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16 1. 亜鉛の水溶性化合物 主な物質:塩化亜鉛、硫酸亜鉛、亜鉛化合物、硫酸亜鉛(7 水和物) 塩化亜鉛 PRTR 政令番号:1-1(旧政令番号:1-1CAS 番号:7646-85-7 組成式: 硫酸亜鉛 PRTR 政令番号:1-1(旧政令番号:1-1CAS 番号:7733-02-0 組成式: PRTR 制度においては、亜鉛の化合物のうち、常温で中性の水に 1%(質量比)以上溶ける物質を水 溶性化合物としています。代表的なものとして塩化亜鉛や硫酸亜鉛があげられます。 ・塩化亜鉛は、乾電池の電解液のほか、亜鉛メッキの加工や、活性炭、染料や農薬の製造過程で使わ れています。硫酸亜鉛は、レーヨンの製造過程のほか、点眼液などに使われています。 2010 年度の PRTR データでは、環境中への排出量は約 890 トンでした。ほとんどが事業所から排出さ れたもので、河川や海などへ排出されたほか、事業所内において埋立処分されるなどしました。 ■用途 亜鉛は、非鉄金属の中では銅、アルミニウムについで多く生産されている物質です。PRTR においては、亜鉛の化合物のうち、常温で中性の水に 1% (質量比)以上溶ける物質を水溶性化 合物としています。代表的なものとして塩化亜鉛や硫酸亜鉛があげられます。 塩化亜鉛は、常温で白色の固体です。亜鉛メッキの加工工程で皮膜を形成するために使われる ことが多いほか、染料や農薬等の合成原料、マンガン乾電池の電解液 、活性炭の活性化剤などに 使われています。 硫酸亜鉛は、常温で無色透明の固体です。レーヨンの製造過程で、液体のレーヨンを凝固させ るための溶液として使われているほか、農業用途で使われています。硫酸亜鉛は、農作物への薬 害や土壌のアルカリ化を防ぐために農薬や肥料に混合されたり、ミネラル分を強化する目的で家 畜用飼料に添加されることもあります。同様な目的で、育児やペット用の粉ミルクにも含まれて いる製品があります。この他、メッキや汚水処理、結膜炎などの目の炎症を抑える目薬の添加剤 などに使われています。 ■排出・移動 2010 年度の PRTR データ によれば、わが国では 1 年間に約 890 トンが環境中へ排出されたと見 積もられています。ほとんどが下水道業や非鉄金属製造業などの事業所から排出されたもので、 河川や海などへ排出されたほか、事業所内において埋立処分されるなどしました。この他、金属 製品製造業、非鉄金属製造業や化学工業などの事業所から廃棄物として約 5,300 トンが移動 され ました。 なお、単体として使用される金属の亜鉛や酸化亜鉛などの水に溶けない亜鉛化合物は、PRTR

1. 亜鉛の水溶性化合物 - env1.亜鉛の水溶性化合物 17 制度の対象外となっており、上記の排出量には含まれていません。 環境中での動き

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Page 1: 1. 亜鉛の水溶性化合物 - env1.亜鉛の水溶性化合物 17 制度の対象外となっており、上記の排出量には含まれていません。 環境中での動き

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1. 亜鉛の水溶性化合物

主な物質:塩化亜鉛、硫酸亜鉛、亜鉛化合物、硫酸亜鉛(7 水和物)

塩化亜鉛

PRTR 政令番号:1-1(旧政令番号:1-1) CAS 番号:7646-85-7 組成式:

硫酸亜鉛

PRTR 政令番号:1-1(旧政令番号:1-1) CAS 番号:7733-02-0 組成式:

