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�これからも ,しっかりとした基盤から� �生まれる技術開発を
寺島社長 弊社が 100 年前にイギリスのディッカー社から
技術指導を受け , 鉄道車両用電機品の国産化を目指したよ
うに , 中国をはじめとするさまざまな国で ,自国の産業育成 ,
すなわち国産化の動きが活発です。弊社も 20 数年前から
中国の鉄道分野において技術供与を行う立場となりました。
100 年の時を待たず , 日本の鉄道技術は完全な国産化が
進みましたが , 中国はいまだ完全国産化に到達していませ
ん。もし , 仮に中国が 100 年前で日本が 20 数年前から開発
を始めたとしたならば,同じように日本は完全国産化が進
まなかったと思います。
つまり, 完全国産化が進まない違いは 80 年後から中国の
開発がスタートしたということなのです。ここに「重厚長大」
ならではの産業構造の意義が存在しています。すでにある
技術を上積みして始めるのではなく, 基本から始めなけれ
ば積み上げることのできない技術こそ , 安全性や信頼性を
裏付ける大きな鍵となるのです。社会インフラにおける技
�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から�これからも ,しっかりとした基盤から 術は , そういう時間と基盤技術から積み上げて初めて成り立つ
技術だと言えます。
創立 100 周年を迎えた弊社が
これからの技術開発を考えると
き , 重厚長大の産業構造である
がゆえに , 本当にベーシックなこ
とからきちっと仕上げていく姿
勢こそ , 私たちの強みであり, 私たちが社会に貢献できる企
業の使命だと考えています。
司会 社長がおっしゃる重厚長大とはインフラ産業のイ
メージではなく, 弊社の技術フィールドが , サプライチェー
ンを含めた確かな基盤に立脚していると捉えていいわけで
すね。ありがとうございました。それでは , 藤本先生からコ
メントをお願いいたします。
�交通システムのインフラ技術と� �モビリティ技術の融合
藤本准教授 創立 100 周年おめでとうございます。私と御
交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術と交通システムのインフラ技術とモビリティ技術の融合交通システムのインフラ技術と
創立 100 周年を機に ,寺島社長 , 藤原所長をはじめ , 若手社員4人 ,
そしてワイヤレスインホイールモータで共同研究している東京大学大学院の藤本准教授をゲストにお迎えし ,
座談会を開催しました。座談会ではワイヤレスインホイールモータをはじめ,これからのモビリティや
社会インフラの未来,そして東洋電機製造の今とこれからについて熱く語っていただきました。
寺島社長
2 東洋電機技報 第138号 2018年
牧島 信吾交通事業部交通技術部
舟木 勇太産業事業部 産業工場開発部
2 0 1 8 . 7 . 2 7
東洋電機製造�創立100周年記念
座談会
社とのお付き合いは ,NEDO の若手研究者向けプロジェク
トが始まったときからですから , かれこれ 12 年になります。
当時 , 私は助手から講師に成り立てで , これからの EV(電
気自動車)としてインホイールモータの開発をしたかった
のですが , 若手研究者を企業がなかなか相手にしてくれな
い中で手を差し伸べてくださったのが , 御社でした。無償
で技術を提供してくださり , 共同研究先自動車メーカのテ
ストコースで困っていると御社の社員が駆けつけプログラ
ムをその場で書き換えてくださるなど , 本当にお世話になり
ました。そのおかげでワイヤレスインホイールモータの実現性
を加速的に伸ばすことができました。
さて , ご存知の通り , 現在の EV は電池重量がおおよそ
300Kg 前後もあります。私がワイヤレスインホイールモー
タの研究開発に取り組んだ理由
は , もっと軽く, 環境にやさしい
交通インフラを考えるならば , イ
ンフラ(道路)からワイヤレス
給電できるほうがいいと考えた
からです。しかもホイールに直
