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厚生労働科学研究費補助金(子ども家庭総合研究事業) 児童虐待等の子どもの被害、及び子どもの問題行動の予防介入ケアに関する研究 (主任研究者 眞紀子) 分担研究者 木豊 分担研究報告書 相州メンタルクリニック町診療所 被虐待乳幼児に対する愛着に方向付られた治療についての研究 青木豊 相州メンタルクリニック中町診療所 研究要旨 当研究は、以下の総合的研究の分担研究(愛着班)である。 『平成17年度厚生労働科学研究費補 助金(子ども家庭総合研究事業) 「児童虐待などの子どもの被害、及び子どもの間題行動の予防・ 介入・ケアに関する研究」主任研究者 奥山真紀子(成育医療センター)』この総合研究の「虐待 などの被害を受けた子供の治療に関する研究」のうち、『愛着に方向付けられた治療についての研 究』 (3年〉をテーマとした研究である。三年目の本年度は文献レビュー、愛着行動チェックリスト 、愛着障害チェックリストの作成が目標となった。ちなみに2年目、3年目において、乳児院および 児童養護施設において月齢10から50ヶ月の被虐待乳幼児に対して愛着に方向付けられた治療を行う 群と行わない群とを比較することにより、同治療の効果を調査する。早期介入の重要性を考慮し、 乳幼児を対象とした。 A、研究目的 1.3年間の研究目的 児童虐待は現在わが国の精神保健の最重 要な課題の!つとなっている。また虐待特異 的な乳幼児・児童の精神病理は、愛着の問題 ・障害と外傷後ストレス障害であるとされて いる(Chicchetti&To施,20001Kaufman& Henrich,2000)。したがって、被虐待乳幼 児・児童に対して、愛着に焦点 をあてた介入・治療が総合的・包括的な治療 の柱の1つとなる必要があり、実際欧米では 愛着に焦点を当てた治療プログラムや虐待 の予防プログラムが施行され(ErickSOR,et a1.,19921Toth&Cicc}}eti,1993 ;Cichetti Toth, 1995 Zeanah Larrieu,1998 1 Lieberman&Zeanah,19991Ciccheti&Toth, 20001Marvin et al.,2002)、効果研究も 多くはないが報告されている(Anisfeldet al.,1990;Lyons-Ruth et a1.,19901∫ Frye, 1991;Liebennan et a1.,199 Brickson et a1., 1992 1van I∫zend a1,,1995; Zeanah et a1.,2001 1 Toth aL,2002)。しかし、本邦では愛着に焦点 を当てた治療の症例報告すらまれにしか見 出せない状況にある(青木,印刷申)。そこ で本研究は、被虐待乳幼児・児童の愛着に焦 点をあてた治療プログラムを作成して実施 し、その効果を検証することを目的とする。 より具体的には、虐待を受け、施設(乳児院、 児童養護施設)に入所している乳幼児・児童 に対して、愛着に焦点をあてた介入を施設職 員が行い、その効果を検討する。愛着に焦点 をおいた介入とは虐待・ネグレクトを受け、 歪んだ愛着形成を虐待者に対して持ってい 一425一

被虐待乳幼児に対する愛着に方向付けられた治療についての …admin7.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h17/67050061.pdfであることが示されている(Carlson,et

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       厚生労働科学研究費補助金(子ども家庭総合研究事業)

児童虐待等の子どもの被害、及び子どもの問題行動の予防・介入・ケアに関する研究

             (主任研究者 奥山眞紀子)

