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距離測量
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
3. 光波を用いた場合の補正
4. 野帳の書き方
3. 光波を用いた場合の補正
5. まとめ
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
距離測量
2点間の距離を測ること(測距)
巻尺
トータルステーション(光波・レーザー)ト タルステ ション(光波 レ ザ )
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
レーザー距離計
水準測量における距離測量
距離測量距離測量
BB
ΔH4 5
ΔH1
2 3
A
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平板測量における距離測量
B D
A
BC
D
E
完成図
d
A
a
b ce
距離測量
a oO
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距離測量
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
3. 光波を用いた場合の補正
4. 野帳の書き方
3. 光波を用いた場合の補正
5. まとめ
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
巻尺を用いた場合の補正
尺の公差市販時における尺の誤差に関する,国が認めている許容範囲
尺定数
巻尺などが標準状態のもとで有する尺固有の誤差
温度補正
張力補正温度15℃,張力10kg
張力補正
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
尺の公差
市販時における尺の誤差に関する,国が認めている許容範囲
JISJIS 時間経過によって精度が変化
± 0 7± 1 00~ 5m
1級2級
JIS
長さ
± 0 7± 1 00~ 5m
1級2級
JIS
長さ時間経過によって精度が変化(伸縮するため)
3.24.80~ 30m
1.21.80~ 10m
± 0.7± 1.00~ 5m
3.24.80~ 30m
1.21.80~ 10m
± 0.7± 1.00~ 5m
比較基線場にて精度を検定する必要がある
5.27.80~ 50m 5.27.80~ 50m
尺定数を求めるときに使う
距離が正確に分かっている場所ときに使う
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尺の公差
市販時における尺の誤差に関する,国が認めている許容範囲
種類 表す量 公差(JIS 一般)
鋼巻尺 1m以下 ±0.3mm5m以上 1mを越えるときは,±0.3mmに1m増すごとに0.1mmを加える
例:30mの時 ±3 2mm=±0 3mm+(30 1)×0 1mm例:30mの時例:50mの時
±3.2mm=±0.3mm+(30-1)×0.1mm±5.2mm
布・スロン尺
50cm以下1 以下
±2.5mm±4 0エスロン尺 1m以下
1m以上±4.0mm±4.0mmに1m増すごとに1.5mmを加える
例:30mの時 ±47.5mm=4.0mm+(30-1)×1.5mm例:50mの時 ±77.5mm=4.0mm+(50-1)×1.5mm
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尺定数
巻尺などが標準状態のもとで有する尺固有の誤差
温度15℃,張力10kg
<20m+8mmの巻尺> <20m-8mmの巻尺>
8mm伸びている 8mm縮んでいる
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尺定数の補正
0.200m(本当の長さ)
尺定数が±0の場合
<20m+ α mmの巻尺>
短くなる尺定数が正(伸びている)の場合 :本当の長さより
<20m+ α mmの巻尺>
短くなる尺定数 (伸 ) 場合 本 長 り
<20m- α mmの巻尺>
長くなる尺定数が負(縮んでいる)の場合 :本当の長さより
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尺定数の補正
尺定数補正量
LC S
Cc
δ: 尺定数先に温度・張力補正をする
δ: 尺定数S: 巻尺の全長L: 標準状態での測定長標準状態での測定長Cc: 尺定数補正量
短くなる プ する
・尺定数が正(+):巻尺は伸びている
短くなるのでプラスする
尺定数が正( ) 巻尺は伸びている・ 〃 負(ー):巻尺は縮んでいる
長くなる イナ する
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長くなるのでマイナスする
温度補正
標準温度からの高低で,伸び縮みする巻尺を補正
0ttLαCt t: 測定時の温度[℃]t0: 標準温度[℃]
0ttLαCt
t0: 標準温度[℃]α: 尺の膨張係数L: 測定長[m]Ct: 温度補正量[m]
短くなるのでプラスする
・温度が標準温度(15℃)より高い: 巻尺は・・・が
