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勉強ちゃんねる 29 アミノ酸とタンパク質, 核酸 1 α-アミノ酸 [α-アミノ酸の定義] アミノ酸 ··· 1 つの分子中に, カルボキシル基とアミノ基をもつ化合物 α-アミノ酸 ··· カルボキシル基とアミノ基が同一の炭素原子に結合した化合物 (天然にはα-アミノ酸のみが約 20 種類存在) [性質] 水に可溶 水溶液中や結晶中では双性イオンとして存在 [構造] H 2 N- CH - CH - COOH R 1 R 2 H 2 N- CH - COOH R (参考) β-アミノ酸の構造 R:側鎖 [代表的なα-アミノ酸] R= -H : グリシン, R= -CH 3 : アラニン, R= -CH 2 - : フェニルアラニン, R= -CH 2 - -OH : チロシン, (酸性アミノ酸) 側鎖にもカルボキシル基をもつアミノ酸 R= -CH 2 COOH : アスパラギン酸 R= -(CH 2 ) 2 COOH : グルタミン酸 (塩基性アミノ酸) 側鎖にもアミノ基をもつアミノ酸 R= -(CH 2 ) 4 NH 2 : リシン (他にヒスチジン, アルギニン) (含硫アミノ酸) ··· 硫黄反応を示す R= -CH 2 -SH : システイン R= -(CH 2 ) 2 -S-CH 3 : メチオニン システインのジスルフィド結合 ···-CH-··· CH 2 SH ···-CH-··· CH 2 SH ···-CH-··· CH 2 S ···-CH-··· CH 2 S 酸化 還元 グリシン以外は光学異性体が存在 (光学異性体は D 型と L 型に区別されるが, 天然にはほとんどが L ) 1

第29 回 アミノ酸とタンパク質 核酸 - 勉強ちゃんねる[必須アミノ酸] 必須アミノ酸··· 体内で合成できず, 外部から摂取する必要のあるアミノ酸

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第 29回 アミノ酸とタンパク質,核酸

1 α-アミノ酸

[α-アミノ酸の定義]

アミノ酸 · · · 1つの分子中に,カルボキシル基とアミノ基をもつ化合物

α-アミノ酸 · · · カルボキシル基とアミノ基が同一の炭素原子に結合した化合物(天然にはα-アミノ酸のみが約 20種類存在)

[性質]

水に可溶

水溶液中や結晶中では双性イオンとして存在

[構造]

H2N- CH - CH - COOH

R1 R2

H2N- CH - COOH

R

(参考) β-アミノ酸の構造

R:側鎖

[代表的なα-アミノ酸]

R= -H : グリシン, R= -CH3 : アラニン,

R= -CH2- : フェニルアラニン, R= -CH2- -OH : チロシン,

(酸性アミノ酸)側鎖にもカルボキシル基をもつアミノ酸

R= -CH2COOH : アスパラギン酸

R= -(CH2)2COOH : グルタミン酸

(塩基性アミノ酸)側鎖にもアミノ基をもつアミノ酸

R= -(CH2)4NH2 : リシン  (他にヒスチジン,アルギニン)

(含硫アミノ酸) · · ·硫黄反応を示すR= -CH2-SH : システイン

R= -(CH2)2-S-CH3 : メチオニン

システインのジスルフィド結合· · ·-CH-· · ·

CH2

SH

· · ·-CH-· · ·

CH2

SH

· · ·-CH-· · ·CH2

S

· · ·-CH-· · ·

CH2

S

酸化

還元

グリシン以外は光学異性体が存在

(光学異性体は D型と L型に区別されるが,天然にはほとんどが L型)

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[必須アミノ酸]

必須アミノ酸 · · · 体内で合成できず,外部から摂取する必要のあるアミノ酸

ヒトの必須アミノ酸は,バリン,イソロイシン,トレオニン,メチオニン,フェニルアラニン,

トリプトファン,ロイシン,リシン,ヒスチジンの 9種類

[アミノ酸の反応]

(1)エステル化 (アミノ酸にメタノールと濃硫酸を加え加熱)

R-CH(NH2)COOH + CH3OH → R-CH(NH2)COOCH3 + H2O

(2)アセチル化 (アミノ酸に無水酢酸を作用)

