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非仕事系トリップにおける交通手段選択に影響を及ぼす要因の分析
名古屋大学大学院 森川・山本・三輪研究室
王・加藤・中村・馬・正木・山崎
Behavior Modeling in Transportation Networks 行動モデル夏の学校2015
背景
1
日本の各部門における二酸化炭素排出量 輸送量当たりの二酸化炭素排出量(旅客)
参考:国土交通省 運輸部門における二酸化炭素排出量 http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000007.html
自家用乗用車に比べて公共交通の二酸化炭素排出量は少ない
いかに公共交通の分担率を増やすかが交通政策のポイント
0% 20% 40% 60% 80% 100%
その他
帰社
帰宅
業務
娯楽
散歩・回遊
出勤
食事
買い物
鉄道
バス
自動車
自転車
徒歩
基礎分析
2
非仕事系トリップ(食事・散歩・回遊・娯楽・その他)の際の交通手段選択に与える影響は?
? 通勤時間、ピーク時間
仕事系トリップ
非仕事系トリップ
公共交通(鉄道、バス)を利用する割合が大きい
自動車、徒歩の割合が大きい
仕事系トリップでは時間に間に合うため、決められた時間に目的地へ着ける鉄道を選択する?
? 駅までのアクセス・イグレス距離、OD距離
? 天候
通勤の影響を受ける非仕事トリップの考慮
3
買い物
店舗B
買い物
帰宅
出勤業務なしの場合
この2トリップを通勤の影響を受けた非仕事系トリップとする。→仕事のない日のトリップとの差別化
出勤
店舗A
買い物
帰宅
非仕事系トリップ(食事・散歩・回遊・娯楽・その他)の抽出
出勤・業務ありの場合
店舗A
0 20 40 60 80
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
出勤・帰宅鉄道 出勤・帰宅バス 出勤・帰宅自動車
出勤・帰宅自転車 出勤・帰宅徒歩
時間別代表交通手段
4
出勤・帰宅トリップ非仕事系トリップ
・非仕事系のトリップは、明らかに出勤・帰宅の時間分布を避けているように分布。
0 20 40 60 80 100
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
非仕事系鉄道 非仕事系バス 非仕事系自動車
非仕事系自転車 非仕事系徒歩
0% 20% 40% 60% 80% 100%
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
非仕事系鉄道 非仕事系バス 非仕事系自動車
非仕事系自転車 非仕事系徒歩
時間別代表交通手段
5
非仕事系トリップ
・しかし、割合で見てみると非通勤系のトリップもやはりピーク時間において鉄道利用の割合が大きい。
→非通勤系の移動であっても、ピーク時間に鉄道利用が集中するのはなぜ?
非通勤系の移動における、交通手段選択要因へ興味
6
目的と分析方法
𝑉𝑟𝑎𝑖𝑙 = 𝛽1 + 𝛽5 ×所要時間𝑟𝑎𝑖𝑙
10+ 𝛽6 + 𝛽7 ×仕事影響 ×
コスト𝑟𝑎𝑖𝑙100
+ 𝛽10 ×前が電車ダミ −
𝑉𝑏𝑢𝑠 = 𝛽2 + 𝛽5 ×所要時間𝑏𝑢𝑠
10+ 𝛽6 + 𝛽7 ×仕事影響 ×
コスト𝑏𝑢𝑠100
+ 𝛽8 × 50歳以上ダミ −
𝑉𝑐𝑎𝑟 = 𝛽3 + 𝛽5 ×所要時間𝑐𝑎𝑟
10+ 𝛽9 ×休日ダミ − +𝛽11 ×前が車ダミ −
𝑉𝑏𝑖𝑘𝑒 = 𝛽4 + 𝛽5 ×所要時間𝑏𝑖𝑘𝑒
10+ 𝛽13 × 年齢
𝑉𝑤𝑎𝑙𝑘 = 𝛽5 ×所要時間𝑏𝑢𝑠
10+ 𝛽12 ×前が徒歩ダミ−
徒歩自動車 自転車鉄道 バス
非仕事トリップにおける自動車利用を減らし、公共交通利用を増やす
課題
非仕事トリップの交通手段選択に影響を及ぼす要因の分析目的
分析方法:多項ロジットモデル
交通手段選択の関係 ~前トリップと次トリップ~
7
0 50 100 150 200 250
前が鉄道
前が自動車
前がバス
前が自転車
前が徒歩
前交通手段と次交通手段の関係
鉄道 バス 自動車 自転車 徒歩
鉄道→鉄道、自動車→自動車という傾向が顕著に現れた。
前トリップが徒歩の場合、半々の割合で徒歩→鉄道、徒歩→徒歩になることも面白い点。
買い物
店舗B
買い物
帰宅
店舗A 前トリップの交通手段が次トリップの
交通手段選択に与える影響を考慮
手段別効用計算に使用!