分担研究者 青木豊

分担研究報告書

相州メンタルクリニック中町診療所

被虐待乳幼児に対する愛着に方向付けられた治療についての研究

青木豊 相州メンタルクリニック中町診療所

研究要旨

 当研究は、以下の総合的研究の分担研究(愛着班)である。 『平成17年度厚生労働科学研究費補

助金(子ども家庭総合研究事業) 「児童虐待などの子どもの被害、及び子どもの間題行動の予防・

介入・ケアに関する研究」主任研究者 奥山真紀子(成育医療センター)』この総合研究の「虐待

などの被害を受けた子供の治療に関する研究」のうち、『愛着に方向付けられた治療についての研

究』 (3年〉をテーマとした研究である。三年目の本年度は文献レビュー、愛着行動チェックリスト

、愛着障害チェックリストの作成が目標となった。ちなみに2年目、3年目において、乳児院および

児童養護施設において月齢10から50ヶ月の被虐待乳幼児に対して愛着に方向付けられた治療を行う

群と行わない群とを比較することにより、同治療の効果を調査する。早期介入の重要性を考慮し、

乳幼児を対象とした。

A、研究目的

  1.3年間の研究目的

 児童虐待は現在わが国の精神保健の最重

要な課題の!つとなっている。また虐待特異

的な乳幼児・児童の精神病理は、愛着の問題

・障害と外傷後ストレス障害であるとされて

いる(Chicchetti&To施,20001Kaufman&

Henrich,2000)。したがって、被虐待乳幼

児・児童に対して、愛着に焦点

をあてた介入・治療が総合的・包括的な治療

の柱の1つとなる必要があり、実際欧米では

愛着に焦点を当てた治療プログラムや虐待

の予防プログラムが施行され(ErickSOR,et

a1.,19921Toth&Cicc}}eti,1993 ;Cichetti

& Toth, 1995 ; Zeanah & Larrieu,1998 1

Lieberman&Zeanah,19991Ciccheti&Toth,

20001Marvin et al.,2002)、効果研究も

多くはないが報告されている(Anisfeldet

al.,1990;Lyons-Ruth et a1.,19901∫acobson

& Frye, 1991;Liebennan et a1.,1991 ;

Brickson et a1., 1992 1van I∫zendoora et

a1,,1995; Zeanah et a1.,2001 1  Toth et

aL,2002)。しかし、本邦では愛着に焦点

を当てた治療の症例報告すらまれにしか見

出せない状況にある(青木,印刷申)。そこ

で本研究は、被虐待乳幼児・児童の愛着に焦

点をあてた治療プログラムを作成して実施

し、その効果を検証することを目的とする。

より具体的には、虐待を受け、施設(乳児院、

児童養護施設)に入所している乳幼児・児童

に対して、愛着に焦点をあてた介入を施設職

員が行い、その効果を検討する。愛着に焦点

をおいた介入とは虐待・ネグレクトを受け、

歪んだ愛着形成を虐待者に対して持ってい

一425一

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る乳幼児・児童に適切な養育を行うことであ

り、その主要な方法は児の愛着障害からくる

行動を理解して、児の適切な愛着行動に対し

て積極的に受け入れるといった方法が主と

なる。この介入の効果は、保育者への適応的

な愛着行動の増加、子どもの間題行動の改

善、身体的発達の促進、愛着障害の症状の軽

減などとして示されるという仮説をたてる。

 2.本年度の研究目的

3年間の研究目的を果たすため、玉年目の研

究目的は、第1に、文献を振り返ることに

より、愛着に方向付けられた治療の根拠と

欧米での試みについて調査することであ

る。第2に、3年目以降の研究の測定法と

して重要な、愛着行動チェックリスト

attachment behavior check l ist(ABCL)、

愛着障害チェックリストattachmentdisorder check listを刊F成することであ

る。

B.研究方法(倫理面への配慮)

 文献の振り返りと、ABCL、ADCL作成につ

いては文献を振り返り試案を作成した。詳細

については結果の中で記載する。この試案を

作成の過程で何回か乳児院職員(ドルカスベ

ビーホーム)および児童養護施設職員(唐池

学園)に試行してもらった。また、使いやす

さについて施行者と面接を行いチェックリ

ストをより使いやすいものとした。

(倫理面への配慮)本年度は、文献レビュ

ー、

チェックリストの作成が主であり、倫

理面での間題は配慮する余地が無かった。

C.研究結果

[月愛着に方向付けられた治療について

L愛着研究に基礎付けられたアプローチの

根拠

 乳幼児への評価・介入全般において、乳幼

児一養育者の関係性の重要性が臨床研究や

発達心理学における実証的研究によって強

調されている(Zeanah,.et a圭.2000,

Sameroff&Emde,19891.井上ら,20031青

木,2003)。乳幼児虐待についても、評価・

介入において乳幼児一養育者の関係性の重

要性は変わらない。というのは“虐待”とは

養育者個人あるいは被虐待児個人の心理学

的問題や精神科診断ではなく、その中心的な

側面は養育者による乳幼児への不適切な育

児行動とそれに伴う乳幼児の発達の歪みお

よび間題行動をセットとして捉えられる現

象だからである。すなわち乳幼児虐待とは乳

幼児一養育者の関係性障害の重篤なものと

して概念化できる(Zero to Three,1994;

