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目指すのは、新たな未来の創造。「情報」の力で社会をより便利 …ritsnet.ritsumei.jp/life/faculty/asset/ise/pamphlet1.pdf · を学ぶために必要な数学や自然科学に関

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目指すのは、新たな未来の創造。「情報」の力で社会をより便利に、より楽しく、より安全に。情報理工学科

◦システムアーキテクトコース

◦セキュリティ・ネットワークコース

◦先端社会デザインコース

◦実世界情報コース

◦画像・音メディアコース

◦知能情報コース

◦情報システムグローバルコース

WEBSITE

情報理工学部では、2021年度入学者より、授業を受けるためにはご自身のノートパソコンが必携になります。詳細は学部ホームページで2021年2月頃に案内を行います。

http://www.ritsumei.ac.jp/ise/

子どもの頃から音楽に親しみがあり、音に関する研究をしたいと思い、情報理工学部に進学しました。学部の授業では、人間の音声・音響情報をコンピュータで認識・解析したり、生成する技術を基礎から応用まで幅広く学びました。特に有益だったのは、プログラミングを体系的に学習できたことです。「プログラミング演習」では、実際の音響生成に必要なソースファイルの作成から実行までを実践的に学びました。また、企業から与えられた課題に対して、グループで調査研究を行い、解決方法を提案するという授業も印象に残っています。協調性やプレゼンテーションのスキルが身につき、ビジネスに対する考え方について触れることもできました。そのほか、大学の図書館で学生ライブラリースタッフとして活動したことも大きな財産になっています。書架の整理以外に、新着図書をSNSで紹介したり、スタッフ向けのマニュアルの作成や新人スタッフの研修プロジェクトにも参加。人に教えることが自身の学びにつながると同時に、コミュニケーション能力も向上したと思います。こうした学部での学びや経験を経て、さらに論理的に考える力を磨き、深い専門知識を得たいと思い、大学院への進学を決意。現在は、音響情報処理やデジタル信号処理を中心とした音環境の解析・再現研究に取り組んでいます。複数のスピーカを用いて臨場感のある音場を再現するのが目標。実現すれば、コンサートや映画などエンタテイメントがもっと楽しく、もっと魅力的なものになるのではないか、そうした未来を思い描きながら日々研究に励んでいます。

コンサートや映画の魅力を高める

臨場感たっぷりの音場を再現したい。

情報理工学部は、情報科学技術の基礎から応用までの幅広い領域において、中核となる知識や技術から最先端の内容に及ぶ教育・研究を行います。コンピュータを利用して、新しい問題に対して実践的かつ創造的な解決策を導くことのできる経験と知識を備え、情報技術分野の組織の一員として中核的な役割を果たすとともに、多様な組織のリーダーとしてグローバルに活躍できる技術者・研究者を育成することを目指します。このような人材を育成するために、本学部では下記のような人物が入学することを期待しています。

①�論理的な思考を行うことができ、情報科学を学ぶために必要な数学や自然科学に関する基礎知識を備えている。

②�日本語で学ぶ6つのコースについては、日本語の文章を作成および理解する十分な能力と、英語に関する基礎学力を備えている。英語で学ぶ1つのコースについては、英語の文章を作成および理解する十分な能力を備えている。

③�大学での幅広い学びを理解するための基礎的な教養を備えている。�

④�情報技術に関わる学問分野に、幅広く、強い関心・興味を持っている。�

⑤�基礎的なプログラミングを学習する強い意欲を持っている。�

⑥�専門的な知識・技術、正しい倫理観、リーダーシップを獲得することに強い意欲を持っている。�

⑦�問題を発見・解決する能力、コミュニケーション能力の重要性を認識し、その向上に励む意欲を持っている。

学士(工学)

取得学位

アドミッション・ポリシー

C o l l e g e o f I n f o r m a t i o n S c i e n c e a n d E n g i n e e r i n g

