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真壁工法用補強金物 〒326-0337 栃木県足利市島田町151-1 TEL 0284・71・3654 FAX 0284・73・2983 特許第2926329号・意匠登録第1063821号 ㈱U建築工房・設計室 ユー H16.8

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真壁工法用補強金物

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鬼に金棒CDカタログ目次

1. 鬼に金棒の特徴

3 鬼に金棒の構成部品と仕組み

2. 鬼に金棒の構成部品

-1 丸くさび

6. 鬼に金棒による仕口の変遷

10. 鬼に金棒ホールダウン基礎用

-3 鬼に金棒ホールダウンの強度

-2 鬼に金棒ホールダウンの施工方法

-2 丸くさび のセット方法1

-3 丸くさび のセット方法2

-4 丸くさびⅡ

-5 金棒 尺と8寸

-6 金棒の長さの標準設定

-8 金棒尺6寸とM12×315

-7 金棒と間金

-9 棒ナット

-10 スリーブ

-11 ホゾパイプ

4. 鬼に金棒の加工

-2 穴あけ加工のポイント

-1 部材加工

5. 伝統工法と鬼に金棒の仕口加工

8. 鬼に金棒の仕口のディテール例

-1 ケーススタディ № 1

-2 ケーススタディ № 2

-3 ケーススタディ № 3

9. 鬼に金棒の耐力

-1 丸くさびの耐力その1

-2 丸くさびの耐力その2

-3 スリーブ付丸くさびの耐力その1

-4 スリーブ付丸くさびの耐力その2

11. 鬼に金棒の価格と注文

7. 鬼に金棒の実例

-4 ケーススタディ № 4

-5 ケーススタディ № 5

-6 ケーススタディ № 6

印のページをご覧になれば概ね理解ができます。

-2 鬼に金棒よる建て方

-1 鬼に金棒施工事例

-7 鬼に金棒の片引きと両引き

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1.鬼に金棒の特徴

木質材料の特質を生かす補強金物です。「鬼に金棒」は鉄の引張り力と木質材料のめり込み力の特性を生かす補強金物です。

加工が簡単です。「鬼に金棒」の加工は2種類のドリルで穴あけするだけで熟練加工と特定の加工機が要りません。

木質部材に内蔵して火災やサビ、熱橋から守られます。「鬼に金棒」は部材内に位置するので火や結露、熱橋から守られ耐久性が高まります。

部材に内蔵されても後締めができます。「鬼に金棒」は表に金物が表れませんが、クサビの機能を利用して再び締め直すことができ、木質部材の乾燥収縮やクリープに対処できます。

断面欠損が少ないです。「鬼に金棒」を使えば従来の継手や仕口のように大きな部材断面の加工欠損がないので高強度の接合が可能です。

多様な構造形式が生まれます。「鬼に金棒」はシアプレートやジベル、ホゾパイプなども使用でき接着剤の併用も可能です。そのために自由な接合による多様な構造が生まれます。

コストが低減できます。「鬼に金棒」は接合部の形状で金物を変えることなく、要求されるその接合部の強度に応じて必要な数を用います。そのために余計な種類の金物を在庫しないので経済的です。

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2.鬼に金棒の構成部品

丸くさび CW12 棒ナット BN1275 スリーブ SB1210丸くさびⅡ PW12 ホゾパイプ HP3009

金棒 1尺6寸 SH1248

ホールダウン基礎用セット HD12-F

金棒 8寸 SH1224 (中)

金棒 5寸 SH1215 (上)

金棒 尺 SH1230 (下)金棒 8寸 SHB1224 (中)

間金 乙 NB12 (中)

間金 甲 NA12 (左)

間金 丙 NC12 (右)

4TボルトM12×315+座金60Φ×6

金棒 5寸 SHB1215 (上)

金棒 8寸 SHB1224 (中)

金棒 尺 SHB1230 (下)

止金 SHN1280 (上)

止金 SHN1260 (下)

