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- JS指導案 1 長期研修員B 授業実践 高等学校第2学年地理歴史科学習指導案 指導月日 平成 27 年 12 月 15 日 所属校名 宮城県多賀城高等学校 氏名 佐々木 淳一 1 単元名「自然環境と防災」(第一学習社 高等学校地理A 世界に目を向け,地域を学ぶ) 2 単元の目標 (1) 私たちの生活に影響を与えている気候,局地的な気候,地形について理解する。 (2) 地形に応じた暮らしをしてきた日本の村落や都市の立地を理解し,近世以降の地形改変による生 活環境の変化が,人々の暮らしにどのような影響をもたらしたか考察する。 (3) 自然災害に備えるためには,減災に向けた地域防災力を高めるなど,普段からの心構えが重要で あることを理解する。 3 単元観 本単元は,高等学校学習指導要領の「(2)生活圏の諸課題の地理的考察」イ「自然環境と防災」 を受けて構成されている。まず,私たちの生活に影響を与えている気候,局地的な気候,地形につ いて理解し,これらによって生活や文化が異なる特徴を見せていることについて,具体例を話し合 い,日本の自然環境に関する興味を喚起する。次に,地形がいかに私たちの生活に影響を与えてい るか,日本の村落や都市の立地から概観し,あわせて近世以降,地形を改変して人々が生活環境を 変えてきた様子を考察する。さらに,自然災害の多い日本列島で,人々の生活に大きな影響を与え た火山災害・洪水・地震が,単に現象としてどのようなものであるかだけでなく,人々にどのよう な被害を与えてきたかについても,理解を深める。そして,災害に備えるために,人々が古来より どのように災害と向き合い生活してきたかについて考察する。最後に,ハザードマップや緊急地震 速報の有用性を確認しながら,災害に強い地形環境について理解し,災害が起こった際には最大限 の減災ができるよう,地域防災力を高める上で一人一人ができることを話し合う。具体的には,自 らが住む地域のハザードマップから最も起こりやすいと想定されている災害は何か,避難時に障害 になるのはどういったところか話し合う。そして,災害時の行動をシミュレーションするDIG (Disaster Imagination Game)(災害机上訓練)に取り組み,日頃から災害に備えることの重要性 を理解する。 4 生徒の実態 Ⅰ期の授業実践後に実施したアンケートでは,授業実践前と比べると,地理学習への「興味があ る」または「どちらといえば興味がある」と答えた生徒の割合に,あまり大きな変化が見られなか った。しかし,地形の分野の学習への興味や学校周辺の地形の学習への興味は「興味がある」ある いは「どちらかといえば興味がある」と答えた生徒の割合は増えた。このことから,特に地形の分 野における授業実践で,過去に起こった身近な地域における洪水とその被害状況を関連させた内容 を扱ったことが生徒の関心を高めたと考えている。9月には授業の題材にした地域が再度洪水に見 舞われたことも関心を深めたものと考えている。Ⅰ期の授業実践では,生徒の積極的な活動を十分 に支援することができなかった。しかし,Ⅱ期の授業実践では,身近な地域の新旧地形図を比較さ せたことで,地域への学習に生徒の関心が高まってきた。Ⅲ期では話合い,意見集約,発表といっ た能動的な学習活動を充実させながら,さらに生徒が地域を学習することに興味・関心を持つこと ができるようにしたい。また,生徒の学習状況や理解の変容を把握するために,継続してアンケー トを実施したい。

Disaster Imagination Gamemnavidata.edu-c.pref.miyagi.jp/manage/wp-content/uploads/...(Disaster Imagination Game)(災害机上訓練)に取り組み,日頃から災害に備えることの重要性

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- JS指導案 1 -

長期研修員B

授業実践 高等学校第2学年地理歴史科学習指導案

指導月日 平成 27 年 12 月 15 日

所属校名 宮城県多賀城高等学校

氏名 佐々木 淳一

1 単元名「自然環境と防災」(第一学習社 高等学校地理A 世界に目を向け,地域を学ぶ)

