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静岡地域・志太榛原地域大規模氾濫減災協議会
みずからくん
水防災教育 1時間目 ~情報の意味と取り方~
使用する教材
▼リーフレット
※本授業はパソコンやタブレットの使用を前提に計画されています。
授業案
●授業用スライド
配布物
1
●主題名:災害時に適切な行動が取れるように、水害に関する情報について学ぼう
●ねらい:水害における避難情報の意味を正しく理解するとともに、その情報の入手先や入手手段を知ることが出来る。
▼テキスト&ワークシート ▼サイポス・川の防災情報紹介動画
段階 (時間)
○:発問、活動、教師の働きかけ ・:期待する生徒の反応
○:支援 ・:留意点
使用教材 (■:必須、★:補助教材)
展開 前段
『防災行政無線・広報車』『川の防災情報』『テレビのdボタン』『プッシュ型配信』『防災メール』『サイポス』『気象庁のホームページ』
2
■避難情報パズル
■テキスト(情報編)
導入 ○発問「水害とは、具体的にどんな災害でしょうか。」
○授業用スライドを主軸に授業を進める。
○近年水害概要を見せ、具体的なイメージを持たせる。
・水害についての意識づけを行う。
3分 (3) 一斉
★近年水害概要シート
■情報の入手手段を紹介するリーフレット
・川が氾濫して洪水が起こる。 ・家の中が水浸しになる。 ・山が崩れる。
○発問「どんな時に水害は起こると思いますか。」
・台風や大雨。梅雨の時期 ・堤防が壊れた時。
○発問「水害の危険がある場合には避難情報が発令されています。どのくらいの水位でどんな情報が発令されるのでしょうか。」
○避難情報パズルを解く。(ワークシートp1)
○近くの人と答えを比較した後、答え合わせをし、3種類の避難情報の意味とそれらが発令される水位の段階について簡単に説明する。
○発問「発令された避難情報はどのように知ることが出来るのでしょうか。」
○避難情報は住民に避難を促すための情報であることに触れる。
・テキスト活用(p1)
・テレビで緊急速報が出る。 ・テレビのニュース。 ・街のスピーカーで知らせてくれる。 ・携帯にメールが来る。
5分 (8) 個人
ペア
3分 (11) 一斉
○それぞれの情報入手手段についての概要を伝え、メリット・デメリットについて簡単に問いつつ紹介する。
・テキスト活用(p3,4) ・リーフレット ・情報入手手段紹介画像・動画
展開 後段
10分 (21) 一斉
○「最新の情報を詳しく知るには自分から情報を集める必要があります。様々な情報入手手段を学びましょう。」
○授業用スライドを用い、各情報入手手段の特徴を紹介していく。
○「実際にパソコンで情報を集めてみましょう。」
○参考に、授業用スライド内にあるサイポス紹介動画を見せる。
○「サイポスで自分の学校の近くの天気・雨量・川の水位を調べて見ましょう。」
○「川の防災情報で、学校の近くの川の水位と堤防の内側の高さを比べて見ましょう。」
○今までの生徒自身の経験を振り返させ、発言させる。
○発問「おうちの人に水害時の情報入手手段をお勧めするとしたら、どの手段をお勧めしますか?」
○各家庭の事情やメリットの大きさ等を比較して、情報入手手段を1つ選び、ワークシートp2に選んだものとその理由をまとめる。
・スマホでも使えるのでサイポスを勧める。 ・インターネット環境がないので防災無線に注意する。
・よくテレビを見るのでdボタンを使う。
○総括「今日は、水害に関する情報の意味とその取り方を学びました。水害は地震と違って事前に行動(避難や備蓄)が出来るものです。事前に行動するためにも、しっかりと水害に関する情報を自ら手に入れにいきましょう。」
○まとめ:本日の授業で新しく知ったことをワークシートp3に箇条書きで記入する。
15分 (36) 個人
7分 (43) 個人
3分 (46) 一斉
終末
4分 (50) 個人
○全体の場で選んだ手段とその理由を発表する。
○実際にパソコンで水害に関する情報を調べさせる。
・何をすればいいか分からない生徒には、「サイポスでこの川の水位を調べてみよう」等、誘導する。
・川の防災情報の水位情報には、各水位レベルが示されているので、それと堤防の内側の高さを比べる。
○テキスト等を活用してお勧めの情報入手手段を決める。
・自分が使う事に加え、家族にも使いやすい情報入手手段を考えられるように支援する。
○良い意見はメモを取らせるようにする。