止金無し止金付き

これらの組合せで多様な仕口の補強が可能です。

鬼に金棒の各部品の材質は 10-2 鬼に金棒ホールダウンの強度 の品質性能報告書を参照してください。

止金無し

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3.鬼に金棒の構成部品と仕組み

間金

丸くさび

金棒

くさびの機能を利用した接合金物です。

ビデオです。左の画面をクリックすると再生します。

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3-1 丸くさび CW12

ロックボルト

金棒挿入穴

30Φ

90mm

丸くさびは金棒挿入穴と傾斜面を持つスリットからできて

います。その端面に六角穴付止めネジのロックボルトをねじ込むようになっています。金棒に付いている止金を丸くさびの金棒挿入穴から差し込んでスリットに掛け止めます。ロックボルトを回して金棒を押し込むことで、スリットの傾斜面を金棒の止金のアール部が滑りながら移動します。これは金棒を引っ張ることになり、2つの部材を緊結します。このように丸くさびはくさびの作用を利用した緊結金物です。

丸くさび断面スリット

鬼に金棒の主力部品です。

傾斜面

丸くさび傾斜面

滑る

押す引張る

金棒

くさびの作用

ロックボルトを回す

止金

ロックボルト

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3-2 丸くさびのセット方法 1

丸くさびの金棒挿入穴と部材にあけた金棒穴を一致させる。

ロックボルトの頭を丸くさび面より20mm以上出しておく。

丸くさびに金棒を挿入。

ロックボルトが丸くさび面より15mm出ている。

引きしろ 0mm

丸くさびのロックボルトを回して金棒を掛け止める。

ロックボルトが丸くさび面と平らになる。

引きしろ 9mm

金棒が丸くさびの中央に位置する。

ロックボルトが丸くさび面より7mm下がる。

引きしろ 最大15mm

ロックボルトを最大に締めた状態。

20mm以上出す 15mm平らになる 7mm下がる

ロックボルトが丸くさび面から20mm以上出ていないと丸くさび金棒挿入穴にロックボルト先端があるために金棒が挿入できませんのでご注意ください。

丸くさびを部材内にセットする。丸くさび傾斜面の向きに注意。

1.丸くさびを挿入

2.金棒を挿入

3.ロックボルトを掛け止める

4.増し締め

5.増し締め

丸くさびCW12は先にセットしておきます。

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金棒の止金は丸くさびのロックボルトに必ず掛かるようにします。

正 止金にロックボルトが掛かっている。

ロックボルト

止金

誤 止金をロックナットで押えている。

金棒

注意!

3-3 丸くさびのセット方法 2

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PW12

丸くさびCW12は部材内に前もってセットしておき金棒を差し込みます。しかし、丸くさびⅡPW12は部材内の金棒に後から掛け止めるようにしました。これは丸くさび穴を利用することで金棒の移動ができ、金棒の止金の位置が確認しやすくなりました。

丸くさびⅡPW12の取り付け順序

丸くさびⅡPW12もくさびの機能を有しています。(最大引き

代5mm)カラーを本体に差し込みロック皿ボルトを完全にネジ込めば強度は丸くさびCW12と同等です。

2.丸くさびⅡ本体の傾斜

面を止金に向けて差し込む。

3.本体にカラーを差し込む。4.ロック皿ボルトを丸くさび

Ⅱ本体のネジ部に差し込む。

5.ロック皿ボルトを六角

レンチでねじ込む。

6.ロック皿ボルトを完全

にねじ込む。

丸くさびⅡ本体

カラー

ロック皿ボルト

丸くさびⅡの部品

30Φ

90mm

1.金棒を部材に挿入する。

丸くさびⅡは後から止められる丸くさびです。

ロック皿ボルト

丸くさびⅡ本体

カラー

3-4 丸くさびⅡ

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3-5 金棒

止金 SHN1260

金棒 SHB1224ロックナット

金棒は止金、金棒、ロックナットの3つの部品から構成され、それぞれを取り外して

交換できるようになっています。それは尺、8寸、5寸の3種類の長さ(この金棒の名前

が実長になっているわけではないので注意)からなる金棒を組み合わせて金棒の長さのバリエーションを増やします。また、止金をはずして丸くさびだけでなく棒ナットと組み合わせることもできます。ネジ強度は7T。

一般的に金棒はSH1230かSH1224どちらか使うことになります。丸くさび挿入部材の金棒挿入端面からの距離を150mm以上確保するためにこのどちらかを選ぶことになります。もしこの寸法が取れないときは金棒SHB1215を接続します。

