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基礎からのナビゲーションシリーズ
第 2 巻 腎臓と尿「人体の基礎」K
I S O NA
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[1] イントロダクション
[2] 腎臓の構造腎臓は左右に つずつ、計 つあり、 型。右側の腎臓は、上に肝臓があるため、左に比べ若干 に位置している。大動脈と大静脈が並行して走っていて、大動脈は に寄っている。そのため、左腎動脈は 、右腎動脈は 。また、大静脈は に寄っているため、左腎静脈は 、右腎静脈は 。また、腎臓は 臓器なので、腎盂腎炎になると、関連痛として 痛が広がってくる。
[3] 腎臓の細部①
腎臓でつくられた が尿管をくだって に貯められる。
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( )
( )
( )
( )
( )
( )
( )
1 2 そら豆下
左側短く 長い
右側 長く 短い後腹膜 腰背部
尿 膀胱
皮質
髄質
腎杯
腎乳頭
腎乳頭
腎盂
尿管
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[4] 腎臓の細部②腎臓の内部には、約 個の がある(左右で計 個)。腎臓に腎動脈から動脈血が流れ込み、血管が細くなっていき、輸入細動脈→ → の順で血液が流れていく。尿の元となる原尿は、 を通るとき、圧力によって血管の隙間から出てくる のことである。すなわち尿の原料は である。
腎小体は、糸球体とそれを包む からできていて、尿細管は、 、 、 から成る。ボーマンのうから出てきた が近位尿細管、 、遠位尿細管を通って、集合管につながる。
[5] 原尿原尿に排出されない成分は、 と 。尿は、気体化できない老廃物質( 、 、 など)を水分に溶かして排出している。しかし、水分を体内に出し過ぎるのは脱水症状の原因となるので、水 80%、 100%、 100%は、近位尿細管で再吸収される。
[6] 水に注目したネフロンの働き原尿の水分の %は近位尿細管で再吸収される。残りの %がヘンレ・ループと遠位尿細管で再吸収される。遠位尿細管のナトリウムポンプで、ナトリウムと は に再吸収され、カリウムが に出てくる。ナトリウムポンプは、副腎皮質から分泌された が血中を流れて、受容体と結合することによって、動かされている。ネフロンの働きは集合管の前で終わる。集合管では、また水が再吸収されている。塩辛いものを食べて血液が濃くなると、 を維持する為に、脳下垂体後葉から分泌された (バソプレシン・抗利尿ホルモン ) が全身を流れて受容体に反応し、浸透圧によって水が ほうから 血液のほうへ移動~し、血液が薄められる。これらの結果、尿として体外に排出される水分は、原尿に出てくる水分の 100%のうちの %である。
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100 万 ネフロン 200 万糸球体
輸出細動脈 糸球体水分 血液
ボーマンのう 近位尿細管ヘンレ・ループ 遠位尿細管
原尿 ヘンレ・ループ
血球 タンパク質
尿素 尿酸 クレアチニン
グルコース アミノ酸
80 19
水 血中尿中
アルドステロン
ホメオスタシスADH
薄い 濃い
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[7] エリスロポエチン産生エリスロポエチン産生は、尿生成とは違う、腎臓のもう一つの働きである。エリスロポエチンは、腎臓から産生され、 を促進する働きをする。腎障害になると、エリスロポエチンの産生が低下し、 になる。
[8] ビタミンDの活性化プロビタミンDは にあたることによって、化学構造が破壊され、ビタミンDとなる。その後、ビタミンDは腎臓で となり、受容体と結合し、特定のDNAに働きかける。そのDNAからは、カルシウム結合タンパクがつくられる。
一方、カルシウムが摂取されても、 がなければ、体内に吸収されない。つまり、 になると、カルシウム結合タンパクはつくられなくなり、 にカルシウムが沈着しない。だから、腎臓が悪くなると骨折する可能性が高くなる。
[9] レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系血圧低下、腎血流量低下により、輸入細動脈を取り囲む からレニンが分泌される。レニンによって、アンギオテンシノゲンが となり、さらに、ACE(アンギオテンシン変換酵素)により、アンギオテンシンⅡとなる。