短くなるのでプラスする
伸びる縮・温度が標準温度(15℃)より低い: 巻尺は・・・
長くなるのでマイナスする
縮む
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長くなるのでマイナスする
張力補正
標準張力での長さに換算する
0PPAELCP
P: 測定時の張力[kg]
AE
P: 測定時の張力[kg]P0: 標準張力[kg]E: 尺の弾性係数[kg/cm2]A: 尺の断面積[cm2]L: 測定された長さ [m]C 張力補正量Cp: 張力補正量
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例題①
気温6℃の下でA-B間の長さを30m(尺定数:+5.4mm)の鋼巻尺で測定したところ,53.601mであった.温度補正および尺定数補正を行い 正しい距離を求めよ行い,正しい距離を求めよ
(標準温度:15℃,膨張係数α=0.000012/℃)
0ttLCt
53 601
A Bt: 測定時の温度[℃]
標準温度[℃] 53.601mt0: 標準温度[℃]α: 尺の膨張係数L: 測定長[m]Ct: 温度補正量[m]
SLC t
c
Ct: 温度補正量[m]
δ: 尺定数S: 巻尺の全長L: 標準状態での測定長C : 尺定数補正量
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Cc: 尺定数補正量
例題②
30mの鋼巻尺を温度20度,張力10kgで比較基線にあわせて測定し
たとき,鋼巻尺の前端・後端の読みの平均値が,それぞれ,29 9862 0 0024 だ た29.9862m,0.0024mだった
比較基線が30m-5.6mmであるとき,この鋼巻尺の尺定数は?
(膨張係数 0 000012/℃)(膨張係数α=0.000012/℃)
⊿S= [mm]
比較基線場の長さ____[m]
測定値20℃____[m]
⊿l= [mm] 0ttLCt
定時 度 ℃15℃ ⊿Ct= [mm] t: 測定時の温度[℃]
t0: 標準温度[℃]α: 尺の膨張係数L: 測定長[m]
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L: 測定長[m]Ct: 温度補正量[m]尺定数δ=__ [mm]
距離測量
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
3. 光波を用いた場合の補正
4. 野帳の書き方
3. 光波を用いた場合の補正
5. まとめ
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トータルステーション
測角(水平角・鉛直角)と距離が同時に測れる測量機器
本体 反射鏡(プリズム)
# ノンプリズム計測ができる機器もある
器械誤差は 非常に小さ 例 ⊿
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器械誤差は,非常に小さい 例:⊿D=10mm±D/1,000,000mm
光波測距儀の補正
L=1/2(n・λ+d)
光波を使った距離の算出方法
L 1/2(n λ+d)
n:往復の波数, λ:波長, d:位相(d=λ/4)
光波測距儀による真の距離:
真の距離=測定距離+気象補正+器械定数+反射鏡定数
気象補正
真の距離=測定距離+気象補正+器械定数+反射鏡定数
気象補正
① 気温1℃の変化② 気圧3mmHgの変化
1/100万(1ppm)ぐらい② 気圧3mmHgの変化③ 湿度1mmHgの変化 ・・・0.05/100万(0.05ppm)ぐらい
・低地での短距離計測では一般的に省略できる
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・高地での長距離計測では,補正が必要
気象補正
気温と気圧から計算されるppm値をトータルステーションに入力
(気温と気圧を直接入力する場合もある)場合もある)
ppm値
気圧気圧
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気温
ppm
parts per million (100 万分の 1)
1ppm = 1/10^6
測距精度が, ± (5 + 3 ppm・D) mm例:
距離 D mm を測距した場合の誤差
たとえば,1,000 m の距離を測距した場合,その誤差は ± 8 mm 以内その誤差は ± 8 mm 以内
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反射鏡定数
トータルステーションに入力する
P=-(H×(n-1)-d)
P:反射鏡定数
H:プリズム奥行きH:プリズム奥行き
n:プリズムの屈折率
d:プリズム頂点から
H dd:プリズム頂点から
求心点までの距離
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例題:器械定数の検定
図に示す基線上で,Aに光波測距儀,B,Cに反射鏡を設置してAB間,AC間の距離を測定した.次にCに光波測距儀を設置してCB間の距離を測定した 結果は表のとおりであるの距離を測定した.結果は表のとおりである.