情報理工学部は2004年、情報通信技術(ICT)に関わる広範な領域を網羅する情報系学部として設立され、最先端の

ICTを学べる学部として国内外から注目を集めています。様々な機器をインターネットに接続するためのIoT、コンピュー

タが自ら判断を行うAI、有益な知見をデータから引き出すデータサイエンスなどの情報技術を修得した人材を育成する

とともに、新たな未来社会を創造することが使命です。応用システムの開発では、ネットワークセキュリティ、防災、ロボッ

ト、自動運転、ゲーム、バーチャルリアリティ、画像診断などの多様な研究分野において行政や民間企業と連携し、世界に

インパクトを与える研究に取り組んでいます。

多様な学びを可能にするため、2017年度から7コース制を導入しました。1回生では専門分野での学びを支えるべく、

情報理論、計算機科学、論理回路、数学、プログラミングといった情報理工学の基礎となる知識と技術を修得し、1回生秋

学期から各コースに所属し専門分野を学びます。全ての授業を英語で学ぶ情報システムグローバルコースも開設してお

り、世界に通じる国際性を備えた、次代を担う技術者を育てていきます。

ICTの世界で新しい技術や製品をつくるためには、日本だけでなく多様な国々の文化や思想、宗教、習慣を知り、世界か

らニーズを掘り起こす必要があります。そのために不可欠となるのが英語運用能力です。情報システムグローバルコース

以外の6コースにおいても英語で授業を受ける共通専門科目を開講するほか、技術的な内容を英語で議論できる能力の

修得を目標に、理系のための英語プログラムを充実させています。また、ICTを英語で学ぶ独自の海外IT研修制度を設

け、アメリカ、オーストラリア、インド、中国などに学生を派遣しています。一方、中国の大連理工大学と共同で設置した学

部をはじめ、海外の多くの提携大学から留学生を受け入れています。

正田 千晴 さん情報理工学研究科�情報理工学専攻�

人間情報科学コース�博士課程前期課程�1回生広島市立舟入高校出身

Student’s Voice

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各専門領域を深く学ぶ日本語基準の専門コースに加え、さまざまな分野の知識を横断的に活用してグローバルな環境で問題解決を実践する英語基準のコースを設置。情報分野を取り巻く新たな社会状況に対応できる人材の育成を目指します。

1回生では情報科学分野全般の基礎を学修し、春学期修了時に各自の興味や将来のビジョンを考慮して専門コースを選択します。所属する研究室を3回生春学期に決定し、秋学期から1年半をかけて卒業研究に取り組みます。専門分野に関する深い知識や、自ら問題を発見し解決できる実力が身につき、大学院へ進学した場合も、より深く高度なレベルからスタートすることが可能になります。

システムアーキテクトコース

今まで誰も作ったことのない情報システムを構築できる「建築家(アーキテクト)」を目指し、ハード、ソフトの基礎的な技術から、ビッグデータ解析、IoTまで情報システム技術全般を学び、システム開発・運用のための実践的能力を獲得します。

セキュリティ・ネットワークコース

あらゆるものがネットワークを介してつながるIoT社会、その基盤となるコンピュータと情報ネットワークの基礎技術を学び、実際の攻撃からコンピュータ・システムと保有する貴重なデータを護る高度なセキュリティ技術を身につけることができます。

先端社会デザインコース

膨大なデータの分析とモデル化を行う技術、具体的な社会システム・サービスを設計・実装する技術、人々と社会・システムを高度に交流させる技術を学び、人間とICTが共生する未来の社会・システムを創造・実現する実践的能力を身につけます。

実世界情報コース

ICTを通じて人間と外界を結ぶヒューマンインタフェース、臨場感の高い仮想世界を体感するバーチャルリアリティ技術やミクストリアリティ技術、身の周りのモノをネットワークにつなぐIoT、機械システムの知能化を実現するロボット技術を学びます。