SH1230・SH1224

150mm以上止金はSHN1260とSHN1280の2種がありま

す。端面がアールの形状になっていて丸くさびに掛け止めてその傾斜面を滑りやすくしています。主に60mmの長さのSHN1260を使い、SHN1280は金棒を接続するときなどに使います。

ロックナットを移動して金棒の長さを調整して加

工誤差を吸収します。他の使用個所もこの設定は一度で済みます。 金棒 SH1224

金棒 SH1230

金棒 SHB1230

金棒の部品

鬼に金棒の主力部品です。

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3-6 金棒の長さの標準設定

SH1230=300mm

SH1224=240mm

丸くさび穴30Φ丸くさび穴芯

5mm

20mm

止金

止金端

丸くさび穴内面

金棒

ロックナット

部材端面から丸くさび穴芯までの寸法は割裂防止のために150mm以上とします。

間金に金棒をねじ込む量で金棒の長さを調整する。ただし間金に15mm以上ねじ込まれていることが必要。

間金芯

○間金

15mm以上ねじ込む

この寸法を守れば良好です。

ホゾ梁

柱芯

梁芯

150mm以上

止金端

(この寸法は3-2丸くさびのセット方法1の4に対応しています。)

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3-7 金棒と間金

金棒 5寸 SHB1215

金棒 8寸 SHB1224

金棒 尺 SHB1230

止金 SHN1280

止金 SHN1260

金棒 尺 SH1230

金棒 8寸 SH1224

金棒 5寸 SH1215

間金 甲 NA12 間金 乙 NB12 間金 丙 NC12

金棒は鬼に金棒の基本的部品。受け材の大きさによりこの3種の長さの金棒から選ぶ。一般的に受け材芯から丸くさび穴芯間をSH1230は300mmにSH1224は240mmにする。

止金は端面がアールの形状になり軸心にM12のメネジが切ってある。長さは80mmと60mmがあり、60mmは金棒に付属している。丸くさびに掛け止めるためだけでなく金棒と金棒を接続することもできる。

8寸

5寸

80mm

60mm

8寸

5寸

止金無しの金棒。3種類の長さがある。これを組み合わせて止金や間金でつなげば接続する部材の大きさが多種にわたり対応できる。

間金は長ナットだけの甲長ナットにボルトが付いている乙 長ナットの中央に貫通穴があいている丙の3種類で構成される。これを使うことで金棒の取り付け位置が同一面にでき、加工の標準化が可能。

甲乙

止金無し

+=

これらの組合せで自在に連結が可能になります。

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金棒 尺6寸 SH1248 4TボルトM12×315+座金60Φ×6

両引き用の金棒。丸くさびや棒ナット穴間の寸法を480mmにして使用する。止金をはずして棒ナットにねじ込むことも可能。ネジ強度7T

ネジ強度4T 長さ315mmの市販される一般ボルトで棒ナットと共に片引き用として使われる。また、止金を取付けて丸くさびに掛け止めることも可能。座金は直径60mm厚さ6mm。

4TボルトM12×315

座金60Φ×6

丸くさび穴間寸法480mm

止金

止金

両引き用と片引き用の金棒として使います。

(両引き用) (片引き用)

(8-7 鬼に金棒の片引き と 両引き 参照)

3-8 金棒尺6寸とボルトM12×315

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3-9 棒ナット BN1275

棒ナットは厚肉パイプに横ネジを切ったものです。ネジを

切ってない方(端面に切り込みマークがある方)からボルトを差込んでねじ込みます。棒ナットの部材加工穴も丸くさびと同じ30Φであけます。部材へ棒ナットをセットする時に指で案内しますが困難なときは棒ナット端面のパイプ穴にラチェットレンチのとがった部分などを差し込んで案内します。

30Φ

75mm

端面の切り込みマーク

横ネジ穴

棒ナットは丸くさびのように自ら緊結する機能は無くボルトに対す

るナットの役目をします。ボルトはM12のネジであればどんな長さのボルトでも使えます。鬼に金棒は315mmの長さのボルトを用意しました。これは金棒8寸 SH1224の丸くさびの位置とこの棒ナットの位置が同寸法にできます。