Br・ckington,1996)。従って乳幼児虐待への

アプローチにおいて、虐待者と被虐待乳幼児

との関係性障害に対する介入がその中心と

なる(Zeana紅&Larrieu,1998)。

 そして主に2つの領域における実証的研

究によって、乳幼児虐待における関係性障害

の主要な領域が、愛着関係の障害であること

が明らかとなってきた。第1の研究領域は、

発達心理学における愛着の型の研究である

(Cまccheti&Toth,20001C副son,et

a1.,1989; Crittenden, 19851 Crittenden,

1993; Ward,  et  a1.,1993;  Lyons-Ruth,

1996.)。例えば複数の実証的研究により、

被虐待乳児の虐待者に対する愛着の型のお

およそ90%が、最も不適応的な愛着の型

Disorganized/Disorientedclassification

であることが示されている(Carlson,et

a1.,1989;. Crittenden, 1985; Crittenden,

!gg31Lyons-Ruth,1996.)。さらに愛着の

間題が乳幼児虐待における主要な障害の1

つであることを示唆するもう一群の研究領

域は、乳幼児期における愛着障害の研究であ

る(Zeanah&Emde,1994,Zeanah,1996,

Zeanah  &  Boris,  2000,Boris  et  a1,

1998,20041青木ら,20031青木,印刷中1青

一426一

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木ら,2005)。近年の愛着障害の研究から、

その病因の主なものが虐待・ネグレクトや不

適切な施設養育であることが示されている

(Zeanah &Emde,1994;Zeanah,1996;

Zeanah & Boris, 2000,BOris et a!.,1998,

20041SIWke et a!,2002;青木ら,2003)。

 これらの2群の実証的研究、すなわち愛着

の型と愛着障害とについての研究は、被虐待

児の中心的精神病理が愛着の間題であるこ

とを強く示唆している(Ciccheti&Toth,

2000;Kaufman&Henrich,2000)。これらの

実証的研究に基づいて、虐待あるいは虐待ハ

イリスクの乳幼児に対するアプローチとし

て、介入の中心的な目標を乳幼児一養育者の

愛着関係の改善に置いた試みが開発され、米

国各地の代表的施設で組織的に実践されて

いる。代表的なプログラムとしては、サンフ

ランシスコのプログラム:Infant-Parent

Progra組 (Lieber盈an 1991 ;Lieberman, et

al,1991,2000,Lieberman&Zeanah.ま999)、

ミネソタのST班Pプログラム:StepsToward

Effective,     Enjoyable     Parenting

(Erickson,et aL,1992)、バージニア大学

のTheCircleofSecurityproject(Marvin

etaL,2002)、ロチェスターのプログラム

(Cichetti&Toth,1995)、ニューオリン

ズのプログラム(Zeamh&Larrieu,四98,

Zeanah et aL,2001)などである。

2.愛着研究に基礎付けられたアプローチの

理論

 これらのグループの研究について、以下の

5つの側面から展望してまとめたい。すなわ

ち1)乳幼児一養育者の愛着関係についての

理論モデル、2〉介入の目標、3)技法、4)

治癒促進因子、5)介入の効果指標と効果研

究、である。

1) 乳幼児一養育者の愛着関係につい

 ての理論モデル

 van IJzend・om(1995a,b)は愛着形成に

関する多くの実証的研究を用いて、乳幼児一

養育者の愛着関係を3つの要素によって概

念化した(図!)。第1の要素は,親の愛着

についての精神的表象(parental mental

representationofattach齢nt)で、これが

養育者のいわゆる内的作業仮説(lntema!

WorkingMode1)である。内的作業仮説とは、

Bowlby(1969/1980)が精神分析理論とサイ

バネティック理論を用いて、当初は乳幼児の

内的表象について提唱した概念である。すな

わち乳幼児は主要な愛着対象との関係をも

とに自己を含んだ人々に対する期待、認知あ

るいは心的モデルを形成する。そしてこの心

的モデルが新しい状況(例えば幼稚園での先

生との新しい関係)での知覚をオーガナイズ

しその状況での行動を導くとBowlbyは仮説

をたて、この心的モデルを内的作業仮説と名

付けた。このように内的作業仮説とは本来乳

幼児の愛着についての心的表象を理論化す

るために導入された概念である。その後、愛

着研究が進展し成人の愛着についての研究

がアダルト・アタッチメント・インタビュー

(Adult attachment interview,AAI)を用

いて(Main et a!.,1985)行われるようにな

ると、乳幼児の内的作業仮説の研究と並行し

て、養育者の愛着についての内的表象(内的

作業仮説)についても実証的研究が進んだ。

そしてBowlby(1969/1980)が予測したよう

に、養育者の内的作業仮説が愛着関係の第2

の要素である養育者の感受性(parental

sensit魯ity、より具体的には乳幼児の愛着

行動に対する養育者の行動)に影響を与える

ことが多くの研究で明らかになってきた

(GrossmametaL,19881vanIJzendoonら,1991 1Fonagy et a1,!991; Crowel l, &

Feldman,1991,van          IJzen(ioornet

aL,1995a,b)。さらに多くの実証的研究か

ら、養育者の乳幼児に対する感受性が愛着関

係の第3の要素である乳幼児一養育者の愛

一427一

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着(infant-parentattachment)に影響を与