画像・音メディアコース

画像や音などの多様なメディアデータを活用する情報処理手法を学びます。また、コンピュータ・グラフィックス、情報の可視化、3次元画像処理、音声認識・合成、音響情報処理、信号処理などのメディア技術を高度化する研究を行います。

Information Systems Science and Engineering Course (情報システムグローバルコース)

Internationally oriented technical and social skills are essential in the development of modern information technologies. With classes taught in English only, the Information Systems Science and Engineering (ISSE) course educates students from around the globe, including Japan, providing the skills and knowledge to become professional and productive members of information technology teams anywhere in the world. This course lays a foundation of engineering competency to work flexibly with continually evolving hardware and software. Engineering Project-Based Learning (PBL) classes every semester give students the problem-solving experience necessary to work as creative and competent leaders in diverse and dynamic professional communities.

情報システムグローバルコースは、情報工学分野に精通し、多種多様なコミュニティにおけるチームの一員として、グローバルに活躍できる人材を育成します。カリキュラムは、全て英語で構成されており、学生が自ら問題を発見し解決していく課題解決型学習(Project-Based Learning -PBL)が根幹となっているのが主な特長です。

知能情報コース

自然現象や社会現象の計測データの解析をはじめ数理モデルやシミュレーションなどを運用する総合的な知識と技術を体系的に学びます。実データの取得と情報の抽出を通じ、知能情報システムを工学的に実現する能力を修得します。

•上記は2020年度の予定であり、科目名称等は変更する場合があります。•上表はカリキュラムの一部です。詳細は、ホームページをご参照ください。•学部の専門科目とは質的に異なる、幅広い分野の知識の修得を目指す科目を多数履修することができます。

※情報システムグローバルコースのみ入学時にコースを選択

科目についての詳細は オンラインシラバス 立命館 検索

情 

報 

理 

工 

学 

セメスター 第1セメスター(春) 第2セメスター(秋) 第3セメスター(春) 第4セメスター(秋) 第5・7セメスター(春) 第6・8セメスター(秋)

学びの流れ共通カリキュラムで

情報科学技術の基礎から学び、 1回生秋学期にコース配属※

コース専門科目で 専門分野の知識を深める

3回生秋学期より卒業研究で 最先端の研究に取り組む

専 

門 

科 

基礎専門科目

数学科目数学1数学3数学演習1

数学2数学4数学演習2

数理科目Engineering Mathematics 1情報理論

Engineering Mathematics 2Engineering Mathematics 3情報基礎数学確率・統計

Introduction to Differential EquationsIntroduction to Probability and Statistics多変量解析フーリエ解析

Engineering Mathematics 4Statistical Analysis, Simulation, and Modeling離散数学数値解析

Optimization and Control Theory Applied Informatics 1 Applied Informatics 2

共通専門科目

情報科目

情報理工基礎演習情報倫理と情報技術計算機科学入門Introduction to Information Systems Engineering Professional Ethics Introduction to Experimentation