そのアンギオテンシンⅡは、血管を流れて、受容体のある に運ばれ、 を に変える反応を引き起こす。その は、血中に分泌されて尿細管にあるナトリウムポンプに作用する。 これにより、 と が再吸収され、血流量が増加し、血圧が改善される。これも、 の維持作用の 1つである。
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赤血球の分化腎性貧血
紫外線活性型ビタミンD
カルシウム結合タンパク腎臓障害 骨
傍糸球体細胞アンギオテンシンⅠ
副腎皮質コレステロール アルドステロン
アルドステロン
水 ナトリウムホメオスタシス
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[10] 酸の処理腎臓では の処理も行っている。そのために、腎臓には、遠位尿細管から集合管にかけて、 を再吸収し、 を捨てるポンプがたくさんある。
腎障害になるとポンプが動かなくなり、 の処理ができなくなる。つまり、酸が増え、 ( ) に偏る。また も処理できなくなるので、 が上昇する。 になり酸性に偏ってくると、体内の の働きが低下し、身体の反応が起こらなくなる。また、カリウム値が上昇すると になる。
[11] パラソルモン腎臓に働きかけるホルモンは、アルドステロン、バソプレシンのほかに、 ( )というホルモンがある。これは、 ( )から出るホルモンであり、血中の をコントロールするホルモン。 に働いて、カルシウムを血中に させる。
[12]【まとめ】腎臓の働きとは ?① の排泄② の調節③ の調節④ の産出⑤ の活性化⑥ (酸塩基平衡)⑦ 分泌
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酸ナトリウム 酸
酸酸性 アシドーシス カリウム カリウム値
アシドーシス 酵素心停止
パラソルモンPTH 副甲状腺 上皮小体
カルシウム 尿細管再吸収
老廃物質水分量浸透圧エリスロポエチンビタミンD酸の処理レニン
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[13] 確認問題(腎臓の働き)問題 1 グルコースはすべてが遠位尿細管で再吸収される。
問題 2 原尿が 100 だとすると、尿になるのはその内の 10である。
問題 3 腎障害は骨折を引き起こす原因になる。
問題 4 腎臓はアルカリを処理する臓器である。
問題 5 腎臓は、右のほうが左よりもやや上である。
解答 × 遠位尿細管 → 近位尿細管
解答 × その内の 10 → 100 のうちの 1
解答 ◯
解答 × アルカリ → 酸
解答 × やや上 → やや下
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[14] 一日の尿量原尿の水分は %が再吸収され、 %が尿として排出される。一日の尿量は約 ℓ(1分間あたり ml)つまり、1分間で ml の原尿が作られている。
[15] 尿の種類と定義(すべて1日あたりの数値)乏尿: ml 以下無尿: ml 以下多尿: ml 以上頻尿: 回以上
[16] 腎臓が作る尿尿比重:1.003 ~ 1.030尿の pH:pH ~ 尿管の長さ: ~ cm膀胱の体積:約 ml。 ml で尿意を催す。尿道の長さ:女性 ~ ㎝、男性は ~ cm
[17] 排尿のしくみ排尿は、尿がたまると が伸展し、副交感神経の一種類である がその情報をキャッチし、 に情報を送り、 が尿意を感じる、というしくみである。排尿しても大丈夫であれば、骨格筋である が弛緩する。
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99 11.5 1 100
4001002,50010
4.5 825 30500 2503 4 16 18
膀胱 骨盤神経脊髄 大脳
外尿道括約筋
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[18] 確認問題(尿の生成と排出)問題 1 ADHが分泌すると、尿比重は低下する。
問題 2 尿道は、腎臓から膀胱までの管のことである。
問題 3 外尿道括約筋は、運動神経で支配されている随意筋である。
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解答 × 低下 → 上昇
解答 × 尿道 → 尿管
解答 ◯