棒ナット棒ナット棒ナット棒ナット

端面の切り込みマーク

棒ナット

4TボルトM12×315

座金60Φ×6

棒ナットを多用すれば鬼に金棒の金物コストは落とせます。

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3-10 スリーブ SB1210

スリーブは集成材などの接合で丸くさびや棒ナット単体だけでは強度が不

足するときに金棒の引っ張り強度を上げるために用います。これはスリーブ内に丸くさびや棒ナットを挿入して金棒穴を一致させて使います。実験結果から丸くさび単体より1.5~2倍ほど強度がアップします。

(10-3 スリーブ付丸くさびの耐力その1 参照)

スリーブ丸くさび

挿入

38Φ

115mm

金棒挿入穴

強度アップに使います。

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HP3009

30Φ

90mm

ホゾパイプを使えば仕口加工は穴あけだけで簡単になります。大

栓としてずれ止めにホゾパイプを使い、金棒をホゾパイプに貫入させて棒ナットや丸くさびで緊結します。

登り梁

軒桁

CW12

SH1224

NA12

ホゾパイプ

M12×315

右の例は登り梁と軒桁のずれ止めとしてホゾパイプを使っています。ホゾパイプの部材加工は登り梁下端と軒桁上端に30Φの穴を各々深さ45mmに開けます。そこにホゾパイプを差込みその中に金棒やボルトを貫入させます。この例では丸くさびで緊結していますが棒ナットも使えます。

(棒ナットでもよい)

大栓として使います。

3-11 ホゾパイプ

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4-1 鬼に金棒の部材加工

金棒穴24Φの加工

丸くさび穴30Φの加工

丸くさび穴30Φを材側面に市販の垂直ドリルスタンドを用いてあけます。

当工房で開発したロングドリルガイドで材端面から金棒の深穴24Φをあけます。

電気ドリルだけの手加工でも可能ですが上記のような冶具を用いたほうが良好にいきます。

2種類の穴あけでよい。

(金棒用ドリル 径21~24mm×長さ600mm)

(丸くさび及び棒ナット用ドリル 径30~32mm×長さ200mm)

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● 金棒用ロングドリル 左の写真は金棒の深穴用のドリル。上はチップ歯付のプレカット機用で下は市販される木工用ドリル。プレカット機用ドリルのほうが高い精度で穴加工できる。

● ロングドリルガイド金棒の深穴を正確にあけるための冶具。

マウント部は径43mm長さ20mm以上で正反転クラッチ付きの市販の電気ドリルを取付けて使用。先にあけた丸くさび穴を合わせてセットする。(6.伝統工法と鬼に金棒の仕口加工参照)これを使うことで丸くさび穴30Φと金棒穴24Φが正確に直交できる。

● 丸くさび穴の位置

割裂を防ぐために必ず丸くさび穴30Φは小口端面から150mm 以上にする。これは受け材の材寸により金棒の長さを考慮することになる。

150mm以上丸くさび穴

プレカット機用ドリル

一般木工用ドリル

注・マウント部はドリルの取り付け部のこと

長さ600mmを使用

4-2 鬼に金棒の穴あけ加工のポイント

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5.伝統工法と鬼に金棒の仕口加工

ビデオです。画面をクリックすると再生します。

簡単な鬼に金棒の加工がわかります。

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6.鬼に金棒による仕口の変遷

●加工欠損 大

●梁材長 長

●体裁 良

●加工 難

●手加工

●分解組立 難

●加工形状 複雑

●転用性 少

●強度 小

●加工欠損 大

●梁材長 短

●体裁 良

●加工 やや易

●手加工あるいは機械加工

●分解組立やや易

●加工形状やや複雑

●転用性 少

●強度 中

●加工欠損 小

●梁材長 短

●体裁 良

●加工 易

●手あるいは機械加工

●分解組立 易

●加工形状 単純

●転用性 多

●強度 大

鬼に金棒竿シャチ栓締め 全ネジボルト止め

鬼に金棒は簡単な加工で強度も担保できます。

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7-1 鬼に金棒による施工事例鬼に金棒は工夫次第で多彩な架構が可能です。

