくないそんなとき 黄色のマークの

スマイルケア食を 食べて元気になろう弱い力でもごはんが 美味しく食べられるいつだって楽しく ごはんを食べようよスマイルケア食食べたら 笑顔になれるよ

3 ごはんの時間 いつも待ち遠しいときだけど最近ずっと 上手く飲み込めないそんなときいつも 強い味方がいる一度食べてみたら 君はとりこさ

飲みこむのがつらい 食べるとよくむせるそんなとき 赤のマークの

スマイルケア食を 食べて元気になろう安心しながらごはんが 美味しく飲み込めるいつだって楽しく ごはんを食べようよスマイルケア食食べたら 笑顔になれるよ

食べて元気! スマイルケア食

作詞・作曲:佐藤 大祐編曲:大野 正登(Music Office SIMON)

1 ごはんの時間 いつも待ち遠しいときだけど今日はあんまり 食べる気が起きないそんなときいつも 強い味方がいる一度食べてみたら 君はとりこさ

食欲出てこない 最近痩せてきたそんなとき 青のマークの

スマイルケア食を 食べて元気になろう美味しく栄養たっぷり 力がみなぎるよいつだって楽しく ごはんを食べようよスマイルケア食食べたら 笑顔になれるよ

2 ごはんの時間 いつも待ち遠しいときだけど今日はとっても 歯が痛くてつらいそんなときいつも 強い味方がいる一度食べてみたら 君はとりこさ

(英語版)

【スマイルケア食オリジナルテーマソング】

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11.介護食品に関する検討の経緯

・介護食品に関係する事業者、介護施設関係者、専門家などから構成。・介護食品をめぐる論点について、4つのWTを設置し具体的に検討。

平成26年4月

「新しい介護食品」の考え方の公表

平成26年11月

「新しい介護食品」の愛称=「スマイルケア食」決定

平成26年11月

「新しい介護食品」の選び方(早見表)決定

~平成27年3月

定義WT認知度向上

WT提供方法

WT社会システムWT

H25年10月~H27年3月 介護食品のあり方に関する検討会議H25年2月~7月

これからの介護食品をめぐる論点整理の会

・介護食品に係る現状や課題及び対応方向等について論点整理を行い、将来を見据えた介護食品のあり方等の検討を行うため開催。

・提供方法に関する基本的考え方(事業者向けガイドライン)を公表

・社会システム構築に係る課題(中間整理)の公表

17

・今後の課題として以下の論点を提示・介護食品の定義の明確化・高齢者の栄養に関する理解の促進・介護食品の提供方法・介護食品の普及

・介護食品の利用に向けた社会システムの構築

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<参考>介護食品のあり方に関する検討会議 委員リスト

定義に関するWT

認知度向上に関するWT

提供方法に関するWT

社会システムに関するWT

石垣 孝樹 イーエヌ大塚製薬(株) 取締役会長 ○ ○

岩元 睦夫 (公社)日本フードスペシャリスト協会 会長 ○ ◎

因 利恵 日本ホームヘルパー協会 会長 ○ ○

菊谷 武日本歯科大学 教授(大学院生命歯学研究科臨床口腔機能学)日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長

◎ ○

吉良 厚子 (一社)日本介護支援専門員協会 常任理事 ○ ○

※葛谷 雅文名古屋大学大学院医学系研究科 総合医学専攻発育・加齢医学講座 地域在宅医療学・老年科学分野 教授

○ ◎

黒田 賢 ヘルシーフード(株) 代表取締役社長 ○ ○

神山 かおる(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所食品機能研究領域 上席研究員

○ ○

迫 和子 (公社)日本栄養士会 専務理事 ○ ○

島崎 みつ子 社会福祉法人偕寿会 特別養護老人ホーム蓬仙園 施設長 ○ ○

武見 ゆかり 女子栄養大学大学院教授 食生態学研究室 博士(栄養学) ○ ○

西山 隆 和光市北地域包括支援センター センター長 ○ ○

東口 髙志 藤田保健衛生大学医学部 外科・緩和医療学講座 教授 ○ ◎

平野 覚治 (一社)全国老人給食協力会 専務理事 ○ ○

深柄 和彦 東京大学医学部附属病院 手術部 准教授 ○ ○

宗像 守 日本チェーンドラッグストア協会 事務総長 ○ ○

森田 勉日本介護食品協議会 副会長((株)明治 執行役員 健康栄養営業本部長)

○ ○

※印:全体会議座長、◎印:WT座長

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○これまでの議論で明らかとなった課題と平成27年度の対応

【課題】

食に起因する低栄養等の問題の認知度向上

低栄養等への対応策としての「スマイルケア食」の認知度向上

(特に、介護に係る専門職等における認知度向上)

これらの情報を伝達し、普及する拠点、手法等の構築

これらに係る人材育成、情報発信・交換の体系整備

介護食品の開発、販売ルート拡大

【平成27年度の対応方向】

・医療・介護等の専門職向け講習会・関係学会、関係団体への周知・食品事業者向け研修会

・新しい介護食品(スマイルケア食)普及推進会議(「介護食品のあり方に関する検討会議」を継承)

・地場農水産物の活用・輸出環境整備

これまでの議論の中で挙げられた検討課題について、以下の作業部会を設け検討を行う。・スマイルケア食の選び方検討ワーキンググループ(噛むこと・飲み込むことが困難な人向け食品)

・スマイルケア食の選び方検討ワーキンググループ(低栄養予防のための食品)