この光波測距儀の器械定数を求めよ.ただし,器械高,反射鏡高は同 かつ 直線上にあり Cの反射鏡定数は 0 030 Bの反は同一かつ一直線上にあり,Cの反射鏡定数は-0.030m,Bの反射鏡定数は-0.035mである.また,測定距離は気象補正済で測定誤差はないものとする誤差はないものとする
区間 測定距離区間 測定距離
AB 550.626 mAC 350 071 mA B C AC 350.071 mCB 200.556 m
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例題:器械定数の検定
測定距離には、器械定数と反射鏡定数を含んでいるので,測定距離+C+反射鏡定数となる測定距離+C+反射鏡定数となる.
したがって,
ABの正しい距離 550.626+C-0.035m=550.591+C
AC間の正しい距離 350.071+C-0.030m =350.041+C間 距離
CB間の正しい距離 200.556+C-0.035m =200.521+C
なければ けな からAC+CB=ABでなければいけないから,350.041+C+200.521+C=550.591+C
∴ C=550.591-350.041-200.521=+0.029m A. +0.029m
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距離測量
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
3. 光波を用いた場合の補正
4. 野帳の書き方
3. 光波を用いた場合の補正
5. まとめ
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野帳の書き方
光波測距儀による真の距離:
真の距離=測定距離+気象補正+器械定数+反射鏡定数
内部パラメータ
真の距離=測定距離+気象補正+器械定数+反射鏡定数
気温と気圧を
5回計測→平均値を計算するケ スを練習
反射鏡に応じてトータルステーションに入力
トータルステーションに入力
5回計測→平均値を計算するケースを練習 に入力
本日の提出物測点: 反射点: 測定日: 天候: 器械番号:
プリズム数: 素子 プリズム定数: 計測モード: 気圧: hPa 気温: ℃
/ /
プリズム/ノンプリズム
開始 : 終了 : 視通状況: 観測者: 記帳者:
平均補正値 ppm → 結果
. .
.
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空欄を埋めて,提出してください
野帳の書き方
2010年11月2日(1020hPa,24℃),11時00分~11時01分にかけ,図1の測量環境において,表1の測距結果を得た
このときの野帳を作成しなさいこのときの野帳を作成しなさい
器械番号 表1.測距結果器械番号SET5-1
表 測距結果
1124.923m見通し良好
値
1124.921m
1124.921m
見通し良好
測点:5 測点:6
PC値=01124.922m
1124.924m測点 測点
図1.測量環境
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距離測量
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
3. 光波を用いた場合の補正
4. 野帳の書き方
3. 光波を用いた場合の補正
5. まとめ
NAKAGAWA Masafumi : [email protected] INSTITUTE OF TECHNOLOGY
まとめ
・2点間の距離を測ること = 測距
1. 距離測量とは
2. 巻尺を用いた場合の補正
・尺の公差 市販時における尺の誤差に関する,国が認めている許容範囲
・尺定数 巻尺などが標準状態のもとで有する尺固有の誤差
・標準状態 温度15℃,張力10kg
・温度補正,張力補正
3. 光波を用いた場合の補正
真 離 測定 離 気象補 器械定数 射鏡定数
4 野帳の書き方
真の距離=測定距離+気象補正+器械定数+反射鏡定数
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4. 野帳の書き方
次回は?
「平板測量」
・PDFファイルを各自でDL 印刷しておく
・DL場所: 中川研究室webページ 「講義資料」
・PDFファイルを各自でDL,印刷しておく授業前の
準備ユ ザ 名 i il パスワ ド i f tiユーザー名: civileng パスワード: geoinformatics
1 平板測量とは1. 平板測量とは
2. 平板測量で用いる器具
平板測量の方法
3. 平板の標定
4. 平板測量の方法
5. 平板測量における座標計算
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板測 標 算