論理回路Experimental Design

ソフトウェア工学コンピュータネットワークデジタル信号処理計算機構成論

データベースオペレーティングシステムネットワークセキュリティコンピュータグラフィックス人工知能

グローバル IT科目

Information Science in Action Presentation Plus 401 Writing for Publication 402

卒業研究科目卒業研究2

卒業研究1卒業研究3

コースごとに固有の演習科目、実験科目がほぼ全セメスターにあり、さまざまなテーマで演習・実験を行います

固有専門科目

システム アーキテクト

コース

プログラミング演習1システムアーキテクト 演習プログラミング言語電気電子回路

プログラミング演習2システムアーキテクト実験1データ構造とアルゴリズムユーザビリティ工学

システムアーキテクト プログラミング演習システムアーキテクト実験2計算機アーキテクチャオブジェクト指向論

システムアーキテクト実験3メディア処理実験データモデリングIoT

ビッグデータ解析ソフトウェア開発管理暗号理論ヒューマン インタフェース

セキュリティ・ ネットワーク

コース

プログラミング演習1プログラミング言語電気電子回路セキュリティ・ ネットワーク概論

プログラミング演習2セキュリティ・ ネットワーク学実験1データ構造とアルゴリズムユーザビリティ工学

ネットワーク開発実験セキュリティ・ ネットワーク学実験2計算機アーキテクチャオブジェクト指向論

セキュアシステム開発実験セキュリティ・ ネットワーク学実験3ワイヤレス通信システムシステムソフトウェア構成論

暗号理論システムセキュリティビッグデータ解析ヒューマン インタフェース

先端社会デザイン コース

プログラミング演習1プログラミング言語先端社会デザイン概論

プログラミング演習2先端社会デザイン創成1データ構造とアルゴリズムオブジェクト指向論

実践プログラミング演習テキストマイニングWeb情報技術概論ヒューマンインタフェース

Webアプリケーション先端社会デザイン創成2情報アクセス論データマイニング基礎

Webコンピューティング社会デザイン論知識工学センシング工学

実世界情報 コース

実世界情報演習1プログラミング演習1プログラミング言語電気電子回路

実世界情報実験1プログラミング演習2データ構造とアルゴリズムオブジェクト指向論

実世界情報実験2実世界情報演習2センシング工学実世界情報処理ロボティクス

実世界情報実験3実世界情報演習3機械学習ユビキタスコンピューティング最適化数学

心理物理学コンピュータ グラフィックス応用音声音響情報処理1パターン認識

画像・音メディア コース

プログラミング演習1メディア計算機演習プログラミング言語電気電子回路

プログラミング演習2データ構造とアルゴリズムメディア基礎数学画像情報処理1

メディア実験1メディアプロジェクト演習1音声音響情報処理1

メディア実験2メディアプロジェクト演習2画像情報処理2音声音響情報処理2

コンピュータ グラフィックス応用パターン認識実世界情報処理Web情報技術概論

知能情報 コース

プログラミング演習1知能情報基礎演習プログラミング言語電気電子回路

プログラミング演習2知能情報処理演習データ構造とアルゴリズム生体生理工学

知能情報学実験シミュレーション工学センシング工学ロボティクス

知能情報システム創成最適化数学機械学習色彩工学

心理物理学脳機能情報処理感性工学ヒューマン インタフェース

情報システムグローバル

PBL1: Problem Analysis and ModelingIntroduction to ProgrammingIntroduction to OOA, OOD, and UML

PBL2: Team-based DesignProgramming Practice 1Programming Language

PBL3: Creative DesignProgramming Practice 2Data Structures and Algorithms

PBL4: Team-based Creative DesignImperative ProgrammingNetwork SystemsHuman InterfaceImperative Programming Practice

PBL5: Design EvolutionDistributed SystemsWeb Information EngineeringImage Processing Systems Ergonomics

Introduction to Robotic SystemsData ScienceData VisualizationPattern Recognition and Machine Learning