えることも示された(Ainthworthetal.,1978; Belsky et al.,1984; Grossmann

etal.,19851   1sabella,   1993   1  van

IJzendoorn,1995a,b)。乳幼児一養育者の

愛着とは、乳幼児の養育者に対する愛着行動

と内的作業仮説を含んだ概念であり、乳幼児

の愛着の型に現れると考えられている

(Sroufe&Waters,1977,Bretherton,

1985)。

養育者の乳幼児の愛着についての

  心的表象・内的作業仮説

      ↓

   養育者の感受性

      ↓

   養育者への愛着

  (愛着行動と内的作業仮説)

図1:乳幼児一養育者の愛着関係についての

  理論モデル(van I∫er夏doon,1995)

2)介入の目標

 介入の目標は、一義的には愛着関係の改善

による虐待の消失である。van IJzendoorn

らは彼らの概念化から介入目標である愛着

関係の改善を以下の3側面に整理している。

すなわち、①虐待を行う養育者の愛着に対す

る内的表象・内的作業仮説の改善、②養育者

の感受性と乳幼児に対する行動(虐待・ネグ

レクト行為を含む)の改善、③乳幼児一養

育者の愛着の改善、の3側面である。

3)介入の技法

 まず介入前の虐待が重症で、乳幼児一養育

者の関係の改善が早期に望み得ず虐待が継

続する場合は、虐待者と乳幼児とを分離し

て、乳幼児に安定した養育者の現実的供給

(親戚、里親、施設職員など〉が必要となる。

こうして初めて被虐待児は新しい愛着対象

に健全な愛着を形成することができる(Zeanah&La頂eu,1998)。

 分離が行われない場合や、分離が行われた

後に再統合を目的とする場合は、さまざまな

技法の組み合わせにより虐待者である養育

者と乳幼児の愛着関係の改善が図られる。

 理論的に言えば、van IJzendoomの理論

モデルからも介入の技法の標的あるいは入

り口(Stem&Stem,19891Stern,1995)

には、3つの要素すなわち、養育者の愛着に

ついての心的表象・内的作業仮説,養育者の

感受性(虐待行動を含む)、乳幼児の養育者

への愛着(愛着行動と内的作業仮説)、が考

えられる。

 しかし乳幼児の持つ養育者への愛着に治

療者が直接介入するアプローチ(例えば治療

者と乳幼児の2人で行う遊戯療法)は、上述

したどのプログラムでも行われていない。と

いうのも乳幼児に表象の発達の限界がある

ことや(Cicchetti&Toth,玉995)、介入に

よる効果研究から、乳幼児個人を標的とした

治療は乳幼児の愛着の改善について最も有

効性が低いという所見(van Uzendoom,

1995a)が得られているためである。唯一の

例外は、虐待によって乳幼児にPTSDが発症

したと考えられる場合である。この場合は、

遊戯療法の適応と考えられている(Terr,

19881   Gaensbauer   &    Siege1,1995;

Scheeringa&Gaensbauer,2000)。したがっ

て、愛着関係の改善に向けた介入の直接の標

的あるいは入り口は2つであり、第1の入り

口が養育者の内的表象であり,第2が養育者

の乳幼児に対する行動あるいは感受性であ

る(Liebermaneta1.,2000;Ericksonet

aL,1992)。養育者の内的表象への代表的な

アプローチが乳幼児一親精神療法である

(Fraiberg,  et  a1.,1975; Lieberman  et

al.,2000;  Stern & Stern, 1989; Stern,

1995)。養育者の感受性を介入の入り口とし

た代表的アプローチがinteractiona1

一428一

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guidance,発達ガイダンスやさまざまな支持

的・教育的アプローチである。interacti・nal

guidanceのエッセンスは母子の自由遊びに

おける相互交渉を録画し、母親と治療者がそ

れをレビューして母親の感受性を高めるこ

とにある(MacDonough,2000)。このように

米国の各プログラムにおいて、技法として

は、養育者の内的表象を標的とした精神療法

的なアプローチと,養育者の感受1生を標的と

した行動療法的・教育的なアプローチとを組

み合わせて行い、乳幼児一養育者の愛着関係

の改善を図り、虐待の消失や予防と乳幼児の

健全な愛着形成を試みている。

 より具体的には、例えばサンフランシスコ

のプログラムでは家庭訪問を含め、危機介

入、発達ガイダンス、乳幼児一親精神療法を

組み合わせており(Lieber照n,1991;