接モータを配置し , 独自の制御
が可能となるワイヤレスインホ
イールモータがあれば交通シス
テムも劇的に変わっていきます。
(*ワイヤレスインホイールモータの詳細は P14 の「技術展
望」でご紹介しています)
御社が長年積み上げてきた鉄道車両用インフラ技術と ,
我々のワイヤレス給電によるモビリティ技術を合わせると,
きっと, 将来面白い交通インフラを作ることができると思っ
ています。それは , 鉄道 ,LRT (次世代型路面電車システ
ム),EV, 航空機など ,さまざまな移動体に多大なインパクト
を与えるはずです。
司会 ありがとうございました。藤原研究所長からもお願
いします。
藤原所長 社長が話された「重厚長大」の理解の一つとし
て , 技術者は愚直に一つずつやらないとセンスや感性が育
たないと感じます。弊社のモータの歴史を振り返ると , 今の
モータづくりのほうが昔に比べて簡単かも知れないとさえ
思います。昔はモータの設計時に MATLAB がありません
でした。モデルに当てはめるこ
とができないので , 全部数式か
ら読み取っていく方法しかない
わけです。膨大な労力を要しま
したが , この時間と経験こそが
重厚長大を支えている一つとい
えます。途切れ途切れの技術の
積み重ねではなく, アナログ的に
藤本准教授略歴/制御工学 , ナノスケールサーボ , 電気自動車制御等に関する研究に従事。2014 年から自動車技術会 電気動力技術部門委員会 委員長 藤原研究所長
3東洋電機技報 第138号 2018年
寺島 憲造代表取締役社長
藤本 博志氏東京大学大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授
内藤 正悟研究所 技術研究部
菊池 圭情報機器事業部情報機器工場 設計部
北原 冬雪経営企画部グループ管理室長
藤原 謙二研究所長
イヤハウスに収まるコンパクトな
ダイナモ用モータの開発をして
います。
今 , 牧島さんがお話されたよ
うに , 産業でも「うちのモータ
を使った試験ダイナモが欲しい」
というお客様が多々いらっしゃ
います。スペックや値段を超え
た東洋電機製造の魅力を感じる瞬間です。私たちもこの
伝統を途切らすことなく次の世代の社員にも同じ体験を味
わってもらえるよう日々努力していきます。
現在の自動車の試験機動向を話しますと , 試験装置の小
型化 , 各種試験の一本化 , モータ数の最小化などさまざま
な要望があります。また , 車の部品単体の試験ではなく, 完
成車を試験したいという要望も多く, さらには , 車の性能評
価というよりセンシング技術を総合的に評価したいという ,
行きつくところは「自動運転の評価」を部屋の中でできる
試験装置の開発を渇望しています。弊社のインホイールモー
タ技術を活かして試験中なのですが , 部屋の中で車が動き
つつハンドルを切るという動作がとても難しく, モータが追
従できる機械装置の開発に苦慮しています。
藤本准教授 御社にはその壁をなんとか打ち破ってほしい
と思います。車の「電動化」,「自動運転化」に伴い ,それに
合った新たな試験装置を開発していかなければなりません。
試験中にステアリングが切れるという御社が開発を目指す車
両運動制御試験は ,自動車メーカも喉から手が出る試験法で
す。ぜひ , 実現してほしいと思います。
菊池(情報) 2013 年入社で今年 6 年目です。情報機器設
計部ソフト設計課で主に駅務機器のソフト開発を行ってい
ます。これまで係員が発券操作を行う定期券発行機の開発
をしてきました。
現在は , 関東の鉄道の出改札システム協議会に参加させ
てもらっています。ここでは , 磁気券から QR コードによる
切符の代替を検討しています。QR コードは紙媒体でもモ
バイル端末でも利用できるので , セキュリティの課題や読
み取り簡易化による自動出改札機の設備費軽減にも役立ち
ます。ただ , 社長がお話した重厚長大というよりは軽薄短
小に近い話ですが…。
寺島社長 いやいや私の言っている重厚長大とは産業構造
のことを指しています。下から積み上げてピラミッドあるい
つながった技術の「意味」を知らなければ , 技術は砂上の