・PRTR 制度においては、亜鉛の化合物のうち、常温で中性の水に 1%(質量比)以上溶ける物質を水

溶性化合物としています。代表的なものとして塩化亜鉛や硫酸亜鉛があげられます。

・塩化亜鉛は、乾電池の電解液のほか、亜鉛メッキの加工や、活性炭、染料や農薬の製造過程で使わ

れています。硫酸亜鉛は、レーヨンの製造過程のほか、点眼液などに使われています。

・2010 年度の PRTR データでは、環境中への排出量は約 890 トンでした。ほとんどが事業所から排出さ

れたもので、河川や海などへ排出されたほか、事業所内において埋立処分されるなどしました。

■用途 亜鉛は、非鉄金属の中では銅、アルミニウムについで多く生産されている物質です。PRTR 制

度においては、亜鉛の化合物のうち、常温で中性の水に 1%(質量比)以上溶ける物質を水溶性化

合物としています。代表的なものとして塩化亜鉛や硫酸亜鉛があげられます。

塩化亜鉛は、常温で白色の固体です。亜鉛メッキの加工工程で皮膜を形成するために使われる

ことが多いほか、染料や農薬等の合成原料、マンガン乾電池の電解液、活性炭の活性化剤などに

使われています。

硫酸亜鉛は、常温で無色透明の固体です。レーヨンの製造過程で、液体のレーヨンを凝固させ

るための溶液として使われているほか、農業用途で使われています。硫酸亜鉛は、農作物への薬

害や土壌のアルカリ化を防ぐために農薬や肥料に混合されたり、ミネラル分を強化する目的で家

畜用飼料に添加されることもあります。同様な目的で、育児やペット用の粉ミルクにも含まれて

いる製品があります。この他、メッキや汚水処理、結膜炎などの目の炎症を抑える目薬の添加剤

などに使われています。

■排出・移動 2010 年度の PRTR データによれば、わが国では 1 年間に約 890 トンが環境中へ排出されたと見

積もられています。ほとんどが下水道業や非鉄金属製造業などの事業所から排出されたもので、

河川や海などへ排出されたほか、事業所内において埋立処分されるなどしました。この他、金属

製品製造業、非鉄金属製造業や化学工業などの事業所から廃棄物として約 5,300 トンが移動され

ました。

なお、単体として使用される金属の亜鉛や酸化亜鉛などの水に溶けない亜鉛化合物は、PRTR

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1.亜鉛の水溶性化合物

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制度の対象外となっており、上記の排出量には含まれていません。

■環境中での動き 大気中へ排出されると解離していない水溶性化合物の形で存在する可能性もありますが、環境

中へ排出された亜鉛の水溶性化合物は、基本的には解離して亜鉛イオンとして存在します。その

他、非水溶性の亜鉛化合物として、土壌や水底の泥、大気中にも分布していると予想されます。

なお、亜鉛は硫化鉱などの鉱物として広く産出され、地殻の表層部には重量比で 0.004%程度存

在し、クラーク数では 31 番目に多い元素です。

■健康影響(※本項目は、「亜鉛の水溶性化合物」ではなく「亜鉛」として記述します) 毒 性 塩化亜鉛は、マウスの骨髄細胞を使った染色体異常試験で陽性を示したと報告されてい

ます 1) 2)。なお、国際がん研究機関(IARC)は塩化亜鉛の発がん性について評価していません。

亜鉛は、人にとって必須元素で、たんぱく質や核酸の代謝にかかわって、正常な生命活動を維

持するのに必要な栄養素で、欠乏すると味覚障害、皮膚や粘膜への障害などが起こります 3)。一方、

過剰な亜鉛の摂取は、必須元素のひとつである銅の吸収を妨げるおそれがあります 3)。このため、

亜鉛の食事摂取基準は、例えば 30~49 歳の場合、推奨量が男性で 1 日当たり 12 mg、女性で 9 mg、

耐容上限量(健康障害をもたらす危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限)が男性で 1 日

当たり 45 mg、女性で 35 mg とされています 4)。

なお、労働安全衛生法による管理濃度、日本産業衛生学会による作業環境許容濃度は設定され

ていませんが、米国産業衛生専門家会議(ACGIH)は 1 日 8 時間、週 40 時間の繰り返し労働にお

ける作業者の許容濃度を、塩化亜鉛について 1 mg/m3 と勧告しています。

体内への吸収と排出 人が亜鉛を体内に取り込む可能性があるのは、食物や飲み水、呼吸による

と考えられます。体内に取り込まれた場合は、アルブミンなどのたんぱく質と結合して体内の組

織に運ばれます 2)5)。体内で不要となった亜鉛は、大部分は便に含まれて、一部は汗や尿に含まれ

て排せつされます 2)。

影 響 平成 22 年国民健康・栄養調査によると、日本人の亜鉛の摂取量は 30~39 歳、40~49 歳

でいずれも 1 日当たり 8.0 mg となっており 6)、食物を通じて口から取り込むことによる人の健康

への影響は小さいと考えられます。

なお、口から取り込んだ場合について、(独)製品評価技術基盤機構及び(財)化学物質評価研

究機構の「化学物質の初期リスク評価書」では、亜鉛の食事摂取基準からの換算によって得られ

た NOAEL(無毒性量)と、国民健康・栄養調査結果による最も摂取量の多い年齢帯の 1 日推定摂

取量及び水道水中濃度の実測値を用いて、人の健康影響を評価しており、現時点では人の健康へ

悪影響を及ぼすことはないと判断しています 2)。

また、亜鉛及びその化合物は大気中から検出されていますが、呼吸から取り込むことによる影

響について、信頼性ある知見は得られていません 7)。

この他、(独)産業技術総合研究所では、亜鉛について詳細リスク評価を行っています 8)。

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■生態影響(※本項目は、「亜鉛の水溶性化合物」ではなく「亜鉛」として記述します) 亜鉛はもともと自然界に存在する元素であり、河川、湖沼、海や川底の泥などから広く検出さ