Liebe撒an,etal.,1991,2000)、ミネソタ

のSTEEPプログラム(StepsTowardEffective,Enjoyab!eParenting)では、や

はり家庭訪問、グループ療法などが組み合わ

せられ(Erickson,etal.,1992)、バージニ

ア大学のThe Circle of Security Project

プログラム(MarvinetaL,2002)では、グ

ループ療法のなかでiateractionalguidance的アプローチと乳幼児一親精神療

法を組み合わせたプログラムを行っている。

またニューオリンズのプログラムは、乳幼児

の虐待で分離が行われたケースの再統合を

試みている。このプログラムでは、ケースに

よって親の個人精神療法と集団での親子遊

び療法、親一乳幼児精神療法,interactional

guidanceなどが組み合わされている(Zeanah

&Larrieu,玉998)。このように重症の虐待や

ハイリスク家族には、多側面からのアプロー

チが行われる必要があり、技法的にもいくつ

かの組み合わせが必要とされている(Zeanah

&Larrieu,1998)。

的研究

 van IJzendoomらの理論モデルから以下

①②③の改善によって、その効果の指標とす

ることができる。

①養育者の内的表象の改善

 特に乳幼児一親精神療法を行う場合、養育

者の内的表象をその介入の入り口としてい

るために、まず親の内的表象の“改善”を示

す徴候が臨床的にも重要となる。ところがこ

の介入の改善を示す指標については、介入研

究のなかで明瞭な実証的研究の結果がいま

だに得られていない(van IJzendoonet

aL,1995a)。そのため親のA舐による介入

前・後の比較研究などが期待される。親の表

象の“改善”についての評価とその重要性に

ついては、上述の世代間伝達についての実証

的研究が大きな示唆を与えてくれる。すなわ

ち介入が成功すれば一虐待の世代間伝達と

いう観点からは連鎖を断つことができれば

一、

養育者の内的作業仮説はまとまりを得て

改善・適応化し、その養育者は獲得された安

全型とAAIで分類されると推測されるから

である。

②養育者の感受性の改善

 その指標は,虐待行為を含めた乳幼児に対

する養育者の不適応的な行動の消失・軽減で

ある。実証的研究としては、虐待に対する再

統合のプログラム(ニューオリンズ)が再虐

待の頻度を減らしているとの研究がある

(Zeanah et al,,2001)。直接の虐待ではな

いがいわゆるハイリスクに対する介入研究

としては、ミネソタのSTEEPプログラムの報

告(EricksoneteL,1992)と、メタアナリ

シスを用いたvan IJzendoomらの研究(1995a,b)により、愛着に方向付けられた

アプローチが養育者の感受性を改善するこ

とを実証している。

4)介入の効果の指標と効果についての実証  ③乳幼児の愛着の改善

一429一

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 ハイリスク家族に対する愛着理論に基礎

を置いたアプローチが、乳幼児の愛着分類の

改善に寄与しているとの多くの実証的研究

がある(Anisfeldet aL,1990;Jacobson&

Frye,  19911  Erickson  et  a1.,  1992;

Lieber組al/  et  a王.,1991;  Lyons-Ruth  et

aL,1990;Tothet&L,2002)。ここで“

改善”が意味するのは、乳幼児の愛着の型が

非安全型から安全型へと移行すること、ある

いは予防的研究では介入群において安全型

が有意に多いということである。例えば

Anisfeldら(ig90)は,虐待を含むハイリス

クの対象群への予防的介入研究で介入後の

グループでは13ヶ月で83%の乳児が安全型

であったのに対して、非介入のコントロール

群では38%が安全型であったことを示して

いる。ロチェスターグループのTothら(2002)はコントロール群も使って、彼らの

学童期以前の子どもに対する介入プログラ

ムの効果をStory-stem賂rrativetequniques(Brethert・n,etaL,1990a,b)

