4
28 成果目標指標値の動向 平成18年度の成果 平成19年度の計画 対策内容 平成18年度の通行規制解除と対策箇所 雪崩対策 ・規制解除:国道333号上川町上越 地吹雪対策 ・国道238号雄武町など8箇所で対策完了 対策内容 平成19年度の通行規制解除予定と対策箇所 雪崩対策 ・沼田町字北竜など 地吹雪対策 ・沼田町字北竜など □雪崩が理由となっている通行規制区間および 特殊通行規制区間について着実に事業継続中 雪崩が理由となっている通行規制区間および特殊通行規 制区間について着実に事業を進めています。これにより、平 成18年度は、一般国道333号上川町(L=14.4km)の特殊通 行規制区間1箇所を解除しました。 □地吹雪対策が必要な箇所 についても着実に事業継続中 地吹雪対策が必要な箇所は平成17年度末で106箇所あり ましたが、平成18年度中に8箇所の整備を終え、残り98箇所 とすることができました。平成14年度の147箇所から約33%の 事業が完了しました。 平成17年度実績値 平成18年度目標値 平成18年度実績値 平成19年度目標値 通行規制区間6箇所 特殊通行規制区間11箇所 通行規制区間6箇所 特殊通行規制区間10箇所 通行規制区間6箇所 特殊通行規制区間10箇所 通行規制区間5箇所 特殊通行規制区間9箇所 平成17年度実績値 平成18年度目標値 平成18年度実績値 平成19年度目標値 106箇所 98箇所 98箇所 90箇所 ※雪崩が理由となっている通行規制区間および特殊通行規制区間の箇所数を指標とします。 ※平成8年度に実施した防災点検における地吹雪対策が必要な箇所数を指標とします。 【指標8:雪崩が理由となっている通行規制区間および特 殊通行規制区間の箇所数】 11 11 11 11 10 9 7 7 6 6 5 6 0 3 6 9 12 15 H14 H15 H16 H17 H18 H19 (箇所) 目標値 実績値 達成 3.政策テーマごとの達成度報告と業績計画 Ⅲ.安心・安全な交通の確保 北海道は、約5ヶ月間の降雪期間があり、その特有の気象は道路交通に大きな影響を及ぼします。 そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善 します。 ③【目標7 】 冬期における交通障害を改善します。 【指標9:地吹雪対策が必要な箇所数】 147 137 124 106 90 98 98 40 60 80 100 120 140 160 180 H14 H15 H16 H17 H18 H19 (箇所) 目標値 実績値 達成 特殊通行規制区間の箇所数 通行規制区間の箇所数

③【目標7】 冬期における交通障害を改善します。そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善

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Page 1: ③【目標7】 冬期における交通障害を改善します。そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善

28

成果目標指標値の動向

平成18年度の成果 平成19年度の計画

対策内容 平成18年度の通行規制解除と対策箇所

雪崩対策 ・規制解除:国道333号上川町上越

地吹雪対策 ・国道238号雄武町など8箇所で対策完了

対策内容 平成19年度の通行規制解除予定と対策箇所

雪崩対策 ・沼田町字北竜など

地吹雪対策 ・沼田町字北竜など

□雪崩が理由となっている通行規制区間および特殊通行規制区間について着実に事業継続中

雪崩が理由となっている通行規制区間および特殊通行規制区間について着実に事業を進めています。これにより、平成18年度は、一般国道333号上川町(L=14.4km)の特殊通行規制区間1箇所を解除しました。

□地吹雪対策が必要な箇所についても着実に事業継続中

地吹雪対策が必要な箇所は平成17年度末で106箇所ありましたが、平成18年度中に8箇所の整備を終え、残り98箇所とすることができました。平成14年度の147箇所から約33%の事業が完了しました。

平成17年度実績値 平成18年度目標値 平成18年度実績値 平成19年度目標値

通行規制区間6箇所

特殊通行規制区間11箇所

通行規制区間6箇所

特殊通行規制区間10箇所

通行規制区間6箇所

特殊通行規制区間10箇所

通行規制区間5箇所

特殊通行規制区間9箇所

平成17年度実績値 平成18年度目標値 平成18年度実績値 平成19年度目標値

106箇所 98箇所 98箇所 90箇所

※雪崩が理由となっている通行規制区間および特殊通行規制区間の箇所数を指標とします。

※平成8年度に実施した防災点検における地吹雪対策が必要な箇所数を指標とします。

【指標8:雪崩が理由となっている通行規制区間および特

殊通行規制区間の箇所数】

11 11 11 1110

9

7 76 6

5

6

0

3

6

9

12

15

H14 H15 H16 H17 H18 H19

(箇所)