れています。水生生物保全の観点から定めた水質環境基準を超過している地点が多数あります 9)。

なお、(独)製品評価技術基盤機構及び(財)化学物質評価研究機構の「化学物質の初期リスク

評価書」では、魚類の成長を指標として、河川水中濃度の実測値を用いて水生生物に対する影響

について評価を行っており、現時点では環境中の水生生物へ悪影響を及ぼす可能性が示唆される

として、環境水中における亜鉛の存在状況、存在形態及び水生生物への影響などの調査、解析及

び評価を行う必要があるとしています 2)。

この他、(独)産業技術総合研究所では、亜鉛について詳細リスク評価を行っています 8)。

性 状 塩化亜鉛:白色の固体 水に溶けやすい

硫酸亜鉛:無色透明の固体 水に溶けやすい

生産量 10)

(2010 年)

国内生産量:約 19,000 トン(塩化亜鉛)

排出・移動量

(2010 年度

PRTR データ)

環境排出量:約 890 トン 排出源の内訳[推計値](%) 排出先の内訳[推計値](%)

事業所(届出) 81 大気 5

事業所(届出外) 15 公共用水域 76

非対象業種 3 土壌 3

移動体 - 埋立 15

家庭 - (届出以外の排出量も含む)

事業所(届出)における

排出量:約 730 トン

業種別構成比(上位 5 業種、%)

下水道業 65

非鉄金属製造業 17

化学工業 9

鉄鋼業 3

金属製品製造業 3

事業所(届出)における

移動量:約 5,300 トン

移動先の内訳(%)

廃棄物への移動 100 下水道への移動 0

業種別構成比(上位 5 業種、%)

金属製品製造業 45

非鉄金属製造業 22

化学工業 21

鉄鋼業 4

輸送用機械器具製造業 4

PRTR 対象

選定理由

塩化亜鉛:変異原性,生態毒性(甲殻類)

硫酸亜鉛:生態毒性(魚類)

環境データ 大気

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1.亜鉛の水溶性化合物

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・有害大気汚染物質モニタリング調査(亜鉛及びその化合物として,一般環境大気):測定

地点数 15 地点,検体数 178 検体,最小濃度 0.000002 mg/m3 未満,最高濃度 0.00058

mg/m3;[2009 年度,環境省]11)

水道水

・原水・浄水水質試験:水道水質基準超過数(亜鉛及びその化合物として測定);原水

0/5219地点,浄水0/5381地点;[2009年度,日本水道協会] 12)13)

公共用水域

・要調査項目存在状況調査:検出数 27/40 地点,最大濃度 0.047 mg/L;[2002 年度,環境省]14)

地下水

・要調査項目存在状況調査:検出数 4/10地点,最大濃度 0.047 mg/L;[2002 年度,環境省]14)

底質

・要調査項目存在状況調査:検出数 24/24 地点,最大濃度 0.89 mg/kg;[2002 年度,環境

省]15)

生物(貝)

・化学物質環境実態調査(亜鉛として測定):検出数 15/15 検体,最大濃度 43.0 mg/kg,

魚 40/40 検体,最大濃度 8.88 mg/kg;[1979 年度,環境省]16)

生物(魚)

・化学物質環境実態調査(亜鉛として測定):検出数 40/40 検体,最大濃度 8.88 mg/kg;

[1979 年度,環境省]16)

生物(鳥)

・化学物質環境実態調査(亜鉛として測定):検出数 8/8 検体,最大濃度 9.59 mg/kg;

[1980 年度,環境省]16)

適用法令等 ・水道法:水道水質基準値 1.0 mg/L 以下(味覚及び色の観点から亜鉛として設定)

・水質環境基準(水生生物の保全):(全亜鉛として設定)