によって評価した。この評価法は子どもに愛

着をテーマとした物語を完成してもらい、そ

れを評定することにより子どもの愛着を分

類する方法である。この研究では、愛着理論

に基礎付けられた彼ら独自の児童一親精神

療法が児童の愛着の改善に効果を挙げたこ

とが示されている。

 ここで、 11]愛着に方向付けられた治療

についてまとめると、非虐待乳幼児の愛着に

方向付けられた治療の根拠を示す研究はそ

れなりの量を蓄積している。その治療・介入

の研究については、乳幼児一親の愛着関係へ

の介入の研究がほとんどであって、施設に生

活する被虐待児の研究は反応性愛着障害の

言平f面研二多積 (Smyke et al., 20021 Zeanah et

aL,2001)を除いてはほとんど見出せない。

欧米に特に米国において施設養育はなく、も

っぱら里親養育が行われていることがその

理由と考えられる。さらに里親へのアプロー

チについても実証研究がほとんど見出せな

かった。

[2]愛着行動チェックリスト就t3c㎞βnt

b曲3vior磁eck list(紐CL〉、愛着障害チェ

ックリスト3tt&c㎞le殖δisorδ鍵磁ecklist

の作成

 乳幼児の愛着形成についての測定法が、本

研究の成果を測定する場合必須の1つと考

えられる。しかし乳幼児の愛着を信頼性と妥

当性を持って図る確立された方法は、12か

ら18ヶ月のストレンジシチュエーション法

Stral/ge   situation   procedure  =  SSP

(Ainthworth,1978)とQ-sort法(Waterset

aL,1980.1993)があるばかりである。これ

ら方法はビデオ録画や測定者の認定など本

研究では不可能な状況にあった。更に介入プ

ログラムにおいて施設職員が児の職員への

愛着形成を確認するための測りとしても用

いるよう考えたため、比較的容易にそれを測

定できるチェックリストすなわち愛着行動

チェックリストAttachmentbehaviorcheck

Hst(ABCL)の作成を試みた。虐待の特異的精

神病理としてDSM-IVにも登場する反応性愛

着障害をチェックするリストすなわち愛着

障害チェックリストAttachment disorder

check list(ADCL)も作成した。

1.愛着行動チェックリストatt&c㎞e醜

be馳viorc軸cklist(紐CL):別紙1

 このチェックリストは、被虐待児の施設職

員への愛着を測定するために作られた。チェ

ックリストのアイテムを作成するため、

WatersらのQ-sortアイテム(90項目)を用

いた。この作成方法は、近藤(1993)や立元

(1998)が用いている方法をおおよそ踏襲し

ている。ただしQ-sortアイテムは90もある。

われわれは作成するチェックリストが施設

において比較的手軽に、2あるいは4週ごと

に用いられることを考えて、項目数を30前

一430一

Page 7: 被虐待乳幼児に対する愛着に方向付けられた治療についての …admin7.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h17/67050061.pdfであることが示されている(Carlson,et

後にすることとした。そのためにWatersら

の研究にのっとってQ-s・rtアイテム中、愛

着の安全度の高い方から15アイテム前後

と、反対に安全度の低い順から15アイテム

前後(非適応的愛着を表すと考えられる)を

選んだ。こうすることにより、愛着行動制御

システムとは関係の必ずしも高くないアイ

テム、例えば連携行動制御システムAffiliationbehavioralcOntrolsystemと

関係の深いアイテム(例=「家にお客さんが

いると、みんなの注意を自分に集めたがる」)

は取り除かれ、愛着に焦点付けられたチェッ

ククリストを作成することが可能であると

考えた。結果的には29アイテムを選択し、

それぞれのアイテムに5段階の選択枝を与

えた。選択枝は、rよく当てはまる」「当て

はまる」「どちらでもない」「あまり当ては

まらない」 「全く当てはまらない」である。

愛着の安全度の高いアイテムで、「当てはま

る」方向に点数を高くし(5点が最高点、!