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7-2 鬼に金棒による建て方

ここでは通柱をひろげないで胴差しを入れる方法で建て方をしています。また金棒の長さ設定をしていますが他の金棒もこの設定した寸法にならえばこの設定は一度で済みます。

これはビデオです。画面をクリックすると再生します。

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8-1 鬼に金棒のケーススタディ 1

各記号は便宜上つけてあります。鬼に金棒を使った接続の仕方はこれらに限定される訳ではありません。工夫してお使いいだければ多様な接続形式が可能です。

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8-2 鬼に金棒のケーススタディ 2

写真はホゾパイプは省いてあります。

各記号は便宜上つけてあります。鬼に金棒を使った接続の仕方はこれらに限定される訳ではありません。工夫してお使いいだければ多様な接続形式が可能です。

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8-3 鬼に金棒のケーススタディ 3

工夫次第で5部材の接続も可能です。

各記号は便宜上つけてあります。鬼に金棒を使った接続の仕方はこれらに限定される訳ではありません。工夫してお使いいだければ多様な接続形式が可能です。

鬼に金棒ホールダウン基礎用 HD12-F

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8-4 鬼に金棒のケーススタディ 4

丸くさびⅡで接続の可能性が広がりました。

各記号は便宜上つけてあります。鬼に金棒を使った接続の仕方はこれらに限定される訳ではありません。工夫してお使いいだければ多様な接続形式が可能です。

(通柱に胴差を組み込む時にもこの方法は利用できます。)

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8-5 鬼に金棒のケーススタディ 5

鬼に金棒を斜材に使うことでトラス梁が形成できます。 さ は4方差しに発展できます。

各記号は便宜上つけてあります。鬼に金棒を使った接続の仕方はこれらに限定される訳ではありません。工夫してお使いいだければ多様な接続形式が可能です。

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8-6 鬼に金棒のケーススタディ 6

鬼に金棒部品を組み合わせてホールダウンに使います。

鬼に金棒ホールダウン基礎用 HD12-F

この寸法は守ります。

鬼に金棒ホールダウン柱頭用 HD12-G

150mm以上

150mm以上

150mm以上

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8-7 鬼に金棒の片引き と 両引き

鬼に金棒は部品の組み合せで多種の仕口の補強が可能ですが、交差する金棒の位置をづらして片引きと両引きに限定して使うこともできます。

片引き 両引き

60Φ×6 + M12×315 + CW12

60Φ×6 + M12×315 + BN1275 CW12 + SH1248 + CW12

CW12 + SH1248 + BN1275CW12 + SH1248 + PW12

あ け

鬼に金棒は組合せが多く難しそうですが片引きと両引きで考えると簡単です。

両引き+片引き

金棒が同一面

金棒を上、下にずらす

間金 丙

このほかにもいろいろな組み合わせが考えられます。

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9-1 丸くさびCW12の耐力(その1)丸くさび挿入位置試験結果 実施場所:関東職業能力開発大学校

実施者:教授  岩田純明

講師 松岡亘

講師 宇都宮直樹

試験結果一覧

樹種丸くさび挿

入位置(mm)

最大荷重平均(KN)

降伏耐力Py(KN)

最大荷重の

2/3の荷重(KN)

含水率(%)

年輪密度(本/cm)

比重

180mmとの最大強度比較係

180 44.54 26.12 29.69 50.50 4.80 0.39 1.00160 52.30 34.09 34.86 28.80 4.30 0.46 1.17140 46.59 28.23 31.06 32.80 4.30 0.48 1.05120 41.48 27.06 27.65 52.20 4.10 0.51 0.93

46.23 28.87 30.82 41.08 4.38 0.46

試験結果詳細丸くさび挿入位置(mm)

試験体No最大荷重(KN)

含水率(%)

年輪密度(本/cm)

比重最大荷重(KN)

含水率(%)

年輪密度(本/cm)

比重最大荷重(KN)

含水率(%)

年輪密度(本/cm)

比重最大荷重(KN)

含水率(%)

年輪密度(本/cm)

