平成30年中における自殺の状況

平成31年３月28日

厚生労働省社会・援護局総務課自殺対策推進室

警察庁生活安全局生活安全企画課

平成30年中における自殺の状況 目次

第１章 平成30年中における自殺の概況・・・・・・・・・１

第２章 平成30年中における自殺の概要・・・・・・・・・20

第３章 平成30年における自殺の内訳・・・・・・・・・・22

自殺者の年次比較（表１～表４）・・・・・・・・23

年齢階級別、原因・動機別自殺者数（表５）・・・25

職業別、原因・動機別自殺者数（表６）・・・・・26

年齢階級別、職業別自殺者数（表７）・・・・・・27

都道府県別自殺者数（表８～表１２）・・・・・・28

年次別自殺者数（補表１－１）・・・・・・・・・33

年齢階級別自殺者数の推移（補表２－１）・・・・34

年齢階級別自殺死亡率（補表２－２）・・・・・・35

職業別自殺者数（補表３－１）・・・・・・・・・36

第１章

平成30年中における自殺の概況

1

○平成30年の自殺者数は20,840人となり、対前年比481人（約2.3％）減。平成22年以降、９年連続の減少となり、昭和56年以来、37年ぶりに２万1,000人を下回った。

○男女別にみると、男性は９年連続の減少となった。一方、前年過去最少だった女性の自殺者数は、55人の増加となった。また、男性の自殺者数は、女性の約2.2倍となっている（男性68.6％、女性31.4％）。

（単位：人）

自殺者数の年次推移

資料：警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成

2

20,434(S56)

24,391(H9)

32,863(H10) 34,427(H15) 32,845(H21)

20,840(H30)

16,416(H9)

23,013(H10)24,963(H15)

23,472(H21)

14,290(H30)

7,975(H9)

9,850(H10) 9,464(H15) 9373(H21)

6,550(H30)

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

S53

S54

S55

S56

S57

S58

S59

S60

S61

S62

S63

H1

H2

H3

H4

H5

H6

H7

H8

H9

H10

H11

H12

H13

H14

H15

H16

H17

H18

H19

H20

H21

H22

H23

H24

H25

H26

H27

H28

H29

H30

自殺者数

総数

男性

女性

自殺死亡率の年次推移○平成30年の自殺死亡率は16.5となり、平成22年以降、９年連続の低下となっている。また、昭和53年から始めた自殺統計で過去最小となった。

○男女別にみると、男性は９年連続で低下し、女性は対前年比0.1上昇。また、男性は、女性の約2.3倍となっている。

資料：警察庁自殺統計原票データ、総務省「国勢調査」及び「人口推計」より厚生労働省作成

注）「自殺死亡率」とは、人口10万人当たりの自殺者数をいう。

3

19.3(H9)

26.0(H10)27.0(H15)

25.7(H21)

16.5(H30)

26.6(H9)

37.1(H10)40.0(H15)

37.6(H21)

23.2(H30)

12.4(H9)

15.3(H10) 14.5(H15) 14.3(H21)

10.1(H30)

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

45.0

自殺死亡率

総数

男性

女性

月別自殺者数の推移○平成30年は、３月が最も多く、12月が最も少ない。

○平成30年は、３、10～12月で前年を上回り、１、２、４～９月で前年を下回った。

資料：警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成4

（単位：人）

1641

1599

2005

1825

1863

17401725

1708

1728

1793

16231590

1815

1646

1915

1940 20241869

1837 1852 1821

1642

1565

1395

1851

1729

2113

1880

2065

1862

1862

1701

1765

1820

1683

1566

2057

1771

2301

20942244

2018

2068

1901 1882

2016

1887

1786

2079

1878

2317

22292262

2068

2024

2188

2257 2233

2096

1796

1200

1400

1600

1800

2000

2200

2400

１月 ２月 ３月 ４月 ５月 ６月 ７月 ８月 ９月 10月 11月 12月

自殺者数

平成30年 平成29年 平成28年 平成27年 平成26年

年齢階級別自殺者数の年次推移

資料：警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成

○平成30年は29年と比較して、 10歳代、70歳代及び80歳以上では前年より増加し、それ以外の年齢階級では減少した。30歳代は平成20年から10年連続、40歳代、50歳代及び60歳代は９年連続で減少した。