点が最低点〉、安全度の低いアイテムでは、

点数を逆にして点数化するようにした。その

ため、児童の施設職員への愛着の安全度が増

すと、点数が増加することが仮説される。こ

のような原則から作成されたABCLを別紙に

添付(別紙1〉する。

2.愛着障害チェックリストatt3磁me麟

遣isorde:r check list

 近年の愛着障害の研究は、DSM-IVの反応性

愛着障害とZeanahらグループの愛着障害

Attachment disorderの研究に集約されてい

る(Zeanaheta1.,2000;Boriseta1.,!998,

青木ら,2005;青木,2006)。本研究では、虐

待特異的な病理と考えられる愛着障害を取

り出すために愛着障害チェックリストの作

成を試みた。このチェックリストは、Zeanah

らが作成し、Zeanahの許可のもとに青木が

日本版を作成した愛着障害面接Disturbance

ofattachmentinterview(DAI)を、チェッ

クリスト化したものである。それぞれの質問

に、3つの選択枝すなわち、はい、時々そう

である、いいえを設定して、施設職員にチェ

ックしてもらうように作成した。このチェッ

クリストの結果と、Zeanahらの診断基準を

用いれば、各サンプルは「反応性愛着障害疑

い」と「愛着障害(Zeanahらのいわゆる安

全基地の歪みSecure base distortiQn)の

疑い」が判定される。正式な診断は、この領

域に専門性の高い児童精神科医の診断を待

たなければならない。

D、考察

1. 愛着に方向付けられた被虐待乳、幼

  児の治療について

 上記の文献レビューから、愛着に方向付け

られた被虐待乳幼児への介入・アプローチは

比較的充分なエビデンスがあることが分か

った。その治療・介入の研究については、乳

幼児一親の愛着関係への介入の研究がほと

んどであって、施設に生活する被虐待児の研

究は反応性愛着障害の評価研究を除いては

ほとんど見出せない。欧米に特に米国におい

て施設養育はなく、もっぱら里親養育が行わ

れていることがその理由と考えられる。さら

に里親へのアプローチは実証研究がほとん

ど見出せなかった。本厚生労働省総合研究に

おいて分担研究の中で在宅への支援はある

ために、本研究においては、わが国の施設(保

育園・児童養護施設)における被虐待乳幼児

への援助についてということを研究のテー

マとしている。本邦においては施設児特に被

虐待児の愛着に注目した研究は見出せる(庄

司,2001)。しかし愛着に方向付けられた援

助の効果についての実証的研究は見出せな

かった。そういった観点から見ると今後2年

の研究は本邦独自の研究となろう。

2. 愛着行動チェックリストABCLと愛

 着障害チェックリストADCLについて

一431一

Page 8: 被虐待乳幼児に対する愛着に方向付けられた治療についての …admin7.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h17/67050061.pdfであることが示されている(Carlson,et

 本研究において要となる測定の1つは、乳

幼児の愛着測定法である。われわれが作成す

る愛着に方向付けられた治療・介入プログラ

ムでは、実際の介入を行う施設職員が愛着行

動チェックリストを2週間に1度評定するこ

ととしている。その第1の目的は、施設職員

が被虐待乳幼児の愛着行動に注目すること

ができる点にある。そのため項目数として実

行性のあることが条件となり、29項目の

ABCLを作成した。このABCL自体の、妥当性

の検討が本研究の1つの目的となる。妥当性

に貢献できる仮設上の結果は、愛着に方向付

けられた介入を行われた群が、同介入を行な

われていない群に比較して、ABCLによる愛

着の適応化が示せること、どちらの群におい

ても養育の経過でABCLによる愛着の適応化

が示せること、対照群としての保育園児の愛

着形成も、養育の経過でABCLによる愛着の

適応化が示せること、などである。

 ADCLについてもその妥当性の検討が当研

究の目的の1つとなる。結果に示されたよ

うに、DSHVの反応性愛着障害やZeanahら

の定義する愛着障害の研究が、本邦において

発達途上にあるからである(青木,2005)。

妥当性に貢献できる仮設上の結果は、ADCL

によって愛着障害疑いとされる児が、対照群

としての保育園児中に比較して、施設児の中

に多いこと、施設養育の経過を経てADCLに

よって愛着障害疑いとされる児の数は減少

する、などが挙げられよう。

E.結論

上記の文献レビューから、愛着に方向付けら

れた被虐待乳幼児への介入・アプローチは比

較的充分なエビデンスがあることが分かっ

た。そのため愛着に方向付けられた被虐待乳

幼児への治療・介入の効果研究の重要性は疑

いの余地はないと考えられる。しかし愛着の

形成を計る妥当性が確立された簡便な測定

法がないため、当研究では、3年間の研究の

1年1ヨをして愛着行動チェックリストABCL

と愛着障害チェックリストADCLを作成し

た。これらチェクリストの妥当性の検討が、

愛着に方向付けられた介入プログラムの作

成・実行と平行して、3年間の研究の柱の1

つとなる。

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  胴oノθsoθ加Ps70カ1∂ご瑞40,214-22L

Zeana鉦,C.,Larrieu,J.,Heller,S.,etaL

一436一

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野光 (2000) :精神保健と発達障害の診断

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 ヴァ書房.)

G.業績

L 論文発表

○青木豊,松本英夫(印刷中)愛着研究・理

論に基礎付けられた乳幼児虐待に対する

アプローチについて,児童青年精神医学と

その近接題越

O青木豊(2006)乳幼児の愛着障害,小児内

科,38(1),42-45.

○青木豊(2005)乳幼児期の愛着障害につい

て,児童青生精神医学とその近接領域,

トラウマティック・ストレス学会シンポジウ

ム、54.