各説明変数 通勤ピーク時間
8
0
20
40
60
80
100
120
5:3
06:0
06:3
07:0
07:3
08:0
08:3
09:0
09:3
010
:00
10
:30
11
:00
11
:30
12
:00
12
:30
13
:00
13
:30
14
:00
14
:30
15
:00
15
:30
16
:00
16
:30
17
:00
17
:30
18
:00
18
:30
19
:00
19
:30
20
:00
20
:30
21
:00
21
:30
22
:00
22
:30
23
:00
23
:30
0:0
0
自動車
鉄道
通勤ピーク時間or NOT
をダミー変数として車、電車の選択確率へ考慮
6:30
7:00
7:30
18:00
18:30
19:00
19:30
推定結果
9
推定値 t値
定数項(rail) -0.30 -1.23
定数項(bus) -4.14 -4.06**
定数項(car) -2.42 -8.59**
定数項(bike) -3.86 -3.33**
所要時間(10分あたり) -0.74 -9.19**
コスト(100円あたり) -0.04 -1.02
仕事の影響を受けるトリップの追加コスト
0.17 2.38**
50歳以上ダミー(bus) 4.12 3.92**
休日ダミー(car) 0.69 2.52**
前が電車ダミー(train) 1.01 2.93**
前が車ダミー(car) 3.54 11.42**
前が徒歩ダミー(walk) 1.25 2.48**
年齢(bike) 0.04 1.57
サンプル数初期尤度最終尤度決定係数修正済み決定係数
663
-872.46
-412.80
0.53
0.51
11
非仕事トリップにおける自動車利用を減らし、公共交通利用を増やす
目的と分析方法
課題
非仕事トリップの交通手段選択に影響を及ぼす要因の分析目的
分析方法:多項ロジットモデル
5155
44144
331133
221122
111111
)(
)(
)()(
)()(
)()(
所要時間
所要時間
料金所要時間
料金所要時間
料金 所要時間
dV
bdV
bfdV
bfdV
bfdV
walk
bicycle
car
bus
train
U
U
U
U
U
徒歩自動車 自転車鉄道 バス
・通勤時間ダミー ・アクセス-イグレス距離、OD距離・天候 ・都心へ向かう移動
…検討中
各説明変数 ~気象情報 横浜~
12出典:WeatherEye http://www.weather-eye.com/weatherchart/src/0911_47670.htm
2009年10月 2009年11月
調査期間
出発時間における天候(1時間刻み)が手段選択に影響を与えると仮定して変数へ導入。
→時間別降水ダミーを導入
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
神奈川県横須賀市
神奈川県横浜市旭区
神奈川県横浜市栄区
神奈川県横浜市戸塚区
神奈川県横浜市神奈川区
神奈川県横浜市西区
神奈川県横浜市泉区
神奈川県横浜市中区
神奈川県海老名市
神奈川県茅ヶ崎市
神奈川県厚木市
神奈川県川崎市幸区
神奈川県川崎市多摩区
神奈川県相模原市
東京都世田谷区
鉄道 バス 自動車 自転車 徒歩
モデル導入変数の検討 From:ensyu_cleaningall
13
居住区別 交通手段
横浜都心である中区と西区
→なぜ鉄道の利用が少ない?