R-CH(NH2)COOH + (CH3CO)2O

→ R-CH(NHCOCH3)COOH + CH3COOH

(3)二分子重合

O

H2N-CH-C-NH-CH-C-OH

OR1O

H2N-CH-C-OH

R1

+

O

H2N-CH-C-OH

R2 R2

+ H2O

ジペプチド

(4)三分子重合 (生成物)H2N- CH - CONH - CH - CONH - CH - COOH

R1 R2 R3

トリペプチド

さらに多数のアミノ酸が結合したものをポリペプチドという

(参考) 結合の関係

ペプチド結合

アミド結合

グリコシド結合

エーテル結合

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[等電点] · · · 水溶液中のイオンの正負の電荷がつり合うときの pHの値

[電気泳動] · · · 直流電圧をかけると,陽イオンは陰極側,陰イオンは陽極側に移動する現象

[水溶液中での状態]

(考え方) pH6付近で,すべてイオン (-NH3+ , -COO-)となっている

(1) アラニン  (中性アミノ酸)

pH1 pH6 pH13

CH3 - CH - COO−

NH3+

CH3 - CH - COOH

NH3+

CH3 - CH - COO−

NH2

(2) アスパラギン酸  (酸性アミノ酸)

+H3N- CH - COO−

CH2

COO−+H3N- CH - COO−

CH2

COOH

+H3N- CH - COOH

CH2

COOH

H2N- CH - COO−

CH2

COO−

(3) リシン  (塩基性アミノ酸)

+H3N- CH - COO−

(CH2)4

NH3+

+H3N- CH - COOH

(CH2)4

NH3+

H2N- CH - COO−

(CH2)4

NH2

(双性イオン)(陽イオン) (陰イオン)

[等電点 6.0]

+H3N- CH - COO−

(CH2)4

NH2

[等電点 2.8]

[等電点 9.7]

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[等電点の求め方]

中性アミノ酸の場合,水溶液中で, R-CH(NH3+)-COOH , R-CH(NH3

+)-COO- ,

R-CH(NH2)-COO- の平衡状態にある。

そこで, R-CH(NH3+)-COOH を A+, R-CH(NH3

+)-COO- を B±, R-CH(NH2)-COO- を C- と

すると,

A+ ⇀↽ B± +H+ · · · (1)B± ⇀↽ C- +H+ · · · (2) のように電離する。

そこで, (1)式の電離定数を K1, (2)式の電離定数を K2 とすると,

K1 =[B±][H+]

[A+], K2 =

[C-][H+]

[B±]と表わせる。

ここで, K1 ·K2 =[B±][H+]

[A+]· [C

-][H+]

[B±]=

[C-][H+]2

[A+]となる。

等電点では, [A+] = [C-] となるので, K1 ·K2 = [H+]2 となり, 

[H+] =√K1 ·K2

よって,等電点は −log√K1 ·K2 となる。

例えば,グリシンの場合, K1 = 4.0× 10-3 [mol/L], K2 = 2.5× 10-10 [mol/L]となるので,等電点は

−log√K1 ·K2 = −log

√4.0× 10-3 · 2.5× 10-10= 6.0

このときK1 =[B±][H+]

[A+]より [A+] = 2.5× 10-4[B±]

K2 =[C-][H+]

[B±]より [C-] = 2.5× 10-4[B±]

となり,等電点ではほとんどが [B±] の状態であることがわかる。

また, [H+] を変化させると [A+], [B±], [C-] の割合が変化し, [H+] を大きくすると [A+]の割合が

増加し, [H+] を小さくすると [C-]の割合が増加する。

問.pH10のとき,グリシンの [A+]:[B±]:[C-]の比を, [B±]=1 として求めよ。

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2 タンパク質

[タンパク質の構造]

一次構造 · · · α-アミノ酸の配列

二次構造 · · · 水素結合によるタンパク質の立体構造α-ヘリックス (らせん)構造, β-シート構造

三次構造 · · · 二次構造の折れ重なり水素結合,システインのジスルフィド結合,イオン結合などにより構造が保たれる

四次構造 · · · 三次構造の重合体[例] ヘモグロビン:α鎖 2本とβ鎖 2本の 4つの三次構造からなる

[タンパク質の分類]

(1)構成成分による分類

単純タンパク質 · · · α-アミノ酸のみで構成されたタンパク質 (ポリペプチド)

複合タンパク質 · · · α-アミノ酸の他,糖,リン酸,金属イオン,色素などを含むタンパク質

[例] カゼイン,ヘモグロビンなど

(2)形状による分類

繊維状タンパク質 · · · タンパク質分子が繊維状[例] ケラチン,フィブロインなど

球状タンパク質 · · · タンパク質分子が球状[例] アルブミンなど

[タンパク質の性質]

変性 · · ·タンパク質を加熱したり,強酸,強塩基,アルコール,重金属イオンを加え

たりすることにより,凝固する現象

(水素結合が切断され,二次構造以上が変化することによる)

