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Ø任意の入力信号に対する出力が、ラプラス変換を用いて求められる
⇒s領域での表現を考えるØラプラス変換した表現ではX(s) = L[x(t)], Y(s) = L[y(t)]と表し、入出力の比を取ると
伝達関数
初期条件はすべて0とする
伝達関数Transfer function
1
L [g(t)] = G(s)L [�(t)] = G(s)
伝達関数Transfer function
インパルス応答が分かれば任意の入力に対する出力がわかる
伝達関数
s領域での出力はY(s)=G(s)X(s)で表される時間領域ではg(t) = L-1[G(s)] とx(t)のたたみ込み積分
インパルス入力のラプラス変換はL[d(t)]=1であったので、G(s)はインパルス応答g(t)のラプラス変換L[g(t)]に等しい
2
X(s) =1
Ms2 + Cs + KF (s) +
(Ms + C) x0 + Mx0
Ms2 + Cs + K
質量・バネ・ダンパ系Spring-mass-damper system
運動方程式
初期条件
f(t) = Md2x(t)
dt2+ C
dx(t)
dt+ Kx(t)
x(0) = x0, x(0) = x0
ラプラス変換する
F (s) = M�s2X(s) � sx0 � x0
�+ C (sX(s) � x0) + KX(s)
=�Ms2 + Cs + K
�X(s) � (Ms + C) x0 � Mx0
3
質量・バネ・ダンパ系Spring-mass-damper system
X(s) =1
Ms2 + Cs + KF (s) +
(Ms + C) x0 + Mx0
Ms2 + Cs + K
強制応答項入力fに依存
自由応答項初期値に依存
伝達関数を求める場合は、入力に対する出力だけを考慮するので初期値をすべて0とする
G(s) =X(s)
F (s)=
1
Ms2 + Cs + K
4
線形微分方程式で表される線形システムの伝達関数
Transfer function of a linear system
システムが次の式であるとする
このラプラス変換をする初期条件はすべて0とするなら
などと置き換えれば良いので5
よって
線形システムの伝達関数は多項式の比で与えられるので、部分分数展開で解析可能
6
ラプラス変換すると
したがって伝達関数は
7G(s) =
Eo(s)
Ei(s)=
1
LCs2 + RCs + 1
ei(t) = LCd2eo(t)
dt2+ RC
deo(t)
dt+ eo(t)
直列RLC回路の伝達関数Transfer function of RLC circuit
R L
eo(t)ei(t)i(t)
C
制御工学:第3章例題7
ラプラス変換すると
伝達関数は
RL回路の伝達関数Transfer function of RL circuit
8
• RL回路の伝達関数は
• ステップ入力のラプラス変換は
• したがって出力y(t)のラプラス変換は
G(s) =I(s)
Vs(s)=
1
Ls + R
RL回路のステップ応答Step response of RL circuit
9
部分分数展開で逆ラプラス変換を解く
つまり
ラプラス変換表を用いて
10
伝達関数とブロック線図Transfer function and block diagram
ブロック線図の信号もラプラス変換したs領域で表す
要素も伝達関数で表せば、たたみ込み積分の性質より、要素が定数倍のときと同様の記述で扱える
G(s)X(s) Y(s)=G(s)X(s)
11
開ループ伝達関数Open-loop transfer function
閉ループ伝達関数Closed-loop transfer function
G(s)
1 + G(s)H(s)X(s) Y(s)
H(s)
G(s)+eX(s) Y(s)
フィードバックシステムの伝達関数Transfer function of feedback system
−
12
次のフィードバック系の開ループ伝達関数と閉ループ伝達関数を求めよ。また、ステップ応答を求めよ
+−
X(s) Y(s)
例題Example
13
• 開ループ伝達関数
• 閉ループ伝達関数
14
ステップ入力のラプラス変換は1/sであるから出力y(t)のラプラス変換は
15
基本要素の伝達関数Transfer functions of basic elements
一般にn次のシステムの伝達関数は、sの多項式の比で表される。
ここで分子分母の多項式を使い
の根を考える
16
根は実数か共役複素数対(a + jbとa − jb)• 分子Y(s)=0の解をG(s)の零点• 分母X(s)=0の解をG(s)の極
これらの根を使ってG(s)を表す
すなわちG(s)は
17
基本要素の伝達関数Transfer functions of basic elements
n次の伝達関数G(s)は次の基本伝達関数の積で表される
s
s + �
定数 比例要素
1次要素
微分要素
積分要素
1次進み要素
1次遅れ要素
2次要素
1
s
1
s + �1
s2 + �s + �2 18
• 比例要素の例:– ポテンショメータ
– 理想演算増幅器
• 直流ゲインとも呼ばれる
• 伝達関数
比例要素Proportional element
K
y(t) = Kx(t)
e(t) =V0
2��(t)
vo(t) =R2
R1vi(t)
19
• 微分要素の例:– インダクタンスL
– 微分回路
• 伝達関数
vR(t) � vC(t) ならば
微分要素Differential element
微分回路(vR(t) ≪ vc(t)が成り立つ場合)
RC
s
20
• 積分要素の例:– キャパシタンスC
– 積分回路
• 伝達関数
vR(t) � vC(t) ならば
積分要素Integral element
積分回路(vR(t) ≫ vc(t)が成り立つ場合)
21
1
s
RC
1次遅れ要素とは一般に伝達関数が次の形の要素
• 1次遅れ要素の例
積分回路(vR(t) ≫ vc(t)が成り立たない場合)
よって伝達関数は
ラプラス変換すると
vR(t) ≫ vc(t)が成り立たない場合R
C
1次遅れ要素First-order delay element
22
• 直列RL回路– 入力を定電流源is(t)、出力をvo(t)
伝達関数は
1次進み要素First-order lag element
直列RL回路入力を定電流源is(t), 出力をvo(t)
23
ここで Rを無視し, T = LRとおくと、伝達関数が次の
ような要素を 1次進み要素
2次要素Second order element• 直列RLC回路
– 入力電圧をvi(t),出力をvo(t)とする
ラプラス変換すると
伝達関数は
直列RLC回路2次要素とは一般に
伝達関数が次の形の要素
24
伝達関数の分母が2次関数になるもの
のような一般系でかけるものを2次要素もしくは2次遅れ要素という
�n = 1�LC
: 固有周波数� = R
2
�CL : 減衰率
2次要素の伝達関数Transfer function of second order element
25
むだ時間要素Dead time element
入力を加えてからある時間tを経過してから過渡応答が現れる要素• 例
– 電気回路でさえも信号の伝送に遅れ
– 生体(脳)の信号伝達も視覚系から運動系に伝達されるのに200msec〜300msec
• ヒトの腕の運動は1sec以下程度• この遅れはフィードバック制御には致命的
• 要素の出力は
ラプラス変換すると
なので伝達関数は
G(s) =Y (x)
X(s)= e��s
26