グローバル・キャリア養成科目

キャリア養成 プログラム

情報と職業日本語表現技術

連携講座

グローバルIT プログラム

海外IT英語研修 プログラム 海外IT専門研修 プログラム

グローバルインターンシップ

情報系資格取得 プログラム

情報技術実践1情報技術実践2

情報技術実践3

MOT入門プログラム

技術経営概論技術経営特論

イノベーション論ファイナンス入門

ITを活用した業務改革入門技術の事業化構想入門ICT価値探求デザイン演習

プロジェクトマネジメント基礎

〈大 

学 

院 

進 

学〉

情 

報 

理 

工 

学 

研 

究 

科 

情 

報 

理 

工 

学 

専 

[必修] 英語情報科学においては英語運用能力が重要とされるため、英語を専修とし、情報科学分野で国際的に活躍できる人材の養成を目指します。

外国語の選択

1回生 2回生 3・4回生

詳しくはこちら

コース 選択※回 生

7つのコース

01

03

05

07

02

04

06

4 年 間 の 学び

※写真提供:株式会社ラック 「セキュリティ 監視センター JSOC」 本学の卒業生の活躍する企業の一例

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最新レーダによる高速気象観測

フェーズドアレイ技術を駆使した最新の気象レーダでは、直径60キロメートル、距離分解能100メートルの全天観測を、わずか30秒で実施できます。この時に生成される大量データを保管、転送するための技術、あるいは従来のパラボラ型気象レーダを超える高精度観測を実現する技術を研究しています。

次世代通信規約

携帯電話網やWi-Fiなど無線通信では、電波などに由来する通信品質低下が避けられません。低下品質を補うため欠損データの再送や複数通信路併用などを実現する通信規約(プロトコル)が重要です。次世代の通信規約の研究をしています。

意図推論に基づく知的操作支援が可能な福祉ロボット

人とロボットの親和性が高い人間共生システム研究の一環として、操作者の視点位置を計測すると同時に、視線の停留状態や無意識に注目しやすい特徴量を抽出し、人間の意図推論が可能な全方向車椅子ロボットのための知的操作支援システムの開発を行っています。

次世代のコンピュータの設計手法

現在のコンピュータの方式では、原理的にもうこれ以上の大幅な性能向上は望めないことがわかっています。そこで、次世代のコンピュータとして注目されている量子状態を利用する量子コンピュータの設計方法の研究を行っています。

色覚特性を考慮したカラーマネジメント

心理物理学による視覚情報処理機構の研究成果を色彩工学や画像工学へ応用します。例えば視覚系が照明光に色順応することで同じディスプレイでも色の見え方が変化してしまう問題を考慮した画像評価法やディスプレイカラーマネジメント手法の開発を行っています。

複合現実感 (Mixed Reali ty; MR)

現実世界の光景にコンピュータで生成したCGイメージを重畳する複合現実感(Mixed Reality; MR)は様々な分野への応用が期待されています。MR技術の1つとして,ガラス球などの透明な物体をリアルに表示する技術の実現に取り組んでいます。

ちょうどよい距離感の観光アプリデザイン

古都めぐりで寺社への距離をスマートウォッチで知るにはどうすればいいでしょうか。正確な距離をそのまま画面上に反映すると、わかりにくいことが知られています。私たちはちょうどよい距離感のデザインを感性評価から研究しています。

デジタル・フォレンジック

犯罪や不正にかかわるデジタルデータは改ざんや消去が容易に行えてしまうため、その証拠としての信頼性を保つことが大変重要です。デジタル証拠の調査と保全の技術であるデジタル・フォレンジックについて警察と協力して研究を進めています。

オープンソース自動運転ソフトウェア

誰でも無料で利用可能な自動運転ソフトウェアを研究開発する「Autoware」プロジェクトを推進しています。IoT+AI+ロボティクスの技術が満載されていて、既に世界中の多くの企業、研究機関に採用され、スタートアップ会社も生まれています。

22. 2ch マルチチャンネルサラウンド音響

8Kテレビ放送の音の規格として注目される22.2chマルチチャンネルサラウンド音響方式について研究しています。この方式にて立体的な音を再現することで、8Kの超高精細映像とともに、あたかもその場にいるかのような没入感や高臨場感を体感できます。

CG と計算機シミュレーション

自然現象をコンピュータで再現することはCGの重要なテーマの一つです。物体の変形、液体の動き、光の伝達といった自然現象を正確に計算し、エンターテインメント分野や工業製品の設計に活用することを目指しています。

感性工学

感性工学は、人間の気持ちを理解するシステムの構築や感性を考慮した商品の開発を行っています。アフェクティブエンジニアリング研究室では、人間と似た感性反応をするコンピュータプログラムを開発し、その結果を製品やシステムに応用します。