河川及び湖沼(生物 A;イワナ・サケマス域)0.03 mg/L

河川及び湖沼(生物特 A;イワナ・サケマス特別域)0.03 mg/L

河川及び湖沼(生物 B;コイ・フナ域)0.03 mg/L

河川及び湖沼(生物特 B;コイ・フナ特別域)0.03 mg/L

海域(生物 A;一般海域)0.02 mg/L

海域(生物特 A;特別域)0.01 mg/L

・水質汚濁防止法:排水基準 5 mg/L (亜鉛含有量)

・食品衛生法:残留農薬基準 対象外物質

注)排出・移動量の項目中、「-」は排出量がないこと、「0」は排出量はあるが少ないことを表しています。

■ 引用・参考文献 1)薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会 PRTR 対象物質調査会、化学物質審議会管

理部会、中央環境審議会環境保健部会 PRTR 対象物質等専門委員会合同会合(第 4 回)「参考資料

4:候補物質ごとの有害性・暴露に関する詳細情報」 http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/information/yakuji/pdf/4th_sankoshiryo04.pdf

2)(独)製品評価技術基盤機構・(財)化学物質評価研究機構「化学物質の初期リスク評価書 Ver.1.0」

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((独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 委託事業、2008 年公表) http://www.safe.nite.go.jp/risk/files/pdf_hyoukasyo/001riskdoc.pdf

3)国立循環器病センター「栄養に関する基礎知識」―栄養素の過剰・不足が招くトラブル― http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/treatment/diet01.html

4)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2010 年版)」 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/s0529-4.html

5)(独)国立健康・栄養研究所「話題の食品成分の科学情報:詳細(亜鉛解説)」 http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail672.html 6)厚生労働省「平成 22 年国民健康・栄養調査結果の概要」

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000020qbb.html 7)中央環境審議会大気環境部会健康リスク総合専門委員会(第 9 回)配布資料 5

http://www.env.go.jp/council/07air/y073-09b.html 8)(独)産業技術総合研究所「詳細リスク評価書」((独)新エネルギー・産業技術総合開発機構 委

託事業、2008 年公表) http://unit.aist.go.jp/riss/crm/mainmenu/1-24.html

9)環境省「平成 20 年度公共用水域水質測定結果」図 12 全亜鉛濃度(年間平均値)の分布状況

http://www.env.go.jp/water/suiiki/h20/full.pdf 10)化学工業日報社『16112 の化学商品』(2012 年 1 月) 11)環境省「平成 21 年度大気汚染状況について(有害大気汚染物質モニタリング調査結果)(資料編)」

その他の物質 http://www.env.go.jp/air/osen/monitoring/mon_h21/index.html

12) (社)日本水道協会「水道水質データベース」平成 21 年(2009 年)水質分布表・原水 http://www.jwwa.or.jp/mizu/pdf/2009-b-01gen-02avg.pdf

13)(社)日本水道協会「水道水質データベース」平成 21 年(2009 年)水質分布表・浄水(給水栓水等) http://www.jwwa.or.jp/mizu/pdf/2009-b-04Jyo-02avg.pdf

14)環境省「要調査項目存在状況調査結果(平成 14 年度・水質)」 http://www.env.go.jp/water/chosa/h14_rev.pdf

15)環境省「要調査項目存在状況調査結果(平成 14 年度・底質)」 http://www.env.go.jp/water/chosa/h14_soko_rev.pdf

16)環境省「平成 22 年度版(2010 年度版)化学物質と環境」(化学物質環境実態調査)化学物質環境調査結果概要

一覧表 http://www.env.go.jp/chemi/kurohon/2010/shosai/4_2.xls

■ 用途に関する参考文献

・化学工業日報社『16112 の化学商品』(2012 年 1 月) ・カルゴンカーボンジャパン「製品紹介」活性炭とは

http://www.calgoncarbon-jp.com/product/index.html ・中小企業総合事業団「業種別マニュアル」溶融亜鉛メッキ工業

http://www.smrj.go.jp/keiei2/kankyo/h12/book/2csb/sansyutu/02/pdf/05.pdf ・丸昌産業(株)「レーヨンの歴史」

http://marusyosangyo.jp/~kawariito/reiyon.htm ・日本農薬学会「硫酸亜鉛の毒性試験の概要(東邦亜鉛)」

http://wwwsoc.nii.ac.jp/pssj2/journal/tec_info/znso4.pdf ・(独)製品評価技術基盤機構・(財)化学物質評価研究機構「化学物質の初期リスク評価書 Ver.1.0」((独)

新エネルギー・産業技術総合開発機構 委託事業、2008 年公表) http://www.safe.nite.go.jp/risk/files/pdf_hyoukasyo/001riskdoc.pdf