楼閣になりかねませんから。その上で創立 100 周年を迎え
て改めて思うことは , 技術者にとって解析はとても重要だと
いうこと。実験計測を自分でやらないと本物の技術者になっ
ていくことはできません。わが社はいつまでも解析と実験
計測を大切にし , そのことを誇りにできる企業でありたいと
願っています。
若手社員に聞く東洋電機製造の今司会 冒頭のあいさつから熱い想いをお聞きになって若手
社員が恐縮しそうですが , 自己紹介を兼ねながら , 現在の
業務や業務上の課題等についてお話ください。
牧島(交通) 2005 年入社で今年 14 年目です。研究所・
開発部を経て学会関係に積極的に参加してきたため,ここ
にいらっしゃる藤本先生の研究室の発表を含めて,いろい
ろと勉強させていただきました。昨年から本社へ異動とな
り,電車に搭載する電機品の技術アドバイスの他に,E3 ソ
リューションシステムという線路脇に置く蓄電システムの技
術窓口も担当しています。
鉄道会社と直に接する業務を担当して気が付いたことは ,
鉄道業界はお客様に合わせて製品をカスタマイズする必要
があり, 信頼関係がとても大切なこと。そのため , お客様は
値段やスペックで発注を決める場合だけでなく,東洋電機
製造だからと発注されることが多く, これは , 社長がお話さ
れた弊社の歴史に裏付けられた技術力や信頼性だと実感し
ています。
今後の業務の課題としては , お客様のニーズと弊社の技
術をどうつなげていくか , コミュニケーションを図りながら
最適な解決策を見いだしていくことです。
舟木(産業) 2016 年入社で今年 3 年目です。現在 , 自動
車の試験機の開発に従事し , 自動運転を試験するためのタ
若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今若手社員に聞く東洋電機製造の今
左:舟木(産業) 右:牧島(交通)
舟木(産業)
4 東洋電機技報 第138号 2018年
東洋電機製造�創立100周年記念 座談会
はヒエラルキーが構築されて上位に向かう技術を話したつ
もりで , そのピラミッドに歯抜けや虫食いがあると , 産業の
構造が揺らぐことを話したかったわけです。先ほどの中国
の鉄道車両技術においても , まだまだピラミッドの土台にす
き間があったりします。それを埋めて盤石な産業構造を作
ることが私たちの役目で , そこには , 競争よりも共存という
ビジネスが必ずあることを言いたかったわけです。
内藤(研究所) 2016 年入社で今年 3 年目です。通信技
術研究室で , 新しいデバイス , 赤外線センサ(ToF センサ)
の研究をしています。
この研究を進めていく上で ,
特許の壁というものを痛感させ
られました。私たち ,というより
日本の産業自体の多くに感じら
れることですが , まず初めに技
術ありきで開発が進みます。そ
して , それを活かす用途を次に
考えるのですが ,「赤外線センサは人が離床したり, 歩いた
り, 転んだりすることを検知できるはずだ。だから , それを
活かした特許を取ろう」という企業が現れ , 製品完成の有
無の前に特許を出願していたりします。つまり , 用途開発
では私たちは後れをとっていたわけです。今後 , 開発をす
る上で , この技術はどう活かすことができるか , ある用途に
活用するためにはどのような技術を持てばいいかなど , 常に
ニーズを考えながら研究していきたいと思っています。
司会 みなさん , ありがとうございました。それでは次に藤
本先生から「これからのモータドライブが実現していく未
来」をお話していただき , 社員の方々にはこれからのビジョ
ンをお聞かせいただきたいと思います。
モータドライブの未来藤本准教授 モータドライブの未来についてですが , すべ
てのモビリティが電動化していく中で鉄道車両用のモータ
を長年にわたって開発してきた御社は , アドバンテージのあ
る未来を持っていると思います。
まず , モビリティの電動化では , 電動化航空機が注目の
モータドライブの未来モータドライブの未来モータドライブの未来モータドライブの未来モータドライブの未来モータドライブの未来モータドライブの未来モータドライブの未来