人間に優しい自動運転車

自動運転の研究が世界中で熱狂的に進められています。人間にとって使いやすい自動運転を目指し、人間が安心して使えるように人工知能に好みの運転を学習させる技術、機能限界時に安全かつスムーズに人間に運転を引き継ぐ技術、車酔いの少ない自動運転制御技術など、多面的に研究しています。

マルチモーダル情報処理の脳機能解析

人間がさまざまな感覚情報を統合し、判断し、運動するしくみについて、心理物理学や脳活動計測を用いて研究しています。人間の情報処理のしくみを理解することは、機能的なモノづくりや、新しいマーケティング手法の開発につながります。

モノをつなげるアドホックネットワーク

無線通信機能を持つモノ同士を無線通信で相互につなげて形成したネットワークであるアドホックネットワークは、次世代 IoTを支える基幹技術です。アドホックネットワーク構成技術から応用システムまで幅広く研究を行っています。

衛星回線用ネットワーク装置(中央)と駆動用電池

(背景黒)

情報理工学に関わるさまざまな最先端の研究を行っています。知識を集積するだけではなく、活用し、実際に作って検証するというものづくりの実践を通じ、技術者として必要なIT技術の適格性を見極める力やシステム開発能力を養います。主体性・創造性を伸ばすことに加え、企画・管理・運営能力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力の向上を目指します。

「ものづくり」をテーマに学び知識の集積だけではない

実践力を養う。

研 究 紹 介

01 07

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4 年 間 の 学び

情報理工学部での学びは、同じ情報でも、高校で習う「情報」とは大きく違います。 高校での「情報」は、この時代に生きる誰しもが社会に出る前に当然修得しておくべき、コンピュータの一般的な利用方法に関するリテラシー教育であったのに対し、本学部では情報のプロフェッショナルを、さらにはトップランナーを育成することを目指したものです。研究室に配属される3回生夏までの5つのセメスター(学期)は、第1セメスターの基礎科目から始まり、第2セメスターでは配属されたコースごとのプログラミング演習があります。2回生に入る第3セメスターからはプログラミングとともに各コースの実験科目が始まり、研究室に配属される第5セメスターまで続きます。第4セメスターからは、本格的な

専門科目の比重が増え、第5セメスターで研究室配属が実施されます。第6セメスターから卒業するまでの3つのセメスターで、配属された研究室でじっくりと卒業研究に取り組んでもらいます。この学びの基礎を担うのが高校での「数学」です。微分/積分、対数、ベクトル、複素数、確率などどれも重要です。また卒業研究では海外の研究論文を理解できる語学力、そして卒業論文執筆、研究成果の発表を体験して、コミュニケーション能力の研鑽を積むことができます。

教員のコメント

システムアーキテクトコース所属西尾 信彦 教授

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製造 29.4%

サービス63.7%

マスコミ1.0%

公務員2.8%

流通・商事2.0%

金融1.0%

PJ 連合PJ(プロジェクト)連合は人工知能開発、ゲーム開発、競技プログラミングなど様々な分野で活動しています。情報系の学生として日々新しい技術、知識に挑戦し、成長を目指します。連合には200名を超える情報理工学部生が在籍し、世界大会入賞といった華々しい活動成果もあげています。

FSS(Foreign Students Supporter)情報理工学部の留学生を対象とした交流支援団体です。映画鑑賞やディナーパーティなどの学内イベントや、大阪や京都など有名観光地で関西の文化に触れる学外企画などを行なっています。週一のランチミーティングでは、イベントの計画や英語の勉強会、留学生を招いて交流会を行なっています。

情報理工学部では、世界のさまざまな大学・研究機関と協定を結び、学部独自の海外研修として「海外IT研修プログラム」や「海外インターンシップ」を実施しています。英語を学ぶだけでなく、ITの専門知識を身につけ、実際に海外でその現場を体験できます。また、「共通専門科目」を英語と日本語の両方で開講し、英語によるICTの基礎学習をはじめ、海外留学で世界に触れる経験や、海外からの留学生と共に学べる環境を活用することで、情報理工学部の中でグローバルな感覚を身につけることを支援しています。