親水コロイド

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[検出反応]

(1)ビウレット反応 · · · トリペプチド以上 (ペプチド結合 2個以上)の検出

水酸化ナトリウム水溶液と少量の硫酸銅 (II)水溶液を加えると,赤紫色に呈色

(2個以上のペプチド結合が Cu2+ と配位結合することにより呈色する)

(2)キサントプロテイン反応 · · · ベンゼン環の検出(フェニルアラニン,チロシンを含むペプチド)

(1) 濃硝酸を加えて加熱すると黄色を呈し,

(2) さらに濃アンモニア水または水酸化ナトリウム水溶液を加え,冷却すると橙黄色を呈する

(3)硫黄反応 · · · 硫黄の検出(システイン,メチオニンを含むペプチド)

水酸化ナトリウム水溶液を加え加熱後, 酢酸鉛 (II)((CH3COO)2Pb) 水溶液を加えると, 硫化鉛

(II)の黒色沈殿を生成

(4)ニンヒドリン反応 · · · アミノ基の検出ニンヒドリン溶液を加えると紫色に呈色

[ポリペプチドにおけるアミノ酸の配列決定]

アミノ基の残っている方を N末端,カルボキシル基の残っている方を C末端とよぶ

ポリペプチドを加水分解し,検出反応にもとづいて,アミノ酸の配列を決定する

(例)「酵素 Aにより,塩基性アミノ酸のカルボキシル基側のペプチド結合を切断」

H2N- CH - CONH - CH - CONH - · · · - CH - CONH - CH- CONH · · · - CH- COOH

R1 R2

(N末端) (C末端)

(CH2)4

NH2

R3 R4

H2N- CH - CONH - CH - CONH - · · · - CH - COOH

R1 R2 (CH2)4

NH2

H2N- CH - CONH - · · · - CH- COOH

R3 R4

(N末端) (新たな C末端)

(新たな N末端) (C末端)

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3 酵素

酵素 · · · 生体内の反応の触媒となるタンパク質酵素と反応物 (基質)が結合して,酵素基質複合体をつくり反応が進む。

(性質)

最適温度 · · · 酵素が最もよくはたらく温度35〜45 [◦C] (体温付近) の酵素が多い

最適 pH · · · 酵素が最もよくはたらく pH

(アミラーゼは約 7,ペプシンは約 2,トリプシンは約 8)

基質特異性 · · · 酵素は特定の化合物 (基質)の特定の反応にだけ作用する性質

失活 · · · 加熱などにより,酵素が変性し,その働きを失うこと

温度

反応速度

最適温度 (約 40 ◦C)

失活

(無機触媒)

反応速度

温度

(酵素)

(主な酵素)

デンプン · · · アミラーゼ (唾液)

脂質 · · · リパーゼ (胃液,すい液)

タンパク質 · · · トリプシン (すい液),ペプシン (胃液)

過酸化水素 · · · カタラーゼ (肝臓,血液)

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4 核酸

(1)ヌクレオチド

ヌクレオチド · · · 核酸の構成単位リン酸,五炭糖 (ペントース),窒素原子を含む環状構造の塩基が結合

(ヌクレオシドの糖成分の 1つのヒドロキシ基を,リン酸でエステル化したものが

ヌクレオチド)

(2)DNA(デオキシリボ核酸, deoxyribonucleic acid) · · · 主に核内に存在ペントースとしてデオキシリボース (C5H10O4), 塩基としてアデニン (A), チミン (T), グアニン

(G),シトシン (C)を含むヌクレオチドが結合した高分子 Aと T, Gと Cが水素結合によって相補

的に結合し,二重らせん構造を保つ

(二重らせん構造は 1953年ワトソンとクリックによって発見された)

O

HH

H

HOH

OH

H

HOH2C

デオキシリボース

O

HH

H

OHOH

OH

H

HOH2C

リボース

NH2

N

NH

N

N N

NH

N

HN

O

H2N

アデニン (A) グアニン (G)

NH2

N

N

シトシン (C)

H

ON

HN

チミン (T)

H

O

O

CH3

N

HN

ウラシル (U)

H

O

O

問.ある DNAの塩基組成で,アデニンが 30 % のとき,チミン,グアニン,シトシンの塩基組成

はそれぞれ何 % になるか。

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(3)RNA(リボ核酸, ribonucleic acid) · · · 核内や細胞質基質内に存在ペントースとしてリボース (C5H10O5),塩基としてアデニン (A),ウラシル (U),グアニン (G),