的になると思います。すでにボーイング 787 は , 飛ぶ力以
外の力 , 油圧や空気圧などすべて電動化されています。残
すは主機であるエンジンですが , 今後 10 年でモータが急成
長すると言われています。
次に車の電動化は , 産業構造を変えていく力を持ってい
ます。自動車メーカがエンジンを開発する時代から , 御社
がモータやシャーシを担当開発する時代へと移行するかも
しれません。
また , 同時に EV 用のワイヤレス給電の時代がやってきま
す。停車中のワイヤレス給電はすでに , 国内外の自動車メー
カで製品化直前の状況です。現在 , 私自身 , ワイヤレス給
電のインフラを整える国家プロジェクトを起ち上がるよう尽
力しておりますので , 御社にもご協力いただき , 一緒にその
可能性を追究していきたいと思っています。
現在 , ワイヤレスインホールモータの可能性は , 高速道路
において , 区間の 10%でワイヤレス給電を行えば日本中の
高速道路を走行できるところまで目処が立っています。つ
まり,9km 走って 1km 給電できればいいという計算です。
さらに , 都市型交通システムについては , 藤沢市を対象に
実験を行ったのですが , その結果 , 藤沢市の幹線道路の交
差点手前 30m だけワイヤレス給電が可能であれば , 家で充
電しなくてもEV に乗ることができるという結果が出ました。
これは幹線道路で信号に止まる確率から導き出したので
すが ,1km あたり3 つの信号があり, そのうち 1 回は信号
で止まります。信号で止まる停車時間は平均 45 秒でした。
EV だと1 kWh で最低 6km 走りますが ,45 秒間に 1 台あた
り13kWh のワイヤレス給電をすれば , 充電率(SOC)が変
わりません。そのため , 家で充電する必要がなく, マンショ
ンに住んでいる人も EV を買えるようになるというレポート
結果です。よりワイヤレス給電が現実味のある未来である
ことが言えると思います。
左:菊池(情報) 右:内藤(研究所)
内藤(研究所)
5東洋電機技報 第138号 2018年
10年後を見据えたそれぞれのビジョン
司会 それではこれからのそれぞれのビジョンについてお
話いただけますか。
牧島(交通) 鉄道車両用電機品はすでに高効率なだけで
なく,回生ブレーキの普及率も高く省エネルギーなシステ
ムが確立していますが,逆に回生電力が多すぎて回生ブレー
キが使えなくなるという問題が生じているため,単に「高
効率」や「省エネルギー」といった観点で評価できない時
代に達してきています。その解決方法として車両側での対
応だったり,E3 ソリューションシステムといったりする方
法がありますが,鉄道会社によって状況がさまざまで適切
なシステム・アプローチが異なってきますので,鉄道会社
とともにニーズにあったシステムを構築していきたいと考え
ております。
舟木(産業) 「取扱いが簡単だけど , 高度な試験ができる」。
それが 10 年かけても終わることのない自動車試験機のビ
ジョンです。車の自動運転が進む中で、事故のない車社会
を実現するためにも、新しいセンシング技術の開発をサポー
トできる試験装置の提案をしていきたいと思います。
菊池(情報) 情報技術は日進月歩が著しく, ビジョンを構
築しづらいのですが , 駅務機器の視点からみれば , やはり,
常に利用者へのサービスの向上は何かということを考えて
いきたいと思っています。例えば , 今日聞いた ToF センサ
を使ってプラットホームからの転落や千鳥足の酔っ払いの
方に注意喚起するセンシング技術に結び付けられる開発は
10 年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン10年後を見据えたそれぞれのビジョン藤原所長 交通インフラに関しては , 鉄道屋の立場からす
ると , ワイヤレス給電による LRT の可能性も見逃せないと
思います。鉄輪はバスに比べて効率もよく, また , お盆や正
月の帰省など , 電気消費量が一気に上がる交通事情への対
策を考えると , 回生エネルギーを利用できる LRT はとても
安定した交通システムになると思います。