・医療・介護関係者と食品事業者等との連携方策検討ワーキンググループ

19

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12.「新しい介護食品」の考え方

[対象者]原則、在宅の高齢者や障がい者の方であって、○食機能(噛むこと、飲み込むこと)に問題があることから栄養状態が不良○食機能に問題があるが、本人又は介護を行っている方の食内容や食形態の工夫により栄養状態は良好

○食機能に問題はないが、栄養状態が不良+上記に移行する恐れのある人

[内容]・単品としての加工食品(レトルト食品など)・個々の食品が組み合わされた料理・料理を組み合わせた一食分の食(配食サービス、宅配食など)

[配慮すべき点]・美味しさ ・ QOL(Quality of life(生活の質))の向上・低栄養の改善 ・見た目の美しさ・食べやすさ ・入手のしやすさ・食べる楽しみ ・コストへの配慮

[対象外]・治療食・病院食・形状がカプセル・錠剤のもの

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22※1 (一社)日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013を合わせてご覧ください。※2 硬さ、付着性、凝縮性の試験方法は、「特別用途食品の表示許可等について(平成23年6月23日付消食表第277号)」別紙3の4えん下困難者用食品の試験方法(1)に準ずる。

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地方公共団体、社会福祉協議会、NPO、民

間事業者等

支援サービス

コンビニ

提供者

通信販売

会食サービス

スーパー

「新しい介護食品(スマイルケア食)」の分類ごとの主な提供方法(イメージ図)

分類

配食サービス

病院内店舗、施設内店舗

課題

・サービス提供時におけるアセスメント及び情報提供

・店頭での売り場の確保、わかりやすい売り場の展開

・店頭での説明者の担い手確保・品揃え等の充実

・購入者の利便性の確保

・介護サービスによる食事支援とコンビニ・ドラッグストア・スーパーとの連携・専門職との連携

・専門職間の連携

医療サービス

(

行政、自治体等が実施する会食会)

介護サービスによる食事支援

ドラッグストア

医療サービス・・・訪問診療、訪問看護、訪問栄養指導、訪問リハビリテーション 等

介護サービスによる食事支援・・・訪問看護、訪問栄養指導、訪問リハビリテーション、訪問介護、デイサービス、ショートステイ 等 24

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食に関する問題を抱えた人及びその家族

「新しい介護食品(スマイルケア食)」をめぐる社会システムのイメージ図

コンビニスーパー

店員

地域住民

民生委員ボランティア等

老人クラブ

介護施設

介護支援専門員介護福祉士訪問介護員管理栄養士等

訪問介護通所介護など

介護支援専門員介護福祉士訪問介護員等

配食サービス

宅配員

総合病院

医師看護師

医療ソーシャルワーカー等

コミュニティカフェ

高齢者障がい者親子等

かかりつけ医

医師言語聴覚士看護師

作業療法士理学療法士管理栄養士等

薬局ドラッグストア

薬剤師登録販売者管理栄養士等

訪問診療・看護

医師歯科医師看護師

歯科衛生士管理栄養士等

地方自治体

自治体職員

地域ケア会議

理学療法士作業療法士歯科衛生士管理栄養士管理薬剤師

介護支援専門員自治体職員等

リハビリテーション病院

医師歯科医師看護師

歯科衛生士等

地域包括支援センター

介護支援専門員保健師

社会福祉士等

マスメディア

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14.新しい介護食品(スマイルケア食)の今後の取組

介護食品の認知度向上

地域の農産物等を使った介護食品の開発・普及

輸出促進

・「新しい介護食品(スマイルケア食)の選び方」や愛称を、食品産業(製造業者、通販、ドラッグストア、コンビニ、スーパー等)で活用してもらう。

・併せて、介護・医療関係者(ヘルパー、ケアマネ、医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、言語聴覚士等の専門職)にも活用してもらうよう、働きかけ。・関係機関の広報誌等の活用。

・今後、地域の食品事業者が地場の農水産物を活用して、郷土料理等で介護食品を開発することを推進することで、自給率向上にも貢献。・こうした取組への支援を、平成27年度予算において措置。

・日本は、世界でも抜きん出て介護食品市場が発展。・国産の農産物等を使った介護食品を米国、EU、中東、アジアへ輸出をしていくための環境整備を行い、輸出を促進。

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是非購入

したい 23 ものによっ

ては購入

したい 16

購入したいとは思

わない 2

無記入 3

○「Winter Fancy Food Show 2015」への出展

● 米国最大級の食品見本市「Winter Fancy Food Show 2015」(平成27年1月11日(日)~13日(火))へ日本介

護食品協議会が介護食品(スマイルケア食)を出展。● 来場者アンケートでは、介護食品を購入したいとする回答が9割と好評だった。

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●Winter Fancy Food Show 2015概要◇主催: Specialty Food Association◇会場:Moscone Center(サンフランシスコ)

(参考)2013年実績・出品者数: 1,350社・展示面積: 19,800㎡・ 来場者数: 19,428人

●介護食品(スマイルケア食)出展概要◇出展者 :日本介護食品協議会◇出展企業・商品:

キユーピー株式会社 :やさしい献立 やわらかごはん、やさしい献立 とろけるデザート りんごゼリー、やさしい献立 すりおろし果実りんご、等

ハウス食品株式会社 :お水のゼリー ピーチ株式会社明治 :聘珍茶寮中華シリーズ腐皮粥(フーペイヂョ)(湯葉粥)、

明治やわらか食野菜の煮物、等

●来場者アンケートの結果(回答数44)問 介護食品を購入したいと思いますか?