シトシン (C)を含むヌクレオチドが結合した高分子

核酸の塩基配列にもとづいて,タンパク質を合成する単一鎖

DNAの遺伝情報 (塩基配列)は RNAに転写され,これをもとにリボソームでタンパク質が合成さ

れる。

DNA, RNAともに 3個ずつの塩基配列の組がそれぞれ 1つのアミノ酸,または合成の開始,終了を

指定する。

転写された塩基配列が,タンパク質の一次構造を決定する。

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1�� ��基本次の文を読み ( )には適当な語句を, [ ]には適当なイオン式を入れよ。

α-アミノ酸は,同一炭素原子に酸性の ( ア )基と塩基性の ( イ )基をもつ両性化合物であり,結晶中

では ( ウ )イオンとして存在する。α-アミノ酸の一般式は, R-CH(NH2)COOHで表され, Rが Hの

ものを ( エ ), Rが CH3 のものを ( オ )という。( オ )の水溶液中には, 3種類のイオンが平衡状態を

つくって存在するが,酸性溶液中では [ A ],等電点では [ B ],アルカリ性溶液中では [ C ]のイオンの割

合が大きい。

2�� ��標準次の文の (a)〜(h)に適当な語句を, (i)に構造式 2つを入れよ。

α-アミノ酸の ( a )基と,別のα-アミノ酸の ( b )基との間で ( c )分子が脱離して ( d )結合をつく

り, 2個のアミノ酸がつながったものを ( e )という。同じようにして多数のアミノ酸が縮合重合したも

のを ( f )といい,タンパク質は ( f )の構造をもっている。

2種類のα-アミノ酸からなる分子量 146の ( e )があるとき,構成アミノ酸は ( g )と ( h )で, ( e )

の構造には ( i )が考えられる。

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3�� ��基本次の文中の ( )に適当な語句を入れよ。

タンパク質は,多数のα-アミノ酸が ( ア )結合で結合したポリペプチドである。タンパク質のうち,

加水分解するとα-アミノ酸だけが得られるものを ( イ ) タンパク質, アミノ酸の他に糖やリン酸など

を生じるものを ( ウ )タンパク質という。タンパク質は,らせん構造やジグザグ構造などの立体構造を

とっているものが多い。ここでは, ( エ )結合などがその構造を保つのに役立っている。

タンパク質は,強酸やアルコールを加えたり,加熱することにより凝固する。これは上記の立体構造が

変化するためであり,この現象を ( オ )という。また,タンパク質の水溶液は ( カ )コロイド溶液とな

るので,その水溶液に多量の電解質を加えると,沈殿が生じる。この現象を ( キ )という。

4�� ��標準次の文を読み,下の各問に答えよ。

タンパク質は ( ア )が (a) アミド結合したポリペプチドである。この (ア)の配列をタンパク質の

( イ )という。アミド結合しているアミノ基の H原子と他のアミド結合しているカルボキシル基の O

原子の間に ( ウ )結合が形成されて生じる ( エ )構造やβ-シート構造などのことをタンパク質の ( オ )

という。さらに,イオン結合や (b) ジスルフィド結合などにより複雑にポリペプチドが折りたたまれて,

球状に近い立体構造をとる。このような構造をタンパク質の ( カ )という。球状のタンパク質がいくつ

か結びついて,特定の機能をもつ場合がある。この構造をタンパク質の ( キ )という。

(1) 文中の (ア)〜(キ)に適当な語句を入れよ。

(2) 下線部 (a)の結合を特に何結合というか。

(3) 下線部 (b)の結合を形成するアミノ酸の名称を答えよ。

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5�� ��標準卵白水溶液を用いた次の実験について,下の各問に答えよ。

[1] ( a )溶液を加えて加熱すると,青紫〜赤紫色になった。

[2] 水酸化ナトリウム水溶液と硫酸銅 (II)水溶液を加えると, ( b )色になった。

[3] 濃硝酸を加えて加熱すると,黄色になった。冷却後,アンモニア水を加えると, ( c )色になった。

[4] 水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱した後,酢酸鉛 (II)水溶液を加えると,黒色の沈殿が生じた。

(1) 文中の ( )に適当な語句を入れよ。

(2) 実験 [2]および [3]で観察された反応をそれぞれ何というか。

(3) 実験 [2]で観察された呈色は,卵白中のある結合が銅 (II)イオンと錯イオンをつくることによってお

こる。この結合の名称は何か。

(4) 実験 [3]より,卵白中にはどのような構造が含まれていると考えられるか。

(5) 実験 [4]より,卵白中に含まれていると考えられる元素は何か。

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6�� ��標準次の (1)〜(5)にあてはまるアミノ酸を,下の (ア)〜(カ)より選び,記号および名称を答えよ。