○平成30年は29年と比較して、60歳代が最も大きく減少し、260人の減少となった。

（単位：人）

5

0 1 2 1 2 2 1 1 0 0565 551 620 586 545 536 553 519 567 599

3,470 3,240 3,304 3,000 2,801 2,684 2,352 2,235 2,213 2,152

4,794 4,596 4,455 3,781 3,705 3,413 3,087 2,824 2,703 2,597

5,261 5,165 5,053 4,616 4,589 4,234

4,069 3,739 3,668 3,498

6,491 5,959 5,375

4,668 4,484 4,181

3,979 3,631 3,593 3,575

5,958 5,908

5,547

4,976 4,716

4,325 3,973

3,626 3,339 3,079

3,671 3,673

3,685

3,661 3,785

3,508 3,451

2,983 2,926 2,998

2,405 2,401

2,429

2,411 2,533

2,457 2,459

2,262 2,256 2,290

230196

181

158 123

87101

77 56 52

0

5000

10000

15000

20000

25000

30000

35000

H21(2009)

H22(2010)

H23(2011)

H24(2012)

H25(2013)

H26(2014)

H27(2015)

H28(2016)

H29(2017)

H30(2018)

自殺者数

不 詳

80歳～70～79歳

60～69歳50～59歳

40～49歳30～39歳

20～29歳10～19歳

～９歳

○平成30年は29年と比較して、10歳代を除き、各年齢階級で低下した。

○60歳代は平成19年から11年連続、40歳代及び50歳代は９年連続、20歳代は７年連続、30歳代、70歳代及び80歳以上は５年連続で低下した。

年齢階級別自殺死亡率の年次推移

資料：警察庁自殺統計原票データ、総務省「人口推計」及び「国勢調査」より厚生労働省作成6

25.8

16.5

30.5

20.7

28.9

19.8

33.5

18.2

38.5

22.3

32.1

18.6

26.2

17.8

24.1

17.2

4.75.3

0 00.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

H21(2009)

H22(2010)

H23(2011)

H24(2012)

H25(2013)

H26(2014)

H27(2015)

H28(2016)

H29(2017)

H30(2018)

自殺死亡率

総数

80歳～

70～79歳60～69歳

50～59歳40～49歳

30～39歳20～29歳

10～19歳～９歳

○平成30年は29年と比較して、無職者が最も大きく減少し、504人の減少となった。

職業別自殺者数の年次推移

資料：警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成

（単位：人）

7

3,202 2,738 2,689 2,299 2,129 1,840 1,697 1,538 1,445 1,483

9,159 8,568 8,207

7,421 7,272 7,164 6,782 6,324 6,432 6,447

945 928 1,029

971 918 874 835

791 817 812

18,722 18,673

18,074

16,651 16,465 15,163

14,322

12,874 12,280 11,776

817 783

652

516 499

386

389

370347 322

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

H21(2009)

H22(2010)

H23(2011)

H24(2012)

H25(2013)

H26(2014)

H27(2015)

H28(2016)

H29(2017)

H30(2018)

自殺者数

不詳

無職者

学生・生徒等

被雇用者・勤め人

自営業・家族従業者

自殺の原因・背景について自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きている。（「経済・生活問題」や「家庭問題」等、他の問題が深刻化する中で、これらと連鎖して、うつ病等の「健康問題」が生ずる等）