寺岡菜穂子、○青木豊、井上美鈴、大園啓子、

木村友昭、松本英夫(2005)乳幼児の問題行

動と関連する諸因子についての検討、第46

回日本児童青年期精神医学会総会

大屋彰利、渥美真理子、○青木豊、小石誠二、

猪股丈二、松本英夫(2005)自閉症の初期兆

候一評価表を用いて一、第46回日本児童青

年期精神医学会総会

八賀薫、O青木豊、寺岡菜穂子、大園啓子、

猪俣誠司、井上美鈴、木村友昭、松本英夫

(2005)愛着障害の診断法Disturbance of

attach組elltinterview日本語版及びCl i n ica l obs ervat i on a s ses sment lこつし、

て、第46回目本児童青年期精神医学会総会

H.知的財産権の出願・登録状況二

無し、ただしABCL,ADCLについては、特許取

得を検討中

46(5),537-549.

○青木豊(2005).乳幼児の心的外傷.世界の

児童と母性,59,40-43.

○青木豊,松本英夫,寺岡菜穂子,中村優里,

大園啓子、井上美鈴、石井朋子(2005).乳

幼児の愛着障害一3症例による診断基準の

検討r児童青年精神医学とその近接領域,

46,318-337.

2。学会発表

青木豊(2005)反応性愛着障害の概念と変遷

一シンポジウム愛着障害を考える、第15回

日本乳幼児医学・心理学会

青木豊(2005)被虐待乳幼児・児童に対する

愛着に焦点を当てた治療について一シンポ

ジウム虐待を受けた子どもの治療 第4回

一437一

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一438一

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一439一

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一440一

Page 17: 被虐待乳幼児に対する愛着に方向付けられた治療についての …admin7.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h17/67050061.pdfであることが示されている(Carlson,et

施設職員用

愛着障害チェックリスト

青木豊*

青木豊

東海大学精神科学教室

@@@@伊勢原市望星台

    このチェックリストヘの記入は、施設(乳児院、養護施設、児童相談所一時預かり所〉の職員によって行われる。

一441一

Page 18: 被虐待乳幼児に対する愛着に方向付けられた治療についての …admin7.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h17/67050061.pdfであることが示されている(Carlson,et

子供の名前1

愛着に関するチェックリスト  施設職員踊~

             生年月日=

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<領>対象児は、他の人より好きな、頼りにしている特定の大人がいる。

   いる ・ いない  →「いる」に○をつけた場合二それは誰ですか?(         )

隣目睡国ロ回皿四醗趣凹劇繕国田四璽四目口隣弼繕既麟階口国響隣田目四田霞口琶回面認回団団趣日団国紛謝麟調紹瓢日繕団口口日田盈口匿田皿回羅回目露際織繍口瓢田凹輿口田隠召口厨縫凹纏鳳誕田凹田紛凹口凹凹劉謹口凹口口露団55霞闘口田目輿田麟四聲国四湿口田隠四ロ匿口日四日肛

<2>以下の項目について、あてはまるところに○をつけてください。

1)転んだり、怪我をした時に、対象児はある特定の大人(あなたを含む)になぐさめてもらいに来る。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ

2)転んだり、怪我をした時、対象児がある特定の大人のところに行った時(あるいは、その大人から

  近づいた時に)、対象児は、なぐさめを受け入れる。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ

3)対象児は、ほぼいつもイライラしていたり、悲しそうだったり、あるいは深刻な感じだったりして、

  周りの人と関わらない。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ

4)対象児は、すぐに見知らぬ人に近づいて抱きついたり触ったりする。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ

団的日 日口 臨m田纏田趣回日凹唾日 麟馴 田田田日 日国 日 日瞳日趣嘩日口田 回 囹田麗田回田田日 国団厨慰麟蘭 鳳日 闘 脚雛田 日 田口睡目阻囚円田図四 回四 囲口 田 田 鋤凹錘日日国 四 団 田四圖田四田田翫瓢四四日田日阻日 囚団凹 阻日 皿瑠凹 田田田日口塾田日匿日日隠恐日塁

<3>対象児がある特定の人(<2>と必ずしも同一でなくてもよい)といる時、以下の行動は見られます

か?

   あてはまるところに○をつけてください。また、①、②の場合、特定の大人は誰ですか?

1〉対象児は、自分で危ないことをする。(例:車道の方へ走って行く、ストーブに触る、高いところ

  に上って飛び降りる等)

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ   →特定の大人【          澱

2)対象児は、見知らぬ人が周りにいる時、特定の大人にくっついて離れない。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ   →特定の大人【          】

3)対象児は、特定の大人の機嫌をいつもうかがっており、その大人を怖がっているように見える。あ

  るいは、ロボットのように言うことを聞く。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ   →特定の大人【          】

4)対象児は、ある特定の大人が悲しんだり、怒ったり、動転したりすることを心配そうに気にしてお

  り、少しでもそうだと慰めようとする。

   ①はい  ②時々そうである  ③いいえ   →特定の大人【          襲

                    一442一