(1) 光学不活性である。

(2) 塩基性アミノ酸。

(3) キサントプロテイン反応を示す。

(4) 水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱後,酢酸鉛 (II)水溶液を加えると黒色になる。

(5) 中性付近で電気泳動すると,陽極側に移動する。

(ア) H-CH(NH2)COOH (イ) CH3-CH(NH2)COOH

(ウ) C6H5-CH2-CH(NH2)COOH (エ) HOOC-(CH2)2-CH(NH2)COOH

(オ) HS-CH2-CH(NH2)COOH (カ) H2N-(CH2)4-CH(NH2)COOH

7�� ��標準次の文の (a)〜(d)に適当な語句を入れよ。

人工甘味料のアスパルテームは,アスパラギン酸と ( a )のメチルエステルとが ( b )結合したもの

で,下式の構造をもっている。

アスパラギン酸の等電点は 6より ( c )く, ( a )の等電点で電気泳動を行うと,アスパラギン酸は

( d )極に移動する。

H2N - CH - CONH - CH - CH2 -

CH2COOH COOCH3

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8�� ��基本酵素について,次の各問に答えよ。

(1) 一般に,酵素が作用するのに最適な温度は何度か。次のうちより選べ。

(ア) 10〜30 [◦C] (イ) 35〜50 [◦C] (ウ) 60〜80 [◦C]

(2) ペプシンが作用するのに最適な pHはいくらか。次のうちより選べ。

(ア) 2 (イ) 5 (ウ) 8 (エ) 11

(3) 次の (a)〜(e)の反応に働く酵素の名称をそれぞれ記せ。

(a) デンプン → マルトース

(b) スクロース → グルコース  + フルクトース

(c) グルコース → エタノール  + 二酸化炭素

(d) 油脂 → 脂肪酸  + モノグリセリド

(e) 過酸化水素 → 水  + 酸素

9�� ��基本次の文中の ( )に適当な語句を入れよ。

生体内で起こるいろいろな化学反応に対して ( 1 )としてはたらく物質を酵素といい,酵素が作用する

物質を ( 2 )という。例えば,酵素 ( 3 )はデンプンを加水分解するが,セルロースには作用しない。こ

の性質を酵素の ( 4 )という。

酵素反応では,ある温度までは温度が上昇するほど反応速度が増す。これは酵素が反応の ( 5 )を下

げて反応が起こりやすくするためである。しかし,酵素は ( 6 )でできているため,高温になると ( 7 )

が起こり失活するので,反応速度は急激に低下する。酵素が最もよくはたらく温度を ( 8 )といい, 35〜

45 [◦C]のものが多い。また,酵素は強い酸性や塩基性の条件でも ( 7 )が起こる。このため,各酵素に

は最もよくはたらく pHが存在し,これを ( 9 )といい,ほとんどの酵素は,中性付近で最も効率よくは

たらく。

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10�� ��応用2 種類のα-アミノ酸 X, Y 数個が結合したペプチドがある。X は分子量が最小のα-アミノ酸で,

Yは 2番目に小さな分子量をもつα-アミノ酸である。このペプチド 32.2 [g]を完全に加水分解すると,

Xが 22.5 [g], Yが 17.8 [g]生じた。次の問に答えよ。

(1) このペプチドを構成するα-アミノ酸 Xと Yの名称をそれぞれ答えよ。

(2) このペプチドの分子量はいくらか。整数で答えよ。

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11�� ��応用 (1) グリシン,アラニンそれぞれ1分子ずつからなる鎖状ジペプチドの構造異性体は何種類あるか。

(2) グリシン,アラニン,フェニルアラニンそれぞれ1分子ずつからなる鎖状トリペプチドの構造異性体

は何種類あるか。

(3) グリシン,アラニン,アスパラギン酸それぞれ1分子ずつからなる鎖状トリペプチドの構造異性体は

何種類あるか。

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12�� ��標準あるタンパク質を部分的に加水分解したところ,天然に存在するα-アミノ酸 A, B, Cからなる鎖

状のトリペプチド Xを単離した。α-アミノ酸 Aは旋光性を示さなかったが, B, Cは旋光性を示した。

Bの分子式は C9H11NO2 で,メチル基をもたず,キサントプロテイン反応を示した。

また, Cの元素分析を行ったところ, C:29.8 % , H:5.8 % , N:11.6 % , O:26.4 % で残りは硫黄

で,分子量は 121であった。α-アミノ酸 A, B, Cの構造式と名称をそれぞれ示せ。  (S=32)