藤本准教授 確かにそうですね。私自身 , ヨーロッパによく
出かけるのですが , 路面電車の架線が景観を壊しているの
ではないかと思います。あれをワイヤレス給電にし , また ,
バスやトラック ,EV などもワイヤレス給電を共有化できた
らどんなに素敵だろうといつも思っています。
ワイヤレスインホイールモータの走行中給電(イメージ)
6 東洋電機技報 第138号 2018年
東洋電機製造�創立100周年記念 座談会
ないかなどと思いました。
内藤(研究所) 新しいデバイスの開発とその用途拡大を目
指します。つまり, デバイスの小型化が進むと ,どのような
用途が広がるかを常に想像しながら開発を進めるというよ
うなことです。さらに ,これまで以上に市場分析ツールをフ
ル活用した市場動向把握を行い ,10 年後を読む力を養って
いきたいと思います。
東洋電機製造 ,これからのビジョン司会 では最後に寺島社長と藤原所長からはそれぞれのビ
ジョンを , また , 藤本先生には , 弊社に対するご期待やエー
ルをお聞かせ願えればと思います。
寺島社長 鉄道を核に産業インフラを支えてきた歴史を忘
れないで専業メーカとしての強みを活かす技術開発をして
ほしいと思います。また , それだけに留まらず , 新しい技術
開発をする過程で自分たちに足りない発想や専門的技術が
欠如している場合は , それを専業とした企業や研究者と積
極的に協業するアンテナを社員一人ひとりが持ち ,ここにい
らっしゃる藤本先生のような方々と大いに交流を深めてほ
しいと思います。
さらに , グローバル展開においては , 先ほども述べました
ように , 相手国の産業構造を盤石にするために , 競争ではな
く共存という発想からビジネスを展開していきたいと思いま
す。また , 若手社員の方々には , 日本に比べて規制が比較
的緩い海外を舞台に , 東洋電機製造という信頼性のあるポ
テンシャルを活かしつつも , 新しい技術・システムに果敢
にチャレンジしてほしいと思います。
藤原所長 社長が常日頃 , 日本の製造業の維持・発展のた
めに今踏ん張らないといけないとおっしゃるように , 私たち
は若手社員を育てていかなければなりません。多忙の中で
も直近の業務だけに捉われずに 10 年先を見据えることがで
東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン東洋電機製造 ,これからのビジョン
きる技術者を育てていきたいと思います。そういうビジョン
を持った人間をどれだけ鍛えられるかが弊社の発展につな
がると思っています。
藤本准教授 御社には鉄道車両用モータドライブをはじめ ,
世界をリードする自動車メーカが信頼するダイナモ用モー
タがあります。それはつまり, 中国や第三世界にとって , 世
界が信頼しているモータや試験機を欲しがるのは当たり前
の話で , 今後ますますグローバルな発展を期待されている
と思います。
また , 私自身は ,EV での走行中給電や LRT の普及開発
など今後も一緒にやっていきたいと願っており , 未来の交
通システムに社会インフラから変えていくインパクトを御社
とともに作り上げていきたいと思います。
司会 本日は予定時間を大幅にオーバーしてしまいました
が,藤本先生にはお忙しいなか , 貴重なお話をお聞かせい
ただきありがとうございました。ご参加いただいた皆さんの
熱い想いを感じることができた座談会だったと思います。
座談会を終えて 今回 , 座談会に参加した若手社員はインフラに携わることを夢見て入社し,情熱をもって仕事をしています。 常に技術のニーズを模索し,10 年先を見据えたビジョンを持とうとする若手社員の心掛けや日々の努力に触れ,彼らの活躍の場が広がる予感がしました。また,研究所長には若手社員の育て方を熱く語っていただきました。座談会が進むにつれ,若手社員の緊張もほぐれ,他の部署との意見交換や交流に刺激を受けたようで,今後は部署を超えて若手社員同士が交流する機会を作りたいと満足げに話していたことがとても印象的でした。(司会 北原)
座談会を終えて、寺島社長と若手社員 4 人
7東洋電機技報 第138号 2018年