立命館大学

シンビオシス国際大学

クイーンズランド工科大学

カンタベリー大学

ウースター工科大学カリフォルニア大学デービス校

海外インターンシップ・プログラムアメリカ、インド、ベトナム、中国の日系IT企業・現地IT企業などで専門知識を活用し確かな職業観を身につけます。

海外 IT 研修プログラム学部独自の留学プログラムを多数備え、語学力だけでなく専門知識の向上も目指します。

[留学生数(受入)] 2019年度 103名

システムの開発・導入を行うエンジニア・チームの一員として、主に自社製品のプログラム更新を担当しており、様々な企業のIT技術を支える仕事であることに魅力を感じています。学生時代はバーチャル・リアリティに関する研究活動に没頭し、物事を突き詰めていくアプローチ方法を身につけました。また国内外の学会において研究成果発表を経験したことが、製品の仕様などを効果的に伝える場面で役立っています。学生時代に、たくさんの人とのつながりの中で自分自身が成長できた実感から、卒業後はキャリアアドバイザーとして後輩の就職活動をサポートしています。直近の目標は、英語でのコミュニケーション能力の向上。最新情報の収集や海外スタッフとの交流など活躍の場を広げるため、資格試験の受験や社内の学習プログラム参加など積極的に行動しています。

学生時代は、集積システムをテーマにした研究室に所属していました。企業との共同研究を行うほか、国際ワークショップへの参加や、学部独自のプログラムでオーストラリアのクイーンズランド工科大学へ短期留学するなど、研究を通じて世界へ視野を広げることができました。また、授業で学んだOSやネットワーク、コンピュータアーキテクチャなどの専門知識はもちろん、研究で培った課題発見・解決能力は、仕事をする上で大きな力になっています。現在は自動運転および運転支援を制御するコンピュータユニットのハード・ソフトウェアを設計・開発しています。事故ゼロの社会を実現できるように次世代システムの研究開発に責任感をもって取り組んでいます。

システムの自動化製品の開発を通じて、さまざまな企業の IT 環境を支える。

自ら課題を発見・解決する力を活かしこれまでにない技術・サービスを開発する。

[ 2019年度卒業生・大学院修了生 進路・就職先一例 ][ 2019年度卒業生 業種別進路決定状況 ]〈50音順〉

SCSK(株) 大日本印刷(株) 富士通(株)

エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株) TIS(株) 本田技研工業(株)

(株)エヌ・ティ・ティ・データ (株)デンソー 三菱電機(株)

(株)カプコン トヨタ自動車(株) (株)村田製作所

関西電力(株) 西日本電信電話(株) ヤフー(株)

キヤノン(株) 日本製鉄(株) ヤマハ発動機(株)

キヤノンメディカルシステムズ(株) 日本電気(株) 楽天(株)

京セラ(株) 日本アイ・ビー・エム(株) (株)リコー

Sky(株) パナソニック(株) ローム(株)

ソニー(株) 東日本電信電話(株) ローランド(株)

ソフトバンク(株) (株)日立製作所 国家公務員総合職

ダイキン工業(株) 富士ゼロックス(株) 地方公務員(上級職)

◎円グラフの数値は小数点以下第二位を四捨五入により算出。◎研究科を含む。◎ 進学率={進学者/(就職者+進学者)}。ただし、進学者には大学院だけでなくその他の進学者を含む。◎端数処理の関係で100%にならない場合があります。

2011年、情報理工学部に入学。学部・研究科を通じて、バーチャル・リアリティに関するテーマを研究。国内・海外の学会での研究発表も経験した。2017年日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。女性が働きやすい社内環境のもとエンジニアとして、企業の業務効率化を目的とした自社製品を対象に、プログラムの更新・開発を行っている。