※評価:水害における避難情報・水位情報等の情報の意味を正しく理解するとともに、その情報の入手先や入手手段を知ることが出来たか。
○各避難情報の意味、やっておくべきことを説明。
○避難準備・高齢者等避難開始は避難判断水位で、避難勧告は氾濫危険水位で、避難指示(緊急)は氾濫危険水位or氾濫発生の段階で発令されることを説明。
○リーフレットはおうちの人にも渡して見てもらうよう伝える。
↑避難情報パズルのグラフの見かたが分からない場合は、授業用スライドの中にあるサイポス紹介動画と川の防災情報紹介動画の中に解説があるので、そこを注目するように促す。
★サイポス・川の防災情報紹介動画
静岡地域・志太榛原地域大規模氾濫減災協議会
みずからくん
水防災教育 2時間目 ~逃げ遅れの原因と対策を考えよう~
使用する教材
▼テキスト&ワークシート ▼リーフレット
授業案
●授業用スライド
配布物
2
▼記入用ホワイトボード (orA3用紙)
●主題名:災害時に適切な行動が取れるように、逃げ遅れの原因と対策を考えよう
●ねらい:災害時に適切な避難行動を阻害する人間心理を知り、実際に水害が起きたときに逃げ遅れてしまう原因を考え、対策案を出すことができる。
▼近年水害概要シート
※本授業はグループワークを前提に計画されています。
段階 (時間)
○:発問、活動、教師の働きかけ ・:期待する生徒の反応
○:支援 ・:留意点
使用教材 (■:必須、★:補助教材)
■テキスト(バイアス編)
導入
5分 (5) 小集団
○発問「配布した資料を見てください。ここから気が付くことはありますか?」
・どの写真も街に泥水が流れ込んでいる。 ・ボートやヘリコプターで救助が行われている。
・最近、いろんなところで水害が起きている気がする。
○発問「前時に水害に関する情報の意味とその入手手段について学びました。どんな手段がありましたか。」
・家ではテレビのニュースや『dボタン』『防災無線・広報車』によって情報を入手できる。
・携帯電話を持っていれば『プッシュ型配信』や『防災メール』を受信できる。
・ネット環境があれば『川の防災情報』や『サイポス』で情報を得られる。
○発問「水害時には様々なところから情報が発信されているのにも関わらず、逃げ遅れてしまう人がいるのはなぜでしょう。班で話し合い、ホワイトボードにまとめ、ワークシートp4にも記しておきましょう。」
・情報を得ようとしていなかったから。 ・情報を得ても正しく理解出来ていなかったから。
・自分だけ逃げて高齢者や障がいを持った人を置いていってしまったから。
・避難しなくても大丈夫だと思って油断していたから。
○「逃げ遅れの原因としては、情報の意味が分かっていない・・・(略)があります。」
○逃げ遅れの原因としての『正常性バイアス』と『多数派同調バイアス』について簡単な解説と、事例紹介をする。
○発問「考えた逃げ遅れの原因を踏まえ、今後、水害が予想される時に、あなたならどのような対策を考えますか。班で話し合い、ホワイトボードにまとめ、ワークシートp4にも記しておきましょう。 」
・サイポスやニュースで情報を集める。 ・避難準備が発令されたら直ぐに避難する。 ・周りの人が逃げていなくても避難するようにする。
・この授業のような防災教育を積極的に行う。
展開 前段
展開 後段
終末
5分 (10) 小集団
10分 (20) 小集団
20分 (45) 小集団
5分 (25) 一斉
5分 (50) 個人
○総括「中学生の皆は、自助はもちろんのこと、共助の中心を担う世代です。災害時には、油断せず自らの判断で行動し、周りの人も一緒に助けられるよう行動しましょう。」
○まとめ:今後、水害が予想される時にしようと思う対策案をワークシートp5に箇条書きで記入する。
○近年水害概要シートを配布し、そこから読み取れる情報について班で議論させる。
・簡単に前時の復習をする。(避難情報の種類と意味、情報入手手段を復習する)
○机間指導 ○各班、ホワイトボード(orA3程度の紙)にまとめさせる。
・様々な情報が発信されているのに逃げ遅れてしまう人がいることを強調。
・自分事として考えさせる。 ・生徒の自由な発想、経験を大事にする。
○逃げ遅れの原因として、『情報の意味が分からない』『情報の取り方が分からない』の他に、『近年の自然災害が激甚化している』ことも伝える。
○机間指導 ○逃げ遅れの原因の総括を行い、具体的な対策案を考えさせる。
○それぞれの班でまとめた対策案を発表させる。自分事として捉えられるような切り返し(そういっているけど、本当に出来るの?等)を意図的に行う。