2 単元の目標

(1) 私たちの生活に影響を与えている気候,局地的な気候,地形について理解する。

(2) 地形に応じた暮らしをしてきた日本の村落や都市の立地を理解し,近世以降の地形改変による生

活環境の変化が,人々の暮らしにどのような影響をもたらしたか考察する。

(3) 自然災害に備えるためには,減災に向けた地域防災力を高めるなど,普段からの心構えが重要で

あることを理解する。

3 単元観

本単元は,高等学校学習指導要領の「(2)生活圏の諸課題の地理的考察」イ「自然環境と防災」

を受けて構成されている。まず,私たちの生活に影響を与えている気候,局地的な気候,地形につ

いて理解し,これらによって生活や文化が異なる特徴を見せていることについて,具体例を話し合

い,日本の自然環境に関する興味を喚起する。次に,地形がいかに私たちの生活に影響を与えてい

るか,日本の村落や都市の立地から概観し,あわせて近世以降,地形を改変して人々が生活環境を

変えてきた様子を考察する。さらに,自然災害の多い日本列島で,人々の生活に大きな影響を与え

た火山災害・洪水・地震が,単に現象としてどのようなものであるかだけでなく,人々にどのよう

な被害を与えてきたかについても,理解を深める。そして,災害に備えるために,人々が古来より

どのように災害と向き合い生活してきたかについて考察する。最後に,ハザードマップや緊急地震

速報の有用性を確認しながら,災害に強い地形環境について理解し,災害が起こった際には最大限

の減災ができるよう,地域防災力を高める上で一人一人ができることを話し合う。具体的には,自

らが住む地域のハザードマップから最も起こりやすいと想定されている災害は何か,避難時に障害

になるのはどういったところか話し合う。そして,災害時の行動をシミュレーションするDIG

(Disaster Imagination Game)(災害机上訓練)に取り組み,日頃から災害に備えることの重要性

を理解する。

4 生徒の実態

Ⅰ期の授業実践後に実施したアンケートでは,授業実践前と比べると,地理学習への「興味があ

る」または「どちらといえば興味がある」と答えた生徒の割合に,あまり大きな変化が見られなか

った。しかし,地形の分野の学習への興味や学校周辺の地形の学習への興味は「興味がある」ある

いは「どちらかといえば興味がある」と答えた生徒の割合は増えた。このことから,特に地形の分

野における授業実践で,過去に起こった身近な地域における洪水とその被害状況を関連させた内容

を扱ったことが生徒の関心を高めたと考えている。9月には授業の題材にした地域が再度洪水に見

舞われたことも関心を深めたものと考えている。Ⅰ期の授業実践では,生徒の積極的な活動を十分

に支援することができなかった。しかし,Ⅱ期の授業実践では,身近な地域の新旧地形図を比較さ

せたことで,地域への学習に生徒の関心が高まってきた。Ⅲ期では話合い,意見集約,発表といっ

た能動的な学習活動を充実させながら,さらに生徒が地域を学習することに興味・関心を持つこと

ができるようにしたい。また,生徒の学習状況や理解の変容を把握するために,継続してアンケー

トを実施したい。

- JS指導案 2 -

5 指導観

地理Aの学習の基本的な流れとしては,地形や気候といった自然環境と言語,宗教,文化といっ

た社会環境が,いかに人々の農業や鉱工業といった生活に影響を与えているかを概観させ,その後

アジア,ヨーロッパ,アフリカ,南北アメリカ,オセアニアといった各地域で具体的な例を考察さ

せる。さらに,その後,世界中で起こる諸問題に焦点を当て理解を深めさせる。そして,最後に自

ら地域を調査する方法を理解させる。

本単元では,前単元における地図の活用方法の基本的な理解を踏まえながら,日本の自然災害と

防災に焦点を当てる。前単元の学習事項を生かし,災害が起こった際,減災ができるような地域防

災力を高めるために,一人一人ができることを考えさせたい。そして,その後の地域調査につなげ

たい。

具体的には,自然災害を視野に入れながら,日本の気候,局地的な気候,地形を取り上げる。こ

れらの要因から,日本において各地域の生活や文化が,どのような影響を受けたのかについて具体

的に話し合わせることによって,生徒の自然環境に関する学習への関心を惹きつけたい。その上で,

プレートの運動と火山活動や地震活動を結び付け,地形がいかに私たちの生活に影響を与えている

かについて考察させる。このとき,私たちが地形の特徴に応じて暮らしてきた様子を,日本の村落,