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13�� ��標準ペプチド Aを精製し,アミノ酸分析を行ったところ,このペプチドは下の (ア)〜(カ)の 6種類のア

ミノ酸からなるヘキサペプチドであるとわかった。ペプチド Aのアミノ酸配列を a-b-c-d-e-f として次

の (1)〜(5)の結果を得た。これより,アミノ酸 a〜fが (ア)〜(カ)のいずれであるかを判定せよ。

(1) ペプチド Aを b-c間で切断し,得られた 2種類のペプチド断片 a-b, c-d-e-f に濃硝酸を加えて加熱

したところ,いずれの断片の溶液も黄色を呈した。

(2) ペプチド断片 a-b に塩化鉄 (III)水溶液を加えたところ,紫色を呈した。

(3) ペプチド断片 c-d-e-f をそれぞれのアミノ酸に分解し,等電点を調べたところ, c, d, e, f の等電点は

それぞれ, 5.5, 2.8, 5.7, 9.7 であった。

(4) ペプチド Aを d-e 間で切断し,得られたペプチド断片 e-f に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱

し,中和後,少量の酢酸鉛 (II)水溶液を加えると,褐色〜黒色を呈した。

(5) アミノ酸 aの旋光度を測定したところ,偏光面を回転させなかった。

(ア) グリシン (イ) アスパラギン酸 (ウ) リシン (エ) メチオニン

(オ) フェニルアラニン (カ) チロシン

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14�� ��標準下図のように, 7個のアミノ酸からなるペプチド Pがある。

Gly − ( a ) − ( b ) − ( c ) − ( d ) − ( e ) − Lys

(N末端) (C末端)

このペプチド P を構成するアミノ酸は, アラニン (Ala), グリシン (Gly), システイン (Cys), セリン

(Ser),チロシン (Tyr),リシン (Lys)の 6種類であった。ペプチド Pのアミノ酸配列を決定するために

実験を行い,以下のような結果が得られた。

[1] ペプチド Pの N末端は Gly, C末端は Lysであった。

[2] ベンゼン環を有するアミノ酸のカルボキシル基側で加水分解する酵素により Pを切断したところ,

A1と A2という 2種類のペプチドが得られた。ペプチド A2の N末端は Serであった。

[3] Lysのカルボキシル基側で加水分解する酵素により Pを切断したところ, B1と B2という 2種類の

ペプチドが得られた。

[4] 実験 [2]と [3]でできたペプチドに水酸化ナトリウム水溶液を加えたのち,少量の硫酸銅 (II)水溶液

を加えると, A2と B1のみが赤紫色を呈した。

[5] 実験 [2]と [3]でできたペプチドに濃硝酸を加えて加熱すると, A1と B1のみが黄色になった。さら

に黄色を呈したペプチドにアンモニア水を加え,アルカリ性にすると橙色を呈した。

[6] 実験 [2]と [3]でできたペプチドに水酸化ナトリウムを加えて加熱したのち冷却し,酢酸鉛 (II)水溶

液を加えると, A2と B2のみが黒色沈殿を生じた。

(1) 実験 [4], [5]の反応名をそれぞれ答えよ。

(2) ペプチド Pの配列 a〜eに入るアミノ酸を略号を用いてそれぞれ答えよ。

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15�� ��標準ペプチド X はアラニン (Ala), アルギニン (Arg), グリシン (Gly), グルタミン酸 (Glu), セリン