・生徒自身の言葉でまとめさせる。
○発表された良い意見はワークシートp4の下段に書き残させる。
○多数派同調バイアスには良い面もあることを説明(みんなが逃げているから自分も逃げよう等)。
※評価:自分ごととして捉え、自分なりの対策案を書き出すことが出来たか。
■近年水害概要シート
※実際のホワイトボード記入の様子(逃げ遅れの原因)
○授業用スライドを主軸に授業を進める。
○班の意見がまとまったら、全体で発表する。
※実際のホワイトボード記入の様子(逃げ遅れの対策)
全体
静岡地域・志太榛原地域大規模氾濫減災協議会
みずからくん
水防災教育 1時間目 ~あの時、どうすべきだった?~
使用する教材
▼リーフレット
授業案
●授業用スライド
配布物
3
●主題名:災害時における適切な判断力を養う ●ねらい:前時までに学習した内容を踏まえ、避難行動を起こすタイミ
ングとなる場面で自分なりの適切な判断を考え、言い表すことが出来る。
▼4タイミングシート
▼テキスト&ワークシート
※本授業はグループワークを前提に計画されています。
段階 (時間)
○:発問、活動、教師の働きかけ ・:期待する生徒の反応
○:支援 ・:留意点
使用教材 (■:必須、★:補助教材)
展開 前段
6
導入 ○発問「前時までの内容を振り返ってみよう。」
○授業用スライドを主軸に授業を進める。
○情報の種類と意味、入手方法や2つのバイアスの意味を振り返る。
5分 (5) 一斉
■4タイミングシート
・自分から積極的に情報を集める。 ・周りに流されずに判断し、避難するようにする。
○発問「では、実際に大雨が降ったときの行動を考えてみましょう」
○『スライドの物語部分』を開始する。 ○自分だったらどうするかを考えさせる。
○発問「この物語の中で問題だと思うことはありますか。」
○パワーポイントの物語部分を最後まで(洪水に巻き込まれるまで)進めていく。
・テレビからの避難情報を受け流してしまった。
・多数派同調バイアスで周りに行動を合わせてしまった。
・避難しなかった。
2分 (12) 一斉
・情報を取得して避難行動につなげることが有効だが、それはタイミング①②の段階。③④の段階ではほとんど時間的猶予はない状況。
・タイミング①の時点で、可能な限り水害に関する情報を集め祖父母も一緒に避難行動につなげることが重要。
・タイミング④では外に出て避難することはかえって危険。
○水性ペンで書き消し出来、黒板に貼れるシート(ラミネート加工済みマグネット付きシート等)を用意する。
・黒板にまとめたシートが授業の総括となる。
展開 後段
10分 (25) 個人
○発問「水害から身を守るために、各タイミングで、あなたならどうしますか?」
○ワークシートp6に個人の考えをまとめる。 ・タイミング①:dボタンを見ればよかった。 ・タイミング②:サイポスを使って情報を集める。
・タイミング③:避難するべき。 ・タイミング④:避難するより2階に上がるべき。
○班で友達の考えと比較・検討させる。 ○各班に4つのタイミングが示されたシートを配布し、意見をまとめる。
・タイミング①:祖父母と一緒に避難する。 ・タイミング②:外の様子を確認してから避難する。
・タイミング③:急いで避難する。 ・タイミング④:避難するのは危険なので家にいる。
・各タイミングでの行動を検討していく中で、これまで学んできた知識の定着を図る。
○各班のシートを黒板に張り、班で出た意見を発表させる。
15分 (40) 小集団
5分 (45) 一斉
終末 5分
(50) 個人
○総括「今日の授業では、実際に水害が起きたときにどうすべきかを考えました。今後、実際水害の危険があったときには、今回の授業で考えたことを思い出して行動しましょう。」
○まとめ:本日の授業で分かったこと考えたことをワークシートp7に箇条書きで記入する。
※評価:避難行動を起こすタイミングとなる場面で、自分なりの適切な判断を考え、言い表すことが出来たか。
○物語の全体的な印象を問いかける。
5分 (10) 一斉
○4つのタイミングを提示する。 ○発問「この4つのタイミングの内、どのタ
イミングで避難すべきだと思いますか。」
・タイミング②で防災無線の放送をしっかり聴いて逃げるべき。
・タイミング③でプッシュ型配信が来ているので、内容を把握して避難するべき。
3分 (15) 一斉
▼黒板にシートが掲示された様子
▼ラミネート加工済みマグネット付き4タイミングシート
・プッシュ型配信の文章は生徒に黙読させても良い。