都市,産業の立地から概観させる。あわせて近世以降,地形を改変して人々が生活環境を変えてき

た様子を考察させたい。さらに,自然災害の多い日本列島で,火山災害・水害・地震について,過

去に受けてきた被害を紹介しながら,人々が古来よりどのように災害と向き合って生活してきたの

か,生徒に考えさせたい。最後に,ハザードマップや緊急地震速報に触れながら,減災のために,

生徒一人一人ができることをグループで話し合い,地域防災力を高めることの必要性に気付かせた

い。自らが住む地域のハザードマップから最も起こりやすいと想定されている災害は何か,避難時

に障害になるところはどこかを考えさせ,さらに,津波災害時の行動をシミュレーションするDI

Gに取り組ませることで,災害のイメージを持たせたい。

6 自己の研修課題との関連

(1) 研修テーマ 生徒が自ら興味・関心を持って学ぶ授業を目指して

- 地域の地図や資料を活用した学習を通して -

(2) 研修課題との関連

① 題材とする地形図や資料を様々な意見が出やすいものに工夫する。

→活発な話合いができるように,「避難の仕方を考える」といったテーマのDIGを用意すること

で,複数の視点から様々な意見が出やすいものにする。

② 他者の意見を参考にしながら多様な見方,考え方があることを理解させ,自己を振り返ること

ができる工夫をする。

→「避難の仕方を考える」など答えが一つではないテーマになるよう題材と指示を工夫する。ま

た,緊急時の避難というとっさの判断を求められる行動について話し合うことで,他者の多様な

見方や考え方に触れ,自己の考えを深めることができるようにする。

③ 分かりやすい発表ができるように,フリップボードの記入の仕方を指示する。

→フリップボードの使い方について,あらかじめ字の大きさや項目の作り方を工夫したりする指

示を行うことで,分かりやすい発表ができるようにする。

④ 生徒一人一人が全体の前でスピーチをする機会を設け,発表することに慣れさせる。

→Ⅱ期から継続して,可能な限り,授業にグループで話合いを取り入れることによって,話合い

の手順や方法に慣れさせる。また,生徒が前時の授業で学習した内容をまとめてスピーチする機

会を設け,積極的に人前で話すことに慣れさせる。

⑤ 発表を聞いている生徒が,内容を記録したり,感想を述べたりする機会を設ける。

→授業の各グループの発表について,内容を記録したり,感想を述べたりする時間を設けること

- JS指導案 3 -

で,更に考えが深まるようにする。

7 単元の評価規準

関心・意欲・態度 思考・判断・表現 資料活用の技能 知識・理解

現代世界の地理的

な諸課題に対する関

心と課題意識を高め,

それを意識的に追及

するとともに,国際社

会に主体的に生きる

人間として自覚を持

とうとしている。

現代世界の地理的

事象から課題を見い

だし,地域性を踏まえ

て多面的・多角的に考

察するとともに,国際

社会の変化を踏まえ

て構成に判断し,考察

の過程や判断した結

果を適切に表現する。

地図や統計,画像な

ど,地域に関する諸資

料を収集し,有用な情

報を選択,活用するこ

とを通して,現代世界

の地理的事象を追究

する技能を身に付け

る。

現代世界の地理的

な諸課題についての

基本的な事柄や追究

の方法を理解し,その

知識を身に付ける。

学習活動における具体の評価規準

関心・意欲・態度 思考・判断・表現 資料活用の技能 知識・理解

日本各地域の生活

を,気候・地形などの

自然条件から確認す

ることに関心を持っ

て取り組むことがで

きる。身近な地域で起

こりやすい災害に対

し,関心を持って学習

し,地域の減災,防災

に向け貢献しようと

積極的に取り組むこ

とができる。

地形と人々のかか

わりについて,歴史的

背景を踏まえ近代の

生活環境の変化に着

目することができる。

ハザードマップを読

み解き,DIGに取り

組むことで,地域の危

険な場所について話

し合い,発表すること

ができる。

教科書に掲載され

ている写真や地図・図

版を適切に参照し,地

域によって異なる文

化の具体例を調べ,背

景を考えることがで

きる。

火山災害,水害,地

震災害について,現象

やこれまで受けてき

た被害を理解すると

ともに,古来より人々

はどう災害とともに

生活してきたか考察

することができる。災

害に強い地形や環境

を知識として理解で

きる。

- JS指導案 4 -

8 単元指導計画(評価計画も含む)(全6時間)