(Ser),チロシン (Tyr),プロリン (Pro),リシン (Lys),ロイシン (Leu)が各 1個ずつペプチド結合で連

結している。ペプチド Xの N末端は Alaで, C末端は Gluであった。

酵素 Aはリシン (Lys)のカルボキシル基側で加水分解により切断する。ペプチド Xを酵素 Aで切断

すると, 2種類のペプチド A1, A2が得られた。A1に含まれているアミノ酸は Gly, Tyr, Glu, Serの 4

種類であった。A2には残りの 5種類のアミノ酸が含まれ,その N末端から Ala, Leu, Argの順序の配

列であることが判明した。

酵素 Bはベンゼン環を含むアミノ酸のカルボキシル基側で加水分解により切断する。ペプチド Xを

酵素 Bで切断すると, 2種類のペプチド B1, B2が得られた。B2はビウレット反応を示さず,その N末

端は Serであることが判明した。

(1) A1, A2, B1, B2のペプチドの中で,キサントプロテイン反応が陽性のものをすべて列挙せよ。

(2) ペプチド Xの全アミノ酸配列を N末端から順に略号を用いて記せ。

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16�� ��標準次の文を読んで問に答えよ。

アラニン (A),グルタミン酸 (E),グリシン (G),セリン (S),チロシン (Y),リシン (K)の 6種類のα-

アミノ酸 7個からなるペプチドがある。このペプチドを構成するアミノ酸配列を決定するために,下記

の実験を行い,それぞれの結果を得た。ここで,側鎖以外のアミノ基,カルボキシル基をもつアミノ酸を

それぞれ N末端, C末端と呼ぶ。また, N末端から順番にアラニン,グルタミン酸,グリシン,セリンか

ら構成されるペプチドのアミノ酸配列は,略号を使って A-E-G-S と書くことにする。

[実験 1] このペプチドを加水分解した後, N末端のアミノ酸を分離し,その水溶液に偏光を通過させた。

この溶液は,偏光面を回転させなかった。

[実験 2] このペプチドを,塩基性を示すアミノ酸のカルボキシル基側で加水分解する酵素により処理し

たところ,ペプチド-1 (P-1)とペプチド-2 (P-2)が得られた。二つのペプチドの混合物を,中性

pH付近の緩衝液に浸したろ紙上で電気泳動を行ったところ, P-1は陰極側に, P-2は陽極側に移

動した。P-1を加水分解したところ, 2種類のアミノ酸が検出された。P-2はキサントプロテイ

ン反応に陽性であった。

[実験 3] このペプチドを,ベンゼン環を側鎖に持つアミノ酸のカルボキシル基側で加水分解する酵素に

より処理したところ,ペプチド-3 (P-3)とペプチド-4 (P-4)が得られた。[実験 2]と同様に電気

泳動を行ったところ, P-3は陰極側に, P-4は陽極側に移動した。P-3は,キサントプロテイン反

応に陽性であり,メチル基を有するアミノ酸を含んでいた。

[実験 4] 1 [mol]の P-4に, C末端から 1個ずつアミノ酸を加水分解する酵素を作用させた。反応開始

後,一定時間ごとに生成したアミノ酸を調べたところ,まず,酸性を示すアミノ酸が検出され,反

応が進むに連れて中性のアミノ酸が検出され始めた。そして,最終的に酸性アミノ酸が 1 [mol],

1種類の中性アミノ酸が 2 [mol]得られた。

(1) P-1の C末端のアミノ酸を略号を用いて記せ。

(2) P-4の C末端のアミノ酸を略号を用いて記せ。

(3) このペプチドの全アミノ酸配列を N末端から順に略号を用いて記せ。

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17�� ��標準アラニンの陽イオン (X+),双性イオン (Y±),陰イオン (Z-)について,水溶液中では次の電離式 1

と 2が成り立つ。このときの電離定数 K1 および K2 もそれぞれ示す。下の各問に答えよ。

CH3-CH(NH3+)-COOH ⇀↽ CH3-CH(NH3

+)-COO- + H+  · · ·式 1

電離定数 K1 = 4.0×10-3 [mol/L]

CH3-CH(NH3+)-COO- ⇀↽ CH3-CH(NH2)-COO- + H+   · · ·式 2

電離定数 K2 = 2.5×10-10 [mol/L]

(1) アラニンの等電点を求めよ。

(2) アラニンは, pHが 9.0の水溶液中では X+ の形はほとんどとらないため, X+ の存在を無視すると,

pHが 9.0の水溶液中における Y± は,全体のアラニンに対して何 % 存在するか。整数値で答えよ。

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18�� ��標準核酸は,リン酸,塩基, ( ア )からなるヌクレオチドという構成単位が連なった高分子化合物であり,

DNAと RNAがある。DNAと RNAでは ( ア )の種類が異なり, DNAでは ( イ ), RNAでは ( ウ )

である。

1⃝ DNAを構成する塩基は A, T, G, Cの略号で示される 4種類である。2本の鎖状 DNA分子は,一

方の鎖中の塩基と他方の鎖中の塩基との間で塩基対を形成し, ( エ )構造とよばれる立体構造をとる。

2⃝ RNAを構成する塩基には Uの略号で示される塩基が含まれる。RNAは DNAの遺伝情報である

塩基配列を複写し,タンパク質の合成に関与している。  (香川大)