目標値 実績値

達成

3.政策テーマごとの達成度報告と業績計画Ⅲ.安心・安全な交通の確保

北海道は、約5ヶ月間の降雪期間があり、その特有の気象は道路交通に大きな影響を及ぼします。そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善します。

③【目標7 】 冬期における交通障害を改善します。

【指標9:地吹雪対策が必要な箇所数】

147

137

124

106

9098

98

40

60

80

100

120

140

160

180

H14 H15 H16 H17 H18 H19

(箇所)

目標値 実績値

達成

特殊通行規制区間の箇所数

通行規制区間の箇所数

Page 2: ③【目標7】 冬期における交通障害を改善します。そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善

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国道333号上川町(L=14.4㎞)規制解除

H18規制解除・緩和箇所【整備前】

【整備後】

図 雪崩・地吹雪による通行規制区間および特殊通行規制区間の通行規制回数と対策箇所位置図

□地吹雪対策箇所の削減と通行規制区間を解消、緩和

平成18年度は地吹雪対策を進め、国道238号など8箇所で対策を完了しました。また、国道333号上川町の雪崩対策も完

了し、通行規制が解除されました。平成19年以降も通行規制区間の解消、緩和に向け取組んでいきます。

冬期交通障害の改善に向けた取り組み

国道40号稚内市更喜苫内地区においては、地吹雪に伴う視程障害で、地域の孤立が発生しています。そこで、「地吹雪を克服し、現況の道路空間を 大限に活用したハイパフォーマンスな道路をいかに創造するか」をテーマとして、北海道らしく冬期交通障害に強い道路整備について検討を開始しました。

検討は地域住民や学識経験者、道路管理者などで構成するワークショップ形式で実施し、平成19年度の事業展開や今後の工事計画などについて検討・実施しました。

資料:北海道開発局調べ 防雪柵を整備することによって、地吹雪による視程障害を防ぐ取り組みを引き続き行います。

写真 地吹雪による視程障害と防雪柵の整備

■冬期交通障害対策の代表事例~更喜苫内防雪事業

管理用通路

本線

付加車線

現道利用

防雪帯林幅 20m

7.00

W=20.50

1.75 1.753.50 3.50 3.00

C�L

図 断面図イメージ図 更喜苫内防雪のゆずり車線のイメージ

図 宗谷地方吹雪の広域情報実験ホームページまた、平成18年度は宗谷地方を中心に、地吹雪等による交通障害の影響を低減させるため、ホームページ上で、視界や気象情報を提供する実験を行いました。平成19年度も 「宗谷地方吹雪の広域情報提供社会実験」について、実験効果の検証を行うとともに、本格運用を目指した取り組みを進めます。

3.政策テーマごとの達成度報告と業績計画Ⅲ.安心・安全な交通の確保

※冬期要因規制の原因が積雪、路面凍結、吹雪、雪崩(の恐れ)によるもの。

H20規制解除・緩和予定箇所

国道336号様似町(L=8.0㎞)規制緩和予定

国道336号えりも町(L=8.2㎞)規制緩和予定

Page 3: ③【目標7】 冬期における交通障害を改善します。そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善

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「雪みちプロジェクト」では、利用者のニーズの高い都市内を中心としたツルツル路面対策による冬期渋滞の削減やスリップ事故・歩行者転倒事故の削減、郊外を中心とした降雪や吹雪による通行止めの解消や視程障害事故の削減などを重点的に取り組んでいます。また、冬期渋滞の損失時間のモニタリングを試行し、更なる効率的・効果的な雪みち環境改善を目指します。

図 「雪みちプロジェクト」において重点的に取り組む対策

都市内

つるつる路面対策

・冬期渋滞の解消・交通事故の削減・歩行者転倒事故の削減 等

郊 外

吹雪対策

・通行規制や通行止めの防止・冬期不通区間の解消・定時性の確保・運転の不安感の解消 等

観 光

振興対策

・冬期観光の一助・親雪イベント・雪利用による地域活性化・沿道景観への配慮

「雪みち計画」のURL:http://www.hkd.mlit.go.jp/zigyoka/z_doro/yukimichi/index.html

図 都市内におけるツルツル路面対策の取り組み事例函館市の市電、バスなどに掲示した啓発ポスター(B3版)