比重

1 42.67 44.5 5 0.52 58.82 27.0 4 0.55 50.41 38.0 5 0.44 41.50 - 3 0.442 36.48 58.0 3 0.49 38.59 35.0 6 0.50 51.06 21.0 4 0.41 50.80 - 4 0.403 38.88 77.0 4 0.53 22.20 32.5 8 0.44 60.29 36.0 5 0.43 43.08 - 7 0.454 42.86 48.0 3 0.52 48.36 37.0 7 0.49 51.25 25.5 5 0.45 44.82 56 5 0.395 47.66 54.0 4 0.53 48.06 32.0 4 0.45 33.57 29.0 4 0.41 50.78 36 4 0.446 38.88 81.0 3 0.53 48.71 44.0 3 0.54 44.24 24.5 4 0.42 44.57 42.5 5 0.417 28.28 40.0 4 0.44 50.37 28.0 4 0.45 59.38 25.0 5 0.53 44.81 75 5 0.378 45.93 45.0 4 0.53 42.21 34.5 2 0.48 55.97 21.0 4 0.46 45.87 25 5 0.359 43.24 41.5 5 0.48 47.71 30.0 2 0.44 57.58 29.0 3 0.52 41.28 55 6 0.37

10 49.88 33.0 6 0.53 60.92 28.0 3 0.49 59.24 39.0 4 0.49 37.87 64 4 0.34

平均 41.48 52.20 4.10 0.51 46.59 32.80 4.30 0.48 52.30 28.80 4.30 0.46 44.54 50.50 4.80 0.39

短期許容耐力の算定

短期基準接合耐力Ptは下記の式より算定するPt=Pe×ばらつき係数 Pe:下記の(A)より求めた試験荷重の平均値 ばらつき係数:(B)による

(A)試験荷重の求め方

降伏耐力Pyと最大荷重Pmaxの2/3の荷重の小さい値

(B)ばらつき係数ばらつき係数=1-CV・s CV:変動係数 s:試験体に依存する定数

140 160 180

杉材(上級構造材)

平均

120

丸くさび

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9-2 丸くさびCW12の耐力(その2)丸くさび挿入位置160mmの 短期基準接合耐力Pt=20KN として採用する。

試験体No 試験位置降伏耐力Py(KN)

最大荷

重Pmax

の2/3の荷重(KN)

試験荷重(KN)

降伏耐力Py(KN)

最大荷

重Pmax

の2/3の荷重(KN)

試験荷重(KN)

降伏耐力Py(KN)

最大荷

重Pmax

の2/3の荷重(KN)

試験荷重(KN)

降伏耐力Py(KN)

最大荷

重Pmax

の2/3の荷重(KN)

試験荷重(KN)

上 - 30.46 27.52 25.26下 - - 29.11 25.69上 20.35 23.55 31.65 27.81下 22.45 19.79 30.96 30.95上 24.57 12.59 33.03 25.22下 25.20 12.11 33.73 26.32上 - 28.32 32.71 25.54下 27.23 30.24 - 25.27上 30.28 32.32 - 30.71下 31.46 34.11 27.62 31.41上 24.75 33.85 28.26 24.51下 27.83 32.41 28.30 27.10上 37.60 33.26 40.45 28.84下 18.41 31.10 41.92 24.80上 32.07 - 32.05 25.92下 28.22 24.87 35.24 25.06上 26.51 31.94 55.13 24.63下 25.59 30.89 38.17 22.64上 30.46 34.24 33.57 23.44下 - 32.02 34.24 21.27

27.06 27.65 25.83 28.23 31.06 27.40 34.09 34.86 31.82 26.12 29.69 25.26

27.40 31.8225.83

1.933 1.9330.15 0.24 0.164.00 6.69

短期基準接合耐力Pt(KN)

0.69

22.1218.11 14.48

0.70 0.53

試験荷重の平均値Pe(KN)標準偏差変動係数CV

0.80試験体に依存する定数sばらつき係数

25.26

5.02 2.58

1.933

20.27

22.64

21.27

24.80

25.06

1.9330.10

30.71

24.51

25.22

25.27

25.26

27.81

38.17

33.57

39.58

32.05

22.38

28.26 29.71

29.87

33.03

32.71

31.10

24.87

32.04

32.41

12.11

30.28

25.73

39.22

32.02

27.23 28.32

30.46

19.79

平均

39.49

30.58

27.52

25.25

25.599

10 33.25 40.6130.46

28.83 31.81 38.3930.89

8 30.62 28.14 37.3128.22

7 18.85 33.58 39.5818.41

6 25.92 32.47 29.4924.75

29.88

5 31.77 32.04 22.38 33.85

4 28.57 32.24 34.17

34.04 33.87

3 25.92 14.80 40.19 28.72

2 24.32 30.96

33.60 27.67

丸くさび挿入位置(mm)