時 小単元名・学習活動 指導上の留意点 評価の規準

1 ①日本の自然と生活

・日本の気候や局地的な気

候,地形が人々の生活に影

響を与えていることを理解

する。

地図や写真を含む様々な

資料を取り上げることで,

興味を持つよう工夫する。

特に,生徒の身近な例も取

り上げるよう配慮する。

地図や写真を含む様々な

資料を適切に参照すること

ができる。

【資料活用の技能】

①日本の自然と生活

・日本の地形と人々の生活

との関わりを概観し,近世

以降,開発による地形改変

の中で,人々の暮らしがど

のように変化してきたのか

考える。

身近な題材を取り上げ

て,興味・関心を喚起でき

るように配慮する。

興味・関心を持って,日

本の地形と人々の暮らしと

の関連性を確認しようと取

り組んでいる。

【関心・意欲・態度】

3 ②自然災害に備えた暮らし

・火山災害,水害,地震と

いう日本列島の自然災害に

ついて,現象やこれまで受

けてきた被害を理解する。

多くの資料を用いて,容

易に特徴がつかめるよう工

夫する。

火山災害,水害,地震と

いう日本列島の自然災害の

特徴を理解している。

【知識・理解】

4 ②自然災害に備えた暮らし

・自分が暮らす地域で実際

に起こった,あるいは起こ

る可能性のある自然災害の

対策を考える。

学校周辺の地域を題材に

することで,学習内容をよ

り身近なものにする。

身近な地域で起こりやす

い災害について関心を持っ

て学習に取り組んでいる。

【関心・意欲・態度】

5 ②自然災害の学習のまとめ

として,身近な地域の地形

図を用いて,DIGを実施

し,整理をする。

身近な地域の地形図を用

いることで,具体的な考察

ができるようにする。

地形図や資料から津波災

害の避難経路の問題点を考

え,話し合い,発表し,さ

らに他者の発表を聞きなが

ら,考えを深めることがで

きる。

【思考・判断・表現】

6 ②自然災害の学習のまとめ

として,前時に行ったDI

Gの結果を発表し,更に意

見交換をする。

要点を指示することで,

円滑な発表ができるように

する。また,意見交換をす

ることで,更に深く考える

ことができるようにする。

地形図や資料から津波災

害の避難経路の問題点を考

え,話し合い,発表し,さ

らに他者の発表を聞きなが

ら,考えを深めることがで

きる。

【思考・判断・表現】

(本時)

- JS指導案 5 -

9 本時の指導

(1) 「②自然災害に備えた暮らし」(6時間目/配当6時間)

(2) 本時の目標

前時には,地形図から津波災害の避難経路としての問題点を読み取った。また,調べた結果を話

し合った。本時では各班の話合いについて発表するとともに,他者の発表を聞くことで,各自がさ

らに考えを深めることを目標とする。

(3) 本時の指導に当たって

学校周辺の地域を用いてDIGを行うことで,生徒が意欲的に学習に取り組めるように働きかけ

たい。地形の学習を生かしながら,避難経路について話し合い,発表させる。あらかじめ,津波災

害の避難経路の候補を数ルート提示することで,生徒の円滑な思考を支援し,話合いや発表ができ

るようにつなげたい。生徒が自ら考え,発表し,他者の発表を聞くことで,更に一人一人の思考を

深められるよう配慮したい。

(4) 指導過程

段階

(時間)

形態 要点

○ 学習活動と主

な発問

○ 指導上の留意点

◇ 資料・準備物

【観点別評価】

導入

(5 分)

一斉 前時の作業の確

認をし,本時のね

らいを提示する。

○ 前時に調べ

た,津波災害の

4つの避難経路

から読み取れ

る,良い点と悪

い点について各

自で整理しよ

う。

○ 本時のねらいを明確に伝える。

○ どれが正解ということがなく,皆で考えることが重

要だということを伝える。

○ 前時に実施した地形図を用いた津波災害の4つの

避難経路から読み取れる,良い点と問題点について各

自で整理させる。

◇ 地形図と避難経路を編集したプリント,学習プリン

展開

(40 分)