健康問題

（出典）警察庁自殺統計原票より厚生労働省作成

自殺行動

自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有している

生活苦多重債務 等

経済・生活問題

失恋その他交際の悩み 等

男女問題

夫婦関係の不和家族の将来悲観 等

家庭問題

仕事疲れ職場の人間関係 等

勤務問題

うつ病身体の病気 等

学業不振その他進路の悩み 等

学校問題要 因 が 健康問題

様 々 な

連 鎖

8

○自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きている。

○個々の要因別にみると、経済・生活問題は９年連続、家庭問題は７年連続、健康問題は５年連続で減少した。

○平成30年は29年と比較して、健康問題が最も大きく減少し、355人の減少となった。

自殺の原因・動機別自殺者数の年次推移

資料：警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成

（単位：人）

9

注）遺書等の自殺を裏付ける資料により明らかに推定できる原因・動機を自殺者一人につき３つまで計上可能としている。

4,117 4,497 4,547 4,089 3,930 3,644 3,641 3,337 3,179 3,147

15,867 15,802 14,621 13,629 13,680 12,920 12,145

11,014 10,778 10,423

8,377 7,438 6,406

5,219 4,636 4,144 4,082

3,522 3,464 3,432

2,528 2,590

2,689

2,472 2,323 2,227

2,159 1,978 1,991 2,018

1,121 1,103 1,138

1,035 912

875 801

764 768 715

364 371

429

417 375 372

384

319 329 354

1,613 1,533 1,621

1,535 1,462

1,351 1,342

1,148 1,172 1,081

8,411 8,118 8,070

7,243 7,027

6,402 6,044

5,600 5,391 5,289

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

40,000

45,000

H21(2009)

H22(2010)

H23(2011)

H24(2012)

H25(2013)

H26(2014)

H27(2015)

H28(2016)

H29(2017)

H30(2018)

不詳

その他

学校問題

男女問題

勤務問題

経済・生活問題

健康問題

家庭問題

自殺者数

平成29年及び30年における都道府県別の年間自殺者数

資料：警察庁自殺統計原票データより厚生労働省作成

○平成30年は29年と比較して、33道府県で減少、13都府県で増加、１県で横ばいとなった。

○減少幅が最も大きかったのは神奈川県で140人、次いで愛知県で85人、愛媛県で64人の減少となった。

（単位：人）

10

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

北海道

青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川

新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山

鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島

沖縄

H29 H30

自殺者数

注：本統計は、自殺の発生地における計上であり、自殺者の居住地とは異なる。

平成29年及び30年における都道府県別の年間自殺死亡率

資料：警察庁自殺統計原票データ及び総務省「人口推計（平成29年10月１日現在）」（平成30年４月13日公表）より厚生労働省作成

○平成30年は29年と比較して、33道府県で低下、13都府県で上昇、１県で横ばいとなった。

○自殺死亡率が最も低かったのは徳島県で12.0、次いで神奈川県で12.4、京都府で13.2の順となった。

11

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

北海道

青森岩手宮城秋田山形福島茨城栃木群馬埼玉千葉東京神奈川

新潟富山石川福井山梨長野岐阜静岡愛知三重滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山

鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島

沖縄

H29H30H30（全国）

自殺死亡率

注：本統計は、自殺の発生地における計上であり、自殺者の居住地とは異なる。

東日本大震災に関連する自殺者数

12

（補表）

資料：総務省「人口推計」及び「国勢調査」より厚生労働省作成

（単位：千人）

13

総数：127,510 128,057(+547)

127,799(-258)

127,515(-284)

127,298(-217)

127,083(-215)

127,095(+12)

126,706(-227)

126,440(-266)

126,933(-162)

11,061 10,906 10,793 10,680 10,600 10,520 10,325 10,266 10,160 10,030

12,028 12,026 11,987 11,918 11,837 11,718 11,674 11,554 11,427 11,300

14,415 13,916 13,589 13,320 13,074 12,881 12,623 12,543 12,519 12,540

18,306 18,285 17,805 17,253 16,683 16,136 15,813 15,374 14,996 14,620

16,407 16,902 17,281 17,674 18,073 18,401 18,613 18,995 18,900 18,760

16,873 16,428 15,959 15,632 15,465 15,445 15,625 15,450 15,748 16,010

17,798 18,384 18,493 18,450 18,365 18,134 18,311 18,435 17,725 16,960

12,724 13,010 13,327 13,649 13,898 14,197 14,141 13,934 14,487 15,170

7,898 8,201 8,565 8,939 9,302 9,649 9,969 10,384 10,743 11,050

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30

人口

年齢階級別人口の年次推移

80歳～

70～79歳60～69歳

50～59歳40～49歳

30～39歳20～29歳

10～19歳～９歳