2011年、情報理工学部に入学。2015年、情報理工学研究科に進学。研究のほか、短期留学や教職課程の受講など幅広い学びを経験。車だけでなく空・海にもモビリティを提供するところに魅力を感じ、株式会社本田技術研究所に入社。多様な事業の相乗効果で他にはない技術や製品をつくりたいと日々研鑚を重ねている。

多くの卒業生が、身につけた高度な情報技術の知識やマネジメント能力、プレゼンテーション能力を、社会とつながりの深いさまざまな分野で活かしています。

専門知識を活かして、幅広い分野・企業で情報化社会の未来を担う。

松木 ひとみ さん日本アイ・ビー・エム株式会社 Global Technology Service, Delivery & Integrated Operations, Site & Facility Service 第四ファシリティ・サービス

(情報理工学研究科 情報理工学専攻 人間情報科学コース 2017年修了 情報理工学部 メディア情報学科 2015年卒業)

岸本 隆史 さん本田技研工業株式会社 四輪事業本部ものづくりセンター 電子制御開発統括部 電子プラットフォーム部 電子制御ユニット開発課

(情報理工学研究科 情報理工学専攻 計算機科学コース 2017年修了 情報理工学部 情報システム学科 2015年卒業)

[アメリカ]ウースター工科大学

[オーストラリア]クイーンズランド工科大学

[ニュージーランド]カンタベリー大学

[インド]シンビオシス国際大学

[アメリカ]カリフォルニア大学デービス校

学び の 特 色 卒 業 生 からのメッセージ

私は学部3回生の夏季休暇にベトナムでの海外インターンシップに参加しました。海外での就労体験や自分の力を試すことができるプログラムに魅力を感じたからです。インターン先では、学部で学んだ知識を応用して、実際に企業で取り組むような画像処理の課題に挑戦しました。スケジュールを意識しながら最適な解決策を検討し、短期間で実装までを行う経験は初めてでした。加えて、会議や発表などは全て英語で行うため、常に英語翻訳を脳内に巡らし、朝早くから作業したことを覚えています。休日には、現地スタッフの皆さんや、海外で働く立命館のOB・OGの方と交流し、海外で働く方の生の声やアドバイスをいただきました。その他にも、現地の人との密な交流やTV撮影の機会など、経験のないことの連続で、大変貴重な時間を過ごしました。これらの経験から、以前よりも物事に挑戦する意欲が向上したように思います。また、スケジュール管理や技術英語の知識など、自分に足りない点に気が付くことができ、今後の課題や進路を考える上での一助となりました。

情報理工学部が提供する海外 IT留学プログラムは、情報科学分野についての知識を増やすとともに、異なる文化的背景を持ち、異なる言語を話す人々の中でコミュニケーション手段として主に英語を使いながら生活することを通して、それまでの自分の考え方や価値観を見つめ直し、人間的にも大きく成長する貴重な機会です。また、英語のレベルアップだけでなく異文化社会を理解することで国際感覚が養われ、視野も広がります。大学での学習・研究だけでは決して得ることのできない知識や経験を得られることも、海外留学の大きな効果でしょう。海外留学の経験が、自分自身の再発見につながり、新しい将来の方向性を定めてくれることもあります。まず、自分のキャリアプランを思い描き、それに合った留学の目的を設定してみてください。情報理工学部が提供する多様な海外 IT留学プログラムの中に、その目的に合ったプログラムがきっと見つかります。自分に合った留学プログラムを選択することが、留学の実現と成功の近道です。

進 路・就 職 状 況

情報理 工学部の充実した国際 教育

学生支援

進学率

43.0%

\ 学生の体 験 談 /\ 教 員のアドバイス /髙木 彩希 さん

情報理工学研究科 情報理工学専攻人間情報科学コース 博士課程前期課程 1回生

野口 拓 教授セキュリティ・ネットワークコース所属

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