1 28.45 28.45 27.52

180140 160

20.35

24.57

120

強度は羽子板ボルトの3本分!

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9-3 スリーブ付き丸くさびの耐力(その1)

丸くさび+スリーブ

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9-4 スリーブ付丸くさびの耐力(その2)

スリーブを付けると丸くさびの強度が2倍にアップします。

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10.鬼に金棒ホールダウン基礎用

・告示仕様ホールダウン ・鬼に金棒ホールダウン

▲ 隅柱の鬼に金棒ホールダウン使用例

土台

土台

鬼に金棒ホールダウンの特徴

・金物が部材に内蔵される

・内蔵されても後締めができる

・材芯に金棒があり偏芯がない

・基礎ボルトが微調整できる

・1種類で10~30kNまで対応

・2種類の穴あけ加工で簡単

・柱脚も柱頭も同じ納まり

▲鬼に金棒ホールダウン構成部品

土台

U型基礎ボルト

丸くさび

金棒HDプレート

U型基礎ボルト

性能評定済みホールダウンのためH12建告第1460号表三(り) 25kN 用として許認可に支障なく使えます。

30kN用として使用する場合は 丸くさび と スリーブを用います。( 3-10 スリーブ を参照)

HD12-F

Uパッキン

300mm

土台下端から300mmに丸くさびを位置させます。(割裂防止のために柱端部から最小150mm以上を確保します。)

150mm以上

丸くさび

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10-2 鬼に金棒ホールダウンの施工方法

1.Uパッキンの埋め込み

マークをコンクリート打設面に合せUパッキン上端の縦横のマークを柱心に合せて基礎コンクリートに埋設する。

埋め込みマーク

Uパッキン(発泡プラスチック製)

Uパッキン上端の縦横のマーク

2.コンクリートが硬化

後Uパッキンを取り除き、HDプレートを外して、U型基礎ボルトの下ナットの高さを位置調整する。

3.間金を軽く止めたH

Dプレートと丸座金を基礎ボルトに差し込み、上ナットで軽く止める。HDプートトと間金を移動させて、間金心を柱心に一致させる。上ナットと間金を軽く締めて固定する。

HDプレート

金棒は左右、前後、上下に10mm微調整が可能。施工誤差を吸収します。

4.HDプレート周りの空

隙にモルタルを充填する。

(ここでこのモルタルが硬化しないうちに土台伏せをしてもよいし、土台伏せ後にモルタルを充填してもよい。)

下ナット

上ナット間金

モルタルは市販のビニール袋詰め容量1.3Kgのプレミックス材を用いて袋の角を切り、そこから水を入れて揉みながら混ぜる。その角から絞り出して充填すると手が汚れず都合がよい。

U型基礎ボルトの配置

150mm以上

(被り)

縦横のマーク

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10-3 鬼に金棒ホールダウンの強度

(財)建材試験センター性能試験風景

(財)建材試験センター 品質性能試験報告書 抜粋

鬼に金棒ホールダウン基礎用は(財)建材試験センターの品質性能試験から短期基準引張接合耐力28.8kN(N=5.4)得ました。平成12年度告示第1460号の例示ホールダウンの25kN用に相当します。許認可等に支障なく使用できます。

25kN 用ホールダウンとして十分である。

初期剛性が高くすべりがない。

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11.鬼に金棒ユーザー様用注文書・注文請書

この用紙の 部分をご記入の上FAXでご注文ください。着信後、注文請書を返信致しますのでご確認ください。変更等ございましたら発送予定日前にご連絡ください。 代金は注文品と引き換えに宅配業者にお支払いください。

㈱U建築工房 FAX 0284-73-2983ユー