〔5 分〕

〔20 分〕

グルー

プ

グループごとに発

表の準備をする。

○ グループごと

に発表の準備をし

よう。また,発表

のリハーサルをし

てみよう。

○ 発表のためのまとめを行わせる。リハーサルを行

い,分かりやすい,工夫された発表をさせる。

◇ 学習プリント,1/25000 地形図「塩竈」(複製・編集

し,4つの避難経路を記載したもの),マーカーペン,

模造紙

【前時までの経過】

1グループを4人程度とし,クラスを 10 程度のグループに

分けておく。グループ内で司会役と全体で発表する役,模造

紙を持って発表を補助する役2人を役割分担させる。生徒は

4つの避難経路について考えた良い所と問題点について,ノ

ートと付箋紙に記入させておく。その上で,グループ内で話

合いを行い,最も良いと思う津波被害の避難経路と,その理

由を考えさせ,気付きの共有化を図る。そして,模造紙を用

い,発表のための準備をさせる。グループ内での話合いの仕

方,模造紙のまとめ方,発表の仕方についてあらかじめプリ

ントにして配布する。

- JS指導案 6 -

〔15 分〕

グルー

プ

グルー

プ

グループごとに発

表する。

○ グループごと

に発表すること

で,クラス全体

で意見の共有を

図ろう。

他の発表を聞いて

新たに分かったこ

とを話し合ってみ

よう。

○ 発表役を中心に,グループごとに4つの避難経路に

ついて,順に発表させる。

○ 発表は,発表用フリップボードを用いる。

○ 生徒の様子を観察しながら,机間指導する。

○ 必要であると思うことは,メモを取りながら他者の

意見を注意深く聞くよう指導する。

◇ 学習プリント,1/25000 地形図「塩竈」(複製・編集

し,4つの避難経路を記載したもの),マーカーペン,

模造紙

○ 他のグループの発表を聞いて新たに分かったこと

をグループで話し合わせる。

○ グループでまとめた内容をグループごとに代表者

に簡潔に発表させる。

津波災害の避難経路の比較から考えたことをまとめ,

話し合い,発表することができる。その上で他者の発表

を聞きながら考えを深めることができる。

【思考・判断・表現】

終結

(5 分)

一斉 グループで考え,

発表する意義を再

確認しよう。

○ DIGには正解がなく,与えられた条件下で最適な

避難行動を取ることが大切である点を改めて確認さ

せる。そのために日頃から防災や避難についてよく考

えておかなければならないことも伝える。

10 本時の評価(評価の観点/評価規準)

評価の観点 評価規準 十分満足できる(A) 努力を要する生徒(C)

への手立て

【思考・判断・表

現】

地形図や資料か

ら津波災害の避難

経路の良い点と問

題点を考え,話し合

い,発表することが

できる。さらに他者

の発表を聞きなが

ら,考えを深めるこ

とができる。

地形図や資料から津

波災害の避難経路の良

い点と問題点を考え,話

し合い,適切な表現方法

で発表することができ

る。更に他者の発表を聞

きながら,問題点を提示

するなど,十分考えを深

めることができる。

グループ内の生徒の

意見も参考に,考えたこ

とを話し合い,まとめ,

発表させる。そして他の

グループの発表を通し

て,自分の意見を深めさ

せる。

- JS補助資料 1 -

自然災害に備えた暮らし

―DIG(災害机上訓練)をやってみよう―

課題

国土地理院発行の最新の地形図を入手した。下の①~④の条件下で,貞山公園を散歩していた時に

地震が発生したとして,DIGにチャレンジしよう。

① 晴天の日中。震度6強のゆれが2分継続した。

② あなたは祖父,両親,小学生の妹と来ている。自家用車を公園のそばの駐車場に停めている。

③ 火災は起きていないが,道路や家屋が地震の揺れによって一部が破壊されている恐れがある。

④ 貞山公園からまっすぐ多賀城高校方面に上る道は,落下物と地割れにより通行ができなくなって

いる。

あなたと家族は,図に示したA~Dの避難経路のうち,どこを通って逃げるべきだろうか。4つ

の避難経路の良い所と問題点を明らかにした上で,グループごとに最も良いと思う経路と,それ

を選んだ理由を話し合おう。

A 徒歩で貞山橋を渡り,対岸の約 1.5 キロメートル先の高台(大木囲貝塚遺跡公園)に避難する。

B 自家用車に乗って,川沿いの道を走り,700 メートル先の高台(多賀城東小学校)に避難する。

C 徒歩で,1キロ先の高台(笠神会館)に避難する。

D 徒歩で,1.5 キロメートル先の高台(塩釜第三中学校)に避難する。

硼錮極    萌縫製

幸・

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