郊外部、都市部における冬期交通対策も推進

ポスター等を利用して、つるつる路面転倒事故軽減に向けた啓発活動を継続しています。

□「雪みちプロジェクト」により重点的な取り組みの推進

3.政策テーマごとの達成度報告と業績計画Ⅲ.安心・安全な交通の確保

図 凍結防止剤の散布による路面管理の効率化と強化

緊急ダイヤル:凍結防止剤散布要請と車道除雪に係わる苦情件数(12月~3月)

7355 9 2

0

200

400

600

800

1,000

H17年度 H18年度

件数

散布

グルービング(溝切り)

散布 散布

中央分離帯

車道

車道

水 水

水 水

中央分離帯

車道

車道

水 水

水 水

水 水

グルービンググルービング

交差点や坂道・カーブなど、注意すべき箇所における凍結防止剤重点散布のさらなる拡大を実施しています。平成17年度は16路線で実施しており、平成18年からは全路線で試行することとしました。

また、凍結防止剤重点散布と滑り止め舗装やグルービング(溝切り)をあわせた路面対策を図ることで、凍結防止剤の散布量の削減を図っています。その結果、車道除雪にかかわる苦情件数も減少しています。

対策前

対策後

凍結防止剤の重点散布を拡大し、一層の重点化と滑り止め舗装を用いた冬期路面管理の強化

試行路線において交差点や坂道、カーブ等危険と思われる 区間に重点散布

重点散布の全路線拡大とグルービングの組合せによる冬期路面対策

実施前

実施後

図 凍結防止剤散布要請と車道除雪に係わる苦情件数

図 グルービングによる路面管理のイメージ

□凍結防止剤の重点散布とグルービングによる路面管理の効率化

Page 4: ③【目標7】 冬期における交通障害を改善します。そのため、安全で確実な冬期交通を確保するための取り組みを実施し、冬期における交通障害を改善

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交差点除排雪強化は、札幌市内の冬期渋滞緩和を目指し、平成16年度から路肩の除排雪を重点的に実施しており、雪山の高さを1m未満とすることで視認性を確保し、交差点通過時間の短縮を目指すものです。

交差点の除排雪方法は、当初、各流入部の上

下線の雪堤を除去する方法をとっていましたが、

コスト縮減のため流入方向左側のみの強化とし

ています。

その結果、除排雪前後の日 大渋滞長、日平

均旅行速度の変化をみると、全ての地点におい

て渋滞長の減少、速度の向上が見られました。

至 都心至 江別

対象交差点

除排雪強化区間L=200m

除排雪強化区間L=340m

最大:最大:950m950m

最大:最大:200m200m 79%79%削減削減

最大:最大:360m360m

最大:最大:200m200m11%11%削減削減

至 都心至 江別

対象交差点

除排雪強化区間L=200m

除排雪強化区間L=340m

最大:最大:950m950m

最大:最大:200m200m 79%79%削減削減

最大:最大:360m360m

最大:最大:200m200m11%11%削減削減

4.7km/向上

2.7km/向上

朝ラッシュ時

夕ラッシュ時

朝ラッシュ時の速度は朝ラッシュ時の速度は10.010.0km/hkm/h→→15.8km/h15.8km/h

朝ラッシュ時都心向きで大きな効果

図 H18年度実施箇所の効果(H18追加地点の例:国道12号×環状通交差点)

図 除排雪強化箇所の取り組みイメージ

日 大渋滞長:排雪前

日 大渋滞長:排雪後

日平均旅行速度の変化

□交差点の除排雪を効率化、強化

大渋滞長の変化

300 250

300250

950

150

0

500

1,000

1,500

2,000

除雪前 除雪後

(m)

至 札幌市内

除雪前

旅行速度の変化

22.0 23.8

11.112.6

12.2

16.1

0.0

20.0

40.0

60.0

除雪前 除雪後

(km/h)

札幌

小樽

旭川

除雪後

至 札幌市内

札幌市、小樽市、旭川市において、交差点除排雪の効率化を試行的に行った結果、特に札幌市においては、 大渋滞長の減少、旅行速度の向上などの効果が見られました。

国道12号と札幌市環状通の交差点では

対策の効果が大きく発現し、朝ラッシュ時

の速度は10.0→15.8km/hと約6km/h向上

しました。

図 札幌市、小樽市、旭川市における 大渋滞長、旅行速度の変化

写真 除排雪強化箇所の除雪前と除雪後の比較

■除排雪効率化の試行事例~札幌市内

3.政策テーマごとの達成度報告と業績計画Ⅲ.安心・安全な交通の確保

□試行交差点では効果が発現