(1) 文中の (ア)〜(エ)に適切な語句を入れよ。

(2) 下線部 1⃝, 2⃝ の A, G, T, C, Uの略号で示される塩基の名称をそれぞれ示せ。

(3) ある DNAの塩基配列が ATTCGGATCであるとき,これを複写した RNAの塩基配列はどのよう

になるか。略号を用いて表せ。

(4) ある生物由来の 2本鎖 DNA分子の塩基配列を調べたところ, Aの割合は 28 % であった。

この DNAの G, T, Cの割合はそれぞれ何 % か。

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19�� ��標準文中の (ア)〜(カ)に適切な語句または数値を入れよ。

生物の細胞には核酸という高分子化合物が存在しており,遺伝情報伝達の中心的な役割を果たしてい

る。核酸には DNA(デオキシリボ核酸) と RNA(リボ核酸) の 2 種類がある。DNA は, 分子内にアデ

ニン,グアニン,シトシン,チミンの 4種類の塩基をもつヌクレオチドで,特定の塩基間で ( ア )結合を

つくり ( イ )構造を形成している。RNAの塩基も 4種類であるが,チミンの代わりに ( ウ )が入って

いる。

タンパク質を合成するときは,まず DNAの情報が mRNAに転写されることで,アミノ酸の結合順序

が決定する。このとき, RNAの ( エ )つの塩基が並ぶ順序が, 1種類のアミノ酸を指定する。その順序

は ( オ )通りあるため,タンパク質を構成する約 ( カ )種類のアミノ酸を指定するには十分である。

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29. アミノ酸とタンパク質,核酸 解答

1 (ア) カルボキシ (ル) (イ) アミノ (ウ) 双性

(エ) グリシン (オ) アラニン

A:CH3-CH(NH+3 )COOH

B:CH3-CH(NH+3 )COO-

C:CH3-CH(NH2)COO-

2 (a) カルボキシ (ル) (b) アミノ (c) 水

(d) ペプチド (アミド) (e) ジペプチド

(f) ポリペプチド (g) グリシン

(h) アラニン (a)(b), (g)(h)は順不同

(i)

O

H2N-CH2-C-NH-CH-C-OH

OCH3

O

H2N-CH-C-NH-CH2-C-OH

OCH3

3 (ア) ペプチド (アミド) (イ) 単純

(ウ) 複合 (エ) 水素 (オ) 変性

(カ) 親水 (キ) 塩析

4 (1)(ア) α-アミノ酸 (イ) 一次構造

(ウ) 水素

(エ) α-ヘリックス (α-らせん)

(オ) ニ次構造 (カ) 三次構造

(キ) 四次構造

(2)ペプチド結合

(3)システイン

5 (1)(a) ニンヒドリン

(b) 赤紫 (c) 橙黄

(2)[2] ビウレット反応

[3] キサントプロテイン反応

(3)ペプチド結合

(4)ベンゼン環

(5)硫黄

6 (1)ア.グリシン

(2)カ.リシン

(3)ウ.フェニルアラニン

(4)オ.システイン

(5)エ.グルタミン酸

7 (a) フェニルアラニン (b) ペプチド

(c) 小さ (低) (d) 陽

8 (1)イ

(2)ア

(3)(a) アミラーゼ

(b) インベルターゼ (スクラーゼ)

(c) チマーゼ

(d) リパーゼ

(e) カタラーゼ

9 (1)触媒

(2)基質

(3)アミラーゼ

(4)基質特異性

(5)活性化エネルギー

(6)タンパク質

(7)変性

(8)最適温度

(9)最適 pH

10 (1)X:グリシン Y:アラニン

(2)644

11 (1)2種類

(2)6種類

(3)12種類

12

O

H2N-CH2-C-OH

CH2

A:

グリシン

B:

O

H2N-CH-C-OH

フェニルアラニン

CH2

C:

O

H2N-CH-C-OH

SHシステイン

13 a.(ア) b.(カ) c.(オ)

d.(イ) e.(エ) f.(ウ)

14 (1)[4] ビウレット反応

[5] キサントプロテイン反応

(2)(a) Tyr (b) Ser (c) Ala

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(d) Lys (e) Cys

15 (1)A1, B1

(2)Ala-Leu-Arg-Pro-Lys-Gly-Tyr-

Ser-Glu

16 (1)K

(2)E

(3)G-K-A-Y-S-S-E

17 (1)6.0

(2)80 %

18 (1)(ア) 糖 (五炭糖)

(イ) デオキシリボース

(ウ) リボース (エ) 二重らせん

(2)A:アデニン G:グアニン

T:チミン C:シトシン

U:ウラシル

(3)UAAGCCUAG

(4)G:22 % T:28 % C:22 %

19 (ア) 水素 (イ) 二重らせん

(ウ) ウラシル

(エ) 3 (オ) 64 (カ) 20

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